何だかまた増え出しましたね、例のヤツが。ある程度想定内ではありましたが、このイタチごっこというか、数字に踊らされる周期。どうにかならんもんですかね。こんなんじゃまた今年もダメ、なんてことになっちゃうんでしょうか。今後マスクは下着などと同様に「装飾の一部」として定着することになるのでしょうが、いつまでこの生活が続くやら。
年またぎでやってきた「数字でみるF1」今回こそ最終回にしたいと思います。まだまだmiyabikunには残された宿題が山積みだし、新たにやりたい企画やネタもあります。それらも新車発表前までには綺麗さっぱり終えて、新たな気持ちで来たる2022年シーズンを迎えたいです。今回は「各種ポイント」を中心にまとめています。
《ポイントランキング》
F1を勝ち抜くには一瞬の速さやキレのあるパッシングだけではダメ。最終的にはポイントを稼いでライバルよりも一つでも上のランクで終えることが重要です。まずは一番目をひく「ドライバーズポイント」についてみていきます。
〈ドライバー〉
1 フェルスタッペン 395.5pts(3↑)
2 ハミルトン 387.5pts(1↓)
3 ボッタス 226pts (2↓)
4 ペレス 190pts (4→)◉
5 サインツ 164.5pts(6↑)◉
6 ノリス 160pts (9↑)
7 ルクレール 159pts (8↑)
8 リカルド 115pts (5↓)◉
9 ガスリー 110pts (10↑)
10 アロンソ 81pts
11 オコン 74pts (12↑)
12 ベッテル 43pts (13↑)◉
13 ストロール 34pts (11↓)
14 角田裕毅 32pts ◯
15 ラッセル 16pts (18↑)
16 ライコネン 10pts (16→)
17 ラティフィ 7pts (21↑)
18 ジョビナッツィ 3pts (17↓)
19 シューマッハ 0pts ◯
20 クビカ 0pts
21 マゼピン 0pts ◯
( )は2020年ランキングとその昇降を示す
◯は新規参戦、◉は移籍参戦ドライバー
言わずと知れた昨シーズンのランキングと獲得ポイントになります。ただ羅列するだけではつまらないので、一昨年2020年シーズンのランキングとそこからの昇降格と新規参戦、移籍参戦者にはそれぞれマーキングをしました。
まず一昨年との比較をみてみると、↑昇格した者はクビカを含めた21人中9人、↓降格となった者は5人、→全く順位が変わらなかったのが2人となっています。新規参戦と復帰参戦が4人いますが、クビカを除いて20人は変わらずも、8人ずつとならず↑が4人も多くなるのは面白いですね。昨シーズンはアルボン、クビアト、グロージャン、マグヌッセンの中堅どころ4人が離脱したので、その分なのかな。よくよく見ると、上位3人のメンバーは変わらずで、3位だったフェルスタッペンが1位になったため、そのまま2人が一つずつ順位を落としているだけなんですね。ちょっと変わったところでは4位のペレスは順位変わらずもチームが変わっての同順位であること。2020年まではフォースインディア(現アストンマーティン)で2021年はレッドブルからの参戦でいわゆる「移籍組」でした。移籍しても、派手さは少なかったにしても、さすがトップチームというだけあって、結果的に4位には踏み止まれました。あと5戦くらい余計にあったら、ヤバかったかもしれません(笑)ほか3人いる移籍組をみると、フェラーリのサインツとアストンマーティンのベッテルが1つずつ順位を上げ、マクラーレンに移籍したリカルドは3つ順位を落としています。不安視はされつつも結果的にはいつも通りというか、さほど違和感無く溶け込んでいるようにみえます。優勝こそあれど、リカルドのスロースタートはちょっと不作でした。
続いて、各グループ別のポイント獲得推移をグラフでみてみます。こちらはシーズン中や年末の「振り返る」でもさんざっぱら見たのでサラリといきます。
