miyabikun昨日まで仕事で大阪に居ました。久し振りの大阪だったのですが、コロナ明けの影響か、行った場所が繁華街だったからか、夜は観光客、特に海外の方でいっぱいでした。何だか東京よりも人が多かったように感じます。
本来なら今週末は中国GPが開催される予定だったんですよね。先日のアルバートパークサーキットと同様にmiyabikun上海国際サーキットのレイアウトもなかなかのお気に入り。せっかく待望の中国人ドライバーが誕生したというのに、肝心のGP開催延期が続いています。周くんにはまだF1で頑張ってほしいと願っていますが、下手したら「入れ違い」みたいにならないといいのですが。現テクニカルレギュレーションのマシンが走るのはいつになるのだろうか。。
その代わりと言っては何ですが、このブログでは最近のお決まりとなりつつある「過去のレースで開催された気分になってしまおう!」ということで、勝手に中国GPを開催したいと思います。今回は今から15年も前の話、2008年の第17戦に開催されたレースをチョイスしました。2008年のレースは全18戦のうちの9回目と半数を振り返ることとなります。また中国GPを取り扱うのは8回目です。2004年から2019年までのうち、このブログでリアルタイム観戦記を行った2015年以前を数えると11戦。何気に残りは3戦を数えるのみとなりました。あと3回分は埋め合わせできるけど、それ以上はmiyabikun振り返られぬぞ。
近年はシーズン序盤に設定される中国GPも、当初は日本GPと連ねたシーズン終盤に設定されていました。今回の2008年はその終盤開催の最終年であり、チャンピオン争いにとって重要なレースの一つを担っていたものになります。
ここまでの16戦の戦績を確認しておくと、ランキングトップはF1で2年目を過ごすマクラーレンのハミルトンが4勝を挙げて84ポイント。2位は最多となる5勝を挙げるフェラーリのマッサが79ポイント。3位は第7戦カナダGPで初優勝を挙げたBMWザウバーのクビカが入賞を重ね、3位72ポイントとなっています。この中国GPを含め最終戦まであと2戦しか残されていませんので、ドライバーズチャンピオン獲得の可能性があるのはこの3人に絞られています。以下、フェラーリで前年チャンピオンのライコネンと第15戦シンガポールGPで「クラッシュゲート」の渦中にいるルノーのアロンソが2勝ずつ。雨の中行われた第14戦イタリアGPでトロ・ロッソ(現 アルファタウリ)のベッテルが初ポール初優勝を経験。ほか、ウィリアムズでフルタイム参戦初年を迎えた中嶋一貴はえー5戦でまあ9ポイントで進行中。
最多勝にも関わらず、ランキング2位のマッサは囲み取材を受けています。たった5ポイント差ながら、当時は優勝が10ポイント、8位までが入賞ですから、正直あまり余裕がありません。
予選はQ1、Q2の各セッションでトップタイムを記録したハミルトンが自身通算12回目、シーズン7回目のポールポジションを獲得。マッサはQ2で0.188秒落ちの2番手に迫るも、肝心のQ3でハミルトンとの差が0.586秒まで開き3番手が精一杯。決勝でハミルトンの前に立つ必要があるという絶対条件が課せられます。
日本絡み勢はトヨタのトゥルーリが9番手、グロックが13番手。ホンダはバリチェロが14番手でバトンは18番手。ウィリアムズ・トヨタのロズベルグが15番手で中嶋一貴はまあ17番手となっています。
《予選結果》
P.P. L・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
2 K・ライコネン(フェラーリ)
3 F・マッサ (フェラーリ)
※タイヤはブリヂストンのワンメイク
決勝のスタートタイヤは上位でもチョイスが異なりました。ハミルトンはライン無しのハードタイヤ。2番手、3番手のフェラーリは蹴り出し狙いでラインありのソフトタイヤを履いています。独りぼっちのハミルトンに対して、フェラーリは2人での攻め立てる魂胆。
スタートではそれも叶わず、ハミルトンは順調にターン1に向かっていきます。早くも勝負アリ?!いやいや、まだ様子をみてみよう。
5周ほど様子をみても、ハミルトンとフェラーリの差は縮まるどころか拡がる一方です。ハミルトンと2位のライコネンは3.29秒差、3位マッサは既に5.83秒も離れてしまっています。
マッサの後方4位走行のアロンソには「フェラーリと同等」発言が出る始末。モタモタしていると、ハミルトンのハードタイヤが整って優位性が無くなっちまいますぜ?!
