F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:ドライバー

前回は42年前のレースを振り返りました。miyabikunやり残していり宿題、忘れちゃいません。今回は昨年2023年のレースを振り返りましょう!予選に関する通期のまとめです。タイトルは「数字でみる」なんてカッコつけていますが、毎度ながら年末に急いで詰め込んだものと同じようなデータやグラフが続きます。

《予選最速タイムと各チームとの差》
まず初めは全22戦の最速タイムと各チームの最速タイムの差のグラフになります。
IMG_9268
あるがままのタイム差をチーム別にプロットしています。グラフ内の水色の帯はウェット環境で行われた回、黄色い帯はタイヤコンパウンドに縛りがあるATAによる予選回を示しています。データに乱れがあるのはウェットでの予選です。予選も決勝も比較的荒れがちなカナダGPはもちろん、シーズン中盤のベルギーやオランダがとんでもないタイム差がある中、シーズン終盤に行われたサンパウロGPはドライ回以上にタイム差が接近しています。前者3GPはセッションが進むごとに路面が向上したため、Q1落ちチームが不利だったのに対し、サンパウロGPはQ3に荒天したため、上位と下位の差が表れませんでした。
やっぱりこれでは見辛過ぎるので、異常値は削っちゃいましょう。
IMG_9267
上限値を2.4秒差までとしたグラフです。タイム差が0、つまりトップタイム(ポールポジションではない)を記録したチームがよく分かります。トップタイムをマークしたのは、レッドブルが最多の13回、フェラーリが6回、ウィリアムズ、メルセデス、マクラーレンが1回ずつとなります。レッドブルやフェラーリはもちろんのこと、ウィリアムズが1回獲得しているのは驚きです。カナダGPは濡れた路面でクラッシュするマシンが多い中、Q2でトップ通過したアルボンがマークしたものが最速でした。
IMG_9399
マシンの戦闘力、序列をモノともしない、ガッツあるアルボンの巧みさが光りました。

足切りを設けても、10本のラインがジグザグしていたらまだ見辛い。やはり通期も2つのグループ分けを行い、もう少しだけ見易くしましょう。
IMG_9266
10チーム中の上位5チーム、レッドブル、フェラーリ、メルセデス、マクラーレン、アストンマーティンのタイム差グラフです。
サーキット特性によって、また路面状況によりグラフの上下(すなわちトップタイムとの差)はまちまちながら、基本はレッドブルがサーキット特性や路面状況によらずトップタイムをマークしており、時折思い出したかのようにフェラーリがレッドブルを凌駕してトップタイムを奪う構図となっています。レッドブル優勢な中、シーズン終盤はライバルとのギャップは比較的詰まり、フェラーリに上回れることも増えました。レッドブルが後半戦早々に2024年マシンへの開発にシフトした影響なのでしょうか。また、前半戦は完全に遅れをとっていたマクラーレンの好調さ、逆に後半戦は息切れしたアストンマーティンの対比もわかりやすく表現されています。メルセデスは、、やや地味。
IMG_9265
下位の位置付けとなるアルピーヌ、アルファロメオ、ハース、アルファタウリ、ウィリアムズの5チームです。
先述の通り、このグループでトップタイムを獲得したのはカナダGPのウィリアムズの1回キリであり、ベルギーGPに至っては5チーム全てがトップから2.0秒以上離されたため、グラフから一旦姿を消しています。ほか、アルピーヌが低速市街地モナコGPで3番目に速いタイムとなる0.188秒落ち、アルファタウリは高地メキシコシティGPで3番目の0.216秒落ちが目立ちます。

グループ分けしてもまだ見辛い、ですよね。ならばこれらチーム単位のプロットをやや力業ではありますが、平均化して「シーズン全体のトップタイムからの差」として予選一発の速さの差、序列を導き出しましょう。

〈予選最速タイムとの差の平均値〉
IMG_9264

 1 レッドブル・HRBPT   平均0.118秒
 2 フェラーリ・F     平均0.335秒(+0.217秒)
 3 メルセデス・M       平均0.522秒(+0.404秒)
 4 マクラーレン・M      平均0.730秒(+0.612秒)
 5 アストンマーティン・M   平均0.814秒(+0.696秒)

 6 アルピーヌ・R     平均1.723秒(+1.605秒)
 7 ウィリアムズ・M      平均1.821秒(+1.703秒)
 8 ハース・F       平均1.921秒(+1.803秒)
 9 アルファタウリ・HRBPT 平均2.076秒(+1.958秒)
  10 アルファロメオ・F   平均2.260秒(+2.143秒)

グラフの序列は一昨年「2022年のコンストラクターズランキング順」に並べて視覚的な差をみます。また下段に速さ順に並べて記載したものはカッコ書きで「平均値トップチーム(つまりレッドブル)との差」を追記しています。
先程のGP別タイム差グラフで分けたグループそのままに二分しています。予選の速さ(トップとの差)だけに関していえば、2番チームはメルセデスでなくフェラーリです。一発の速さだけは健在でした。シーズン前半型のアストンマーティンVS後半型のマクラーレンによる4番チーム争いはマクラーレンが僅差で軍配。その次となるアルピーヌはアストンマーティンから遅れること0.9秒となっています。下位はそのアルピーヌを筆頭にウィリアムズ、ハース、アルファタウリ、アルファロメオと続く形となりました。

《ポールポジション回数》全22回
 1 フェルスタッペン 13回(59.1%)
 2 ルクレール      4回(18.2%)
 3 ペレス        2回  (9.1%)
  サインツ       2回  (9.1%)
 5 ハミルトン      1回  (4.5%)

次はポールポジション回数とシーズン獲得率を多い順に並べています。
最多は3回チャンピオンを余裕で獲得したフェルスタッペンの13回で、シーズンの6割弱の獲得。2位はフェラーリのポール屋ルクレールの4回、以降ペレスとサインツが2回、メルセデスのハミルトンがハンガリーGPで獲得した1回という内訳。ハミルトンは1年半振りのポールとなり「優勝、ポールとも通算103回ずつ」から一つポールが抜け出したことになりました。
ドライバーは20人いるわけで、もう少しバラけてくれれば何よりですが、結果的にレッドブル、フェラーリ、メルセデスの3チーム5人の獲得に止まりました。

《平均順位》
シーズン通してみた予選順位平均値になります。今回もドライバー編、コンストラクター編とも、スポット参戦者のデータを含め、ペナルティによる降格前の予選順位をそのまま平均化して算出しています。

〈ドライバー〉
IMG_9263
トップのフェルスタッペンから最下位サージェントまで綺麗な階段状に並びました。ポールポジション13回のフェルスタッペンは前半戦12戦で平均3.00番手、後半戦10戦も平均3.00番手となり、シーズン通しても平均3.00番手でした。この結果は前半戦第2戦サウジアラビアGPの15番手や第5戦マイアミGPの9番手や後半戦第15戦シンガポールGPの11番手、第18戦アメリカGPの6番手が響いています。とはいえ、マイアミとアメリカの決勝は優勝、サウジアラビアGPも2位で終えており、傷口のリカバーはしっかりできています。
で、その相方はというと、フェラーリ2人、メルセデス2人、アストンマーティンのアロンソにマクラーレンのノリスに前を譲った平均9.05番手にいます。上から数えて8番目となり、まあ何とか毎回Q3に出走できるかな、クラスです。以降マクラーレンの「新人」ピアストリが平均9.86番手の上から9番目。そして仲良しピンクのアルピーヌは僅差でガスリーの勝ち。Q3進出クラスはこのあたりまでといったところでしょうか。
以下はなかなかな接戦です。ハースの予選王子(おじさん)ヒュルケンベルグ、ウィリアムズの一人親方アルボン、いわば実家のチームといえるストロールちゃまの3人が平均12番手台。日本の機体を一人で背負うアルファタウリの角田は単独の13番手台にいます。デ・フリース代行の復活リカルド、元「一発の速さがウリ」のアルファロメオのボッタスあたりまでがQ2進出常連クラス。こちらも新人サージェントは親方との実力差をまざまざと見せつけられて、スポット参戦者3人にも置いてかれた形の最下位となりました。言い換えれば、引き続きドライブする今シーズン2024年はこれ以上落ちることは無いわけで、上がるのみ。この平均順位を上げていきたいですね!

