「F1から学ぶ英文法講座」Lesson 3の前に、前回Lesson 2「動詞(現在形、進行形)」の答え合わせしてみましょう。

  • 《前回の内容の確認テストの解答》
    • ① Suzuka circuit __ in Mie prefecture of Japan.
    •     鈴鹿サーキットは日本の三重県にある
    •     →is(またはexists)
    • ② Hamilton __ Schumacher's pole position record.
        ハミルトンはシューマッハのポールポジション記録を上回る
        →breaks
    ③ I am __ the tire with a tire warmer.
        私はタイヤをタイヤウォーマーで温めている
        →warming

いかがでしたか?!ハミルトンは三人称単数なのでbreakに三単現のsが必要です。
では引き継ぎLesson 3 に入ります。今回は「動詞(過去形、未来形、完了形)」にしました。動詞のもう片足というわけではないのですが、動詞の変化を使って表現するので、ひとくくりに続けました。


《動詞》(過去形)
過去形は「現在には至らない、繋がっていない、過去の時点で完結したもの」を動詞を過去の形にすることで表現します。現在形と同様にbe動詞と一般動詞を分けてみていきます。

・ be動詞  :「あった」「いた」など存在を表す
                      beが原形、was,wereが過去形
・一般動詞:現在形と同様に動作や行為、状態を表す
                      drove,passed,stoppedなど多数

過去形のbe動詞は2つになります。一人称と三人称単数形がwas。二人称単数形と各人称複数形がwereです。一昔前に若い世代で「今」を「なう」とか過去を「わず」って言っていた「was」になります。今はそうは言わないのかな?!おっちゃんわかりません。

     主語                 be動詞  省略形
     I,He,She,It          was         -
     You,We,They     were        -

be動詞過去形に短縮形はありません。今回調べて思い出したのですが、確かにYou'reとかにしてしまうとYou areなのかYou wereなのかわからなくなってしまいますもんね。
一般動詞は現在形の時と同様に一つずつ挙げられないくらい無数にあるので省略します。一般動詞の過去形の中の規則動詞では「動詞+ed(d)」を付けますがその動詞の「綴り」によって、いくつかの違いがあります。

①多くの規則動詞
    →語尾に「〜ed」を付ける
       started,visited,answeredなど
②語尾が「e」の場合
    →「〜d」を付ける
       used,likedなど
③語尾が「子音+y」となる場合
    →語尾の「y」を「i」に変えて「〜ed」を付ける
       ※stayedなどyの前が母音は①
       studied,tried,criedなど
④語尾が「短母音+子音字」となる場合
    →語尾の子音字を重ねて「〜ing」を付ける
       ※visitedなどyの前が短母音でないものは①
       stopped,skippedなど
⑤不規則動詞
    →did,began,came,gave,spoke,had,ranなど多数
⑥変化しない(過去形なし)
    →put,cut,hit,let,set,spreadなど多数

⑤の単に〜edや〜dでない不規則動詞、また⑥の無変化は覚えるしかありません。⑥は全てではないものの「三文字で最後がt」となる可愛めな単語が多いですよね。また、過去形にも現在形と同様に「動作動詞」「状態動詞」の分類、さらに過去形でも自動詞他動詞の考え方は現在形と変わらずあります。
過去形の時の動詞の位置はbe動詞、一般動詞のいずれも肯定文、否定文の場合は主語(S)の後に置かれます。疑問文の場合はbe動詞の場合は主語の前、一般動詞では「Did」という「〜した」という意味の動詞を主語の前に置きます。今回も肯定文で過去形の例を挙げてみます。

・Webber was the F1 driver until four years ago.
    ウェバーは4年前までF1ドライバーだった
・Marlboro was a sponsor of the McLaren team.
    マールボロはマクラーレンのスポンサーでした
 ● Stroll brought money and won the F1 seat.
    ストロールは資金を持ち込みF1のシートを勝ち得た
・Hoshino drove an F1 car a long time ago.
    星野は昔F1を運転した
 ● Verstappen overtook Ricciardo at the corner.
    フェルスタッペンはコーナーでリカルドを追い越した


《動詞》(未来形)
現在形、過去形ときたら、将来を表現する未来形という時制も覚えないといけませんね。未来形とは「〜する予定だ」「〜するだろう」という意味になります。未来形は過去形よりは単純でwillという助動詞に続けて「動詞の原形」を付けるだけです。またwillにも短縮形があります。

