F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:4日間

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先日までに第2回の合同テスト4日間が無事に終了しました。各チームは充分な比較検討やタイヤとの相性など、ある程度確認できて終えられたでしょうか。今回も前回と同じくくりでグラフに制してみましたのでご覧下さい。

《走行距離》
第2回4日間の日別周回数です。色分けは前回と同じチームカラーをイメージしています。
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今回は10チーム全てが初日から参加しており、4日間の全てで1,100周以上に達しています。4日間の総周回数は4,502周、最多周回数は2日目の1,156周でした。全チーム参加ではあるけど、いくつか出っ張り引っ込みがみられます。これらをチーム毎に分解して掘り下げてみましょう。
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なるほど、フェラーリの2日目はベッテルによる40周。レッドブルは最終4日目のフェルスタッペンによるたったの29周か、これじゃあレースの半分じゃん。報道でご存知の方も多いと思いますが名誉のために補足すると、フェラーリについては2日目にベッテルがホイールのリムの破損でクラッシュし、レッドブルは最終日の前日3日目に走行したガスリーのクラッシュでギヤボックスにトラブルを抱えて距離を稼げませんでした。チーム別の1日最多は3日目にハミルトン85周とボッタス96周をこなしたメルセデスの181周でした。斬新な形状のパーツを入れて距離を稼ぎますねー。単独最多はフェラーリ、レッドブルを抑えて出遅れウィリアムズの3日目ラッセルによる140周をこなしています。頑張れラッセル!
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チーム単位で合体!すると前回に続く1位のメルセデスはさておき、ルノーやハース、ウィリアムズは足りなかった分を稼げました。フェラーリ、レッドブルも今回は上記理由もあって少なめ。そして前回に続いてレーシングポイントは少ないです。82周、88周、103周、104周の合計が377周なので、1日あたりでみて極端に少ないわけでもないけど、一際多いわけでもない。

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今回もエンジンメーカー別でカウントしています。前回稼げなかったメルセデスM10 EQ Power+が1,435周で1チーム平均478周に到達しました。数は少なくてもルノーE-Tech 19が平均すると同程度こなしたことになります。ワークス自ら距離を稼ぎましたね。一方でフェラーリやレッドブルが低調な分、数を伸ばせませんでした。タイムはそこそこいいラップしていたのであくまで「量より質」ってことで。

《タイヤ別チーム別最速ラップタイム》
今回のチーム別タイヤ別の最速ラップです。
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    C1:リカルド(ルノー)                      1分19秒367
                                                    C1平均  1分19秒367
    C2:ハミルトン(メルセデス)           1分18秒097
                                                    C2平均  1分19秒365
    C3:フェルスタッペン(レッドブル)1分17秒709
                                                    C3平均  1分18秒682
    C4:サインツ(マクラーレン)           1分17秒145
                                                    C4平均  1分18秒250
    C5:ベッテル(フェラーリ)              1分16秒221
                                                    C5平均  1分17秒468
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なお先日1回目4日間で各タイヤの最速ラップはこんな感じでしたね。
    C2:ストロール(レーシングP)        1分19秒664
                                                    C2平均  1分20秒572
    C3:ルクレール(フェラーリ)           1分18秒046
                                                    C3平均  1分19秒647
    C4:ハミルトン(メルセデス)           1分17秒977
                                                    C4平均  1分18秒781
    C5:ヒュルケンベルグ(ルノー)       1分17秒393
                                                    C5平均  1分17秒690

参考  昨年テスト8日間の最速ラップはこちら。
    C2(M)  :1分18秒825
    C3(S)   :1分19秒189
    C4(US):1分18秒400
    C5(HS):1分17秒182