〈コンストラクター〉
続いてコンストラクター(チーム)単位に均した平均順位です。アルファタウリについては4人体制でしたが、その4人の平均値を採用しています。
IMG_9262
最速チームはチャンピオン争いには橋にも棒にもかからなかったフェラーリが「予選のチャンピオン」を獲得。理由はルクレール、サインツとも「可も無く不可も無い」フロントロウ、二列目、三列目あたりを堅実にキープできたことによります。真のチャンピオンのレッドブルはポールポジションたった1回に止まるメルセデスに肉薄されてしまっています。その理由は、、先程のドライバーズ編に書いた通りということで、、。まあ予選くらいはフェラーリに華を持たせてあげて下さい(笑)
中団のマクラーレンVSアストンマーティンは先程のタイム差の序列と同様にマクラーレンが辛勝。下位はヒュルケンベルグが引き上げたハースが7番目となる平均13.61番手。アルファタウリは角田の頑張りで8番目の平均14.63番手。ウィリアムズはアルボンの頑張りはありつつも、連帯責任で9番目。最下位チームは予選であまり存在感をみせられなかったアルファロメオの平均14.98番手となりました。順位的にはギリギリ15番手を割っても、ビリはビリです。

《ドライバー別グループ別予選順位変遷》
全戦の予選順位をグループ毎にプロットし、折れ線グラフとしました。前半戦、後半戦だけでも見辛いのに、22戦全戦を同じ大きさのグラフで示したら何のこっちゃよくわからなくなります。でもデータの証拠ですから、ひとまず掲示します(笑)
IMG_9261
レッドブル、フェラーリ、メルセデスによる上位3チーム6人の予選順位グラフです。
先程までの平均順位算出の元データになります。ポールポジションはこのグループの5人から輩出されているため、各GPで必ずプロットがあります。ただ上位6人とはいえ、必ずしもその6人が縦に連なったGPは一つも無く、必ず中団ないし下位のグループのドライバーがここに割って入ってきます。水色の帯がQ1敗退、黄色の帯がQ2敗退のエリアを示しますが、誰とは言うまい紺色の破線がちょいちょい顔を出しています。
IMG_9260
中団扱いの3チーム、マクラーレン、アルピーヌ、アストンマーティンの6人です。
先程の上位グループの6連を阻止していたのはこのグループの3人、緑の破線アロンソ、オレンジの実線ノリス、オレンジの破線ピアストリの3人の仕業。シーズン前半戦はアロンソならびにアルピーヌ勢が上位に割って入る好走をみせ、シーズン中盤からはマクラーレンが水を得た魚のように飛躍、ノリスのみならずピアストリまでフロントロウを経験しました。アルピーヌは非常に浮き沈みが激しく、上位と下位を行ったり来たりしていたのが印象的でした。先程の平均順位からみても、仲不仲の問題ではなく、マシンのポテンシャルからみても前半グループまでは距離があり、オコン、ガスリーともにやれるだけやって近しいような値に止まった感はあります。IMG_9259
下位は4チーム。アルファタウリは重ならずも4人体制でしたので総勢10人のグラフになります。
もう正直言ってごちゃごちゃしちゃっていて統計やバイオリズムも何もよくわかりませんが、上位進出で目立つところだけピックアップすると、このグループ最上位は雨の混乱も助けとなったカナダGPのヒュルケンベルグの2番手。
IMG_9402
そりゃ3回チャンピオンもそんな顔になるわな(笑)
またそのチームメイトでチームの母国アメリカのマイアミGPでしてやったり4番手のマグヌッセン。こちらはちょっと意外なオランダGPで4番手獲得のアルボンに、ようやくメキシコシティで存在感を示したリカルドの4番手が挙げられます。このグループは4番手が頭打ちみたいな形になってしまっています。マシンのポテンシャルを考えると、赤い帯で示した領域であるQ3進出でなかなかの評価点と言っていいと思います。

3分割してもまだ見辛い。miyabikunもっと上手く端的に表現してちょう。わかりました、これらを前にも出したことのある「予選の各セッション進出数のグラフ」に変換しましょう!

〈予選のドライバー別セッション別進出数〉IMG_9258
順位の要素は無くなってしまいますが、これならば各ドライバー、そしてライバル達との対比も容易なはず(最初からこれだけ見せればいいんじゃないの?!)並びは上から先程の「予選平均順位」順に並べています。
残念ながら全レースでQ3に進出できた者はいません。フェルスタッペンもQ2落ちが2回あります。Q3進出最多はグラフ上段からフェルスタッペン、ルクレール、アロンソの 3人による20回。ポールポジションを4回獲得するルクレールはともかく、注目すべきはポールポジションこそないものの中団チームのアロンソも20回という点でしょうか。この方には最年長、高齢という言葉は似合わないし無意味な表現。チームメイトとの比較から考えても大健闘です。またQ1敗退が無かったのがフェルスタッペンとハミルトンの2人。ポールポジションや優勝からはだいぶ遠かったキングは例えダメ車でもスーパーチャンピオンの1人です。さすが。平均順位こそ僅差で負けて、ポールポジション獲得はなりませんでしたが、ピアストリはチャンピオンマシンに乗る方よりもQ3進出数は上回っています。
角田のチームメイト比較はなかなか難しいですが、平均順位ならびにQ3進出数をみても決して劣るものではないことが証明できています。ただ残念ながら当初のチームメイトは唯一Q3進出が無い結果となり、後任のリカルドや代走のローソンと比較すると、マシンのアップデートのタイミングの悪さはありつつも、あまりいいF1キャリアでは無い結果に終わってしまいました(できればアップデートによる成績向上を見てみたかったです)

《チーム内対決》
予選編最後はチームメイト対決です。全22戦のため、11勝11敗のイーブンもあり得ます。果たして速さで秀でたのは各チームどちらか?!
IMG_9257
グラフの順番は上から「一昨年2022年のコンストラクターズランキング順」としていますが、トップとビリのチームが極端な結果となっています。ウィリアムズは22勝のアルボン、レッドブルは20勝2敗でフェルスタッペン、アストンマーティンは19勝3敗でアロンソがそれぞれ獲っています。いずれもなるほどなという結果に。逆に接戦だったのはメルセデスの11勝11敗。平均順位も接戦だったことを考えると、ラッセルは大健闘です。またある意味注目だったアルピーヌはガスリーに軍配は上がるものの、先程も書いたように平均順位との相対評価を考えれば肉薄しています。戦うべきはチームメイトに止まらず、頂点を目指してもらいたいものですが、オールフレンチ体制1年目としては、なかなかいい戦いだったと思います。

今更ながら昨年2023年のまとめを行っています。諸事情あり年内にこなすことはできませんでしたが、新シーズンが始まる前には各種まとめを終えたいです。以上、今回は2023年の予選編でした。次回はもっと重要な戦績である決勝編を行います。

モータースポーツランキング にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

MLBの大谷選手は来シーズンからロサンゼルス・ドジャースに移籍する発表がなされました。年俸についてはここで詳しく触れませんが、正直miyabikunクラスでは全くピンとこない数字です。まさにアメリカンドリームといった感じ(って言葉すら軽く感じてしまいます)ドジャースは昔から日本人には比較的馴染みのある球団の一つですし、新天地でさらなる飛躍に期待したいですね!

IMG_1604
で、我らがF1界の来シーズンはどうよということでみていくと、、全く同じ。今シーズンと所属チームもラインナップも全く変わらず。調べていないのですが、今までこんなシーズンあったんでしょうか?!いい意味で全ドライバーの何となくのキャラクターは知っているものの、逆に新たな若手の参戦する余地が無いということにもなります。どちらがいいんでしょうね、腕や期待があるから長く居座ることができるのも立派なことですし、「四輪自動車レース最高峰」が非先進的、閉鎖的になってしまうのと。
スーパーライセンス付与条件があるならば「スーパーライセンス返納条件」みたいなものがあっても面白いと思うのですが、いかがでしょうか。例えば「チャンピオンは7回まで」とか「F1でのキャリアは300戦参戦まで」としたら、あんなレジェンドドライバーやこんなレジェンドドライバーが。「表彰台未登壇は200戦参戦まで」となると、あらあの方が。「参戦100戦以内で入賞を果たす」は大抵クリアできるかな。強制新陳代謝とはmiyabikun厳し過ぎ?!特に複数回チャンピオンや300戦参戦くらいになれば、引退や追い出しではなく「F1レジェンドドライバーとして若手育成のために勇退いただく」って制度も悪く無い気がしますが(笑)
IMG_8936

《2024年ドライバーラインナップ》
変更点が無いものだからちょっぴり刺激的な提案をぶっ込んでみましたが、話題を本筋に戻して、2024年のドライバーラインナップを今一度確認しておきたいと思います。変わってないんだから確認するまでもないって?!まあまあ、それを言われちゃ元も子もないのですが(笑)
順番は今シーズンのコンストラクターズランキング順で並べ変えています。また、例年のようにマシン名称はもちろん、来シーズンはコンストラクター名そのものが変更されるところもあるため、それらは明らかになり次第修正していくものとします。

レッドブル・HRBPT RB20
   1 マックス・フェルスタッペン(オランダ)
 11 セルジオ・ペレス・メンドーサ(メキシコ)

メルセデス F1 W15 E Performance
 44 ルイス・ハミルトン(イギリス)
 63 ジョージ・ラッセル(イギリス)

フェラーリ SF-24
 16 シャルル・ルクレール(モナコ)
 55 カルロス・サインツ(スペイン)

マクラーレン・メルセデス MCL38
   4 ランド・ノリス(イギリス)
 81 オスカー・ピアストリ(オーストラリア)

アストンマーティン・メルセデス AMR24
 14 フェルナンド・アロンソ・ディアス(スペイン)
 18 ランス・ストロール(カナダ)

アルピーヌ・ルノー A524
 10 ピエール・ガスリー(フランス)
 31 エステバン・オコン(フランス)

ウィリアムズ・メルセデス FW46
 23 アレクサンダー・アルボン(タイ)
   2 ローガン・サージェント(アメリカ)

ビザ・キャッシュアップRB・HRBPT VCARB01
 22 角田裕毅(日本)
   3 ダニエル・リカルド(オーストラリア)

キック・ザウバー・フェラーリ C44
 77 ヴァルテリ・ボッタス(フィンランド)
 24 周冠宇(中国)

ハース・フェラーリ VF-24
 27 ニコラス・ヒュルケンベルグ(ドイツ)
 20 ケビン・マグヌッセン(デンマーク)

まずコンストラクター名として2つあった「アルファ」の名が来シーズン一気に0になります。頭文字aが多いので、多少バラけるのかな。そんなのは全く関係無いか。ほか、ドライバーにパワーユニットサプライヤー変更が無いので、話が終わってしまう(笑)あ、今シーズンは最多の4人がドライブした旧アルファタウリは角田とリカルドで固定となり、一躍話題となったミニストップ、いやローソンはリザーブということでおさまりましたね。うん、それも知ってる。ですよね。。困ったなぁ。誰か1人でも入れ替わんねえかな(笑)