チャンピオン争いはグラフからも熾烈さが伝わってきますね。どちらが極端に飛び抜けていたわけでもなく、何度も交わったり順位が入れ替わったりと観ている我々からも常に緊迫した状態が終始続きました。ポイント上位に立った時の数字を上に掲げているわけですが、そんな中フェルスタッペンが上回ったのは22戦中15戦、ハミルトンが上回っていたのは7戦とシーズンをざっと振り返るとフェルスタッペンが上位にいた回数が多く、どちらかといえば優位に進めていたことがわかります。途中はあんなことやこんなこと、終盤も怪しげなバトルはいくつもありましたが、2021年はフェルスタッペンがチャンピオンになった方が丸くおさまったことでしょう。ここまでシーズンを先行されても、ハミルトンは最終戦まで気が抜けない相手と考えただけで末恐ろしさが伝わってきます。
次はランキング3位から11位までの9人を一気にみます。ココはココで激しい争いをしていましたね。先日も同じ様なことを書いたわけですが、シーズン序盤はマクラーレンのノリスが3位を走っており、フェルスタッペン世代の「新たな刺客」を予感させました。ただシーズンが進むにつれ、ペレスやボッタスが浮上する一方でノリスはややスタミナ切れ。最終盤で最大の敵フェラーリ勢に攻め立てられる形となりました。ただいくつか惜しいレースもありましたし、確実に株を上げ、今シーズンはより高い位置でバトルできることを証明できたと思います。
リカルド含め浮き沈みのあったマクラーレンに対して、フェラーリは安定したポイントを積み重ね、束となってノリス討伐ができたと思います。移籍組のサインツがルクレールを僅差で上回ったというのも意外なポイントでした。このグループでは地味目なアルピーヌもフェラーリ同様に「チームメイトを一番の敵」として後半戦の活躍が目立ちました。
三つ目のグループは12位からポイント獲得のあった18位までの7人まとめています。グラフ作りに洒落っ気をだしたばかりに左上がゴチャついてしまいました。ただこうしたのは訳があって、12位に位置する緑破線のベッテルはシーズン序盤戦まではなかなか健闘していました。第6戦アゼルバイジャンGP終了時で前のグループにいるアルピーヌ2台やリカルドを上回る位置にいたんです。ところがその表彰台の後は低迷し、第11戦ハンガリーGPの「幻の表彰台」で完全に前のグループから離脱してしまいました。本来はこんな位置にいるべきドライバーではないのですが、それでも一昨年の「暗黒期」から抜け出してランキングを一つ上げられただけでも結果オーライか。ただ皮肉にも、前にいたチームも暗黒期を抜け出して、コンストラクターズランキング3位に復帰しているという(笑)
大きな期待を背負ってのデビューとなったアルファタウリの角田くんも幾多の叱咤激励を繰り返して最終戦で最高位4位を獲得。宿敵ストロールにあと一歩のところにつけました。何とか三弱全員を上回れたことだし「いい意味の自信」をつけられたはずですから、今シーズンは序盤から角の取れた賢い走りが期待できそうです。ライコネンの最後がこんな位置で終えるのも悲しいけど、昨シーズンまで走ってくれただけ感謝かな。できれば新レギュレーションのマシンでの走りを1シーズンでも見てみたかった。
〈ペナルティ〉
次のポイントは高ければ高いほどアカンやつ「ペナルティポイント」です。このポイントは累積12ポイントになると1戦退場を食らいます。しかし1年後にそのポイントは消滅しますので、お利口さんしていればいい訳です。運転免許と同じですね(笑)グラフ化しても面白いかと思いましたが、それは止めました。
1 角田裕毅 8pts
2 ペレス 7pts
フェルスタッペン 7pts
4 マゼピン 6pts
ラティフィ 6pts
ベッテル 6pts
7 ボッタス 5pts
ストロール 5pts
ノリス 5pts
10 ガスリー 3pts
ジョビナッツィ 3pts ●
12 アロンソ 2pts
13 ライコネン 2pts ●
14 ハミルトン 2pts
15 オコン 1pt