・will + 動詞の原形 = be going to + 動詞の原形
    I will=I'll=I am going to=I'm going to
    You will=You'll=You are going to=You're going to
    He will=He'll=He is going to=He's going to
    She will=She'll=She is going to=She's going to
    We will=We'll=We are going to=We're going to
    They will=They'll=They are going to=They're going to

willの書き換えとしてbe going toという表現があります。willは動詞でなく助動詞なので、人称や単複には影響されませんがbeは人称や単複に合わせて変える必要があり、短縮形を使うこともできます。両者で書き換え可能で同じ未来形を表すも若干ニュアンスが異なります。

・        will      :いつか将来、予測、強い意志
    I will study English very hard.
    私は将来(必ず)英語を一生懸命勉強する
・be going to:近い将来、原因、意図
    I’m going to study English very hard.
    私は(近い)いつか英語を一生懸命勉強するつもり

同じ将来の予定でも、いつも口だけwillなのになかなかwillがない人。また自信なさげでbe going toの控え目な方と人間の個性は様々いますね(笑)余談ですが、trfの歌にある「CRAZY GONNA CRAZY」のgonnaはgoing toが砕けた言い方になるようです。それはさておき、以下に未来形の例文を挙げます。

・He will become a Ferrari driver five years later.
    彼は5年後にフェラーリドライバーになるだろう
 ● The next race will be surely won.
    次のレースは必ず勝つだろう
・Claire is going to give birth a baby soon.
    クレアはもうすぐ出産する予定だ
・It is going to rain in ten minutes.
    10分以内に雨が降りそうだ


《動詞》(完了形)
完了形は日本語では形式的に馴染みがあるものではありません。完了は「完成して終了」と読めますが、英文法では「ある時間からずっとその状態が続いている」時に使用する現在形の表現になります。

〈現在完了形〉
・have(has)+ 動詞の過去分詞形
   (今も)〜している(状態にある)
〈過去完了形〉
・had + 動詞の過去分詞形
   (昔から)〜している(状態にあった)
〈未来完了形〉
・will have + 動詞の過去分詞形
   (将来までに)〜している(状態だろう)

haveの直後に過去分詞形が続く場合「持つ」のhaveではなく、完了形のhaveです。続く動詞の過去分詞形の作り方もいくつかあって、以下にそのパターンを挙げます。規則動詞については、動詞の過去形と同じですが、厄介なのは⑤以下の不規則動詞の場合です。現在形と同様だったり、過去形とも異る単語に変化するなど⑤や⑥の無変化はやはり覚えるしかありません。

①多くの規則動詞
    →語尾に「〜ed」を付ける
       started,visited,answeredなど
②語尾が「e」の場合
    →「〜d」を付ける
       used,likedなど
③語尾が「子音+y」となる場合
    →語尾の「y」を「i」に変えて「〜ed」を付ける
       ※stayedなどyの前が母音は①
       studied,tried,criedなど
④語尾が「短母音+子音字」となる場合
    →語尾の子音字を重ねて「〜ing」を付ける
       ※visitedなどyの前が短母音でないものは①
       stopped,skippedなど
⑤不規則動詞
    →been,done,begun,come,spoken,had,runなど多数
⑥変化しない(過去分詞形なし)
    →put,cut,hit,let,set,spreadなど多数

完了形は4つの用法に使われます。

①継続:過去の状態が今まで続いている
・Verstappen has been slumping all the time.
    フェルスタッペンはずっとスランプが続いている
    (前から今までスランプ状態が続いている)
②完了:過去から続いていた状態が完了したこと
 ● Magnussen has already signed a driver contract.
    マグヌッセンは既にドライバー契約を結んでいる
    (続いていた状態が現時点で完了した)
③結果:ある状態が完了し、現在の状態になる
・The team crew has gone to Sepang.
    チームクルーはセパンに向けて旅立った
    (すでにもうココにはいない)
④経験:過去から現時点までにしてきたこと
・Alonso has transferred the team five times.
    アロンソは5回チームを移籍している
    (5回の経験がある)

最後に完了形の学習時によく使われる「死んだ構文」をセナをお借りして比較していきます。4つの文全てが同じ意味を示すものなっています。
・Senna died 23 years ago.
    セナは23年前に死んだ(過去形)
=It is 23 years since Senna died.
    セナが死んでから23年になる(過去形)
23 years have passed since Senna died.
    セナが死んでから23年経っている(完了形)
=Senna has been dead for 23 years.
    セナは23年死んでいる(完了形)


    • 《今回の内容の確認テスト》
      ①You __ outside of the course earlier.
          あなたはさっきコース外を走りました
      ②I will issue you a super license.
          =__ __ __ __ you a super license.
          私はあなたにスーパーライセンスを発給するつもり
      ③Raikkonen __ __ to Ferrari team for four years.
          ライコネンはフェラーリに4年間在籍している

解答はまた次回に!今回もたくさん間違えていそうだ(笑)