F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:ファステストラップ

IMG_9305
アルガルヴェ国際サーキットは次戦のカタロニアサーキットにも似た比較的にコンパクトな土地にバラエティに富んだコーナーと起伏を取り入れたサーキットです。平面的にはなかなか伝わりませんが、放送で使われる立体的なレイアウトを見ると本当にジェットコースターみたいですよね。
IMG_9253
先日の「予選予想」の時に掲載したレイアウトに一部誤りがありました。横着して昨年作図したものそのまま使ってしまったのですが、今シーズンはDRSが2箇所になっていましたね。今更ながら修正しました。

タイヤに翻弄された予選の後、各ドライバーがチョイスしたスタートタイヤはこちらになります。
IMG_9309
ミディアムタイヤチョイスが若干多く、マクラーレン、フェラーリ、アルピーヌ、アルファタウリ、アルファロメオが2人のドライバーを分けてきました。5番手スタートのサインツから7番手のノリスまでがソフトタイヤを選んでいますので、スタートがうまくキマってミディアムタイヤ勢を食えたりすると面白い展開になりそうですね。

IMG_9315
注目のスタート。トップ3台はお行儀のいい入り方で順位変動は無し。ところがミディアムタイヤを履く4番手スタートのペレスが出遅れフェラーリのサインツに先行を許してしまっています。恐れていたことがそのまま起きてしまいました。
FullSizeRender
IMG_9312
2周目に入るストレートでアルファロメオのライコネンのフロントウィングが無くなり、フロアから火花が飛んでいます。一体何が?!
IMG_9313
あージョビナッツィと交錯したか。ジョビナッツィがギミックな動きでもしたのかなとリプレイを観てみると、そんなことはない。単なるライコネンの図り違い?!ライコネンたるベテランが何て凡ミスを。。セーフティカーまで呼んでしまって大ごとになっています。

7周目の再スタート。あの男はこの瞬間を待っていた。
IMG_9319
イン側からハミルトンに並びかけていく。
FullSizeRender
真後ろにピタリ。
IMG_9318
ターン1はアウトから。フェルスタッペンが2位浮上。このサーキットの王道のパッシングですね。次なるターゲットはボッタスのみ、と言いたいところですが、そう長くは続きませんでした。
FullSizeRender
11周目のターン1でハミルトンがインから捉えて2位復帰。さらにファステストラップでボッタスを追尾し始めました。嫌な予感がする。。
IMG_9324
FullSizeRender
じわりじわりと追い詰めて、20周目
FullSizeRender
ほらね。こうなる。いつもの。驚かない。

IMG_9330
メルセデスにワンツーを固められて攻めの手数が減った3位フェルスタッペンは36周目にミディアムからハードに履き替えて、メルセデスの反応をうかがいます。IMG_9331
翌37周目にボッタスが反応。フェルスタッペンと同じハードタイヤにスイッチ。フェルスタッペンとのギャップは充分にあります。
FullSizeRender
トラックインしてフェルスタッペンとはこの差。守り切ったか?!FullSizeRender
まだタイヤができていないボッタスはフラフラ状態で、1周前にタイヤ交換を済ませたフェルスタッペンがその隙を見逃さず2位に。ボッタス、これも驚かない。これがボッタス。

FullSizeRender
スタートで失敗してトップ3に置いてきぼりを食ったペレスは予選にも使用したミディアムを何と52周まで使い切り、何とか4位を死守。巧みなタイヤの扱いがあっての賜物ですが、できればスタートからずっとついていってほしかったですね。

FullSizeRender
レース終盤にmiyabikunが注目したのはコレです。今シーズンはテールエンダー確定、この一年は修行の年なんて言われていたハースのシューマッハがウィリアムズのラティフィに近付いてきています。ラップダウンではなく、同一周回です。ハースのマシンでも上向き加減のウィリアムズを捉えることができるのか?!
FullSizeRender
できた!シューマッハ17位へ。ビリのワンツーではなくなりました。あっぱれ!

《決勝結果》
 1 ハミルトン   (メルセデス・M)
 2 フェルスタッペン(レッドブル・H)
 3 ボッタス    (メルセデス・M)

FullSizeRender
《ファステストラップ》
 ボッタス(メルセデス・M)1分19秒865
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ペレス (レッドブル・H)

ファステストラップはてっきり最終ラップのフェルスタッペンが記録した1分19秒849だと思っていたのですが、トラックリミット違反して取り消されたのですね。今回もトラックリミットがレースのあらゆるシーンに登場する形になりましたね。

FullSizeRender
《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 アロンソ (アルピーヌ・R)

いくつかの候補がありつつ、今回は「自力で」8位入賞を手にしたアロンソを讃えたいと思います。予選はチームメイトのオコンから大きく離される内容で終わりましたが、やはりアロンソらしい決勝レースの粘り強さをみせて、結果的にはオコンのすぐ後ろでフィニッシュできました。ベテランともなればこのような走りを若手に見せつけてナンボ。この後チョイスした「もう一人のベテラン」と明暗が分かれましたね。
本場で選ばれたペレスもまさか52周までミディアムタイヤを引っ張ると思いませんでしたが、ハミルトンのアタマを押さえるには至らず、そもそもスタートで順位を明け渡してしまったのがちょっと残念かな。またレース終盤でウィリアムズのラティフィをかわして「ボクらはテールエンダーなんかでは無い」と証明したシューマッハも大健闘でした。腐らなければチャンスはいつか巡ってくるものです。

