F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:ドイツGP

F1は無事にヨーロッパラウンドを終えて、これからアジアラウンドを迎えます。ただmiyabikunまだ気持ちはヨーロッパにあります。サマーブレイク中にも書きましたが、今シーズンのヨーロッパラウンドはやはり物足りないし、素っ気無い。先日は休止間も無い過去のフランスGPを振り返ったけど、昔はこんなもんじゃなかった感覚。きっとそれはコレが減ったこともまた要因の一つと考えられます。チームやドライバーは居ても、イマイチ盛り上がりに欠ける国、今回は40年以上前となる1982年第12戦ドイツGPを開催します。


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舞台はもちろんホッケンハイムリンクです。当時は近代のレイアウトとは異なり、皆さんもよくご存知の深い森を貫く超高速レイアウトです(82年は図の上から2つ目の青線)旧レイアウトは復活の呼び声は高いものの、既に一部の区間の舗装は剥がされて森に還っているため「森を再破壊」しない限り復活は困難です。

82年は先日振り返った83年オランダGPとはたったの一年しか変わりませんが、マシンコンセプトはかなり異なります。現在と同様にフロア(マシン底部)のベンチュリー効果を期待した跳ね上げ形状としダウンフォースを得るグラウンドエフェクトカー時代です。しかし挙動を乱した際の危険性や死亡事故も招いたため、年々徐々にその効果を削ぐレギュレーションが設けられ(例えばフロアの気密性を高めるサイドスカートの地上高制限やその可動式を禁ずるなど)、翌83年にはフロアは平らにすること(フラットボトム規定)とされました。
これまでの11戦の戦績をおさらいしておくと、フェラーリのピローニが2勝6表彰台。マクラーレンのワトソンも2勝4表彰台、ラウダも2勝。ルノーのプロストも2勝3表彰台、アルヌーは1勝2表彰台。ブラバムのピケとパトレーゼも1勝ずつと各チーム各ドライバーとも突出しておらず、ガチガチにひしめき合った状態が続いています(ちなみにこの年のチャンピオンはココの中に名前すら無い)
また、フェラーリのエースであるG・ヴィルヌーブはゾルダーでの第5戦ベルギーGP予選で、第8戦カナダGP決勝ではオゼッラのパレッティの死亡事故が発生。さらには違反車両の発覚やレースのボイコットなど、例年に増す異様さと混沌としたシーズンでした。

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このレースも予選前のフリー走行の段階から暗雲が立ち込めています。雨が降る中、フェラーリのピローニがスロー走行中だったルノーのプロストに追突。プロストを飛び越える形で大破してしまいます(向かって右に停車しているのはブラバムのピケ車です)
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懸命な救助もあって一命は取り留めますが、両足を複雑骨折しており、ピローニはこのレースを最後にF1にカムバックすることはありませんでした(ピローニはF1断念後の87年のボートレースでの事故により35歳で他界)
予選はそのピローニが事故前日の金曜のタイムを上回る者が居らず、ポールポジション扱いとなり、以降はルノーのプロスト、アルヌー、そしてブラバムのピケらターボエンジン勢が連なる形となりました。

《予選結果》
P.P.D・ピローニ(フェラーリ グッドイヤー)
 2 A・プロスト(ルノー ミシュラン)
 3 R・アルヌー(ルノー ミシュラン)
 4 N・ピケ  (ブラバム・BMW グッドイヤー)

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決勝はドライで迎えています。今は無き森への超高速バトルの始まり始まりー。
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森の最深部、簡易的に設けられたオストシケインで4番手改め3番スタートのピケが1周目にルノーのプロストのインに並ぶ。
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ブレーキング勝負でスッとアルヌーの前を塞ぐピケ。まずルノーの一角を切り崩したぞ。次なるターゲットはアルヌー。
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ピケは2周目にアルヌーもかわしてトップに立つ。さすが若き前年チャンピオン。

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ブラバムお得意の軽タンク戦法で逃げを打つピケ。このブラバムも先程かわされたルノーもそうですが、この時代のマシンはサーキットによって「フロントウィングを設けない」バージョンがありました。弾丸のようにシュッとしていてカッコいい。特にこのホッケンハイムリンクはスピードが命!リアウィングもぺったんこ。ぺったんこでも、さすがにウィング自体はありますが(笑)

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18周目のピケの前には黄色い周回遅れが現れます。初っ端かわしたルノーにも見えますが、こちらの方が黄色味が強い、ATSのサラザールです。
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ピケは例の如くインから並んでシケインへ。
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ピケが前に出たところで、浅めにシケインにアプローチ。
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すると、ピケの左リアタイヤとサラザールの右フロントが触れ合い、
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ピケは反時計回りになりながら前方のタイヤバリアに突っ込んで止まる。。
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NP「おいおい!何やってくれてるんだよ周回遅れ」
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ES「先輩、、さーせん。。」
NP「何がさーせんだよ、てめえ。誰のお陰で、、」
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NP「F1にステップアップ出来たんだよ、こら!」
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NP「文句があるならかかってこいよ、ほら!」
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NP「こんにゃろめが!」ES「ホントさーせん!」

