F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:タイヤバースト

IMG_9957
いきなりF1とは全く関係無い話題になりますが、メインストレートにかけられた「azerbaijan」の横断幕、miyabikunが愛飲する某コーラメーカーPのロゴに見えてなりませんでした(笑)今まではこんなのありませんでしたよね。この状況下において「ウチは今年無事に開催するぞ!」という意気込みなんでしょうか。ちなみに今回のレースはそのコーラでなくコーヒー傍らに正座して観戦に入りました。ちなみにmiyabikunは赤のC社より青のP社の方が好き。

予選で赤旗掲示の際にピットに戻らなかったマクラーレンのノリスは3グリッド降格のペナルティが下り、9番手スタートとなっています。本来は5グリッド降格だったところを減免してもらえたみたいですね。
予選ではいくつかのクラッシュが発生して波乱がありましたが、決勝のスタートは実にお利口で大きな接触もなく進行しましたね(後方では接触がありましたが)
IMG_9962
ペナルティを減免してもらったノリスはペナルティ以上にだいぶ順位を落として、チームメイトのリカルドの直前まで後退してしまっています。一方で最後尾スタートのジョビナッツィはライコネンの真後ろまで浮上。ソフトタイヤを履いているとはいえ、-5とは相変わらずスタートダッシュが冴え渡っていますね。この2人いつも戯れあったような位置を走っている気がします。最近のジョビナッツィは予選決勝とも、意地でもライコネンの前にいるんだという姿勢が昨年後半あたりからひしひしと感じます。
IMG_9963

IMG_9965
前戦地元のモナコGPで悔しい思いをしたポールスタートのルクレールですが、2周目のハミルトンに早々とパスされ、7周目にフェルスタッペン、
FullSizeRender
翌8周目にペレスと立て続けにやられてズルズルと後退しています。意外にもこのアゼルバイジャンGPもイケるのかなんて予感もありましたが、やっぱりモナコ以外でこの二強に立ち向かうレベルではまだなさそう。これでも昨年よりはだいぶマシになりました。

上位のメインストレート追い抜き合戦も落ち着いてきた12周目にトップのハミルトンが一回キリのピットへ向かい、ハードタイヤに交換します。

FullSizeRender
静止時間4.6秒?!ちょっと遅過ぎやしないか?!
FullSizeRender
翌13周目にフェルスタッペンがハードに。静止時間は1.9秒でいつものレッドブルクオリティ。
IMG_9974
さすがに2.7秒も差があれば前に出られちゃう。ハミルトンに対してまたもオーバーカット成立。
FullSizeRender
続く14周目のペレスは何故だか4.3秒かかる。同じレッドブルなら、同じようにやってほしいんだけど。
FullSizeRender
ハミルトンはファステストラップで追いすがるも、ペレスにもオーバーカットを食らって3位に後退。レッドブルが理想的なワンツー体制を成立させました。今までは長らくメルセデスVSフェルスタッペンでこの構図はよく観てきましたが、まんまとレッドブルVSハミルトンの構図に変わりましたね。あたふたしているハミルトンがちょっと面白い(笑)正座していたmiyabikunはこのあたりからあぐらに変えました。

FullSizeRender
上位が一回キリのピットを終えた関係で、11番手スタートのベッテルがひとときのトップ走行。先日のモナコGPよりも上位の「VET」表示は感動ですね。ソフトタイヤを地道に19周目まで引っ張り、暫定7位復帰へ。逆光だと黒光りしてシルエットはまるでメルセデスみたいですね。

IMG_9985
予選のクラッシュによりノータイムの19番手となり、唯一のハードタイヤスタートという逆ストラテジーを採ったアストンマーティンのストロールですが、暫定4位を走行する30周目終わりのストレート上で左リヤタイヤがバースト
IMG_9986
ストロール自身に怪我はありませんが、マシンが大怪我した関係でセーフティカーの出番となります。あの速度域でのスピンはおっかない。

はい、再開しますよー。
FullSizeRender
フェルスタッペン、ペレスは順調に加速し、ハミルトンロケットを阻止。相方が脱落したことにより6位に浮上したベッテルがいい!
IMG_9989
元相方ルクレールをかわして5位。さらには塾の後輩ガスリーもかわして4位浮上。復調のベテランは現相方のリタイヤを無駄にはしません。
FullSizeRender
ペレスはファステストラップを塗り替えて襲いかかってくるハミルトンをしっかり抑え込み、決して前に行かせません。レッドブルの鉄壁ココにあり。ここまで来れば、あぐらから肘をついたレース観戦ができそう(笑)

