F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:2020年

2021年は3人の新人と1人のドライバーが復帰参戦を果たしましたが、F1のシートは10チーム20人に限られているため、押し出される形で4人のドライバーがシートを失うことになります。その中には長くF1界を支えつつ、かねてから喪失の噂がちらほら飛び交っていたハースのグロージャンとマグヌッセンの2人の中堅ドライバーが含まれています。他、アルボンはまだまだ若いから復帰のチャンスは無くはないし、クビアトは「三度目の正直」が果たしてあるのかないのか。そんな4人の中、今回はmiyabikunが「マルH軍団」といじり倒してきたハースの2人の戦績を振り返りながら、次なる舞台へ送り出したいと思いました。ダラダラ長くなってしまいましたが、ご覧下さい。
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ロマン・グロージャン(フランス、スイス)
 1986年4月17日生まれ
 2009年,12年〜20年 10シーズン 181戦参戦
 0勝 P.P.0回 表彰台10回 入賞59回 F.L.1回

 09 ルノー       7戦参戦        予選12番手 決勝13位
 12 ロータス 19戦参戦        予選2番手   決勝2位
 13 ロータス 19戦全戦参戦 予選3番手   決勝2位
 14 ロータス 19戦全戦参戦 予選5番手   決勝8位
 15 ロータス 19戦全戦参戦 予選4番手   決勝3位
 16 ハース     21戦全戦参戦 予選7番手   決勝5位
 17 ハース     20戦全戦参戦 予選6番手   決勝6位
 18 ハース     21戦全戦参戦 予選5番手   決勝4位
 19 ハース     21戦全戦参戦 予選6番手   決勝7位
 20 ハース     15戦参戦        予選14番手 決勝9位

F1でのグロージャンはフランス籍でドライブしていましたが、実際はスイスにも国籍を持つ二重国籍者です。F1デビュー前はスイスやフランスの下位カテゴリーに参戦、頭角を示し、地元のワークスであるルノーの育成ドライバーの1人でした。2008年のGP2アジアで初代チャンピオンに輝くと、翌09年に08年第15戦シンガポールGPでルノーは故意のクラッシュによりレースを操作するいわゆる「クラッシュゲート」が発覚。対象ドライバーのピケが解雇されたことでテストドライバーからの昇格によりF1シートを手にします。
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まずグロージャンの所属チームとポイントランキンググラフをみていきましょう。グロージャンはフランスということで以下に示すグラフのイメージカラーは青を充てました。所属チームは先述のルノーワークスをはじめ、2010年、11年の浪人期間を経て、12年からロータス(ルノー)に4シーズン在籍。16年からはアメリカの新興チームであるハースへ立ち上げ初年に移籍し、昨シーズンまで5シーズン在籍しました。F1は初年09年のスポット参戦から数えると10シーズンとなり、なかなかのベテランではありますが、チームとしては3チームの在籍、ロータスをルノーの直系と考えれば、ルノーとハースの2系統に絞られます。ランキング最高位はロータスで2年目にあたる13年の7位でした。その後15年に11位と多少の浮上はあるものの、下降の一途をたどり、最終年の昨年は入賞1回2ポイント。参戦23人中19位、レギュラードライバーのみでは18番目という不甲斐無い内容でF1キャリアを終えることとなりました。
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細かな戦績をいつものグラフにしました。薄黄色の領域は表彰台圏内、薄緑色は入賞圏内になります。ちなみに09年の入賞は8位まででした。1年目の09年はシーズン終盤の7戦に参戦しますが、残念ながら入賞はなりませんでした。若いグロージャンは一度F1のシートを喪失、再びGP2に戻ってF1復帰の隙を伺います。11年はフランスのDAMSでチャンピオンを獲得して翌12年に再びF1シートを手にします。当時のGP2は多くの有望な若手を輩出することで有名でしたね。先輩にはN・ロズベルグやハミルトン、グロック、ヒュルケンベルグや後のチームメイトとなるマルドナド、パーマーなどがチャンピオンを獲得しており、バンドーンやガスリー、また名称は変われどルクレールやラッセルもこのカテゴリーの出です。
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2012年シーズンからライコネンと共に再びレギュラーシートを得て「黒いルノー」を支えていきます。その初戦オーストラリアGP予選はライコネンが18番手に沈む一方、なんと同じルノーエンジンを積むチャンピオンのレッドブルを上回り、マクラーレンに続く3番手を獲得し周囲を驚かせました。結果的にはリタイヤで終えますが、まだ25歳と若く「さすがGP2チャンピオン」という速さをみせています。この年は第4戦バーレーンGPで3位、第7戦モナコGPで2位、第11戦ハンガリーGPで3位と3回の表彰台に登壇。そのうちの3位2回はライコネンとのダブル表彰台となり、ロータスのマシンポテンシャルの高さを証明することとなりました。翌13年も5回の3位と第18戦アメリカGPで2位を挙げ、ポイントランキングは自己最高の7位に浮上しています。2シーズンとも格上ベテランのライコネンに負けはしましたが、当時貴重な有力フランス人ドライバーとして名を上げています。
しかし切れ味ある走りの一方で度々大クラッシュを招くシーンも目立ちました。特に12年第12戦ベルギーGPは8番手スタートの直後ハミルトンやアロンソ、小林可夢偉らを巻き込み多くのリタイヤを出したことをとがめられ、罰金プラス次戦イタリアGPの出場停止を食らっています。グロージャンは他にもスタート直後やレース序盤でのクラッシュが多く、それも単独ではなく「他車を巻き込む」ものが目立ちました。結果として速さはあれど「近くを走るのが怖い」というレッテルを長きに渡り貼られることになりましたね。
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16年から「ルノーの秘蔵っこ」から卒業、アメリカを本拠地としてフェラーリと密な関係を築く形で立ち上げたハースのエースとして、レースエンジニアの小松礼雄と共に移籍します。開幕戦オーストラリアGPの予選は19番手に沈むも決勝は6位フィニッシュ。続く第2戦バーレーンGPも予選9番手から5位の連続入賞を果たすなど、チームメイトのグティエレスに対して格の違いを見せつけました。17年からは表彰台登壇歴もあるマグヌッセンをチームメイトとし、さらなる飛躍を期待されますが、シーズン半分弱の8回の入賞を挙げるもののスピードを活かした走りができず、マシン側のトラブルや未完成さに苦しめられます。さらにはハースに移籍してからも「ドライビングの荒っぽさ」が抜け切れず、18年第5戦スペインGPの1周目で単独のスピンからまたも他車を巻き込むクラッシュを引き起こし、昨年20年の第15戦バーレーンGPもオープニングラップで詰まりかけた前車を回避する際にコントロールし切れずガードレールにクラッシュし爆発炎上してレースを中断する騒ぎとなったのは記憶に新しい出来事です。皮肉なことに自身のクラッシュによる火傷の治療のために契約よりも離脱が2戦早めてしまいました。
ハースでの最高位は予選が18年第13戦ベルギーGPの5番手、決勝も同じく18年第9戦オーストリアGPの4位と若手のロータス時代に予選、決勝とも及びませんでした。09年の代打デビューから昨年のバーレーンGPまでに181戦のエントリーとなっています。

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ケビン・マグヌッセン(デンマーク)
 1992年10月5日生まれ
 2014年〜20年 7シーズン 120戦参戦
 0勝 P.P.0回 表彰台1回 入賞35回 F.L.2回


 14 マクラーレン 19戦全戦参戦 予選4番手   決勝2位
 15 マクラーレン   1戦参戦        予選18番手 決勝不出走
 16 ルノー            21戦全戦参戦 予選12番手 決勝7位
 17 ハース            20戦全戦参戦 予選11番手 決勝7位
 18 ハース            21戦全戦参戦 予選5番手   決勝5位
 19 ハース            21戦全戦参戦 予選6番手   決勝6位
 20 ハース            17戦全戦参戦 予選15番手 決勝10位

