F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:日別

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ようやく合同テストの話題に着手することができました。3月に入ったら急ピッチに進めるはずが、新車をみてからまた少し一息入れてしまい、開幕直前にバタバタしています。今更になってしまいましたが、2月下旬と3月上旬に行われた2回の開幕前合同テストのまとめをしておきたいと思います。毎年合同テストのまとめは周回数とタイヤ別ラップタイムの構成で進めておりましたが、今回は諸般の事情(どうせサボりだろ?!)により「周回数」に限ったまとめを行いました。ただ単に足し算しただけの安直なまとめですが、開幕戦のフリー走行の合間にでもみてやって下さい。

《カタロニア合同テスト》現地2/23〜2/25
〈日別周回数〉
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2/23〜2/25の3日間で行われた日別の周回数になります。参考までにスペインGP決勝(66周)を1レースとした目盛を入れてあります。3日目前半は散水車により疑似的なウェット路面を作り上げての走行でした。3日間のトータルは3,107周となっています。グラフは昨シーズンのコンストラクターランキング順にしたから並べており、今シーズンの各チームのイメージカラーは依然として青系のカラーリングが多いですので、やや無理はあるもののウィリアムズに水色、アルファタウリは青色、レッドブルは紺色をあてがい、アルピーヌは「見た目でピンクが勝つ」ため、ピンクを使いました。また、昨シーズンまでハースは真っ黒を使用していましたところ、今シーズンは見た目の通り真っ白ハースに変わっています。まあまあ全体的にぱっと見不自然さは無さそうですね。
最多は2日目の1,169周でレースの18回分弱に相当します。平均値は「割る10」ですから116.9周ということです。2番目は初日の1,104周でやや2日目には劣るものの、アルファロメオが32周、ハースは43周と1日で1レース分をこなせませんでした。3日目が最も少ない834周に止まり、ハース、アルピーヌ、アルファタウリ、アストンマーティン、アルファロメオの5チームが1レース分に達せず終えています。結構頑張らなきゃいけない寄りの5チーム、大丈夫か?!
逆に今シーズンの上位と有力視されるメルセデス、フェラーリは3日とも安定した周回をこなしています。やっぱり上位は乗っけの段階から頑丈さと堅実さを感じます。

〈チーム別周回数〉
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こちらはチーム単位でまとめた3日間合計周回数で、グラフ左から「多い順」に並べ替えています。
最多は3日間で6.5レース強の距離を稼いだフェラーリの439周。3日間の平均は150周近くをこなせている計算になります。続くのはメルセデスの393周、マクラーレンは367周、レッドブルが358周となっており、昨シーズンの四強が引き続き上位を占めました。まだ現段階では見えぬ勢力図ですが、おそらく四強はこの4チームが妥当でしょうか。ココになかなか頑張ったウィリアムズが混ざれば「往年のラインナップ」が戻るのですが。
下位はライバルに頭一つ離されたアルファロメオとハースとなります。これじゃあこちらも昨年と変わらないじゃないか。ハースはともかくボッタスよ、ちゃんと仕事せいよ(笑)
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こちらも毎年恒例となっている「日別に細分化したもの」になります。「+」で書かれた数字は2人のドライバーにより前半と後半で分けられたものです。チーム別日別周回数の最多はメルセデスの3日目の160周(94+66)で一人の最多はレッドブル1日目とアルファタウリ2日目の147周でした。テストとはいえ一人で2レース以上の距離を不慣れなマシンで行うのは大変ですね。さらに今シーズンのマシンはストレートで突如マシンが上下に振動するポーポシング(バウンシングとも)が発生することが話題となりました。アレを観た時「アレは酔う」大抵の方が思ったはずです。ブレーキングをするとフロントが沈み込むのは我々の乗る市販車でも日常的に発生しますし「ドライバー主導」で発生しますからある程度想定内ではあるものの、コレはフロアと路面側に何らかの小さなきっかけが生じて起こる現象なので、それもまた怖いところ。周波数の波に乗るかのように一定の周期で毎周回来ると思うと、地獄だ。。ストレートを走る手前から毎回口を摘むんで息を止めるよう。まるでやたらとポンピングブレーキを行使する運転の荒いタクシードライバーに当たってしまった時みたい(笑)

〈パワーユニット別周回数〉
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話を戻して、こちらはパワーユニット(エンジン)別の累積周回数をまとめたものです。左からメルセデス、フェラーリ、レッドブル・パワートレインズ・ホンダ、ルノーの順です。相変わらず長い名前(笑)凡例は付けていませんが、どれがどのチームかは色味からわかりますよね。
当然ながら4チームに供給するメルセデス系が最多の1,403周走破。3チーム供給のフェラーリ系が774周、2チーム供給の・・・ホンダ系が666周、一社独占供給のルノーが264周となっています。いくら何でもメルセデス系とルノーを並べてしまうのも可哀想なので、供給先チーム数の平均値を割り出してみると、メルセデス系のトップは変わらずも、2番目にホンダ系が浮上してきました。それもそのはず、フェラーリ系のアルファロメオとハースは「ニコイチ」状態。平均値だけでいえばルノーよりも数値を下げます。せっかく貴重なデータ採り、サンプルが集まるのに、これではちょっと痛手か。