IMG_9634
《2024年ドライバーのキャリア一覧》
最後に、昨年までドライバーの生年と参戦年などを棒グラフで示していたものを、今シーズンは手打ちしてみました。順番は年齢で並べており、そのドライバーのF1デビューイヤーとこれまでの参戦数を示しましたので、今年は是非頭の中でグラフを描いてみて下さい。

 アロンソ     81/7/29生   2001〜 380戦
 ハミルトン    85/1/7生     2007〜 332戦
 ヒュルケンベルグ 87/8/19生   2010〜 206戦
 リカルド     89/7/1生     2011〜 239戦
 ボッタス     89/8/28生   2013〜 223戦

 ペレス      90/1/26生   2011〜 259戦
 マグヌッセン   92/10/5生   2014〜 164戦
 サインツ     94/9/1生     2015〜 185戦
 ガスリー     96/2/7生     2017〜 130戦
 アルボン     96/3/23生   2019〜   80戦
 オコン      96/9/17生   2016〜 133戦
 フェルスタッペン 97/9/30生   2015〜 185戦
 ルクレール    97/10/16生 2018〜 125戦
 ラッセル     98/2/15生   2019〜 104戦
 ストロール    98/10/29生 2017〜 144戦
 周冠宇      99/5/30生   2022〜   44戦
 ノリス      99/11/13生 2019〜 104戦

 角田裕毅     00/5/11生   2021〜   66戦
 サージェント   00/12/31生 2023〜   22戦
 ピアストリ    01/4/6生     2023〜   22戦

世代別にグループ分けをしています。80年代生まれがまだ5人いますね。全員miyabikunからみれば歳下にはなるものの、ちょっぴり安心。さっきは勝手に「300戦オーバー勇退説」謳っちゃったけど、アロンソに辞めれれたら困るから、400戦に引き上げましょうか(笑)
FullSizeRender

最大勢力は12人を擁する90年代生まれドライバーです。単に90年代と言っても、最年長ペレスと最年少ノリスとでは年齢もキャリアもだいぶ差があります(今シーズンの走りの勢いは、、、それはシーッ!)
IMG_1409
愛されキャラのウィリアムズのアルボンは数字に示せば参戦80戦と、年齢の割には浪人期間があって同期デビューのラッセルやノリスとは1シーズン分の差があります。近年はこの世代のちょうど中心に位置するフェルスタッペンがF1界の中心にいます。負けるな、同世代!
IMG_1896

IMG_1014
まだ最近、2000年代生まれドライバーは我らが角田を筆頭に3人います。今シーズンはピアストリがシーズン中盤からマシンのアップデートと共にメキメキと頭角を示しましたが、2000年代では角田が頭3つくらい先行くキャリアを積んで、来シーズンはいよいよ4年目に突入します。チームのエースを任されて、だいぶオトナなレース運びができるようになりました。日本人F1ドライバー最多出走は片山右京の97戦です。その領域に到達するまでは、まだだいぶ数を重ねる必要がありますが、このまま成長できれば久々の日本人ドライバーのアレがみられるかもしれません。角田の成長と可能性はまだ未知数。高みを目指していく姿をしかと見守りましょう。
IMG_1968

自宅のパソコンを1ヶ月半振りに立ち上げたら、固まらず動くようになりました。いずれにしても近々買い替えにはなると思いますが、ひとまず「グラフ祭り」には着手出来そうです。描くぞー(笑)


モータースポーツランキング にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

今回はF1からちょっと離れつつ遠からずの息抜き回にしたいと思います。
去る5/6にイギリスのチャールズ国王(前 皇太子)の戴冠式が行われました。miyabikun個人的には、過去にあれこれあってあまりいいイメージが無い方のですが(なんて書いたばかりに、国際指名手配とかにならないよね?パスポートは無くしていないから、ドバイとかに逃げておいた方がいい?!)これからはエリザベス女王に続いて「イギリスの顔」となっていかれるのでしょう。F1に顔を出したりもするのかな。その戴冠式の少し前、4/28にアップした「アゼルバイジャンGP予選予想」の時にmiyabikunこのブログでルクレールのことを珍しくファーストネームの「チャールズくん」と呼びました。我々日本人にはあまり想像付かないことですが、海外の名前は国によって様々な綴りや読み方に変化するものがあります。ルクレールの名前は日本において一般的にはフランス読みのCharles「シャルル」と呼んでいますが、綴りを読もうと思えば「チャールズ」と読めなくもない。今回は「国によって読み方が変わる人名についてみていこうと思います。

以下にアルファベットの頭文字順でよく聞くファーストネームを英語を基本に、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語を連ねていきます。カタカナで読み方も記していますが、当然ながら日本語でバチっと充てられないものもありますので、参考程度ということで。

Andrew:アンドリュー(英語)
André:アンドレ(フランス語)
Andreas:アンドレアス(ドイツ語)
Andrea:アンドレア(イタリア語)

Arthur:アーサー(英語)
Arthur:アルテュール(フランス語)
Arthur:アルトゥール(ドイツ語)
Arturo:アルトゥーロ(イタリア語)

Bernard:バーナード(英語)
Bernard:ベルナール(フランス語)
Bernhard:ベルンハント(ドイツ語)
Bernardo:ベルナルド(イタリア語)

Clara , Clare:クララ , クレア(英語)
Claire:クレール(フランス語)
Klara:クララ(ドイツ語)
Chiara:キアーラ(イタリア語)

Charles:チャールズ(英語)
Charles:シャルル(フランス語)
Karl:カール(ドイツ語)
Carlo:カルロ(イタリア語)
Carlos:カルロス(スペイン語)

ココが今回のネタのキッカケとなったチャールズ国王とルクレールくんの共通点になります。イギリスでチャールズと呼ぶ名はフランスではシャルル、ドイツではイニシャルがCからKに変わりカール、イタリアではカルロ、そしてスペインではカルロスになるそうです。ん、待てよ。シャルルとカルロスが英語でいうチャールズに値するって、そうなったら現フェラーリドライバーの2人はイギリスに行くと2人ともチャールズになっちゃうの?! 
IMG_6881
ほー、君ら同名になっちゃうのね。初耳でした。この前は兄弟みたいにイジっちゃったけど、下の名前が同じならば兄弟にならないじゃん(笑)
もっと言えば、ふた昔前くらいのオーストリア人F1ドライバーにKarl Wendlinger(カール・ヴェンドリンガー)がいました。カールがチャールズのドイツ語読みならば、ルクレールもサインツもヴェンドリンガーもみんなチャールズということになるのか。

Ferdinand:ファーディナンド(英語)
Ferdinand:フェルディナン(フランス語)
Ferdinand:フェルディナント(ドイツ語)
Ferdinando:フェルディナンド(イタリア語)
Fernando:フェルナンド(スペイン語)

Frederick:フレデリック(英語)
Frédéric:フレデリック(フランス語)
Friedrich:フリードリヒ(ドイツ語)
Federico:フェデリコ(イタリア語)

George:ジョージ(英語)
Georges:ジョルジュ(フランス語)
Georg:ゲオルグ(ドイツ語)
Giorgio:ジョルジョ(イタリア語)
Jorge:ホルヘ(スペイン語)

Henry:ヘンリー(英語)
Henri:アンリ(フランス語)
Heinrich:ハインリヒ(ドイツ語)
Enrico:エンリコ(イタリア語)
Enrique:エンリケ(スペイン語)

James:ジェームス(英語)
Jacques:ジャック(フランス語)
Giacomo:ジャコモ(イタリア語)
Jaime:ハイメ(スペイン語)

1997年のドライバーズチャンピオンを獲得したジャック・ヴィルヌーブはカナダ人でもフランス語を主とする方です。英語でいうジェームスに該当。あまりジェームスって感じではないかなー(笑)やっぱりジャックが一番しっくりくる、というか慣れというか。

John:ジョン(英語)
Jean:ジャン(フランス語)
Johann , Johannes:ヨハン , ヨハネス(ドイツ語)
Giovanni:ジョヴァンニ(イタリア語)
Juan:ファン(スペイン語)

F1のジャンといえばフランス人のアレジ。ファンといえば、近年ではファン・パブロ・モントーヤでしょうか。モントーヤはコロンビア人ドライバーですが、コロンビアの公用語はスペイン語を使います。アレジとモントーヤのお名前は同じ。

Laurence:ローレンス(英語)
Laurent:ローラン(フランス語)
Lorenz:ローレンツ(ドイツ語)
Lorenzo:ロレンツォ(イタリア語)
Lorenzo:ロレンソ(スペイン語)

現代のF1におけるローレンスといえばストロールのパパ。すごーく昔のドライバーにはロレンツォ・バンディーニがいました。miyabikunは二輪競技はあまり詳しくありませんが、以前MotoGPで活躍したスペイン人チャンピオンのホルヘ・ロレンソならば知っています。3人とも同じ名前(ただしロレンソは姓)

Lewis:ルイス(英語)
Louis:ルイ(フランス語)
Ludwig:ルートヴィヒ(ドイツ語)
Ludovico:ルドヴィーコ(イタリア語)
Luis:ルイス(スペイン語)

昔、バッグブランドのルイ・ヴィトンの綴りは「ロイス」なのになぜ「ルイ」と読むのか疑問に思っていました。フランス読みだとルイスはルイになるんですね。ハミルトンがフランスに行くと「ルイ・ハミルトン」になるの?!高級バッグに高級腕時計!(笑)
ルートヴィヒの語尾「〜ッヒ」というのがドイツ語っぽいし、語尾が「〜ィーコ」となると確かにイタリアっぽくなりますね。

Luke:ルーク(英語)
Luc:リュック(フランス語)
Lukas:ルーカス(ドイツ語)
Luca:ルカ(イタリア語)
Lucas:ルカス(スペイン語)

Mary:メアリー(英語)
Marie:マリー(フランス語)
Maria:マリア(ドイツ語)
Maria:マリーア(イタリア語)

Michael:マイケル(英語)
Michel:ミシェル(フランス語)
Michael:ミハエル(ドイツ語)
Michele:ミケーレ(イタリア語)
Miguel:ミゲル(スペイン語)

この名もF1においては有名な変換。日本で多く呼ばれるミハエル(ミヒャエル)・シューマッハは英語圏ではマイケル・シューマッハになります。彼をマイケルと呼ぶ方もたまにいますよね。マイコー!