マグヌッセンについては3年半ほど前にあたる17年に「ヤンとヨス」なるF1の二世ドライバー4人に関する特集をしたことがあり、そちらで簡単に触れました。父のヤン・マグヌッセンは95年のスポット参戦を含め、98年まで3シーズン25戦のF1走行歴があります。息子ケビンが3〜6歳の頃ですから、微かに記憶があるかどうか。短い期間ながら父ヤンの走りを観てきた者からすれば、息子はどんなもんだろうとデビュー以降も大変興味をもって見守ってきました。
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ケビン・マグヌッセン(以下マグヌッセン)の所属チームとポイントランキンググラフです。イメージカラーはデンマーク国旗の赤としました。所属チームはマクラーレン、ルノー、ハースの3チームとなります。最も長いのはハースの4シーズン在籍です。マグヌッセンは2010年からドイツやイギリスのF3でならし、その頃に父ヤンと同様にマクラーレンの育成ドライバーに選出されるなど、着実なステップアップを経てF1の世界に進出してきました。13年にマクラーレンの控えドライバーとなり、翌14年はペレスの後任として正ドライバーに昇格を果たしています。IMG_8219
近年はF1ど新人の若手ノリスの起用やその活躍などで違和感はさほどありませんが、あの名門マクラーレンがF1で実績の無い若手の起用は当時とても驚きましたよね。07年のハミルトンに続く「異例」の抜擢でした。さらに驚くのはデビュー戦となった開幕戦オーストラリアGPの予選は相方でチャンピオン経験もあるバトンが11番手で沈む一方、マグヌッセンはメルセデス、レッドブルに続く4番手を獲得。決勝はリカルドの失格もあり何と2位表彰台を獲得してしまうこと。デビュー戦でいきなり初表彰台ですから、一気に「父超え」を完了、そして大物新人っぷりを発揮しました。
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デビューイヤーはリタイヤこそ少なく、全19戦中12回入賞と新人にしてはなかなかの出来といえますが、やはりマクラーレンであり相方バトンと見比べると一段階劣る結果が続きます。結果的にマクラーレンはメルセデスと決別、翌15年からホンダを搭載することが決まり、さらにはフェラーリからアロンソが復帰することもあって一年でレギュラーから控えドライバーに降格することとなりました。
16年から三度ルノーがワークスとして参戦することとなり、ルノーはマクラーレンでくすぶっていたマグヌッセンをチーム立ち上げに抜擢。1年振りにレギュラードライバーとしてF1復帰に成功します。相方は80年代にF1参戦していたジョン・パーマーの息子のジョリオン・パーマーを新人として迎えたことにより「F1二世ドライバーコンビ」が成立しました。20戦のうち入賞は2回、最高位は第8戦アゼルバイジャンGPの7位に止まり、ドライバーズランキングはデビューイヤーの11位を下回る16位で終えました。ただチームやマシンがまだ成熟していないこと、またチームへのポイントのほとんどはマグヌッセンによってもたらしますが、チームと契約がうまくまとまらなかったため、ルノーワークスをわずか1年で離れる決意をし、17年からまだ設立して日の浅いハースへ移籍、グロージャンとの「マルH」コンビネーションがココで堂々成立(笑)
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ハースでのマグヌッセンは初年こそ年齢もキャリアも上のグロージャンの後塵を拝することが多くありましたが、2年目の18年シーズンはグロージャンが7回の入賞に対して、マグヌッセンは11回の入賞を記録し、ポイントランキングは上回る走りをするようになります。19年シーズンもグロージャンより一つ多い4回の入賞と少ないリタイヤ数でポイントランキングで上回りますが、メインスポンサー問題をはじめマシンの開発不足やタイヤとの相性、フェラーリパワーユニットの問題等も重なり予選順位よりも下がる決勝フィニッシュが続きました。グロージャンと共にマグヌッセンも20年シーズンをもってF1から離れる形となりますが、結果的には予選最上位はデビューイヤーである14年のマクラーレン時代の4番手が2回、決勝は先述のデビューレースの2位表彰台1回となっています。また今までデンマーク出身のF1ドライバーは父を含めたったの5人しか参戦が無く、マグヌッセンはデンマーク人唯一のF1表彰台登壇者で最高位の成績を残したことになります。
マグヌッセンの戦績の特徴は今シーズンに復帰参戦を果たすアロンソと同様に「現パワーユニット4社全てで(一応)参戦歴がある」という点です。15年のアロンソの代走をかって出た際は予選走行に止まり、決勝はマシントラブルによりスタートすることができずに終えていますが、現在のドライバーラインナップではかなり貴重な存在でした。またマグヌッセンといえばグロージャンと同様に「決勝レースでの走り方」について度々疑問を投げかけられる声が多くありました。グロージャンほどド派手なクラッシュはないものの、ライバルと接触して押し出したり、時にはチームメイトともバチバチやり合う姿を目にしましたよね。こちらもパッシングをかけたり近くを走るのにどこか覚悟が必要なドライバーであったという印象を持たれるようになってしまいました。
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《戦績比較》
似て非なる2人の戦績比較をしていきます。まずは先程個々で示した大枠となる歴代のドライバーズランキンググラフを合体させてみます。IMG_8187
グロージャンが一足早い09年からの参戦であるため、グラフが右寄りになっています。また2人とも残念ながらチャンピオン争いはできずにきてしまいましたので、上1/4はスカスカになりました。ご存知の通り、17年から4シーズンにわたってコンビを組んでいたため、同じマシンで純粋に単純な成績比較ができてしまいます。
グロージャンの最高位は参戦3年目のロータス時代となる7位です。シーズン終盤に離脱した先輩ライコネンの5位に順位だけはかなり迫りました(ただしポイント差は51ポイントも開いている)その後も大きく崩れることはないものの、右肩下がりの順位で進み、昨年は最低位となる19位でF1人生の幕を閉じています。グロージャンは第15戦バーレーンGPで発生したド派手なクラッシュのため残り2戦を棒に振ってしまいました。16位に位置するアルファロメオのライコネンとの差はたった2ポイントであり、その2戦の結果云々によってはもう少し浮上できたかもしれません。不可抗力とはいえ、レース開始直後の自らのミスにより身体まで痛い思いをして参戦を早期で切り上げる形になっちゃうあたりが何ともグロージャンらしい。
マグヌッセンは14年に当時トップチームの一角であったマクラーレンということもあって、1年目はちょうど中間に位置する11番手でスタートしています。例の「デビュー戦で2位」が大きな助けとなっています。その後の15年の1戦限りのスポット参戦は完走どころか「スターティンググリッドにつけず」という苦さも感じないレースとシーズンを経験。ルノー時代も16位と低調に終わり、最高位はハース2年目にあたる18年の9位となっています。ハース時代のポイントランキング上の勝敗はグロージャン、マグヌッセン共に2勝2敗の五分五分でした。内容をもう少し細かくみていきます。IMG_8216
2人の予選、決勝の順位をクロスさせています。色遣いは先程のプロットと同じです。予選からみていくとマグヌッセンがまだ参戦していない13年やマグヌッセンがマクラーレンから参戦14年、マグヌッセンが控えに戻ったためお休みしていた15年を除く近年5年は両者似たような位置の予選順位となっています。特に17年以降の4年間は同じハースからの参戦となり、同様のプロットと考えると、両者の実力差は多少あるにせよ「ハースで走れる最大限」を示しているかのようにみえます。ハースは新興チームでありながら、フェラーリのパワーユニットをはじめ数々の技術提供を受けています。フェラーリの成績に準ずる形で19年中盤まではそこそこ速く走れており、19年終盤で急激に順位を落としてしまいました。昨年20年に至ってはフロントロウやセカンドロウスタートの経験もあるこの2人の中堅をもってしても、Q3進出が叶いませんでした。予選の重要度が高くなりつつある近年で予選順位が芳しくないと、この後みる決勝についても辛いのは目に見えています。IMG_8217
予選編とそう差のない位置に決勝結果も並び、さらにそのプロットはスカスカになりました。その理由は25位の位置にたまる「リタイヤ、失格」が多いためです。リタイヤは一般的に全てがドライバー理由というわけではなく、マシンやチーム、他車の影響によっても起こり得ます。感覚的な言い方にはなりますが、この2人は単独トラブルよりは「他車を巻き込むクラッシュ」が目立ちました。マシンが速いこと、チーム戦略が長けていることも上位フィニッシュするにあたって重要なファクターです。しかし最低限の目標として「マシンを壊さずガレージに戻ってくる」必要があります。それが叶えられない走りであったり対処が多かったようにも感じます。クドいですがグロージャンの2位2回はキャリア序盤、マグヌッセンはデビュー戦2位というのが輝いていますね。キャリアにおいて予選順位が下り坂であれば、決勝も下位を抜け出せず、自ずとポイントランキングも下降線を描く。2人は色んな意味で共通項があるように感じます。
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2人のハース時代だけ抜き出し、いつものようにリタイヤや失格を最下位「20位扱い」とした場合の平均値を年毎に並べてみました。シーズンで勝る方の数字は赤く強調しています。若干の差はありつつも、2人の予選、決勝の平均順位は似通った数値を示し、予選が速い年は2人とも速いし、遅い年は2人とも同様に遅い、とシンクロしているあたりも、両者の実力差は遠からずで、マシンの許す限りの最大限は発揮できていたとみていい気がします。こちらもmiyabikunの感覚論にはなりますが、グロージャンは「予選などの一発速さ」に長け、マグヌッセンは「決勝で他車を間を縫って我慢するかぶつけて蹴落とす」印象があります。2人を足せば、色んな意味で「脅威の武器」が完成しそうな、、(笑)

《チームメイト対決》
最後は2人が共に切磋琢磨し、時には体当たりで戦ったチームメイトとの勝敗を比較します。まずはグロージャンから。
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グロージャンの歴代チームメイトはアロンソ、ライコネン(コバライネン)などのトップドライバーからはじまり、一触即発かマルドナド、可愛こちゃんグティエレス、そしてマグヌッセンと並び、一番一緒にいる時期が長かったのがマグヌッセンでした。序盤はキャリアに反して強敵相手となったためボロ負けです。しかし予選においてはロータス時代のライコネンと対等にやり合い、マルドナドに対しては圧勝しました。
一方で決勝となるとライコネンが一枚二枚上手となり、帯の中央にある黒の「イーブン」が目立ってきます。両者が何らかの理由により両者で勝敗のつけられない「リタイヤ」が該当します。グロージャンのリタイヤ、もちろんグロージャン自身の理由ばかりではありませんが、グロージャンらしい想像をしてしまいますよね。

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続いてマグヌッセンです。マクラーレン時代はバトン、ルノーではパーマー、そして先程の裏返しでハース時代のグロージャンとなり、グロージャン同様に相方はグロージャンが最多のお付き合いということになります。異例の15年を除くと、予選についてはチームメイトに対してまあまあいい勝負ができています。ハース初年の17年だけは先輩グロージャンが一歩有利か。
決勝は初年にボロ負けを喫した以外は予選と同様にいい勝負をしていたことがわかります。最終的なライバルはチームメイトより他チームに負けないことが必要となりますが、身近なチームメイトと比較するとさほど悪い結果とは言えません。
結果、グロージャンもマグヌッセンも本質が悪いわけではなく、実はマシンのポテンシャルに対しては比較的忠実であり、戦績が今ひとつだったのは乗るマシンの競争力が足りてなかったり、そのライバルの前での立ち振る舞いがF1らしからぬ「独特さ」であったが故とmiyabikunはフォローしたいと思います(笑)