ルノーでC1による計上をしてくれたおかげで、ドライタイヤ全てで最速タイムが記録されました。1回目と比較して当然ながら各タイヤでタイム向上がみられます。昨年のハミルトンのスーパーソフトタイヤ(現在は該当なし)による予選最速レコード1分16秒173には及ばないものの、C3から約3秒差、C4に充てがって2.3秒程の開きがいわゆる「今シーズンのマシンレギュレーション」によるタイム低下なのかなと想像します。ガソリン搭載量が定かではないのであくまで参考程度です。詳しくは後日クローズアップできたらいいなと考えています。
昨年上位チームはC3タイヤをベースとしたラップで最速を記録し、下位チームはC4やC5タイヤによったタイムなので一概に比較はできません。しかしながら各日上位に下位チームが上位にくれば楽しみを掻き立てられます。最終4日目のメルセデス、フェラーリ2チームによるC5の僅差も「シーズン最速」を予感させるものでした。
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タイム差については一発タイム、レースシミュレーションなどの用途別までは取り込めていませんが、ひとまずこれにてカタロニアサーキットでの8日間のシーズン前合同テストが終了しました。2019年シーズン開幕まで2週間を切り、開幕戦オーストラリアGPではどのようなマシンを持ち込むのか。またヨーロッパラウンドまでにどのような改良パーツを改良し投入してくるのか、開幕戦に向けて楽しみですね!miyabikunでは以降、残された開幕戦までの間にこの2回のテストの総括と勢力予想などをmiyabikunなりにやっていく予定です。

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2019年マシンを使ったスペイン・カタロニアサーキットでの合同テストが始まりましたね。誇らしく速いラップを刻むチームもいれば、ひたすら爪を隠し淡々とテストをこなすチーム、参加すら危ういドタバタなチームと多種多様な4日間となりました。毎年恒例のテスト前半戦の結果をいつもと同じ水準で抽出してまとめました。

《周回数》
まずは日別周回数の累積です。各チームを今シーズンのマシンカラーに合わせるようにしました。中には見辛いもの、色がガラリと変わったもの(ハース、ウィリアムズなど)もありますが、注意深く目を凝らしてみて下さい。横軸はスペインGP決勝の完走周回数である66周区切りで線引きしています。
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昨年は3日目の荒天により充分な走行距離が稼げず、4日目にしわ寄せがいく形となりました。チーム毎に差はありつつも今年は上手いこと4日間を使いこなせました。4日間の総周回数は4,270周となっています。ただし「某チーム」の参加が遅れたため、前半2日間は少し低調でした。4日間の最多周回は最終日の1,146周です。ルノーがどちらかといえばラップタイム重視の走行により距離を稼いでいないので、本来であればこの日はもう少し伸びていたかもしれません。
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並びをチーム別かつ日別に分けて、チーム最多の日の周回数を記載しています。メルセデス、ルノー、ハースの一部は1日に2人体制で様々なテストを行い、距離を稼いでいます。メルセデス、フェラーリの二強は4日間で概ね決勝倍数にあたる132周近くをコンスタントにこなしました。4日間最多は3日目にボッタス88周+ハミルトン94周のトータル182周。単独最多は初日のフェラーリのベッテルによる169周。毎年恒例のやつですね。方やメルセデスエンジンを積む新生レーシングポイントは1レース分は超え、ウィリアムズに至っては序盤2日の出遅れと4日目に2人体制で臨む割に65周と1レースにも若干未達でテストを終えています。本当にココ大丈夫なのかな?!ペース以前の問題な気がする。
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それをチーム単位でガッチャンコするとこうなります。こちらも上位は二強で約600周です。テストからバチバチしていますね。毎年のことではあるのですが、初日からドカンと早いタイムを出して存在感を必ず見せつけたがるフェラーリに対して、メルセデスは実に地味にタイムよりも各種テストに注力してきます。絶対速いはずなのにナメたタイムばかり連ねてなかなか化けの皮を剥がしませんね。絶対、絶対速いはずなのに末恐ろしい。
距離中団勢に位置するレッドブル、ルノー、マクラーレン、アルファロメオ、トロ・ロッソは約500周で並び、ピンクと水色は先程書いた通りです。カネも大切2チームはテスト後半で補いましょうね。