16 ラッセル 1pt
17 ルクレール 0pts
18 サインツ 0pts
19 リカルド 0pts
20 シューマッハ 0pts
21 クビカ 0pts
●は昨シーズンでシートを喪失(引退)
ドライバーズとは打って変わって、同ポイントがズラズラいますが、この並びが実はミソで「上位の方が12ポイントに達するタイミングが近い」という意味合いを持たせています。同ポイントの中でも優劣がちゃんとある訳です(ただし、消失するのも先)参考までに昨シーズン限りでF1のシートを降りるアルファロメオの二人には●マークをつけています。ジョビナッツィについては今後リザーブを兼ねていますので、全く不要とは言い切れませんが、ライコネンにとっちゃどうでもいいポイントです。何なら度が過ぎた無線にもペナルティ付けて、11ポイントギリギリまで積み上げてみてほしかったな。
ううっ、こっちでチャンピオンになっちゃったのかい角田くん!12ポイントまであと4ポイントのところに位置しています。内訳は第2戦エミリア・ロマーニャGPで1ポイント、第8戦シュタイアーマルクGPで1ポイント、翌第9戦オーストリアGPで1ポイントを2回、第19戦サンパウロGPで2ポイント、そして第21戦サウジアラビアGPで2ポイントの計8ポインツとなっています。特にオーストリアGPのピット入口の白線またぎ二連発が悔やまれますね。ドライバーズ同様に今シーズンはこちらも学習してポイントゲット「しない」方向になるはずです。
スポット参戦のクビカはともかく、フェラーリの二人とリカルド、さらにはマシンをぶっ壊しまくったシューマッハも汚れなき0ポイントだったのは意外ですね。クリーンファイター、F1界のゲーリー・リネカーみたい(若い子は知らないかな。ちなみにF1ドライバーではないヨ)
〈コンストラクター〉
1 メルセデス・M 613.5pts(1→)
2 レッドブル・H 585.5pts(2→)
3 フェラーリ・F 323.5pts(6↑)
4 マクラーレン・M 275pts (3↓)
5 アルピーヌ・R 155pts (5→)
6 アルファタウリ・H 142pts (7↑)
7 アストンマーティン・M 77pts (4↓)
8 ウィリアムズ・M 23pts (10↑)
9 アルファロメオ・F 13pts (8↓)
10 ハース・F 0pts (9↓)
ポイントの最後はこちらも重要「コンストラクターズ」です。ドライバーズ同様に一昨年のランキングも記載しています。グラフは下位以外は見易くバラけたため、一つに集約しました。ドライバーズポイントを集約しただけあって、よりくっきりと3つのグループに分かれましたね。
一番驚いたのは6位を味わったフェラーリが思いの外早い段階で復調をみせ、厳しいと思われたマクラーレンを上回るランキング3位で終えたことでした。立て直しには数年を要するかと思いきや、2020年のことが何事もなかったかの様に順位だけは戻っています。予想以上にサインツが初年の早い段階から順応し機能したこと。また「駄馬」がかなり改善され、スピードを増したことが要因でしょうか。あとは、やっぱアレ?!(笑)
二番目に驚いたのは落ちるところまで落ちたウィリアムズがとうとうテールエンダーから脱出したことです。本当はね、名ばかりのウィリアムズになってからでなく、直系のクレア姐の時代に叶えてほしかったですね。まぐれとは言え、第12戦ベルギーGPでは表彰台にも登りましたし、巣立つラッセルだけでなくラティフィも結果を残せる様になりました。あとはこの勢いを絶やすこと無く、アルボン加入でさらなる飛躍あるのみです。
あとはシーズンをみていれば特に驚く順位ではない様に感じます。ドライバーズチャンピオンこそ獲得したレッドブルは「チームの総合力」でみれば、メルセデスにはまだ及びませんでしたし、マクラーレンは後半戦の失速、アストンマーティンは前半戦からの失速。ハースは開幕戦から我慢の一年の覚悟でした。今シーズンはドライバーも2年生になりますし、無礼講で集団の中で揉まれてほしいです。