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時には走り方やクラッシュの仕方が問題となり、危険走行、荒くれ者のイメージが色濃い2人は奇しくも晩年は同じチームで並び、同時にF1界から去ることが決まりました。ただ年齢的にはまだドライバー人生を終えるには早く、これまた奇しくも今シーズンはカテゴリーに違いはあれど戦いの舞台をアメリカに移して現役を続けていくことが決まりました。2人とも会って話したことはなく、サーキットでは超遠目からで他ほぼテレビでしか見たことはありませんが、マシンを降りればグロージャンはお人好し、またマグヌッセンはサッパリ男気のあるナイスガイであるという人柄をよく聴きます。荒くれ者であっても、それら人柄のよさや一発の速さ、粘り強い走りができるドライバーということで短命に終わらず、表彰台登壇や新規チームの立ち上げに必要とされてきたのだと思います。毎レースで何か「小ネタ」をぶち込んできた2人。いればいたでハラハラドキドキだったし、いなくなると考えるとどこか物足りなさを覚えます。今後の若手があまり真似してほしくないキャラクターではありますが、F1ドライバーばかりがドライバーではない、楽しく走れて勝利を求めて活路を見出すことも時には必要です。今回は単に「F1離脱=さようなら」してしまうのも惜しい2人と感じ、最後にガッツリ特集しました。これからは目にかかる機会は減ってしまいますが、新天地でのさらなる活躍を願っています。
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ごめんなさい、今回も昨年やり残してしまった話題です。ドライバー・オブ・ザ・デイは我々ファンによる全世界からの視聴者投票により決まりますが、時として「本当にこのドライバーが今日イチか?!」という異論や疑問にぶち当たります。皆さんも選定結果に首を傾げることがあるんじゃないでしょうか。そこでmiyabikunは独自に決勝レースだけでなく予選においてもドライバー・オブ・ザ・デイを選んできました。それらを集計し、シーズンチャンピオンとはまた異なる2020年「ドライバー・オブ・ザ・イヤー」を決め、栄光を讃えたいと思います。

まずはおさらいも兼ねて、昨年末にもまとめた本家ドライバー・オブ・ザ・デイを振り返っておきます(昨年末のまとめで一部カウントに誤りがありましたので、こちらと併せて修正しています)

《2020年ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 第1戦  オーストリアGP    ノリス
 第2戦  シュタイアーマルクGP ペレス
 第3戦  ハンガリーGP     フェルスタッペン
 第4戦  イギリスGP      ハミルトン
 第5戦  F1 70周年記念GP   フェルスタッペン
 第6戦  スペインGP      ベッテル
 第7戦  ベルギーGP      ガスリー
 第8戦  イタリアGP      ガスリー
 第9戦  トスカーナGP     リカルド
 第10戦ロシアGP       フェルスタッペン
 第11戦アイフェルGP     ヒュルケンベルグ
 第12戦ポルトガルGP     ペレス
 第13戦エミリア・ロマーニャGP ライコネン
 第14戦トルコGP       ベッテル
 第15戦バーレーンGP     グロージャン
 第16戦サクヒールGP     ラッセル
 最終戦アブダビGP      フェルスタッペン

《2020年ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得回数》
 1 フェルスタッペン 4回
 2 ペレス     2回
  ベッテル    2回
  ガスリー    2回
 5 ヒュルケンベルグ 1回
  ハミルトン   1回
  アルボン    1回
  リカルド    1回
  ライコネン   1回
  グロージャン  1回
  ラッセル    1回

各決勝レースから一人選出されますので、合計は17回(延べ17人)となります。最多はレッドブルのフェルスタッペンによる4回。続いてレーシングポイントのペレス、フェラーリのベッテル、そしてアルファタウリのガスリーの3人が2回ずつで、他1回が7人の合計11人が受賞しています。2020年シーズンで活躍した面々が名を連ねており、この集計だけ素直に数えればドライバー・オブ・ザ・イヤーはフェルスタッペンということになります。しかしファンの方には大変申し訳ないのですが、確かにフェルスタッペンは頑張っていたし、優勝も挙げたし惜しいレース、ドライバー起因でないリタイヤやアクシデントはあったにせよ、チャンピオン争い関係無く2020年で光っていたドライバーだったかと考えるとmiyabikun少々違和感があります。ドライバー・オブ・ザ・デイの判定はあくまでファンによる投票ですから当然好みで偏るものだし、あまり考えたくないけど「操作」ができないわけでもありません。そういうモヤモヤもあって、miyabikunは独自に選定するようになりました。一昨年シーズンから決勝レースのみならず予選でもそれを行うようにしましたので、ひとまず昨シーズンの予選、決勝で選んだ面々をザッとご確認下さい。

《miyabikunのドライバー・オブ・ザ・デイ予選編》
 第1戦  オーストリアGP    ノリス
 第2戦  シュタイアーマルクGP ラッセル
 第3戦  ハンガリーGP     ストロール
 第4戦  イギリスGP      ストロール
 第5戦  F1 70周年記念GP   ヒュルケンベルグ
 第6戦  スペインGP      ライコネン
 第7戦  ベルギーGP      ハミルトン
 第8戦  イタリアGP      サインツ
 第9戦  トスカーナGP     ルクレール
 第10戦ロシアGP       フェルスタッペン
 第11戦アイフェルGP     ジョビナッツィ
 第12戦ポルトガルGP     ハミルトン
 第13戦エミリア・ロマーニャGP ガスリー
 第14戦トルコGP       ストロール
 第15戦バーレーンGP     ハミルトン
 第16戦サクヒールGP     ルクレール
 最終戦アブダビGP      フェルスタッペン

《miyabikunのドライバー・オブ・ザ・デイ決勝編》
 第1戦  オーストリアGP    ノリス
 第2戦  シュタイアーマルクGP ペレス
 第3戦  ハンガリーGP     フェルスタッペン
 第4戦  イギリスGP      ハミルトン
 第5戦  F1 70周年記念GP   フェルスタッペン
 第6戦  スペインGP      ベッテル
 第7戦  ベルギーGP      ガスリー
 第8戦  イタリアGP      サインツ
 第9戦  トスカーナGP     ラッセル
 第10戦ロシアGP       ペレス
 第11戦アイフェルGP     ペレス
 第12戦ポルトガルGP     ハミルトン
 第13戦エミリア・ロマーニャGP ライコネン
 第14戦トルコGP       ハミルトン
 第15戦バーレーンGP     ペレス
 第16戦サクヒールGP     ペレス
 最終戦アブダビGP      フェルスタッペン

《miyabikunのドライバー・オブ・ザ・デイ獲得回数》
 1 ハミルトン    6回
 2 フェルスタッペン 5回
  ペレス      5回
 4 ストロール    3回
 5 ガスリー     2回
  サインツ     2回
  ノリス      2回
  ライコネン    2回
  ラッセル     2回
  ルクレール    2回
  11 ジョビナッツィ   1回
  ヒュルケンベルグ 1回
  ベッテル     1回

予選17回、決勝レース17回ですので、こちらの回数の合計は倍数の34回(延べ34人)になります。獲得回数最多は予選で3回、決勝で3回の合計6回となったチャンピオンのハミルトンという結果となりました。ハミルトンは頭二つ三つ多い優勝回数をはじめ、欠場を除けば全周回走破などチャンピオンに相応しい結果を残しましたので当然の結果ともいえます。が、しかし!miyabikunのドライバー・オブ・ザ・イヤー選定は単に回数だけでは決めません!一昨年末も同様にドライバー・オブ・ザ・イヤーを選定する際「予選受賞者に1ポイント、決勝受賞者は2ポイント付与」し、その合計で決定していました。というわけで、ハミルトンへのトロフィーは一度返還頂き、上記ルールに基づいて再集計してみます。
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《miyabikunのドライバー・オブ・ザ・イヤー》
 1 ペレス     10pts
 2 ハミルトン    9pts
 3 フェルスタッペン 8pts
 4 ストロール    3pts
  ガスリー     3pts
  サインツ     3pts
  ノリス      3pts
  ライコネン    3pts
  ラッセル     3pts
  10 ルクレール    2pts
  ベッテル     2pts
  12 ジョビナッツィ  1pt
  ヒュルケンベルグ 1pt

予選の合計は17ポイント、決勝は倍数の合計34ポイントとなり、総合計は51ポイントということになります。ポイント制で集計すると、予選では一度も選ばれず、決勝で5回選ばれたペレスが10ポイントを稼ぐことになり、栄えある2020年シーズンのドライバー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。ハミルトン一色にならない結果にちょっぴり安心しました(笑)
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ペレスは昨シーズンのレース後に散々名前を挙げてきた印象があります。予選順位は三強(ドライバー)の影を潜める形ではありましたが、決勝では毎戦粘りある走りをみせ、久々の表彰台登壇に加え、歴代最遅初優勝を挙げました。ペレスにおいてはシーズン中のCOVID-19陽性により序盤2戦の欠場を強いられ、さらにシーズン中盤には来シーズン(2021年)のシートを失うという出来事もありました。それもあってか、第10戦ロシアGP以降の上位フィニッシュ連発と奮起し、絶望的と思われたシート獲得に繋がったのも印象的でしたね。キャリア初期は「所詮はペイドライバーのくせに荒っぽく生意気な」なんて評価が多く、優勝もないままキャリアを終えるのではないかとも思われていましたが、2011年デビューのキャリア10年目が今までで最も輝いていたと思います。31歳のいわばベテランの領域でのレッドブル移籍となりますが「タイヤの扱いが優しい」という武器で今シーズン以降もさらなるキャリアアップを果たしてもらいたいと思っています。

遅れ馳せながら2020年シーズンのドライバー・オブ・ザ・イヤーが決定したわけですが、昨シーズンから確か「ザ・ワースト」なんてコーナーも組んでいましたね。悪い方の人を改めてクローズアップするものもどうかと思いますが、一応毎戦やっていたので、一応整理しておきましょう。