ピケと同様に南米のチリ出身のサラザールはF3に参戦している時にピケに見初められた過去がありました。そのサラザールに、それも周回遅れがトップと接触するという出来事が怒りに拍車をかけ、この有名なシーンが現在まで伝えられています。当然ながら、ピケもサラザールも仲良くココでリタイヤ。

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ピケに代わってトップに名乗りを挙げたのは、フェラーリ、ピローニの相方でヴィルヌーブの後任としてカーナンバー27を背負うタンベイです。この決勝は1人で戦っています。

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3位にはウィリアムズのロズベルグが浮上してきています。未だに優勝はありませんが、2位2回、3位1回で地味にポイントを積み上げています(この後は皆さんもご存知の通り、まさかの!です)

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77年にF1デビューを果たし、マクラーレンやセオドール、リジェを渡り歩いた苦労人タンベイはヴィルヌーブの後任となった4戦目、参戦58戦目で表彰台の頂点に立ちました。

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《決勝結果》
 1 P・タンベイ
 (フェラーリ グッドイヤー)
 2 R・アルヌー
 (ルノー ミシュラン)
 3 K・ロズベルグ
 (ウィリアムズ・フォードコスワース グッドイヤー)

チーム内抗争に事故死、そして今回の予選の大事故と呪われたフェラーリにとって、このタンベイの優勝はこの上無き明るい話題だったことと思います。
最近フェラーリが勝つレースばかりを振り返っている気がします。。miyabikun特にティフォシではないんですが(笑)まあそれだけ勝利から遠ざかってしまっているから、たまには本当に勝てよということで。フェラーリ本社から感謝状とかないかしら(笑)

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2回連続の「過去のレース」今回はちゃんとドイツGPです。ただニュルブルクリンクではなく、1993年の第10戦にホッケンハイムリンクで行われたものになります。そこはニュルを選ぶべきだろ(笑)今年の開幕前(といっても2月頃)にボーッとネタ探ししていて思い出したレースで、ドイツGPは無くてもどこかで差し込んじゃおうと決めていたものになります。ドイツGPは6戦目、93年シーズンはまだまだ少なめな3戦目です。
93年は前年チャンピオンであるマンセルの引退により、プロストが1年の充電期間を経て電撃加入。ウィリアムズお得意のガチガチに電子制御を搭載したFW15Cを駆り9戦中6勝とチャンピオン街道をひた走ります。マクラーレンはこの年からホンダ改めフォードエンジンを搭載する長年の宿敵セナは3勝に止まり、優勝はこの2人でシーズンが進行しています。
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ただドイツGPは主役がもう1人います。91年のスポット参戦から2年、優勝を分け合う2人の後継者として呼び声の高いM・シューマッハがいます。
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マネージャーのウィリー・ウェバーはその弟クンも引き連れ、旗を振るファンの前を走る兄に期待しています。

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このGPを迎えるにあたり、外野ではF1の方向性を左右する会議が設けられていました。ハイテク化の進んだF1に待ったをかけるべく「ハイテクデバイスの使用禁止」が取り沙汰されます。各チーム代表が一堂に会し、シーズン中の変更は免れ、翌年94年シーズンから導入されることとなりますが、ハイテク化に力を注ぎ、政権交代に成功した方はおかんむり。
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予選はここでも猛威を振るうウィリアムズのプロスト、ヒルのフロントロウで揺るがず。3番手は同スペックのフォードエンジンを搭載するマクラーレンをものともしない地元シューマッハがゲット。フラビオ・ブリアトーレも自信満々です。
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「ココだけの話エンジンはベネトンと同じだからな」
今こんな話があったら問題になりますが、昔はワークス扱いのチームには新スペックが早めに導入されました。ホンダから急遽フォードに鞍替えしたマクラーレンよりは、ベネトンの方が付き合いは親密でした。
日本人ドライバーは2人出走しています。フットワーク・無限ホンダを搭載する鈴木亜久里は相方ワーウィック(週末のアイフェルGPのレーススチュワードを担当します)を上回る8番手。2年目をティレル・ヤマハで走行する片山右京はチェザリスに及ばす21番手となりました。

《予選結果》
 1 A・プロスト  (ウィリアムズ・R)
 2 D・ヒル    (ウィリアムズ・R)
 3 M・シューマッハ(ベネトン・Fo)
 ※タイヤはグッドイヤーのワンメイク
  Foはフォード