IMG_9314
《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 ライコネン(アルファロメオ・F)

ライコネンがベテランらしからぬ接触によってレースの冒頭で瞬く間に消える。スペースが無かったわけでもないし、接触したチームメイトのジョビナッツィが極端なライン変更をしたわけでもありませんでした。アレ何だったんだろう。せっかくスタートで順位を上げたのに、セーフティカーを発動させる騒ぎにまで発展してレースを乱してしまいました。ジョビナッツィのマシンは無事で完走できたのがせめてもの救いですが、あなたは順位よりも参戦を続ける意義、若手の模範にならなければならない立場なんですから、あんなつまらないミスをしてはいけません。それを「見本で示した」と言われればそれまでですが(笑)
予選で健闘したフェラーリのサインツも戦略がよくなかったかレースでグズグズになってしまったのはもったいなかったですね。シューマッハに相対して、マゼピンの方はというと、、まあいっか。

《第3戦ポルトガルGPのポイント》
・優勝はやっぱりそうなっちゃうのね
・今年の流行語大賞候補は「トラックリミット」
・ポールスタートから勝てないドライバーもいる
・サーキットは特異で面白いので毎年開催どうか

皆さんは体調大丈夫でしょうか。miyabikunは先日の第2戦を終えて「帰国」した直後から喉をきっかけに風邪っぽい症状が続き、 2週間近く経つのに鼻水が止まりません。先週初めて唾液採取によるPCR検査を行って陰性だったものの、ポルトガルGPまでに全快しませんでした。今週末は二週連続イベリア半島決戦のスペインGPですね。無事に「出国」できるのだろうか。。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

バーレーン合同テストのまとめ2回目。今回は「タイム、タイヤ編」になります。走行距離や周回数も含め、いつの時代も特にテストのタイムはアテにならないと言われていますよね。確かにmiyabikunもそれには大いに同意しますが、やはりファンならマシンの出来栄えは気になるところです。現時点で限りある貴重な2021年マシンのデータですし、少しでも今シーズン序盤の勢力図を読み取るヒントになればと思い、例年通り集計、整理しました。後半はちょっとした「数字遊び」をしてみましたのでお付き合い頂ければと思います。

《ファステストラップベスト10(全タイヤより)》
まずはタイヤコンパウンドによらず単純に3日間のラップタイムベスト10を挙げていきます。

   1 1分28秒960 フェルスタッペン 3日目 C4
   2 1分29秒053 角田裕毅               3日目 C5
   3 1分29秒611 サインツ               3日目 C4
   4 1分29秒766 ライコネン           3日目 C5
   5 1分30秒025 ハミルトン           3日目 C5
   6 1分30秒117 ラッセル               3日目 C5
   7 1分30秒144 リカルド               3日目 C4
   8 1分30秒187 ペレス                   3日目 C4
   9 1分30秒289 ボッタス               2日目 C5
 10 1分30秒318 アロンソ               3日目 C4

ウィリアムズのニッサニーを含めた全21人中、ドライバーが被ることなく上位10人が入っています。9番目のボッタスを除いた9人が最終日3日目に速いラップを出しており、タイヤはC5またはC4で記録されたものになります。タイヤによる訳はこの後みていきますが、今回の3日間、雨は当然降らずドライタイヤで行われ、そのうち最も硬いC1を除いたC2から C5の4種(アストンマーティンについてはテストタイヤも装着)で行われています。
最速はホンダラストイヤーを背負って立つレッドブルのフェルスタッペンがC5よりワンランク硬いC4にて1分28秒960を記録しています。グリップに富むC5勢を差し置いてのトップとなれば、所詮テストとはいえ心強い結果ですね。続いたのは僅か0.093秒差のアルファタウリ角田くんがC5で記録した1分29秒053となっています。タイヤコンパウンド的に有利ではありますが、何せ角田くんはF1一年生です。並み居る先輩ドライバーを差し置いてのこの位置は周囲を驚かせましたね。3番目、4番目は昨シーズン大コケに終わったフェラーリパワーユニット勢が入り、その4番手アルファロメオのライコネンまでが1分29秒台となります。
気になるメルセデスパワーユニット勢はというと、ハミルトンがC5タイヤを履き3日目で記録した5番手タイム1分30秒025が最速となり、以降ラッセル、リカルド、ボッタスまでがベスト10に入りました。21人のうちメルセデスパワーユニット搭載ドライバーは9人おり、その半数の4人が多いと捉えるか少ないと捉えるかは人それぞれの考えによるかと思いますが、多くの方はテストとはいえ、少ないという印象を持たれる方が多いのではないかなと思います。一応 4チームのうち1チームを除いたチームの一人ずつは入っているし、テストプログラムや装着タイヤもチームによってそれぞれですから、一概に調子がよくなさそうと捉えるのは早いけど、ご存知の通りメルセデスパワーユニット搭載車はトラブルを多くさらけ出す内容に終わりました。特にトップ10入りできなかった1チーム、アストンマーティンの出来も気になるところです。こんなはずではなかったのに、、なんて思っているのではないでしょうか。