《miyabikun の選ぶ「ザ・ワースト」予選編》
 第1戦  オーストリアGP    ベッテル
 第2戦  シュタイアーマルクGP ジョビナッツィ
 第3戦  ハンガリーGP     レッドブル
 第4戦  イギリスGP      ベッテル
 第5戦  F1 70周年記念GP   ベッテル
 第6戦  スペインGP      アルボン
 第7戦  ベルギーGP      フェラーリ
 第8戦  イタリアGP      予選方式
 第9戦  トスカーナGP     オコン
 第10戦ロシアGP       ベッテル
 第11戦アイフェルGP     (該当なし)
 第12戦ポルトガルGP     ルノー
 第13戦エミリア・ロマーニャGP トラックリミット
 第14戦トルコGP       フェラーリ
 第15戦バーレーンGP     ストロール
 第16戦サクヒールGP     (該当なし)
 最終戦アブダビGP      (該当なし)

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」決勝編》
 第1戦  オーストリアGP    ベッテル
 第2戦  シュタイアーマルクGP ルクレール
 第3戦  ハンガリーGP     ボッタス
 第4戦  イギリスGP      グロージャン
 第5戦  F1 70周年記念GP    マグヌッセン
 第6戦  スペインGP      ボッタス
 第7戦  ベルギーGP      ジョビナッツィ
 第8戦  イタリアGP      ボッタス
 第9戦  トスカーナGP     ムジェロでのF1
 第10戦ロシアGP       ボラード
 第11戦アイフェルGP     ボッタス
 第12戦ポルトガルGP     ストロール
 第13戦エミリア・ロマーニャGP アルボン
 第14戦トルコGP       ストロール
 第15戦バーレーンGP     横切るマーシャル
 第16戦サクヒールGP     メルセデス
 最終戦アブダビGP      フェラーリ

《miyabikunの「ザ・ワースト」回数上位》
 1 ベッテル    5回
 2 ボッタス    4回
 3 ストロール   3回
  フェラーリ   3回
  (該当なし)  3回
 6 アルボン    2回
  ジョビナッツィ 2回

ザ・ワーストについてはドライバーのみならずチームであったりサーキット、関係者など多岐にわたった選定をしており、必ず一つ選ぶというわけでもなく「該当なし」という奥の手も用意してありました。わざわざ揚げ足をとったり犯人探しをするためのF1観戦ではありませんしね。上位回数だけ挙げると、完全にとっ散らかっていたとしか表現できないベッテルが最多の5回。2位(という表現が正しいのかどうか)はどうもチャンピオンをお獲りになる気が無いボッタスが4回となっています。他はチームとして最多選出となったフェラーリやとにかくぶつかるはみ出るで今シーズンのシートからもはみ出たアルボン、miyabikunのよきお友達ジョビナッツィとまあまあ選ばれちゃいそうだよなという名前が続きます。
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ベッテルね。。お世辞とかひいきとかではなく速いのは誰しもが知ってるのよ。でも近年はとにかく散らかってるし、レース中の短気が目立つよ。今シーズンは目の上のたんこぶも無くなったろうし、モヤモヤしているものは一切排除して装いも新たに、スッキリとした気持ちでアストンマーティンで暴れましょうよ。君には「母国のパワー」がついている!
最後は先程のドライバー・オブ・ザ・イヤー同様に予選、決勝にそれぞれのポイントを付与して「シーズンのワースト」を僭越ながら決めさせて頂きます。

《miyabikunの「ザ・ワースト」ポイント上位》
 1 ボッタス    8pts
 2 ベッテル    6pts
 3 ストロール   5pts
 4 フェラーリ   4pts
 5 アルボン    3pts
  ジョビナッツィ 3pts
  (該当なし)  3pts

ポイント制にするとボッタスがベッテルを上回ってきました。そりゃそうだよ、何回やらかしたんだあのスタートにターン1のグズグズさ。ポールポジションはシーズン3割弱にあたる5回獲得しているのに、優勝は2回ですからそこだけでみても勝ち損じはわかります。あとは並ばれた時に堪えられず、譲っちゃうん。お先どうぞってか。もったいない。チャンピオンにはなりたくないって、むしろ演じてるかのように見えちゃいます。今シーズンも乗るんだよね。ラストチャンスと思った方がいいぞ。そのシートに座りたいドライバーは沢山いるぞ。
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近年は毎回ボッタスやベッテルの話になるとついついアツくなって、叱咤激励で終わってしまい、何の話だったかわからなくなっちゃいますね(笑)今回は「2020年シーズンで誰が一番輝き、誰が一番恥ずかしかったか」をmiyabikunの独断と偏見で選ばせて頂きました。
2021年に入ってからもちょこちょこ続いた2020年に関する話題、これでようやく終わったと思いま、、あっ一番ボリュームのある分析を忘れていました。このままやり過ごしてしまいたかったけど、miyabikun自ら立てた企画だし、答えが出ないのは気持ち悪い。。何かはご想像下さい。昨年ところどころ差し込んでいたアレです。やります。シーズン開幕、いや新車発表の前までには。。

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2021年が始まりました。なかなか例年のように華やかでウキウキの新年とはいかない年末年始となりましたが、いかがお過ごしでしたでしょうか。昨年よりは悪い年にならないであろうことを願い、今年が終わる頃には少しでも晴れやかな気持ちになれるといいですね。
昨年末はルーティンとしていたいくつかのネタを飛ばして、シーズンのおさらいに注力しました。来たる2021年シーズン開幕まで少し時間がありますので、気持ちを穏やかに少しずつこなせていければと考えています。年明け二発目の今回は毎年恒例となっている「予選順位、決勝表彰台予想」の答え合わせといきましょう!そんなことぁ知ったこっちゃないなんて言わず、ついてきて下さいねー!
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《2020年シーズンの予選順位予想結果》
 第1戦 オーストリアGP 3人正解 正解率15%
 第2戦 シュタイアーマルクGP 3人正解 正解率15%
 第3戦 ハンガリーGP 6人正解 正解率30%
 第4戦 イギリスGP 7人正解 正解率35%
 第5戦 F1 70周年記念GP 1人正解 正解率5%
 第6戦 スペインGP 3人正解 正解率15%
 第7戦 ベルギーGP 8人正解 正解率40%
 第8戦 イタリアGP 8人正解 正解率40%
 第9戦 トスカーナGP 4人正解 正解率20%
 第10戦ロシアGP 3人正解 正解率15%
 第11戦アイフェルGP 3人正解 正解率15%
 第12戦ポルトガルGP 4人正解 正解率20%
 第13戦エミリア・ロマーニャGP 3人正解 正解率15%
 第14戦トルコGP 2人正解 正解率10%
 第15戦バーレーンGP 6人正解 正解率30%
 第16戦サクヒールGP 2人正解 正解率10%
 最終戦アブダビGP 1人正解 正解率5%

平均正解数3.94人 / 19.7%

まず各GPの予選順位正解数と正解率をまとめました。グラフにした方がわかりやすいです。
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グラフは10人が最上位になっているので、一見高得点に見えますが、ご存知の通りF1は10チーム20人がエントリーしていますので、実はだいぶ外しており、正解率が示すような低い値です。まことに恥ずかしい。。

《正解が多かったGP》
 8人 ベルギーGP、イタリアGP
 7人 イギリスGP
 6人 ハンガリーGP、バーレーンGP

《正解が少なかったGP》
 1人 F1 70周年記念GP、アブダビGP
 2人 トルコGP、サクヒールGP
 3人 オーストリアGP、シュタイアーマルクGP、
    スペインGP、ロシアGP、
    アイフェルGP、エミリア・ロマーニャGP

最多は昨シーズンに限り「前半戦」の部類に入る伝統の高速ベルギー、イタリア連戦の8人。続いて「1回目の方のシルバーストン」イギリスGPの7人となりました。理由はわかりません(笑)ただいずれも「歴史あるパワーサーキット」というところでしょうか。長年観ているから、勘かな。
少ない方は「イギリス」で7人当てているのに「F1 70周年記念」ではたったの1人となりました。タイヤコンパウンドの違いのみで天と地の差、おかしいですね。あとたまたまなのか必然か先程の70周年記念やサクヒール、シュタイアーマルクなど「代替の第二GP」の正解が軒並み少なめです。慣れないGP名は当て難いかった?!(笑)

続いてドライバー単位で正解数をみていきます。レギュラードライバー他、昨シーズンは3人の代走がありましたが、残念ながら代走者は1回も当てることができませんでしたので、レギュラードライバーのみでグラフを作図しました。
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《正解が多かったドライバー》
 8回 クビアト、フェルスタッペン
 6回 ハミルトン、ボッタス、ラティフィ
 5回 リカルド

《正解が少なかったドライバー》
 0回 ペレス、マグヌッセン
 1回 アルボン、ノリス、グロージャン
 2回 オコン、ガスリー、ラッセル、
    ジョビナッツィ

先程のGP単位は正直根拠無き数字でしたが、こちらのドライバー単位は傾向がみられます。それは「ある程度順位が確立されたドライバーの正解が多い(少ない)」点です。
最多はアルファタウリのクビアトとレッドブルのフェルスタッペンによる8回(正解率47.1%)でした。フェルスタッペンは唯一と言っていい「メルセデス2人に食らい付ける位置にいられる」ドライバーとして、予選3番手10回を獲得しました。この後に「順位くくり」で集計した結果からも明らかとなりますが、フェルスタッペンの8回全てが3番手での正解でした。それだけ昨シーズンは3番手が決まっており、当て易かったことが大きいです。また同率で並んだクビアトも11番手から14番手での正解が7回とQ2落ちが読み易い内容が続きました。多くの予選順位を当てられたクビアトでしたが、今シーズンのシート獲得には繋がらず、miyabikunの思いと裏腹の結果になってしまったのは残念です。フェルスタッペンと同じ理由でメルセデス2人は仲良く6回ずつ、相反した位置にいたラティフィも6回となりました。
逆に少なかったドライバーとしてはシート喪失から一転してトップチームの空席を獲得したペレスと、デビュー戦が最高位という結果でF1キャリアを終えた二世マグヌッセンの2人が1回も順位を当てることができませんでした。マグヌッセンと同様にアルボンとグロージャンのシート喪失の2人とそれに相反して期待値急上昇中のノリスが1回正解となっています。この3人も大方位置付けは予想できたものの、ひょんな順位(いい方にも悪い方にも)となることが多かったため、よく外したドライバーだという印象です。ガスリーやラッセル、ジョビナッツィはチームメイトを上回ることが多く「いい意味で」予想を裏切ってくれました。