Paul:ポール(英語)
Paul:ポール(フランス語)
Paul:パウル(ドイツ語)
Paolo:パオロ(イタリア語)
Pablo:パブロ(スペイン語)

今度はパブロが出てきました。ポールのスペイン語読みになります。モントーヤを英語読みすると「ジョン・ポール・モントーヤ」になるのかな。モントーヤも英語式では違うものに変換されそう。
IMG_6879

Peter:ピーター(英語)
Pierre:ピエール(フランス語)
Peter:ペーター(ドイツ語)
Pietro:ピエトロ(イタリア語)
Pedro:ペドロ(スペイン語)

フランス人のピエールといえば、現役でガスリーがいます。英語でいうピーターに該当。ペーターもいますね。スイス出身でザウバー(現 アルファロメオ)チーム創始者のペーター・ザウバー。ピエトロはなかなかレギュラードライバーになれないエマーソンの孫、ピエトロ・フィッティパルディがいますし、ペドロは90年代を代表する「ペイドライバー」ペドロ・ディニスや名前に「・」がいっぱいのスペイン人ペドロ・デ・ラ・ロサを連想します。ペドロ・デラロサではありませんよ、デ・ラ・ロサですからね!

Richard:リチャード(英語)
Richard:リシャール(フランス語)
Richard:リヒャルト(ドイツ語)
Riccardo:リッカルド(イタリア語)
Ricardo:リカルド(スペイン語)

現在F1浪人中のリカルドについて、リチャードやリチャルドと呼ばれているのは知っていますが、miyabikun昔もう一つ気になっていることがありました。
レッドブル在籍時代の2015年から16年の前半にチームメイトにダニール・クビアトがいました。ダニエルとダニールって綴りこそ違いますがどこか似ていませんか?!調べてみると、クビアトはロシア人ではありますが、ロシアの西側、東欧エリアのスラブ圏では「ダニエルがダニールに変化した」という経緯があるようです。ということは、当時のレッドブルは「2人のダニエルがいた」という解釈もできます。その昔、グループ内に「3人のセバスチャンがいた」ということもありましたね。たまたまだとは思いますが、希少な偶然。
IMG_6878

Robert:ロバート(英語)
Robert:ロベール(フランス語)
Robert:ロベルト(ドイツ語)
Roberto:ロベルト(イタリア語)

William:ウィリアム(英語)
Guillaume:ギヨーム(フランス語)
Wilhelm:ヴィルヘルム(ドイツ語)
Guglielmo:グリエルモ(イタリア語)
Guillermo:ギリェルモ(スペイン語)

フランス語にしても、ドイツ語にしても、イタリア語にしても、何だか「っぽい感じ」に変換されていますよね。下に並べた言語ほど、クセが強く出ている様にも感じます。

まだまだ調べればたくさんあると思いますが、F1や日常生活で耳にしそうな代表的なものを挙げてみました。言語によってこのような変化があるとわかっていれば、聞く人が聞けば、国籍を聞かずしても出身地や地方にあたりがつけられるというわけか。確かに日本の姓名に関しても地域性のあるものや、「なかじま」と書いても中島さんや中嶋さんがいたり「中島」と書いてもなかじまさんやなかしまさんがいるなど、結構奥深いものがありますよね。人名と地名は本当に難しい。

チャールズ国王がきっかけで思いついた今回のこの企画、調べてみて驚いたこともありつつ、なかなか勉強になりました。
でも今回一番驚いたのはやっぱり君ら2人かな。
FullSizeRender
まさか同じ名前だったとは、、。(断言はできませんが)

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

昨年は4人のドライバーがF1から去りました。まだ年齢的に若い者もいれば、一度頭の中を整理して再戦しようと目論む者など様々。ただやはり今シーズンのシート争奪戦のきっかけとなったベッテルの「引退」は衝撃的なニュースでしたね。ベッテルは一昨年のライコネンと同様に、長きに渡りF1に携わり、一時代を築いたレジェンドドライバーの一人。他の3人はまだF1に復帰するチャンスが無くもないですが、ベッテルはまずドライバーとして戻ることは無いでしょう。今回は遅れ馳せながらベッテルの16年に及ぶF1での戦績を振り返りながらはなむけしたいと思います。昨年のライコネン並みかそれ以上のボリュームになりましたので、途中リタイヤすること無く最後まで心してお付き合い下さい(笑)

IMG_6732
セバスチャン・ベッテル
 1987年7月3日生まれ
 2007年 BMWザウバーからデビュー
 16年在籍(2007年はスポット参戦)
 優勝53回 歴代3位
 表彰台122回 歴代3位
 参戦数300戦 歴代7位
 ポール獲得57回 歴代4位
 ファステスト獲得38回 歴代5位
 チャンピオン4回 (2010,11,12,13年)
 ※記録、歴代順位は2023年第3戦終了時点

各種獲得数、F1歴代順位にチャンピオン獲得回数などなど、全てにおいて極めて高いランクにあるドライバーであったことは言うまでもありません。歴代3位の優勝、表彰台登壇回数のさらに上位2人はご存じの通り同じ方。ハミルトンとM・シューマッハの2人であり、ポールポジションはその2人にセナを加えた3人。ファステストラップは先程のセナに代わり、ライコネンとプロストに代えた4人がベッテルの上位にいるのみとなっています。今シーズンの現役ではハミルトンに全てで上回れなかったものの、アロンソに対しては参戦数以外で上回っていると考えれば、ベッテルの戦績の高さがよくわかります。

《ベッテルの略歴》
いつも通り、ベッテルのこれまでの経歴を簡単に振り返っておきたいと思います。この後本当に長丁場になりますので、マジで簡単に、、。
ベッテルはドイツの中でもフランス寄りに位置する旧西ドイツのヘッセン州ベルクシュトラーセ郡へッペンハイムという人口3万人弱の街に生まれました。FullSizeRender
幼い頃からカートに勤しみ、ドイツジュニアカート選手権、ヨーロッパジュニアカート選手権でチャンピオンを獲得。1998年(11歳)にレッドブルの育成プログラムに参加するようになります。その後、F3ユーロシリーズに舞台を移し、若かりしハミルトンらと戦うようになります。また地元ドイツのBMWからも注目を浴び、2005年にはBMWエンジンを搭載したウィリアムズFW27でF1初ドライブ。翌年2006年にザウバーを買い取る形で参戦を始めたBMWザウバーのサードドライバー契約を「レッドブルから2年間レンタル」という名目でスタートし、本格的にF1に関わることとなりました。
IMG_6723
2007年第6戦カナダGPで大クラッシュを喫したクビカに代わり、第7戦アメリカGPでF1デビュー。予選は全22人中7番手、決勝は入賞ギリギリの8位でフィニッシュし、当時ウィリアムズのバトンが有していた「最年少入賞」を更新し、早くも才能をみせました。その活躍もあり、同じ年の第11戦ハンガリーGPでは解雇されたスコット・スピードに代わりトロ・ロッソから参戦をはじめ、シーズン終了までの7戦をドライブしています。
2008年からトロ・ロッソのレギュラードライバーとなり、同じ名のセバスチャン・ブルデーと共にシーズンを戦い抜きます。終始雨模様だった第14戦イタリアGPでは予選でチーム初、自身初のポールポジションを「最年少」で獲得。決勝も勢いそのままに挙げた初優勝も「最年少」、ポールトゥウィンも「最年少」と記録ずくめの2年目を過ごしました。IMG_6724
そして参戦3年目の2009年から「お兄さんチーム」のレッドブルに昇格。ポールポジションや優勝の常連に名乗りを挙げ、チャンピオンも夢ではない位置にまで飛躍しますが、シーズン序盤から好調をみせたブラウンGPとバトンに手が届かず、ドライバーズランキング2位に終わります。
参戦4年目、レッドブルで2年目を迎えた2010年もポールポジションと優勝を量産。チャンピオン争いでフェラーリのアロンソと競い、最終戦アブダビGPでポールトゥウィンを挙げた結果、ハミルトンのもつ「最年少」チャンピオンを獲得。以降もマシンレギュレーション変更もあり苦戦したシーズンはありつつも2013年まで四連覇を果たします。
FullSizeRender
IMG_6719
ただチャンピオン獲得以降のベッテルはキャリア初期にみられたひたむきな姿勢かつ少年のような無垢な笑顔から、チャンピオン特有でもある「チームの指示を無視する傲慢な言動」が出始めます。
IMG_6720
本来助け合うべきチームメイトとの不仲説やライバルチームのドライバーに対する差別的発言もあり、問題となったこともありました。
IMG_6722
そのバチが当たったか、2014年はパワーユニットの大幅変更もありベッテルは大不調。これまで絶対王者にまで上り詰めたレッドブルはメルセデスにその座を奪われ、さらには5年間チームメイトを務め、引退したウェバーに代わり、トロ・ロッソから移籍した若手のリカルドに大敗を喫する結果を経験します。そこでベッテルはレッドブルを離れることを決め、2015年からはアロンソの抜けたフェラーリと3年契約を結びました。
IMG_6729
公私共に交流のあるライコネンがチームメイトになってからは、レッドブル時代のピリついた表情は減り、兄弟のように戯れ合う姿が印象的でした。2015年、16年はメルセデスの勢力になかなか太刀打ちできない状況が続きますが、2017年からは再びポールポジションや優勝戦線に戻り、ランキング2位のところまで上り詰めてきます。
IMG_6721
2019年からはライコネンに代わってフェラーリアカデミー出身の若手、ルクレールをチームメイトとして迎え入れることとなりましたが、ルクレールは予選自慢のベッテルを上回らんばかりの予選自慢。ポールポジション獲得数だけでなく、ドライバーズランキングでも敗れることとなりました。
世界的なコロナ禍もあってイレギュラーなシーズンとなった2020年は再びノンポール、優勝無しの大転落に陥ります。ドライバーズランキングもレギュラードライバー時代で自身最下位となる13位にまで落ち込み「ベッテルもそろそろ引退か?!」と取り沙汰されるようになりました。ベッテルはフェラーリを離脱する決断をし、2021年からは新天地に中堅チームのアストンマーティンを選択しています。
IMG_6730
若手(とはいえ参戦5年目)のストロールのチームメイトとして、キャリア初のメルセデスパワーユニットをドライブすることとなったベッテルですが、マシンのポテンシャルかチーム力か、はたまた自身の衰えなのか、才能はなりを潜め、予選ではQ3進出も減り、決勝は2年間で1回(あと幻の1回)と、三度輝くことは叶わず、2022年第13戦ハンガリーGPを前にF1引退を発表。16年に及ぶF1ドライバー人生の幕を下ろしています。

