F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:年代別

先日は2010年代から5問出題した「F1コレどのGP」ですが、えーご好評につきまして(?!いやーそうでもない)今回も引き続き2010年代に行われた印象的なレースやシーンから5問出題します。どの年のGPかをどしどしお考え下さい。

Q①
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「わーいわーい!がんばれふぇらーり!」
どこからどう見てもフェラーリファン、小さなティフォシです。フェラーリは強い時も強くない時もF1の代名詞。イタリアのみならず世界各国にたくさんのファンがいます。
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「ウチのスタートは2、4番手。この期待に応えねば」
シーズン序盤のヨーロッパラウンド初戦。首脳陣も決勝スタートを静かに見守る。
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スタート!2番手のベッテルがいい!トップでターン1に進入。4番手ライコネンのアウト側にはレッドブルのフェルスタッペンが並びかけていく。
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接触!ライコネンの左フロントタイヤは内側に折れ、タイヤスモークを上げながらストップ。トラック外でマシンを止め、0周リタイヤ。。
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「うーーっ。。ぶつかっちゃったよう。。」
先程の笑顔から一転、顔をくちゃくちゃにして泣く表情に。ベッテルはトップに浮上していますから、この表情からして明らかにライコネンファンということが判明しました。一方で隣のお兄さんは唇をかむ。ハミルトンも順位を落としてしまいましたから、スタートではファンそれぞれの思いが表れてきます。
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(マズった。。少年の思いを台無しにした。。)
普段はひょうひょうとしているライコネンもオープニングラップでのリタイヤは虚しさしか残らず。背中が寂しい。
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(よし、レースは終わっちまったし、待ってろよ)
ライコネン、動きます。
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「ほらよ。ありがとな。いいか、もう泣くなよ」
「えへへ、やった!」
先程スタンドで悔し涙を流した少年はフェラーリのモーターホームに呼ばれ、生ライコネンと一緒にレース観戦をしましたとさ。ライコネンはパパになったばかりですから、ステアリングを置けば子供は可愛くみえるでしょう。だいぶ丸くなったなぁ。

Q②
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予選終了直後の写真撮影の風景になります。立ち位置からわかるようにメルセデス2人に打ち勝ったレッドブルのリカルドがポールポジションを獲得した模様。近年はレースでの追い抜きが難しくなり、スターティンググリッドはかなり重要です。特にこのサーキットで勝つにはその要素が最重要。
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決勝のスタートは雨。ただでさえランオフエリアが限られ、ガードレールに囲われるサーキットですから危険度も増します。しばらくはセーフティカー先導でレースが進行します。レースが進むにつれ路面は乾き、各車ウェットからインターミディエイト、さらにインターミディエイトからドライへとタイヤを替えていく。
32周目にトップのリカルドがドライタイヤへの交換のためピットインすると、
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左リヤが無い。来ない。まだか?!
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何と静止時間13.6秒!1回目のインターミディエイトに交換した時の3.6秒から考えれば、10秒、4倍近いロスをしでかしたことになります。問題はそのロスをもってどのタイミングでトラック復帰できるか。
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ハミルトンの後ろ、2位。。レースはまだ前半ではありますが、ココはモ◯コ、モ◯テカ◯ロ。果たしてトラック上でかわせるものか?!
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残念ながら順位は変わらず。予選でポールポジションを獲れば、優勝するのに絶対的有利と言われるココで、チームの失態によりその権利を失う。ニコニコ笑顔がトレードマークのリカルドは2位ではうかばれず「無」になっています。

Q③
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スタンドには綺麗なマスゲーム。黒に赤に金か。この国の国旗でしょうか。かなりのヒントになりそうです。
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ポールポジションはフェラーリのベッテル。表情はやや険し目。それもそのはず、現在ポイントランキングも1位で久々のチャンピオン返り咲きに向けて集中モード。ここでポールトゥウィンとなれば、チャンピオン争いもだいぶ有利になります。
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逃げるベッテル。18周目は2位ボッタスに対して4.7秒の差を付け、チャンピオン獲得をより確実なものにしたい。
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レース中盤にレーダーが小さいながら雨雲の接近が映し出されています(右側のレーダーの中心にはGPのヒントとなる形が見えています)
ザウバーのルクレールらは45周目にインターミディエイトに履き替える。順位に影響がありそうです。
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あーやっちまった、、。ベッテルは52周目のスタジアムセクションでコントロール不能に陥り、グラベルにハマる。
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悔しい悔しい!ベッテルはステアリングを叩くわグラベルを蹴るわ、自らのミスを悔やむ。ベッテルのその後はどうなったか。ベッテルはフェラーリ時代にチャンピオンを獲得していないということから、以降逆転されたということ。このレースを落としたのはかなり痛手でした。

Q④
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スターティンググリッドの風景です。フロントロウはメルセデス、セカンドロウはレッドブルの模様。この時代はメルセデスがフロントロウをガチガチに占めていましたね。メインスタンドの屋根は膜を使ったなかなか奇抜なもののようですね。
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回り込むターン1で接触!見辛いですが、スタートダッシュが効いたベッテルの左フロントがロズベルグの右リヤを突く形で回転させてしまいました。この回り込むコーナーは「某大手レンタカー会社」のロゴマークのような線形をしています。これもGP決定の手がかりになりそう。
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ニコが後退すれば、こちらとしては儲けモン。逃げるハミルトンは一人旅を続けています。こりゃ楽なレース展開になったもんだなあ。と余裕をかましていると、、
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あら珍しい。パワーユニットから白煙が上がっています。無敵を誇るメルセデスとて、こうなってしまえば何も出来ない。逆を言えば、こうでもなってくれないとライバルはなかなか捕まえることができませんでしたよね。いつだかの時代、レースと同じだなぁ。
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メルセデスの2台、そしてフェラーリの速い方が消えてくれれば、主役は僕らだ。レッドブルがワンツーフィニッシュをおさめ、チームクルーも大喜びです。3位はというと
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うわ、まさかのメルセデス。ロズベルグしぶとく生き残っていたのね。後退したと思いきや、やっぱりチャンピオンマシン。3位でしっかりフィニッシュできちゃうメルセデスでした。

Q⑤
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あるレースの5位6位対決になります。レッドブル2台がコーナーの出口外側でホイールトゥホイールのバトルを繰り広げています。ホイールトゥホイールというより、もう完全に触れ合ってタイヤスモークを上げていないか?!大丈夫か、チーム内バトル。ちなみにアウト側が先輩リカルドで、イン側が若手のフェルスタッペンになります。
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リカルドに対して、フェルスタッペンは容赦無く食らい付き、またも両者ハードブレーキングでタイヤスモークを上げてバチバチです。
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「ねえ、アイツ生意気よ。パパ」「うーん、だな」
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サーキット屈指のロングストレートで今回はフェルスタッペンが前でリカルドが後ろ。リカルドは0.5秒のギャップをDRSを使って仕留めるつもりか。気を付けてよ?
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うわ、やった。。前のフェルスタッペンは頑なにラインを譲らず、リカルドはこじ開けにかかるも、直列繋ぎのようにリカルドのノーズがフェルスタッペンのリヤを浮き上がらせてターン1へ。
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「言わんこっちゃ無い。全くくだらん」
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トップ争いでは無かったものの、レースはこれで残り10周を残して同士討ち。この後のガレージでどんな会話が繰り広げたものか。


以上、今回も2010年代から印象的な5レースの抜粋して出題しました。言われてみれば、どこか見覚えあるシーンばかりだったのではないでしょうか。
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AA「なあ、一番右の先輩。真面目に解いてるらしい」
LN「マジで?!相変わらず真面目やなぁー」

miyabikunこれでも真面目に出題しているんだから、君らも是非参加して下さいよ!産まれていない時代じゃないわけだし。君らF1に関するクイズよ。
よろしいでしょうか?!答え合わせいきますよ?

A①:2017年第5戦スペインGP
   (観戦記は17/5/15掲載)
A②:2016年第6戦モナコGP
   (観戦記は16/5/30掲載)
A③:2018年第11戦ドイツGP
   (観戦記は18/7/23掲載)
A④:2016年第16戦マレーシアGP
   (観戦記は16/10/3掲載)
A⑤:2018年第4戦アゼルバイジャンGP
   (観戦記は18/4/30掲載)

今回も参考として、当ブログのリアルタイム観戦記のタイミングを載せておきました。5レース全てが対象。配点は「年5点」「GP5点」の50点満点です。
いかがでしたでしょうか。50点満点だった人は手を挙げて、、。。今回はやや年代が固まってしまっていますが、前回含め、2010年代後半から10問出題しましたので、後半は今回でおしまい。次は2010年代前半から出題しようかな(miyabikun刻むなぁ)

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MV「ボク全問正解」LN「ウソ、それは絶対ウソ」

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今回はGPの間、息抜き回です。前戦スペインGP決勝観戦記からやや時間が空いてしまいましたが、それには実は個人的な理由が絡んでいます。miyabikunこのブログのほとんどをスマートフォンで書き、後日時間のある時に自宅のパソコンで誤字や微修正を行っているのですが、miyabikunが使っているデスクトップパソコンがとうとう限界を迎えたか、起動して5分程度で再起動がかかるというトラブルに見舞われ、データ整理系の重たい作業ができなくなってしまいました。よって、迷った挙句パソコンを使わなくても執筆できるようなライトなネタを投入することとしました。