〈ドライバー別周回数〉
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周回数をより細分化した、ドライバー単位の周回数になります。こちらも左から順に下がっていく並びとしました。
カタロニアといえばスペインだから、、アロンソ?!いや古い、サインツですよ!フェラーリのエース(仮)が頭一つ飛び出た236周、3.5レース分を走りました。本来のエース(仮)のルクレールも200周を超え、2人とも派手なトラブルは無く数を稼ぎました。このコンビは昨年から活きがすこぶるいい。移籍組、復帰組のラッセル、アルボンもやや多めに走れています。一方チームで総入れ替えとなったアルファロメオは2人とも少なめでやや心配。ちなみにボッタス+クビカでも1レース分走破できていませんからね(クビカの走行距離は42.1km=フルマラソン)色々ザワザワしたマゼピンも当時はまだレギュラードライバーですから、もちろんその扱いで数えています。ただこの名前を見るのは今回が最後になることが決定しました。今回オレは何も悪いことしてないって?大丈夫だよ、ファンのみんなそれはちゃんと理解しているよ。

〈タイヤ別最速ラップ〉
 C5:1分19秒189 ハミルトン 3日目
 C4:1分19秒556 ペレス   3日目
 C3:1分19秒689 ルクレール 2日目
 C2:1分21秒746 アロンソ  1日目
 参考:1分16秒741 ハミルトン 2021Q3

こちらはあくまで参考になりますが、タイヤコンパウンド別の最速ラップタイムになります。一応コンパウンドの柔らかい順でタイムがよく、逆転現象は起きていません。予選ではありませんから、タイムを出すというよりかは持ち込んだマシンの出来やバランスを見たいでしょうから「そのタイムで走る」方に重きを置いているのでしょう。今回はタイムについて深く掘り下げないのでこのくらいで。


《バーレーン合同テスト》現地3/10〜3/12
〈日別周回数〉
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見た目はさっきのとそっくりですが、こちらが先週末に行われた開幕戦の地バーレーン国際サーキットでの日別周回数です。一周距離はカタロニアよりやや長い5.412kmですので、1レースの目盛は56周となります。1日目、2日目は全チームのトータル1,000周に達しませんでしたが、最終日3日目は「開幕戦前の最後の走り込み」といった具合でほとんどのチームが100周超えのトータル1,273周という結果でした。
カタロニア合同テストで積極的に走り込みを行ったウィリアムズの2日目は「頚椎のヘルニア」の如く数字が横に飛び出してしまっています。12周でリタイヤ。またオレンジはマクラーレンを示しますが、今回の限りは「ノリス」です。チームメイトのリカルドは体調不良から検査の結果COVID-19の陽性反応がみられたため、全日程で参加を見送り、代走の起用はありませんでした。リカルドとしては開幕前最後のチャンスを棒に振り、ノリスはヘトヘトか。

〈チーム別周回数〉
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バーレーン合同テスト3日間のチーム別周回数トップはポーポシングに続いて話題をさらった「薄型サイドポンツーン」のメルセデスによる384周でした。あの見栄えは驚きましたね。ゼロではないけど確かに薄い。あの形じゃマシンを上から鷲掴みし辛いですね(どれだけデカい手をしているんだ?!ミニカーじゃないぞ)ほかカタロニアではあまり周回をこなせなかったアルファタウリやアルファロメオが上位に続いています。
ハースは相変わらずの位置となりますが、騒ぎな幾つがありましたね。まずはある事情のためメインスポンサーであるウラルカリとその息子が離脱、後任ドライバーには一昨年までハースに所属したマグヌッセンが復帰しています。マグヌッセン復帰の話は喜ばしいことですが「リザーブドライバー」って一体何をリザーブしているのでしょうか。最近よくわからなくなってきました。さらにハースは空輸便の到着が遅れ、1日目のテストに影響が出ています。追加措置は講じられたものの、1チームだけってのが、ねぇ。地球の反対を回ってきちゃったのかな?!(笑)先述の理由により最下位はマクラーレンではなく、ノリス。仕方無し。
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日別に分けてみます。日最多はアルファロメオ3日目の82+68の150周。単独最多はレッドブル1日目のペレスが137周、2レース半といった感じです。諸問題があるにせよ、ウィリアムズの12周は寂しい。

〈パワーユニット別周回数〉
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バーレーンでもパワーユニット別の距離をみてみましょう。今回はまあまあ綺麗な階段状で並びました。ただノリス(マクラーレン)は一人で頑張ったため二人体制のチームに比べると数字を下げていますので、本来はメルセデス系のタワーはより高く出てもよかったかもしれません。
平均値でみると何とホンダ系が平均値最多となる344.5周、フェラーリ系は2番目で315.0周、ルノーは単独ですからそのままの299.0周、そして今回の平均値ビリはメルセデス系の295.0周となりました。マクラーレンの一人が効いてしまっています。最多となったホンダ系(元ホンダ系が正しいか)はレッドブルよりもアルファタウリが頑張って距離を積み上げましたね。