予選順位予想の最後は「正解を多く出した順位」のくくりでみてみます。
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《正解が多かった順位》
 8回 3番手
 6回 ポールポジション、2番手、20番手
 5回 12番手、13番手

《正解が少なかった順位》
 1回 6番手、18番手、19番手
 2回 5番手、7番手、8番手、11番手、15番手、
    17番手
 3回 4番手、10番手、14番手、16番手

先程のフェルスタッペンで多くを語ってしまいましたが、最多8回の3番手はフェルスタッペンから、6回のポールポジションはハミルトン、2番手がボッタス、そして6回の20番手はラティフィからのカウントと実に明確な結果です。それだけてっぺんと尻尾は決まり切っていたシーズンだったという表れですね。
正解が少なかった順位は必然的に中団の順位です。4番手から10番手は特に熾烈な順位争いを繰り広げていましたね。それが決勝の表彰台や入賞の奪い合いを盛り上げてくれました。現代のF1はある程度予選順位が決勝順位に波及する時代ですので、昔に比べて予選の重要度は高くなっています。
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同じ数値を使って、棒グラフから円グラフに置き換えて正解の分布をみてみました。こうしてみると、ポールポジションから3位までの正解のシェアが全体の1/4以上を占め、意外にも下位の正解が少ない様子がわかります。Q1落選組はペナルティやアクシデントによる順位変動にも影響があるためこのような結果となりました。トップは予想できても、ビリの予想となるとかなり難しいものです。本来はビリやQ1脱落を予想するなんて、失礼な行為ですよね(笑)

《表彰台予想とその結果》
最後は予選後に行っていた「決勝表彰台予想」の答え合わせです。対象数が多くありませんので、全予想と結果を包み隠さず示していきたいと思います。

  左側が予想     右側が実際の順位
 第1戦オーストリアGP
  1 フェルスタッペン → 1 ボッタス
  2 ボッタス     → 2 ルクレール
  3 ハミルトン    → 3 ノリス
 第2戦シュタイアーマルクGP
  1 フェルスタッペン → 1 ハミルトン
  2 ハミルトン    → 2 ボッタス
  3 ボッタス     → 3 フェルスタッペン
 第3戦ハンガリーGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 フェルスタッペン
  3 ペレス      → 3 ボッタス
 第4戦イギリスGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 フェルスタッペン
  3 フェルスタッペン → 3 ルクレール
 第5戦F1 70周年記念GP
  1 ハミルトン    → 1 フェルスタッペン
  2 ボッタス     → 2 ハミルトン
  3 ヒュルケンベルグ → 3 ボッタス
 第6戦スペインGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 フェルスタッペン
  3 フェルスタッペン → 3 ボッタス
 第7戦ベルギーGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 ボッタス ◯
  3 フェルスタッペン → 3 フェルスタッペン ◯
 第8戦イタリアGP
  1 ハミルトン    → 1 ガスリー
  2 ボッタス     → 2 サインツ
  3 サインツ     → 3 ストロール
 第9戦トスカーナGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 ボッタス ◯
  3 フェルスタッペン → 3 アルボン
 第10戦ロシアGP
  1 ハミルトン    → 1 ボッタス
  2 ボッタス     → 2 フェルスタッペン
  3 リカルド     → 3 ハミルトン
 第11戦アイフェルGP
  1 ボッタス     → 1 ハミルトン
  2 ハミルトン    → 2 フェルスタッペン
  3 フェルスタッペン → 3 リカルド
 第12戦ポルトガルGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 ボッタス ◯
  3 フェルスタッペン → 3 フェルスタッペン ◯
 第13戦エミリア・ロマーニャGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 ボッタス     → 2 ボッタス ◯
  3 フェルスタッペン → 3 リカルド
 第14戦トルコGP
  1 フェルスタッペン → 1 ハミルトン
  2 ハミルトン    → 2 ペレス
  3 ストロール    → 3 ベッテル
 第15戦バーレーンGP
  1 ハミルトン    → 1 ハミルトン ◯
  2 フェルスタッペン → 2 フェルスタッペン ◯
  3 ボッタス     → 3 アルボン
 第16戦サクヒールGP
  1 ラッセル     → 1 ペレス
  2 フェルスタッペン → 2 オコン
  3 ボッタス     → 3 ストロール
 最終戦アブダビGP
  1 フェルスタッペン → 1 フェルスタッペン ◯
  2 ハミルトン    → 2 ボッタス
  3 ボッタス     → 3 ハミルトン

3/3:2回 2/3:3回 1/3:4回 0/3:8回

もう少しくらいはかすっていると思ったのですが、全17戦中、2019年と同数の8回のスカがありました。分母は減ったというのに酷いですね(笑)外した中でもやはりイタリアGPとサクヒールGPの順列は目をひきますね。近年の慣れた内容と結果が続くF1において、たまにとは言わずちょこちょここのようなギャンブル回があってもいい。
三連単を獲れた表彰台はベルギーGPとポルトガルGPのたった2つです。それもテッパンと思われたハミルトン、ボッタス、フェルスタッペンのラインナップは他4GPでも予想を立てたものの、まんまと外れました。上手くいかないものです。敗因の全てがそうというわけではありませんが、ボッタスのだらし無さが効いた気がします。ポールからも出遅れ、2番手からも出遅れ、申し訳ないけどシーズン終盤はほぼ期待していませんでした。例えこんな予想なんて外してくれていいんです。毎年同じようなことを言っていますが、アレではいつまで経っても獲れませんよ。キングを「キング」にしているのは、キング自身のセンスや頑張りはもちろんのこと、ボッタスのセンスと力量がさらなる助けになっていることは否めません。他が太刀打ちできないのなら、君しかいないのだよ。一番ヤレる位置にいる君がコレだから、ああなっちゃうのだよ。並のドライバーで終わりたくないのなら、今シーズンはマジでいけ!
IMG_7522

自分の結果は二の次で最後はボッタスへの叱咤激励で終わってしまいました。ひとまず昨シーズン2020年の予選および決勝表彰台予想の答え合わせでした。たぶん今シーズンも恥を忍んでやります!今回の分析、少しは参考になるかなぁ。

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12月は忙しかったですね。。12月中旬までレースを観戦し、この10日ほどでデータ整理し、一年の戦績とグラフや数字とにらめっこ。おまけに何気に仕事も忙しく、結構堪えました。。miyabikunは今年「大台に乗った年」でもありますから、目にもだいぶきています(笑)そんなことはさておき、2020年も残り数時間で終わります。今回は毎年恒例の「F1シーズンの印象ベスト5」を5位から順に書いていきます。皆さんの印象とさほど遠からずだと思いますが、シーズンを振り返りながらご覧下さい。

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5.ホンダが2021年シーズンにてF1撤退を発表

昨シーズンからレッドブル、トロ・ロッソ(現 アルファタウリ)の2チームに供給を開始し、ホンダ第四期に優勝を果たしたホンダ。大幅レギュレーション変更を前の2021年シーズンをもってF1から再々々々度「撤退」を発表しました。レッドブルグループとの強力かつ協力的なタッグでようやく優勝や表彰台を獲得するまでになってなぜ、と疑問と落胆するファンや関係者も多かったと思います。もちろんmiyabikunもその一人で間違いありませんが、どこか「ああまたか」という変な諦めと割り切りの気持ちもあったりします。今までmiyabikunは第二期、第三期もリアルタイムで耳にしており、そのショックは回を重ねるごとに小さくなっているのは事実あると思います。前にも似たようなことを書いたことがありますが、こういうのが想定されるからmiyabikunは大好きなブランド、メーカーでありつつも「ホンダ、ホンダ」と熱を入れてこなかった、少し距離を置いた目線で応援してきました。
F1は「自動車レースで世界を転戦して、ドライバー、チームの世界一を決めよう」というものであると同時に、メーカーによっては「技術力を世界に広告しよう」という目論見が少なからずありました。世界を転戦し、そこで圧倒的な速さや強さで優勝を挙げれば、F1に興味が無い方にとっても「F1で勝てるメーカーの車であれば間違いない」という好印象を与えられます。しかし日本のみならず全世界のユーザーや視聴者達は以前のそのような考えとは少し異なってきました。地球環境に優しく、如何に安全で快適な「道具」であるのかに焦点が移りつつあります。この先の目標とされているカーボンニュートラルの思想、さらにF1を運営するにあたり様々なコストが高騰しているという現実を考えると、F1に参戦する意義が的外れであるという結論は決して間違いであるとも言い切れません。世界的に知名度はありつつもホンダは「F1屋さん」ではない日本の一企業です。社員や株主など多くの方々と関わり、存続していかなければならないことを考えると、この決断を否定したり悲観するのもできません。
第三期も環境問題にクローズアップしたにも関わらず、参戦してまだそう日が経たないのにまたその理由かよ、とツッコミたくなる怒りはさておき、ホンダほど出たり入ったりを繰り返すメーカーは長いF1の歴史においても珍しい会社です。それはどこか「ホンダはレース屋である」という過去の社風と「皆に愛されるメーカーである」という立ち位置で揺れ動いているが故の決断なのだなと想像しています。撤退を惜しむ声、違った形での継続や再々々々参戦を待つ声もあるかと思いますし、ファンの方を敵に回す発言かもしれませんが、miyabikun個人的には「F1はもういいんじゃないか」という気持ちが今一番強いです。無理して参戦しなくてもいい、もう参戦しないでほしい、ホンダのF1での輝かしい歴史や活躍はわかっているから自動車をはじめとした次世代工業機械の発展に注力してほしいと思うのが本音です。その代わり、来シーズンは「本当の本当に最後」として、手強いメルセデスの鼻を明かせる走りを見せてほしいと願っています。