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スタートはポールのプロストが大失敗。ヒルとシューマッハに先行を許し、4番手のセナにまで並ばれています。
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第1シケインまでプロストと並走したセナは接触し、アウト側にタイヤを乗せてスピン。せっかくプロストを捉えられるチャンスだったのに、1周目に奈落の底まで突き落とされてしまいます。
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「慌てるな!ウチはベネトンと同じだと言ったろ」

難を逃れたプロストではありましたが、あまり時が経たずして不運が訪れます。前を走るリジェのブランデル、ではなくブランドルの方がサーキット最深部のオストシケイン手前でスピン。
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プロストは外側にラインを採り、そのシケイン不通過してしまいます。ショートカットの逆、直進したわけですが、トラックリミットをとられて、10秒のピットストップペナルティが下ります。この辺は現在にも相通ずるペナルティですね。
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ペナルティを受けて後退する前に飛ばすだけ飛ばしちゃいましょ、とまず歓声にわく2位のシューマッハくんを6周目にアウト側から高速パッシング。image
「ヒルよ、悪いが私は先を急ぐんで、、」
8周目に1番を走る0番ヒルは2番プロスト教授に「仮に」1番を譲る。そしてプロストは鈴木に続いてペナルティをしっかりこなし、6位に落ち着きます。image

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セナやプロストが下がり、優勝争いは次世代を担うであろうヒル、シューマッハの一騎打ちになりました。
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地元優勝まであと少し。どうしてもヒルを捉えて2勝目を手にしたいシューマッハは17周目にタイヤを履き替え、臨戦態勢に入ります。
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ヒル念願の初優勝まであと少しの辛抱。サインボードにも「P1 O.K.」の文字が掲示され喜ぶのも束の間。
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左リヤタイヤがおかしい。今にも外れてしまいそう。肝心な時にバーストしてしまいました。
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無常にもさっき譲って、その後猛チャージで追いかけてきた教授は知らん顔でかわしていく。
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ピットクルーはヒルを待ってるよ!
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何とかピットに向かうヒルは
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スピン。この方は本当にモッてないなぁ。近年の「誰かさん」ではないけど、マシンはめちゃ速なのに、笑ってしまいそうになるくらいなかなか成就しない。image

レース序盤と終盤にちょっとした見せ場はあったものの、結局はこのレースもこの方がしっかり獲ってきます。前年に引き続き、ウィリアムズの速さは異次元です。タイムペナルティなんぞ屁でもない。
ちなみに日本製エンジンを搭載する日本人2人はリタイヤに終わっています。

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《決勝結果》
 1 A・プロスト  (ウィリアムズ・R)
 2 M・シューマッハ(ベネトン・Fo)
 3 M・ブランデル (リジェ・R)

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残念ながらプロストには歯が立たなかったシューマッハ。でもスタンドは大いに盛り上がり、数多くのドイツ国旗が揺れています。
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「2位だよ、やったね!」
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「このこのこのー、地元で勝てるはずだったのに」
シューマッハはプロストにシャンパンの集中砲火を食らわしています。この方、将来大物になりそう。

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史上初のオーストリア2連戦、ということで今週末は同じレッドブルリンクで行われるシュタイアーマルクGPです。この前レッドブルリンクの予選タイム比較をしてしまったし、何やろうかなと考えたところ、この隙間にちょうどいいサーキットを見つけました。リンクはリンクでもドイツのホッケンハイムリンクはいかがでしょうか。ドイツは今シーズンないじゃん!おっしゃる通りです。母国チームの堅実さはお墨付きですが、母国ドライバーが散らかったまま出て来れないって?!そうなんですよね、母国GPがあってもああなっちゃうんですから、、って、暇つぶし、お口直し程度にご覧下さい。

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《ホッケンハイムリンクの基本情報》
    全長   :6.789km(1970,77〜81)
       6.797km(1982〜89)
       6.802km(1990,91)
       6.815km(1992,93)
       6.823km(1994〜99)
       6.825km(2000,01)
       4.574km(2003〜19)
 コーナー数:13箇所(2003〜19)
   開催回数  :37回(全時代を含む)