〈ドライバー別周回数〉
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ドライバー単位の周回数です。チームノリスが一人頑張り199周、チーム別ではビリも個人は1位。頑張りました!2番目はラッセルが走り込み、もうすっかりメルセデスドライバー定着か?!カタロニアであまり距離を稼げなかったアルファロメオの周くんもバーレーンではしっかりと走れましたね。
急遽復帰が決まったハースのマグヌッセンはゴタゴタもあってか他のレギュラードライバーの中でも下位に止まりました。一年とはいえブランクがありますし、今回のレギュレーションは大幅な改良を経ていますから大丈夫かな。個人的にはシューマッハに対して「見本」となる位置付けであってほしいと願っています。ハースでダメだと、それ以降のキャリアの浮上も危うくなりそう。。

〈タイヤ別最速ラップ〉
 C5:1分31秒720 フェルスタッペン 3日目
 C4:1分32秒241 シューマッハ   3日目
 C3:1分32秒985 ボッタス     3日目
 C2:1分35秒356 ノリス      1日目
 参考:1分28秒997 フェルスタッペン 2021Q3

こちらもタイヤ別最速ラップをサラリと。バーレーンもコンパウンドの順番の通りのラップタイムとなっています。カタロニアのタイムもそうでしたが、C3とC2の差って案外大きいのね。今シーズンの開幕戦バーレーンGPのタイヤコンパウンドは昨シーズンより一段階硬めなC3、C2、C1が使用されます。


《合同テスト6日間のまとめ》
ここから上記二箇所6日間にわたるシーズン前合同テストの合算を比較するわけですが、ご存知の通りカタロニアサーキットとバーレーン国際サーキットでは一周あたりの距離が異なるため単に周回数の合算というわけにはいきません。というわけで一周距離から走行距離を割り出しました。ケタがデカくピンとこないかもしれませんが、地球の周長は約40,000km、日本列島は約3,500kmと言われています。そんなこと言われてもピンと来ないって?!(笑)

〈チーム別走行距離〉
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チーム別のトップはフェラーリで3,941.1km、2位は僅差でメルセデスが3,915.5kmとなっています。長さは大体日本列島くらいですね。両者の差は25.6kmほど。たかが「テストの距離」ではあるのですが、実はこの差が今シーズンのマシンの出来栄えの差だったりして、、なんて色々妄想してみる(笑)同じパワーユニットを使用するアルファタウリとレッドブルは仲良く僅差で3位、4位と続いています。色々大変だったマクラーレンとハースの事情もありつつ、並びをみてみるとまんざら出来栄えにもリンクしているかのよう。

〈パワーユニット別走行距離〉
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フェラーリパワーユニットを使用するハースは頭一つ距離が少ないものの、こちらもパワーユニット供給先の数の通り均された感じになりました。平均値はホンダ(呼び方が段々短くなり「ホンダ」になってる)の3,421.2kmでした。ひとまずホンダの技術提供を受けて「レッドブルエンジン」と銘打ったわけですが、これから先進むにつれ、ライバル3社との差がどうなるかも注目であり心配でもあります。

〈ドライバー別走行距離〉
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ドライバー別の最長距離はフェラーリのサインツが2,077.5km。2位のメルセデス、ラッセルとともにやる気充分といった感じ。今年のフェラーリ、それもサインツはだいぶ期待できるんじゃね?!(笑)サインツもラッセルもまず今シーズンの最低目標は「F1初優勝」ですね。ラッセルよりサインツに先に勝ってほしいと願うmiyabikunです。上位の顔ぶれをみると、やる気しかないガスリーにハミルトン、ルクレール、ノリス、フェルスタッペンにベッテルですから今までの、この先のF1を背負って立つと思われるドライバーが自ずと並んでいます。。。ボッ、、


《合同テストを終えての何となくの勢力図予想》
この後間もなくF1が開幕し、正式な力関係が明らかになるはずです。ただ、開幕前に外れるの覚悟で一応予想してみたいと思います。

   1 フェラーリ・F

   2 レッドブル・RBPTH
   3 メルセデス・M

   4 マクラーレン・M

   5 アルファタウリ・RBPTH
   6 アストンマーティン・M
   7 アルピーヌ・F

   8 ウィリアムズ・M
   9 ハース・F

 10 アルファロメオ・F

なるほど、そう並べたか。その心は?!
「勘!」
確固たる根拠やドライバー、チームなどのひいき目はありません。何となくの勘でしかありません。例の如く、気持ち悪い隙間は「混戦になりそうなグループ」という意味合いで加えています。あくまで配信された動画やドライバーの発言、あとはどこまで信用したらいいかわからない走行距離やラップタイム、トラブル等々をざっとみた感覚で決めました。例え外れてもいいです。どのくらい外したか、見当違いで騙されていたかは開幕戦を観てから、またシーズン中盤か終了後に振り返りましょう。

皆さんは合同テストやマシンの出来栄え、勢力図をどう考えましたか?!同じようなグラフばかりで頭がこんがらがっちゃいそうでした(笑)データがあべこべになっていないか、間違えて挿入していないか心配です。
開幕戦直前でバタバタ進めてしまいましたが、2022年シーズンを楽しんでいきましょう!

