F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:モントーヤ

年明け早々にインフルエンザに見舞われて、自己管理の甘さを晒したmiyabikun。F1観戦500戦練磨も「病」には勝てませんでした。日曜夜38.5℃まで上がった熱も35℃台まで落ち、今は5日間飲み切りの薬で毎時1回やってくる「味付きの咳」併せてガラッガラなハスキーボイスと格闘しております。重要な会議がいくつか予定されていて、休んでいるのが申し訳ないと思いつつ、これらを完治させないと周りの方に不快感を与えてしまいますもんね!こんな時は頭を使わずコレを飲んで早く元気になるぞ、と今回選んだのはエスエス製薬「エスカップ」のCMです。

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お、これはmiyabikunお気に入りのホーンウィングじゃないか!と思ったのも束の間、車体はノーズが細くギンギラギンのやつ、ということは大好きなマクラーレンMP4-20ではなく翌2006年「ダダ滑り」のMP4-21の方です。このマシンも確かにカッコいいんですが、戦績を比べちゃうと「見掛け倒し感」が半端じゃなかったですよね。だって勝てないし遅いし壊れるし途中で誰かは辞めちゃうし、、駄作だったなぁ。やっぱりね、3.0ℓV10から2.4ℓV8へのシフトにちゃんと合わせ込めなかったのがイタかった。
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CM自体はカッコよく仕上がっています。カメラでは追い切れないくらいコーナーを俊敏に通過するマシン
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ちょっと頼り無さを感じ始めたミシュランタイヤ(笑)
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気合い充分の若かりしライコネン
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さあ召し上がれ!とピットで戦う者たちに差し出されたキンキンに冷えたエスカップ
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なかなか言うことを聞いてくれなさそうな対極な2人がそれも向かい合って、たぶん言われた通りに一気飲み(笑)
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いってらっしゃいライコネン!なぜだかモントーヤよりライコネンのカットの方が多い。モータースポーツ全般が好きな方からしたら、モントーヤはF1以前から有名ですが、この頃あたりは「見た目重視なミーハーなファン」も微かにいました。その目線からいくと、確かにライコネンの方が注目はしてくれそうですね。キミ様が飲むなら私も私も〜!となるかな(笑)miyabikunはこの手の栄養ドリンクはあまり効かないので、タウリンを鼻血が出るくらいもっとドバドバに入れてくれなきゃギンギンにはならなそう。
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ちなみにmiyabikunがたまーに飲むのは今回のCMの会社ではない「チオビタ・アイビタス」というもので、目の奥が痛くなった時に世話になっています。エスカップは数回しか飲んだことがないけど、今飲んでる薬と飲み合わせ悪くなければ、久々に飲んでみようかな。味付きの咳、治るかもしれん?!
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最近は「CMと名車」がルーティン化してしまって申し訳ないです。勘のいい方は「次はどうせアレが来るんでしょう?!」と悟られてしまいそう。今年は何だか年明けから頭がダラけてしまっています。シーズンオフの弱気発言をお許し下さいませ。ネタ選びは決して手は抜いていませんよ!ちゃんとそれなりに「順番や意味」も持たせているし、なによりF1愛は変わりません!だから仕事もそのくらい一生懸命にやれ!と自分自身を叱咤(笑)

https://youtu.be/8MhvMtmwF68

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えへへ、もう一発スパの過去を振り返ろうと思いましたが、考えていた年もスパのレースも結構やっていたことに気付き、将来に取っておくことにしました。まだベルギーGPを終えていないのに今回は二週連続開催で時間がないであろう先走りの2005年イタリアGPを振り返ろうと思います。例年はベルギー、イタリアの順が続いていますが、この年はイタリアが先でした。ベルギーもイタリアも振り返っておきたいレースは山ほどあります。

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2005年も何回か振り返っていますね。3.0ℓV10NAエンジンの最終年であり、なんと言っても天下を取り続けていたフェラーリとM・シューマッハの失墜、打って変わって二十代前半の若手の台頭とF1史においてもターニングポイントとなるシーズンでしたね。第15戦に設定されたイタリアGPまでにルノーのアロンソが6勝でランキングトップの95。マクラーレンのライコネンが5勝の71で続き、ポイント差24で勝るアロンソがかなり優位な状況で迎えています。現在のポイント換算でいうとアロンソ231対ライコネン179で差は52ポイントとなるので、今のハミルトン対ベッテルの同じ24ポイント差に比べてだいぶ大きなギャップであるといえます。