シュタイアーマルクは地名なんですが、どこかドイツっぽい香りしませんか?!語尾の「マルク」がその元になるでしょうか。レッドブルリンクの旧称「エステルライヒリンク」の「ライヒ」あたりもドイツっぽいでしょう。オーストリアの公用語はドイツ語です。だからまんざら遠いチョイスでもない、なんて言い聞かせてみる(笑)ホッケンハイムリンクは昨年2019年までF1ドイツGPを支えてきた古参サーキットの一つです。レイアウトは細々と変更を伴うものの、ざっくりとみれば2つに分類されます。
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 ・1970〜81年 6.789km 緑色 (オリジナル)
 ・1982〜89年 6.797km 青色(オストシケイン)
 ・1990,91年  6.802km 茶色(シケイン移動)
 ・1992,93年  6.815km 桃色(シケイン逆転)
 ・1994〜99年 6.823km
 ・2000,01年  6,825km 赤色(シケイン鋭角)
 ・2002〜現在 4.574km 黒色(森区間廃止)IMG_0869
このサーキットでクラークやドゥパイエといった名ドライバーが命を落としています。それをきっかけにシケインが生まれ、位置が度々変更になっています。ぺったんこなリヤウィングを装着した高速のマシンがうっそうとした森の中に向かって消え、またファンの待つスタンドに戻ってくる。ホッケンハイムといえばこの印象が強く残っています。近年はその名物であった区間が廃止され、短絡的なサーキットに変貌を遂げました。例のヘルマン・ティルケの仕業。いいか悪いか、好きか嫌いかは別として、なかなか近代的な雰囲気が漂っています。また、そのティルケデザインになってからも廃止されずに使用されている、いわゆる「スタジアムセクション」と呼ばれる区間は、先日も少し書いた通り鈴鹿サーキットのデザインに大きく関わったのがジョン・フーゲンホルツです。著名な2人のデザイナーによって語り継がれるのがこのホッケンハイムリンク、ということです。

《ホッケンハイムリンクの予選P.P.タイム変遷》
 70 6.789km 1分59秒500 イクス

 77 6.789km 1分53秒070 シェクター
 78 6.789km 1分51秒900 Mアンドレッティ
 79 6.789km 1分48秒480 ジャブイユ
 80 6.789km 1分45秒850 ジョーンズ
 81 6.789km 1分47秒500 プロスト
 82 6.797km 1分47秒947 ピローニ
 83 6.797km 1分49秒328 タンベイ
 84 6.797km 1分47秒012 プロスト
 86 6.797km 1分42秒013 Kロズベルグ
 87 6.797km 1分42秒616 マンセル
 88 6.797km 1分44秒596 セナ
 89 6.797km 1分42秒300 セナ
 90 6.802km 1分40秒198 セナ
 91 6.802km 1分37秒087 マンセル
 92 6.815km 1分37秒960 マンセル
 93 6.815km 1分38秒748 プロスト
 94 6.823km 1分43秒582 ベルガー
 95 6.823km 1分44秒385 Dヒル
 96 6.823km 1分43秒912 Dヒル
 97 6.823km 1分41秒873 ベルガー
 98 6.823km 1分41秒838 ハッキネン
 99 6.823km 1分42秒950 ハッキネン
 00 6,825km 1分45秒697 クルサード
 01 6,825km 1分38秒117 モントーヤ
 02 4.326km 1分14秒389 Mシューマッハ
 03 4.326km 1分15秒167 モントーヤ
 04 4.574km 1分13秒306 Mシューマッハ
 05 4.574km 1分14秒320 ライコネン
 06 4.574km 1分14秒070 ライコネン
 08 4.574km 1分15秒666 ハミルトン
 10 4.574km 1分13秒791 ベッテル
 12 4.574km 1分40秒621 アロンソ
 14 4.574km 1分16秒540 Nロズベルグ
 16 4.574km 1分14秒363 Nロズベルグ
 18 4.574km 1分11秒212 ベッテル
 19 4.574km 1分11秒767 ハミルトン


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いつも通り、タイムを並べてみます。大きく2種類のレイアウトに分けられるホッケンハイムは当然タイムも2つに分かれてきます。2001年と02年ですね。2012年に一つ「異端児」がありますが、それを無しにすれば同じサーキットなのにタイムがまるで違います。IMG_3756
前半の「象さん」時代はレイアウトは若干異なれど、距離にして7km弱のうちの10m無い程度の差なので、誤差のような範囲としてみていいのかなと思います。あれだけ緩やかなカーブ、ほぼ直線があればターボ系が有利か、なんて予想したものの、並べてみると意外と振るわず、最速はマンセルがチャンピオンを獲得する前年に記録した91年の1分37秒087。ウィリアムズが徐々にマクラーレンを食い始めた時期ですね。その後、ハイテクデバイスが取り上げられて、空力思想が強くなる末代90年代後半はタイムに変化がなく、ほぼ横ばいな感じ。一応ドライ環境です。最終年01年はガツンとタイム向上があります。最近ちょこちょこ話題に出る、マンセルと同じウィリアムズによるモントーヤの1分38秒117です。これは象さんレイアウトの歴代 3番目にあたるポールタイムとなっています。クドいですが01年のモントーヤは新人の風貌が全く無いF1ドライブ1年目。2番手はチームメイトのR・シューマッハでその差は0.019秒。 3番手はマクラーレンのハッキネンで0.694秒もの差となります。本当にこの時代のウィリアムズは速かった。
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近代「ハイヒール」時代はこうなります。唯一振り切れている12年はアロンソ様によるウェット路面です。よってそちらは除外させて頂きますと、18年19年は一段階速くなりますが、他は意外と出たり引っ込んだりして、まとまりがありません。06年以降はニュルブルクリンクとの隔年開催だったり、ドイツGP自体がやるのかやらないのかはっきりしない時代ではあったものの、それを考慮しても特徴が掴みにくい。困りましたね。見方を変えれば、何かわかるのかな?!