《ベッテルの戦績とその特徴》
ここから過去のレジェンドドライバーと同様に、予選、決勝の全戦績をグラフ化しながら特徴をみていきたいと思います。

〈予選順位、決勝順位の全結果〉
まずは予選順位を全てプロットしました。一応チームカラーっぽい色でプロットし、パワーユニット交換等の降格前の「純粋な予選順位」で統一しました。またいつもながらQ1領域は水色、Q2は黄色、Q3は赤をバックに落としており、濃いグレーの期間はドライバー契約が無かったものを示します。
IMG_6699
デビュー間も無いBMWザウバー期やトロ・ロッソ期、そして晩年のアストンマーティン期こそQ1落ちが目立ちますが、中盤のレッドブル期やフェラーリ期はほぼQ3進出を果たしています。アルファベットの「M」の字に近い分布ですね。Mの谷間に位置するのが、、ベッテル一番の暗黒期である2014年です。よくてQ3進出でも中盤、ほかQ2止まりの結果がいくつかありました。
ポールポジションの高さで一本筋の絶好調レッドブル期はさておき、フェラーリ移籍後もポールポジションはいくつか獲得していました。2015年、16年はライバルのメルセデスが二枚看板で速さをみせていたこともあり、ライバルは3番手が精一杯という状況がありました。そう考えると、ベッテルは健闘していたように思います。
予選から上位を獲得できるベッテルとて晩年過ごした中堅チームでは苦戦を強いられ、アストンマーティン初年の2021年はQ2止まりが続き、最終年の昨年はQ1突破も難しい状況となりました。輝かしい時代を知るファンとしては、下位でくすぶるベッテルを観ているのも正直辛かったですね。
IMG_6698
こちらは決勝結果をプロットしたものになります。ベッテルはF1参戦300戦中、決勝でスタートしなかったものが1戦(2016年第2戦バーレーンGP)と決勝出走後に失格したものが1戦(2021年第11戦ハンガリーGP)の合計2戦あるため、決勝の結果としては298戦となります。今回はそれら2戦とリタイヤしたものを除外しています。
予選戦績と同様に全体観を俯瞰すると、ライバルのリタイヤやベッテル自身のドライビングにより、予選よりは当然ながら上位側に集まっています。また予選と同じく、レッドブル期やフェラーリ期は最上位が多い中、やはり2014年と2016年後半、2019年頃から順位に落ち込みがみられます。チームの戦闘力やマシン、そしてベッテル自身の成績不振が表れています。チームを去る前年の2014年と2020年が顕著。これはベッテルに限った話ではありませんが、特に所属しているチームの地位が高いほど、このような成績不振は移籍する(または強いられる)場合によくある話。2014年はまだ次の行き先がトップチームのフェラーリだったこともあり、移籍後も大きな変化が無く上手いことできているものの、2020年での不振による移籍は中団チームへの移籍だったため、順位の再浮上は厳しい状況となりました。

〈シーズン別の各種獲得率〉
続いてシーズン別の予選、決勝の獲得率に絞って集計してみました。昨年の「ライコネン」の時に図表を使わず数字だけで示した例のやつです。こちらも予選編から。
IMG_6697
各シーズンでレース数がまちまちであるため、その数でなく「割合」を算出し、積み上げ棒グラフとしました。色の内訳は下から青がQ1止まりの予選割合、黄色がQ2止まり、オレンジがQ3まで進出した割合を示し、Q3にした中で「ポールポジションを獲得した割合」はオレンジより濃い赤で表しました。
グラフ上部が長ければ長いほど好成績であったといえますが、先程のM字のプロットとは逆に、W字のような色の塗り分けとなりました。驚異的な結果となったのは、F1参戦4年目フル参戦3年目となる2010年と翌11年、フェラーリ移籍4年目にあたる2018年の3シーズンは全てQ3まで歩を進めている点。さらには2011年についてはポールポジション獲得率が78.9%(全19戦中15ポール)という驚異的な数字を記録。これはハミルトンやフェルスタッペン、ルクレールはおろか、M・シューマッハもセナもマンセルもなし得ていないシーズン歴代最多記録になります。とにかく予選から前に出て、決勝レースも逃げ切ってしまうというベッテルのお決まり「勝利への方程式」でしたね。
IMG_6696
決勝編は最下段の真っ黒はリタイヤの割合、青が入賞圏外フィニッシュで、薄いオレンジが表彰台以外の入賞、濃いオレンジが表彰台圏内、そして赤が優勝の割合となります。つまり暖色系がポイントを得た領域です。
予選編と同様に2011年や13年、18年は高い割合でポイントゲットはあるものの、毎年必ず1戦以上のリタイヤ(失格)もあり、シーズン全戦入賞は果たせませんでした。とはいえ、2011年のポイント獲得率は94.7%で勝率57.9%。2013年の勝率68.4%は驚異的な数字。全19戦で13勝を挙げています(ちなみに昨年勝ちに勝ちまくったフェルスタッペンは全22戦で15勝を挙げ、勝率68.2%)
また、表彰台に登壇できなかったのはスポット参戦となった初年度の2007年と最終年の2022年のみです。近年でこれと同じ系譜を辿るのがフェルスタッペン(デビューの2015年のみ未登壇)でこれを上回るのがハミルトン(デビューから全シーズン登壇)となります。今後の誰もがハミルトンと比較して勝ち目がみえそうなのは参戦数くらいか。

〈ポールスタート、決勝優勝の各内訳〉
よく言われるベッテルのお決まり「ポールポジションからの決勝レースの順位」また「優勝を挙げたレースの予選順位」はどんな結果になるのかを集計、グラフ化してみました。
IMG_6695
こちらはポールポジションスタートにおける決勝レースの順位になります。決勝順位は優勝からなぜか5位フィニッシュを除く8位までとリタイヤの8種類ありました。ベッテルの参戦した時代の入賞は8位以内と10位以内ですから、何らかの理由でリタイヤしない限りは、ポールポジションからの入賞は確実なものとしていたということがわかります。何せBMWザウバーでのスポットデビュー戦が8位入賞ですから、その時点で持ッテル。
調べてわかったのは、ポールポジションスタートから勝ちに勝ちまくった印象のベッテルも、結果的には31勝/57回で勝率54.4%に過ぎなかったんですよね。まあポールトゥウィンが31回もある時点でかなりのバケモノですが。
ポールポジションスタートから表彰台登壇と数えれば、44回/57回で登壇率は77.2%に達します。今回は歴代のレジェンドドライバーの計算をしていませんが、こちらもマシントラブルや高完走率の現代がだいぶ有利な結果となりそうです。
IMG_6694
続いて優勝レースの予選順位はこのようになりました。実にシンプル!予選で3番手以内で勝ちを量産してきた、言い換えれば3番手以内からでしか勝てていない、ということになります。前者の解釈するか、後者の解釈するかはファンそれぞれの思い入れや比較対象したいドライバーによって変わります。下位からでもバシバシ勝ってきたフェルスタッペン(14番手)やライコネン(17番手)らと比較してみるのも面白そうです。ん?アロンソ様も15番手から勝っているって?!そこは、、事実ではあるけど、、あまり触れない方が、、(笑)
先程のポールトゥウィン31回という数は変わりませんが、ベッテルの優勝はポールポジションよりやや少ないため、シェアが異なります。この手のデータ比較も興味深い。