《タイヤ別チーム別ファステストラップ》
チーム別、タイヤコンパウンド別で記録されたファステストラップをグラフで表現しました。
IMG_8646
今では馴染みのない色遣いにはなりましたが、最も柔らかいC5はピンク、C4は紫、C3が黄色、C2は白とし、参考までに昨シーズン11月末に行われた第15戦バーレーンGP予選でメルセデスのハミルトンがC4で記録したポールポジションタイムを紫破線で示しています。
各コンパウンドで各チーム似たような長さの棒グラフになりました。その中でもアストンマーティンのC3、ハースのC2、ウィリアムズのC3がずば抜けて遅いタイムとなっています。除外したいところですが、テストの生データとして残しておきます。このままでは見辛いので昨年と同様に各タイヤコンパウンド別にグラフ化してみていきたいと思います。

IMG_8645
 C5            平均:1分30秒051
 メルセデス・M     1分30秒025
 レッドブル・H       -
 マクラーレン・M      -
 アストンマーティン・M 1分30秒460
 アルピーヌ・R       -
 フェラーリ・F     1分30秒886
 アルファタウリ・H   1分29秒053
 アルファロメオ・F   1分29秒766
 ハース・F         -
 ウィリアムズ・M    1分30秒117

最も柔らかいコンパウンドであるC5を装着してテストに臨んだのはメルセデス、アストンマーティン、フェラーリ、アルファタウリ、アルファロメオ、ウィリアムズの6チームです。一般的にはタイム的に最も速いラップを築けるタイヤではありますが、来週行われる開幕戦バーレーンGPでは使用されないタイヤです。この中で最速ラップとなったのはアルファタウリの角田くんによる1分29秒053でした。タイムとしてはC4を履いた昨年のポールポジションに程遠いもので、全力で走っていないことは公然の事実ではありますが、メルセデスやフェラーリがいる中で上回っているというのは素直に嬉しいですね。

IMG_8644
 C4         平均:1分30秒464
 メルセデス・M       -
 レッドブル・H     1分28秒960
 マクラーレン・M    1分30秒144
 アストンマーティン・M   -
 アルピーヌ・R     1分30秒318
 フェラーリ・F     1分29秒611
 アルファタウリ・H   1分30秒828
 アルファロメオ・F     -
 ハース・F       1分31秒718
 ウィリアムズ・M    1分31秒672
 (参考)2020P.P.    1分27秒264

続いておそらく開幕戦バーレーンGPでポールポジションを決めることになるであろうC4です。参考までに昨年のキングが歴代最速を更新した1分27秒264を併記しておきます。C4はメルセデス、アストンマーティン、アルファロメオの3チームを除く7チームで使用され、最速は先程みた今回のテストにおいて最速となるフェルスタッペンの1分28秒960でした。同じコンパウンドとはいえ、昨年のポールポジションタイムと比べると1秒696も差があります。テストなのでまだフルパワーのタイムアタックではない事、それに加え今シーズンのマシンレギュレーションには「フロア面積の縮小」が盛り込まれました。ダウンフォース量が低下するということは、多少なりともコーナリングの速度低下、特にリヤのスタビリティ低下に繋がりそうです。

IMG_8643
 C3         平均:1分32秒132
 メルセデス・M       -
 レッドブル・H     1分30秒674
 マクラーレン・M    1分30秒661
 アストンマーティン・M 1分35秒041
 アルピーヌ・R     1分31秒310
 フェラーリ・F     1分30秒486
 アルファタウリ・H   1分32秒231
 アルファロメオ・F   1分31秒945
 ハース・F       1分32秒053
 ウィリアムズ・M    1分34秒789

タイヤコンパウンドの中央に位置し、バーレーンGPのみならず全てのサーキットに用いられることとなるC3タイヤはメルセデスを除く9チームで使用されました。先に話してしまうと、メルセデスは今回使用された 4種類のうち、一番柔らかいC5と一番硬いC2の2種類しか使用しませんでした。調整レベルのペースでもC3を使ってくれたら各車比較しやすかったのに(笑)最速は何と久々にフェラーリが僅差でマクラーレンとレッドブルを上回りました。フェラーリが上位に来ると「F1」って感じがしますよね。まだテストだけど。アストンマーティンとウィリアムズの遅れ方が尋常ではありません。失礼ながらウィリアムズは呑み込みやすいけど、まさかアストンマーティンがこんな位置に来ると思いませんでした。

IMG_8642
 C2         平均:1分32秒914
 メルセデス・M     1分32秒406
 レッドブル・H     1分31秒682
 マクラーレン・M    1分32秒203
 アストンマーティン・M   -
 アルピーヌ・R     1分32秒339
 フェラーリ・F       -
 アルファタウリ・H   1分32秒727
 アルファロメオ・F     -
 ハース・F       1分36秒127
 ウィリアムズ・M      -

今回の合同テストで最も硬いコンパウンドとなったC2はメルセデス、レッドブル、マクラーレン、アルピーヌ、アルファタウリ、ハースの6チームが使用しています。タイム的には新人2人が不安でしかないハースを除く5チームが僅差であり、最速はレッドブルの1分31秒682です。まだテストの段階ですし、フルパワーのラップタイムでないことを勘案しても、ハースのタイムはやはり不安。マゼピンが最終日3日目にC4で1分31秒718のタイムを出しているものの、最下位のタイムです。下馬評でもちらほら囁かれていますが、今シーズンはアルファロメオやウィリアムズにも敵わない位置にきてしまいそうな気がしてなりません。

《テストから読み取る各コンパウンドのタイム差》
4種類のタイヤコンパウンドにおいて、各チームのトップタイムを平均化して、今回の合同テストの目安になるものを算出しました。

 C5 平均:1分30秒051
 C4 平均:1分30秒464 C5+0秒413
 C3 平均:1分32秒132 C4+1秒668
 C2 平均:1分32秒914 C3+0秒782