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miyabikunが先日までの「新車」をゆっくりみていたものだから、あっという間にバーレーン合同テストが終わってしまいましたね。年々減少するシーズン前合同テストは今年とうとう3日間まで減らされることになりましたね。はっきり言って少な過ぎ。いくらマシンレギュレーションが大幅に変わっていないとはいえ、新人や復帰、移籍、パワーユニット変更があってこれではドライバーやチームが可哀想。この限られた機会で新車の出来栄えや改良点などを評価できたのでしょうか。今回は「周回数」に関するデータ整理を行いました。

《日別周回数》
まずは3日間の日別周回数をチーム単位で累積しました。カラーリングは凡例にある通りでマシンカラーを参考に異論や違和感はあるかもしれませんが、ひとまずmiyabikunの独断と偏見で決めてみました。メルセデスは引き続きブラック主体のカラーリングも、例年のエメラルドグリーンに。青を採用するチームが多い中、ルノー改めアルピーヌは水色、レッドブルは紺色、アルファタウリは青とし、ウィリアムズは消去法で白地に青文字。アストンマーティンは緑にピンクのアクセントがありますが、気持ち悪い感じになるので白文字。ロシアなのかアメリカなのか迷いに迷ったハースはやっぱり黒を選んでいます。
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グラフは昨シーズンのコンストラクター順に上へ重ねており、バーレーンGPの決勝レース周回数である57周刻みに罫線を入れてみました。初日は各チーム控えめに100周ちょっとの周回数が多く1,030周でした。近年はスペインのカタロニアサーキットでのテストが続いていましたが、今シーズンはこの前レースで終えたばかりのバーレーン国際サーキットでのテストとなり、まさかの(ある程度想定の範囲内か)砂ぼこりが舞う中の走行となりましたね。中日の2日目は各チーム100周は超え、中にはトータル150周近くこなすチームも出てきて1,237周。最終日3日目は多いところで150周を超える周回数を積み上げて3日間で最多となる1,455周となりました。
バーレーン国際サーキットは一周が5.412kmですから、1日目の1,030周は5,574.4km、2日目の1,237周は6,694.6km、3日目1,455周は7,874.5kmに達し、全チームのトータルは3,722周の20,143.5kmとなりました。昨年とはサーキットも気象環境も異なるため単純比較はできませんが、参考までに前半3日間トータルが18,308.1km、後半3日間トータルが17,651.8kmでしたので、こなした距離的には上回っています。ざっとチーム毎の色をみる限り、でっこみ引っ込みがありそうですね。この後チーム別で周回数をみていきたいと思います。

《チーム別周回数》
先程のグラフと同様の色遣いでチーム別の3日間トータル周回数をグラフ化しました。昨年はコンストラクターズ順で並べましたが、今回は周回数の多い順に左から右へ並べています。IMG_8623
アルファロメオの422周がトップでした。2番目のアルファタウリとの差はたったの1周分。続くのはフェラーリの404周、その次が新生アルピーヌの396周となっています。この順番、どこかで見覚えがあります。昨シーズンのコンストラクターズの逆、8位から5位までの4チームです。アルファロメオは7位のアルファタウリから大きく離れる結果となりましたが、中団(下位)の熾烈な争いが繰り広げられていますね。ここでの積み重ね、データ採りを活かして今シーズンこの層が強化されると、さらに中団は盛り上がりますね。周回数5位の新人ハースまでは390周を超え、なかなか距離を稼いでいます。またアルファロメオ、フェラーリ、ハースといずれもフェラーリパワーユニット搭載チームが上位に名を連ねてきました。パワー不足に泣き、大コケしてしまった陣営に再起はあるのでしょうか。
周回数中盤にウィリアムズ、レッドブルが入り、下位に何と今年からメルセデスパワーユニットにスイッチしたマクラーレン、名を変え上位を狙うアストンマーティン、そして、メルセデス。見事にメルセデス系が300周前半に止まり下位に沈んでいます。このあと、パワーユニット別にデータ整理していますが、メルセデスはギヤボックスのトラブルに泣きました。近年最強最速の名をほしいままにしてきたメルセデス系に珍しく脆さが露呈され、今シーズンはひょっとしたりして(笑)IMG_8622
チーム毎の周回数をさらに日別に分割しています。単独の数字は1人のドライバーによる周回数で、「+マーク」のあるものは午前と午後でドライバーチェンジしたものを表現しました。いわば周回数の内訳です。こちらの並びは昨シーズンのコンストラクター順としました。
一日最多はトータル167周を稼いだアルファタウリの3日目。内訳はガスリー76周、角田91周となっています。この2人の精力的な走り込みもあって、アルファタウリは10チーム中2番目の走行距離を稼いでいます。単独の最多はアルファタウリに1周足らずもアルファロメオのライコネンが一人で166周を走破しています。これはバーレーンGPの決勝レースの3回分に匹敵します。若手の角田くんが頑張れば、最年長のライコネンも頑張る。文句も多いがやることはしっかりやる巨匠です。
今回の合同テストは日数が短いこともあり、1日一人体制ではなく、午前と午後で両ドライバーを走らせるチームが多くありました。1日一人体制を貫いたのはウィリアムズのみです。またこれは毎年恒例ともいえますが、テスト初日よりも最終日に距離を稼ぐチームがほとんどです。ただレッドブルに関しては初日が最も多く、最終日が最も少ない周回数となっています。
先程も書いた最少周回数で終えたメルセデスの内訳をみると、初日の6周が何とも寂しいですね。ボッタスにギヤボックスのトラブルが出てしまいました。2日目、3日目とも2人体制で望んでいるものの、距離的には最終日のボッタスによる86周を除いて、およそ1レース分をこなしたのみと、あまり精力的な様子はうかがえません。今回に限っては余裕しゃくしゃくというよりかは想定外のトラブルで模索状態にみえます。同様にアストンマーティン2日目のベッテル10周も目につきます。ようやく安心してエースの座に就き、母国の最強エンジンを手にしたというのにシーズン開幕前から不安要素をみせる結果となっています。