《GP別ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得者》
今回の最後はポイントとは無関係ながら毎戦ファン投票によって選出される「ドライバー・オブ・ザ・デイ」をレース毎に列挙していきます。
開幕戦 バーレーンGP ペレス
第2戦 エミリア・ロマーニャGP ノリス
第3戦 ポルトガルGP ペレス
第4戦 スペインGP ハミルトン
第5戦 モナコGP ベッテル
第6戦 アゼルバイジャンGP ベッテル
第7戦 フランスGP フェルスタッペン
第8戦 シュタイアーマルクGP ルクレール
第9戦 オーストリアGP ノリス
第10戦イギリスGP ルクレール
第11戦ハンガリーGP アロンソ
第12戦ベルギーGP 〜無し〜
第13戦オランダGP ペレス
第14戦イタリアGP リカルド
第15戦ロシアGP ノリス
第16戦トルコGP サインツ
第17戦アメリカGP フェルスタッペン
第18戦メキシコシティGP ペレス
第19戦サンパウロGP ハミルトン
第20戦カタールGP アロンソ
第21戦サウジアラビアGP フェルスタッペン
最終戦 アブダビGP ライコネン
レースを思い出すと「なるほど納得」と「何故に?!」という2つの感情が頭をよぎります。こればかりは個人個人の受け取り方、レースの見方、推しドラなど様々な要素が集結して選ばれているためなかなか断定するのは難しい、いわば「そうなんだね」と受け入れるしかないものです。特に記憶に新しい最終戦アブダビGPで選出されたライコネンは決勝レースのマシントラブルで一番初めにリタイヤしています。まあライコネンを惜しみ、これまでの功績を誉め称えたくなる気持ちは十二分にありますが、ライコネンじゃあありませんでしたね。かといって最終周でトップに立ち、チャンピオンを獲得したフェルスタッペンか、と問われたら、そんなこともない(笑)だからmiyabikunは僭越ながら毎戦独自に選んでいる次第です。こちらの集計を使って、後日miyabikunなりの「2021年のドライバー・オブ・ザ・イヤー」を選出するつもりです。期待せずお待ち下さい(笑)
《ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得回数》全21回
1 ペレス 4回
2 ノリス 3回
フェルスタッペン 3回
4 ベッテル 2回
ルクレール 2回
ハミルトン 2回
アロンソ 2回
8 リカルド 1回
サインツ 1回
ライコネン 1回
そのドライバー・オブ・ザ・デイを回数でまとめると、この様になりました。最多は不選定のベルギーGPを除いた全21戦で4回獲得したレッドブルのペレスという結果となりました。確かにペレスはいい働きをしたレースがいくつもありましたが、シーズンで一番光っていたかといえば、うーん、どうだろう(笑)
興味深いのは実際にドライバーズチャンピオンを獲得したフェルスタッペンは3回獲得でノリスと同率の2位、そのフェルスタッペンと最終戦まで争ったハミルトンは2回獲得で4位タイという結果とです。やっぱり結果や本来の順位よりかは、レースの働きっぷりと推しドライバーの得票がモノを言う感じもしますね。
以上が「数字でみるF1」2021年シーズンの全てとなります。この企画は感情よりも表れた数字でシーズンを評価するというものでした。皆さんの印象とそれはランキングはいかがでしたでしょうか。本来はここまでを2021年の間に終える予定でしたが、年明けのココまで引っ張ってしまいました。でも何とかこれを終えてようやく肩の荷が軽くなった様に感じます。まだ2022年シーズン開幕まで時間があります。この後はそれ以外の課題、宿題も片付けつつ、夏頃から温めてきた「新企画」を解放しちゃおうかななんて考えています。どうせmiyabikunの考えることなんてアレとかでしょう?!さあ、どうでしょう。アレでなくソレかもしれませんよ(笑)