周回数の最後はエンジンメーカー別の累積です。今シーズンからはご存知の通りホンダがレッドブルにも供給し始めて2チーム4台体制となり、逆にルノーはワークスとマクラーレンの2チーム4台体制に減りました。メルセデスとフェラーリが最大の3チーム6台体制で変わらずとなります。
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メルセデスとフェラーリが距離を稼げる、と言いたいところですが、フェラーリエンジンのみが比較的健全に距離をこなし、メルセデスは2チーム4台体制グループとさほど変わりません。言うまでもなくピンクと水色の影響が大きいです。最強で安定感抜群がウリでも、走れなければウリも発揮し様がないですね。グラフの上に総周回数と1チームあたりの平均値を載せました。こうすれば2チーム4台体制の頑張りも評価できます。フェラーリTipo064のトップは変わりませんが、しっかりとホンダRA619Hも健闘していますよ!メルセデスワークスはチャンピオンチームでも2人で臨み、走行距離1位の610周を数えるのに、エンジン平均値はビリですね。メルセデスエンジンの優位性は今やワークス以外で持ち合わせていません。

《タイヤ別チーム別最速ラップタイム》
テストのラップタイムは参考にならない。ごもっともなんですが、やっぱり気になりますよね。今回もチーム別タイヤ別の最速ラップを並べました。破線は昨年の開幕前テストで記録した各タイヤ最速タイムになります。
ここで注意点です。今年のマシンレギュレーションはウィングがシンプルかつワイドに変更されていますので、速度低下とラップタイムダウンが予想されます。しかし、このカタロニアサーキットの路面は再舗装されているため、単純比較はより困難となっていることを予めお伝えしておきます。
先日書いた通り、今シーズンからタイヤ種別にも以下の様な変更がありましたね。

       2018年シーズン                 2019年シーズン
    スーパーハード(橙)           →廃止
    ハード(水色)                     →C1
    ミディアム(白)                  →C2
    ソフト(黄色)                     →C3
    スーパーソフト(赤)           →廃止
    ウルトラソフト(紫)          →C4
    ハイパーソフト(桃色)       →C5
    インターミディエイト(緑)→変更なし
    ウェット(青)                     →変更なし

テストでは独自の表現で3色のマーキングが入っています。今回作図のグラフは旧塗色を使って表現しました。
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1回目4日間で各タイヤの最速ラップは以下の通り。
    C1:
    C2:ストロール(レーシングP) 1分19秒664
                                             C2平均  1分20秒572
    C3:ルクレール(フェラーリ)   1分18秒046
                                             C3平均  1分19秒647
    C4:ハミルトン(メルセデス)   1分17秒977
                                             C4平均  1分18秒781
    C5:ヒュルケンベルグ(ルノー)1分17秒393
                                             C5平均  1分17秒690
    IM:
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参考  昨年テスト8日間の最速ラップはこちら。
    C2(M)  :1分18秒825
    C3(S)   :1分19秒189
    C4(US):1分18秒400
    C5(HS):1分17秒182

C3(旧名称 ソフト)での走行、記録が多く、タイム的にはタイヤコンパウンド通りのタイム差が見られました。C4(旧名称 ウルトラソフト)以外はまだ昨年テストのタイムを上回ってはいませんが、まだフルアタックではないだろうし、マシン側の速度低下を考えるとマシンの向上と路面改良の成果が現れるような内容となっています。スペインGP決勝で使用されるタイヤはまだ明らかになっていないものの、C1(旧名称 ハード)では新路面での磨耗も無く、C5(旧名称 ハイパーソフト)の導入はないだろうからデータ採り、GPへのフィードバックを考えればC3を中心としたコンパウンドが現実的なものといえます。各チームのタイム差はあまり期待できる内容ではないと思うので多くを分析することは今回避けます。

これから後半戦の第2回テスト4日間に入ります。天候や気温に恵まれれば、より期待できるタイムや距離がみられるかもしれません。以降も楽しみですね!