IMG_9993
完璧な護衛をつけ、レースを引っ張るポイントリーダーのフェルスタッペンが残り5周でまさかのタイヤバースト。
IMG_9997
またもストレート、それもピレリが予想する可能周回数前のバーストでした。アゼルバイジャンGPはタイヤに泣くドライバーが多いですね。そりゃ、こうなるわな。

IMG_9999
2周ほどダラダラ時を過ごした48周目に赤旗中断。みんなボロクソに使い切ったタイヤでの再スタートはリスキーだし、ここまで来ればセーフティカー先導のフィニッシュかな。IMG_0002
全車タイヤをソフトに履き替え、1周のセーフティカーランの後、スタンディングスタートへ。え、残り2周やるの?
FullSizeRender
ハミルトンのブレーキはバキバキに仕上がってる。恐ろしい、リラックスムードから正座に戻そう。
IMG_0004
ほら来たヤバい、イン獲られた。と思ったらIMG_0005
止まり切れずー。
IMG_0007
うわうわうわ、順位がパカパカ入れ替わっている。何ナニ?!わからない、わからない!
IMG_0009

IMG_0012
《決勝結果》
 1 ペレス (レッドブル・H)
 2 ベッテル(アストンマーティン・M)
 3 ガスリー(アルファタウリ・H)

2回のセーフティカー発動と赤旗中断は「タイヤ起因」による単独クラッシュとなりました。予選でも荒れたアゼルバイジャンGPは決勝でも荒れましたね。これぞまさにストリートファイト。表彰台も新鮮な顔ぶれです。

《ファステストラップ》

 フェルスタッペン(レッドブル・H)1分44秒481

《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ベッテル    (アストンマーティン・M)

ファステストラップを記録したフェルスタッペンですが、残念ながら入賞圏外のためファステストラップポイントは付与されません。

FullSizeRender
《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ペレス (レッドブル・H)


選出したのは「フェルスタッペン脱落により優勝を手にしたから」ではありません。結果優勝に至るまでのレース運びで選びました。ピットは決して早いものではなかったものの、見事にハミルトンの前で復帰し、その後何回もハミルトンからの攻撃を受けつつ耐え抜いたことの方が素晴らしかったと思います。近代のF1はメカニカルトラブルこそ減りましたが、今回のようにいつ何時アクシデントが起こるかわかりません。このような走りがチャンスを生み、信頼や強みに繋がります。世間的に(チーム内でも)「フェルスタッペンを勝たせるためにペレスがいる」という表現がありますが、その表現はmiyabikun好きではありません。ペレスにも勝つ権利はあるし、もちろんチャンピオン争いに挑んでもいいわけですから。そんなペレスに期待したいのはやはり「予選での好位置」ですね。メルセデスからチャンピオンを奪うにはフェルスタッペン一人の力だけでは太刀打ちできません。予選から一つでも前からスタートし、例えフェルスタッペンの前であろうと後ろであろうと、今回のようにハミルトンからの攻撃を翻弄する必要があります。最近はアチラが「一人」ですから、レッドブルにとってはいい流れです。
次点はタイヤを引っ張り、前衛的なパッシングをみせ久々の表彰台獲得のベッテル。あとスタートで好ダッシュを決め、運良く2回ピットストップをこなせたジョビナッツィもいい感じでした。今回ばかりは先輩を立てておこうか(笑)

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》

 ボッタス(メルセデス・M)


レース中、どこを走っていたのかわかりません(笑)10番手スタートだったのは覚えていますが、格下のアルファロメオにまで抜かれ、全く存在感がありませんでした。アゼルバイジャンには苦い思い出はありながらも優勝経験もあるし、苦手というイメージはなかったのですが、決勝でも全く光ることなく、予選でハミルトンを引っ張ることに貢献した、ということで終わってしまいました。

IMG_9994
《第6戦アゼルバイジャンGPのポイント》
・一寸先は闇
・予定より早めに爆発した時限爆弾
・今年のメルセデスは市街地に縁がない?!
・一人は欠けても、結果3人入賞ホンダ

昨シーズンは開催できなかったモナコ、アゼルバイジャンの2つの市街地でのF1が無事に終了しました。チャンピオン争いのトップ2は互いにノーポイントという形で再びクローズドサーキットでの開催が続き、気温と共にチャンピオン争いもアツくなりそうですね。


にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_4382
決勝レースを大型ビジョンで見守るピレリのスタッフ。どこか気が気ではない様子です。このレースはピレリにまつわる出来事が盛り沢山でした。今回は7年前にあたる2013年第8戦に行われたイギリスGPです。実際も二連戦ならば、先日のオーストリアGPと同様に振り返り二連戦!