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ハンガリー、ベルギーと2連勝で食らいつくライコネンはお決まりとなっているマシンの信頼性の無さがここでも露呈され、エンジン交換により予選前に10位分降格が決まっています。高速モンツァをご自慢ホーンウィング無しで挑むも、合わせて運もとことん無し。

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予選はB・A・R勢がよく、佐藤琢磨に続いてバトンがトップタイムを更新していきます。さらにそれをモントーヤが0.315秒削ってパワーのマクラーレンのお出ましとなります。予選での瞬間最高速度は当時最速となる372.6km/hを記録しています(後の2016年ヨーロッパGPでウィリアムズのボッタスが378.0kmに更新)肝心のアロンソは0.265秒遅れとなる暫定2番手でまあまあ、安泰な位置に。
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そして最終アタックとなるライコネンはモントーヤをセクター2通過までに0.2秒削って、決して綺麗とは言えない修正しながらのパラボリカを抜けつつ唯一の1分20秒台となる11番手ポールポジションとなりました。
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つくづくエンジン交換がイタい。アロンソとしては、ライコネンが後ろに離れてくれるだけで一安心です。本音は数周ズレてエンジントラブルに気付かず、決勝スタートでぶっ壊れることに期待していました。
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《予選結果》
   1 K・ライコネン       (マクラーレン・M・MI)※
   2 J・P・モントーヤ (マクラーレン・M・MI)
   3 F・アロンソ          (ルノー・R・MI)
   4 J・バトン              (BAR・H・MI)
   ※エンジン交換ペナルティでスタート10位分降格
      MIはミシュランタイヤ

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ココのスタート直後の第1シケインは大抵何かが起きます。ただ予想外にこの年は後方でジョーダンのモンテイロとミナルディのアルバースが絡むくらいで、リタイヤやショートカットもなく平穏でした。で、必死に追いかけなきゃいけない11番手のポールシッターは?!
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12番手スタートのヴィルヌーブに並ばれてズルズルズル。今も昔もスタートの下手さは変わらない。

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トップのモントーヤと2位アロンソは付かず離れずの攻防戦で進行し、3位バトン以下を完全に引き離して別世界へ。バリチェロは佐藤琢磨がしっかりと押さえ込み、地元で完全に鳴りを潜めています。前年2004年までの「無敵」が嘘のようです。ターゲットのアロンソはモントーヤがカバーしてくれていますよ、ライコネンはどうなったかな。
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12周経ってヴィルヌーブの後ろ11位のまま。変ってないネン。君、いつまでやっとんネン。モンツァはストレートとシケインの構成で抜き易いようで後方乱気流の影響もあって困難です。スパと異なり、モンツァはスタート位置が後方になった時点でレースもほぼ終了したと言っても過言ではありません。それも相手がヴィルヌーブとくれば、簡単には抜かさせてくれませんでしたね。
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その「動くシケイン」が14周目にピットイン。前が開けたか、と思いきやトヨタのR・シューマッハがいました。こりゃダメだな。
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16周目に給油に入った4位走行の佐藤琢磨は17周相当の72ℓを積み込み、残り37周のため2ストップと予想されます。3位バトンも翌周に23周相当の92ℓを給油します。ところが佐藤琢磨が再びピットに向かい、給油している?!
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実は1回目に給油センサーの異状で給油量が定かでなかったため再び呼び寄せています。結果的に1回目で想定量の給油が出来ていたため、17周目の給油は不要、マシンはめちゃ重の溢れんばかりのガソリンで復帰した佐藤琢磨はトータル17秒停止していたことになり、ピットレーンのロスタイムを含めると相当なロスを強いられてしまいました。これはピットクルーのミスです。この年はシーズン序盤に燃料絡みで出場停止を食らったB・A・Rはまたもや給油のミスを招いてしまいました。

