F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:第6戦

「皆さま、お待たせいたしました。
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 こちらが皆さまがお求めの品でございます」
まあルイ・ヴィトンのケースに入れたりして仰々しい。皆がお求めなのはそれですよ、1勝で3勝の価値と言われるそれ!miyabikunはそのケースの方でもいいけど(笑)
天候の不安がありつつも、どうにかドライで決勝を迎えられそうです。ただ遠くには怪しげな雲がみられるため、天気がいつまで保つことやら。

前日の怒涛のポールポジションの取り合いで盛り上がった予選を経て、決勝のスタートタイヤチョイスはバラエティに富んでいます。
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ポールポジションのフェルスタッペンが黄色いミディアムタイヤチョイスに始まり、2番手のアロンソはハード、ルクレールのグリッド降格に伴い3番手に昇格したアルピーヌのオコンはミディアムを選んでいます。19番スタートとなったアルファロメオの周はボディカラーと合った赤のソフトを選ぶという異端児。後方からならこのようなギャンブルに出るのもアリか。

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スタート直後のサン・デボーテは混乱無しも、サーキットの頂部に位置するミラボー上では接触がいくつかみられ、モナコらしさが始まっています。
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2周目に最後尾のペレスが早くもハードタイヤに履き替える。まさかココから無交換走破を目論んでいる?!
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抜き辛いモナコでこんな戦略がどハマりしたら、以降の選択肢になりそうですね。タイヤに優しいペレスの腕の見せどころになるか。

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レッドブルやアストンマーティンはともかく、アルピーヌに負けるわけにはいかないと、2位アロンソから徐々に遅れ始めるミディアム履きオコンを狙うハード履きのサインツの11周目。
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うわ、近っ!
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やっぱりやったか。。レースの11/78にして早くも手負じゃないの。。タイヤが違うんだから粘っていれば前に出られたかもしれないのに。

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こちらはミディアムタイヤを履くウィリアムズのサージェントを先頭とした下位集団です。モナコお決まりの数珠繋ぎ状態。
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翌17周目のミラボー上でインに振るマグヌッセン
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いったー!男気パッシング!サ◯ンツと違い、躊躇無く抜く。隊列がこのように決壊すると、後続も一気に動きをみせます。
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18周目のラスカスでストロールはインからいく
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その直後の最終アントニーノウズでペレスが続いています。ミディアムタイヤのサージェントはタイヤが厳しそう。

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サージェントと同じくミディアムタイヤでアロンソとのギャップを拡げてきたフェルスタッペンもフロントタイヤがキツいと訴え始めています。
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確かにアロンソに対して9秒以上築いた差も、少しずつ縮められつつあります。さらには徐々にバックマーカーにも当たりはじめ、青旗が振られるにしてもモナコは全くのロス無しというわけにもいきません。
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アロンソから逃げたいフェルスタッペンはまず15位を走行するアロンソの相方ストロールをヌーベルシケインでパス。
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ならばもう一台のボクちんもと、ペレスも便乗。
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いやいや、それは無理っしょとストロールはしかと抵抗。ペレスは文句タレながらシケインカットで前に出ますが、これはさすがにダメ。やり直し!

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ミディアムタイヤでスタートした5位走行のハミルトンは31周終わりに、翌32周目に3位走行のオコンがハードタイヤに履き替えれば、サインツの前がようやく開けます。オコンの1周遅れとなる33周終わりにピットへ。ただサインツはフロントウィング交換があるんだった。。
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ピットアウトすると、本線真横にオコンの姿。モナコはこの時点でまで負けが決定。
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序盤の接触が無ければ、きっと前に出られたろうに。。

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先程はストロールと交錯したペレスはまたヌーベルシケインで至近戦を繰り広げています。今度は誰とだ?!
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ハースのマグヌッセンでした。左のウィングレットを踏み壊される。
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今日のペレスは散らかってるなぁ。せっかくスタート直後に企てた「ノンストップ作戦」は実らず、これでは最初からやり直しだぞ。

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後半の54周目にオコンとサインツはまだやっています。このあたりからいつ来るか、本当に来るのかと心配されていた雨がポツリポツリとやってきます。終盤は雨のバトルか?!
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サインツよ、今度は賢くいけよ!ワイプではこの2人の前をいく2位のアロンソがこのタイミングで何と「ドライのミディアム」に履き替えています。
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オコンはインターミディエイトタイヤをチョイス。サーキットの北側にあたるミラボー上付近の雨足が思いの外強くなっています。
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アロンソのミディアムタイヤはミスジャッジだったか、事が大きくなる前にインターミディエイトに履き替える。ピット1回分の損。
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出遅れたらマズい。フェラーリもたまらず2台まとめてインターへ。ルクレールがスピンを喫したサインツの前でしれっとピットインしています。
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ほとんどのマシンがインターに履き替えても、マグヌッセンは未だにスタートから使い古したドライのハードを履き続ける。アニキ、ステイアウトなんてカタギじゃない、限界っす。そろそろ変えた方がいいですぜ?!
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ほらやっちゃった。。これも親分からの指示なのか、マグヌッセン自身の判断なのか。レースには復帰するも、その後リタイヤ。

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残り12周。9番スタートからミディアムタイヤを引っ張るだけ引っ張って、インターに履き替えた後もその順位を守る角田に、同じく金魚のフンのようにノリスがピッタリとくっつく。今回のマクラーレンの限定カラーは一時期のアルファタウリと見間違えてしまいそう。
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サン・デボーテまでの短いストレートでかわす。くそぅ、やられたかー。角田は10位に転落。
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続いてデジャヴの様に同じマシンのピアストリが角田を襲う(その後ろにいるウィリアムズのサージェントは角田からみた周回遅れです)
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もう止めてあげてー!ノリスと同じ手口で入賞圏内からとうとう陥落。ブレーキが思うように作動せず、エスケープゾーンにマシンを逃すシーンもあり、最終的には15位完走と雨に泣かされたモナコGPとなりました。

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《決勝結果》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
 2 アロンソ    (アストンマーティン・M)
 3 オコン     (アルピーヌ・R)

スタートから一切前を明け渡すこと無く、フェルスタッペンは今シーズン4勝目。タイヤチョイスにミスがあったアロンソもそれまでの貯金を強みに2位にステップアップを果たしています。また3位オコンは2021年ハンガリーGPの優勝以来3回目の登壇となりました。