《パワーユニット別周回数》
今シーズンまでは4社のパワーユニットサプライヤーがあります。こちらも恒例となったパワーユニット単位で走行距離をまとめてみました。
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凡例は付けませんが、おおよそグラフの色から判別できるかと思います。単純な周回数だけでみれば、当然ながら4チーム供給のメルセデス系が最多となります。ただそれらはチーム別で下位となったものの集合体だし、ルノーに関してはアルピーヌのみとなってしまったこともあり、平均値で評価しないと不公平です。
平均最多は変わらず3チーム供給のフェラーリ系406.3周となります。速さは今ひとつかもしれませんが、今のところ距離だけは稼げています。ハースのみが400周に達しなかったものの、先程みたように全体的にはまだ上位の部類です。2番目は孤軍奮闘のルノー(アルピーヌ)です。供給先が少ないということはビジネス的にもデータ採りに関しても不利な立場です。アロンソの力を借りていかにしてシーズンを戦うかは注目すべきポイント。ホンダ系はルノーにちょっと及ばずの3番目。レッドブルの少なさをアルファタウリがカバーした感じ。そして問題のメルセデス系は3社から大きく離された329.3周でした。信頼性、パワーともに申し分無くきたチャンピオンエンジン、さらにはギヤボックスとの組み合わせに大きな不安を抱えています。

《ドライバー別周回数》
ここからはさらにドライバー単位に細分化してみます。こちらも先程のチーム別と同様に昨シーズン順位でなく左から数の多い順に並べたグラフとなります。
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トップはレース4回分に相当するアルファタウリのガスリーの236周です。ガスリーは1日目に74周、2日目が86周、3日目76周と着実に多周回数をマークするなど、エースとしてチームを牽引しています。2番目は3日目に思い切り働いたライコネンの229周です。内訳は1日目に63周、2日目はジョビナッツィに託し、3日目が166周と2日の出走でした。
ほか、200周を超えたのはレッドブルのフェルスタッペンまでの6人、以降は150周をこなしたドライバーが大半を占めます。1日一人体制を採ったウィリアムズは1日目が唯一レギュラードライバー以外からの出走となったニッサニー、2日目がラティフィ、3日目にラッセルが担当しました。レギュラードライバーでの周回数ビリはベッテルの117周です。1日目51周、2日目がたった10周、3日目は56周ですから、いずれもバーレーンGP決勝で完走できていません。焦ってはいないと語りつつ、内心はかなり焦り、落胆しているかもしれません。

《個人1日あたりの周回数ベスト10》
周回数の最後は「ドライバー個人の1日あたりの周回数ベスト10」です。

  1 166周 ライコネン(アルファロメオ)      3日目
  2 155周 ラッセル(ウィリアムズ)             3日目
  3 139周 フェルスタッペン(レッドブル)   1日目
  4 132周 ラティフィ(ウィリアムズ)          2日目
  5 129周 オコン(アルピーヌ)                     1日目
  6 128周 アロンソ(アルピーヌ)                  2日目
  7 125周 ジョビナッツィ(アルファロメオ)2日目
  8 117周 ペレス(レッドブル)                      2日目
  9   91周 角田裕毅(アルファタウリ)           3日目
10   87周 シューマッハ(ハース)                  2日目

上位10人までをみると、6チームのドライバーがランクインし、そのうちにアルファロメオ、ウィリアムズ、レッドブル、アルピーヌの4チームはレギュラードライバー2人とも入っています。これはマシンの調子やトラブル、テストのプログラム云々によるもので、一概にマシンの出来や速さを示すものではありませんが、ドライバー目線で考えれば、直近で開幕戦の舞台となるバーレーン国際サーキットでの走行は価値と自信になるものだと思います。シーズンオフの怪我が心配されたアロンソも最多で128周、トータルで206周を消化できたのは直前に迫る開幕戦も問題がなさそうと考えてよさそうですね。またハースのシューマッハ、アルファタウリの角田くんなど新人ドライバーも先輩に負けじと多くの周回を重ねることができました。角田くんに関してはバーレーンGPでは使用しないC5タイヤとはいえ上位タイムを記録したことで、周囲には速く走れるアピールができたのではないでしょうか。
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今回はひとまず「周回数」についてのまとめでした。