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堅実に2位を確保するアロンソは19周目に102ℓの給油を行い、トラックに戻ればR・シューマッハに蓋をされているライコネンの前に復帰しています。モタつく軽いライコネンと重いけどやることを済ませて前に出たアロンソはR・シューマッハを前に逃がしての直接対決。ライコネンは飛ばさなきゃいけないのにまだ抜けません。
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2周モタついてようやくライコネンが前に。ピットまでに1人でも前にと、フルスロットルで飛ばすライコネンは当時の決勝瞬間最高速度となる370.1km/hを記録しています(こちらも2016年のメキシコGPでウィリアムズのボッタスが372.5km/hに更新)25周目まで引っ張り108ℓの26周分を積み込んで残り28周を走る1ストップを採ります。
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ピットストップまでフェラーリは14周分、ルノーは19周分と比較しても、さらに積んでいたのにポールタイムを獲得したわけですから、いかに速さだけはマクラーレンが群を抜いていたかよくわかります。また、今は燃費調整をしながら53周を無給油で走破していますが、この108ℓという今の満タン量に近い程度で半分の26周しか走れないと考えると、燃費性能は2倍に向上(制限)しているといえます。その上でパワーユニットの使用制限があるわけですから厳しいですよね。2005年は1エンジンで2レース使用でした。

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さあ反撃開始という最中にライコネンの左リヤのトレッドが吹き飛んでいます。タイヤ1本だけ交換してピットアウトすれば今度はまたヴィルヌーブの後ろ。デジャブ(笑)
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本当に反撃開始しないとヤバい44周目にはタイヤ1本新品でバランスが崩れたのか、今度はスピン。一人でバタバタして全てが空回りとはこのことを言うのでしょうか。

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あと4周を残して相方モントーヤもライコネンと同じ位置のトレッドが剥離しています。スピードと引き換えのタイヤの酷使か、ほら、みるみるうちに最後の最後でアロンソが近付いてきたぞ?!
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《決勝結果》
   1 J・P・モントーヤ(マクラーレン・M・MI)
   2 F・アロンソ         (ルノー・R・MI)
   3 G・フィジケラ     (ルノー・R・MI)

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エンジン交換からタイヤ破損、スピンと速さにモノを言わせたマクラーレンは、派手さは無くとも堅実に走るルノーにダブル表彰台をプレゼントしています。両者の対照的なレース内容はこのシーズンの縮図のように感じました。
アロンソはライコネンとの差を4ポイント広げ、チャンピオン争いにおいてさらに楽な状態を築きます。その後ライコネンは次戦ベルギーで優勝して首の皮一枚で繋げ、続くブラジルでアロンソを上回る2位を獲得するも、2戦残しでアロンソが初戴冠となりました。大器晩成型のライコネンは勝てる可能性が強かったこのイタリアを落としたことで、チャンピオンになれる最後のチャンスを完全に失うこととなりました。