《ホッケンハイムリンクの予選P.P.平均速度変遷》
 70 6.789km 204.5km/h 100%    イクス

 77 6.789km 216.2km/h 105.7% シェクター
 78 6.789km 218.4km/h 106.8%  Mアンドレッティ
 79 6.789km 225.3km/h 110.2% ジャブイユ
 80 6.789km 230.9km/h 112.9% ジョーンズ
 81 6.789km 227.4km/h 111.2% プロスト
 82 6.797km 226.7km/h 110.8% ピローニ
 83 6.797km 223.8km/h 109.4% タンベイ
 84 6.797km 228.7km/h 111.8% プロスト
 86 6.797km 239.9km/h 117.3%  Kロズベルグ
 87 6.797km 238.5km/h 116.6% マンセル
 88 6.797km 233.9km/h 114.4% セナ
 89 6.797km 239.2km/h 117.0% セナ
 90 6.802km 244.4km/h 119.5% セナ
 91 6.802km 252.2km/h 123.3% マンセル
 92 6.815km 250.4km/h 122.5% マンセル
 93 6.815km 248.5km/h 121.5% プロスト
 94 6.823km 237.1km/h 115.9% ベルガー
 95 6.823km 235.3km/h 115.1% Dヒル
 96 6.823km 236.4km/h 115.6% Dヒル
 97 6.823km 241.1km/h 117.9% ベルガー
 98 6.823km 241.2km/h 117.9% ハッキネン
 99 6.823km 238.6km/h 116.7% ハッキネン
 00 6,825km 232.5km/h 113.7% クルサード
 01 6,825km 250.4km/h 122.4% モントーヤ
 02 4.326km 221.4km/h 108.2% Mシューマッハ
 03 4.326km 219.1km/h 107.1% モントーヤ
 04 4.574km 224.6km/h 109.8% Mシューマッハ
 05 4.574km 221.6km/h 108.3% ライコネン
 06 4.574km 222.3km/h 108.7% ライコネン
 08 4.574km 217.6km/h 106.4% ハミルトン
 10 4.574km 223.1km/h 109.1% ベッテル
 12 4.574km 163.6km/h   80.0% アロンソ
 14 4.574km 215.1km/h 105.2% Nロズベルグ
 
16 4.574km 221.4km/h 108.3% Nロズベルグ
 18 4.574km 231.2km/h 113.1% ベッテル
 19 4.574km 229.4km/h 112.2% ハミルトン


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距離から割り出す平均速度と初年との割合です。一貫してみると、まあまあタイムグラフと同様に速い年は速く出ていますが、わかりやすくした割にはまだこれでもよくわからない感じ。ところどころ歯抜けになっているのは、ホッケンハイムリンク非開催の年です。12年は平均速度163.6km/h、初年との比較が2割減ということでグラフ上「無かったこと」みたいになってしまいました。ちゃんとアロンソ様がポールをお獲りになっているので、大丈夫です。果たして来年21年シーズンにドイツGPがあるのかはわからないけどー(笑)
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「象さん」時代の平均速度グラフです。中低速なスタジアムセクションがあるにも関わらず、平均して250km/h近くまで来るあたりはさすが高速ホッケンハイムといった感じです。タイムと同じく91年がサミットとなる252.2km/h。新人らしくない新人のモントーヤは歴代2位タイとなる250.4km/hをマークしています。速さのウィリアムズってなところ。92年も同じV型10気筒エンジンですが、排気量と供給メーカーが異なります。miyabikun個人的には3.5ℓV10より3.0ℓV10のサウンドの方が好き。 IMG_3954
掴み所のない「ハイヒール」時代はというと、やはり18年のベッテルが最速の231.2km/hでした。確かにあのラップは近年の冴えないベッテル中では会心のポールポジションだった記憶です。それだけに、あの雨の決勝は悔やまれます。
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そう、それね(笑)
現代のパワーユニットとなった14年はタイム、速度とも一度落ち込み、16年あたりから急激に向上する様は他のサーキットと似ていますが、結論としてはこのホッケンハイムリンクはマシンレギュレーションによる差や向上が思いの外感じにくいのかなというのが印象です。

ただよくわかったこと。先程の通期の平均速度グラフからもわかるように、旧レイアウトの速度は非常に高いです。近年の速度は80年代前半に近い速度域に止まります。90年代初頭のマシンは今からみれば30年近く古くても、あの森の高速区間で稼いでいた速度には敵いません。全く特性の違うサーキットに生まれ変わったのは明白です。