今回は以前からシリーズものとして構想から2年近く温め続けていたクイズ企画「F1コレどのGP」を開催したいと思います。これまでクイズ企画として、人物やサーキット、マシンなどを年代別に行ってきました。これはタイトルの通り、画像とヒントから「いつのどのGPなのか」を当てていただくものになります。まず初回は記憶にも新しい2010年代から5問出題しますので、年とGPをお考え下さい。ヒントとしてドライバーの名前とサーキットのコーナー名は盛り込もうと思います。コーナー名からはGPが、ドライバーの名前やその時所属したチームから年が割り出せるかもしれません。

それでは始めていきます。

Q①
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56周レースの56周目、つまり最終周でのワンシーンになります。トップのハミルトンは11.3秒離れて独走状態。 2位走行のベッテル、3位ライコネン、4位フェルスタッペンが1秒以内の至近戦を繰り広げている模様。チェッカーフラッグまではあとわずか。
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インからフェルスタッペンがライコネンをさす!ただし、走行位置がトラック外で怪しいですが、フェルスタッペンはどうにか3位を獲得。
表彰式直前の控え室でベッテルとフェルスタッペンが談笑中。
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SV「よく3位になれたね。どうやって抜いたん?」
MV「インからビュインと、こんな感じさ!」
喜ぶフェルスタッペンでしたが、何やら周りがザワザワ。呼び止められています。
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MV「ん?ボク?何で?ダメなの?!」
抜いたはずのライコネンが控え室に登場。先程のフェルスタッペンのパッシングはトラック外からのものであり、無効という裁定が下りました。
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SV「ヤツ、さっきビュインと抜いたなんて言って」
KR「甘いな、最近の若いヤツは」
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MV「くそぅ、オトナなんて嫌いだ嫌いだー!」
ポディウムの矢印と逆方向に向かうフェルスタッペン。この後ろ姿、本当に好きです(笑)リアルタイムでも似た感じでイジった気がします。

Q②
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この風景といえば、あそこしかないやん(笑)大ヒントになってしまっています。あとはこれが何年の出来事かという問題です。
78周レースの59周目をトップで通過するのはまたもハミルトン。この時代をピックアップするとなると、大半がこうなります。2位ロズベルグに対して14.1秒もギャップを築いて、完全なるイージーモードか。
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ところがその5周後となる64周目のサン・デボーテで10位グロージャンと11位フェルスタッペンが交錯。このシーズンから導入開始となったバーチャルセーフティカーからセーフティカーに切り替わります。
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その間を上手く使ってイージーなハミルトンはソフトタイヤに交換。
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戻ってみると、あれ?2位ロズベルグと3位ベッテルはステイした。ハミルトンは楽々逃げ切りから追う身に。
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「ココはモ◯コ、モ◯テカ◯ロ、絶対に、、」あれだけ大差をつけて逃げてきたハミルトンとて、フェラーリのベッテルにつかえています。トップに立つロズベルグとは毎周回離されていく。。
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結果はこうなりました。セーフティカーランの順位のまま、優勝はロズベルグ、2位ベッテル、3位ハミルトンというラインナップです。王室見守る表彰式のインタビューで抜け殻のようなハミルトン。

Q③
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こちらは71周レースの71周目。なかなか周長の短めなサーキットのようです。ただ1位と2位はまた同じチームの2人。隠すまでもなく、ロズベルグとハミルトンになります。
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緩やかなカーブを描くトラックでいよいよ横並びとなる。サーキット屈指のパッシングポイントである右鋭角コーナーのレムズへ。
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うー並ぶ!
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接触!最終周で同士討ちとは。。内側のロズベルグは抜かれまいとエイペックスから離れ、アウトにマシンを振りハミルトンを押し出しつつ
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フロントウィングを破損。一気にペースダウン。
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1位をハミルトンに奪われたばかりか、後続のフェルスタッペンとライコネンにもかわされて表彰台から陥落。さらに10秒のタイムペナルティまで食らうという、散々な最終周となりました。

Q④
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70周レースの中盤39周目。トップを走るベッテルのすぐ後ろをハミルトンが少しずつ詰め寄っています。3位走行のルクレールとのギャップをみても、この2人の突き抜け方がよくわかります。
しばらくこの攻防戦が続いた48周目に
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ベッテルは痛恨のはみ出し。イン側をショートカットしたかのよう。追い立てられてタイヤがキツかったか。
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慌てて復帰し、ハミルトンの行く手を塞ぐ。ハミルトンはトラックサイドに立つコンクリートウォールギリギリ。ハミルトン視点の映像はかなり危ない戻り方に見えます。この戻り方、走り方は問題になりそう。
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やはり。ベッテルには5秒追加のペナルティが下ります。ベッテルとハミルトンのギャップはこの時点2.5秒まで拡がったものの、ベッテルはハミルトンに対してあと2.5秒、合計5秒ギャップを築かなければ負けです。
レースはこのままの順位で終了。見かけ上はベッテルにトップチェッカーが振られますが、優勝はあくまでハミルトン。ベッテルはペナルティへの不満が爆発。マシンを上位3台の所定の位置に停めず、ピットレーン入口に停めて歩いてレース後の体重測定に向かっています。そして、ベッテルの眼前に嫌なモノが目に入ります。
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SV「『1位』の前に停めやがってあんニャロウ」
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SV「はいはい、あんたは『2位』僕が『1位』ね」
気持ちはわかりますが、あの戻り方、ブロックは危険極まり無いものでした。ベッテル大人気無い。この行為は当時観て面白いと思っちゃったけど(笑)

Q⑤
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あるサーキットでの1周目。中団で白煙が見えます。エンジンブローか接触か?!
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あーあ、トロ・ロッソのガスリーの左フロントタイヤがひん曲がっています。
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こちらではルノーのヒュルケンベルグがグラベルでマシンを止めています。接触の犯人はどちらだ?!
犯人はどちらでもありません。ハースのグロージャンでした。グロージャンは前方でバランスを崩したチームメイトのマグヌッセンをみてスピン
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その後がよくなかった。そのままアウトから緩やかに合流すればよかったものの、グロージャンはスロットルを開いてしまい、ホイールスピン。後続のヒュルケンベルグとガスリーを巻き添えにしてしまいました。
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悔しいや恥ずかしいやら。グロージャンはヘルメットを被ったままその場で反省。。次戦はスタート3グリッド降格のペナルティが下っています。若かりし頃は危険運転で出走停止の経験もありましたが、ベテランの領域に入ってもまだやってる。素性はそう簡単に変わるものでは無いということか。


以上、5問になります。一部はヒントも何も、どのGPか簡単にわかってしまうものもあったかと思いますが、それはご愛嬌(笑)
いかがでしたでしょうか。Fマニマニな皆さんだったら、これらは最近の出来事過ぎて簡単でしたでしょうか。

これから答え合わせに入りますよー。準備はよろしいでしょうか?!さあいきますよー!正解は、、
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こちら!


A①:2017年第17戦アメリカGP
   (観戦記は17/10/24掲載)
A②:2015年第5戦モナコGP
   (観戦記は15/5/25掲載)
A③:2016年第9戦オーストリアGP
   (観戦記は16/7/4掲載)
A④:2019年第7戦カナダGP
   (観戦記は19/6/12掲載)
A⑤:2018年第5戦スペインGP
   (観戦記は18/5/14掲載)

参考までに、リアルタイム観戦記のタイミングを載せておきました。このブログでは2015年以降の予選決勝全戦を扱っていますので、全てが対象になります。
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配点は「年5点」「GP5点」の50点満点です。今回はスペースの都合上、たった5問の出題となりましたので、2010年代を何回かに分けて行う予定です(あーそれ時間繋ぎだー!うーん、満更間違いではないけど、どのレースをピックアップするか決めるのも、結構頭使うのヨ)

ク、クイズはいいけど、パソコンの中のデータ、飛ばないといいな。。デジカメで撮った画像はもとより、大事な大事な「F1の全予選決勝のデータ」も入っているんだけどなぁ。。サブのノートパソコンにバックアップしておかなきゃ。。

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昨年のレースウィーク直前に「ポールポジションタイムの変遷、推移」について書いてきました。これらのデータを蓄積することにより、歴代のマシンレギュレーション変更に対してどのような変化をもたらしたのか、どのシーズンのマシンが速かったのかということが割り出せないかなと考え、今回はそれらのまとめと考察について書いていきたいと思います。新しいシーズンが始まるとなかなかそんな時間はありませんし、やる気も萎んでしまいますもんね。ちょっと退屈な話題かもしれませんが、miyabikunの20年度の研究発表にお付き合い下さい。

いつもながら自ら課したことなのに、抽出や集計にだいぶ時間を要してしまいました。まず本編に入る前にサーキット単位で集めてきたインプットを整理しておきたいと思います。