〈ベッテルの得意サーキット〉
ポールポジションの獲得数、優勝回数が多いと、当然ながら各GPやサーキット、さらには複数回獲得するケースが出てきます。複数回のポールポジションや優勝を挙げたサーキットを集計してみました。

・サーキット別ポールポジション獲得回数上位
 5回  ジル・ヴィルヌーブ(2011,12,13,18,19)
   鈴鹿(2009,10,11,12,19)
 4回  マリーナ・ベイ市街地(2011,13,15,17)
   上海国際(2009,10,11,18)
 3回  アルバートパーク(2010,11,13)
   ヴァレンシア市街地(2010,11,12)
   バーレーン国際(2010,12,18)
   ハンガロリンク(2010,11,17)
   ブッダ国際(2011,12,13)
   モンツァ(2008,11,13)

・サーキット別優勝回数上位
 5勝  マリーナ・ベイ市街地(2011,12,13,15,19)
 4勝  セパン(2010,11,13,15)
   バーレーン国際(2012,13,17,18)
   鈴鹿(2009,10,12,13)
 3勝  アルバートパーク(2011,17,18)
   ブッダ国際(2011,12,13)
   スパ・フランコルシャン(2011,13,18)
   ホセ・カルロス・パーチェ(2010,13,17)
   モンツァ(2008,11,13)
   ヤス・マリーナ(2009,10,13)
   韓国国際(2011,12,13)

ポールポジションは全23サーキットで獲得し、3回以上の獲得は10サーキットあります。ポール最多はカナダGPの舞台であるジル・ヴィルヌーブサーキットと日本GPの行われる鈴鹿サーキットでの5回。また、優勝は全21サーキットで挙げ、3勝以上挙げたサーキットは11サーキット。最多優勝はシンガポールGPの行われるマリーナ・ベイ市街地サーキットでの5勝となっています。
時代的にはレッドブル上昇時代とフェラーリ惜しい時代に積み重ねているのですが、これら回数を重ねたサーキットの種類や特徴といえば、、市街地系もあるし、クラシックサーキットも高速サーキットもストップアンドゴーもあるので絞り込めません(笑)ただ強いていうならば、鈴鹿といい韓国や中国、インドにシンガポールとアジア圏のサーキットが多いように感じます。鈴鹿については本音かリップサービスかわかりませんが、好み誉め称えるコメントが有名でしたよね。我々日本人にとって、鈴鹿を愛し、かつ多く勝利しているとなれば、ファンも多かったことと思います。ちなみにインドGPの行われたブッダ国際サーキットは3回の開催のうち3勝の3ポール獲得と、ベッテルが完全に独占しています。あのハミルトンも獲れなかった希少なサーキットです。

〈ベッテルの記録関連〉
ここまでみただけでも歴代上位に名を残すスーパーチャンピオンの一人であることに間違い無いものの、今まで最年少記録をはじめとした多くの記録を保有していました。そのうちのいくつかは現役のフェルスタッペンに塗り替えられることとなりますが、未だにトップの記録をいくつか保有しています。

・シーズン最多ポールポジション獲得:15回
それまでは1992年のマンセルがウィリアムズ時代に全16戦中14回(獲得率87.5%)という驚異的な記録を保有していましたが、2011年にベッテルが全19戦中15回(獲得率78.9%)で上回りました。開催数が増えたため獲得率ではマンセルには劣るものの、シーズン15回はなかなか強烈。今シーズンに当てはめた場合、18.1回相当、つまり19回ポールポジションを獲得するレベル。ただでさえ近年のF1は追い抜きが難しく、予選順位はかなり重要であり、これだけポールポジションを獲れたら、、いや、獲れてもどこぞのチームのように決勝でコケたらノーポイントか(笑)いつの時代も大切なのは決勝の戦績。

・連続優勝:9連勝
こちらは2013年第11戦ハンガリーGPから第19戦ブラジルGPでなし得ました。それまでは1952年のアスカリ、2004年のM・シューマッハが記録する7連勝が最多でした。その後、メルセデスを駆るロズベルグが2015年から16年の年またぎで7連勝に到達しますが、ハミルトンもフェルスタッペンも9連勝はおろか7連勝にも到達せず現在に至ります。当時miyabikunは2008年からのベッテル推しだったものの、さすがにこんなに勝たれると、、優勝の有り難みが、、今よりもつまらないカモ(笑)

・最年少ポールポジション獲得:21歳72日
これはトロ・ロッソ時代の2008年第14戦イタリアGPの時のもので、ルノー時代のアロンソの記録を更新。この翌日の決勝も初優勝を果たし、同じくアロンソが保有していた最年少優勝も更新しました。ただし、最年少優勝については2016年第5戦スペインGPでレッドブルの後輩であるフェルスタッペンが移籍初戦で塗り替えたため消滅しています。特に最年少系はフェルスタッペンに勝てない状況になってしまっていますが、これだけベッテルしばらくしのげるかな。

・最年少ドライバーズチャンピオン:23歳135日
ベッテルがこの記録を達成したのは、F1参戦4年目の2010年で、23歳135日の若さでの獲得となっています。一代前は2008年にようやく(とはいえF1でまだ2年目の)ハミルトンが23歳300日でした。
近年は若年化が進み、キャリア2年目あたりには中団上位やトップチームのシートを獲るドライバーも増えてきています。一見簡単そうにみえて、この記録も破られず早くも13年目に入ります。この記録を破るには、20歳くらいにデビューして3年目には獲得しないと難しいものです。あと計算上、誕生日にも影響してきます。現役で例えるならば、最年少のピアストリが来シーズン後半のなるべく早い段階でチャンピオンを獲得しないと更新できないことになる。いやーこれもなかなか厳しいものであり、この先もベッテルが最年少記録を保持し続ける可能性が高そう。

〈シーズン別の「愛車ニックネーム」〉
他のドライバーにはあまりみられない点として、ベッテルは毎年F1マシンにニックネーム(それも決まって女性)を名付けることで有名でしたね。確かに自分の命を預け、またそのマシンをドライブすることを生業としているわけですから、そのような一体感や愛着があっても不思議ではありません。言わないだけで、他のドライバーもやっているのかな。このあたりもベッテルのユーモラスな性格といえます。

 2007 STR2
 2008 STR3   Julie                      ジュリー
 2009 RB5     Kate                      ケイト
      RB5    Kate’s Dirty Sister ケイトの汚れた妹
      RB5    Sexy Sadie           妖艶なセディ
 2010 RB6     Luscious Liz          官能的なリズ
      RB6    Randy Mandy       淫乱なマンディ
 2011 RB7      Kinky Kylie           変態カイリー
 2012 RB8      Abbey                  アビィ
 2013 RB9      Hungry Heidi        腹ぺこハイジ
 2014 RB10    Susie                    スージー
 2015 SF15-T EVA                      イヴ
 2016 SF16-H Margherita           マルゲリータ
 2017 SF70    Gina                      ジーナ
 2018 SF71H  Loria                     ローリア
 2019 SF90     Lena                     リーナ
 2020 SF1000 Lucilla                   ルキッラ
 2021 AMR21 Honey Ryder        ハニーライダー
 2022 AMR22

何なんだよ、ケイトの汚れた妹って(笑)凡人のmiyabikunにははっきり言って意味がよくわからないものの、レッドブル時代は遊び心満載で、マシンを壊すとその名前も変えるほどの熱心さだったのに、フェラーリ移籍以降はあまり捻りのないシンプルなものが続いています。マシンに愛着が無くなってしまったのでしょうか(それがもしかしたら戦績にも影響か)最終年の昨年も当然話題に出たわけですが、正式な命名が無かったように記憶しています。
余談ですがmiyabikunの愛車にはニックネームこそないものの、一号機の性別だけは「女性」ということにしています。いわれはココでは書けません(笑)どデカい身体ながらフォルムが実に女性的、という感じからです。

《チーム内対決》
予選、決勝におけるチームメイトとの戦績比較を行います。輝かしい戦績を誇るベッテルでも、全てのシーズンでチームメイトに勝ったわけでもなく、負けたシーズンがいくつかあります。
IMG_6717
予選はデビューイヤーの2007年にリウッツィ相手に3勝5敗。レッドブルを離れることとなった7年目のリカルド相手に7勝12敗。フェラーリ2年目の2016年も仲良しライコネンに対して10勝11敗で惜敗し、ライコネンの後任である若手のルクレールには2年連続で敗北し、フェラーリをあとにしています。
逆にレッドブル時代のウェバーには2009,11,13年で圧勝したことも印象的です。結果的には16年間で5敗という結果で191勝109敗の勝率63.7%となっています。
IMG_6716
決勝についても予選と似たような勝敗が続きますが、レッドブル移籍初年の2009年は負け越しに転じています。ウェバーのリタイヤ2回に対して、ベッテルは3回のリタイヤと2回の入賞圏外があり、ポイントでは勝るも、単純に順位での勝敗でみれば負けるという不思議な結果に。またキャリア晩年を過ごしたアストンマーティンでは、ストロールに対し2021年は惜敗、最終年の昨年は辛勝とやや勢力を失いつつあることも見受けられます。年齢的にはまだまだ走れそうな35歳ですが、当時23歳のストロールには敵わなくなりつつあったのか。こうしてみていくと、ベッテルのピークはチャンピオンを獲得したレッドブル時代からフェラーリ前期の頃であり、2014年のリカルドに大敗したシーズンは不思議と鬼門であったことがわかります。2014年はパワーユニットも大幅に変わり、走りをアジャストするのに苦戦したか。