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金曜は暑くなったドイツも日曜になると雨です。雨レースがあまり無く、使用する機会も無かったウェットタイヤでの決勝レースになりそうです。嫌な予感がしますね。

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スタートはフォーメーションラップ1周でスターティンググリッドに就くのではなく、ダラダラ(安全に慎重に)フォーメーションラップが続きました。
レース可能の訴えを多数請けて、通常のスタートへ。
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2番手スタートのフェルスタッペンはまたもやスタートに大失敗、ズルズルとライバルの水煙に消えていきます。
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実はフェルスタッペンだけでなく、直後にいた4番手ガスリーもスタートに失敗していました。クールで甘いマスクのホーナーの顔が「こち亀」の両さんみたいにこんな歪むのを久し振りに見ましたね。
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レースをご覧になった方なら、この後どんな事になってしまうかご存知だと思います。ハチャメチャでしたね。レースというより「自然を相手にタイヤの取り扱いに翻弄」された走行会のようでした。退屈なレースには飽き飽きしていて「刺激」を求めてはいましたが、荒れ過ぎです(笑)言いたいこと、見どころは実にたくさんありますが、その中でも印象的な部分をピックアップしてみました。

《氷上のようなトラック、鬼門となったターン16》
不慣れなウェットタイヤ、さらにはオールドサーキットの宿命でもある「状態のよくない路面(舗装)」が相まって、タイヤの劣化とトラック上(トラック外)のコンディションに翻弄されるドライバーが多くいました。
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早くも開始2周目にペレスがターン11の出口から止まり切れず外側のウォールにクラッシュ。1回目のセーフティカー発動のきっかけを呼びました。
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19周目はリカルドによるバーチャルセーフティカー明けにサインツが父親顔負けのカウンタードリフトであたかも氷上レースかのような華麗なコースオフがみられ、こちらは何とかレース復帰、無事に5位入賞を果たしています。
とにかくインターミディエイトがホッケンハイムの路面に合わず、履いてはすぐに交換、また交換と「タイヤ大セール」のようなレースでしたね。23周目にイマイチなハースのマグヌッセンがいよいよソフトタイヤ装着を判断すると、
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フェラーリ勢はソフト、フェルスタッペンはミディアムを履いてタイヤの保ちとレースペース向上に期待しました。
29周目になると、どこか見覚えのある光景が
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今年はベッテルでなく、ルクレールの方。悔しい悔しい!せっかく冷却のために乾いたラインでなく濡れたラインを使って大事に大事に走っていたのに、水の泡です。意図的に乗っても滑らないのに、不意に、それも横Gが大きくかかるとダメですね。
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そして大量リードを築いていたハミルトンも珍しく29周目のターン16で外側に膨らんでフロントウィングを壊してトップ陥落(後述)さらにセーフティカー先導で2位に浮上して、念願の初表彰台がみえたヒュルケンベルグもボッタスの猛追を防ぎ切れず
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ターン16の餌食に。ヒュルケンベルグには大変失礼だけど、このオチは何だか薄々感付いていました(笑)やっぱりモッていないわ、この方。雨用のタイヤのくせに「婦人靴屋の靴下」並みに使い捨てられていく。本来も速く走るためのタイヤではないけど、こんなんではタイヤがいくつあっても足りないし、完全にタイヤに荒らされて、遊ばれたレースでした。