《年別GP開催数とサンプル抽出数》
  50年   4/7戦   抽出率57.1%
  51年   4/8戦   抽出率50.0%
  52年   4/8戦   抽出率50.0%
  53年   4/9戦   抽出率44.4%
  54年   4/9戦   抽出率44.4%
  55年   3/7戦   抽出率42.9%
  56年   5/8戦   抽出率62.5%
  57年   3/8戦   抽出率37.5%
  58年   5/11戦 抽出率45.5%
  59年   2/9戦   抽出率22.2%
  60年   4/10戦 抽出率40.0%
  61年   4/8戦   抽出率50.0%
  62年   4/9戦   抽出率44.4%
  63年   6/10戦 抽出率60.0%
  64年   5/10戦 抽出率50.0%
  65年   6/10戦 抽出率60.0%
  66年   5/9戦   抽出率55.6%
  67年   6/11戦 抽出率54.5%
  68年   5/12戦 抽出率41.7%
  69年   5/11戦 抽出率45.5%
  70年   6/13戦 抽出率46.2%
  71年   6/11戦 抽出率54.5%
  72年   4/12戦 抽出率33.3%
  73年   7/15戦 抽出率46.7%
  74年   5/15戦 抽出率33.3%
  75年   7/14戦 抽出率50.0%
  76年   6/16戦 抽出率37.5%
  77年   6/17戦 抽出率35.3%
  78年   6/16戦 抽出率37.5%
  79年   7/15戦 抽出率46.7%
  80年   7/14戦 抽出率50.0%
  81年   7/15戦 抽出率46.7%
  82年   7/16戦 抽出率43.8%
  83年   9/15戦 抽出率60.0%
  84年   7/16戦 抽出率43.8%
  85年   9/16戦 抽出率56.3%
  86年 10/16戦 抽出率62.5%
  87年 11/16戦 抽出率68.8%
  88年 11/16戦 抽出率68.8%
  89年 11/16戦 抽出率68.8%
  90年 12/16戦 抽出率75.0%
  91年 13/16戦 抽出率81.3%
  92年 13/16戦 抽出率81.3%
  93年 12/16戦 抽出率75.0%
  94年 12/16戦 抽出率75.0%
  95年 13/17戦 抽出率76.5%
  96年 14/16戦 抽出率87.5%
  97年 15/17戦 抽出率88.2%
  98年 15/16戦 抽出率93.8%
  99年 16/16戦 抽出率100%
  00年 17/17戦 抽出率100%
  01年 17/17戦 抽出率100%
  02年 17/17戦 抽出率100%
  03年 16/16戦 抽出率100%
  04年 18/18戦 抽出率100%
  05年 19/19戦 抽出率100%
  06年 18/18戦 抽出率100%
  07年 16/17戦 抽出率94.1%
  08年 17/18戦 抽出率94.4%
  09年 17/17戦 抽出率100%
  10年 18/19戦 抽出率94.7%
  11年 17/19戦 抽出率89.5%
  12年 18/20戦 抽出率90.0%
  13年 17/19戦 抽出率89.5%
  14年 19/19戦 抽出率100%
  15年 19/19戦 抽出率100%
  16年 21/21戦 抽出率100%
  17年 20/20戦 抽出率100%
  18年 21/21戦 抽出率100%
  19年 21/21戦 抽出率100%
  20年 12/17戦 抽出率70.6% ※

 747/1,035戦 72.2%
 ※20年の開催サーキットとしては14箇所
  うち1箇所は別レイアウト、2箇所が新規開催

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こちらがシーズン単位の予選データ抽出数になります。今までに「チャンピオンシップに有効なレース」は1,035戦ありました。昨年盛り込めなかった20年シーズンの予選データも追加すると、対象となる予選回数は747戦、全体の72.2%にあたります。本当は1,035戦全てを対象にしないと、精度の高い検証はできませんが、選定の条件に「現役のサーキット」「比較的近年まで開催されたサーキット」「複数回のGPが行われたサーキット」に的を絞って厳選しました。こう言っては何ですが、すごーく昔の特異なレイアウトのサーキットの情報を盛り込んでも、miyabikun観たことがないので意見し辛いですしね。ご理解頂ければと思います。
現役、近年開催のサーキットは概ね盛り込んだため、1999年以降にちらほらシーズン全GPが対象となるものがあります。近年でポツポツと抜けているものは富士での日本GP(2年)や開催回数がさほど多くない韓国GPやインドGPが外れています。また、昨年20年は初開催サーキットや同一二週連続開催のGPがあり、それらを除外した関係で全17戦中12戦分と少ない抽出数となっています。主要どころはカバーしているし、全レースの7割には達しているので、これだけ集めれば大丈夫かな。

《抽出サーキット一覧》(順不同)
 アルバートパーク(オーストラリアGP)24回
 バーレーン国際(バーレーンGP)16回 ◯※
 上海国際(中国GP)16回
 ヴァレンシア市街地(ヨーロッパGP)5回
 バクー市街地(アゼルバイジャンGPほか) 4回
 カタロニア(スペインGP)30回 ◯
 モンテカルロ市街地(モナコGP)66回
 ジル・ヴィルヌーブ(カナダGP)40回
 ポール・リカール(フランスGP)16回
 レッドブルリンク(オーストリアGP)32回 ◯※
 シルバーストン(イギリスGP)54回 ◯※
 ホッケンハイムリンク(ドイツGP)37回
 ハンガロリンク(ハンガリーGP)35回 ◯
 スパ・フランコルシャン(ベルギーGP)53回 ◯
 モンツァ(イタリアGP)70回 ◯
 マリーナ・ベイ市街地(シンガポールGP)12回
 ソチ・オリンピックパーク(ロシアGP)7回 ◯
 鈴鹿(日本GP)31回
 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(アメリカGP)8回
 エルマノス・ロドリゲス(メキシコGP)20回
 ホセ・カルロス・パーチェ(ブラジルGP)37回
 ヤス・マリーナ(アブダビGP)12回 ◯
 ニュルブルクリンク(ドイツGPほか)41回 ◯
 マニ・クール(フランスGP)18回
 エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ(サンマリノGPほか)28回 ◯
 インディアナポリス(アメリカGP)8回
 セパン国際(マレーシアGP)19回
 イスタンブールパーク(トルコGP)8回 ◯

 28/74サーキット 37.8%
 ◯は2020年に開催、追加したデータを含む
 ※二開催サーキットは速い方のデータを抽出

次にサーキット単位で数を集計しておきます。F1は71年の歴史において場所を変え改良を重ね、74のサーキットで行われてきました。同じサーキットでも軽微変更から特性まで様変わりしてしまったところ様々ありますね。あくまでサーキットの単位でみるとそのうちの28サーキットが対象なります。全体の37.8%は一見足りないようにも感じますが、先程も書いたようにこれでも全予選の72.2%はカバーしていますから、大丈夫でしょう。
お馴染みのサーキットから少し懐かしいサーキットがありますね。当然ながら歴史があり最近まで開催されるサーキットは数が多くなり、最多は「非開催はたったの1回」モンツァの70回分、次いでF1の「ザ・市街地」モンテカルロ市街地が66回、F1発祥の地であるシルバーストンが54回(ただし昨シーズンは遅かった方の1回を除く)、そして「悠久の峠の走り屋決定戦」スパ・フランコルシャンの53回と続きます。
以上、これらのデータを使って今回の検証に入っていきます。

《シーズン平均速度と1950年との対比》
サーキットはご存知の通り時代によって様々な変更を経て、それもタイミングはサーキット毎に異なります。それを横並びにするのは困難であり、単純比較はできません。そこで各サーキット各レイアウトを横並びに評価できるよう、いささか乱暴ではありますが、ポールポジションタイムと一周距離から「予選平均速度」を算出しようと思います。高速や低速、ストレートの長さなど、細かな要素はみれなくなるものの、一つの物差しとして大枠は掴めます。
対象となる予選の平均速度を割り出し、年別サーキット別の推移をグラフにしました。みて驚かないで下さいね(笑)
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ほらmiyabikunお得意のグチャグチャのチカチカです。デタラメでなくちゃんと計算してプロットしていますからね(笑)色毎にサーキット別を表現していますが、今回は敢えて凡例は付けません。ざっと雰囲気だけでも掴んで頂けたらと思います。上下に行ったり来たりはしつつも、速度域が高めな上限値と速度域が低い下限値のグラフの色はある程度揃ったものとなっています。細かくは改めてみていきますが、平均速度を割り出すと自ずとサーキット特性が表れ、様々な時代においても同じサーキットが選ばれつつあります。勘のいい方ならば、それらのサーキットがどこであるか、薄々想像できると思います。さすがにこれではラチが明かないので、以下で少し整理したいと思います。
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年単位で平均速度が最高値を示したものを赤線、最低値を示したものを青線で結び、年毎の「平均速度の平均値」を黒の折れ線グラフで示してみました。さらにアバウトな評価にはなりますが、それらシーズンでどのあたりの速度域にあるかは読み取れます。各年の平均速度と「F1初年の1950年との対比」をズラズラと並べてみます。