2013年シーズン振り返りは第3弾となります。この年はレッドブル&ベッテルの4連覇がかかっていました。ドイツの偉大な先輩、M・シューマッハの後任に相応しいかどうか、F1全体で見守られています。逆にレッドブル創成期から支えたベテランのウェバーはこの年限りでF1を離れる発表をしています。ポッと出の若いガキにたくさん振り回され、かつ成績の比較対象にされ、さすがに心底疲れてしまいましたよね。
IMG_4378
このイギリスGPを迎える前にFIA法廷である審判が下されました。GPの前に行われたタイヤテストでメルセデスが旧型マシンではなく「現行マシン」が使用されたためです。タイヤは今と同じピレリのワンメイク時代。現行マシンで行えば、タイヤのデータ取りで当然有利に働きます。
FullSizeRender
結果、メルセデスは後日行われる若手テストに参加できないという比較的軽微な罰で済みました。こういう類は大抵ロス・ブラウンが関わっているイメージです。巧いというか賢いというか、この方どこかコスいんだよなぁ。記者に紛れて密かにサインツがいる?!(笑)

予選はそのメルセデスがフロントロウを獲得。近年やりたい放題のベッテルの前を「グレーの壁」として立ちはだかります。この時代あたりからじわりじわりと頭角を示し始めていました。セカンドロウのレッドブルの後ろ、5番手タイムだったフォース・インディアのディ・レスタはマシンの最低重量違反を犯して最後尾(1位分繰り上がって21番手)に下がっています。

《予選結果》
 1 L・ハミルトン(メルセデス・M)
 2 N・ロズベルグ(メルセデス・M)
 3 S・ベッテル (レッドブル・R)
 ※タイヤはピレリのワンメイク

IMG_4381
ハミルトンは実にスムーズな加速をするも、 2番手ロズベルグが右に左にあたふたしている間にベッテルに先行を許してしまいます。父はチャンピオンになれたけど、このお坊っちゃまは速さはあれどこんな事ではチャンピオンに程遠いな。

母国でポールトゥウィンを狙うハミルトンは 2位のベッテルに2秒近い差を付けた後、何やら8周目のストレートでマシンをバタつかせ
IMG_4384
左リヤタイヤがバーストしています。ミディアムタイヤとはいえ、まだ始まったばかりで早くないか?!誰とも接触していないけど、何か踏んだのでしょうか。戦えるわけもなくピットでタイヤ交換しなければなりません。
IMG_4387
あーあ、ビロビロ。バーストしたタイヤって見てはいけないもののようなエグさがありますよね。
IMG_4388
それをピレリがいそいそと遺体回収、隠滅隠滅。
IMG_4389
2周後となる10周目に11位スタートから4位浮上のマッサがコースアウト。手前には黒いパーツがあるけどこれってもしや、、
IMG_4390
あ、またミディアムの左リヤだ。こちらもまだ浅い周でのバースト。これ何か怪しいぞ。

IMG_4391
14周目になかなかペースの上がらないロータスのグロージャンに対して、チームメイトのライコネンを先行させるよう指示が飛びます。
IMG_4393
素直に応じてライコネンが前に立つ瞬間、前方を走るトロ・ロッソのベルニュから破片が飛び散る。
IMG_4394
また左リヤ、それもベルニュはミディアムタイヤでなくハードタイヤでもこうなる。危うくロータス2台とも巻き添えを食らうところでした。完全に怪しい!マシンのせいでなくタイヤそのもののの構造上の欠陥であると誰もが疑います。
IMG_4397
ベルニュのばら撒いたデブリを回収するためにセーフティカーが発動し、トップを走るベッテルにも無線で「縁石の乗り方」について注意喚起されました。