長々と4回に渡って2021年シーズンのまとめと振り返りにお付き合いいただきありがとうございました。
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年またぎでやってきた「数字でみるF1」今回こそ最終回にしたいと思います。まだまだmiyabikunには残された宿題が山積みだし、新たにやりたい企画やネタもあります。それらも新車発表前までには綺麗さっぱり終えて、新たな気持ちで来たる2022年シーズンを迎えたいです。今回は「各種ポイント」を中心にまとめています。
《ポイントランキング》
F1を勝ち抜くには一瞬の速さやキレのあるパッシングだけではダメ。最終的にはポイントを稼いでライバルよりも一つでも上のランクで終えることが重要です。まずは一番目をひく「ドライバーズポイント」についてみていきます。
〈ドライバー〉
1 フェルスタッペン 395.5pts(3↑)
2 ハミルトン 387.5pts(1↓)
3 ボッタス 226pts (2↓)
4 ペレス 190pts (4→)◉
5 サインツ 164.5pts(6↑)◉
6 ノリス 160pts (9↑)
7 ルクレール 159pts (8↑)
8 リカルド 115pts (5↓)◉
9 ガスリー 110pts (10↑)
10 アロンソ 81pts
11 オコン 74pts (12↑)
12 ベッテル 43pts (13↑)◉
13 ストロール 34pts (11↓)
14 角田裕毅 32pts ◯
15 ラッセル 16pts (18↑)
16 ライコネン 10pts (16→)
17 ラティフィ 7pts (21↑)
18 ジョビナッツィ 3pts (17↓)
19 シューマッハ 0pts ◯
20 クビカ 0pts
21 マゼピン 0pts ◯
( )は2020年ランキングとその昇降を示す
◯は新規参戦、◉は移籍参戦ドライバー
言わずと知れた昨シーズンのランキングと獲得ポイントになります。ただ羅列するだけではつまらないので、一昨年2020年シーズンのランキングとそこからの昇降格と新規参戦、移籍参戦者にはそれぞれマーキングをしました。
まず一昨年との比較をみてみると、↑昇格した者はクビカを含めた21人中9人、↓降格となった者は5人、→全く順位が変わらなかったのが2人となっています。新規参戦と復帰参戦が4人いますが、クビカを除いて20人は変わらずも、8人ずつとならず↑が4人も多くなるのは面白いですね。昨シーズンはアルボン、クビアト、グロージャン、マグヌッセンの中堅どころ4人が離脱したので、その分なのかな。よくよく見ると、上位3人のメンバーは変わらずで、3位だったフェルスタッペンが1位になったため、そのまま2人が一つずつ順位を落としているだけなんですね。ちょっと変わったところでは4位のペレスは順位変わらずもチームが変わっての同順位であること。2020年まではフォースインディア(現アストンマーティン)で2021年はレッドブルからの参戦でいわゆる「移籍組」でした。移籍しても、派手さは少なかったにしても、さすがトップチームというだけあって、結果的に4位には踏み止まれました。あと5戦くらい余計にあったら、ヤバかったかもしれません(笑)ほか3人いる移籍組をみると、フェラーリのサインツとアストンマーティンのベッテルが1つずつ順位を上げ、マクラーレンに移籍したリカルドは3つ順位を落としています。不安視はされつつも結果的にはいつも通りというか、さほど違和感無く溶け込んでいるようにみえます。優勝こそあれど、リカルドのスロースタートはちょっと不作でした。
続いて、各グループ別のポイント獲得推移をグラフでみてみます。こちらはシーズン中や年末の「振り返る」でもさんざっぱら見たのでサラリといきます。