  50年 平均157.5km/h
  51年 平均173.4km/h 対50年比110.0%
  52年 平均163.5km/h 対50年比103.8%
  53年 平均166.8km/h 対50年比105.9%
  54年 平均171.3km/h 対50年比108.7%
  55年 平均175.1km/h 対50年比111.1%
  56年 平均168.1km/h 対50年比106.7%
  57年 平均152.5km/h 対50年比96.8%
  58年 平均170.5km/h 対50年比108.2%
  59年 平均160.6km/h 対50年比102.0%
  60年 平均185.2km/h 対50年比117.6%
  61年 平均174.1km/h 対50年比110.5%
  62年 平均173.8km/h 対50年比110.3%
  63年 平均172.9km/h 対50年比109.7%
  64年 平均173.0km/h 対50年比109.8%
  65年 平均178.1km/h 対50年比113.1%
  66年 平均182.1km/h 対50年比115.6%
  67年 平均190.6km/h 対50年比121.0%
  68年 平均186.9km/h 対50年比118.7%
  69年 平均187.7km/h 対50年比119.2%
  70年 平均203.5km/h 対50年比129.2%
  71年 平均199.8km/h 対50年比126.8%
  72年 平均192.7km/h 対50年比122.3%
  73年 平均196.6km/h 対50年比124.8%
  74年 平均193.2km/h 対50年比122.6%
  75年 平均197.5km/h 対50年比125.3%
  76年 平均189.6km/h 対50年比120.3%
  77年 平均197.4km/h 対50年比125.3%
  78年 平均192.2km/h 対50年比121.9%
  79年 平均203.2km/h 対50年比129.0%
  80年 平均199.1km/h 対50年比126.4%
  81年 平均204.5km/h 対50年比129.8%
  82年 平均207.9km/h 対50年比131.9%
  83年 平均208.5km/h 対50年比132.3%
  84年 平均208.6km/h 対50年比132.4%
  85年 平均216.9km/h 対50年比137.7%
  86年 平均208.5km/h 対50年比132.3%
  87年 平均215.0km/h 対50年比136.5%
  88年 平均206.1km/h 対50年比130.8%
  89年 平均210.7km/h 対50年比133.7%
  90年 平均213.5km/h 対50年比135.5%
  91年 平均214.6km/h 対50年比136.2%
  92年 平均214.0km/h 対50年比135.9%
  93年 平均215.7km/h 対50年比136.9%
  94年 平均204.4km/h 対50年比129.7%
  95年 平均203.7km/h 対50年比129.3%
  96年 平均206.7km/h 対50年比131.2%
  97年 平均214.0km/h 対50年比135.8%
  98年 平均207.7km/h 対50年比131.8%
  99年 平均205.8km/h 対50年比130.6%
  00年 平均209.9km/h 対50年比133.2%
  01年 平均216.5km/h 対50年比137.4%
  02年 平均217.6km/h 対50年比138.1%
  03年 平均213.3km/h 対50年比135.4%
  04年 平均217.2km/h 対50年比137.9%
  05年 平均215.0km/h 対50年比136.5%
  06年 平均214.3km/h 対50年比136.1%
  07年 平均212.4km/h 対50年比134.8%
  08年 平均206.4km/h 対50年比131.0%
  09年 平均207.5km/h 対50年比131.7%
  10年 平均210.3km/h 対50年比133.5%
  11年 平均212.3km/h 対50年比134.8%
  12年 平均204.4km/h 対50年比129.7%
  13年 平均203.9km/h 対50年比129.4%
  14年 平均202.0km/h 対50年比128.2%
  15年 平均206.9km/h 対50年比131.3%
  16年 平均214.0km/h 対50年比135.9%
  17年 平均217.9km/h 対50年比138.3%
  18年 平均219.9km/h 対50年比139.6%
  19年 平均224.4km/h 対50年比142.4%
  20年 平均229.0km/h 対50年比145.4%

多少の上下はありつつも平均値は赤線を示す最高値(最速値)と青線の最低値(最遅値)の間を走ります。平均値がやや最速値に寄りつつある年は「抽出したサーキットが高速によっている」ためと思われます。傾向としてはF1初期から中期にかけての80年代までにみられます。冒頭に挙げたように、古い時代は特に全予選をカバーできず、現在まで続く古参サーキットからの算定になります。シルバーストンにスパ、モンツァとくれば、低速で有名なモンテカルロ市街地は引っ張られてしまいますよね。
グラフをマクロ的に眺めていくと、青の最低値(最遅値)が1951年から54年の4年間を除いて、時系列と共に右肩上がりになっています。先程のサーキット別のグラフと照らし合わせると、茶色の折れ線グラフと重なるわけですが、ほぼほぼ同一サーキットの値です。これは先に答えを言ってしまうとモンテカルロ市街地の平均速度になります。最遅値とはいえ、これはポールポジションのタイムから割り出した平均速度であり、いかにモンテカルロ市街地が他のサーキットより遅く、かつ微妙なレイアウト変更やマシンレギュレーション変更があっても、時代と共にある一定の向上をしているかがわかります。でもそうなると、あの30km/hほど突出した1951年から54年の4年間は何なんだという話になるわけですが、これに限ってはモンテカルロ市街地ではなく(モナコGPが開催されていない)ドイツのニュルブルクリンク(北コース)の値となるためです。モンテカルロ市街地よりは30km/hほど速くなりますが、他のシルバーストンやスパ、モンツァと比べるとあのウネウネ、グニグニのレイアウトですから低速度です。
赤い最速値の方に目をやると、最遅値や平均値よりも上下動が激しくみえます。これこそがF1の真骨頂といえますが、マシン性能とレギュレーションがせめぎ合っているために発生します。例えば1979年の最速値はルノーのジャブイユによるモンツァのデータであり、前年よりも3秒短縮、15km/hの向上を示しています。これはかねて導入していたグラウンドエフェクトに加え、ライバルに先立ち使用していたターボをツインターボにしたことによる性能向上によってもたらされています。また259.0km/hを記録した85年はパワーターボ全盛期でポールポジションを獲得したセナの駆るロータス97Tは予選専用エンジンで最高出力1,500馬力近くといわれ、過給圧(ブースト圧)に段階的に制限を設けた87年、88年はその影響を受けて速度低下がみられます。93年から94年の速度低下はアクティブサスペンションの禁止や94年に発生したラッツェンバーガーとセナの事故死に伴うレギュレーション変更の影響が表れました。さらにはサーキットレイアウト変更も速度低下に多くの影響を与えており、71年から72年の30km/hに及ぶ落差はモンツァサーキットに2つのシケインが設置されたことによります。

古い時代をみてもグラフにおこせば顕著に表れる速度変遷ではありますが、やはりサンプル数が少ないため、近代シーズンと比較すると平準化、精度に欠けます。よって、多くのサンプルを抽出できている近代を引き抜いて拡大してみたいと思います。その引き抜く境目は先程の抽出率で7割近くにあたる1987年以降を対象にしました。F1の歴史は71年、ちょうど半分は35年ですし、87年といえば鈴鹿で日本GPが開催された年ですから、我々にも親しみがあってちょうどいいかな。

《87年以降の平均速度とその対比》
  87年 平均215.0km/h
  88年 平均206.1km/h 対87年比95.8%
  89年 平均210.7km/h 対87年比98.0%
  90年 平均213.5km/h 対87年比99.3%
  91年 平均214.6km/h 対87年比99.8%
  92年 平均214.0km/h 対87年比99.5%
  93年 平均215.7km/h 対87年比100.3%
  94年 平均204.4km/h 対87年比95.1%
  95年 平均203.7km/h 対87年比94.7%
  96年 平均206.7km/h 対87年比96.1%
  97年 平均214.0km/h 対87年比99.5%
  98年 平均207.7km/h 対87年比96.6%
  99年 平均205.8km/h 対87年比95.7%
  00年 平均209.9km/h 対87年比97.6%
  01年 平均216.5km/h 対87年比100.7%
  02年 平均217.6km/h 対87年比101.2%
  03年 平均213.3km/h 対87年比99.2%
  04年 平均217.2km/h 対87年比101.0%
  05年 平均215.0km/h 対87年比100.0%
  06年 平均214.3km/h 対87年比99.7%
  07年 平均212.4km/h 対87年比98.8%
  08年 平均206.4km/h 対87年比96.0%
  09年 平均207.5km/h 対87年比96.5%
  10年 平均210.3km/h 対87年比97.8%
  11年 平均212.3km/h 対87年比98.8%
  12年 平均204.4km/h 対87年比95.1%
  13年 平均203.9km/h 対87年比94.8%
  14年 平均202.0km/h 対87年比93.9%
  15年 平均206.9km/h 対87年比96.2%
  16年 平均214.0km/h 対87年比99.6%
  17年 平均217.9km/h 対87年比101.3%
  18年 平均219.9km/h 対87年比102.3%
  19年 平均224.4km/h 対87年比104.3%
  20年 平均229.0km/h 対87年比106.5%

今から34年前にあたる1987年を基点とし、以降の速度と対比させ、同様の色遣いでグラフを拡大表示してみました。
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ピックアップすると、最遅値こそ実直なモンテカルロ市街地により右肩上がりになっていますが、平均値、最速値は意外にも単純な右肩上がりとはいかず、似たような水準を行き来しているようにみえます。特に2017年以降の近年3年は平均値の向上はあるものの、260km/h前半で頭打ちしているように感じます。平均値はシーズンのサーキットの平均ですから、まだ伸び代のあるサーキットを含んでいるわけですが、最速値(事実上、モンツァ)に関しては「現代におけるサーキットレイアウトにて速く走る限界」に近づいているように思います。仮に馬力向上やレスダウンフォースのセッティングで最高速は伸びても、コーナー半径が変わらなければ曲がり切れる限界の速度までの減速は必要になりますので、一周の平均速度を上げるためにはストレートでの速度向上よりは「いかにコーナーを『コーナー扱い』せずに走れるか」にかかってきます。パワーよりもダウンフォースに関するレギュレーションをより追求しないと難しくなりそうです。
先程も書いた87年から88年のターボ終焉の落ち込みや94年のセナショック、さらには98年のナローサイズ化およびグルーブドタイヤ導入による落ち込みがみられます。08年にある最速値に極端な落ち込みについては、最速値大半を占めるモンツァからの抽出ではなく、この年に限ってはスパ・フランコルシャンでのデータによるものです。この年のイタリアGP予選は雨に見舞われ、当時トロ・ロッソの若手であったベッテルの最年少初ポール(からの最年少初優勝)がありました。そのため、次点234.9km/hのスパが選ばれています。ちなみに前年07年のスパは平均237.9km/h、翌年10年の平均は237.2km/hであったため、若干の落ち込みはありました。