上から下にタイヤが硬くなっていく訳ですが、ラップタイムについてもその通り上から下につれて遅くなるという結果となりました。一つ下のコンパウンドと差をみていくと、C4はC5の0.5秒落ち、C3はC4の1.7秒落ち、そしてC2はC3の0.8秒落ちとなります。C4とC3の差が大きいですね。要因はC3のウィリアムズとアストンマーティンによる遅れでしょう。これが真の実力差と思えない差ですので、正常なタイムを刻めていれば、こんなに差は開かないはずです。C3のみが異常値であればC2との差は縮まるものですが、C2も他のコンパウンドに比べて差が出てしまっています。こちらはハースの遅れに引っ張られる形となりました。

以上が先日行われたバーレーン国際サーキットでの合同テスト結果です。あくまで結果として表れた数字なので、砂ほこりやマシントラブル等々の出来事以外、語りようがありません。ただココで終わればmiyabikunは単なるおっちゃん。この先はフィクションではありますが数的根拠を使いながら「バーレーンGP予選のタイム」を占ってみたいと思います。
以前も無理矢理こじつけてカタロニアサーキットのポールタイムを予想していました。今回のバーレーン合同テストは過去に例がありませんので、より無理矢理感はあると思います。当たるも八卦、当たらぬも八卦ということで恨みっこ無しでお付き合い頂ければ幸いです。
まず昨年のバーレーンGP予選のポールポジションを振り返っておきましょう。
IMG_7314
「感染前」のハミルトンがソフトタイヤ(C4)で最後の最後に叩き出したポールタイムは1分27秒264でした。今回のテストでC4最速だったのはフェルスタッペンの1分28秒960で差は1秒696です。これではチームやマシンもドライバーも違うし、パラメータが少ないため割り出すには至りません。そこでいくつかの工程を経てポールポジションタイムまでもっていこうと思います。
今回のテストで最も多くのチームがテストしたタイヤコンパウンドはC3でした。しかし肝心なメルセデスは唯一記録がないため、メルセデスのC3タイムを「想定」する必要があります。メルセデスのC2は1分32秒406でした。こちらから先程割り出したC3とC2の差を使って、メルセデスの抜けたC3タイムを補います。

 メルセデスのC3を想定
  1分32秒406 - 0秒782 = 1分31秒624

《メルセデス想定を含めたC3最速タイム》IMG_8641
 フェラーリ・F     1分30秒486
 マクラーレン・M    1分30秒661
 レッドブル・H     1分30秒674
 メルセデス・M    (1分31秒624)
 アルピーヌ・R     1分31秒310
 アルファロメオ・F   1分31秒945
 ハース・F       1分32秒053
 アルファタウリ・H   1分32秒231
 ウィリアムズ・M    1分34秒789
 アストンマーティン・M 1分35秒041

各チームを並べるとこのような形になりました。グラフは順番を入れ替え、速いタイムを左側とし、想定したメルセデスは少し薄めの表現としています。メルセデスはアルピーヌとアルファロメオに挟まれた5番手に位置します。
今年の開幕戦バーレーンGPはC4をソフト、C3をミディアム、C2がハードタイヤとなるため、予選はソフトタイヤのC4を使って争うことが予想されますが、今回のテストではC4のデータも少なく、メルセデスも計測していないため先程全チームが揃ったC3のタイムをC4化してあげる必要があります。C3はC4の1秒668落ちですので、その分を減じてみます。

(例)メルセデスの想定C3をC4化
  1分31秒624 - 1秒668 = 1分29秒956

さらに今回のテストペースを予選仕様にしてあげる必要があります。フェルスタッペンによるC4最速と昨シーズンのポールポジションとの差である1秒668を減じて今シーズンのバーレーンGP予選予想タイムとします。

(例)メルセデスの想定C4を「予選仕様」化
  1分29秒956 - 1秒696 = 1分28秒260

これらから導き出された各チームの予選予想タイムはこちらです。

《C4タイヤでのバーレーンGP予選予想タイム》
IMG_8640
 フェラーリ・F    (1分27秒122)
 マクラーレン・M   (1分27秒297)
 レッドブル・H    (1分27秒310)
 アルピーヌ・R    (1分27秒946)
 メルセデス・M    (1分28秒260)
 アルファロメオ・F  (1分28秒581)
 ハース・F      (1分28秒689)
 アルファタウリ・H  (1分28秒867)
 ウィリアムズ・M   (1分31秒425)
 アストンマーティン・M(1分31秒677)

メルセデスは先程割り出した順位のまま5番手の1分28秒260。最速はフェラーリの1分27秒122という結果になりました。昨シーズンのポールタイムを辛うじて上回り、他はそれを下回っています。ドライバー変更は様々あり、マシンは「フロア面積の縮小」があるため、タイム低下が予想されていますが、まあまあいい感じの位置かなと思っていますがいかがでしょうか。さすがにメルセデスがこんな位置のままでいるわけではないでしょうし、多くの期待を背負うアルファタウリがだいぶ後方に追いやられ、ウィリアムズとアストンマーティンがとんでもないタイム差になってしまいましたが、この辺はこうにはならないことを祈りましょう。

FullSizeRender
最後はギャグっぽい検証になりましたが、これでシーズン前合同テストのまとめと開幕戦バーレーンGP予選タイム予想を終わります。来週いよいよF1が我々の前に戻ってきますね。待ち遠しいです。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