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3月6日〜3月9日の4日間行われたシーズン前2回目のテスト。今更ながら2回目の4日間の区切りに前回と対比すべく同じグラフを使ってみていきます。

《走行距離》
2回目の4日間は雪もなく天候には恵まれたようですね。各チームは1回目でこなせなかったテストやシミュレーションを引き続き行っています。1日目の1,146周を皮切りに2日目1,332周、3日目1,624周まで伸ばしました。
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3日目は各チーム150周前後の周回を行なっていますが、中には1日目は38周、2日目は57周に止まるマクラーレンや最終の4日目にルノーが45周などトラブルが起因で決勝周回数に満たないケースが出ています。2回目の各チーム最長走行は1日目がメルセデスの177周、2日目はルノーの190周、3日目がフェラーリの188周で4日目がメルセデスのボッタス104周でハミルトンが97周による合計201周に達しています。個人で頑張ったで賞は3日目のベッテルの188周になります。この方は本当にタフですね。体調悪くて午前中休んじゃう兄貴と違いますね。2位は同じく3日目のフェルスタッペンで187周。勤勉でよろしい。
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2回目チームくくり最多周回はメルセデスの734周(3,416.8km)でした。1日平均は183.5周に相当します。各グラフは昨年のコンストラクター順位に並べているわけですが、興味深いのは示し合わせたかのように概ね走行距離も比例していること。ここの決勝は66周レースですから、132周で2回分、198周で3回分、以降264、330、396、462、528、594、660、726周となります。メルセデスは均すと4日間で11.1レース相当(2.8レース/日)、フェラーリが9.7レース相当(2.4レース/日)、一方でマクラーレンは5.1レース相当(1.3レース/日)でした。細かいことだけど、速さはともかくこういうことがテストを行う上で重要ですね。皆が同じ土俵でやっています、足りない部分は開幕までに改善するしかありません。こんなことやっていられるのはテストの間だけ。

続いてエンジン別走行距離を見てみます。
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最も仕事をしたのは今回はメルセデスF1 M09 EQ Power+の累計1,822周でした。1日あたり455.5周、1チームあたり607.3周、ドライバーあたり303.7周、ドライバー1日あたりは75.9周となります。細かなエンジントラブルまでは把握できていませんが、数だけみれば信頼性は問題なし、不安要素も感じませんね。
皆さん気にしているのは、ホンダでしょう?!ホンダRA618Hはメルセデスと同じ水準でみていくと、1日あたり124.5周、1チームあたり498周、ドライバーあたり249周、ドライバー1日あたりは62.3周ですね。最強エンジンにまあまあ肉薄しつつ、1レース分には少々足らずか、ラップダウンすればちょうどいい感じ?!(笑)縁起でもないですね、失礼しました。

《タイヤ別チーム別最速ラップタイム》
参考までにタイヤ別最速ラップ比較になります。
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HS:ベッテル(フェラーリ)       1分17秒182
US:ハミルトン(メルセデス)   1分18秒400
SS:リカルド(レッドブル)       1分18秒327
S   :シロトキン(ウィリアムズ)1分19秒189
M  :ハミルトン(メルセデス)   1分18秒825

参考に昨年のテスト8日間の最速ラップです。
US:ベッテル(フェラーリ)       1分19秒024
SS:ライコネン(フェラーリ)    1分18秒634
S   :ベッテル(フェラーリ)       1分19秒906
M  :ベッテル(フェラーリ)        
1分21秒878

2日目でリカルドが1分18秒を切る記録で走ったと思いきや、3日目ではテストでは最速のフェラーリのベッテルがハイパーソフトタイヤで昨年スーパーソフトタイヤのライコネンが記録したタイムよりなんと1.5秒早いタイムで1分17秒台を切らんばかりの勢いをみせました。メルセデスはこの様子からみてもやっぱりフルアタックしていなさそうですね。ただ脅威なのはミディアムタイヤの記録をみてください。昨年最速との比較で3秒縮めています。0.3秒ではありません。ちなみに今シーズンのスペインGPはスーパーソフト、ソフト、ミディアムタイヤの3種類で行われます。ということは、確かにハイパーソフトタイヤの感触や相性はみておきたいけど、ココの実践に使われるものではないのです。一応全コンパウンドで昨シーズンのテストタイムを上回ってきましたので、フルパワーは計り知れませんがハロ分含めても向上は見てとれたのではないでしょうか。
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といった具合の合同テスト2回目でした。裏でテスト全まとめを鋭意進めておりますです。