《ファステストラップとそのタイミング》
 ハミルトン(メルセデス・M) 1分15秒650
 33周目/78周
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 オコン(アルピーヌ・R)
《完走(扱い)台数と規定周回走破台数》
 完走台数:18台(18台フィニッシュ)
 規定周回:8台

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《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 オコン(アルピーヌ・R)

今回の決勝も迷いました。スタートタイヤにミディアムを選んだフェルスタッペンは徐々に不満は嘆きつつもハードタイヤスタートと変わりないところまで引っ張りましたし、中団の角田やノリスもだいぶ持ち堪えていましたもんね。優勝のフェルスタッペンや3位屋さん改め「表彰台屋さん」を確立するアロンソは言ってもチャンピオン級。単に誉めてはつまらないので、サインツの猛攻にも耐え、雨が降っても順位を堅持して久々の表彰台登壇となったオコンに1票投じたいと思います。アルピーヌに移籍してからは、オコンはアカンだのイカンだの酷評が続きましたもんね。たまにはちゃんと誉めてあげたい(アカンもんはアカンですが)昔一悶着あったフェルスタッペンや昨シーズンまでのチームメイトのアロンソとレース後に笑顔で会話している姿をみて、少し安心しました(笑)

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 該当無し

予選に引き続き、こちらは該当無しにはしましたが、いくつか首を傾げてしまうシーンがありました。
序盤のオコンVSサインツにおけるヌーベルシケインでの接触。焦る気持ちはわかるけど、サインツにとってあの接触でフロントウィングレットを失うのは損でしかありません。ミディアムタイヤを履くオコンにピタリとついていけたのなら、ピットインの時にオーバーカットを狙った方がモナコは安全牌。
ペレスにもニアミスが度々ありましたね。最後尾からの追い上げでやけっぱちになっていたこともあるでしょうが、今回のペレスは予選から決勝までどこか空回りしていたように感じました。
終盤に降った雨によるマグヌッセンの使い古しハードタイヤでのステイも理解に苦しみました。周りが続々とインターミディエイトタイヤを履きつつあるのに、アレでは生き地獄でしかありません。マグヌッセンが悪いのかチームが悪いのか、マグヌッセンのタイヤチョイスは毎回間が悪い気がします。

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《ドライバーズポイントランキング》
   1  → フェルスタッペン 144pts
   2  → ペレス      105pts(-39pts)
   3  → アロンソ       93pts(-12pts)
   4  → ハミルトン      69pts(-24pts)
   5   ↑  ラッセル       50pts(-19pts)

《コンストラクターズポイントランキング》
   1  → レッドブル     249pts
   2  → アストンマーティン 120pts(-129pts)
   3  → メルセデス     119pts    (-1pt)
   4  → フェラーリ       90pts  (-29pts)
   5   ↑  アルピーヌ       35pts  (-55pts)

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《第6戦モナコGPのポイント》
・ハードをミディアム同等にこなすフェルスタッペン
・降るの?!降らないの?!いつ降るの?!
・サインツは「名門の戦略」に物申せるタマ
・テレビ制作変わって観易くなった?!本当に?!

日本も南から少しずつ梅雨が訪れて来ています。毎年のことながらこの時期が辛い。。汗は止まらないし、全身がむず痒い。一部改修(復活)されるスペインのカタロニアはカラッと晴れたレースになるといいなぁ。

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レジャーボードや客船で港が賑わっています。予選が始まる前だっていうのに、未だにウロウロ走り回っているボートは観戦しないのでしょうか。このアングルでサーキットのほぼ8割近くが望めるわけですが、ココからでも画像左手のボー・リバージュの急勾配がよくわかります。数少ない直線区間でも、厳密にはド直線では無いんですよね。

《Q1》
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Q1開始直後に続々とピットを後にする各車。ん?メルセデスの2台。
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ゼロポッドではなく、しっかりと横長のサイドポンツーン開口がある。メルセデスはこのモナコGPからゼロポッドを止めてきました。とうとう諦めたか。ガワは広くなりつつも、中はどうなったんでしょうか。ラジエーターの配置とかも広々と確保したのかな?!モナコは低速で、空力的要素は薄いGPだけど、スペインを待たずにココから試しておきたいというところか。本当は前戦エミリア・ロマーニャGPで試したかったよね。効果の程や如何に?!
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勝ち続けるレッドブルはモナコでも例外なく速いのか。フェルスタッペンがひとまず平凡に1分13秒台後半でトップタイムを記録。その後ペレスやルクレールが続くも、上回る様子無し。
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何だサインツは。クリアラップでなかったのかな、早速心配だなぁ。。
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ペレスがサン・デボーテ出口でマシン左側を強めにヒット。
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左側のサイドポンツーンに穴を開けて、赤旗中断されます。これで早くも市街地屋さんは予選走行継続不可で脱落か。
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クレーンで吊られて、チャンピオンマシンのフロアが丸見え。ライバルは今のうちにしかと観察を!(笑)
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何となくまだデブリが散らばっているようだけど、セッション再開。
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アロンソがフェルスタッペンのトップタイムを塗り替えると、他も続々とタイムを更新。あれよあれよという間にハミルトンはQ1脱落ゾーンにまで落ちています。相方ラッセルはそこそこの順位とタイムを記録していますので、ハミルトンは久々のサイドポンツーン復活車、馴染んでいないのか。
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うーん、ヌーベルシケイン内側をショートカット。
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うーーん、何とか脱落ゾーンから脱出はできたけど、うーん、微妙だなぁ。
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ハースも今回元気がありません。マシン的にはそう悪いはずはないと思っていたのですが、ウィリアムズの方がよほど元気。ん?!
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TSU?フェルスタッペンを0.002秒上回る?!
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走れば走るほど路面は向上。Q1は期待以上のウィリアムズのサージェント、ハースの2台、アルファロメオの周、そしてクラッシュによりマシン修復不能ペレスの5人が敗退。角田は結局フェルスタッペンに抜かれて2番通過。Q1とはいえすげー!