《ドライバーズランキング》
今回は最後にドライバーズランキンググラフを持ってきました。正しくベッテルのバイオリズムがわかりやすいまでに表現されています。
IMG_6738
こちらも先程みた予選、決勝戦績のプロットに近いカーブを描いています。2014年の失意から立ち上がれるのかどうかにも当時注目されましたが、フェラーリに入ってもランキング上位に復帰しています。ただタイミングがよくなかったのか、新マシンレギュレーションのタイミングを謳歌したメルセデスの壁を破るには至らず、晩年はまるで別人かのように若手に前をいかれるキャリアとなりました。キャリア序盤のインパクトが強過ぎて、そのインパクトが「ベッテル」だったのかもしれません。
IMG_6686
ベッテルのF1キャリアにおける、トップドライバー達とのランキンググラフはこうなります。ベッテル自身もその恩恵を受けた一人ともいえますが、近年はマシン依存度が高く、ドライバーのセンスや腕だけではなかなか上位キープは難しく、ある一定のドライバーやチームが勝ち続ける傾向にあります。ベッテルはいいタイミングでレッドブルに移籍を果たし、またマクラーレンで苦しむハミルトンはいいタイミングでメルセデスに移籍し、成功しています。2回目のチャンスをもぎ取ず苛立ちを随所にみられたベッテルではありますが、強いていうならば、ちょうど入れ替わりでF1を去った母国の巨匠M・シューマッハに代わってドイツF1の顔としてトップを繋ぎ止めることができたことは、シューマッハにとっても誇らしい結果と思っているのではないでしょうか。
IMG_6736

IMG_6734
ここまでベッテルのF1に関する戦績盛り沢山でまとめてきました。ベッテルのいないF1はどこか物足りなさや寂しさがありつつも3戦が過ぎ、不思議なもので徐々に慣れてきました。ベッテルは当時miyabikunが応援していたライコネンが腑抜けになりつつある2008年から2009年頃に活きのいい若手がいると、ファンを乗り換えチャンピオン獲得前から注目したドライバーでした。miyabikunとしては初の「自身より歳の若いのドライバー」のファンだったわけですが、ベッテルがチャンピオンを連覇した以降は特定の誰かを応援するということから離れたため「最後の推しドライバー」だったように記憶しています(以降もクビアトやノリスに期待した、みたいなことはありますが)そんなこともあり、複数回天下を獲ったとはいえ、常にF1シーンにいたライコネンに続いてベッテルまでもが居なくなると思うと、また一つの時代に終わりを感じてしまいます。
ベッテルがドライバーとしてF1に復帰することはないと思いますが、将来もしかしたら違った形でF1の世界に戻ってくるかもしれません。若くしてF1を席巻した「希少なドイツの星」は人生の半分近くをF1に費やしてきました。ゆっくり休息し、またいつか少年のような屈託のない笑顔を見られる日が来るといいなと思っています。
IMG_7410
シーズンオフの間にゆっくりと特集を組めず、こんな時期まで引っ張ってしまってごめんね。16年間のF1キャリア、お疲れ様でした。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

師走ですねー。年末の恒例行事「数字でみるF1」の時期がやってまいりました。つい先日まで後半戦のまとめと振り返りをやってきたわけですが、どこが違うの?!いや、正直やってることは同じです(笑)初めは数字をズラズラ並べてシーズンを総括していくぞという意味でタイトルを付けましたが、やっぱりグラフで示した方が見易いし楽ですよね。というわけで正直「タイトルの違い」でしかありません。先日と似たようなグラフと内容が繰り返されますが、異なる数値とグラフにはなっていますので、今年のF1総決算、暫しのお時間をいただきたく思います。
IMG_6464

《予選最速タイムと各チームとの差》
まずは全22戦の最速タイムと各チームの最速タイムの差のグラフになります。
IMG_5732
今シーズンは前半戦の第9戦カナダGP、後半戦の第17戦シンガポールGPに異常値を示したチームとタイム差がありました。いずれもウェット絡みです。このグラフから分かることはさほど無く、カナダGPの10秒落ちは同じF1規格とはおもえないとんでもないものだなというくらい。アストンマーティンは市販車で走ったのではと思ってしまいますよね。ほかは下位でも何とか3.5秒落ちくらいまでにはおさまっています。
IMG_5729
で、その3.5秒以内におさめるとこうなります。上位2〜3チーム、目立つ色を使うチームはある程度目で追うことができそうですが、特に中団は込み入っています。今回は10チームを4つのグラフに分けていきます。
IMG_5731
初めは当然の上位3チームからです。2022年は第21戦サンパウロGP(金曜)予選でハースのマグヌッセンがポールポジションを獲得した以外はこの3チームからの輩出であり、各GP最速タイムとなるとこの3チームに占められます。内訳はレッドブルが11回、フェラーリが10回、メルセデスは第13戦ハンガリーGPの1回となっています。
前半は明らかにフェラーリがリードし、ポールポジションを量産しましたが、ヨーロッパラウンドを本格的に迎える第10戦イギリスGPあたりからはレッドブルが台頭、フェラーリの一人勝ちを阻止しました。今まで数年に渡り最速に君臨し続けたメルセデスは開幕戦バーレーンGPの時点で大きく水を開けられ、フェラーリはおろかレッドブルにも遠く及ばない順位とタイム差を強いられたものの、後半戦に入るとタイム差を縮めつつあったたのには驚きました。やはり元連続チャンピオンチーム、その底力は恐ろしいものがあります。
3チームで最も安定しているのは新チャンピオンチームのレッドブルの平均0.107秒。続くフェラーリは平均0.142秒となり、最大で離されたのは最大値はカナダGP。メルセデスは山谷ありながら平均0.847秒、最大差はベルギーGPでした。
IMG_5728
次は中団の上位に位置するアルピーヌとマクラーレンの2チームを抜粋しています。先程の全チームのグラフでもこの2チームは他の中団の中でも常に上位につけており、色味からも追跡し易い位置付けにありました。
このグループはシーズンを通して、順位もポイントもひしめいていましたよね。トップからは0.5秒から2.5秒以内におさまっています。全22戦中、アルピーヌが好タイムだったGPは8、マクラーレンが14と、マクラーレンの方が数は多くなります。平均値をみると、アルピーヌが平均1.172秒、マクラーレンが1.230秒でした。
シーズン当初のアルピーヌはストレートの伸びがよく、マクラーレンはグリップ不足、みたいなイメージを持っていましたが、シーズンが進むにつれて互いに不得意分野を埋め合わせたのか、その分けによらなくなっていたかなという印象です。
IMG_5727
「中の下」にグルーピングしたのはアルファタウリ、アルファロメオ、ハースの3チームです。このあたりから上限に定めた3.5秒を逸脱してしまうGPがいくつかあります。そんな異常値はともかく、3チームは0.5秒から3.0秒落ちをさまよっています。色のせいもありますが、黒ラインのハースが何とも忙しく上下しています。
シーズン前半戦で好位置につけつつも、後半戦は散らかり気味だったアルファロメオ、ハースの両フェラーリパワーユニット勢に比べ、アルファタウリはグラフの上下動も少なく、比較的安定している様に思えます。それでも平均化するとアルファタウリが2.099秒、アルファロメオが1.824秒、ハースが1.768秒遅れとなりました。予選順位はGPで様々ですが、タイム的には順位ほど悪くありません。
IMG_5726
下位に括らせていただいたのはメルセデスパワーユニットを搭載するアストンマーティンとウィリアムズの2チームです。グラフは飛び出しちゃっているものも多くあるけど、2本くらいであればだいぶ見易いですね。濡れた路面で荒れたサンパウロGPの1秒以内におさまったケースもありますが、基本的には1秒から3秒超の遅れとなっています。今シーズンはトップでは無くなったものの、メルセデスワークスと同じパワーユニットを搭載しても、この差がシャシー(あるいはドライバー)によるものなんでしょうね。
この2チームは同じパワーユニットを積むだけあって、グラフの波形も比較的似ており、位置的には先程の中団下位にも似たような位置にプロットされていますが、ウィリアムズのヤマがやや高いか。平均タイム差はアストンマーティンが2.540秒、ウィリアムズが2.646秒となっています。でっこみ引っ込みはあれど、平均値にしてトップから2.646秒におさまればまだ「F1規格」といえるでしょうか。

〈予選最速タイムとの差の平均値〉
 1 レッドブル・RBPTH   平均0.107秒
 2 フェラーリ・F     平均0.142秒(+0.035秒)
 3 メルセデス・M       平均0.847秒(+0.740秒)
 4 アルピーヌ・R     平均1.172秒(+1.065秒)
 5 マクラーレン・M      平均1.230秒(+1.123秒)
 6 ハース・F       平均1.768秒(+1.661秒)
 7 アルファロメオ・F   平均1.824秒(+1.717秒)
 8 アルファタウリ・RBPTH 平均2.099秒(+1.992秒)
 9 アストンマーティン・M   平均2.540秒(+2.433秒)
  10 ウィリアムズ・M      平均2.646秒(+2.539秒)

先程の本文内にちらほら散りばめた予選最速タイムとの差の平均値を速い順にランキングしています。グラフのグループ分けはこの差から来ています。カッコ内の数字はトップのレッドブルとの差です。長いシーズンで浮き沈みや序列の入れ替わりはあれど「1ラップにおける速さ順」という見方ではイメージ通りかなと思います。
レッドブルとフェラーリは非常に僅差です。健闘したメルセデスはこの2チームからは離されています。中団上位の第2グループのアルピーヌとマクラーレンは平均1.2秒前後、中団下位の3チームは幅を持たせた1.8秒前後、下位2チームは2.6秒前後に位置しています。