FullSizeRender
今回は合同テストのラップタイムとタイヤについてです。ただし、このタイムはご存知の通り「記録され公表されたその日そのドライバーの最速タイム」のみを扱って整理していますので、ガソリンの搭載量や次点のタイム、タイヤを履き替えた際に上回られたもの、さらには各チームのテストプログラムカウントなどは考慮していません。

《個人ファステストラップ(全タイヤより)》
 1 ボッタス(メルセデス) 1分15秒732 C5 1-3
 2 フェルスタ(レッドブル)1分16秒269 C4 2-3
 3 リカルド(ルノー)   1分16秒276 C5 2-3
 4 ルクレール(フェラーリ)1分16秒360 C5 2-3
 5 ハミルトン(メルセデス)1分16秒410 C5 2-3
 6 オコン(ルノー)    1分16秒433 C5 2-3
 7 ペレス(レーシングP)   1分16秒634 C5 2-3
 8 サインツ(マクラーレン)1分16秒820 C4 2-3
 9 ベッテル(フェラーリ) 1分16秒841 C5 2-2
  10 ラッセル(ウィリアムズ)1分16秒871 C5 2-3

初めは純粋なラップタイムのベスト10です。速いラップは2回目の方が多く塗り替えられています。そんな中、最速は1回目3日目のメルセデスのボッタスがC5タイヤで記録した1分15秒732でした。昨年ベッテルが同じC5で記録した最速を0.5秒上回っていますので、マシンレギュレーションに変更がみられない今シーズンも確実なタイム向上が期待できます。何といってもウィリアムズのラッセルが好ラップで走れているのも嬉しい情報ですね。硬めのタイヤのタイム差をカバーできれば、本戦は昨年のようなグズグスにならずに済みます。上位はC5ばかりではなくレッドブルのフェルスタッペンがしっかりC4タイヤで好タイムをマークしており、完成度の高さを示せています。

《タイヤ別チーム別ファステストラップ》
IMG_2362
続いてタイヤ別チーム別のラップタイム位置付けをみてみます。全てのタイヤ、タイムをいっぺんに並べるとうなります。参考までに昨年のテストでの各タイヤ最速タイムと第5戦スペインGP予選のハミルトンによるポールタイム1分1 5秒406を破線で落としています。色分けは昨年までの色を使って表現したものの、案の定よくわかりませんね。いつものように以下でタイヤ別でチーム別のグラフを示して見やすくしていきます。

IMG_2361
 C5                     平均:1分16秒554
  メルセデス               1分15秒732 (最速)
  フェラーリ               1分16秒360
  レッドブル                       ー
  マクラーレン                   ー
  ルノー                      1分16秒276
  アルファタウリ        1分17秒066
  レーシングポイント 1分16秒634
  アルファロメオ        1分16秒942
  ハース                              ー
  ウィリアムズ            1分16秒871
  (参考2019最速) 1分16秒221

フェラーリ
最も柔らかいC5タイヤはレッドブル、マクラーレン、ハースの3チーム以外の記録となります。各チーム最速を平均すると1分16秒554と昨年の1分16秒221にも迫るタイムとなっています。テストは速いルノーの記録がほぼニアリーな感じ。

IMG_2360
 C4                    平均:1分17秒242
  メルセデス                       ー
  フェラーリ               1分18秒154
  レッドブル               1分16秒269 (最速)
  マクラーレン           1分16秒820
  ルノー                      1分17秒102
  アルファタウリ        1分16秒914
  レーシングポイント 1分17秒338
  アルファロメオ                ー
  ハース                      1分17秒037
  ウィリアムズ            1分18秒300
  (参考2019最速) 1分17秒114マクラーレン

こちらもおそらくスペインGPでは選択されないであろうC4はメルセデスとアルファロメオ以外の8チームの記録です。最速は先程のフェルスタッペンの1分16秒269で昨年のマクラーレンの最速より0.9秒速い。フェラーリはともかくウィリアムズの1分18秒300が離されてしまっています。C5のタイムを考えれば、そう心配するほどでもなさそうか。

IMG_2359
 C3                    平均:1分17秒745
  メルセデス               1分17秒313
  フェラーリ               1分18秒113
  レッドブル               1分17秒347
  マクラーレン           1分17秒573
  ルノー                      1分17秒749
  アルファタウリ        1分17秒456
  レーシングポイント 1分17秒118 (最速)
  アルファロメオ        1分18秒386
  ハース                      1分18秒225
  ウィリアムズ            1分18秒168
  (参考2019最速)   1分17秒709 レッドブル
  (参考2019P.P.)    1分15秒406

メルセデス
昨年のスペインGPで使用された「ソフト」C3は10チーム全てが記録を残しています。最速は何とレーシングポイントのストロールが2回目2日目に記録した1分17秒118です。やはりあのシャシーは速かったか。速いといってもタイム的には昨年の自身の予選にも及びません。それが「テスト」なんですよね。テストとはいっても、今までテスト最速を誇ってきたフェラーリの1分18秒113は心配してしまいますね。

IMG_2358
 C2                    平均:1分18秒112
  メルセデス               1分16秒976(最速)
  フェラーリ                        ー
  レッドブル               1分17秒550
  マクラーレン           1分18秒274
  ルノー                      1分17秒873
  アルファタウリ        1分18秒121
  レーシングポイント 1分18秒282
  アルファロメオ                 ー
  ハース                      1分19秒709
  ウィリアムズ                     ー
  (参考2019最速) 1分18秒097 メルセデス