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アメリカにまだ行きたくなーい!日本GPの余韻に浸っていたいですね。一昔前のF1ならば、日本GPが大トリだったのに近年はまだ少しだけレースが残っています。そう、肝心なチャンピオンがまだ決定していませんね。あと4戦残っていますよー、まだまだ何が起こるかわかりませんので、最終戦までしっかり見届けましょうね!
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今年の鈴鹿での日本GPは30回目ということでサーキット側も特典や特別席の設置、OBドライバーによるイベントと、なかなか力の入ったものとなっていました。そしてメインスポンサーは鈴鹿サーキットを本拠地とし、唯一の日本製パワーユニットであるホンダでした。
とはいえ、F1ファンの数は一時期に比べると減少の一途を辿っており、日本国内はもとより世界全体でかなり落ち込んでいます。老若男女関わらず盛り上がっていた頃を知る者からしたら、寂しく悲しいことですよね。そんな状況であっても、以降3年の開催延長が発表されたのはせめてもの救いです。日本GPが終わると鈴鹿サーキットの観客動員数が公表されます。各メディアやブログでご覧になった方も多いと思います。その多くは数字や表のみで示しているので、数字だけでは正直ピンときません。そこでmiyabikunはどんな出来事や状況下での観客動員数なのか、グラフを使ってもう一段掘り下げてみていきたいと考えました。いつものようにダラダラ書いてますがお付き合い下さい。

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こちらがよく見かける「鈴鹿サーキットでの日本GP観客動員数」をグラフ化したもの。下から緑が金曜日、青が土曜日、赤が日曜日として累積していますので、山が高いと多く動員していることになります。
金曜日はフリー走行が充てられていますが、歴代最多は1991年の69,000人でした。土曜日はフリー走行や予選が充てられ、最多は意外にも近年となる2006年の143,000人。そして日曜日の決勝も同じく2006年の161,000人となっています。日本GPのチケットは3日間の通しですので、ざっくり1人平均で50,000円と仮定しても、161,000枚×50,000円=80億5千万円なのか。シューマッハみたいな額になるんですね。逆にそれを1人で稼いでいたと考えてもとてつもないな。
とまあ調子のいい時代はこんな感じだったということで、歴代の動員数を4つの時代に等分してみていきます。

    ★は日本GPでチャンピオン決定
    ☆は日本GP時点でチャンピオン未定
    ● は以前に当ブログで振り返っている日本GP
    日付は決勝日、天候は決勝スタート時のもの

《鈴鹿F1創成期》
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1987年から94年の8年間になります。富士スピードウェイでの開催から9年の時を経て、舞台を鈴鹿に移し、日本人のF1フルタイムドライバーが誕生し、合わせてフジテレビでの中継も始まったことで日本でF1を身近に感じ始めた頃ですね。

87年 11/1   晴れ  第15戦 / 全16戦 ★
決勝 112,000人  3日間222,000人
    同チームのピケVSマンセルの決定戦
    ウィリアムズ・ホンダの活躍
    フジテレビ放映、中嶋悟F1初鈴鹿

88年 10/30 晴れ 第15戦 / 全16戦 ★
決勝 121,000人  3日間233,000人
    同チームのプロストVSセナの決定戦
    マクラーレン・ホンダの活躍
    鈴木亜久里のスポット参戦

89年 10/22 晴れ 第15戦 / 全16戦 ★
決勝 132,000人  3日間283,000人
    同チームのプロストVSセナの決定戦
    マクラーレン・ホンダの活躍
    NAエンジン統一初年

90年 10/21  晴れ 第15戦 / 全16戦 ●
決勝 141,000人  3日間316,000人
    異チームのプロストVSセナ決定戦
    日本人は中嶋悟と鈴木亜久里の2人体制
    中嶋悟の駆るティレルのハイノーズマシン

91年 10/20  晴れ 第15戦 / 全16戦 ★
決勝 148,000人  3日間337,000人
    異チームのセナVSマンセルの決定戦
    中嶋悟のF1鈴鹿ラストラン
    本田宗一郎死去後初の鈴鹿

92年 10/25 晴れ 第15戦 / 全16戦
決勝 150,000人  3日間332,000人
    マンセルのチャンピオン決定済
    ホンダ第2期のF1鈴鹿ラストラン
    片山右京のF1初鈴鹿

93年 10/24 晴れ 第15戦 / 全16戦 ●
決勝 151,000人  3日間350,000人
    プロストの復帰チャンピオン決定済
    セナ・プロ対決最期の鈴鹿
    鈴木利男とアーバインのスポット参戦

94年 11/6    曇り 第15戦 / 全16戦 ☆
決勝 155,000人  3日間357,000人
    シューマッハVSヒル
    セナ死去後初の鈴鹿
    井上隆智穂とサロのスポット参戦

「セナと日本の関わり」がそのままグラフに表れているように見えます。セナとホンダの活躍が日本での盛り上がりの大いなる影響力となって右肩上がりに動員数を伸ばし、94年に最高潮に達しています。miyabikunは残念ながら生のセナの走りを観れていないのですが、テレビからでも充分スタンドの盛り上がりを感じましたし、実況もアツく興奮していましたよね。フォーメーションラップ前ギリギリまでインタビューとかしていたもんなぁ。今じゃあり得ない時代でしたね。