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暫定発表のマシンは一旦置いておいて、毎年恒例スペインのカタロニアサーキットでシーズン前1回目のテストが2月26日〜3月1日の4日間行われました。もうとっくに結果はご承知かと思いますが、私なりにグラフを作って整理してみました。今までも何回かやっているテストやシーズンのまとめですが、今回は少し視点と表現方法を変更しています。見やすいか見辛いか、試行錯誤でやってみます。
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《走行距離》
テストはタイムや速度もさることながら、まず「新車が無事機能するか、壊れずに走り、マシン特性を見いだせるか」が最重要項目です。初めに4日間でどれだけ走行したのか、日単位で比べてみました。

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1日目、2日目は概ね700周をこなしていますが、ご存知の通り、この1回目の4日間は天候に恵まれず気温も低く、3日目には雪が降ってしまいました。マクラーレンをはじめとした数チームがトライしていますが、当然ながら距離、タイムともまともに稼げず、最終日の4日目にその分を補うかのように走りました。合計は3日目のタイム無しの周回を含めて全2,582周となっています。ちなみに昨年の1回目4日間は3,187周でしたので605周足らず、まあまあ3日目の1日分近くのチャンスを失っています。貴重なテスト期間ですから、後日順延を希望したチームもいくつかあったようですが、以降の日程の兼ね合いもあり、今のところ却下されています。
1日目の最長走行はレッドブルの105周、2日目はウィリアムズの100周、3日目はウェットタイヤでアロンソが何とか11周行って、最終日もマクラーレンが161周をこなしています。これを日毎チーム毎にバラすとこうなります。
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マクラーレンの161周はバンドーンが110周、アロンソが51周の合計であり、1人で147周走行したガスリーは1日で走破しています。他は同じく最終日にザウバーがエリクソン79周+ルクレール59周で日合計138周、ハミルトン69周+ボッタス60周で日合計129周はちょうど66周レース1回相当をそれぞれ2人で走った感じとなっています。
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日ではなくチームくくりでみるとこんな感じに。周回数トップは昨年のテストであまり距離を稼げなかったトロ・ロッソの324周(1,508.2km)で1日平均81周となります。頑張りましたね。それも初搭載のホンダエンジンですよ!ホンダはオレンジより青い方が相性が良かったのかな。次いでメルセデスの306周、フェラーリが298周となっています。逆に最も少なかったのは暫定マシンで臨んだフォース・インディアが166周(均すと1日41.5周相当)、ハースが187周、レッドブルが209周に止まっています。最終日にドカッと距離を稼いだチームが多い中、レッドブルは初日に多く走り込みましたが、雪から明けた最終日に35周と1レース分にも達していません。タイムもソフトタイヤで1分22秒058と平凡です。量や速さより質といった感じなのでしょうか。

走行距離の最後はエンジン別の累積で見てみます。
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最も仕事をしたのはフェラーリTopo062 EVOの768周でした。あまり距離を稼いでいないハースがもう少し走り込んでいたら、もっとマイレージを伸ばしていました。一見量が少なく見えるホンダRA618Hは1チームの供給だからです。ご覧のように1チームあたりでみれば最も走っていますから心配は要りません。今シーズンは信頼性を期待できるかも。

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《タイヤ別チーム別最速ラップタイム》
ただでさえ気温も低く、悪天候だったため、単純にタイム比較するのはいつも以上にナンセンスかもしれませんが、やっぱり知りたい新車の速さや勢力図。タイヤ別で最速ラップを比較してみました。
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見辛いかもしれませんが、今回は棒グラフで示してみました。低い方が早いラップタイムとなります。4日間のうち最速ラップをグラフにしています。また今シーズンからタイヤが2種類増えましたので参考までにそのカラーを凡例に全て載せています。全チーム全タイヤでアタックしたわけではないと思うし、全ての記録が把握できていないため、最速ラップのみの集計でグラフはスカスカです。