マッサ、ではなくライコネンがお得意のファステストラップを記録すると
触発されたかハミルトンも即座に更新にかかる。ハミルトンには余裕が感じられます。
存在感が無い3位マッサは上位で最も早い14周目にタイヤ交換と給油を行い、ソフトタイヤから再びソフトタイヤを履く。同時に入った4位アロンソはハードからハードへ。
その翌周にトップのハミルトンと2位ライコネンが同時にピットへ。ハミルトンはアロンソと同様にハードからハードを履きますが、
ライコネンはソフトからハードに乗り換えとマッサとは異なるタイヤチョイスをします。マシンの特性差だけでなく、ドライバーの特性によるものか。
残り19周でマッサは2回目のタイヤ交換を行い、当然ながらここでハードタイヤを選ぶ必要が出てきます。トラックに戻り暫定4位、実質3番手のまま。
計算通り、2回目もマッサの1周遅れでハミルトンとライコネンはシンクロしています。ハミルトンは給油とソフトタイヤ交換を6.8秒で完了。
ライコネンは再びソフトタイヤを選ぶも、静止時間はじっくり8.4秒かけて、正式に勝負アリ。フェラーリがハミルトンを食い止めるチャンスは絶たれました。
こうなれば次は如何にしてマッサとハミルトンの差を最小限に抑えるかに注目されます。現状は2位ライコネンがターン1進入時点で、3位マッサはコントロールライン付近にいます。
(予選、決勝ともガチでやって勝てへんやないか)
ちなみに現在は許されているチームオーダーは2004年から「フェラーリ自らの手」により禁止されています。
残り8周となる48周目。ライコネンのペースが急激に落ち、マッサが急接近。
しれっと前に出て、マッサ2位浮上。これについてはチームオーダーが懸念されましたが、あくまで状況を読んだライコネン自身が選んだ行為とのことでお咎め無し。ライコネンさすがわかってらっしゃる。前年は最終戦に「自力で」奇跡的逆転チャンピオンを成し遂げました。マッサに残されたチャンスを少しでも大きくするためのお膳立てでした。
《決勝結果》
1 L・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
2 F・マッサ (フェラーリ)
3 K・ライコネン(フェラーリ)
結果的にはハミルトンのポールトゥウィン、さらにファステストラップまで獲得する完全試合により、マッサと勝利数で並ぶ。独走で面白みにやや欠く結果ではあるものの、このレースで優勝できたことはかなり重要。次戦最終戦ブラジルGPでハミルトンは2位のマッサが如何なる順位でも、4ポイント5位でフィニッシュできればマッサの到達できない領域に達します。前年2007年は最終戦で奇跡的な悔しい思いをしましたので、それをまた最終戦で晴らすことができます。
2位を譲った形となった現チャンピオンのライコネンは
「チャンピオン争いをしていないので2位でも10位でも大差無い」
相変わらずのドライさ(笑)もうチャンピオンから陥落した状況を受け入れて割り切っています。
一方で奇跡にかけるしかないマッサは
サッカーの決勝で同点のPK戦に入った心境と例える。同点ならまだいいものの、例えるなら「PK戦で既に先に4本決められた状態」くらいの危機的状況の方が正しい。
・・・そして我々はこの後の結末も既に知っています。
ぐすん。。
母国での最終戦でちゃんと優勝し、シーズン最多勝を挙げたのにね。。マッサには本当に申し訳ないけど、毎度このネタに触れたくなっちゃう。だから、このレースはかなり重要な一戦だったわけです。
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本来なら今週末は中国GPが開催される予定だったんですよね。先日のアルバートパークサーキットと同様にmiyabikun上海国際サーキットのレイアウトもなかなかのお気に入り。せっかく待望の中国人ドライバーが誕生したというのに、肝心のGP開催延期が続いています。周くんにはまだF1で頑張ってほしいと願っていますが、下手したら「入れ違い」みたいにならないといいのですが。現テクニカルレギュレーションのマシンが走るのはいつになるのだろうか。。
