F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:母国優勝

今回の過去のレースはアゼルバイジャンを振り返るにはまだ日が浅過ぎる、ということでヨーロッパGPの一つ先輩、まだ今まで振り返ってこなかったヴァレンシア市街地で行われた2012年第8戦ヨーロッパGPにしました。最近よくこのブログで口にする「一国二開催」の現時点最終のGPです。2012年は近年稀にみる混戦で面白かったので、取り扱うこと7回目になります。それでも前回は一昨年のアメリカGP前でしたのでmiyabikun1年半我慢しましたよー。さすがに8年前となればまだ今でも現役をしているドライバーが沢山活躍しています。
シーズン7戦まで終えて、2年連続のチャンピオンを獲ったレッドブルのベッテルは2回の表彰台こそあるものの、優勝は第4戦バーレーンGPの1回に止まり、平凡な序盤戦で3連覇獲得の雲行きが怪しくなっていました。ただしライバル達も突出した者がいるわけではなく、開幕戦のバトンをはじめ、マレーシアはアロンソ、中国で初優勝のロズベルグ、スペインで初優勝のマルドナド、モナコで2勝目を挙げたウェバー、そしてカナダのハミルトンと皆1勝で並び横一線でヨーロッパGPを迎えました。このレースで誰が2勝目を挙げるのか、はたまた新たな優勝者が加わりさらなる混戦に向かうのか、様々な期待を背負っています。
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ヴァレンシア市街地はまるで温暖なリゾードのような貨物港を改良して設置されたサーキットです。幅員は広めですが、パッシングポイントは限られているため、歴代でも平凡なレース内容に終わることが多くありました。しかしヴァレンシア最終年の12年決勝は実に大荒れ。出来事全てを書けないくらい盛り沢山であったため、あまりジロジロ見ていないで予選はサラリと終えておきましょう。

予選はQ1はスペインGPでの初優勝の勢いそのままにウィリアムズのマルドナドが1位通過。Q2では初優勝が待たれるロータスの若手グロージャンが1位で通過し、予選も混戦の装いで進行していきます。スタート位置が決まるQ3はようやく真打ち登場とベッテルがハミルトンを0.3秒引き離すポールポジションを獲得。シーズン2勝目に向けた準備は万端です。マルドナドやグロージャンも好位置につけ、上位はロータス2人を除くと各チーム1人ずつがシングルグリッドに並ぶという結果となりました。ザウバーの小林可夢偉はその中に混ざる7番手を獲得、期待の地元アロンソはQ2突破ならず11番手止まり、マルシャに移籍したグロックは体調不良により予選に参加できませんでした。

《予選結果》
 1 S・ベッテル (レッドブル・R)
 2 L・ハミルトン(マクラーレン・M)
 3 P・マルドナド(ウィリアムズ・R)
   ※タイヤはピレリのワンメイク

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ポールスタートのベッテルは順調な加速をみせ、早くもお得意な逃げ逃げ戦法を採りつつあります。また5番手スタートとなったロータスのライコネンの蹴り出しは良かったのですが、位置取りが悪く7番手スタートの小林に先行されています。小林は5位浮上でなかなかの滑り出し。
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しかし両者は15周目に1回目のピットインが重なり、6秒近くかかりもたついた小林はライコネンに先行を許してしまいます。せっかく1周目に前に出たのに、もったいない。

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このレースは中団に埋もれる形となった地元アロンソは1周目で3人抜きに成功、毎周着実に順位を上げて1回目のピットインで暫定3位に浮上してきました。何せ国代表を背負っていますからね、力が入ります。
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本線に戻ればライコネンと小林の前となる9位に復帰、触れる事なくオーバーカットに成功しています。