C2はフェラーリ、アルファロメオ、ウィリアムズの3チームを除いた7チームによる記録です。ハースを除く5チームが昨年の最速付近のラップし、最速はメルセデスがしっかり獲っています。C2はスペインGPのみならず他のGPでも使用頻度が高いタイヤですから、マシンとのマッチングは重要ですね。

IMG_2357
 C1                      平均:1分18秒387
  メルセデス                1分18秒387
  フェラーリ                        ー
  レッドブル                        ー
  マクラーレン                    ー
  ルノー                               ー
  アルファタウリ                 ー
  レーシングポイント         ー
  アルファロメオ                 ー
  ハース                               ー
  ウィリアムズ                    ー
  (参考2019最速) 1分19秒367 ルノー

最も硬いC1はメルセデスのみの記録です。他のタイヤに比べるとGPでの登場頻度は高くありませんが、硬いタイヤが使いこなせるとレースの戦略の幅が広がりますよね。メルセデスだけは準備万端ということで。

昨年のテストでの最速タイムと今年の最速タイムを比較すると
IMG_2348

 C5:-0.489秒
 C4:-0.875秒
 C3:-0.591秒
 C2:-1.121秒
 C1:-0.980秒

となりました。ちゃんと今シーズンのマシン向上がみられますね。これならば、各GPでさらなるタイム更新がきたいできそうです。また、1段階硬いタイヤとのタイム比較は

 C5-C4:最速 -0.537秒 平均 -0.687秒
 C4-C3:最速 -0.849秒 平均 -0.503秒
 C3-C2:最速 +0.142秒 平均 -0.367秒
 C2-C1:最速 -1.411秒   平均 -0.275秒

でした。最速タイム比較だとC3とC2が逆転していますが、テストはさじ加減でいくらでも差が見られてしまうし、ガソリン搭載量やテストプログラムの差があるので、平均の方が信憑性があります。ちゃんとコンパウンド差が表れていますね。

《第5戦スペインGPの予選タイム予想?!》
今回も懲りずテストの内容から第5戦スペインGPの予選タイムがどのあたりになるのか予想立てします。まだスペインGPのタイヤコンパウンドは発表されていませんが、昨年と同様にC3が予選タイヤになるとしてそこから割り出すこととしました。ちなみに昨年は

 テスト後予想  C3     :1分15秒555
 実際予選P.P. C3 ボッタス:1分15秒406

根拠弱きヤマカンの割にはまあまあ近似値となりましたね。この要領で今回もいってみましょう。昨年のスペインGPでポールポジションを獲得したメルセデスの合同テストC3最速タイムをおさらいしてみます。

 2019テスト    メルセデスC3:1分18秒941
 2019予選        メルセデスC3:1分15秒406(P.P.)
                                                    差は3秒535

タイムの差は3.535秒でした。今回のテストで叩き出したメルセデスのC3最速タイム1分17秒313から、難しいことを考えず単純に秒を差っ引くと

 2020テスト    メルセデスC3:1分17秒313
                                                       差3秒535なら
 →2020予選予想ポールタイム :1分13秒778?!

トンでもないタイムが出ました。今の今の雰囲気であれば、トンが獲るんじゃないかと思われますが、このタイムはいくら何でも「マンガ」かな。ただドライであれば間違いなくボッタスのポールレコードは上回ってくるでしょうね。

以上、シーズン前テスト「タイムとタイヤ編」でした。どうなることかまだ定かではありませんが、F1開幕まで1週間を切りました。
FullSizeRender

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_0527
このトロフィーは独創的。一見安っぽく見えちゃったけど、25ポイントの価値があります。みんな欲しい!ですよね。
IMG_0531
オレンジの集団といえば、、ここはスペインということでゴーゴーサインツのやつですね。こちらがどこの国にも出没するフェルスタッペンのやつ。同じオレンジでも色合いが少し違うかな。
IMG_0528

IMG_0536
IMG_0537
予選で圧倒的な速さを見せたボッタスはスタートでインから2番手のハミルトン、アウト振った3番手ベッテルに挟み撃ちにあって2位へ転落。タイヤスモークをあげたベッテルはこのブレーキングで早くも1スティント目のタイヤを酷使してしまいます。
IMG_0534
インを守られて順位変わらずのベッテルはその直後に4番手スタートのフェルスタッペンに、5番手のルクレールは6番手のガスリーに並ばれていました。レッドブルが揃ってフェラーリ食いを始めました。今シーズンのフェラーリのライバルはメルセデスではなくレッドブルになりそうですね。いいことではあるけど、メルセデスがさらに遠くに逃げてしまいそうな予感がプンプンしてきます。
IMG_0535
1周目終了時の順位はこうなりました。抜き辛いサーキットですから、スタートでアクションを起こすのが吉。ノリスとライコネンの+6はひどいな。

IMG_0538
8周目にルクレールがベッテルを突き始めました。今シーズンはこの光景をよく目にします。ベッテルは一応エース、でもスタート早々にタイヤを傷めてペースが上がらず。このままの布陣でいけばメルセデスはおろか3位に浮上したフェルスタッペンも逃すことになります。この時点で差はどうするボス?!電卓叩いてみる?心の中では答えは決まっているのでしょうが。答えを出すまで4周を要してルクレールが前に。判断が遅い。目をつぶって電卓を叩いていたのかな。
IMG_0539