《87年以降の平均速度ベスト&ワースト10》
87年以降の平均速度のベストとワースト(という表現も語弊がありますが)を並べてみました。

 1 20年 平均229.0km/h 対87年比106.5%
 2 19年 平均224.4km/h 対87年比104.3%
 3 18年 平均219.9km/h 対87年比102.3%
 4 17年 平均217.9km/h 対87年比101.3%
 5 02年 平均217.6km/h 対87年比101.2%
 6 04年 平均217.2km/h 対87年比101.0%
 7 01年 平均216.5km/h 対87年比100.7%
 8 93年 平均215.7km/h 対87年比100.3%
 9 87年 平均215.0km/h
    05年 平均215.0km/h 対87年比100.0%
  - - - - - - - - - - - - -
  24 09年 平均207.5km/h 対87年比96.5%
  25 15年 平均206.9km/h 対87年比96.2%
  26 96年 平均206.7km/h 対87年比96.1%
  27 08年 平均206.4km/h 対87年比96.0%
  28 88年 平均206.1km/h 対87年比95.8%
  29 99年 平均205.8km/h 対87年比95.7%
  30 94年 平均204.4km/h 対87年比95.1%
       12年 平均204.4km/h 対87年比95.1%
  32 13年 平均203.9km/h 対87年比94.8%
  33 95年 平均203.7km/h 対87年比94.7%
  34 14年 平均202.0km/h 対87年比93.9%

ベースとなる1987年が215.0km/hと比較的高いため、それを上回るシーズンが8シーズンしかありませんでした。2017年の平均217.9km/hにはじまり、そのまま近年の4年でトントン拍子に速くなっており、最速は昨年の平均229.0km/h、対87年比較では6.5%も向上しました。ほか、2003年を除く01年から05年までの3.0ℓV10時代末期が上位にきています。8番目に入った93年はガチガチの電子制御デバイスを盛り込んだ最終年となっています。
相対して下位に入ってくるのは現パワーユニット元年の2014年を筆頭に、変革を求められた94年や95年、細かなエアロパーツを削がれた09年などの結果からわかるように「レギュレーション変更直前の時期」が上位に名を連ね、翌年の変更に伴い、蓄積されたノウハウや勢力図がリセットされ、平均速度が落ち込む、という流れを繰り返しています。

《87年以降の平均最高速度ベスト&ワースト10》
最後は最速値のベスト、ワーストの10位を挙げます。こちらは平均値と異なり「どの年のどのサーキットか」までが明確になるため、サーキットまでを表記しています。

 1 20年 平均最速264.4km/h モンツァ
 2 18年 平均最速263.6km/h モンツァ
 3 19年 平均最速263.0km/h モンツァ
 4 04年 平均最速260.4km/h モンツァ
 5 02年 平均最速259.8km/h モンツァ
 6 03年 平均最速257.6km/h モンツァ
 7 91年 平均最速257.4km/h モンツァ
 8 05年 平均最速257.3km/h モンツァ
 9 93年 平均最速257.2km/h モンツァ
  10 16年 平均最速257.0km/h モンツァ
  - - - - - - - - - - - - -
  23 94年 平均最速249.0km/h モンツァ
       00年 平均最速249.0km/h モンツァ
       13年 平均最速249.0km/h モンツァ
  26 12年 平均最速248.2km/h モンツァ
  27 09年 平均最速248.1km/h モンツァ
  28 14年 平均最速247.9km/h モンツァ
  29 96年 平均最速246.7km/h モンツァ
  30 95年 平均最速245.9km/h モンツァ
       17年 平均最速245.9km/h スパ・フランコルシャン
  32 88年 平均最速245.3km/h シルバーストン
  33 98年 平均最速243.5km/h モンツァ
  34 08年 平均最速234.9km/h スパ・フランコルシャン

28サーキットのうち、年間最速を記録したサーキットはたったの3箇所。それも34年の中でモンツァがベスト10を含む19回(86.4%)、スパが2回、シルバーストンが1回という内訳となりました。開催回数も70回で最多、平均最高速度もダントツのトップと「キング・オブ・F1サーキット」であることが明らかです。スパやシルバーストンも昔から高速サーキットの位置付けで名が通っています。速いだけがF1ではありませんが、やはりスピード感が溢れるサーキットやGPに人気が集まるのには納得できますよね。

《今回の「年単位」の検証の結論》
今回は歴代ポールポジションタイムを速度変換し、年単位で整理、比較してみました。冒頭にも書きましたが、サンプル数の不足や整理の粗さもあり、断言するには説得力が欠けますが、いくつかの結論が明らかになりました。

・F1の歴代最速シーズンは「2020年シーズン」
・近年は様々な要因で「速い遅い」を繰り返す
・最遅値(ほぼモナコ)はレギュレーションに

 影響され難い
・最速値(ほぼモンツァ)はレギュレーションの
 変更をモロに受ける

次は別の視点で掘り下げてみたいと思います。

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先日のハンガリーGPでレッドブルのエース格に成り上がったM・フェルスタッペンが初ポールポジションを獲得し、これまで69年、1,009戦に及ぶF1の歴史で100人に達しました。無事にキリ番に達しましたので「初ポールにまつわる様々な記録」をクローズアップしたいと思います。