《Q2》
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Q2に入ってもアロンソ様は元気でいらっしゃる。決勝3位脱出どころか、本気でポールポジションを目指していらっしゃいます。
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アリポッドとなったメルセデスのラッセルはフェルスタッペン、アロンソに続く暫定3番手となるも、
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ハミルトンはイマイチ乗れていません。暫定10番手でギリギリライン。
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モナコGP限定色で臨むマクラーレンはノリスがヌーベルシケイン出口外側のガードレールに左フロントを擦る。
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それに続く左コーナーのタバコで今度は右セクションを擦り「ミニ四駆走り」になっています。マシンの右に左に傷を負う。
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ギリギリ10番手には残りそうですが、アタックを早々に止めてマシンチェック。
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Q2はそのノリスの相方ピアストリ、角田の相方デ・フリース、ウィリアムズのエースのアルボン、とんでもなく前をいくアロンソの相方ストロールと最近は貫禄ありまくりのアルファロメオのボッタスがアウト。角田はしっかりQ2も突破。miyabikunのクソ予想を遥かに上回る活躍です。

《Q3》
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Q3セッション開始まで間もなく1分になります。Q2突破はいいものの、ノリスは間に合うのか?!
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フェルスタッペンがQ2トップタイムをやや下回る1分12秒台でライバルを待ちます。タイム的にはまだまだ伸び代がありそう。
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アロンソ様がQ2のフェルスタッペンを上回る1分11秒706をマーク。これなら久々のポール獲得できるかも。
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残り6分、ノリスの修復間に合ったー!急げ!
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最近忘れかけていたアルピーヌのオコンがフェルスタッペンとアロンソを上回り一気に初ポールへ。面白い!
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いやいや3年連続でボクがいただくよと、地元ルクレールがポール争いに待ったをかける。
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アロンソ様はまだいく!ルクレールを上回る。
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セッション最終盤で5番手まで引き摺り下ろされたフェルスタッペンが最後のアタック。セクター2通過でトップのアロンソに対して0.2秒のプラス。さすがにフェルスタッペンもセクター3だけでは、、
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いけちゃうんだ、、すごい。。最後は主役をしっかりかっさらったフェルスタッペンがモナコGPで初ポールポジションを獲得しました。
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《予選結果》
P.P.フェルスタッペン(レッドブル・HRB)1分11秒365
 2.アロンソ (アストンマーティン・M)1分11秒449
 3.ルクレール   (フェラーリ・F)  1分11秒471

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「負けたよ、、決勝もお手柔らかによろしくな」
フェルスタッペンと健闘を讃えあうアロンソ。予選ありきで決勝は退屈になりがちなモナコGPですが、路面向上は著しく、この予選では決勝の分まで楽しませてもらったように思います。ポールポジション争奪戦、激しかったなぁ。角田は結局9番手、マシンをギリギリで直してどうにか挑んだノリスは10番手におさまりました。

《先日の予選予想との答え合わせ》
答え合わせが怖いんですけど。。うーん、やるか。。6番手ハミルトンのたった一人。。orz。。ハミルトンの正解も、ペレスが赤旗無い前提の6番手予想だったわけですから、ハズレみたいなもの。。miyabikun19人のドライバー(自損ペレスを引いたら18人か)に謝らなきゃ。皆さん、ヘボ予想ごめんなさい。。日本GPで来日の際は「551蓬莱」の豚まんを一人2個ずつご馳走することにします。。
ペレスのクラッシュに始まり、苦戦予想のウィリアムズが健闘しました。アルピーヌが上位に来る予想は悪くなかったものの、特にオコンはあわや初ポールもイケるんじゃないかという頑張りをみせましたね。そして何より、角田くんのQ1での2番手通過にはビックリ!いいことなんです、ヘボ予想に対して「いい側」に外してくれる分には。決勝も期待していますよー!(なんて大外ししたヤツが偉そうに言える立場ではない)

《Q3トップのフェルスタッペンと各チームの差》
 アストンマーティン(アロンソ)が0.084秒落ち
 フェラーリ(ルクレール)は0.106秒落ち
 アルピーヌ(オコン)が0.188秒落ち
 メルセデス(ハミルトン)は0.360秒落ち
 アルファタウリ(角田)が0.717秒落ち
 マクラーレン(ノリス)は0.889秒落ち
 ウィリアムズ(アルボン)が1.162秒落ち※
 アルファロメオ(ボッタス)は1.260秒落ち※
 ハース(マグヌッセン)が1.905秒落ち※
 レッドブル(ペレス)は2.485秒落ち※
 ※はQ1,Q2最速タイムから算出

トップのフェルスタッペンから6番手ハミルトンまでの差がなかなか拮抗しましたね。Q3ラストは後から走った者に路面向上の影響が大きく、誰がポールポジションを獲得してもおかしくない「ゾーン状態」に入っていました。
モナコは他のGPと比べて速度が低く、マシンの性能差よりも、いかに渋滞に引っかからないかの方が重要で、番狂せが大いにあり得るGPですが、蓋を開けてみればレッドブルやアストンマーティン(アロンソ)、フェラーリやメルセデスといった、他GPと変わらない面々が上位に連ねました。例外といえば今シーズンまだ元気が無かったアルピーヌ勢、そしてアルファタウリの角田くんも健闘しましたね。

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《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 アロンソ(アストンマーティン・M)

今回は非常に悩みました。頑張ったドライバーが何人もいました。Q2終了時点では角田かアロンソかの二択くらいだったのですが、Q3に入るとオコン、ルクレール、アロンソと代わる代わるトップが入れ替わり、最終的にはフェルスタッペンがアタマを封じるという非常に慌ただしい、盛り上がる予選となりました。特にモナコは「予選ありき」のGPですからね、早くも決勝分の盛り上がりも充分堪能してしまったように感じました。そんな中で最終的に選んだのは、久々のポールポジション獲得を惜しくも阻止されたアロンソです。
今シーズンここまで、予選も決勝も上位で見どころを演出してくれるアロンソですが、さすがにモナコはイレギュラーの波に呑まれてしまうのではないかという不安はありました。ところがこの方はサーキットなんぞ選ばない、どこでもマシンの性能以上の活躍をしています。今シーズンのマシンがどハマりしているのは言うまでもありませんが、チームメイトのストロールがQ2で脱落したことから考えても、明らかにマシンによるものだけではなく、アロンソの実力のみで一人底上げできていることを完全に証明しています。miyabikunアロンソとは同世代なのですが、決して年齢だけのせいにはしてはいけないということを教えられ続けているように感じています。決勝は3位屋さんから脱出できるでしょうか?!
次点はアルピーヌのオコンでした。地元ルクレールの3年連続ポールポジションも見たかったけど、オコンの初ポールポジションも見てみたかったですね。またQ2のヌーベルシケインとタバコでマシン両側に接触を負ったノリスのマシンを突貫修復したマクラーレンのクルーも誉め讃えたいです。よくぞQ3に間に合わせた!