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このネタは比較的優秀な成績をおさめたマシンを優先に取り上げてきましたが、今回は見た目のインパクト抜群な「迷車」の方を選びました。以前は四強と数えられた名門も近年めっきり優勝争いから離れて、若手育成よりも金策に忙しいウィリアムズ。2004年型のFW26です。近年では珍しい「2つの顔を持つ」マシンです。
《設計》
パトリック・ヘッド
サム・マイケル
ギャビン・フィッシャー
アントニア・テルッツィ
《外見》
なんと言っても絶大インパクトのこのノーズ。ノーズって感じがしません。今流行りのあのお決まりノーズとこちらと、どちらがいいですか?今は概ね各車横並びですが、このシーズンでこんなデザインを採用したのはココだけです。短くて太いノーズ、いわゆる「セイウチノーズ」と呼ばれたものです。
ノーズコーンは車体で最も前方に位置し「空気を切り裂きやすい」形状を採ります。新幹線や戦闘機など高速度域になればなるほど鋭利になります。それはF1マシンも同じで、ライバルであるマクラーレンの同時期2004年MP4-19は
こんなに細いノーズでした。なのにウィリアムズは逆にどうして太く扁平で短い形状を採ったのか。理由が2つあります。 1つ目にF1マシンは「クラッシャブルストラクチャー」(衝撃吸収構造)とする必要があります。正面からの衝撃に対して、ガチガチに頑張って形を留めておくのではなく、わざと壊れやすくして衝撃を吸収してドライバーの命を守らなければなりません。市販車と同じく、サバイバル・セルと呼ばれるモノコック部分を潰さないようにしてあげます。ノーズは細い方が抵抗が小さくなりますが、必要強度を保つためには、ある程度素材を厚く、頑丈にする必要があって、そうなれば重量も増えてしまうという弊害を産みます。それを避けるために、必ずしも細くするのではなく、太くして必要強度を確保する方法を採ったわけです。2つ目は以前にあったグラウンドエフェクトカーと同様に「フロアの流速、流量増加からダウンフォースを得る」目的もありました。ノーズを扁平で高い位置にすることでフロアへ気流を誘導したかったのです。他チームとは異なる思想を採り入れた結果、あのような形状のノーズとなりました。ウィリアムズは当時も今もボディカラーは白が基調ですから、より大きい存在感、ディープインパクトに繋がっていたと思います。
大きく口を開けた先に立ちはだかるキールは中央部分の障害を少しでも排除すべく「ツインキール」としてその気流を損ねることなくフロアに導きます。
ただし、それら奇抜なフロントセクションは長続きせず、第13戦ハンガリーGPからよくある一般的なノーズコーンに吊り下げフロントウィングに変更されて、残り6戦を戦うことになります。フロントウィングの形状も中央が下がる形を採りました。
F1には様々なメーカーと国のエンジンが名を連ねる中で、BMWやメルセデスなどドイツのメーカーは今でもパワーで一枚上手ですよね。ほかフランス、アメリカそして日本などのメーカーにはない特徴だと思います。そのパワーがウリのBMWエンジンですが、痛手として2004年のレギュレーションである「1GPで1エンジン」に対して、信頼性確保のための若干のパワーダウンと重量増を強いられてしまいました。
以前に書いた「BMWザウバー」同様にBMWのエンジンを積むとノーズにキドニーグリルを彷彿とさせるカラーリングとなります。白を基調に紺とシルバーの境界線が入ります。個人的には渋くて好きです。歴代のウィリアムズは全般的に好みです。スポンサーは冠はBMW、サイドポンツーンにヒューレッドパッカードのhpがデカデカと入ります。他は今とは違う酒造メーカーのバドワイザー、ドイツの金融機関であるアリアンツなどです。一昔前は様々なスポンサーがついていました。
《エンジン》
BMW P84
V型10気筒・バンク角90度
排気量:2,998cc(推定)
最高回転数:19,000rpm(推定)
最大馬力:940馬力(推定)
スパークプラグ:チャンピオン
燃料・潤滑油:ペトロブラス・カストロール
《シャシー》
全長: - mm
全幅: - mm
全高: - mm
最低車体重量:600kg(ドライバー含む)
燃料タンク容量: - ℓ
クラッチ:AP
ブレーキキャリパー:カーボンインダストリー
ブレーキディスク:AP
ブレーキパッド:カーボンインダストリー
ホイール:OZ
サスペンション:フロント プッシュロッド
                                 リヤ    プッシュロッド
タイヤ:ミシュラン
《ドライバー》
No.3 ファン・パブロ・モントーヤ(全戦)
No.4 ラルフ・シューマッハ(第1〜9,16〜18戦)
         マルク・ジェネ(第10,11戦)
         アントニオ・ピッツォニア(第12〜16戦)