トップをひた走るベッテルは2位に1周で1秒近くギャップを築き、17周目の1回目のピットを終えてもトップで本線復帰しています。完全なる逃げ状態。いいんですよ、例え面白くなくともそれはポールスタートの特権ですからね。徐々にタイヤ交換を終えて順位がシャッフルされると、まだ交換していないドライバーの遅いラップにつかえることとなります。IMG_3370
12番手スタートだったメルセデスのシューマッハはタイヤがズルズルする中「電車ごっこの運転手」になってしまっています。後ろから速い車が集まり、まるで走行会みたいだ。抜き辛いヴァレンシア市街地で相手が巧みなライン採りをされてはひとたまりもありません。
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20周目にシューマッハとウェバーが離れて、ようやくレース再開!みんな鬱憤を晴らすかの如く、気持ちの良い加速をみせていきます。
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まずライコネンがウィリアムズのセナをかわす。その隙をねらって小林も狭いインから
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うわ、小林と接触してセナがスピン!裁定はセナがラインを閉めたという事でセナにドライブスルーペナルティとなりますが、正直前を走るのはセナだっには違いないし。うーん小林もちょっと無理があったかな。好調な滑り出しから一転して、要らぬピットインを強いられて順位を落としています。

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レースを見守る彼、どことなくルクレールに似ていますが、今は亡きアニキのビアンキです。この時はフォース・インディアに短期留学中の頃。先輩達は若手に対していい見本にならなければなりませんね。

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レース折り返し間近の27周目にケータハムのコバライネンにトロ・ロッソのベルニュが近付きます。近付きすぎて
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あたかも横につけて文句でも言いに行くかのような接触。優勝経験者コバライネンもナメられたもんだな。両者のタイヤバースト、パーツ飛散によりセーフティカーが発動されます。
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少し早いけど当然ながらその間に2回目のタイヤ交換も終えようという。ハミルトンはジャッキを落とすのが早く、フロントタイヤがひん曲がったまま。
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直す間に同時ピットインのアロンソが横を抜けていく。
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アロンソは4.2秒ストップ、ハミルトンは14.1秒かかり、またもやオーバーカット?成功。暫定3位に。
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トップのベッテルはタイミングが悪く、ライバルより1周遅れてピットに。これは大失敗かな?!
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おお、まだセーフティカーが待ってくれていた。一人ぶっ飛んだ速さでギャップを築いていたことが功を奏しましたね。残念ながらこれでそのアドバンテージは帳消しになるけど。

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34周目にセーフティカー退去、再スタートへ。アロンソはこの時を待っていた。グロージャンを抜いて2位へ。
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後方ではもう一人のフェラーリ、マッサの右側に黒いノーズが入り込む。
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小林が強引に攻め立てた結果、今回は小林が次戦イギリスGPの5番手降格という重いペナルティが下りました。スタートで好位置につけ相方ペレスより前を走っていただけに残念な結末。

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さらに幸運を続けたベッテルにとうとう悲劇が。オルタネーターのトラブルによりスローダウンし、何と11番手スタートのアロンソがトップに立ちます。
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先生お決まりのがっかりポーズ。
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ベッテルはカメラにグローブを投げつけ八つ当たり。ちなみに順位を落としたグロージャンもこの直後にベッテルと同様のオルタネーターによりリタイヤしています。二人ともルノーエンジンユーザーです。

毎年おとなし目なヴァレンシアも今年これでは終わりません。2回目のピットでサゲサゲな気分にさせられたハミルトンは早くもタイヤがズルズルし始めました。後ろから静かにライコネンが忍び寄る。IMG_3406
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忍び寄ること12周、ハミルトンのタイヤが完全に滑り出したことを確認してようやくパス。やっぱり復帰後のライコネンはどこか慎重派というか度胸が無いというか、カドが丸く、鈍い。ハミルトンの背後にはマルドナドの存在もチラついています。何か起きそうな予感(笑)
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アウトから並んで
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コース外から
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ハミルトンを弾き飛ばす!チャンピオン経験者?!そんなモン関係ないね、オレだって優勝経験者だ。
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悔しいことばかりのハミルトンはステアリングを投げ捨てる。最近のドライバーではあまり見なくなった懐かしい光景です。金星を得たマルドナドはレース結果に20秒追加のご褒美がつき、12位入賞圏外へ。
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ウィングを無くしたマルドナドをシューマッハとウェバーがセットでパス。今日のこの年長者二人は何かとコンビで動いています。シューマッハは復帰から3年かかり初の3位表彰台を獲得!