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4.中団チームから初優勝、初表彰台獲得者続出

近年続く鉄壁なるメルセデス&ハミルトン中心で繰り広げられるF1が慣れっこになり、半ば飽き飽きしているファンや関係者も多いと思います。結局のところ今シーズンも圧倒的な大差でこの2つがシーズンを制したわけですが、異例といえる今シーズンでいくつかの喜びや感動を感じることができました。それは「初優勝、初表彰台」のフレッシュな話題です。
まず初めは遅れ馳せながら開催された第1戦(開幕戦)オーストリアGPでマクラーレンの若手ノリスによる初表彰台から始まりました。予選はメルセデス2台とフェルスタッペンが占め、いつも通りの内容で終えたわけですが、決勝直前に2番手ハミルトンの黄旗無視ペナルティによりノリスが3番手スタートをゲット。スタートは一時期2番手のフェルスタッペンを食う勢いをみせ、昨年の相方サインツに続く初表彰台を獲得、マクラーレンの復調を象徴する結果をもたらしました。
第8戦イタリアGPはドライ環境ながらトップを走るハミルトンに意外なペナルティや赤旗中断などレースは荒れ、トップに立ったアルファタウリのガスリーが辛抱強いレース運びをし、サインツの追い上げを振り切り見事初優勝。続く第9戦のムジェロで初開催となるトスカーナGPも多くのリタイヤを生んだクラッシュがあり、荒れながらもようやくレッドブルのアルボンが表彰台に乗りました。
また終盤にハミルトン不在の中、新レイアウトで二週連続開催となった第16戦サクヒールGPではまさかのメルセデス2台が崩壊。1周目の接触で最後尾にまで陥落したレーシングポイントのペレスがまさかの参戦10年目、192戦目となる悲願の初優勝を挙げ、絶望的と思われた来シーズンのシート奪取にも成功しました。
勢力図の入れ替わりとまではいきませんでしたが、これらの「初」はメルセデス主導のF1に少なからずの刺激を与え、また多くのドライバーやF1関係者にも明るい兆しとしてみえたと思います。何事においても初顔ぶれや変化があった方が面白いし盛り上がる。F1もまだ捨てたモンじゃないなと再認識させられる嬉しい出来事でした。来シーズンはまたドライバー変更が行われ、新しい顔ぶれや久々に復帰するドライバーもいます。さらなる変化に富んだレースを演出してくれることに期待したいですね!

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3.初開催、復活開催、レイアウト変更によるGP開催

今年はF1のみならず全世界のイベントや我々個人の生活スタイルにまで影響を及ぼす出来事がありました。世界を転戦するF1も例外無く被害を被った一つですが「開催できるサーキットを探して開催する」といった手段でどうにかシーズンを開催させました。まさか「今までに開催したことの無いサーキットでレースをやろう」という試みに出るとは、開幕戦オーストラリアGP中止の時点では思いもよりませんでした。
F1においても名前だけは有名なイタリアのムジェロサーキットは今までじっくりと見たことはありませんでしたが、長い直線に起伏に富んだオールドサーキットでドライバーの腕とマシンセッティングに気を遣うどこか懐かしい雰囲気のあるレイアウトだったと思います。ポルトガルGPとして行われたアルガルヴェ国際サーキットはこれでもかと言わんばかりの起伏で近年のF1には無い動きがみられるサーキットでしたね。また近代サーキットでも復活の呼び声高いトルコのイスタンブールパークサーキットは残念ながら再舗装がレースのあやとなり、荒れたレースを演出。終盤のバーレーン国際サーキットのアウタートラックもF1で初解禁され、1分を切る87周にも及ぶ異例のレースが組み込まれました。
本来は選ばれなかったであろうサーキットやレイアウトをふんだんに盛り込み、我々ファンのみならずドライバーやチームにとっても手探りで刺激的なシーズンを迎えられました。世界にはF1を開催することが許されたグレード1サーキットはまだいくつかあり、また少し改良することで許可が下るグレード2サーキットが沢山あります。F1誘致にはサーキットだけではない問題が山積みされていますが、開催に消極的な土地を無理矢理説得するのでは無く、既存の素晴らしいサーキットを選定し、少しでも開催しやすい環境にして取り入れる。そんなやり方があってもいいんじゃないかと考えさせられる一年でした。初開催サーキットが決まれば決まったでmiyabikunはちょこっとばかし大変になるんだけどね(笑)

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2.ハミルトン最多勝更新と7回目チャンピオン

あまりネタにするのも悔しいのですが、あんな大記録を更新されては、話題に出さないわけにもいきませんね。キングことハミルトンのF1最多勝更新と、最多タイとなったチャンピオン獲得についてです。
今までM・シューマッハの打ち立てた7回チャンピオンならびにF1での91勝は頭一つ二つ突出した大記録であっただけに、更新は難しいと考えられていたものでした。速い、強いだけではなく、ドライバー一人が秀でていてもなせる業では無く、チームが一丸となってようやくあの領域に達することができるからです。
振り返ればデビュー前、そしてデビュー直後の話題性やインパクトはシューマッハよりハミルトンの方が大きかったように記憶しています。だってまだF1に乗ることができない少年時代から、トップチームのマクラーレンが目をかけるなど、これまでそう聞いたことないことでした。将来の活躍を期待された先輩を押し退け、約束通りマクラーレンからデビューし、それも前年チャンピオンと肩を並べる走りをした時点で「これは只者ではない」と目を疑ったものです。2年目でギリギリながらチャンピオンを獲得した後はトップチームにいながらも常にいいシーズンばかりを迎えていたわけではありませんでした。そこで若かりしハミルトンは攻めのタイミングやタイヤの扱い方、年間通じてのライバルとの戦い方を身に付け、先見の明もありワークスチームであるメルセデスに移籍を決めるなど、ここまでに到達するまでに虎視眈々と準備を整えてきたのもこの大記録に到達する重要なプロセスでした。
ハミルトンの強みは予選一発の速さのみならず、タイヤと会話し、タイヤが一番イキイキと仕事する環境を作れることにあります。またサーキットで目にすることができる直前だけでなく、サーキット全体を俯瞰して「いつどこで何が起きているか、その時に何をすべきか」を判断、理解することに長けたドライバーだと思います。ライン採り、タイヤの使い方、旗や運営側の指示など、チームと密に連絡を取って万全の準備を行う。これを完璧に行えるドライバーだからこそ、必要なタイミングで必要な措置が採れています。これがハミルトン以上にスムーズにできる現役ドライバーはいないんじゃないかと思います。
現時点でははっきりと去就は決まっていないと記憶していますが、間違いなく来シーズンもメルセデスから参戦し、前人未到の8回チャンピオンを狙ってくると思います。今のドライバーはこのハミルトン相手にチャンピオンシップを争わなければならないので大変だと思いますが、この状況をよく思わないドライバーとチームのみが対戦の権利を持ち、また生半可な状況で倒せる相手ではないことを念頭に首取りに挑んでほしいと思っています。

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1.COVID-19蔓延による中止、延期騒動

前段でいくらか触れてしまいましたが、今シーズンのF1を振り返るにあたって、結果や内容以前に前代未聞のこの事件が何においてもついて回りますね。COVID-19による予定変更、中止や延期騒動です。ハミルトンの大記録更新以上にF1界を震撼させた大事件として、今後の歴史において必ず語り継がれるであろう出来事です。
本来の開幕戦であったオーストラリアGP開催直前の中止については、判断に相当頭を悩ませた上でのことだったことは充分察しますが、判断が遅過ぎでした。会場にはチーム関係者や多くのファンが詰め掛け、この状況下においても「F1は行われるんだ」という認識でいたタイミングです。miyabikunは仕事においてもこのような大イベントの主催を行う立場ではありませんが、もっと前の段階で判断すべきだったと素人ながら今でも思っています。その後予定していた多くのGPイベントの延期や中止の中に鈴鹿での日本GPが含まれてしまったのも大変残念なことでした。しかしながらこればかりは仕方の無い判断です。こんなことはこの先無いであろうと信じて我慢するしかありません。ただすごいなと感心したのが、この2020年シーズンは全中止と思われた矢先、7月から開催可能なGPを探して、何とかシーズンを成立させようとした動きです。その動きや判断のおかげで今年もこのような形で無事?に執り行われ、現在に至っています。多くの関係者の動きや理解を得られたからこそある現状ですから、そこは感謝しなければなりません。来シーズンもカレンダーは決まりつつありますが、まだどのように進行していくのか、無事に行われるのか、無観客試合になるのかは定かではありませんが、今年各国で成立させたGPを教訓に少しでも安全なGP開催を願うばかりです。


以上、miyabikunが個人的に印象に残った2020年シーズンの話題を5つ挙げてみました。皆さんはどんな印象を持った一年でしたでしょうか。F1どころか我々一個人の生活スタイルにまで多大な影響と変化を及ぼした大変な一年でした。繰り返しになりますが、来年は少しでもよい形でスタートできることを祈りたいですね。
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このブログ「F1 えきぞーすとのーと」も今年最後のアップになります。この一年もご愛顧頂きありがとうございました。一時期に比べ、閲覧者やコメント頂ける数も減ってしまい、書き方がよくなかったかな、頻度が減ったのがよくなかったかな、と考えてしまうこともありましたが、F1とmiyabikunの身体と頭が続く以上、ご覧頂ける方に少しでも楽しんでもらえるよう頑張っていくつもりです。まだまだ書き足りないこと、また皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいですが、ひとまず2020年最後とさせて頂きます。この一年お付き合い頂きありがとうございました。感染予防対策を充分に採りながら、よい年をお過ごし下さい。

miyabikun

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今回の2020年シーズンのまとめは予選や決勝編で取り扱わなかったその他「周回数、ポイント」になります。今回何とかこれで〆ますので、またまたお付き合いのほどよろしくお願いします。