その代わりと言っては何ですが、このブログでは最近のお決まりとなりつつある「過去のレースで開催された気分になってしまおう!」ということで、勝手に中国GPを開催したいと思います。今回は今から15年も前の話、2008年の第17戦に開催されたレースをチョイスしました。2008年のレースは全18戦のうちの9回目と半数を振り返ることとなります。また中国GPを取り扱うのは8回目です。2004年から2019年までのうち、このブログでリアルタイム観戦記を行った2015年以前を数えると11戦。何気に残りは3戦を数えるのみとなりました。あと3回分は埋め合わせできるけど、それ以上はmiyabikun振り返られぬぞ。
近年はシーズン序盤に設定される中国GPも、当初は日本GPと連ねたシーズン終盤に設定されていました。今回の2008年はその終盤開催の最終年であり、チャンピオン争いにとって重要なレースの一つを担っていたものになります。
ここまでの16戦の戦績を確認しておくと、ランキングトップはF1で2年目を過ごすマクラーレンのハミルトンが4勝を挙げて84ポイント。2位は最多となる5勝を挙げるフェラーリのマッサが79ポイント。3位は第7戦カナダGPで初優勝を挙げたBMWザウバーのクビカが入賞を重ね、3位72ポイントとなっています。この中国GPを含め最終戦まであと2戦しか残されていませんので、ドライバーズチャンピオン獲得の可能性があるのはこの3人に絞られています。以下、フェラーリで前年チャンピオンのライコネンと第15戦シンガポールGPで「クラッシュゲート」の渦中にいるルノーのアロンソが2勝ずつ。雨の中行われた第14戦イタリアGPでトロ・ロッソ(現 アルファタウリ)のベッテルが初ポール初優勝を経験。ほか、ウィリアムズでフルタイム参戦初年を迎えた中嶋一貴はえー5戦でまあ9ポイントで進行中。
最多勝にも関わらず、ランキング2位のマッサは囲み取材を受けています。たった5ポイント差ながら、当時は優勝が10ポイント、8位までが入賞ですから、正直あまり余裕がありません。
予選はQ1、Q2の各セッションでトップタイムを記録したハミルトンが自身通算12回目、シーズン7回目のポールポジションを獲得。マッサはQ2で0.188秒落ちの2番手に迫るも、肝心のQ3でハミルトンとの差が0.586秒まで開き3番手が精一杯。決勝でハミルトンの前に立つ必要があるという絶対条件が課せられます。
日本絡み勢はトヨタのトゥルーリが9番手、グロックが13番手。ホンダはバリチェロが14番手でバトンは18番手。ウィリアムズ・トヨタのロズベルグが15番手で中嶋一貴はまあ17番手となっています。
《予選結果》
P.P. L・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
2 K・ライコネン(フェラーリ)
3 F・マッサ (フェラーリ)
※タイヤはブリヂストンのワンメイク
決勝のスタートタイヤは上位でもチョイスが異なりました。ハミルトンはライン無しのハードタイヤ。2番手、3番手のフェラーリは蹴り出し狙いでラインありのソフトタイヤを履いています。独りぼっちのハミルトンに対して、フェラーリは2人での攻め立てる魂胆。
スタートではそれも叶わず、ハミルトンは順調にターン1に向かっていきます。早くも勝負アリ?!いやいや、まだ様子をみてみよう。
5周ほど様子をみても、ハミルトンとフェラーリの差は縮まるどころか拡がる一方です。ハミルトンと2位のライコネンは3.29秒差、3位マッサは既に5.83秒も離れてしまっています。
マッサの後方4位走行のアロンソには「フェラーリと同等」発言が出る始末。モタモタしていると、ハミルトンのハードタイヤが整って優位性が無くなっちまいますぜ?!