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》 
 該当無し

各車ガードレールへヒットしながらも、赤旗が出るまでの騒動はペレスのケースのみでしたし、非常に白熱した予選が観られたと思います。みんな頑張っていましたので、こちらは清々しく無し!気持ちいい!

《決勝の表彰台予想!》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
 2 アロンソ    (アストンマーティン・M)
  ルクレール   (フェラーリ・F)※
 3 オコン     (アルピーヌ・R)
 ※ルクレールは予選時の進路妨害があったため、
  3グリッド降格の6番スタート

気になる決勝の表彰台ですが、何も事が起きなければ、順当にこの予選順位のままが妥当なのかなと。ルクレール※がスタートやピットタイミングで上手くアロンソをかわして、アロンソの「3位屋さんフィックス」も面白いオチなんですが、フェラーリにロングランだのオーバーカットだの出来る余力があるとは思えません。とにかく、モナコ初ポールを獲得したフェルスタッペンの優勝は堅いかな。
※観戦記執筆後にルクレールが6番スタートとなったことが判明したため、3位予想はオコンに急遽変更します。

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「地震です」
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「念のため津波にご注意下さい」
これは予選開始直前の鹿児島のトカラ列島の地震で、遠く関東でもこの字幕が入りました。日本は年中大なり小なりどこかで揺れる国ではありますが、石川の能登地方をはじめ最近は特に地震の頻度が高くなりました。さすがに地震が起きることは止められないけど、起きた時の備えや避難経路等は今一度確認しておく必要がありますね。お互いに気に留めておきましょう。

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三週連続開催の予定から、急遽二週連続開催に形を変えて今シーズンのヨーロッパラウンドが始まります。今シーズンはスペインの前にモナコ。伝統の低速市街地においてイレギュラーな勢力図変化があるのか、それとも常勝軍団に変わりは無しなのか。
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《モナコGPの基本情報》
 モンテカルロ市街地サーキット
  全長           :3.340km×78周=計260.520km
  開催回数 :69回目
  コーナー数:19箇所
  高低差       :41.8m
  DRS区間数:1箇所
  母国レース :ルクレール

《サーキットの個人的印象》
 ・カレンダーの中で一番豪華なGP、休息
 ・海と起伏ある街並み駆る「ザ・市街地」
 ・ココはトラックリミットの心配無用
 ・レースというよりかは「めちゃ速パレード」

近年は市街地サーキットが増え、それも非常に高速な速度域でのレースができるものばかりになりつつつありますが、ここだけは特例。狭く、ランオフエリアも無く、一周が短い風光明媚な港町でのレースですので「バトルを楽しむ」というよりかは「伝統的なレースで誰が先頭を走り続けることができるか」という視点でのレースとなります。
昔も今も多少のレイアウト変更を伴いつつもカレンダーから外れること無くカレンダーに残っていた「伝統のモナコGP」もいよいよ変革の時期を迎えています。今回もレイアウトに変更こそありませんが、今回のモナコGPは今までからいくつかの変更点があります。
まずは特例とされていた「開催権の費用の特例廃止」です。今までモナコGPは破格の費用で開催できていたのは有名な話です。他の開催地では近年それが高騰し、元が取れなかったり開催を断念せざるを得ないところも多くありました。特別扱いだったモナコGPも、「開催契約延長したいのなら、他(というかモナコを除く開催地全て)と同様にそれ相応の費用を負担しなさい」ということになりました。
また、以前の日本GPはフジテレビによる制作で長らくやっていたものが、近年はF1側の制作に切り替わったのは有名な話ですが、モナコGPだけは地元のテレビ局での制作が続いていました。レースの見どころをうまく捉えたり、カメラを切り替えられていないという不満の声もあったため、こちらも遂に現地放送局による制作、放映ではなく、F1側によって行われます。予選や決勝レースはこれからそれを目の当たりにするわけですが、もしかしたら、今までとは異なる雰囲気のモナコGPが楽しめるかもしれません。

《過去5年のポールポジション》
 2022年 ルクレール(フェラーリ)
    1分11秒376
 2021年 ルクレール(フェラーリ)
    1分10秒346
 2019年 ハミルトン(メルセデス)
    1分10秒166
 2018年 リカルド (レッドブル)
    1分10秒810
 2017年 ライコネン(フェラーリ)
    1分12秒178

《ポールポジションレコードタイム》
 2019年 ハミルトン(メルセデス)
    1分10秒166(一周3.340km)

《現役ポールポジション獲得者と回数》
 ★はその年のチャンピオン
 2回 アロンソ (2006★,07)
   ハミルトン(2015★,19★)
   ルクレール(2021,22)

現役のモナコでのポールシッター、ウィナーが近年徐々減り、今シーズンは遂に3人になってしまいました。それも3人が仲良く2回ずつで並んでいます。未だ最新の2回チャンピオン、フェルスタッペンの獲得はありません。今年の勢力図から考えれば、ポールシッターはレッドブル2人のどちらかと言いたいところですが、モナコだけは異例。他のチームから名乗りを上げたり、3人のうちの誰かが3回目で頭一つ飛び出すことも充分に考えられます。近年の流れ的には貴重な地元ルクレールの3回目に期待したいのですが、今シーズンの流れだけでいえば、アストンマーティンで好調(校長)のアロンソによる久々が無くもない。

《過去5年の優勝者》
 2022年 ペレス     (レッドブル)
 2021年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2019年 ハミルトン   (メルセデス)
 2018年 リカルド    (レッドブル)
 2017年 ベッテル    (フェラーリ)

《現役歴代優勝者と回数》
 3回 ハミルトン   (2008★,16★,19★)
 2回 アロンソ    (2006★,07)
 1回 フェルスタッペン(2021★)
   ペレス     (2022)

現役のモナコウィナーはルクレールのポールポジション2回がレッドブル2人に1回ずつに振り分けられた形となっています。いくら予選で速くても、こちらで結果を出さないことには何にも意味が無い。ルクレールの「3度目の正直」はあるのか「2度あることは3度ある」のか。できれば前者になる方が、地元ファンや年間通しての結果的にも盛り上がるのですが。やっぱり「レッドブルのシーズン全戦勝利」の方がいい?!