《初ポール獲得までのレース数と決勝結果》
    ★はチャンピオン獲得者、◯は2019年現役
    インディアナポリスGPは「インディGP」と表記
    リタイヤは「R」と表記
    1    1戦目 G・ファリーナ ★
                     50年 第1戦 イギリスGP 決勝優勝
                    W・フォークナー
                     50年 第3戦 インディGP 決勝7位
                    D・ネイロン
                     51年 第2戦 インディGP 決勝R
                    C・ロイテマン
                     72年 第1戦 アルゼンチンGP 決勝7位
                    J・ヴィルヌーブ ★
                     96年 第1戦 オーストラリアGP 決勝2位
    6    2戦目 J・M・ファンジオ ★
                     50年 第2戦 モナコGP 決勝優勝
                    M・アンドレッティ(父)★
                     68年 第11戦 アメリカGP 決勝R
    8    3戦目 F・アガベイジアン
                     52年 第2戦 インディGP 決勝R
                    B・ヴコヴィッチ
                     53年 第2戦 インディGP 決勝優勝
                    E・カステロッティ
                     55年 第4戦 ベルギーGP 決勝R
                    D・ラスマン
                     58年 第4戦 インディGP 決勝R
                    J・サーティース ★
                     60年 第8戦 ポルトガルGP 決勝R
  13    4戦目 J・ホイト
                     55年 第3戦 インディGP 決勝R
                    P・オコナー
                     57年 第3戦 インディGP 決勝8位
                    P・フラハーティ
                     56年 第3戦 インディGP 決勝優勝
                    E・サックス
                     60年 第3戦 インディGP 決勝R
  17    5戦目 F・ゴンザレス
                     51年 第5戦 イギリスGP 決勝優勝
                    J・マクグラス
                     54年 第2戦 インディGP 決勝2位
                    M・パークス
                     66年 第7戦 イタリアGP 決勝2位
  20    6戦目 S・L・エバンス
                     57年 第8戦 イタリアGP 決勝R
                    L・ハミルトン ◯★
                     07年 第6戦 カナダGP 決勝優勝
  22    7戦目 J・トムソン
                     59年 第2戦 インディGP 決勝3位
  23    8戦目 T・ブルックス
                     58年 第2戦 モナコGP 決勝R
                    C・レガッツォーニ
                     70年 第13戦 メキシコGP 決勝2位
  25    9戦目 A・アスカリ ★
                     51年 第6戦 ドイツGP 決勝優勝
                    J・イクス
                     68年 第8戦 ドイツGP 決勝4位
                    P・ドゥパイエ
                     74年 第7戦 スウェーデンGP 決勝2位
  28  10戦目 D・クルサード
                     95年 第2戦 アルゼンチンGP 決勝R
  29  12戦目 J・P・モントーヤ
                     01年 第12戦 ドイツGP 決勝R
  30  15戦目 J・ボニエ
                     59年 第3戦 オランダGP 決勝優勝
                    P・レブソン
                     72年 第11戦 カナダGP 決勝2位
  32  16戦目 J・クラーク ★
                     62年 第2戦 モナコGP 決勝R
                    D・ヒル ★
                     93年 第8戦 フランスGP 決勝2位
  34  17戦目 J・ブラバム ★
                     59年 第5戦 イギリスGP 決勝優勝
                    A・セナ ★
                     85年 第2戦 ポルトガルGP 決勝優勝
  36  18戦目 P・ヒル ★
                     60年 第9戦 イタリアGP 決勝優勝
                    R・アルヌー
                     79年 第11戦 オーストリアGP 決勝6位
                    N・ヒュルケンベルグ ◯
                     10年 第18戦 ブラジルGP 決勝8位
  39  19戦目 T・プライス
                     75年 第10戦 イギリスGP 決勝R
                    F・アロンソ ★
                     03年 第2戦 マレーシアGP 決勝3位
  41  20戦目 E・フィッティパルディ ★
                     72年 第4戦 モナコGP 決勝3位
                    V・ブランビラ
                     75年 第7戦 スウェーデンGP 決勝R
                    A・デ・チェザリス
                     82年 第3戦 アメリカ西GP 決勝R
  44  21戦目 S・モス
                     55年 第6戦 イギリスGP 決勝優勝
  45  22戦目 S・ベッテル ◯★
                     08年 第14戦 イタリアGP 決勝優勝
  46  23戦目 G・ヴィルヌーブ
                     79年 第4戦 アメリカ西GP 決勝優勝
                    A・プロスト ★
                     81年 第10戦 ドイツGP 決勝2位
                    C・ルクレール ◯
                     19年 第2戦 バーレーンGP 決勝3位
  49  24戦目 N・ピケ(父)★
                     80年 第4戦 アメリカ西GP 決勝優勝
                    B・ジャコメリ
                     80年 第14戦 アメリカ東GP 決勝R
                    P・マルドナド
                     12年 第5戦 スペインGP 決勝優勝
  52  25戦目 D・ガーニー
                     62年 第6戦 ドイツGP 決勝3位
                    J・P・ジャブイユ
                     79年 第3戦 南アフリカGP 決勝R
                    R・クビカ ◯
                     08年 第3戦 バーレーンGP 決勝3位
  55  26戦目 J・P・ジャリエ
                     75年 第1戦 アルゼンチンGP 決勝未出走
                    H・コバライネン
                     08年 第9戦 イギリスGP 決勝5位
  57  27戦目 R・バリチェロ
                     94年 第11戦 ベルギーGP 決勝R
  58  28戦目 W・フォン・トリップス
                     61年 第7戦 イタリアGP 決勝R
  59  30戦目 J・ラフィー
                     76年 第13戦 イタリアGP 決勝3位
  60  31戦目 N・ラウダ ★
                     74年 第3戦 南アフリカGP 決勝16位
                    T・ファビ
                     85年 第9戦 ドイツGP 決勝R
  62  34戦目 G・ヒル ★
                     62年 第3戦 ベルギーGP 決勝2位
                    C・エイモン
                     68年 第2戦 スペインGP 決勝R
                    R・ピーターソン
                     73年 第2戦 ブラジルGP 決勝R
  65  35戦目 G・フィジケラ
                     98年 第10戦 オーストリアGP 決勝R
  66  36戦目 J・リント ★
                     68年 第6戦 フランスGP 決勝R
  67  37戦目 L・バンディーニ
                     66年 第3戦 フランスGP 決勝未完走
                    D・ピローニ
                     80年 第6戦 モナコGP 決勝R
  69  38戦目 J・ハント ★
                     76年 第1戦 ブラジルGP 決勝R
  70  41戦目 M・ホーソーン ★
                     58年 第5戦 ベルギーGP 決勝2位
  71  42戦目 J・スチュワート ★
                     69年 第3戦 モナコGP 決勝R
                    J・シェクター ★
                     76年 第7戦 スウェーデンGP 決勝優勝
                    M・シューマッハ ★
                     94年 第4戦 モナコGP 決勝優勝
  74  43戦目 C・パーチェ
                     75年 第3戦 南アフリカGP 決勝4位
                    K・ライコネン ◯★
                     03年 第9戦 ヨーロッパGP 決勝R
  76  46戦目 M・アルボレート
                     84年 第3戦 ベルギーGP 決勝優勝
  77  48戦目 G・ベルガー
                     87年 第12戦 ポルトガルGP 決勝2位
  78  52戦目 J・ワトソン
                     77年 第6戦 モナコGP 決勝R
  79  53戦目 R・パトレーゼ
                     81年 第1戦 アメリカ西GP 決勝R
                    H・H・フレンツェン
                     97年 第5戦 モナコGP 決勝R
  81  54戦目 N・マンセル ★
                     84年 第9戦 アメリカGP 決勝6位
  82  55戦目 K・ロズベルグ ★
                     82年 第10戦 イギリスGP 決勝R
  83  61戦目 A・ジョーンズ ★
                     79年 第9戦 イギリスGP 決勝R
  84  64戦目 J・シフェール
                     68年 第12戦 メキシコGP 決勝6位
                    P・タンベイ
                     83年 第2戦 アメリカ西GP 決勝R
  86  67戦目 F・マッサ
                     06年 第14戦 トルコGP 決勝優勝
  87  70戦目 J・バトン ★
                     04年 第4戦 サンマリノGP 決勝2位
  88  72戦目 E・デ・アンジェリス
                     83年 第14戦 ヨーロッパGP 決勝R
  89  76戦目 R・シューマッハ
                     01年 第10戦 フランスGP 決勝2位
  90  81戦目 V・ボッタス ◯
                     17年 第3戦 バーレーンGP 決勝3位
  91  82戦目 J・アレジ
                     94年 第12戦 イタリアGP 決勝R
  92  85戦目 D・ハルム ★
                     73年 第3戦 南アフリカGP 決勝5位
  93  92戦目 N・ハイドフェルド
                     05年 第7戦 ヨーロッパGP 決勝2位
  94  93戦目 M・フェルスタッペン ◯
                     19年 第12戦 ハンガリーGP 決勝2位
  95  94戦目 D・リカルド ◯
                     16年 第6戦 モナコGP 決勝2位
  96  97戦目 M・ハッキネン ★
                     97年 第15戦 ルクセンブルクGP 決勝R
  97 111戦目 N・ロズベルグ ★
                     12年 第3戦 中国GP 決勝優勝
  98 116戦目 T・ブーツェン
                     90年 第10戦 ハンガリーGP 決勝優勝
  99 119戦目 J・トゥルーリ
                     04年 第6戦 モナコGP 決勝優勝
100 132戦目 M・ウェバー
                     09年 第9戦 ドイツGP 決勝優勝

長かったですね(笑)これが第12戦ハンガリーGPまでのポールポジション獲得100人の全てです。ただ並べるだけでは芸がないのでその時の決勝順位をオマケで付けています。後ほど使います。
記録をみていくと、まず「チャンピオン獲得者は早かれ遅かれポールポジションを獲得している」ことです。チャンピオン獲得に必要なのは決勝の順位であって、予選は何位であってもチャンピオンにはなれます。しかし、やはりチャンピオンになる者、速さが絶対条件です。先日待ち焦がれた2010年代を代表するM・フェルスタッペンが獲得しました。これで近い将来チャンピオンを獲得しても、例外ではないことが証明されます。miyabikunとしては、何度も言うように例えチャンピオンになるにしても「ノンポールチャンピオン」でいってほしかったー。複数回や最多はこの先ナンボでも獲れるけど、ノンポールや最年少は「期限」がありますからね。フェルスタッペンもとうとう汚れてしまった(笑)ちなみにポール獲得まで最遅の132戦ウェバーは優勝も132戦で最遅。つまり初ポールトゥ初優勝でした。
その他、こればかりは仕方の無いことですが、F1初期、すなわち1950年代の獲得者が多く、インディアナポリスGPでは毎年のように初ポールが輩出されています。この2点について、この後内訳を示します。また、変わり種として1961年のW・フォン・トリップスが挙げられます。この年フェラーリに乗るドイツ人のトリップスは第2戦オランダGP、第5戦イギリスGPで優勝し、ようやく第7戦でポールポジションを獲得します。しかし決勝はまだオーバルのある超高速モンツァの2周目、バンク区間でクラークと接触して飛び出し、観客を巻き込みながら死亡しました。チャンピオンには手は届きませんでしたが、悲願のポール獲得が悲劇を生むことになりました。この事故がきっかけでモンツァのオーバルは以降廃止されています。

《年代別の初ポール輩出数》
    50年代 21人 /   84戦   輩出率25.0%
    60年代 15人 / 100戦   輩出率15.0%
    70年代 20人 / 144戦   輩出率13.9%
    80年代 14人 / 156戦   輩出率  9.0%
    90年代 13人 / 162戦   輩出率  8.0%
    00年代 10人 / 174戦   輩出率  5.7%
    10年代   7人 / 189戦※ 輩出率  3.7%
    ※10年代は2019年第12戦まで

年代別で初ポールを獲得した人数をまとめました。2010年代についてはあと9戦残しています。最多はレース数が現在の約半分だった1950年代です。それもそのはず「はじめ」ですもんね。特に初めにチャンピオンを獲得したファリーナは初ポールも初優勝も歴代1位。ズルい、勝てるわけがない(笑)
他、70年代も20人と多めです。以前に「ラウダの戦績」をみましたが、この時代は80年代以降のような「勝者の偏り」が少なく激戦だったこともあって、多くのポールシッターを生み出しました。以降はレース数が増えているにも関わらず減少傾向です。2010年代の初ポール輩出率はたったの3.7%!セナをはじめシューマッハ、ハミルトン、ベッテルらが多くのポールポジションを獲得し、新規獲得者の妨げになったと言えなくもない。決して悪いことではないんですが(笑)

《初ポールからの決勝順位》
     優勝        24人
      2位        16人
      3位          8人
      4位          2人
      5位          2人
      6位          3人
      7位          2人
      8位          2人
    16位          1人
    リタイヤ 38人
    未完走       1人
    未出走       1人

こちらは初ポールを獲得した決勝レースが果たしてどんな結果だったかを示しています。内訳は先程の個人成績を参照下さい。
最も多いのは決勝で何らかの理由でリタイヤしてしまったもの。38人/100人。他車との接触もあるし、マシントラブルやドライバー自身のミスと様々です。続いて優勝と2位が多く、3位までを含めると48人となり、約半分が表彰台に登壇していることになります。初ポールが優勝なんて、夢のようなレースウィークですね。それだけ決勝に影響を及ぼすのがポールポジションの特権です。結果の中に16位という、一つとんでもない記録があります。これをかましてしまったのは理論派ラウダでした。リタイヤしなかっただけ偉いか当然か。
決勝結果に見慣れない「未完走」というものがあります。これは66年にランスで行われた第3戦フランスGPのバンディーニです。決勝は出走し、リタイヤはしていませんが周回数が足りなかったため、完走でもないし、マシンを止めたわけでもないのでリタイヤでもないというものでした。

《GP別の初ポール輩出数》
    11人 インディアナポリス、モナコ◯
      8人 イギリス◯
      7人 イタリア◯、ドイツ◯、ブラジル◯
      5人 アメリカ西、ベルギー◯
      4人 フランス◯、南アフリカ
      3人 アルゼンチン、スウェーデン、
             バーレーン◯、ポルトガル、ヨーロッパ
      2人 アメリカ◯、カナダ◯、スペイン◯、
             メキシコ◯
      1人 アメリカ東、オーストラリア◯、
             オランダ、サンマリノ、トルコ、
             マレーシア、ルクセンブルク、中国◯
      ◯は2019年シーズン開催GP