《ポールポジション回数》全22回
 1 ルクレール    9回(40.9%)
 2 フェルスタッペン 7回(31.8%)
 3 サインツ     3回(13.6%)
 4 ペレス      1回  (4.5%)
    ラッセル     1回  (4.5%)
    マグヌッセン   1回  (4.5%)

次はポールポジション回数とシーズン獲得率を多い順に並べています。最多はルクレールの9回。チャンピオンを獲得したフェルスタッペンは7回と、ランキング上位2人が大半を占めています。興味深いのは、最多のルクレールは9回全てがシーズン前半戦で達成したものであり、後半戦は0回であったことです。フェルスタッペンは前半戦13戦で3回、後半戦9戦で4回という内訳。如何にルクレールは前半戦がキレキレで入り、後半戦で息切れしてしまったかということがわかります。
ほか複数回獲得したのは初ポールから3つ数を伸ばしたサインツ(うち第14戦ベルギーGPはフェルスタッペンのグリッド降格による)、さらにはペレス、ラッセル、マグヌッセンらの初ポール3人1回ずつとなっています。6人中4人が今シーズン初というのが喜ばしい話です。
チーム別でみると、フェラーリが22戦中12回で獲得率は54.5%、一方レッドブルは8回とこちらもフェラーリの方が数では勝ります。ポールポジションで意外だったのは、今まで最速を誇ったメルセデスがわずか1回に止まり、それも獲得したのがハミルトンではなくラッセルだったということ。マシンレギュレーションの生み出した賜物か、はたまた攻めに攻めたマシンのアヤか。マグヌッセンのポールポジションにもいい意味で驚きましたね。復帰してきたことにも驚かされたし、必ず何かひとネタ絡めてくる、これがハースのアニキなり。

《平均順位》
シーズン通してみた予選順位平均値になります。ドライバー編、コンストラクター編とも、スポット参戦者のデータを含めています。

〈ドライバー〉
IMG_5701
揺るがぬ三強。ただしその順列はレッドブルの2人の間にフェラーリが割って入る。フェルスタッペンとルクレールが僅差なのはある程度想定内ですが、ルクレールとサインツとの差よりもフェルスタッペンとペレスの差が非常に大きくみえます。フェラーリ内の差は0.82位ですが、レッドブルは2.41位もあります。たかが予選、マシンのテイストはフェルスタッペン仕様とはいえ、同じマシンに乗り、チームメイトとの間に2人入られちゃうというのは、ダブルチャンピオンを獲得できたからいいものの、現代の抜き難く、信頼性のあるマシンにおいてはやや不安要素でもあります。サインツの決勝が安定して、信頼性の高いものだった場合、ドライバーズランキング3位も危うかったかもしれません。メルセデスによる「新旧イギリス人対決」はギリギリでハミルトンが面目を保ちました。ラッセルは前評判通り「前任者には無い」速さと巧みさがありました。
中団は上位で2人が抜け出て、シングルグリッドとなりました。待たれるイギリスの才能ノリスと、三百五十五戦練磨の超人アロンソです。ノリスは完全に失敗作と思われたマクラーレンのマシンでも何気に健闘していました。アロンソも予選から非常に元気がよかっただけに、決勝のトラブル多発が非常に悔やまれますね。アロンソから少し間が空いて相方オコン、前半飛ばし後半息切れボッタス、負のループから脱することができなかったリカルド、ハースの底上げに貢献したマグヌッセン、勝ちに飢えたエースガスリー、デ・フリースを飛ばして角田までが平均13位台となっています。あくまで平均値からみたQ3進出常連クラスは8番目に位置するアロンソあたりまでで、残り2席を角田やベッテルあたりまでで取り合う構図でしょうか。
下位はベッテル、周、シューマッハの3人による平均14位台のグループと15位台後半のストロール、アルボンが近しい順位にいます。ラティフィはとびっきり下位の18位台後半。結果的に、ですが、マシンもさることながら1人「F1規格」ではなかったのかな。

〈コンストラクター〉
IMG_5700
「1ラップの速さ」の観点での2022年の勢力図です。トップは後半戦しゃっきりしなくても、チーム内格差の小さいフェラーリが格差の大きいレッドブルを上回りました。メルセデスはドライバーズ同様にポツンと単独の位置におり、アルピーヌはアロンソがオコンをフォローする中、リカルドをフォローし切れなかったノリスの分上回っています。その下、6位のアルファロメオまでがそのままコンストラクターズポイントランキングと同じ順列です。
7位以下はポイントランキングと異なり、アルファロメオに僅差で敗れたアルファタウリ(ポイントは9位)とハース(ポイント8位)が続き、最下位はウィリアムズ(ポイント10位)でなくアストンマーティン(ポイント7位)となっています。アルファタウリは予選がそこそこでも決勝がダメ。アストンマーティンはシーズン後半戦に復調しつつも、前半戦を吸収するには至りませんでした。

《ドライバー別グループ別予選順位変遷》
全戦の予選順位をグループ毎にプロットし、折れ線グラフとしました。前半戦、後半戦だけでも見辛いのに、22戦全戦を同じ大きさのグラフで示したら何のこっちゃよくわからなくなります(笑)
IMG_5704
上位3チームは稀にQ1落ちやQ2落ちとなったケースがみられるものの、中団や下位との絡みが少なく独立していますので、比較的まとまりがあります。ただ3チーム6人で上位をびっちり占たのは前半戦のスペイン、後半戦のオランダ、イタリア、アメリカと最終戦アブダビGPの5GPに止まります。このグループで全戦Q3に進出したのはフェルスタッペンとサインツの2人のみでした。頑張って線を追いかけても、他の4人に比べればグラフの上下動は少なく安定しています。
IMG_5703
中団は4チーム8人をピックアップしましたので、いやー子供の落書き並みにぐちゃぐちゃ。このグラフは後ほど違う形で表現し直していますので、そちらでご確認下さい。
先日までのまとめでも挙げたように、このクラスもQ2突破を目指すべく、Q1突破は当たり前のようにしておきたいところです。エミリア・ロマーニャGPのノリスやカナダGPのアロンソ、サンパウロGPのマグヌッセンはいい形で目立っています。こんなぐちゃぐちゃなグラフでも、選んだ色がよかったのか悪かったのかハースのギザギザが実線破線とも目立ってしまっています。
IMG_5702
下位3チーム6人はQ2を突破できたらあっぱれクラス。最上位は第8戦アゼルバイジャンGPで6番手を獲得したアルファタウリのガスリー、2番目も初開催のマイアミGPと雨のシンガポールGPで7番手を獲得したガスリーでした。予選を得意をしているだけありますね。相方の角田も8位2回とこのグループではアルファタウリがアタマ一つ抜け出ています。
角田ほか、アストンマーティンやウィリアムズもQ3に進出していますが、あたかも8番手に壁があるかのように、9番手止まりが多くみられます。

いくらグループ分けをしたとはいえ、やっぱり目で追うのは大変なため、どのドライバーが何回ポールポジションを獲ったか、何回Q3に進出したかなんてのがわかりにくいので、ドライバー別に積み上げ横棒グラフで表現しました。色分けは上の折れ線グラフの背景と同じで、上から平均順位の低い順に並べています。
IMG_5756
ポールポジションはルクレールが最多でも、1回Q 2落ちとなっているため、平均順位はフェルスタッペンの方が低くなります。赤系の帯がQ3進出およびポールポジション獲得回数を示しますが、先述の通り、フェルスタッペンとサインツの2人が全戦Q3に進出しています。Q3進出数の上位はルクレールが21回、ハミルトンが20回、ペレスとラッセルが19回と続き、中団チーム最多はアロンソの18回となっています。1回ずつながらウィリアムズもQ3に歩を進めているため、フル参戦ドライバーは全員Q3を走行したことになります。ドライバーズポイントと同様にパチパチパチー!

《チーム内対決》
予選編の最後はシーズントータルのチーム内対決です。順位によらず、上位が勝ち。リタイヤはあり得ないので、必ずどちらかに優劣が表れます。また、スポット参戦者も仲間に加えました。全22戦なので11対11のイーブンとなるケースもあり得ますが、結果や如何に?!
IMG_5699
イーブンはなく、どのチームも優劣が表れています。最も接戦となったのはアルピーヌのアロンソ12回、オコン10回、いい勝負!メルセデスとアルファタウリは13対9で、ラッセルはハミルトン相手になかなかいい勝負ができています。ヒュルケンベルグのスポット参戦を伴ったアストンマーティンはヒュルケンベルグが開幕戦バーレーンGPでいきなり勝ってみせましたが、ベッテルベースでみれば13対7という結果に。唯一のF1新人がいたアルファロメオは速いボッタス相手に周は8回上回れたのはなかなか評価できますね。
大差がついた方をみると、毎度ながらマクラーレンが20対2、ウィリアムズは19対3(ラティフィはスポットのデ・フリースに負け)、レッドブルが18対4、ハースが16対6となっており、レッドブルを除く3チームの敗北者に来シーズンのシートが無いという結果となっています。決勝で勝っちゃえば文句の付けようは無いものの、果たして決勝はどうなったでしょうか。例外はレッドブルだけです。レッドブルだから、ある意味来シーズンのシートが確約されているという。これがいいことなのかよくないことなのか。

12月に入っても仕事がハードで、この量を書くのに3日以上も費やしてしまいました。。ワールドカップもあっという間に閉幕してしまいましたね。次のネタ、年内にまとめ上げられるかどうか、、本腰入れにゃ!

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