《最強メルセデスが母国GPで完全崩壊》
昨年はベッテルがポールポジションからの決勝トップ快走中に降り始めの雨からミスを招いて、リタイヤどころか「チャンピオン争いの流れ」をもイタズラに影響し始めたのは記憶に新しいです。今シーズンの予選もターボの不調によりベッテルはタイムアタックすら行えない悪夢をみました。決勝も母国となるドライバーやチームに容赦なくイタズラが降りかかりましたね。
先程も書いた通り29周目にルクレールがソフトタイヤで挙動を乱してグラベルに捕まってリタイヤを強いられた直後、珍しくこの方がやらかしました。
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チームの母国、メルセデスのハミルトンがターン16を曲がり切れず、制御不能な状態で外側にフロントウィングをぶつける。
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起きた場所が幸いか不幸か、ピットレーンに向かうハミルトンは分岐のボラードを越えて強引にピット進入を試みます。昨年のピットインキャンセルの逆パターン。
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急なピットインだったこともあって当然タイヤもウィングも用意できておらず、停止時間は何と50秒要し、かつ今回のパターンは「ボラードを介さない進入」がペナルティ対象となりました。
さらにはレース終盤57周目にはストロール久々表彰台の引きずり下ろしを図るも抜きあぐむボッタスがこちらはターン1でクラッシュ。
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記念塗色で地元に臨んだムテキデスは珍しく雨に翻弄され、完全崩壊。入賞圏外に追い込んだのはライバルチームではなく、雨の母国GPでしたね(レース後にアルファロメオのペナルティ降格が決定したため、ハミルトンは9位入賞)
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《母国の恥は母国で解消》
今でこそフェルスタッペンやボッタス、ルクレールの成長と活躍と共に、ベテランらしからぬ行動やパッシングなどにより汚名や小心者、短気、限界を囁かれるベッテルではありますが、元々はハミルトンより若くして、それも叩き上げで成り上がった天才には違いありません。昨年は何度もしつこいですがこの母国で大恥かいたし、ここから負のスパイラルに陥ったのは周知の話です。今回は予選から「ベッテルとドイツ」に注目してきました。今回もよりによって予選のタイムアタック無しの最後尾スタートとなるなど、さらに課題が課されたベッテル。一応トップチーム、トップマシンでどんな猛追をみせてくれたか。
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2周目には7人抜きの13番手に浮上してきました。人数だけなら、あと3周でトップなんですけどね(笑)ココからはそう簡単にはいきません。当然ボロクソなタイヤでハイペースなわけですから、早く傷みます。ペレスのガッシャンで再びインターミディエイトへ。ビリからだから、怖いものなんてない!
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続いて相方ルクレールのアリ地獄の隙にいよいよドライのミディアムにチャレンジ。
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前が勝手に消えてくれるサービスもあって、47周目に仲良しのアニキと並走。いつもは破れかぶれだとクルクルしちゃうベッテルですが、今回は実に冷静に、アニキにはダーティな真似はしないよと敬意を払うかのような丁寧に間合いを見計らってみえました。3位まで浮上したけど、抜かずにアニキと仲良くピットへ。
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57周目はいつもはみかけない上位メンバーに追い付き15人抜きの5位。ピット回数5回とベッテルのみならずライバル含め「記録的なピット回数」となっています。
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62周目にレアキャラのストロールをごめんねパスし表彰台確定。63周目は一昔前に叱りつけたこともある後輩クビアトを捉えていよいよ2位まで盛り返しました。優勝は到底望めなかったけど、ハミルトンと同様にポールトゥウィンが多く、バトルやパッシングが上手くないと皮肉られた今までを払拭する走りで19人抜きを敢行。腐らず本当によくやりましたよ。何より、眉間のシワも取れていい笑顔しているじゃないですか!
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SV「やっぱりレッドブル塾、最高だよな!」
DK「っすね!」    MV「・・・」

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《決勝結果》
   1 フェルスタッペン(レッドブル・H)
   2 ベッテル              (フェラーリ・F)
   3 クビアト              (トロ・ロッソ・H)

《ファステストラップ》
   フェルスタッペン(レッドブル・H)1分16秒645
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
   フェルスタッペン(レッドブル・H)

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《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
   ベッテル              (フェラーリ・F)

今日はフィニッシュ直前までフェルスタッペンか、久々トロ・ロッソ表彰台のクビアトか、復活ベッテルか迷いました。三者三様で異なるよさがありました。迷った挙句、先程も書いたように、今回はベッテルにあげたいと思います。誉めればこの人は伸びます。もうベテランだし、もう30歳も回ってるけど、古巣に戻るもよし、この人にはもう少しF1にいてもらって、ハミルトンを倒すライバルを続けていてほしい。

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《第11戦ドイツGPのポイント》
・メルセデス崩壊にはここまでの波乱を要する
・スタート挽回したフェルスタッペンあっぱれ
・「悲劇」は「波乱」で払拭したベッテル
・ホッケンハイムリンクには今でも魔物が棲む

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チームメイトのルクレールの後塵を拝すものの、フリー走行が進むにつれてタイムを上げ、地元メルセデスを上回る地元のベッテル。昨年は決勝で悪夢をみました。チャンピオン争いは遠退きましたがココから流れを変えていきたいですね。
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今年のホッケンハイムリンクも先日のシルバーストンと同様にDRS区間を1つ減らした2箇所となりました(「予選予想」に誤りがありましたので、図と共に修正)