《戦績》
88ポイント コンストラクター4位
(1位1回、2位2回、3位1回、4位3回ほか)
ポールポジション1回

M・シューマッハにも敵意むき出しモントーヤとそれの弟R・シューマッハの「仲良し」(笑)コンビは4年目になります。戦績からみると2001年のFW23は4勝でコンストラクター3位、2002年FW24が1勝のコンストラクター2位、2003年のFW25は4勝でコンストラクター2位となり、今回のFW26が見劣りしてしまいます。勝つのはあのフロントマスクだけ。だから敢えて選びました(他のはまたいつかの機会でやりましょう)
大きなライバルなき連覇を続けるM・シューマッハに対して、ウィリアムズは毎年のように撃退最有力とされても、なかなかそれに至らないシーズンが続いてしまっています。2004年も序盤は第2戦マレーシアGPでモントーヤが2位、第4戦サンマリノGPもモントーヤの3位が精一杯で、なかなか「弟」が空回りで進行していきます。
第7戦ニュルブルクリンクによるヨーロッパGPでは「仲良く」同士討ち、続く第8戦カナダGPでは予選でようやくR・シューマッハがポールポジションを獲得し、モントーヤは4番手とパワーサーキットで開花すると思われましたが、R・シューマッハは決勝2位、モントーヤは4位からトヨタ2台と共に「ブレーキダクト寸法違反」なる失格を受けてしまいます。さらには第9戦アメリカGPではR・シューマッハがインディアナポリスのターン13でクラッシュ、モントーヤは代車使用が違反とされてまたもや失格。「マシンに負けない無様な内容」を立て続けるなど、完全に「負のループ」に入り込んでます(ちなみに翌2005年にトヨタへ移籍したR・シューマッハは同じターン13でまた派手なクラッシュをし「ミシュランボイコット」を招いています)
クラッシュから代走として格下のジェネやピッツォニア起用では当然成績は向上できず、第13戦でとうとうシンボリックな「セイウチノーズ」と決別、遅ればせながらの後期型導入に至りました。その後は復帰したR・シューマッハが第17戦日本GPで自身のシーズン唯一の2位表彰台、そして最終戦ブラジルGPでようやくモントーヤが優勝と、ポールポジション1回、優勝1回、失格は2回でコンストラクターズ4位に陥落するという名門にして散々なシーズンを送っています。
以前に何回か書いている通り、ウィリアムズといえばプライベーターながら1980年代を席巻した四天王全員が唯一ドライブしているという人気チームであり、エポックメーキングな技術やマシン革命、若手育成に長けるなど、F1の歴史にはなくてはならない存在として現在も君臨しています。見た目のインパクトはありますが、セイウチノーズもまんざら無茶苦茶な思想から生み出されたものでもなく「何か変えたい」という発想の転換から「成熟する前」に出してしまった苦肉の策とも言え、限られた範囲内からの一か八かの賭けに出たことは、賞賛に値すると思います。今のF1はこの当時よりもがんじがらめですから、ドライバー側、チーム側が少し工夫やチャレンジしたくらいでは変わらない、変えられない辞世となっています。名車ではない「ダサいけど前衛的に頑張ったで車」でした。
それにしても今のこのノーズ、なんとかならんかねぇ、なんて思い続けて、不思議と見慣れてしまいました。慣れとは、恐ろしい。
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フェラーリのスタート練習の光景です。今回選んだ2001年の第5戦スペインGPは1994年で使用を禁止された「トラクションコントロールシステム」(ローンチコントロールシステムとも)の復活の初レースでした。トラクションコントロールシステム(以下トラコン)とは、発車や加速時にロスとなるタイヤの空転を電子制御するものです。当時はチームオーナーをしているプロストは
「腕のないドライバーも安心してレースに臨めるだろう」と語ります。賢く勝つこの方の腕は確かですが、晩年はトラコンをガッツリ搭載したマシンでチャンピオンを獲得した一人です。確かにおっしゃる通りでこれによってマシン制御は容易になりますが「各人の個性」は薄まり、プロのレーシングドライバーとしてどうなんだ?!と思う部分もあります。高出力、高トルクのマシンを制御するのが「プロ」ですもんね。
やはり導入には賛否両論があり、トラコン時代も経験のあるハッキネンは予選ではそれを切って2番手タイム。インタビューで「マクラーレンの装置は劣る?」と突っ込まれ「いや、そういうことではない」と苦笑い。

この年ミナルディからデビューした地元のF・アロンソは名門ルノーのフィジケラ、バトンを上回る18番手を獲得。それをみてF・ブリアトーレは「やっぱあの新人いいべ?来シーズン座らそや」とでも話しているかのよう(もちろんアロンソは腕のあるドライバーです)

《予選結果》
   1 M・シューマッハ(フェラーリ・F・BS)
   2 M・ハッキネン(マクラーレン・M・BS)
   3 D・クルサード(マクラーレン・M・BS)


予選3番手のクルサードはグリッド上でエンスト。マクラーレンのトラコンはまだ不安定なのでしょうか。再スタートではジョーダンのフレンツェンがスタートできず。すぐに再始動したのは救いですが、スタートを支援するはずのトラコンが足かせになってしまっています。

ポールスタートのM・シューマッハには問題はお構いなし。ピタリと真後ろにつくハッキネンを物ともせずスムーズに1コーナーをとります。
最後尾まで落ちたクルサードは普段並走しないであろう下位に接触、フロントウィング翼端板のMobilがこっち向いちゃってます。このレースは完全にハマってしまいました。クルサードらしいっちゃらしい(笑)