《過去5年のファステストラップ獲得者》
 2022年 ノリス     (マクラーレン)
 2021年 ハミルトン   (メルセデス)
 2019年 ガスリー    (レッドブル)
 2018年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2017年 ペレス     (フォースインディア)

《現役ファステストラップ獲得者と回数》
 2回 ペレス     (2012,17)
   ハミルトン   (2016,21)
 1回 アロンソ    (2007)
   フェルスタッペン(2018)
   ガスリー    (2019)
   ノリス     (2022)

《ファステストラップレコードタイム》
 2021年 ハミルトン(メルセデス)
    1分12秒909


ファステストラップについては老いも若きもうまく分散する形となっています。決勝レースでトラフィックにさえ捕まらなければ、誰でも獲得するチャンスは持っているということ。当然角田くんが名乗りを挙げることもあり得ます。モナコで久々の日本人ファステストラップ獲得者ってのもオツですなぁ。

《使用されるタイヤコンパウンド》
 赤:ソフト  (C5)
 黄:ミディアム(C4)
 白:ハード  (C3)

少しだけ間が空いたので、勢力図が飛んでしまいました(笑)モナコは何があるかわからないから、多少のズレも許容範囲かな。いやそれ以上に順列が入れ替わったりして。深読みしていたらなかなか予想なんぞ決まらん。インスピレーションでいく!

《モナコGPの個人的予選予想》
 〜Q1〜
   20.サージェント  (ウィリアムズ)
   19.アルボン    (ウィリアムズ)
   18.デ・フリース  (アルファタウリ)
   17.ピアストリ   (マクラーレン)
   16.角田裕毅    (アルファタウリ)
 〜Q2〜
   15.周冠宇     (アルファロメオ)
   14.マグヌッセン  (ハース)
   13.ヒュルケンベルグ(ハース)
   12.ボッタス    (アルファロメオ)
   11.ストロール   (アストンマーティン)
 〜Q3〜
   10.オコン     (アルピーヌ)
  9.ガスリー    (アルピーヌ)
  8.ノリス     (マクラーレン)
  7.ラッセル    (メルセデス)
  6.ハミルトン   (メルセデス)
  5.アロンソ    (アストンマーティン)
  4.ペレス     (レッドブル)
  3.サインツ    (フェラーリ)
  2.フェルスタッペン(レッドブル)
 P.P.ルクレール   (フェラーリ)

上位からでなく下位からみていくと、マシンの特性上、ウィリアムズにはかなり厳しい予選となりそう。また、今年デビュー組3人もF1での初モナコはマシンを壊すまいと萎縮して苦戦と読みました。角田くんと周くんでQ2進出かQ1敗退か迷った挙句、ごめん角田くんを下げました。マシンの素性はアルファロメオに分があるかなと。この予想を「いい側」に外してくれるのは大歓迎です。
中団を飛ばし、上位の方はルクレールの3年連続のポールポジション獲得に期待。決勝はともかく、予選一発ならレッドブルよりフェラーリの方が合っていると思います。可能であればサインツにも頑張ってもらい、レッドブル2人を2列目以降に下げてくれると面白い。そして毎度予想に悩むアロンソ様は決勝3位表彰台狙いが可能なメルセデスの前、5番手に置きました。3位狙いで5番スタートってことは、前の誰か2人が決勝で後退するってこと?!、、、さあ、その2人誰でしょうねぇ(笑)

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スペイン人ドライバー2人が最前列で堂々揃い踏み。フェラーリのサインツは3番スタート、アルピーヌのアロンソは17番スタート改めパワーユニット交換で最後尾スタートになりましたので、トロフィー獲得はサインツが有利か。初ポールとはいかなかったけど、母国で初優勝を手にするのはこの上無き喜びなはずです。サインツにはここらで頑張ってもらいましょう。
スタートタイヤは6番スタートのハミルトンのみが黄色のミディアムをチョイスし、ほか19人は蹴り出し期待のソフトを履いています。カタロニアは追い抜きで手を焼きますから、隊列の短いうちの短期決戦狙いか?!

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期待のサインツは明らかに蹴り出しが鈍い!4番手ラッセルや5番手ペレスに先行され、ハミルトンにもあわや捕まえられそうになっています。まったく!
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サインツを抜きあぐねたハミルトンはマグヌッセンにアウトから並ばれ、
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接触。マグヌッセンはグラベルへ。
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ハミルトンも負傷してピットへ。両者にレースに復帰でき、おとがめもありませんでしたが、マグヌッセンがやや挑戦的だったように思えます。マグヌッセンはいつでも腹ペコですからね(笑)トップのルクレール2周目終わりの各車順位変動はこちら。
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比較的上位にいたハミルトン、マグヌッセンの離脱により、当然ながら以下は順位を上げています。堅実なボッタスはテコでも動かぬか。

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後方スタートに甘んじた歴代チャンピオン、アロンソがベッテルを捕まえようとしています。
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ストレートエンドでインに切り込み、7周目に14位浮上。抜き難かろうが、ココは俺の母国。ファンという名の「強力なパワーユニット」が俺にはついている。その時、もう一人の母国はというと
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グラベルの中。風の影響か単独でテールを滑らせ、戻ったところはプラス6、11位入賞圏外。ますますやらかしているなぁ。これはレース後に袋叩きに遭うぞ。その2周後となる9周目。
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まあフェルスタッペンまで!
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ラッセルに2位、ペレスには3位プレゼント。本来バトルすべきルクレールの背中は遠く彼方。今回はこれでやっちまったか?!