《鈴鹿F1円熟期》
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1995年から2002年までの8年間は、F1が日本に定着し、にわかファンから本当に観たい人が集まったような頃。四天王全員が消え、若きM・シューマッハが驚異的に飛躍した時代でもあります。今でいうフェルスタッペンが1人でF1を背負って立つみたいな感じでしょうか。まだマシンにも自由度があり、実に様々なディテールをなし、ヒョンな戦略で大ばくちを打つ、なんてことでレースをひっくり返すこともできていました。

95年 10/29  雨    第16戦 / 全17戦
決勝 145,000人  3日間330,000人
    2年連続シューマッハのチャンピオン決定済
    ベネトンVSウィリアムズのコンスト争い
    パシフィックGPと2週連続開催

96年 10/13  晴れ 第16戦 / 全16戦 ★
決勝 139,000人  3日間303,000人
    同チームのヒルVSヴィルヌーブの決定戦
    ヒルのウィリアムズでのラストラン
    鈴鹿で初F1最終戦

97年 10/12  晴れ  第16戦 / 全17戦 ☆
決勝 140,000人  3日間317,000人
    ヴィルヌーブVSシューマッハ
    ブリヂストンタイヤと中野信治のF1初鈴鹿
    片山右京のF1鈴鹿ラストラン

98年 11/1    晴れ  第16戦 / 全16戦 ★ ●
決勝 148,000人  3日間318,000人
    異チームのハッキネンVSシューマッハの決定戦
    グッドイヤーとティレルのF1ラストラン
    高木虎之介のF1初鈴鹿

99年 10/31 晴れ  第16戦 / 全16戦 ★ ●
決勝 146,000人  3日間318,000人
    異チームのハッキネンVSアーバインの決定戦
    ヒルのF1ラストラン
    ホンダの第3期F1参戦発表

00年 10/8   曇り  第16戦 / 全17戦 ★ ●
決勝 151,000人  3日間318,000人
    異チームのシューマッハVSハッキネンの決定戦
    無限ホンダのF1鈴鹿ラストラン
    日本人ドライバー不在

01年 10/14  晴れ  第17戦 / 全17戦
決勝 150,000人  3日間310,000人
    2年連続シューマッハのチャンピオン決定済
    ハッキネンとアレジのF1ラストラン
    日本人ドライバー不在

02年 10/13 晴れ   第17戦 / 全17戦
決勝 155,000人  3日間326,000人
    3年連続シューマッハのチャンピオン決定済
    トヨタ参戦とF1初鈴鹿
    佐藤琢磨のF1初鈴鹿

セナの死もあってか、グラフは若干下がってはいますが、延べ30万人と安定した動員数を確保していました。この時代の後半は「シューマッハVSハッキネン」の構図を確立して、セナプロ時代よりクリーンなバトルでファンを楽しませてくれました。また、日本人ドライバーもコンスタントに輩出していたことも忘れてはならない重要なファクターです。やっぱり母国ドライバーは応援したいですよね。

《鈴鹿F1転換期》
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2000年代に入り、鈴鹿でのF1は一旦途絶えてしまいました。日本を代表する世界のトヨタがF1に進出し、今までの「日本=ホンダ」の色に待ったをかけた頃です。

03年 10/12 曇り   第16戦 / 全16戦 ★ ●
決勝 155,000人  3日間329,000人
    異チームのシューマッハVSライコネンの決定戦
    フェラーリVSウィリアムズのコンスト争い
    佐藤琢磨のスポット参戦

04年 10/10 晴れ   第17戦 / 全18戦
決勝 156,000人  3日間210,000人
    5年連続シューマッハのチャンピオン決定済
    BAR・ホンダの飛躍
    佐藤琢磨の2度目の表彰台登壇期待

05年 10/9   晴れ   第18戦 / 全19戦 ●
決勝 156,000人  3日間320,000人
    アロンソのチャンピオン決定済
    シューマッハの終焉と若手の台頭
    ホンダが翌年のフルワークス参戦を発表

06年 10/8   晴れ   第17戦 / 全18戦 ☆
決勝 161,000人  3日間361,000人
    シューマッハVSアロンソ
    シューマッハ1度目のF1鈴鹿ラストラン
    鈴鹿でのF1ラスト開催(のちに復帰)

07年は富士スピードウェイでの日本GP
    雨によりレース、施設、アクセスで問題抱える

08年も富士スピードウェイでの日本GP ●
    ホンダの第3期F1撤退

09年 10/4   晴れ    第15戦 / 全17戦 ☆
決勝 101,000人  3日間210,000人
    3年振りに鈴鹿でF1開催
    バトンVSバリチェロVSベッテルの争い
    小林可夢偉スポット参戦とトヨタ鈴鹿ラストラン

10年  10/10 晴れ    第16戦 / 全19戦 ☆
決勝   96,000人  3日間190,000人
    ウェバーをはじめ4人による争い
    決勝スタート時間を15時に繰り下げ
    シューマッハと山本のF1復帰とブリヂストン撤退