初ポールの舞台となったGPの集計になります。何か統計的にあるのかどうかみてみましたが、正直わかりません。ただ言えることは「歴史があるほど、それが生まれやすい」という、当然の結果くらいです。
その中でも異彩を放つのが、今の「インディ500」の系譜でもあるインディアナポリスGPです。1950年から60年の全11回のうち、初ポール輩出は11人、つまり、毎回ポールポジションが異なったということになります。データ系の取りまとめをする上でこのインディアナポリスGPをF1として捉えていいのか迷ってしまいます。なぜなら、当時のF1ドライバー全員が参戦しているわけではなく、逆にインディアナポリスGPに参戦しているドライバーはヨーロッパを転戦していないからです。記録上は「F1」として今回の「100人目」と数えられています。

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《初ポールと初優勝のレース数の差》
    -69戦 M・フェルスタッペン ◯
    -68戦 D・ハルム
    -37戦 D・リカルド ◯
    -34戦 J・スチュワート ★
    -32戦 M・ホーソーン ★
    -30戦 A・ジョーンズ ★
    -29戦 J・シェクター ★
    -24戦 M・シューマッハ ★
    -20戦 T・ブーツェン
    -18戦 M・アルボレート
    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
      11戦 D・クルサード
      11戦 F・アロンソ ★
      11戦 J・ラフィー
      15戦 J・リント ★
      19戦 R・パトレーゼ
      21戦 N・マンセル ★
      24戦 J・サーティース ★
      27戦 C・ロイテマン
      44戦 J・バトン ★
      60戦 P・ドゥパイエ
      75戦 G・フィジケラ
      98戦 R・バリチェロ

こちらは初ポールと初優勝の関係性を比較したデータです。一般的に考えれば初ポールがあってから初優勝が見えてくるのがセオリーに感じますが、ドライバーによっては必ずしもそうとは限りません。そこで「初優勝までのレース数 - 初ポールまでのレース数」を算出しました。対象はポールポジション獲得者100人と優勝経験者107人のうちの79人となります。
初ポールから初優勝に至るまで最も時間を要したのは最多出走322戦の鉄人バリチェロでした。初ポールは先輩セナの亡き後に臨んだ27戦目の1994年第11戦ベルギーGP。それから6年の歳月を経た125戦目の2000年第11戦ドイツGPで予選は何と予選18位からの初優勝となりました。ようやく手にしたフェラーリで「エースの居ぬ間の」貴重な瞬間でしたね。
一方で初優勝から初ポール獲得まで最も時間を要したのは、言わずと知れた先日のM・フェルスタッペンです。まだ記憶にも新しい2016年第5戦スペインGPでベテランのライコネンを抑え切り見事に最年少初優勝を獲得したのが24戦目。初ポールを獲得した先日のハンガリーGPまでは69戦を要しています。待ちに待ったポールポジション、これで先程も書いたように、一人前のトップドライバーに名を連ね、目指すはチャンピオンただ一つに照準が絞られます。

《ポール獲得と優勝のどちらかのドライバー》
・ポールポジション獲得のみ
    21人 C・ルクレール◯、N・ハイドフェルド、
             N・ヒュルケンベルグ◯ ほか
・優勝のみ
    28人 A・ナニーニ、B・マクラーレン、
             E・アーバイン、J・ハーバート ほか

最後は「ポールポジションは獲得したけど優勝したことがないドライバー」とその逆「優勝はしたけど、ポールポジションは獲得していないドライバー」を調べました。全員の名前を並べるとまたまた長くなるので、こちらは人数と代表者のみを挙げました。
前者は現役ドライバーが2人います。今シーズンからフェラーリに昇格し、トップドライバー達の撃破に奔走するルクレールと、もはや古参ドライバーの域に達した予選屋ヒュルケンベルグの2人です。ルクレールは決勝もいい走りをしているのですが、どこかまだ焦りと名門とは思い難いチームの戦略に泣かされている感が否めません。まだキャリアも年齢も浅く、チャンスはいくらでもあります。早かれ遅かれ優勝のメンバーに名を連ねてくると信じています。
優勝のみの方には現役ドライバーはいませんが、近しいドライバーにハーバートとアーバインがいます。アーバインはこのブログで何度となくイジってきた「ノンポールチャンピオン候補者」の1人でした。チャンピオン決定となる1999年最終戦日本GPではチャンピオン連覇のかかるハッキネンにスタートで引き離されて、珍記録樹立はなりませんでした。

今回は初ポール100人目を記念して、初ポールにまつわる数字を扱ってきました。今後誰が101人目のポールポジションを獲得するのでしょうか。F1の歴史はまだまだ続きます。
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「なぜお前が100人目?!」「早く優勝してねー」

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前回に引き続き、当たり年パート2は「デビュー年」で並べてみます。サンプルは前回抽出した、戦績、知名度抜群の選りすぐり82人をそのまま使わせて頂きます(手抜き)
   ◎はチャンピオン、★は現役F1ドライバー
    (データは2015年シーズンまで)

《1950年代前半デビュー》
G・ファリーナ◎             1906.10.30生 
   1950年デビュー   アルファロメオ
   優勝5回   表彰台20回 チャンピオン1回
J・M・ファンジオ◎       1911.06.24生 
   1950年デビュー   アルファロメオ
   優勝24回 表彰台35回 チャンピオン5回
A・アスカリ◎                 1918.07.13生 
   1950年デビュー   フェラーリ
   優勝13回 表彰台17回 チャンピオン2回
S・モス                            1929.09.17生
   1951年デビュー   HWM
   優勝16回 表彰台24回 チャンピオン0回
M・ホーソーン◎             1929.04.10生 
   1952年デビュー   クーパー
   優勝3回   表彰台18回 チャンピオン1回
P・コリンズ                     1931.11.06生 
   1952年デビュー   HWM
   優勝3回   表彰台9回   チャンピオン0回

《1950年代後半デビュー》
J・ブラバム◎                  1926.04.02生 
   1955年デビュー   クーパー
   優勝14回 表彰台31回 チャンピオン3回
T・ブルックス                  1932.02.25生 
   1956年デビュー   BRM
   優勝6回   表彰台10回 チャンピオン0回
G・ヒル◎                         1929.02.15生 
   1958年デビュー   ロータス
   優勝14回 表彰台36回 チャンピオン2回
D・ガーニー                      1931.04.13生 
   1959年デビュー   フェラーリ
   優勝4回   表彰台19回 チャンピオン0回
B・マクラーレン               1937.08.30生 
   1959年デビュー   クーパー
   優勝4回   表彰台27回 チャンピオン0回

《1960年代前半デビュー》
J・サーティース◎            1934.02.11生 
   1960年デビュー   ロータス
   優勝6回   表彰台24回 チャンピオン1回
J・クラーク◎                   1936.03.04生 
   1960年デビュー   ロータス
   優勝25回 表彰台32回 チャンピオン2回
J・リント◎                       1942.04.18生 
   1964年デビュー   ブラバム
   優勝6回   表彰台13回 チャンピオン1回

《1960年代後半デビュー》
D・ハルム◎                      1936.06.18生 
   1965年デビュー   ブラバム
   優勝8回   表彰台33回 チャンピオン1回
J・スチュワート◎            1939.06.11生 
   1965年デビュー   BRM
   優勝27回 表彰台43回 チャンピオン3回
J・イクス                          1945.01.01生
   1967年デビュー   クーパー
   優勝8回   表彰台25回 チャンピオン0回
M・アンドレッティ◎       1940.02.28生
   1968年デビュー   ロータス
   優勝12回 表彰台19回 チャンピオン1回

《1970年代前半デビュー》
C・レガッツォーニ           1939.09.05生
   1970年デビュー   フェラーリ
   優勝5回   表彰台28回 チャンピオン0回
R・ピーターソン               1944.02.14生 
   1970年デビュー   マーチ
   優勝10回 表彰台26回 チャンピオン0回
E・フィッティパルディ◎ 1946.12.12生 
   1970年デビュー   ロータス
   優勝14回 表彰台35回 チャンピオン2回
N・ラウダ◎                      1949.02.22生 
   1971年デビュー   マーチ
   優勝25回 表彰台54回 チャンピオン3回
C・ロイテマン                  1942.04.12生 
   1972年デビュー   ブラバム
   優勝12回 表彰台45回 チャンピオン0回
J・シェクター◎               1950.01.29生 
   1972年デビュー   マクラーレン
   優勝10回 表彰台33回 チャンピオン1回
J・ハント◎                      1947.08.29生 
   1973年デビュー   マーチ
   優勝10回 表彰台23回 チャンピオン1回
J・ワトソン                      1946.05.04生
   1973年デビュー   ブラバム
   優勝5回   表彰台20回 チャンピオン0回

《1970年代後半デビュー》
A・ジョーンズ◎              1946.11.02生 
   1975年デビュー   ヘスケス
   優勝12回 表彰台24回 チャンピオン1回
G・ヴィルヌーブ             1950.01.18生
   1977年デビュー   マクラーレン
   優勝6回   表彰台13回 チャンピオン0回
R・パトレーゼ                 1954.04.17生
   1977年デビュー   シャドウ
   優勝6回   表彰台37回 チャンピオン0回
R・アルヌー                    1948.07.04生 
   1978年デビュー   マルティニ
   優勝7回   表彰台22回 チャンピオン0回
K・ロズベルグ◎             1948.12.06生
   1978年デビュー   セオドール
   優勝5回   表彰台17回 チャンピオン1回
N・ピケ◎                       1952.08.17生 
   1978年デビュー   エンサイン
   優勝23回 表彰台60回 チャンピオン3回
E・チーバー                    1958.01.10生 
   1978年デビュー   セオドール
   優勝0回   表彰台9回   チャンピオン0回