14周目にフェルスタッペン、18周目にペレスがミディアムに履き替えても、ルクレールはスタートタイヤのソフトで淡々とギャップを築く。
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ルクレールは22周まで引っ張りトラックインして
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2位のラッセル、 3位フェルスタッペンとの差はこのくらい。イージーイージー。フェルスタッペンは思うように作動しないDRSに悪戦苦闘し、未だタイヤ交換を済ませていないラッセルを攻略できずにいます。
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もう待ち切れない!24周目のストレートエンドで飛び込むか?!
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おお、ラッセルはアウトで残った!
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並んで
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前に出る。フェルスタッペンをアウトに押しやりしぶとい。なかなかやるなぁ。
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こっちは君と戯れている場合では無いのだよ
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あれれ、DRSまた閉じちゃった。一瞬過ぎて、この瞬間を捉えるのにmiyabikun苦労したよ(笑)
ラッセルとフェルスタッペンの攻防戦は観戦者の我々にとっては見応え充分ハラハラドキドキで拳に力の入るシーン。しかしこのようなバトルは前を走る者とのギャップを広げ、
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また後ろを走る者とのギャップは縮まってしまいます。イケる時にズバッと仕留めるのが賢明ですね。フェルスタッペンの背後に陽炎の如くペレスの姿が近付きつつあります。
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28周目に突如ルクレールがスローダウン。これまで築いた独走勝利のシナリオが一気に崩れる。これはイタい。
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俄然やる気が出てきちゃったもんね!フェルスタッペンを始め、レッドブル勢が動きをみせる。なかなか退かないなら、フレッシュタイヤでアンダーカットしてやる。ソフトタイヤを履き替えてまくし立てる戦法。
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健全にDRSが作動するペレスがフェルスタッペンに代わってラッセルをさっくり討伐。ハミルトンは生き残っているとはいえ、攻撃にも防御にもならない後方。2対1じゃ辛いよな、、ラッセルに勝たせたかったけど残念。

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フェルスタッペンはファステストラップを連発して、再びラッセルに挑みかけます。
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ところがラッセルは36周目終わりにピットレーンへ。直接バトルを避ける。これにてレッドブルのワンツー体制成立。フェラーリは自ら引き下がってくれたわけだから、レース前半と打って変わって、一気に形成逆転ですね。
ペレスはラッセルがピットに向かった翌周にミディアムへ。フェルスタッペンは43周目にミディアムに履き替えても、チームのシナリオは完成しません。
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チームの目的はそう「フェルスタッペンをチャンピオンに導くこと」ペレスは予選こそ上手くいかなかったけど、決勝ではミスしていません。これにてしゃんしゃん。決勝でのコースオフにマシントラブルはフェルスタッペンの方にありました。ペレス勝たせたかったなぁ。
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レース終盤は表彰台圏外のバトルが残っていました。4位ボッタス、5位サインツ、6位ハミルトンの3人。堅実なボッタスにこのレースで忘れかけていた2人が最後の追い込みをかける。なんかイヤな予感がする。
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ストレートを過ぎればこの通り。伸び伸び堅実なボッタスもボロクソタイヤでは対抗できず。周くんが早々とリタイヤし独りぼっちだけど、アルファロメオの新エースとしてここまで一生懸命やってます。
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ハミルトンはサインツをかわして4位浮上。1周目のマグヌッセンとのロスはこれで帳消しかな。
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今度はサインツが燃費に懸念し出したハミルトンをパスして4位へ。せめてもの罪滅ぼし。サインツのスタートは3番手でしたから、4位ではまだ1つ足りていないですね。

《決勝結果》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 2 ペレス     (レッドブル・RBH)
 3 ラッセル    (メルセデス・M)

ルクレールは完全勝利を確信した最中のリタイヤ。一方フェルスタッペンはマシントラブルに四苦八苦しつつもライバルの自爆とチームメイトの寛容さでドライバーズ、コンストラクターズともにトップに立つことを実現しました。シーズンを通してみれば、この展開がないと盛り上がらないですし、レッドブル内の「暗黙の了解」は重々承知のつもりですが、miyabikun個人的にはこのようなレース結果はややゲンナリ。フェルスタッペンに心からおめでとう、と祝福し辛いかな。フェルスタッペン(レッドブル)はどこかでペレスに対してどこかで埋め合わせしてあげてほしい(それをやると、結局今回と一緒?!)ラッセルはよく頑張ったと思います。あわよくば勝ってほしかったけど、ハミルトンの挽回含め復調を一気に喜ぶのは贅沢な話でしょうか。今回はこの結果でも充分飛躍を証明できたと思います。モナコはさておき、また通常のサーキットでのレースでさらなる成果をあげられるか?!

《ファステストラップとそのタイミング》
 ペレス  (レッドブル・RBH) 1分24秒108
 55周目/66周
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ハミルトン(メルセデス・M)
《完走(扱い)台数と規定周回走破台数》
 完走台数:18台(18台フィニッシュ)
 規定周回:8台

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ラッセル (メルセデス・M)

予選でもなかなかいい走りをしていたラッセルは、優勝に値するいい走りができていたと思います。ハミルトンに勝つのが当たり前となり、次なるターゲットはチャンピオンのフェルスタッペンと対等なバトルをすること。ブロックラインはさておき、あの24周目の粘りは深夜にも関わらず「おーすげえ」と声を出してしまいました。ポールポジションや優勝ではないので一見地味にみえてしまいますが、このレースでルクレールがノーポイントとなったことにより、今シーズン唯一の「全戦入賞者」となりました。地味でも安定、今回は立派に目立っての安定さをみせました。意図したわけでは無く、予選でもラッセルをドライバー・オブ・ザ・デイに選んでいましたので、miyabikunの中では「ドライバー・オブ・ザ・ウィークエンド」となりました。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 サインツ (フェラーリ・F)

母国GPのサインツは三度悪かった。予選は次点として「イエローカード扱い」としたものの、スタートのもたつき、そしてバランスを崩してのコースオフ。余計なことをした上にさらに余計なことをしてしまいました。一発アウトの「レッドカード」です。赤ならフェラーリ色だからちょうどいいって?違ーう!(笑)あまり責めるのも可哀想だけど、昨年の状況とは訳が違いますし、自身が飛躍できるチャンスでもあります。タラレバですが、もし順調なスタートが切れていたら、もしコースオフせず隊列から外れなければ、終盤の挽回をみればポテンシャルの高いマシンをドライブできてることは実証済み。例えフェルスタッペンは捕まえられなくても、ペレスとやり合い、レッドブルの独壇場を防げていたはずです。「二強4人で唯一ポールが無い」だ「ルクレールは勝てるのにサインツじゃ勝てない」じゃもったいない。本当に頑張ってほしいという気持ちから敢えて選びました。悪い流れを断ち切りましょう!