《GP別完走数/完走率と同一周回順位》
 第1戦  オーストリアGP 完走13台 / 65%
  1位ボッタスに対して13位まで同一周回
 第2戦  シュタイアーマルクGP 完走17台 / 85%
  1位ハミルトンに対して8位まで同一周回
 第3戦  ハンガリーGP 完走19台 / 95%
  1位ハミルトンに対して5位まで同一周回
 第4戦  イギリスGP 完走17台 / 85%
  1位ハミルトンに対して16位まで同一周回
 第5戦  F1 70周年記念GP 完走19台 / 95%
  1位フェルスタッペンに対して13位まで同一周回
 第6戦  スペインGP 完走19台 / 95%
  1位ハミルトンに対して3位まで同一周回
 第7戦  ベルギーGP 完走17台 / 85%
  1位ハミルトンに対して17位まで同一周回
 第8戦  イタリアGP 完走16台 / 80%
  1位ガスリーに対して16位まで同一周回
 第9戦  トスカーナGP 完走12台 / 60%
  1位ハミルトンに対して12位まで同一周回
 第10戦ロシアGP 完走18台 / 90%
  1位ボッタスに対して10位まで同一周回
 第11戦アイフェルGP 完走15台 / 75%
  1位ハミルトンに対して15位まで同一周回
 第12戦ポルトガルGP 完走19台 / 95%
  1位ハミルトンに対して4位まで同一周回
 第13戦エミリア・ロマーニャGP 完走15台 / 75%
  1位ハミルトンに対して15位まで同一周回
 第14戦トルコGP 完走17台 / 85%
  1位ハミルトンに対して10位まで同一周回
 第15戦バーレーンGP 完走18台 / 90%
  1位ハミルトンに対して9位まで同一周回
 第16戦サクヒールGP 完走17台 / 85%
  1位ペレスに対して17位まで同一周回
 最終戦アブダビGP 完走19台 / 95%
  1位フェルスタッペンに対して10位まで同一周回

 平均完走16.9台 / 84%

まずは走行距離、周回数にまつわる数字です。各GPの完走扱いの台数と完走率、そしてトップと同一周回で終えた台数のまとめになります。
1レースで10チームから2人、20台が出走するF1ですが、全17戦の「当初予定より少なくなった」シーズンにおいて、20台全完走レースはありませんでした。必ず1人か2人、最大で第9戦トスカーナGPの8台未完走というレースがあったため、平均完走は昨年2019年と比較しても平均0.5台の減少となる16.9台となりました。やはりトスカーナGPの再スタート時の多重クラッシュが効いています。
同一周回フィニッシュについて第6戦スペインGPが最少の3位まで、第12戦ポルトガルGPの4位などの大差レースはあるものの、荒れたレースについては再スタートやセーフティカーの発動などもあり、隊列がそう長くならないままのフィニッシュもいくつかありました。

《ドライバー別決勝走行周回数》全1,037周
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 1 ノリス                     1,015周(97.9%)
 2 ライコネン             1,009周(97.3%)
 3 ボッタス                   994周(95.9%)
 4 アルボン                   994周(95.9%)
 5 クビアト                   984周(94.9%)
 6 リカルド                   979周(94.4%)
 7 ハミルトン               950周(91.6%)
 8 ラティフィ               915周(88.2%)
 9 ベッテル                   914周(88.1%)
  10 ラッセル                   910周(87.8%)
  11 ジョビナッツィ        894周(86.2%)
  12 サインツ                   882周(85.1%)
  13 ペレス                       879周(84.8%)
  14 ガスリー                   864周(83.3%)
  15 オコン                       861周(83.0%)
  16 ルクレール               822周(79.3%)
  17 マグヌッセン            814周(78.5%)
  18 グロージャン            800周(77.1%)
  19 フェルスタッペン    795周(76.7%)
  20 ストロール               785周(75.7%)
  21 フィッティパルディ 140周(13.5%)
  22 ヒュルケンベルグ    112周(10.8%)
  23 エイトケン                 87周 (8.4%)

続いてドライバー個人の決勝走行周回数のランキングです。全17戦の規定総周回数は1,037周でした。残念ながら全周回をこなしたドライバーは1人もおらず、実はハミルトンがフルマークできる可能性があったものの、第16戦サクヒールGPの欠場があったため残念ながら達成はなりませんでした。
最多走行はそんなハミルトンに代わってマクラーレンのノリスが1,015周、周回率97.9%をこなしてトップです。2位は遅くも堅実なアルファロメオのライコネンが1,009周を走破し、ボッタスやアルボンらトップチームを凌駕しています。7位に1戦欠場のハミルトンがいますが、ハミルトンより下にも全17戦出走のドライバーが多くいます。ともなれば「1戦休んでも下位に並ぶドライバーはハミルトンよりも走れていない」ということになります。それはそれで切ない。また同じ考え方でみれば13位のペレスはシーズン序盤に2戦欠場しているため、ペレス以下のドライバーは「2戦欠場してもそれに到達する周回をこなせなかった」ということ。第16戦サクヒールGPは近年では異例の87周レースでしたから、周回数だけでみるとここでの欠場やリタイヤは響きます。
日本のみならず全世界で見守るファンも多いであろうフェルスタッペンは17戦フル参戦のレギュラードライバーで最下位となる795周に止まりました。サクヒールGPは1周もできなかったのもイタかったですし、何よりマシン側のトラブルによるリタイヤも目立ちました。

《コンストラクター別決勝走行周回数》全2,074周
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 1 メルセデス・M                2,031周(97.9%)
 2 アルファロメオ・F          1,903周(91.8%)
 3 マクラーレン・R             1,897周(91.5%)
 4 アルファタウリ・H         1,848周(89.1%)
 5 ルノー・R                       1,840周(88.7%)
 6 ウィリアムズ・M            1,825周(88.0%)
 7 レッドブル・H                1,789周(86.3%)
 8 レーシングポイント・M 1,776周(85.6%)
 9 ハース・F                        1,754周(84.6%)
  10 フェラーリ・F                1,736周(83.7%)

コンストラクター(チーム)単位の決勝走行周回数になります。2台で出走していますから、総周回数も単純に倍の2,074周です。
1位は2位に100周以上の差を付けて唯一の2,000周超えとなったチャンピオンのメルセデスが最多。アルファロメオに元気なマクラーレン、そして何気に距離だけは稼いでいたアルファタウリと続いてきます。何かと騒ぐハースが下位なのは想像の範囲内ではあるものの、最下位はフェラーリの1,736周となっています。フルで走れた方がいいに越したことはないにせよ、規定周回数から336周も足りないのでは戦えていない証拠。オマケに遅いとなれば、全くいいところ無しです。これが泣く子も黙るF1を象徴する名門コンストラクターなわけですから、恥ずかしい以外のナニモノでもありません。

《ファステストラップのタイミング》
 第1戦  オーストリアGP             ノリス71周目/71周
 第2戦  シュタイアーマルクGP サインツ68周目/71周
 第3戦  ハンガリーGP                ハミルトン70周目/70周
 第4戦  イギリスGP                   フェルスタッペン52周目/52周
 第5戦  F1 70周年記念GP          ハミルトン43周目/52周
 第6戦  スペインGP                   ボッタス66周目/66周
 第7戦  ベルギーGP                   リカルド44周目/44周
 第8戦  イタリアGP                   ハミルトン34周目/53周
 第9戦  トスカーナGP               ハミルトン58周目/59周
 第10戦ロシアGP                     ボッタス51周目/53周
 第11戦アイフェルGP              フェルスタッペン60周目/60周
 第12戦ポルトガルGP              ハミルトン63周目/66周
 第13戦ロマーニャGP              ハミルトン63周目/63周
 第14戦トルコGP                     ハミルトン58周目/58周
 第15戦バーレーンGP              フェルスタッペン48周目/57周
 第16戦サクヒールGP              ラッセル80周目/87周
 最終戦アブダビGP                   リカルド55周目/55周

先日の「決勝編」ではファステストラップ獲得回数についてみてきました。今回はそのファステストラップがどのタイミングで記録されたかを各レースで確認してみます。全17戦のうち、ファイナルラップで記録したものが9レースと半数を占めます。フレッシュなタイヤに履き替えた直後に記録するというよりかは最終盤にライバルとのギャップに余裕があったり、仮にぶっ壊れても順位の降格の恐れが無さそうなタイミングでアタックする傾向は変わらずといったところです。クドいですが、このファステストラップの出し方についてはmiyabikunの思い描くシチュエーションではありません。この前も書いた通り、悔しい悔しい第16戦サクヒールGPのしゃにむに前を追うラッセルのような形が一番健全な出し方なんじゃないかなと思ってしまいます。

《パワーユニット使用数》
現レギュレーションでゲンナリしてしまう原因の一つといえる「パワーユニット使用制限」になります。昨年と異なる点はMGU-Kについてもシーズンで3基まで使用できるようになったことです。結果的にはレース数自体が減ってしまったこともあり、これに引っかかってスターティンググリッド降格となるドライバーは少なく済みました。
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降格となったのはメルセデス系ではレーシングポイントのペレスとウィリアムズのラッセル。フェラーリ系だとハースの2人。ルノー系はマクラーレンのノリスで、ホンダ系の2チームからはペナルティを受けていません。昨年のトロ・ロッソは最大で7基投入する事態を招いていましたが、今シーズンは実に優秀だったと思います。ちょっと可哀想なのは負傷したグロージャンに代わってハースからスポット参戦したフィッティパルディがデビュー戦でいきなりペナルティ降格を食らったこと。そこはノーカウントになりませんでしたね。
毎度ながらこの数については何回か見直したつもりなのですが、ちょっと自信がありません。もし誤りがあったらお知らせ下さい。