マッサ、ではなくライコネンがお得意のファステストラップを記録すると
触発されたかハミルトンも即座に更新にかかる。ハミルトンには余裕が感じられます。
存在感が無い3位マッサは上位で最も早い14周目にタイヤ交換と給油を行い、ソフトタイヤから再びソフトタイヤを履く。同時に入った4位アロンソはハードからハードへ。
その翌周にトップのハミルトンと2位ライコネンが同時にピットへ。ハミルトンはアロンソと同様にハードからハードを履きますが、
ライコネンはソフトからハードに乗り換えとマッサとは異なるタイヤチョイスをします。マシンの特性差だけでなく、ドライバーの特性によるものか。
残り19周でマッサは2回目のタイヤ交換を行い、当然ながらここでハードタイヤを選ぶ必要が出てきます。トラックに戻り暫定4位、実質3番手のまま。
計算通り、2回目もマッサの1周遅れでハミルトンとライコネンはシンクロしています。ハミルトンは給油とソフトタイヤ交換を6.8秒で完了。
ライコネンは再びソフトタイヤを選ぶも、静止時間はじっくり8.4秒かけて、正式に勝負アリ。フェラーリがハミルトンを食い止めるチャンスは絶たれました。
こうなれば次は如何にしてマッサとハミルトンの差を最小限に抑えるかに注目されます。現状は2位ライコネンがターン1進入時点で、3位マッサはコントロールライン付近にいます。
(予選、決勝ともガチでやって勝てへんやないか)
ちなみに現在は許されているチームオーダーは2004年から「フェラーリ自らの手」により禁止されています。
残り8周となる48周目。ライコネンのペースが急激に落ち、マッサが急接近。
しれっと前に出て、マッサ2位浮上。これについてはチームオーダーが懸念されましたが、あくまで状況を読んだライコネン自身が選んだ行為とのことでお咎め無し。ライコネンさすがわかってらっしゃる。前年は最終戦に「自力で」奇跡的逆転チャンピオンを成し遂げました。マッサに残されたチャンスを少しでも大きくするためのお膳立てでした。
《決勝結果》
1 L・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
2 F・マッサ (フェラーリ)
3 K・ライコネン(フェラーリ)
結果的にはハミルトンのポールトゥウィン、さらにファステストラップまで獲得する完全試合により、マッサと勝利数で並ぶ。独走で面白みにやや欠く結果ではあるものの、このレースで優勝できたことはかなり重要。次戦最終戦ブラジルGPでハミルトンは2位のマッサが如何なる順位でも、4ポイント5位でフィニッシュできればマッサの到達できない領域に達します。前年2007年は最終戦で奇跡的な悔しい思いをしましたので、それをまた最終戦で晴らすことができます。
2位を譲った形となった現チャンピオンのライコネンは
「チャンピオン争いをしていないので2位でも10位でも大差無い」
相変わらずのドライさ(笑)もうチャンピオンから陥落した状況を受け入れて割り切っています。
一方で奇跡にかけるしかないマッサは
サッカーの決勝で同点のPK戦に入った心境と例える。同点ならまだいいものの、例えるなら「PK戦で既に先に4本決められた状態」くらいの危機的状況の方が正しい。
・・・そして我々はこの後の結末も既に知っています。
ぐすん。。
母国での最終戦でちゃんと優勝し、シーズン最多勝を挙げたのにね。。マッサには本当に申し訳ないけど、毎度このネタに触れたくなっちゃう。だから、このレースはかなり重要な一戦だったわけです。
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