チャンピオン争いはグラフからも熾烈さが伝わってきますね。どちらが極端に飛び抜けていたわけでもなく、何度も交わったり順位が入れ替わったりと観ている我々からも常に緊迫した状態が終始続きました。ポイント上位に立った時の数字を上に掲げているわけですが、そんな中フェルスタッペンが上回ったのは22戦中15戦、ハミルトンが上回っていたのは7戦とシーズンをざっと振り返るとフェルスタッペンが上位にいた回数が多く、どちらかといえば優位に進めていたことがわかります。途中はあんなことやこんなこと、終盤も怪しげなバトルはいくつもありましたが、2021年はフェルスタッペンがチャンピオンになった方が丸くおさまったことでしょう。ここまでシーズンを先行されても、ハミルトンは最終戦まで気が抜けない相手と考えただけで末恐ろしさが伝わってきます。
次はランキング3位から11位までの9人を一気にみます。ココはココで激しい争いをしていましたね。先日も同じ様なことを書いたわけですが、シーズン序盤はマクラーレンのノリスが3位を走っており、フェルスタッペン世代の「新たな刺客」を予感させました。ただシーズンが進むにつれ、ペレスやボッタスが浮上する一方でノリスはややスタミナ切れ。最終盤で最大の敵フェラーリ勢に攻め立てられる形となりました。ただいくつか惜しいレースもありましたし、確実に株を上げ、今シーズンはより高い位置でバトルできることを証明できたと思います。
リカルド含め浮き沈みのあったマクラーレンに対して、フェラーリは安定したポイントを積み重ね、束となってノリス討伐ができたと思います。移籍組のサインツがルクレールを僅差で上回ったというのも意外なポイントでした。このグループでは地味目なアルピーヌもフェラーリ同様に「チームメイトを一番の敵」として後半戦の活躍が目立ちました。
三つ目のグループは12位からポイント獲得のあった18位までの7人まとめています。グラフ作りに洒落っ気をだしたばかりに左上がゴチャついてしまいました。ただこうしたのは訳があって、12位に位置する緑破線のベッテルはシーズン序盤戦まではなかなか健闘していました。第6戦アゼルバイジャンGP終了時で前のグループにいるアルピーヌ2台やリカルドを上回る位置にいたんです。ところがその表彰台の後は低迷し、第11戦ハンガリーGPの「幻の表彰台」で完全に前のグループから離脱してしまいました。本来はこんな位置にいるべきドライバーではないのですが、それでも一昨年の「暗黒期」から抜け出してランキングを一つ上げられただけでも結果オーライか。ただ皮肉にも、前にいたチームも暗黒期を抜け出して、コンストラクターズランキング3位に復帰しているという(笑)
大きな期待を背負ってのデビューとなったアルファタウリの角田くんも幾多の叱咤激励を繰り返して最終戦で最高位4位を獲得。宿敵ストロールにあと一歩のところにつけました。何とか三弱全員を上回れたことだし「いい意味の自信」をつけられたはずですから、今シーズンは序盤から角の取れた賢い走りが期待できそうです。ライコネンの最後がこんな位置で終えるのも悲しいけど、昨シーズンまで走ってくれただけ感謝かな。できれば新レギュレーションのマシンでの走りを1シーズンでも見てみたかった。
〈ペナルティ〉
次のポイントは高ければ高いほどアカンやつ「ペナルティポイント」です。このポイントは累積12ポイントになると1戦退場を食らいます。しかし1年後にそのポイントは消滅しますので、お利口さんしていればいい訳です。運転免許と同じですね(笑)グラフ化しても面白いかと思いましたが、それは止めました。
1 角田裕毅 8pts
2 ペレス 7pts
フェルスタッペン 7pts
4 マゼピン 6pts
ラティフィ 6pts
ベッテル 6pts
7 ボッタス 5pts
ストロール 5pts
ノリス 5pts
10 ガスリー 3pts
ジョビナッツィ 3pts ●
12 アロンソ 2pts
13 ライコネン 2pts ●
14 ハミルトン 2pts
15 オコン 1pt
16 ラッセル 1pt
17 ルクレール 0pts
18 サインツ 0pts
19 リカルド 0pts
20 シューマッハ 0pts