再びM・シューマッハがF1の頂点に君臨し、勝ちに勝ちまくった時代です。もちろん今でも多くのシューマッハファンがいらっしゃるわけで、あまり悪くは言えませんが、世界的にこの頃から「勝者の偏りをよく思わない」ファンも多くいたと思います。2004年に土曜日がゼロになっているのは「荒天のため予選を日曜日に変更した」ためです。それでも決勝は156,000人を動員しています。過去最多は鈴鹿最終年と思われた2006年の361,000人です。あのシューマッハがとうとう引退を発表した直後でしたから、最後の見納めとばかりに大盛況となりました。
そして2007年からはトヨタ勢力が増し、日本GPの舞台は富士スピードウェイに取って代わります。2009年からまた「富士と鈴鹿の隔年開催」にこぎつけ「日本GPの奪い合い」も収束するはずでしたが、いざ3年振りに鈴鹿に戻ると観客数が3日間で210,000人にまで激減。ココから一気に日本GP自体の観客数低調の時代に入ってしまいました。富士は今でも立派なグレード1サーキットなので、こちらもシューマッハ同様に悪くは言えませんが、これには様々な要因があると考えられます。根本である「自動車やモータースポーツへの関心の低さ」もさることながら「2007年レース終了後の出来事」「パークアンドライド方式の採用による不便さ」そして「鈴鹿と比較した富士自体の収容人数」も引き金になっているはずです。

《鈴鹿F1低迷期》
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最後は近代の2011年から先日開催までの8年間です。グラフだけ見ていると、20年前とはサーキットすら違うんじゃないかと目を疑いたくなる位置まで落ち込んでしまっています。ご存知の通り今回のグラフ全てが同じ鈴鹿サーキットでの動員数です。

11年   10/9  晴れ    第15戦 / 全19戦 ★
決勝 102,000人  3日間199,000人
    ベッテルがランキング独走状態
    東日本大震災による風評被害
    ピレリ復活と意図的な性能低下設定

12年  10/7  晴れ    第15戦 / 全20戦 ☆ ●
決勝 103,000人  3日間207,000人
    アロンソVSベッテル
    ライコネンが3年振りにF1復帰
    シューマッハ本当のF1鈴鹿ラストラン

13年 10/13 晴れ    第15戦 / 全19戦 ☆
決勝   86,000人  3日間171,000人
    ベッテルがランキング独走状態
    2.4ℓV8NAエンジン最終年
    日本人ドライバー不在

14年 10/5  雨        第15戦 / 全19戦 ☆
決勝   72,000人  3日間150,000人
    ハミルトンVSロズベルグ
    メルセデスがシーズンを完全掌握
    1.6ℓV6ハイブリッドターボ初年

15年  9/27 晴れ   第14戦 / 全19戦 ☆
決勝   81,000人  3日間165,000人
    ハミルトンVSロズベルグ
    メルセデスがシーズンを完全掌握
    ホンダ第4期は23年振りにマクラーレンへ供給

16年 10/9  曇り   第17戦 / 全21戦 ☆
決勝   72,000人  3日間145,000人
    ロズベルグVSハミルトン
    メルセデスがシーズンを完全掌握
    ルノーがワークス復帰

17年  10/8 晴れ   第16戦 / 全20戦 ☆
決勝   68,000人  3日間137,000人
    ハミルトンVSベッテル
    メルセデスが後半戦にフェラーリを突き離す
    F1マシン久々のワイド化

18年  10/7 晴れ    第17戦 / 全21戦 ☆
決勝   81,000人  3日間165,000人
    ハミルトンVSベッテル
    メルセデスが後半戦にフェラーリを突き離す
    ホンダが供給先をトロ・ロッソにスイッチ

2009年から徐々に数も減少し、昨年2017年は過去最低の3日間で137,000人にまで減りました。2006年は決勝だけで161,000人でしたからシューマッハもビックリでしょう。一度失ったファンの復活、自動車への関心、F1観戦が有料放送となったことによる敷居の高さ、複雑化や理解に苦しむレギュレーション、さらにはシューマッハ、ベッテルに続いて近年は「メルセデス天下」も続いて一層「ファン離れ」も加速していると思います。あくまでルールあってのスポーツですから勝者を変に操作(チームオーダーとも違う)させたりはできませんが「観なくてもわかる」「やっぱりそうなるか」の内容も今のF1最大の課題の一つですよね。
今年は30,000人程増員できたので話題となっていますが、それでも確かに空席は目立ちましたし、miyabikunの席からフェンスまで7列程は誰1人も座っていませんでした。前が開けていたのをヨシと捉えるようにしていました(笑)

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こうしてみていくと残念ですが、古き良き時代にはF1の迫力やすごさ、華やかさ、誰が勝つかわからない楽しみ、などが失われていることをがそのまま動員数に反映されていることがよくわかる気がします。また予選や決勝が雨になると、客足も少し遠のいているようにもみえます。ホンダエンジンをはじめ日本がもっと積極的にかつ好成績をもってF1に絡めていければ、今年のように増員キッカケになりうるのでしょうが、日本人ドライバー誕生にはまだ時間がかかりそうです。セナプロに始まりシューマッハなどカリスマ的ドライバーが人気を呼ぶことにも期待したいのですが、現在のハミルトンやベッテルではまだまだ役不足でしょうか。戦績だけでは、充分でないかな。
来シーズンからは名門レッドブルにホンダが搭載され4台体制となります。腐っても大人気のライコネンもまだまだ走ります。果たして2019年は2018年を上回ることができるでしょうか。
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