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またまた少し気が早い2019年の話題です。マシン側のレギュレーションがいくつか変更されます。非常に分かりやすく図解している動画がありますので、それをお借りして「目で見て分かる範囲」を確認していきます。

《フロントウィング関連》
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翼端部にある触れたら手を切りそうなフィンや切り込みは禁止され、シンプルな多段エレメントまでとなります。フロントタイヤに当たる気流はシビアになるでしょう。
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また幅は1,800mmから2,000mmに延長、高さ20mm引き上げられ、さらに先端は25mm引き出されることで、一時期の「ちりとり型マシン」の再来か、フロントウィングの存在感がより目立つことになりそうです。踏みつけられる確率も上がるけど、踏まれて散らばる破片も少なくて済む?!
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事故処理中やピットウォークでもしないとなかなかお目にかかる機会はありませんが、フロントウィング裏側の整流フィン(正式な呼び名わからん)も両側2枚ずつに制限されます。

《フロントブレーキ関連》
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タイヤに触れてしまいそうでうまく触れないブレーキダクト周りは小型化されて、ダクトは張り出さずホイールの淵あたりまでに設置しなければなりません。また周辺のエアロパーツも禁止。
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この話題を聞く度に毎回すごいなと感心してしまうのですが、タイヤの軸から真横に気流を抜く機構も禁止されます。本当にこの部分の作りはすごいよな。

《ディフレクター(バージボード)》
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フロントサスペンションとサイドポンツーン開口の間に設置されるディフレクターは天端が150mm下げられ、前方に100mm延長されます。この部分の広告はより目立たないものになりそう。ポットウィングは規制されていないので、そこだけはよりヒラヒラのギザギザになったりして。

《リヤウィング関連》
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リヤウィングもフロントと同様に950mmから1,050mmにワイド化されます。コーナリングはより張り付くように回頭できても、タイヤにはいじわる側に働くかな?!ちなみにタイヤの種類はシンプル(かえって判り辛い?)な変更になりますよね。
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ウィング天端が70mm高くなり、DRSの作動時にフラップ間を通過する気流も20mmほど広くなるということは、単純に考えても前面投影面積が大きく変化するため、作動時の効果はてきめん。そしてDRSを作動させた車の後方につく車にも多くの風が当たることとなり、追従して不安定になる割合は低くなるのでしょうか。

《マシン絡みのその他》
目に見える部分としてはその他、リヤウィング翼端板に沿ってテールランプが導入予定としています。メルセデスがテストでテストしていますが、市販車のようなブレーキランプではないし、慣れるまではチラついて気が散りそう。
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また燃料タンクには5kg増量の110kgの燃料を積むことができるようになりました。ちょこっとだけリフトアンドコーストが減るため、逆に元々あった四角いランプの使用が減るかもしれません。
それに伴って、マシンの最低重量は10kg増量の743kgに。細々としたウィング類が無くなるとはいえ、前後ウィングは幅広に、高くなりますので「削るところは削る」必要は残ります。マシンの必要部品を外すわけにはいかないし、変に軽量化したりして信頼性や強度不足になっても困る。となれば、やっぱり削った方がいいに越したことないのは、ドライバーの自重というわけ。最近のドライバーは華奢が多いから、削るにも大変そうだ。

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技術的見解は書けませんが、こんな形でマシンは変貌を遂げます。半ば昔に戻る形にもなった気もします。抜き辛く、前車に追従が難しくなったといわれるF1。まだ急な変更や追加があるかもしれません。新車発表が今から待ち遠しいですね!