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そのベッテルはQ1のインストレーションラップでパワー不足を訴えてルクレールに前を譲りピットに帰還しています。
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気になるよね。元々はそちら側を任されていた技術屋だし、因縁の地元で再起を願いたい現チーム代表。
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苦手とした「暑さ対策」を施して地元を「記念塗色」で挑むシロセデスの1本目はイマイチ。ハミルトンは暫定13番手で一時期は17番手まで落ち込んでいます。フリー走行3回目で0.9秒近く速く走れているので、予選の練習?!フリー走行4回目みたいなモン?!
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Q1の残り4分でベッテルはタイム計測すら及ばずマシンを降りる。ターボの不調のようですね。こればかりはベッテルもどうしようもない。
結果、ベッテルはいつものクビカとF2上がりの優秀な新人3人が揃ってQ1敗退。早速お決まり最下位予想を外すこととなる波乱です(笑)
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メルセデスはQ2でミディアムを履きタイムアタックしていきます。
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紫、紫と来て、カキーン!
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ルクレールのフリー走行トップタイムをサラッと超えて、スイッチ入りました!
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ルクレールも1本目から同じミディアムを履いて食らいつきますが、長い弓状のパラボリカを有するセクター2以外でハミルトン負けしている様子。
フェルスタッペンも同様のミディアムで「仲間」に入ろうとしますが、こちらもパワーに心配があるのか一度帰還し、新品ソフトタイヤを選択。まさかフェルスタッペンもダメとか言わないよね?5 minutes to go 大丈夫?!
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大丈夫、タイヤを労わりゆっくり大事にタイムアタックしてガスリーに続く。ハースはグロージャンが頑張るとやっぱりマグヌッセンは具合が悪い。タイム差は非常に僅差でしたが、Q3進出とQ2敗退の分かれ目となりました。スタート位置がこれだけズレれば、同士討ちは免れそう。
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Q3も率先して先陣を切りタイムアタックに臨むメルセデスはキングを従えてボッタスが前。
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メルセデスはとっくに出ましたけど、、あれ、もしかしてルクレールも?!
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まずはポールレコードには届かずもハミルトンが暫定トップへ。とほぼ同時に
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この画、ついさっき見た気がする。ルクレールもダメ。速い遅い以前に「走れない」って、フェラーリは一体どうなっちゃってるの?!これじゃルクレールはスタートタイヤを決めさせらただけで、決め損じゃん。
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何だかなぁ。最近のフェラーリは本当にダメ。特にこのドイツはとことん見放されている。こんなことやっているとレッドブルに追いつき追い越される日も近く感じます。このカラーバーだけ見ていると、実はライコネン1人がフェラーリなんじゃないかと錯覚してしまいますね。

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《予選結果》
   1 ハミルトン           (メルセデス・M)1分11秒767
   2 フェルスタッペン(レッドブル・H)1分12秒113
   3 ボッタス              (メルセデス・M)1分12秒129

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《予想との答え合わせ》
ポールのハミルトン、14番手クビアト、17番手アルボンの3人が正解。なぜかトロ・ロッソ2人が的中しました。この無様な結果はベッテルというよりかはフェラーリ、もっと言えばSF90が招きました。前にも話しましたが、さすがに「走れない」という予想は立てられません。連動する形で「お決まり」すら外してしまいました。あと、ルノーには騙されましたね。変に期待してはいけない。

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《Q3トップのハミルトンとの差》 
    レッドブル(フェルスタッペン)は0.3秒落ち
    メルセデス(ボッタス)が0.4秒落ち
    フェラーリ(ルクレール)は0.5秒落ち※
    アルファロメオ(ライコネン)が0.8秒落ち※
    マクラーレン(サインツ)は0.9秒落ち※
    ルノー(ヒュルケンベルグ)が1.0秒落ち※
    ハース(グロージャン)も1.0秒落ち※
    レーシングポイント(ペレス)も1.0秒落ち※
    トロ・ロッソ(クビアト)は1.4秒落ち
    ウィリアムズ(ラッセル)が3.0秒落ち
    ※は最速タイムから算出

今回のタイムアタックで特徴的なのは「※印」が付く事。つまり最終アタックが最速ではありませんでした。Q1脱落は別として、主にQ2でのアタックラップの方がよかったドライバーが沢山いるということです。段階的にタイムを縮めていくのが一般的ですが、Q3よりもタイヤを労わりつつQ2の方がソフトタイヤを上手く使える環境下にあったのでしょう。

《miyabikunのドライバー・オブ・ザ・デイ》 
    フェルスタッペン(レッドブル)

タイムを飛躍的に向上させ、安直にポールを獲得したハミルトンではつまらない。それよりもQ2でミディアムタイヤを捨て、ソフトタイヤを履くこととなったフェルスタッペンの「入り方」を評価したいと思います。不気味なほどスローで大事に上手くタイヤを維持してしっかりタイムを出す。落ち着いたタイムアタックが出来ていましたね。クレバーでした。

《決勝の表彰台予想!》
   1 フェルスタッペン(レッドブル・H)
   2 ハミルトン           (メルセデス・M)
   3 ボッタス               (メルセデス・M)

スタート、もしくはスタートしてそう間も無くハミルトンを突き、攻めたてることのできるフェルスタッペンに期待したいです。ハミルトンはシーズンを考えたら何も焦ることはない、ボッタスにテールを見せつけていればいいわけですから。ただ、もしこの順位のままフィニッシュするようなことがあれば、警戒すべきはボッタスやベッテルではなく、フェルスタッペンになるわけで、敵に回すと恐ろしい相手ではあります。
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ボッタスはシーズン序盤の勢いがほとんど無くなってしまった。。

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