21 クビカ 0pts
●は昨シーズンでシートを喪失(引退)
ドライバーズとは打って変わって、同ポイントがズラズラいますが、この並びが実はミソで「上位の方が12ポイントに達するタイミングが近い」という意味合いを持たせています。同ポイントの中でも優劣がちゃんとある訳です(ただし、消失するのも先)参考までに昨シーズン限りでF1のシートを降りるアルファロメオの二人には●マークをつけています。ジョビナッツィについては今後リザーブを兼ねていますので、全く不要とは言い切れませんが、ライコネンにとっちゃどうでもいいポイントです。何なら度が過ぎた無線にもペナルティ付けて、11ポイントギリギリまで積み上げてみてほしかったな。
ううっ、こっちでチャンピオンになっちゃったのかい角田くん!12ポイントまであと4ポイントのところに位置しています。内訳は第2戦エミリア・ロマーニャGPで1ポイント、第8戦シュタイアーマルクGPで1ポイント、翌第9戦オーストリアGPで1ポイントを2回、第19戦サンパウロGPで2ポイント、そして第21戦サウジアラビアGPで2ポイントの計8ポインツとなっています。特にオーストリアGPのピット入口の白線またぎ二連発が悔やまれますね。ドライバーズ同様に今シーズンはこちらも学習してポイントゲット「しない」方向になるはずです。
スポット参戦のクビカはともかく、フェラーリの二人とリカルド、さらにはマシンをぶっ壊しまくったシューマッハも汚れなき0ポイントだったのは意外ですね。クリーンファイター、F1界のゲーリー・リネカーみたい(若い子は知らないかな。ちなみにF1ドライバーではないヨ)
〈コンストラクター〉
1 メルセデス・M 613.5pts(1→)
2 レッドブル・H 585.5pts(2→)
3 フェラーリ・F 323.5pts(6↑)
4 マクラーレン・M 275pts (3↓)
5 アルピーヌ・R 155pts (5→)
6 アルファタウリ・H 142pts (7↑)
7 アストンマーティン・M 77pts (4↓)
8 ウィリアムズ・M 23pts (10↑)
9 アルファロメオ・F 13pts (8↓)
10 ハース・F 0pts (9↓)
ポイントの最後はこちらも重要「コンストラクターズ」です。ドライバーズ同様に一昨年のランキングも記載しています。グラフは下位以外は見易くバラけたため、一つに集約しました。ドライバーズポイントを集約しただけあって、よりくっきりと3つのグループに分かれましたね。
一番驚いたのは6位を味わったフェラーリが思いの外早い段階で復調をみせ、厳しいと思われたマクラーレンを上回るランキング3位で終えたことでした。立て直しには数年を要するかと思いきや、2020年のことが何事もなかったかの様に順位だけは戻っています。予想以上にサインツが初年の早い段階から順応し機能したこと。また「駄馬」がかなり改善され、スピードを増したことが要因でしょうか。あとは、やっぱアレ?!(笑)
二番目に驚いたのは落ちるところまで落ちたウィリアムズがとうとうテールエンダーから脱出したことです。本当はね、名ばかりのウィリアムズになってからでなく、直系のクレア姐の時代に叶えてほしかったですね。まぐれとは言え、第12戦ベルギーGPでは表彰台にも登りましたし、巣立つラッセルだけでなくラティフィも結果を残せる様になりました。あとはこの勢いを絶やすこと無く、アルボン加入でさらなる飛躍あるのみです。
あとはシーズンをみていれば特に驚く順位ではない様に感じます。ドライバーズチャンピオンこそ獲得したレッドブルは「チームの総合力」でみれば、メルセデスにはまだ及びませんでしたし、マクラーレンは後半戦の失速、アストンマーティンは前半戦からの失速。ハースは開幕戦から我慢の一年の覚悟でした。今シーズンはドライバーも2年生になりますし、無礼講で集団の中で揉まれてほしいです。
《GP別ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得者》