FullSizeRender
セーフティカーが退去し、35周目を終え2回目のハードタイヤに切り替えてもトップを守るベッテルですが、レース終盤の41周目にタイヤでなくギヤボックスのトラブルによってスローダウン。
IMG_4410
コントロールライン付近にゆるゆるとマシンを止め、2度目のセーフティカー発動となります。

代わってトップに立ったスタートイマイチのロズベルグは念のため42周目にハードタイヤに三度交換
IMG_4412
その様子をしかと見守るロス・ブラウン。ロズベルグは大丈夫でしょう、ハミルトンは災難でしたが、お宅はしっかりテストしたはずだから(笑)
IMG_4413
2位に上がったウェバーも相方の分を取り返すべくフレッシュタイヤへ。今日だけ「エース」ドライバー。ピットに入らずステイして2位に浮上したライコネンは無線で心配そう。
IMG_4416
タイヤの扱いが優しいライコネンとはいえ、今回は懸念がありますからね。チームの回答は「分からないが、もうこのままいくしかない」

IMG_4417
レースが再開すると、予選9番手で忘れかけていたフェラーリのアロンソがマクラーレンのペレスを狙っています。
IMG_4418
背後につくと
IMG_4419
また左リヤタイヤがバースト。今日は「左リヤ祭り」慣れっこになってきました。ペレスはそのままピットに戻ってリ・タイヤ。

IMG_4420
一度順位を捨てて、安心タイヤで猛追するウェバーはやる気満々!
IMG_4423
古タイヤのライコネンを47周目に簡単にかわして2位へ。その後49周目にアロンソ、50周目には序盤でコケたハミルトンにまでかわされて、5位に陥落。
IMG_4424
IMG_4425
「だから言ったべ、あの時タイヤ交換だったんだ」

IMG_4432
《決勝結果》
 1 N・ロズベルグ(メルセデス・M)
 2 M・ウェバー (レッドブル・R)
 3 F・アロンソ (フェラーリ・F)

FullSizeRender
先日のイギリスGPはタイヤに翻弄されたレースとなりました。7年前のイギリスGPも実にタイヤに翻弄されたレースだったんです。先日振り返った「1987年イギリスGP」とこちらのどちらを先にやろうか悩んで時系列で並べてみたわけですが、こんな事ならこちらを先にやった方がおさまりがよかった気がしました。とはいえ、この前のレース前ではさすがに予想できなかったので仕方が無い結果ですが。ピレリにとってはまた課題が残る一戦となりました。
IMG_4435
スタートダサダサのロズベルグは棚ぼたの3勝目、2013年シーズン2勝目を挙げてヒーローに。勝ち癖をつけていきたいところ。ウェバーは伸び伸びと「定位置」の2位を獲得しています。
IMG_4434
表彰台下では嬉しそうに見守る夫人。それにしても何でロズベルグはこの、、、いや、さすがに毎回イジるのは失礼だ、止めておこう(笑)

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_4590
決勝レース直前になって今回はレーシングポイントのガレージが騒がしいですね。
IMG_4582
代走ヒュルケンベルグのマシンにまさかの不具合発生!せっかくスケジュールを急遽変更して駆けつけて、2020年マシンに慣れたところなのに、ここに来て「出走できず」なんてオチがあるとは。。昨年までのレギュラードライバー時代も、速さに定評がありつつもどこか運や巡り合わせが悪く、多くのチャンスをフイにしてきました。ペレスが復帰するまで、何戦分代走をお願いするのか分かりませんが、マシン都合で気の毒なのでアルバイト代は満額お支払い下さい(笑)
miyabikunの個人的疑問だった「ピットレーンの下り」早々にわかりました。答えはコレ
IMG_4592
ピットレーンが下がっているのではなく「アビーに向かって本線が上っている」ようです。ピットレーンはあくまで水平で、出口の上りは本線の高さに合わせるためでした。いやぁ一人でスッキリ!(笑)
先日も書いた通り、アルファタウリのクビアトはギヤボックス交換ペナルティ、加えてウィリアムズのラッセルは予選時の黄旗無視によるペナルティでスターティンググリッド降格となっています。上位メンバーには何ら影響や変化はありません。メルセデスがしっかりとフロントロウです。脱線ばかりしていないでそろそろ出発しないと「2時間ルール」に引っかかっちゃいますね(笑)