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《決勝結果》
 1 F・アロンソ  (フェラーリ・F)
 2 K・ライコネン (ロータス・R)
 3 M・シューマッハ(メルセデス・M)

あらら、アロンソはこんなところでマシンを止めてしまいました。おまけにマーシャルもマシンに触れているのでペナルティの対象となります。アロンソはマシンにトラブルがあり、あの場で停めたと会見で話していますが、真相や如何に(笑)後方スタートの市街地サーキットでセーフティカーも絡んだジャンプアップ、過去のある出来事を思い出しますが、今回は幸運が重なったとはいえ「魔法」は無し。地道に順位を上げ、隙を狙い賢く戦った誇らしい結果です。シーズン2勝目一番乗りとなりました。
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それにしてもこのメンツは豪華。世代交代が始まっているというのに、その前の代のレジェンドが並べばそれはそれで画になります。ヴァレンシア市街地でのレース、一国二開催の最後を母国優勝という形で飾ったメモリアルレースでした。

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先日のロシアGPでV・ボッタスが初優勝をおさめました。F1史上107人目になります。昨シーズンはスペインGPでM・フェルスタッペンが移籍直後の最年少初優勝して、これで2年連続で誕生しています。勝者に偏りがある近年において、初優勝は誰であっても嬉しいものですよね。
ボッタスの初優勝をきっかけに、少し久し振りのデータいじりをしてみました。今回は「初優勝の舞台と記録」に着目します。2017年の第6戦モナコGPまでにF1は962戦行われ、優勝経験者107人全てを対象としています。GP名につく数字は予選順位からのアップ数を参考までに載せました。平均値だし、時代やマシン、様々なサーキットに天候などを加味していないため、本当に参考程度です。

《初優勝を生んだGPランキング》
  1 10人 インディアナポリスGP ※ -5.00
            (インディアナポリス)
  2   9人 モナコGP -3.78
            (モンテカルロ市街地)
  3   7人 イタリアGP -2.14
            (モンツァ)
              フランスGP ※ -4.29
            (ランス、
ポール・リカール、
                ルーアン、ディジョン・プレノワ)
  5   6人 カナダGP -2.83
            (ジル・ヴィルヌーブ)
              イギリスGP -1.50
            (シルバーストン、エイントリー、
               ブランズハッチ)
              ベルギーGP -3.67
            (スパ・フランコルシャン、ゾルダー)
              アメリカGP -4.00
            (セブリング、ワトキンズ・グレン、
               ラスベガス市街地)
  9   5人 オーストリアGP -6.60
            (ツェルトヴェク、
               エステルライヒリンク)
             ドイツGP ※ -4.40
            (ニュルブルクリンク、
                ホッケンハイムリンク)
11   4人 オランダGP ※ -1.00
            (ザントフォールト)
             スペインGP -3.25
            (ハラマ、モンジュイック・パーク、
                カタロニア)
             ハンガリーGP -1.25
            (ハンガロリンク)
14   3人 南アフリカGP ※ -3.00
            (キャラミ)
              ヨーロッパGP -2.33
            (ブランズハッチ、
                ニュルブルクリンク、ヘレス)
              ブラジルGP -5.67
            (ホセ・カルロス・パーチェ)
17   2人   5GP
22   1人   7GP
29   0人 11GP
    ※は2017年に行われないGP

当然ながら古参のGPが上位を連ねます。先日の佐藤琢磨の優勝でわいた1位インディアナポリスGPの10人は全てがアメリカ人でマシンも普段のF1マシンではありませんので、本来は除外した方がいいのかもしれません。ちなみに日本GPは鈴鹿で1989年のA・ナニーニによる1回のみで富士やTI英田で初優勝は生まれていません。予選から抜いた数を付け加えてみましたが、やっぱりそこからは「初優勝」へのキーポイントはみえてきません。GP別よりサーキット別の特性による影響の方が強いでしょうか。
意外なのはインディアナポリスGPに次ぐ2位には伝統のモナコGPがきました。9人の初優勝に平均-3.78人抜きをしています。抜けない、予選勝負、ガードレールが、といいつつ、長い歴史があると様々なドラマやハプニングを生み、多くの初優勝も生みました。初代1950年のJ・M・ファンジオと現状末代2004年のJ・トゥルーリはポール・トゥ・ウィンでしたが、1955年のM・トランティニャンは-8位、1996年のO・パニスに至っては-13位です。ちなみに1972年に優勝したJ・P・ベルトワーズとパニス、トゥルーリの3人はモナコ初優勝が唯一の優勝となっています。それでなんと3勝分です!(笑)
続く7人輩出はイタリアGPとフランスGPです。フランスGPは以前に何回かブログで取り扱ったようにランスで2人、ルーアンで2人、ポール・リカールで1人、ディジョン・プレノワで2人の4箇所の合計でカウントしています。一方イタリアはモンツァ1箇所のカウントになります。近年だと先日振り返った2008年のS・ベッテルがトロ・ロッソでポール・トゥ・ウィンを決めています。高速モンツァはポール・トゥ・ウィンが7人中3人、1人抜き優勝が1人、2人抜き優勝が2人であり、1971年のP・ゲシンが10人抜き優勝をしていますが、基本的に予選上位スタートが有利には違いありません。
初優勝の無いGPはアブダビ、アルゼンチン、インド、シンガポール、バーレーン、パシフィック、ペスカーラ、モロッコ、ルクセンブルク(サーキットでみたらニュルブルクリンクはあり)、韓国の11GPでした。