今回の最後はポイントとは無関係ながら毎戦ファン投票によって選出される「ドライバー・オブ・ザ・デイ」をレース毎に列挙していきます。
開幕戦 バーレーンGP ペレス
第2戦 エミリア・ロマーニャGP ノリス
第3戦 ポルトガルGP ペレス
第4戦 スペインGP ハミルトン
第5戦 モナコGP ベッテル
第6戦 アゼルバイジャンGP ベッテル
第7戦 フランスGP フェルスタッペン
第8戦 シュタイアーマルクGP ルクレール
第9戦 オーストリアGP ノリス
第10戦イギリスGP ルクレール
第11戦ハンガリーGP アロンソ
第12戦ベルギーGP 〜無し〜
第13戦オランダGP ペレス
第14戦イタリアGP リカルド
第15戦ロシアGP ノリス
第16戦トルコGP サインツ
第17戦アメリカGP フェルスタッペン
第18戦メキシコシティGP ペレス
第19戦サンパウロGP ハミルトン
第20戦カタールGP アロンソ
第21戦サウジアラビアGP フェルスタッペン
最終戦 アブダビGP ライコネン
レースを思い出すと「なるほど納得」と「何故に?!」という2つの感情が頭をよぎります。こればかりは個人個人の受け取り方、レースの見方、推しドラなど様々な要素が集結して選ばれているためなかなか断定するのは難しい、いわば「そうなんだね」と受け入れるしかないものです。特に記憶に新しい最終戦アブダビGPで選出されたライコネンは決勝レースのマシントラブルで一番初めにリタイヤしています。まあライコネンを惜しみ、これまでの功績を誉め称えたくなる気持ちは十二分にありますが、ライコネンじゃあありませんでしたね。かといって最終周でトップに立ち、チャンピオンを獲得したフェルスタッペンか、と問われたら、そんなこともない(笑)だからmiyabikunは僭越ながら毎戦独自に選んでいる次第です。こちらの集計を使って、後日miyabikunなりの「2021年のドライバー・オブ・ザ・イヤー」を選出するつもりです。期待せずお待ち下さい(笑)
《ドライバー・オブ・ザ・デイ獲得回数》全21回
1 ペレス 4回
2 ノリス 3回
フェルスタッペン 3回
4 ベッテル 2回
ルクレール 2回
ハミルトン 2回
アロンソ 2回
8 リカルド 1回
サインツ 1回
ライコネン 1回
そのドライバー・オブ・ザ・デイを回数でまとめると、この様になりました。最多は不選定のベルギーGPを除いた全21戦で4回獲得したレッドブルのペレスという結果となりました。確かにペレスはいい働きをしたレースがいくつもありましたが、シーズンで一番光っていたかといえば、うーん、どうだろう(笑)
興味深いのは実際にドライバーズチャンピオンを獲得したフェルスタッペンは3回獲得でノリスと同率の2位、そのフェルスタッペンと最終戦まで争ったハミルトンは2回獲得で4位タイという結果とです。やっぱり結果や本来の順位よりかは、レースの働きっぷりと推しドライバーの得票がモノを言う感じもしますね。
以上が「数字でみるF1」2021年シーズンの全てとなります。この企画は感情よりも表れた数字でシーズンを評価するというものでした。皆さんの印象とそれはランキングはいかがでしたでしょうか。本来はここまでを2021年の間に終える予定でしたが、年明けのココまで引っ張ってしまいました。でも何とかこれを終えてようやく肩の荷が軽くなった様に感じます。まだ2022年シーズン開幕まで時間があります。この後はそれ以外の課題、宿題も片付けつつ、夏頃から温めてきた「新企画」を解放しちゃおうかななんて考えています。どうせmiyabikunの考えることなんてアレとかでしょう?!さあ、どうでしょう。アレでなくソレかもしれませんよ(笑)
長々と4回に渡って2021年シーズンのまとめと振り返りにお付き合いいただきありがとうございました。
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