1回目4日間で各タイヤの最速ラップは以下の通り。
HS:バンドーン(マクラーレン) 1分19秒854
US:
SS:マグヌッセン(ハース)        1分20秒317
S  :ベッテル(フェラーリ)        1分19秒673
M  :ハミルトン(メルセデス)    1分19秒333
H  :
SH:
IM:シロトキン(ウィリアムズ)  1分31秒979
W :アロンソ(マクラーレン)     2分18秒545

参考  昨年テスト8日間の最速ラップはこちら。
US:ベッテル(フェラーリ)        1分19秒024
SS:ライコネン(フェラーリ)    1分18秒634
S  :ベッテル(フェラーリ)        1分19秒906
M  :ベッテル(フェラーリ)        1分21秒878

ちなみに作動温度については
HS(ハイパーソフトタイヤ):最も低い
US(ウルトラソフトタイヤ):低い
SS(スーパーソフトタイヤ):やや高い
S(ソフトタイヤ)                 :高い
M(ミディアムタイヤ)          :最も高い
となっています。

前置きが長くなりましたが、低気温やテスト目的に差はあるでしょうが、前年比でソフトとミディアムについては上回るタイムを記録しています。特にミディアムのハミルトンについては2.2秒早いラップをこなしています。昨年のソフトタイヤも凌駕する驚異的タイムですね。昨年を上回ることがテストの目的ではありませんが、今日から始まる2回目のテストがどんな環境下でできるのかで他コンパウンドもタイム更新されるといいなと思います。

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第2回カタロニアサーキット合同テスト、後半4日間の結果になります。
内容は細かくあるでしょうが、あくまでタイムは各ドライバーがその日に出した最速タイムのみの比較になります。泣いても笑っても、開幕戦オーストラリアGPまでに実走できる最後のチャンスです。

《1日目 3月7日》ドライ
  1.マッサ(ウィリアムズ)       1分19秒726 SS
  2.リカルド(レッドブル)       1分19秒900 US
  3.ベッテル(フェラーリ)       1分19秒906 S
  4.ハミルトン(メルセデス)   1分20秒456 S
  5.ボッタス(メルセデス)       1分20秒924 S
  6.オコン(F・インディア)     1分21秒347 SS
  7.ヒュルケン(ルノー)           1分21秒589 S
  8.マグヌッセン(ハース)       1分21秒676 S
  9.クビアト(トロ・ロッソ)   1分21秒743 S
10.バンドーン(マクラーレン)1分22秒537 S
11.ウェーレイン(ザウバー)    1分23秒336 M
12.エリクソン(ザウバー)       1分23秒630 S
13.パーマー(ルノー)              1分24秒790 S

《2日目 3月8日》ドライ
  1.ボッタス(メルセデス)       1分19秒310 SS
  2.マッサ(ウィリアムズ)       1分19秒420 US
  3.ライコネン(フェラーリ)    1分20秒506 S
  4.フェルスタ(レッドブル)    1分20秒432 S
  5.ストロール(ウィリアムズ) 1分20秒579 US
  6.ハミルトン(メルセデス)    1分20秒702 S
  7.ヒュルケン(ルノー)            1分21秒213 SS
  8.ペレス(F・インディア)      1分21秒297 SS
  9.サインツ(トロ・ロッソ)    1分21秒872 S
10.グロージャン(ハース)        1分21秒887 US
11.ウェーレイン(ザウバー)    1分23秒000 S
12.アロンソ(マクラーレン)    1分23秒041 S
13.エリクソン(ザウバー)       1分23秒384 S
14.パーマー(ルノー)              1分24秒774 S

《3日目 3月9日》ドライ
  1.ベッテル(フェラーリ)        1分19秒024 US
  2.ハミルトン(メルセデス)    1分19秒352 US
  3.オコン(F・インディア)      1分20秒161 US
  4.クビアト(トロ・ロッソ)    1分20秒416 SS
  5.マグヌッセン(ハース)        1分20秒504 US
  6.リカルド(レッドブル)        1分20秒824 S
  7.バンドーン(マクラーレン) 1分21秒348 US
  8.ボッタス(メルセデス)        1分21秒819 S
  9.ウェーレイン(ザウバー)    1分22秒347 US
10.パーマー(ルノー)               1分22秒418 S
11.エリクソン(ザウバー)        1分23秒330 S
12.マッサ(ウィリアムズ)        1分24秒443 M
13.ストロール(ウィリアムズ) 1分24秒863 M