《母国GPで初優勝》
   S・モス 1955年 イギリスGP ±0
   L・スカルフィオッティ 1966年 イタリアGP -1
   C・パーチェ 1975年 ブラジルGP -5
   G・ヴィルヌーブ  1978年 カナダGP -2
   J・P・ジャブイユ 1979年 フランスGP ±0
   A・プロスト 1981年 フランスGP ★ -2
   N・マンセル 1985年 ヨーロッパGP ★※  -2
     ★はチャンピオン獲得者
     ※はイギリスのブランズハッチで開催

インディアナポリスGPは全員アメリカ人による母国優勝で「F1とはちょいと違う」感じなので、今回は除外しました。
優勝するだけでも大変で名誉あることなのに、初優勝が母国という「喜びもひとしお」のドライバーが7人もいます。いずれもリアルタイム観戦のタイミングではないので、詳しくはわかりませんが、翌日はその国内中が先日の佐藤琢磨以上にわいたことでしょう。中でもカナダのG・ヴィルヌーブとブラジルのC・パーチェについてはご存知の通り後にその名がそのままサーキットに名付けられました。
南アフリカGPで優勝したP・ロドリゲスも母国優勝ではないものの、メキシコGPで現在も使用するサーキットの名前に「兄弟として」採用されています。今のところ唯一のメキシコ人ドライバー優勝者です。ただし上記2人も含め、名付けられた3人は皆レース中に事故死して、サーキット名になっているため、当人はそのことは知らないままです。日本人も過去に鈴鹿サーキットで鈴木亜久里と小林可夢偉の2人が3位表彰台を獲得していますが、名付けられる条件は「母国優勝」かつ「果敢に挑戦し殉職」した場合に限りそうです。

《現役ドライバーの初優勝》
   K・ライコネン 2003年 マレーシアGP -6
   F・アロンソ 2003年 ハンガリーGP ±0
   F・マッサ 2006年 トルコGP ±0
(J・バトン 2006年 ハンガリーGP -3)
   L・ハミルトン 2007年 カナダGP ±0
   S・ベッテル 2008年 イタリアGP ±0
   D・リカルド 2014年 カナダGP -5
   M・フェルスタッペン 2016年 スペインGP -3
   V・ボッタス 2017年 ロシアGP -2

最後に現役ドライバーの初優勝を並べてみました。現役ドライバーの初優勝順でおおよそキャリア順、年齢順みたいになってきます。このブログの「過去のレースを振り返る」でよく取り扱うものですね。バトンは入れてあげるか迷いましたが、先日のモナコGPでアルバイトしに来たのでカッコ書きで現役に混ぜてあげました。
最新のロシアGPでのボッタスは初優勝まで82戦要して歴代11番目の遅い記録となり、現役でバトンを含めると2番目に遅いものでした。まだ優勝のないヒュルケンベルグとペレスが優勝するとバトンをも上回る遅さになります。2人とも引っ張りますね〜(笑)
マッサは今はなきトルコGPの2代目優勝者です(初代は2005年のライコネン)また近年はカナダGPで2人生まれており、次戦のカナダGPでもちょっぴり期待してしまいます。
他のパラメーターでも整理していますので、それらはまた次回にアップしようと思います。

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