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《第6戦スペインGPのポイント》
・逃げ切りイージーから180度立場逆転イージー
・チームに貢献のペレス、挽回に必死なサインツ
・メルセデスの完全復活の日は近い?!
・風って、F1マシンには天敵ね

前にどこかで話したことがあるかもしれませんが、miyabikunは正直な話、今までカタロニアでのF1があまり得意ではありませんでした。レイアウトや気候は抜群なのに、レース展開がやや単調。ただ今年のレースは派手なクラッシュは無くとも前半と後半でガラリと装いが変わったり、ちょこちょこトラブルなども入ってきていい意味で終始楽しめました。F1マシンは追い風や横風を得意としない乗り物ですが、改めて風による影響って怖いんだなと知らしめられました。以上「F1マシンの総合力の問われる」第一弾でした。続く、、、

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アロンソの地元オビエドの旗は青地に黄色の十字架。当然現在もスタンドではちらほら見かけますが、こちらは真っ赤!サインツ応援席でしょうか。スペイン国旗も赤が使われていますので、より赤みが増します。血の気の赤、闘牛の国。地元に2人のドライバーを抱えるスペインは上半身裸の者がいたりと熱気に包まれています。

《Q1》
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さあお待ちかね、地元期待の星サインツが来ましたよー。前を走ったレッドブルのセクタータイムを更新してゴーゴーサインツ!
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フェルスタッペンを0.2秒上回って幸先よし。続く「チームの期待する星」は
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僅差で上回る。サインツのトップタイムは数秒で儚く散る。
miyabikun今回の予選はポール争いはもちろんのこと、こちらの走りも気になっています。マシンに改良を施し、スペインから「正式な」開幕をしたいメルセデス勢。
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ラッセルがハミルトンを上回り4番時計。トップとのタイム差も今のところさほど悪く無い様子。
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スペインといえばサインツではなくオレ様だよ、そこ退けそこ退けアロンソ様のお通りだ。-0.591秒に一瞬ドキッとしましたが、タイム差はあくまでノックアウトラインの暫定15番手にいるストロールに対してのものです(笑)
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MAGとTSUの間となる12番手に。背中がやや寂しい。というより遠景過ぎてどこにいるかわかり辛い。
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チームのアニキはひとまずQ1突破しそうな位置にいますぜ?!時間ないぞ、急げ急げ!
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「ねえ残り3分でまだピット内ってヤバくなーい?」
そうなんです、カタロニアの予選もアタックラップに入る前の最終セクターにあるシケインあたりから渋滞するんです。あまり引っ張っても、何かあった場合は「おじゃん」ですからね。
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シューマッハは何とか8番手に入れて、これなら安泰でしょう。地元のアニキを首の皮一枚に追いやる。
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あーあ、アロンソはまんまと渋滞の中。三百戦錬磨は地元を攻略できず。おねえさんのご指摘通り。
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Q1はアルピーヌのアロンソ、ウィリアムズの 2台に加え、意気揚々とマシンのアップデートに臨んだアストンマーティンの2台が脱落。結局アップデートしても「安定の位置」から抜け出せていない、というのが結論でした。あの報道や騒ぎは何だったのやら。

《Q2》
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Q2のファーストアタックでラッセルはまたもハミルトンを超えるタイムを記録。それもQ1のルクレールを大きく上回る1分19秒470でした。速い!今までのメルセデスではないかのようなイキイキとした走り。対するルクレールは?!
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あれ、0.5秒落ち?!フェルスタッペンも0.6秒落ちと、一瞬ではありましたが「メルセデスがいよいよギヤを一段上げたか」という期待をさせる走りでした。しかしライバルはあくまで「中古タイヤ」でのアタック。
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サインツが僅差で上回る。さらにフェルスタッペンがラストアタックでドーン!
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元チームメイトの母国でいとも簡単に出鼻をへし折る一発。IMG_4763
Q2ではトラックリミット違反で8番タイムを取り消されたノリス、アルピーヌのエース格を狙うオコン、アルファロメオの周、アルファタウリの2台が脱落となりました。ただ今回の角田くんはガスリーの前にいます。最近ガスリーの「予選屋さん」が鳴りを潜めていますね。

《Q3》
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今シーズンのF1はフェラーリとレッドブルによる二強で進行していますが、一応前年までのチャンピオンチームであるメルセデスが割って入ってくることがあるのか?!
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ハミルトンがQ2のラッセルには及ばずも自身最速となる1分19秒664をマーク。
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サインツが初ポールを地元で決めるか?!暫定ポールに名乗りを上げる。FullSizeRender
あールクレールはシケインで縁石を踏み違えてスピン!
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その隙にフェルスタッペンがトップへ。
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ノータイムのルクレールに残されたチャンスはこの一回。セクター2はフェルスタッペンに対して-0.248秒。フェルスタッペンはセクター3も速いですから、さっきのミスは許されません。
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ギャップをさらに拡げて、唯一の1分18秒台へ。速いラップだったなぁ、さすがルクレールといった感じ。
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《予選結果》
P.P.ルクレール   (フェラーリ・F)   1分18秒750
 2.フェルスタッペン(レッドブル・RBH)1分19秒073
 3.サインツ    (フェラーリ・F)   1分19秒166

フェルスタッペンのラストアタックはマシン不調により成立せず。Q3をワンアタックで臨んだルクレールが命拾いしてポールポジション獲得となりました。フェルスタッペンって前戦マイアミGPの予選や決勝を含め「あと一つのミスやトラブル」でルクレールにトップを奪われるケースが続いていますね。ミスやトラブルが如何に少なく済ますかもチャンピオン決定には大きく左右します。

《先日の予選予想との答え合わせ》
ポールのルクレール、4番手ラッセル、19番手アルボン、20番手ラティフィというアタマとケツの4人が正解でした。敗北の原因はフェルスタッペンを上回れなかったサインツ。ハミルトンとペレスの順位が逆。意外なアルファロメオ勢、ハース勢の健闘。意外なアルピーヌの不調。さらにはいつも通りなんら変わらなかったアストンマーティンなどによるものでした。ルクレールとラッセルが当てられただけでも嬉しかったです。