トラコンなんて邪道なもの、逆に要らないと予選イマイチだったウィリアムズのモントーヤはスタートで12番手から6番手にジャンプアップし、獲物をジョーダンのトゥルーリにロックオン!ピットストップも合わせて確実に狩る。
ピットで逆転を食らったトゥルーリはモントーヤから徐々に離されて、B・A・Rのヴィルヌーブにまでオーバーカットされる始末。無線でヴィルヌーブがペース上げてるから気を付けろって喚起されたのに、、こちらも予選よいよい決勝弱いのトゥルーリらしいっちゃらしい(笑)

トップ争いに話を戻すと、ピットを終えてもM・シューマッハはハッキネンに先行を許しません。コース上でかわすのは難しいと判断したハッキネンはM・シューマッハが2度目のピットに向かって暫定トップに立つとオーバーカット狙いでペースを上げます。
そして2度目のピットへ
シューマッハももちろんわかってます。飛ばす!
タイヤ交換完了!
ピットアウトするとハッキネンが前。普段はM・シューマッハの得意としている戦略でトップに。
予選でトラコン切ったの、怒らないでね!

喜んだのもつかの間、最終周のハッキネンはコーナーと逆にマシンの挙動を乱し、何か破片飛ばしてフロアから火花が
クラッチを壊してしまいました。決勝は逆転をみせたのに、こうなってしまっては文字通りお手上げです。壊れたハッキネンを横目に定位置に戻ったM・シューマッハでした。

《決勝結果》
   1 M・シューマッハ(フェラーリ・F・BS)
   2 J・P・モントーヤ(ウィリアムズ・B・MI)
   3 J・ヴィルヌーブ(BAR・H・BS)
      ※BはBMWエンジン

この3人の表彰式は強烈だ、我が強い(笑)モントーヤはこれがF1初表彰台、さらにヴィルヌーブはB・A・Rの初表彰台でした。F1に来てからの表彰台は超速だったのに、ウィリアムズから離れたヴィルヌーブは別人に見えてしまう。
この時代のマクラーレンは速いか壊れるかのどちらかでしたよね。また、レースは最後までわからないを証明するいい見本となってしまいました。ウィニングランで相方をタクシーに使うハッキネン。9位完走扱いでした。
そして優勝者を讃える。M・シューマッハも「レースで時にはこういうことはある。今回はミカに起きてしまった」と労います。この2人は長年ライバルとしてやってきた仲で大きな揉め事はありませんでした。互いに速さを認め合っての信頼もあったと思います。その後ハッキネンは第10戦イギリスGP、第16戦アメリカGPで優勝はしたものの、リタイヤも重なってモチベーションも下降線。結果ランキング5位で終え、このシーズンをもって休養宣言、そしてそのまま引退を迎えることとなりました。また、トラコンは2008年シーズンから改めて現在まで使用禁止になっています。
チャンピオン経験者がライバルとまともに戦えず、、本当に辛いと思います。そういえば、こんな感じは最近にもあった気が。。
頑張れって言って頑張れるものでもありません。地元でも腐らずに。

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チュゴクノF1ハ2ネンメネ。2005ネンノチュゴクGPデス。
2005年は何回か取り上げてますが、この最終戦を待たずして2戦前のブラジルGPでルノーのアロンソがM・シューマッハからチャンピオン奪取に成功、コンストラクターズのチャンピオンをマクラーレンと競う形で迎えています。日本GPを終えてポイントランキングはルノーが176、マクラーレンが174で2ポイント差です。同点では10勝しているマクラーレンが優位なので、ルノーとしては安心はできません。
今まで10年近くF1ファンを甲高いエキゾーストノートで魅了してきた3.0ℓV10エンジンのラストレースとなります。さらにはチャンピオンの切り替わりだけでなく、参戦して古いプライベーターのミナルディ、P・ザウバー率いるザウバーもラストレース。アメリカGPで非難が集まるミシュランの代表P・デュパスキエも退陣となり、何かとメモリアルです。おまけで翌2006年からこのお坊っちゃまもフル参戦が決まり、中国GPでクローズアップされました。


