ここで頭の体操。クイズです。これ、何だかわかりますか?まずはヒント無しです。
こんがらかった糸くずでも子供の落書きでもありません。F1にまつわる何かです。勘のいい方なら、ここでわかるかもしれない。

続いてヒント。こうしたらいかがですか?!このこんがらかったやつは、実は20の部品で構成されており、20個全てに色を付けて区別すると、こんな芸術的な落書きになります。色を根気よく辿ると、わかります。

わかりましたか?ギブアップ?!


正解は現役で使用されているF1サーキットです。当ブログに来て頂いている方で「サーキットを手描きしている」という言葉に感化され、ならばマニアのmiyabikunもトライしなければ!と思い立ち、土日の数時間を使って20サーキット全て描いてみました。CADで描ければもっと美しいのでしょうが、あいにく自宅のは15年前のヤツなのでインストールすら諦めて、エクセルの図形を使って手で描きました。ただし、描くといっても絵心に自信がなく、航空写真をトレースしただけです。
描くにあたって「北を上向き」とし、縮尺も極力揃えてやろうと心掛けました。そうするとあることに気が付きました。

「サーキットの規模は見た目と差がある」

コースレイアウトはいつも本やテレビで度々目にすることがあっても、見慣れた向きや名物コーナーの位置、ストレートの長さ、形に捉われてしまっています。さすがに20もあれば大小様々で随分と差があるものなんだなぁと思いました。
そこで以下に北上で描いたコースレイアウトを見慣れた「鈴鹿サーキット」を基本に並べて答え合わせしたいと思います。
ヒント無しで答えた方、隙間や外側に飛び出したコーナーの特徴からだけで捉えられる生粋の「F1マニア」。ヒントを見てわかった方は色彩感覚抜群の「F1芸術家」です。わからなかった方は以下で確認してみて下さいね!

《比較対象》
第16戦  日本GP
   鈴鹿   一周5.807km
第1戦  オーストラリアGP
   アルバート・パーク 一周5.303km
第2戦  中国GP
   上海国際                  一周5.451km

アルバート・パークはさほど長くないのに、描くと意外とデカい。間違いないかと何度も縮尺を見直しましたが、間違いではなさそう。逆に画数が少なめな「上の字クルリン」はストレートが長いけど大きくはないんですね。

第3戦  バーレーンGP
   バーレーン国際                   一周5.412km
第4戦  ロシアGP
   ソチ・オリンピックパーク 一周5.848km

次レースのソチは鈴鹿と距離も同じくらいの5.853kmです。並べるとまあ似た感じ。バーレーンは少しだけ短い距離ですが、レイアウト上はこじんまりとしている印象です。近代サーキットは限られた土地で様々なレイアウトを組める経済設計をしてあげたいです。

第5戦  スペインGP
   カタロニア               一周4.655km
第6戦  モナコGP
   モンテカルロ市街地 一周3.340km
第7戦  カナダGP
   ジル・ヴィルヌーブ 一周4.361km

この3つは小さめだったので無理矢理つっこみました。カタロニアって、こんなにコンパクトなの?!意外です。間違っていないか心配ですがひとまず合ってるはず。モナコは描くのが大変でした。どのサーキットも航空写真から忠実にトレースしていますが、実はモナコだけ他よりズルしたところがあります。ピットを挟むコントロールライン前とプールサイドシケインあたりを少し誇張しました。実際はもっと細いです。大目にみてあげて下さい(笑)

第8戦  ヨーロッパGP
   バクー市街地        一周6.006km
第9戦  オーストリアGP
   レッドブルリンク 一周4.326km

アゼルバイジャンのバクー市街地が今回一番苦戦しました。まだ開催1回でレイアウトすら頭に入っていないのに、航空写真からでは「どの路地を曲がるんだっけ?!」と目を凝らしながら探しました。似たような線形をなぞって、たぶん合ってるはずです。一方でレッドブルリンクは全サーキットで一番楽でした。高低差の要素を入れたら一筋縄ではいかなそうだけど。。

第10戦イギリスGP
   シルバーストン  一周5.891km
第11戦ハンガリーGP
   ハンガロリンク 一周4.381km

シルバーストンも様々なレイアウトを経験し、コントロールラインも変更になった「F1界の大ベテラン」サーキットですね。まあまあデカい。ハンガロリンクは勝手に小さいイメージをもって描いて並べるとそうでもない。カタロニアやモンテカルロの方がよっぽど小さく見えます。

第12戦ベルギーGP
   スパ・フランコルシャン 一周7.004km
第13戦イタリアGP
   モンツァ                          一周5.793km

この2つはデカい部類のサーキットです。大きさと向きは統一したかったので頑張って入れてみると、比較対象の鈴鹿にかかってしまいました。2つと並ぶと鈴鹿が可愛く見えてきます。この3つはファンのみならずドライバーからも上位に来る人気サーキット達です。

第14戦シンガポールGP
   マリーナ・ベイ市街地 一周5.065km
第15戦マレーシアGP
   セパン国際                   一周5.543km

シンガポール市街地も描くと大変です。一貫して市街地サーキットは普段は市街地に違いないので、このブログで何回かネタにしている「空想サーキット」みたいなところがあります。今後の空想サーキットにも勉強になりそうだ。パックマンのマレーシア・セパンは今シーズンをもってF1見納めになります。

第17戦アメリカGP
   COTA                               一周5.513km
第18戦メキシコGP
   エルマノス・ロドリゲス 一周4.304km

最新鋭のティルケサーキットに古来から改修を受けて行われるサーキット。エルマノス・ロドリゲスは「拳銃の先の銃口」が丸くなくなったせいか頭デッカチさは感じなくなりました。おそろ恐ろしいサバイバルナイフにカギ付き拳銃、時差も日本人観戦者にとって恐ろしさに拍車をかける「武器」です。

第19戦ブラジルGP
   ホセ・カルロス・パーチェ 一周4.309km
第20戦アブダビGP
   ヤス・マリーナ                   一周5.554km

インテルラゴスは想像通りのコンパクトさ。アメリカのCOTAの様に中心に高台を設ければ360°手に取るようにレースを追っかけられそうです。ヤス・マリーナは特徴的なピットレーンのアンダーパスもおまけに再現してみました。芸が細かいでしょう?!(笑)立体交差があるのはココと我が国鈴鹿。本線の立体交差は鈴鹿だけとなります。


いかがでしたでしょうか?!思わず目の錯覚かなと思ってしまいそうですが、同縮尺で並べてみると、各サーキットの大きさや小ささがよくわかります。長さとは全然違うものですね!本当は内周の面積で規模比較をしようとも思いましたが、CADではないので諦めました。また、実際に自分で線を引いてみると、よく覚えられる気がします。

今後はサーキットも自力で描いてアップしていこうと思います。