《Q3トップのルクレールと各チームの差》
 レッドブル(フェルスタッペン)は0.3秒落ち
 フェラーリ(サインツ)が0.4秒落ち
 メルセデス(ラッセル)は0.6秒落ち
 アルファロメオ(ボッタス)が0.9秒落ち
 ハース(マグヌッセン)も0.9秒落ち
 マクラーレン(リカルド)は1.5秒落ち※
 アルピーヌ(オコン)が1.9秒落ち※
 アルファタウリ(角田)も1.9秒落ち※
 アストンマーティン(ベッテル)は2.2秒落ち※
 ウィリアムズ(アルボン)が2.9秒落ち※
 ※は最速タイム(Q1,Q2)から算出

マクラーレンは一瞬だけノリスがQ3のラストアタックで速いタイムを残しているものの、トラックリミット違反のため取り消し。リカルドのQ2タイムが最速となります。
フェルスタッペンのQ3ラストアタックが健全に行えたら、というタラレバはあるものの、ルクレールのQ3ラストアタックを上回れたかと考えたらちょっと厳しかった気もします。今回の予選最速タイムはルクレール一人がキレキレでチームメイトのサインツをも大きく引き離すタイムを叩き出しました。予選はあくまで「スタート位置を決めるもの」に過ぎませんし、ポイント付与がありません。ルクレールの課題はこの抜け出たタイムを記録しつつも決勝でそれをしっかり維持できるかどうかが重要です。決勝スタートのグリッドの距離は決められていますし、フェルスタッペンは決勝で必ずやルクレールを狙ってきます。確実なスタートダッシュとレース中のタイヤへの取り扱いに注目が集まります。
先程も少し触れましたが、今回もアルファロメオ(特にボッタス)とハース(Q3に歩を進めた2人とも)はこのスペインでも変わらず好位置を掴んでいます。逆に飛躍が期待されたアストンマーティンは結局いつもと変わらない位置で予選を終えました。結果的には「ヨーロッパラウンド初戦の大改良」は大きな変化を生みませんでした。強いて言うならば、メルセデスはラッセルのみならずハミルトンも「第三チーム」の位置まで復調して来られたことは朗報ですね。

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》 
 ラッセル(メルセデス・M)

今回の予選はキラリと光るドライバーが何人もいました。miyabikunの今日イチはメルセデスのラッセルです。惜しくもQ3でポールポジションやフロントロウ獲得には至りませんでしたが、Q2でのアタックは正直驚きました。Q1タイムから飛躍的に向上しましたし、その縮め方は圧倒的でQ1のフェラーリやレッドブルを上回ってきた時は「これはひょっとするかもしれないぞ」という期待感すら持たせてもらえました。ハミルトンの位置やタイム差からしても、メルセデスはこのカタロニアでかなり復調がみられると考えてよさそう。決勝で前3台にもしも何かがあった場合、ひょっとする結果を得られそうです。
次点は不安視していたボッタスの7番手(全くヒヤッとさせやがって)、今回はキレキレの波に乗る8番手マグヌッセン(パパ今回もイケてるぜ)、アニキに食らいついたシューマッハ(やればできる!)、順位は低くてもガスリーを上回った角田(いつも低めの予想でごめん)、そしてQ3のワンアタックでフェルスタッペンに大差を築いたルクレール(速さはアンタが一番!)というラインナップでした。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》 
 アストンマーティン・M

ベッテルはこの位置で予選を終えるのが常態化しています。アロンソはともかく、ベッテルが老け込むにはまだ早い歳。近年はミスや劣化を囁かれて久しいですが、チームメイトのストロールに大きく負け越している訳ではありませんので、ベッテル一人を責めるつもりはありません。さらにはストロールが悪いとも言いません。要はチーム、マシンの改善がみられず、そもそもが悪い。それに尽きる。ウィリアムズだけは上回ったものの、あれだけ騒いだ「目だけでコピー作戦」大失敗じゃないですか(騒いだのはメディアや一ファンの中だけかもしれませんが)
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ベッテルというチャンピオン経験者をようして底上げを狙うつもりが、単にその価値を下げているだけです。チャンピオン経験者なら、ダメマシンも腕一本で底上げできるものなのでは?!いやいやハミルトンをみてもわかる通り、近年はドライバーの腕よりもマシンのポテンシャルの影響力の方が強く出る時代です。それをベッテル一人に押し付け、それを単純に評価するのは安易過ぎると思います。これでは「チャンピオンの無駄遣い」に過ぎません。抜本的な改良を施さないと、このチームは名ばかり、堕ちるところまで堕ちてしまう悲しさを感じました。
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次点は辛口にもサインツ。久々にやっちゃうぞ「ボッタスアングル」(笑)せっかくQ3でルクレールがミスをリカバーする飛躍、フェルスタッペンがパワー低下に陥る「大チャンス」だったのに、最低限の目標であるフロントロウを逃してしまいました。そもそもサインツは予選の速さよりも決勝レースの安定感や粘り強さに定評のあるドライバーでここまで来ました。その特徴は今後も重要ですが、今ドライブしているフェラーリは「チャンピオンを狙える速さ」を持つマシンです。ルクレールをサポートしろと現時点では言えませんが、自分がチャンピオンになるくらいの意気込みでマシンの特性を活かしてほしかったと思います。
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「今日からウチの子にならんか?あっはっは!」

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《決勝の表彰台予想!》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 2 ルクレール   (フェラーリ・F)
 3 サインツ    (フェラーリ・F)

ルクレールがポールポジションの横にフェルスタッペンがいる。決勝はこの流れしか頭に浮かびません。せめてサインツが横にいれば、ルクレールが逃げる時間が作れますが、前戦マイアミGPの流れを汲むと、ルクレールは如何にレース中でタイヤを労われるか、フェルスタッペンの攻撃に耐えられるかで、フェルスタッペンに向く流れを止められるはずです。

最後に、先日の「予選予想」回の最後に「家族の入院のため、、」を書いたことで、多くのお見舞いのお言葉を戴きました。ご心配おかけして申し訳ありません。ありがとうございます。予選は結局いつも通りの観戦を行い、このように観戦記を書き記すことができました。今日も往復100kmほど距離のある入院先の第三次病院まで荷物の受け渡しだけをしてきました。依然として面会はできず退院時期も未定ですが、おそらく決勝もいつも通りの観戦はできそうです。F1の楽しみ半分、不安半分で後ろめたさがありつつもカタロニアに向かいます。

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