上位は持ちタイヤの兼ね合いもあって、タイヤに違いがありましたね。ベッテルは20周目にミディアムで復帰しハースやトロ・ロッソの後ろ、翌周にフェルスタッペンはソフトを履いてその集団の前に戻っています。スタートでの攻防、タイヤを傷めたことがこの差として表れる。
IMG_0543
IMG_0545
さらには26周目にルクレールが1ピットストップ狙いかハードを選択してベッテルの前に復帰。ベッテルの行いがことごとく後々まで響いています。

IMG_0548
28周目にミディアムを選んでトップ快走中ハミルトンのリヤタイヤが裂け始めてペースダウン。後ろのフェルスタッペンも2ストップだし、ハミルトンもあれじゃ完走できないはずだから、タイヤ交換を先にしておいてもいいよね。
IMG_0553
その矢先
IMG_0551
若い2人が勢いのあまり
IMG_0552
クルン!
IMG_0554
インシデントやっちまった。。
IMG_0560
セーフティカーピットはバタバタ。タイヤが用意されていない!
IMG_0561
ダブルピットストップだってのにぃ!
IMG_0557
ごめんなさい。。
IMG_0562
さあさあグラベル片付けないと!
IMG_0563
本当にみんなごめん。。
FullSizeRender
いいよいいよ、怪我がなければ。今回もちょっと眠くなりかけていたレース終盤のローリングスタート、なかなか面白かったと思います。ルクレールに張り付くそろそろガスリー、そして漆黒の「マルH」組。
IMG_0569
この2人、危な過ぎ(笑)
IMG_0578
まだやるか!グロージャン競り負け。後はタイヤも厳しく「独自の走行ライン」を三度使って、ズルズルと後退していく。グロージャンには非常に失礼だけど、あわよくばアルボンにまでかわされて入賞圏外フィニッシュを更新しないか期待してしまった「S」なmiyabikun(笑)

IMG_0584
《決勝結果》
   1 ハミルトン           (メルセデス・M)
   2 ボッタス              (メルセデス・M)
   3 フェルスタッペン(レッドブル・H)

《ファステストラップ》
   ハミルトン(メルセデス)1分18秒492
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
   フェルスタッペン(レッドブル)

ちなみにハミルトンがたたき出したファステストラップ1分18秒492は2017年の自身のポールタイムより速いラップでした。セーフティカー明けにドカンと狙いにいきましたね。予選のボッタスといい、決勝のハミルトンのコレといい、控え目なコメントと裏腹のメルセデスには抜け目がない。

IMG_0583
《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
    ハミルトン(メルセデス)

本当のドライバー・オブ・ザ・デイはフェルスタッペンとなりましたが、miyabikunはスタートで見事にダッシュを決め、途中タイヤに苦しみつつもいいタイミングでタイヤ交換を果たし、驚異のファステストラップを獲得したハミルトンを推します。

IMG_0577
《第5戦スペインGPのポイント》
・カタロニアはスタート決めて、逃げるべし
・末恐ろしい速さ、メルセデス
・スタート直後で台無しの赤信号エース
・グロージャンには「独自の走行ライン」がある

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

今回はシーズン前合同テストのラップタイムとタイヤについてみていきたいと思います。ただし、このタイムはご存知の通り「記録され公表されたその日そのドライバーの最速タイム」のみを扱って整理しています。ガソリンの搭載量や次点のタイム、タイヤを履き替えた際に上回られたものはカウントできていないことをご了承下さい。
IMG_8533

《個人ファステストラップ(全タイヤより)》
  1.ベッテル(フェラーリ)    1分16秒221 C5 2-4
  2.ハミルトン(メルセデス)1分16秒224 C5 2-4
  3.ルクレール(フェラーリ)1分16秒231 C5 2-3
  4.ボッタス(メルセデス)   1分16秒561 C5 2-4
  5.ヒュルケン(ルノー)       1分16秒843 C5 2-4
  6.アルボン(トロ・ロッソ)1分16秒881 C5 2-3
  7.クビアト(トロ・ロッソ)1分16秒898 C5 2-4
  8.サインツ(マクラーレン)1分16秒913 C5 2-4
  9.グロージャン(ハース)    1分17秒076 C5 2-4
10.ノリス(マクラーレン)    1分17秒086 C5 2-3

初めはタイヤの別はみていない、純粋なラップタイムのベスト10です。トップは今年もベッテルがハミルトンを0.003秒という僅差で上回ってトップを獲りました。同じC5タイヤ、同じ2回目4日目という予選さながらの二強です。所詮はテスト、争ってはいないにせよアタマを獲るというのは気分もいいし、ファンやスポンサーにも期待が集まります。上位にはしっかりとルクレールとボッタスも続いて「フェラーリVSメルセデス」の構図は今シーズンも続くであろうという予想がつきそうですね。他ドライバーについても上位は最も柔らかいコンパウンドとなるC5(旧 ハイパーソフト)で占められ、C4最速はマクラーレンのサインツによる1分17秒114。C3(旧 ソフト)はレッドブルのフェルスタッペンの1分17秒709。C2(旧 ミディアム)はハミルトンの1分18秒097。そして最も硬いC1はルノーに移籍したリカルドが唯一1分19秒367を記録しました。最速タイムはやはり2回目の後半となる3日目、4日目に記録されています。

《タイヤ別チーム別ファステストラップ》
IMG_8520
続いてタイヤ別チーム別のラップタイム位置付けをみてみます。全てのタイヤ、タイムを並べるとこんな感じ。参考までに昨年のテストでの各タイヤ最速タイムと第5戦スペインGP予選のハミルトンによるポールタイム1分16秒173(旧 スーパーソフト)を破線で落としてみました。色分けは昨年までの色を使って表現したものの、案の定よくわからん。