《ドライバーズポイントランキング》
 1 → ハミルトン347pts
 2 → ボッタス223pts
 3 → フェルスタッペン214pts
 4  ↑  ペレス125pts
 5  ↑  リカルド119pts
 6 → サインツ105pts
 7  ↑  アルボン105pts
 8  ↓  ルクレール98pts
 9  ↑  ノリス97pts
  10  ↓  ガスリー75pts
  11  ↑  ストロール75pts
  12      オコン62pts
  13  ↓  ベッテル33pts
  14  ↓  クビアト32pts
  15  ↓  ヒュルケンベルグ10pts
  16  ↓  ライコネン4pts
  17 → ジョビナッツィ4pts
  18  ↑  ラッセル3pts
  19  ↓  グロージャン2pts
  20  ↓  マグヌッセン1pt
  21      ラティフィ0pts
            フィッティパルディ0pts
            エイトケン0pts

ドライバーズランキングポイントです。こちらについては先日までの前半戦や後半戦まとめでちらほら書いたのでサラリといきます。まずはトップ3のポイント変遷です。IMG_7818
ハミルトンが第8戦イタリアGPの7位と第16戦サクヒールGPの欠場があるため、グラフが凹んでいますが、シーズンを通して実に順調にポイントを重ねている様子がわかります。ボッタスについては第4戦イギリスGPでの11位ノーポイントがきっかけで早くもハミルトンに追従できていなかったこと。フェルスタッペンは第8戦イタリアGPのレース中盤でのリタイヤが響いてボッタスとも付かず離れずのまま終わりました。せめてこのグループ内でだけでも至近戦にならないと、シーズンは盛り上がりません。
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ランキング4位から12位までの9人のグラフです。特にペレス、リカルド、サインツ、アルボン、ルクレール、ノリスあたりの6人がアツかったですね。現ポイント制度は上位フィニッシュになればなるほど、獲得ポイントに差が生まれます。あれだけガチガチに決まった3人が上位に君臨していると、なかなか表彰台を獲得するのも至難の業かと思いますが、ひとたび表彰台に乗ればランキングで1人2人は簡単に追い抜けてしまうチャンスを得ます。このグループは1人を除いて来シーズンもドライブすることが決まっていますので、一つでも上位にランクインできるよう頑張ってほしいですね。IMG_7816
13位から20位のランキングポイント変遷になります。レギュラードライバーではラティフィのみがノーポイントとなり、代走をこなしたヒュルケンベルグが入ったため8人でおさまっています。このグループ上位の2人、ベッテルとクビアトの浮上の仕方が目立ちますが、先程までのグループとは尺度や分母が違いますので驚かれること無きよう(笑)トップチームやトップドライバーがあれば、その裏返しのチームやドライバーもいるわけで、F1をドライブできること自体が「世界屈指のドライバー」であることに間違いはありません。ベッテルやライコネン は過去に栄光を掴んだ経験のあるドライバーですから、悲しい以外何も心配していませんが、来シーズンがある他の方々は腐らず頑張ってもらいましょう。

《シーズン終了時のペナルティポイントランキング》
 1 アルボン            7pts ●
 2 ハミルトン        6pts
    ラッセル            6pts
 4 ノリス               5pts
 5 クビアト           4pts ●
    ライコネン        4pts
 7 ルクレール        3pts
    ストロール        3pts
    ジョビナッツィ 3pts
  10 ペレス                2pts
       グロージャン     2pts ●
       マグヌッセン     2pts ●
  13 サインツ            1pt
       リカルド            1pt
       オコン                1pt

 ※ポイントは1年有効。12ポイントで1戦出場停止
 ●は来シーズンのF1不出走ドライバー

コンストラクターズポイントに入る前にこちらも確認しておきましょう。得たくないポイントである「ペナルティポイント」です。レースのみならず予選やフリー走行でも付与され、あまり表立って公表されていないものもあるため、数え間違いがあるかもしれませんので、こちらも間違いがあれば指摘下さい。
アルボンはこんなところでチャンピオンを獲ってしまいました。第4戦イギリスGPと第8戦イタリアGP、第10戦ロシアGPでは他車との接触により2ポイントずつ付与され、ほか1ポイントゲットにより合計7ポイントとなっています。アグレッシブさがウリのアルボンは毎回紙一重でした。チームメイトとの差や周囲からのプレッシャーもあったかと思いますが、F1は「厳格な」規定により管理されています。速さだけではなく巧みさも一級品でなければなりません。浪人を経てまた一皮剥けたアルボンがみられるといいですね。
審議、ペナルティについては「厳格に」管理、処罰されなければ公平ではありません。ポイントランキング2位6ポイントのハミルトンも第10戦ロシアGPのスタート練習が物議となりました。こちらは「注意とお金」で対応した模様。これはmiyabikunでは管理できません(笑)

《コンストラクターズポイントランキング》
 1 → メルセデス・M                573pts
 2  ↑  レッドブル・H                319pts
 3  ↑  マクラーレン・R             202pts
 4  ↑  レーシングポイント・M 195pts
 5 → ルノー・R                        181pts
 6  ↓  フェラーリ・F                 131pts
 7  ↓  アルファタウリ・H         107pts
 8 → アルファロメオ・F             8pts
 9 → ハース・F                            3pts
  10 → ウィリアムズ・M               0pts

ポイント系の最後となるコンストラクターズポイントランキングです。こちらも先日までに色々書きましたし、結果は既にご存知かと思います。ドライバー編に比べ10チームと少ないため、ひとまず全チームをいっぺんに出してみます。
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0ポイントと573ポイントをいっぺんに示せば当然こうなってしまいます。対数グラフとかにしないと見てられないような差ですね。上位と下位はわかった、ならば中位だけ引き抜いてみます。
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中位5チームのグラフと大量得点のみられた部位に数字を落としてみました。ランキング3位を獲得したマクラーレンはまず第1戦オーストリアGPでノリスの初表彰台があり、幸先良いスタートを切れました。第8戦イタリアGPではサインツ2位、ノリス4位と高得点をゲットし、あとは2人のドライバーがコツコツと得点を加算したことにより、近年最高位をマークすることに成功しました。
「メルセデスのコピー」と揶揄されたピンクのレーシングポイントはこのグラフでは非常に見辛いですが、イチャモンをつけられたため第2戦シュタイアーマルクGPで15ポイント減点を食らってしまっています。よってそれがなければシーズンで210ポイント獲得となり、マクラーレンを上回っていました。感動的な第16戦サクヒールGPのペレスの初優勝が光っていますね。
「ルノー」という名の最終年となったルノーは出足が鈍く、シーズン中盤から速さをみせ始めました。第7戦ベルギーGPを皮切りにリカルドの3位2回、オコンの初表彰台登壇で2チームに食らい付きました。
アルファタウリもガスリーを中心にフェラーリを捉えられる位置にいたものの、残念ながら届きませんでした。来シーズンは新たな若い戦力が加わりますので、このグループのより上位につけることも難しい話ではないと思いたいです。

《GP別ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得者》
 第1戦  オーストリアGP            アルボン
 第2戦  シュタイアーマルクGP ペレス

 第3戦  ハンガリーGP               フェルスタッペン
 第4戦  イギリスGP                   ハミルトン
 第5戦  F1 70周年記念GP         フェルスタッペン
 第6戦  スペインGP                   ベッテル
 第7戦  ベルギーGP                   ガスリー
 第8戦  イタリアGP                   ガスリー
 第9戦  トスカーナGP               リカルド
 第10戦ロシアGP                      フェルスタッペン
 第11戦アイフェルGP               ヒュルケンベルグ

 第12戦ポルトガルGP               ペレス
 第13戦ロマーニャGP               ライコネン
 第14戦トルコGP                      ベッテル
 第15戦バーレーンGP               グロージャン
 第16戦サクヒールGP               ラッセル
 最終戦アブダビGP                   フェルスタッペン

《ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得回数》全17回
 1 フェルスタッペン 4回(23.5%)

 2 ペレス                   2回(13.3%)
  ベッテル               2回(11.8%)
    ガスリー               2回(11.8%)
 5 ヒュルケンベルグ 1回(33.3%)
  ハミルトン           1回  (6.3%)
  アルボン               1回  (5.9%)
  リカルド               1回  (5.9%)
  ライコネン           1回  (5.9%)
  グロージャン        1回  (5.9%)
  ラッセル               1回  (5.9%)

最後は勝敗には関係無いけど、我々ファンからの投票で決まる「ドライバー・オブ・ザ・デイ」をみておきましょう。23人のドライバーのうち11人が選ばれました。あくまでファン投票ですから「何故このドライバーが?!他にもっと頑張ったドライバーがいたよね」という意見も多々あるかと思います。miyabikunは各レースで独自にチョイスしていますので、その辺は後日改めて特集したいと思います。
最多は4回選ばれたフェルスタッペンでした。やっぱりね、今のF1には世代交代や新たな刺激を求めているわけですよ。円熟したフェルスタッペンにはより信頼性の高いマシンと予選の速ささえ与えられるだけで、だいぶ勢力図は変わるはずです。来シーズンはホンダ最終年を迎えます。二度とF1には戻らないと、最高傑作のパワーユニット造りに励んでもらいたいですね。

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以上、カレンダーとにらめっこしながら3回に分け駆け足で2020年シーズンを振り返ってみました。なかなか読み辛く長くて飽き飽きしてしまったかと思いますが、お付き合い頂きありがとうございました。本当はまたまだ振り返るべきネタがいくつかありますが、そちらは年を越した来年の開幕前までに粛々と扱っていこうと思います。

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