《1980年代前半デビュー》
N・マンセル◎                1953.08.08生 
   1980年デビュー   ロータス
   優勝31回 表彰台59回   チャンピオン1回
A・プロスト◎                1955.02.24生 
   1980年デビュー   マクラーレン
   優勝51回 表彰台106回 チャンピオン4回
A・デ・チェザリス         1959.05.31生 
   1980年デビュー   アルファロメオ
   優勝0回   表彰台5回   チャンピオン0回
D・ワーウィック            1954.08.27生 
   1981年デビュー   トールマン
   優勝0回   表彰台4回     チャンピオン0回
M・アルボレート            1956.12.13生 
   1981年デビュー   ティレル
   優勝5回   表彰台23回   チャンピオン0回
T・ブーツェン                1957.07.13生 
   1983年デビュー   アロウズ
   優勝3回   表彰台15回   チャンピオン0回
G・ベルガー                   1959.08.27生
   1984年デビュー   ATS
   優勝10回 表彰台48回 チャンピオン0回
M・ブランドル               1960.06.01生  
   1984年デビュー   ティレル
   優勝0回   表彰台9回   チャンピオン0回
A・セナ◎                       1960.03.21生 
   1984年デビュー   トールマン
   優勝41回 表彰台80回 チャンピオン3回

《1980年代後半デビュー》
J・アレジ                        1964.06.11生 
   1989年デビュー   ティレル
   優勝1回   表彰台32回 チャンピオン0回
J・ハーバート                 1964.06.25生 
   1989年デビュー   ティレル
   優勝3回   表彰台7回   チャンピオン0回

《1990年代前半デビュー》 
M・ハッキネン◎            1968.09.28生 
   1991年デビュー   ロータス
   優勝20回 表彰台51回   チャンピオン2回
M・シューマッハ◎        1969.01.03生 
   1991年デビュー   ジョーダン
   優勝91回 表彰台155回
チャンピオン7回
D・ヒル◎                      1960.09.17生 
   1992年デビュー   ブラバム
   優勝22回 表彰台42回 チャンピオン1回
E・アーバイン               1965.11.10生 
   1993年デビュー   ジョーダン
   優勝4回   表彰台26回 チャンピオン0回
R・バリチェロ               1972.05.23生
   1993年デビュー   ジョーダン
   優勝11回 表彰台68回 チャンピオン0回
O・パニス                      1966.09.02生 
   1994年デビュー   リジェ
   優勝1回   表彰台5回   チャンピオン0回
M・サロ                         1966.11.30生 
   1994年デビュー   ロータス
   優勝0回   表彰台2回   チャンピオン0回
H・H・フレンツェン     1967.05.18生 
   1994年デビュー   ザウバー
   優勝3回   表彰台18回 チャンピオン0回
D・クルサード               1971.03.27生 
   1994年デビュー   ウィリアムズ
   優勝13回 表彰台62回   チャンピオン0回
J・フェルスタッペン     1972.03.04生 
   1994年デビュー   ベネトン
   優勝0回   表彰台2回     チャンピオン0回

《1990年代後半デビュー》
J・ヴィルヌーブ◎         1971.04.09生 
   1996年デビュー   ウィリアムズ
   優勝11回 表彰台23回   チャンピオン1回
G・フィジケラ               1973.01.14生 
   1996年デビュー   ミナルディ
   優勝3回   表彰台19回 チャンピオン0回
J・トゥルーリ                1974.07.13生 
   1997年デビュー   ミナルディ
   優勝1回   表彰台11回 チャンピオン0回
R・シューマッハ           1975.06.30生 
   1997年デビュー   ジョーダン
   優勝6回   表彰台27回 チャンピオン0回

《2000年代前半デビュー》
N・ハイドフェルド       1977.05.10生
   2000年デビュー   プロスト
   優勝0回   表彰台13回 チャンピオン0回
J・バトン◎★               1980.01.19生生
   2000年デビュー   ウィリアムズ
   優勝15回 表彰台50回 チャンピオン1回
J・P・モントーヤ         1975.09.20生
   2001年デビュー   ウィリアムズ
   優勝7回   表彰台29回 チャンピオン0回
K・ライコネン◎★        1979.10.17生 
   2001年デビュー   ザウバー
   優勝20回 表彰台80回 チャンピオン1回
F・アロンソ◎★            1981.07.29生 
   2001年デビュー   ミナルディ
   優勝32回 表彰台97回 チャンピオン2回
M・ウェバー                  1976.08.27年生 
   2002年デビュー   ミナルディ
   優勝9回   表彰台42回 チャンピオン0回
F・マッサ★                   1981.04.25生 
   2002年デビュー   ザウバー
   優勝11回 表彰台41回 チャンピオン0回
T・グロック                   1982.03.18生 
   2004年デビュー   ジョーダン
   優勝0回   表彰台3回   チャンピオン0回

《2000年代後半デビュー》
R・クビカ                      1984.12.07生 
   2006年デビュー   BMWザウバー
   優勝1回   表彰台12回 チャンピオン0回
N・ロズベルグ★           1985.06.27生 
   2006年デビュー   ウィリアムズ
   優勝14回 表彰台41回 チャンピオン0回
H・コバライネン           1981.10.19生 
   2007年デビュー   ルノー
   優勝1回   表彰台4回   チャンピオン0回
L・ハミルトン◎★        1985.01.07生 
   2007年デビュー   マクラーレン
   優勝43回 表彰台87回 チャンピオン3回
S・ベッテル◎★           1987.07.03生 
   2007年デビュー   BMWザウバー
   優勝42回 表彰台79回 チャンピオン4回
R・グロージャン★       1986.04.17生
   2009年デビュー   ルノー
   優勝0回   表彰台10回 チャンピオン0回

《2010年代前半デビュー》
N・ヒュルケンベルグ★ 1987.08.19生
   2010年デビュー   ウィリアムズ
   優勝0回   表彰台0回   チャンピオン0回
D・リカルド★               1989.07.01生 
   2011年デビュー   ヒスパニア
   優勝3回   表彰台10回   チャンピオン0回
S・ペレス★                   1990.01.26生 
   2011年デビュー   ザウバー
   優勝0回   表彰台5回     チャンピオン0回
V・ボッタス★               1989.08.28生
   2013年デビュー   ウィリアムズ
   優勝0回   表彰台8回     チャンピオン0回
E・グティエレス★        1991.08.05生 
   2013年デビュー   ザウバー
   優勝0回   表彰台0回     チャンピオン0回
M・エリクソン★           1990.09.02生
   2014年デビュー   ザウバー
   優勝0回   表彰台0回     チャンピオン0回
D・クビアト★               1994.04.26生 
   2014年デビュー   トロ・ロッソ
   優勝0回   表彰台1回    チャンピオン0回

《2010年代後半デビュー》
F・ナッセ★                   1992.8.21生 
   2015年デビュー   ザウバー
   優勝0回   表彰台0回     チャンピオン0回
C・サインツ★               1994.09.01生 
   2015年デビュー   トロ・ロッソ
   優勝0回   表彰台0回     チャンピオン0回
M・フェルスタッペン★1997.09.30生 
   2015年デビュー   トロ・ロッソ
   優勝0回   表彰台0回     チャンピオン0回

当然ながら生まれた順とデビュー年は遠からずです。若干の違いは「遅咲きか早咲きか」で変わります。
独断と偏見で選んだドライバー達ですが、2015年までで平均するとデビュー年は1984年、生まれ年は1960年、ちょうど41人目のA・セナあたりになりました。セナは前にも後にもちょうど真ん中くらいの世代のドライバーになってしまうんですね。デビューする平均は24.8歳となり、日本でいう大学を卒業して3年目、大学院を出てすぐくらいでしょうか。

傾向をみてみると、基本はバラけてますが、サンプルの抽出の仕方なのかたまたまたか、各年代の前半のドライバーが多く、チャンピオンも多い気がしないでもない。
細かくみていくと、ラッツェンバーガーとセナを失った1994年デビューが5人と多い割にはチャンピオンまでには至らなかったという、、。セナを失った穴をカバーしたのは彼らではなく、その少し前でラップしたハッキネンやM・シューマッハ、D・ヒルでした。残念!
1965年デビューに2人、1978年、1980年、1991年、2001年、2007年も2人チャンピオンを輩出しています。周期は決め辛く、たまたまな感じはありますね(笑)う〜ん、顕著な統計が出ず企画失敗か?!

参考までに今回は国籍でなくデビューチームを載せました。最近ではデビューといえばトロ・ロッソやザウバー、ウィリアムズといったチームが若手発掘に長け、登竜門になっています。ベッテルもリカルド、クビアトはトロ・ロッソが発端でしたし、ライコネンやマッサはザウバーが始まりです。初めからウィリアムズに乗れてしまうJ・ヴィルヌーブやモントーヤ、N・ロズベルグは恵まれた方かも。その前ではジョーダンやミナルディ、古くはロータスやティレル、マーチ、ブラバムがその窓口を担っていた気がします。


結果「当たり年」はデビュー年より生まれ年の方がまだ明瞭な結果が出たのではないかなと思います。F1ドライバーの当たり年、無くはないけどイマイチ!(笑)
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