チャンピオンを決めた最年少アロンソは前に書いた日本GPに続き堅実な走りからフルパワーのドライビングに切り替えています。勝利数で1つ負けているマクラーレンのライコネンの7勝に並び、コンストラクターズでもチャンピオンを獲得すれば、ルノーとアロンソは完璧なシーズンが完成します。
予選からルノー2台がガンガン攻めています。アロンソだけでなくフィジケラも一丸となってパワーとスピードで秀でるマクラーレンより前のスタートが欲しいところ。休んでいる暇はない、まだまた消化試合ではありません。

《予選結果》
1 F・アロンソ(ルノー・R・MI)
2 G・フィジケラ(ルノー・R・MI)
3 K・ライコネン(マクラーレン・M・MI)
   ※MIはミシュラン


決勝前にチャンピオンから陥落したM・シューマッハとラストレースのミナルディを駆るC・アルバースがクラッシュ。早い時期から消化試合となったM・シューマッハは完全にどこかうわの空。
チャンピオンのスタートは完璧!補佐はやっぱりセカンドロウのマクラーレンに挟まれてしまいます。ココが「もってる人とない人」の大きな差なんでしょうね。

アロンソはいつも誰かと争い、追いかけているイメージが強いのですが、この日のアロンソは「もってない人」をも大きく引き離してぶっ飛んでます。もってない人も決して仕事を放棄したわけではない、最大のライバル2台に対して「青い壁」としてしっかりと意味をなしています。

ラップタイムも落ち着き、3位にライコネン、4位モントーヤの順列でこう着状態となってきた17周目に珍事が起きます。ライコネンの右横、外側にあたる縁石に何かがあります。
モントーヤが通過すると、あれ?無くなってる。踏んだ?!
実は水はけ用のマンホールの蓋が走行中の風圧だか衝撃で外れて立ち上がってしまっていました。普通の道路でも蓋が外れていて、落ちたり衝突したら非常に危険なのに、速くて脆いF1マシンがそんなモンにぶつかったら凶器です。即座にセーフティカー発動、ピットを引っ張っていたアロンソはいいタイミングでピットも済ませます。
みっともない。。GP期間前の整備でなく、これがF1の本番真っ只中です。
セーフティカーランの最中でもう1人、、
元チャンピオンです。完全に投げやりだなこのシーズン(笑)気持ちは重々お察しします。
セーフティカーが退去するまでは何とか走行を続けたモントーヤですが、ラジエーターを傷めたようでやはりリタイヤ。
「自分もチームもミスしていない。バカな排水溝のせいでチャンピオンの機会を潰した」
モントーヤらしい口調。でも間違ってません。あのままの順位で終えても逆転にはならなかったものの、ドライバーズチャンピオンを取り損ねたマクラーレンに許された最後のチャンスを「サーキットの不備」で失いました。

30周目にジョーダンのカーティケヤンがスピンをしてコース上に破片が散乱。2回目のセーフティカーです。2回目も上手くそのタイミングでピットを終えたアロンソ。完全勝利のダブルタイトルを確実にします。
フィジケラも2度目は3位のライコネンと同時です。でも後続のライコネンやバリチェロが左右に揺さぶって渋滞。
ピットアウトするとフィジケラにドライブスルーペナルティが下ります。さっきのピットインを故意に低速走行したためです。さっき誉めたのにフィジケラは〜!!いくらアロンソとライコネンの間合いを取る「壁」とはいえ、モントーヤが残っていたらコンストラクターズタイトルを失う可能性もあり得ました。やっぱりこの方「もってない」


《決勝結果》
1 F・アロンソ(ルノー・R・MI)
2 K・ライコネン(マクラーレン・M・MI)
3 R・シューマッハ(トヨタ・T・MI)

フィニッシュはアロンソお得意の勝利数を両手で。5+2で7勝、2005年の最多優勝タイに。アロンソにとってもルノーにとっても初のダブルタイトルとなりました。一方、中盤から飛躍的にスピードを増し、後方から逆転優勝も可能な戦闘力を誇った最速マクラーレンはシーズン最多勝にも関わらず、最後はマンホールの蓋でノンタイトル。

アロンソは2年連続でチャンピオンを獲得しつつも、マクラーレンやフェラーリに移籍して惜しいところでチャンピオンを逃しています。アロンソは「ルノーの人」かも。

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