IMG_8519
C5(旧 HS)    平均:1分17秒018
   メルセデス               1分16秒224
   フェラーリ               1分16秒221
   レッドブル               1分17秒091
   ルノー                      1分16秒843
   ハース                       1分17秒076
   マクラーレン            1分16秒913
   レーシングポイント 1分17秒556
   アルファロメオ         1分17秒239
   トロ・ロッソ            1分16秒882
   ウィリアムズ            1分18秒130

IMG_8518
C4(旧 US)    平均:1分18秒152
   メルセデス               1分17秒997
   フェラーリ                        -
   レッドブル                        -
   ルノー                      1分18秒164
   ハース                      1分18秒769
   マクラーレン           1分17秒114
   レーシングポイント         -
   アルファロメオ        1分18秒209
   トロ・ロッソ           1分18秒649
   ウィリアムズ                    -

IMG_8517
C3(旧 S)      平均:1分18秒960
   メルセデス               1分18秒941
   フェラーリ               1分17秒925
   レッドブル               1分17秒709
   ルノー                      1分19秒056
   ハース                       1分18秒199
   マクラーレン            1分19秒354
   レーシングポイント 1分19秒994
   アルファロメオ        1分18秒511
   トロ・ロッソ                    -
   ウィリアムズ            1分20秒997

IMG_8516
C2(旧 M)     平均:1分20秒071
   メルセデス               1分18秒097
   フェラーリ                        -
   レッドブル                        -
   ルノー                      1分20秒980
   ハース                               -
   マクラーレン                    -
   レーシングポイント 1分19秒664
   アルファロメオ                 -
   トロ・ロッソ                    -
   ウィリアムズ            1分21秒542

IMG_8515
C1(旧 H)      平均:1分19秒367
   メルセデス                        -
   フェラーリ                        -
   レッドブル                        -
   ルノー                       1分19秒367
   ハース                               -
   マクラーレン                    -
   レーシングポイント         -
   アルファロメオ                -
   トロ・ロッソ                   -
   ウィリアムズ                    -

参考  昨年テスト8日間のファステストラップ
   C5(HS):1分17秒182
   C4(US):1分18秒400
   C3(S)   :1分19秒189
   C2(M)  :1分18秒825

というわけでタイヤ別5種類にグラフを分けました。C5は全てのチームで記録を残していますが、硬めのコンパウンドになるにつれて最速記録は減り、先程も書いたようにC1はルノー天下となりました。そのC1を除くと柔らかい側が当然のように速いラップとなっています。タイム差は最速タイム比較すると
   C5-C4=0.923秒
   C4-C3=0.565秒
   C3-C2=0.388秒
   C2-C1=1.270秒
でした。マシンや記録日はバラバラだし、ガソリン搭載量やドライバー自身の「やる気」にもそれぞれ差があるので一概比較できませんが。
昨年テストとの違いは「スーパーソフト(スーパーハード)タイヤ廃止」「薄肉タイヤ」「カタロニアサーキット舗装改修」がありますね。マシンのダウンフォースが増加して、タイム低下が想定されていましたが、舗装改修とパワーユニット他の向上もあってタイムも全タイヤで更新されています。この流れをもってすれば、来るべき第5戦スペインGP予選ではさらなる飛躍が期待できそうですね!
あ、あと遅れて参加となったウィリアムズですが、テストとはいえタイムが芳しくありません。P・ロウが休養との報道も出ています。ドライバーも一新して切り替えたはずなのに、なかなか復活までの糸口すら見つかりませんね。あまり考えたくないけど「来るところまで来た」感じが辛いです。

《第5戦スペインGPの予選タイム予想?!》
上記テストの内容から第5戦スペインGPでどんなタイムになるのかなという予想を立ててみました。3/7時点でスペインGPのタイヤコンパウンドは発表されていませんが、恐らくみな一生懸命タイムを出していたC5ではなく、C3やC2が主体となると思われるので、そこから割り出すこととしました(翌3/8にC1,C2,C3使用と発表)
今年は昨年使用したスーパーソフトはありませんので、今回のテストでのC3最速レッドブルをベンチマークとしています。
   2018テスト     レッドブル SS:1分18秒327
   2018予選        レッドブル SS:1分16秒816(5位)
                                                          差1秒511
昨年のレッドブルのスーパーソフト最速と予選タイムの差は1.511秒でした。今回のテストで叩き出したC3最速タイム1分17秒709から、難しいことを考えず単純に1.511秒を差っ引くと
   2019テスト     レッドブル C3:1分17秒709
                                                          差1秒511なら
→2019予選予想 レッドブル C3:1分16秒198!
1分16秒198と算出されます。失礼ですが昨年同様にそのタイムが5番手のポールから0.643秒遅れと仮定すると、
   2019予選予想  レッドブル C3:1分16秒198
                                                          差0秒643なら
→2019予選予想  ポールタイム  :1分15秒555?!

誰ルトンやら誰ッテルとは言いません。誰ッタスかもしれないし誰レールかもしれないし、そのままいよいよ誰スタッペンの出番かもしれない。大した根拠もないザックリとした皮算用ではありますが、より速くなった2019年マシンを想像した次第です。

以上、シーズン前テスト「タイヤとタイム編」でした。開幕まであと少し!
IMG_8534

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