《4日目 3月10日》ドライ
  1.ライコネン(フェラーリ)    1分18秒634 SS
  2.フェルスタ(レッドブル)    1分19秒438 SS
  3.サインツ(トロ・ロッソ)    1分19秒837 US
  4.ボッタス(メルセデス)       1分19秒845 SS
  5.ハミルトン(メルセデス)    1分19秒850 US
  6.ヒュルケン(ルノー)           1分19秒886 US
  7.ペレス(F・インディア)      1分20秒116 US
  8.パーマー(ルノー)               1分20秒205 US
  9.ストロール(ウィリアムズ) 1分20秒335 S
10.グロージャン(ハース)        1分21秒110 US
11.アロンソ(マクラーレン)     1分21秒389 US
12.エリクソン(ザウバー)        1分21秒670 US
13.ウェーレイン(ザウバー)    1分23秒527 S

《第1回テスト4日間最速ラップ》
   1分19秒024 US ベッテル      (フェラーリ)
   1分18秒634 SS ライコネン   (フェラーリ)
   1分19秒906 S    ベッテル      (フェラーリ)
   1分23秒336 M   ウェーレイン(ザウバー)

《参考》
2010年 予選時コースレコード
   1分19秒995       ウェバー    (レッドブル)
2008年 決勝でのファステストラップ
   1分21秒670       ライコネン(フェラーリ)
2016年 合同テスト最速タイム
   1分22秒765 US ライコネン(フェラーリ)
   1分23秒022 S    ロズベルグ(メルセデス)
   1分24秒867 M   ロズベルグ(メルセデス)
2016年 ポールポジション
   1分22秒000 S     ハミルトン(メルセデス)
2016年 ファステストラップ
   1分26秒948 S     クビアト    (トロ・ロッソ)

2回目は各チームでタイムをあげてきました。2日目にメルセデスのボッタスがスーパーソフトタイヤで1分19秒台前半に入れてきたかと思えば、翌3日目にテストは好調のフェラーリのベッテルがウルトラソフトではあるもののいよいよ1分18秒に届くところに達して、最終日で唯一壁を大きく突破したのはスーパーソフトを履くライコネンでした。最年長のこの方、昨シーズンのテストもトップタイムを出して、テスト2連覇です。予選などの限られた「一瞬のうちの一発」より、じわじわ助走をつけ「繰り返しのうちの一発」は昔と変わらずとんでもない速さを見せる人だなとつくづく感じました。
最終日は平均的にラップタイムも早く、10チーム中8チームは1分20秒台の走行は可能そうです。ある「2チームを除けば」です。テストだけに絞れば、開幕直後のトップ2チームとテールエンダー2チームは概ねそのあたりになるんじゃないかと。。

《総周回数・距離》1周は4.655km
  1.ウィリアムズ               587周 2,732.5km
  2.メルセデス                   538周 2,504.4km
  3.フォース・インディア 507周 2,360.1km
  4.フェラーリ                   488周 2,271.6km
  5.ザウバー                       438周 2,038.9km
  6.トロ・ロッソ               401周 1,866.7km
  7.レッドブル                   390周 1,815.5km
  8.ハース                          372周 1,731.7km
  9.ルノー                          304周 1,415.1km
10.マクラーレン                217周 1,010.1km

1回目でマシンを壊し、距離を稼げなかったウィリアムズが2人体制で挽回しました。ストロールの走り込みも含めて、タイムも上々ではないでしょうか。メルセデスも相変わらず走りますね。速くて壊れないし壊さない、攻守いずれもイケるのがこのチーム一番の強みです。
今回のテスト、一貫してレッドブルが想像より控えめな印象です。何か持ってるのでしょうか、はたまたルノーエンジンにやっぱり不安要素でもあるのでしょうか。いずれにしても「ビリのエンジン」でないことは確かカナ。

開幕まであと少し。でもまだ少し時間があるので「個人的なテストの総括」みたいなのは機会を別途設けたいなと思います。


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