IMG_4594
グリッド3番手のフェルスタッペンは快調に動き出しますが、メルセデスの黒い壁に阻まれ、行き場が無さそう。
IMG_4596
こうなると「仲良し」ルクレールが並びかけてくるわけです。この2人が並ぶと何か起こる気がしてなりません。何か起こる方がレースは盛り上がるんですが、このあとちょこちょこ色んなことが起きましたね。
FullSizeRender
土煙の中、マグヌッセンが倒れています。タイヤ取れてるじゃん、また何をやらかした?!
IMG_4598
あーまたアルボンだ。出足が鈍ったマグヌッセンがターンインしていくイン側を弾き出す。
IMG_4599
アルボンはレッドブルに移籍してから意外とクラッシャーなところが出ていますね。この件で1回目のセーフティカーと5秒のタイムペナルティを食らってしまいました。まだ序盤だし「レッドブル」だから盛り返せるかな。

IMG_4603
先頭が13周目に入った頃、今度は先輩クビアトがマゴッツのエイペックスで挙動を乱してドッカン。レッドブルグループで劣勢に立つ2人がまたもやセーフティカー発動のきっかけを作っています。
IMG_4604
ソフトタイヤスタートのみんなはちょうどよかったかな。タイミングぴったりのリカルド以下がこぞって入るよねー。
IMG_4608
タイミング悪く、即座にピットイン出来なかった上位は1周遅れでハードタイヤに。メルセデスは連続入れで「これ何か起こるんじゃね?」なんて淡い期待したものの
IMG_4610
何も起こりませんでした(笑)世の中うまく出来ている。
IMG_4611
さっきはマグヌッセンがガッツリ映し出されたと聞いたら、こちらも目立たないわけにはいかない、とミディアムタイヤのグロージャンはこの騒動で唯一トラック上に居残り奇策に賭ける。一気に5位へ。二度あることは三度目もあるかもって?!

IMG_4612
今回の元気マクラーレンのお相手はレーシングポイントでなくルノーのリカルドとなっています。来シーズンの就職先ですね。今はまだ敵。
IMG_4614
サインツが上手くリカルドをかわすと、ノリスもちゃんと隙をつく大外刈りで兄ちゃんをピタりと追います。リカルドからしてみれば、来シーズンはアレに「最強エンジン」が搭載されるわけですから、楽しみ楽しみの転職成功組でしょう。

IMG_4617
〜中盤はレースも落ち着き、心ここにあらず観戦〜
IMG_4618

そろそろこの観戦記の下書きを始めながら休もうかなモードに入ろうとした最終盤、過去を思い出させるような「怪奇現象」が勃発します。前のハミルトンには追いつかないし、後ろのフェルスタッペンも来ないだろうなと安定の2位で余裕をかますボッタスの50周目
IMG_4619
左フロントタイヤがバースト!結構ブリスターが出来ていたし、それかな。2位から一気に入賞圏外12位に真っ逆さま。
IMG_4620
前も後ろも開いているもんね、チャンス、チャンスとロス無きフェルスタッペンが「ラスト1周1ポイントの茶番劇の主役」を獲りにピットへ。
IMG_4623
ファイナルラップに入ると、4位に浮上したサインツの左フロントも破壊。
IMG_4624
地元優勝かつファステストラップまで狙いにいこうとしたハミルトンもフロアから火花が。まさか、、
FullSizeRender
マジかよ、ハミルトンも左フロントだ。30秒後方からタイヤいきいきのフェルスタッペンが来るぞ?!まさかのダブルバーストからの大逆転劇に

IMG_4626
《決勝結果》
 1 ハミルトン   (メルセデス・M)
 2 フェルスタッペン(レッドブル・H)
 3 ルクレール   (フェラーリ・F)

IMG_4627
なりませんでした。ハミルトンはコーナー一つ分の僅差で逃げ切り。よく保たせましたよね。F1の長い歴史にはファイナルラップの大逆転やガス欠、クラッシュといったドラマは覚えがありますが「バーストしたタイヤのまま逃げ切り」ってありましたっけ?!かなりのレアケースだと思います。バーストすれば大抵はまともに走れず、後方に抜かれてしまいます。先日の予選後の決勝表彰台予想で「同士討ちやバーストでもない限りそのままメルセデスが、、」としていたのが本当にその通りバースト起因でワンツー表彰台が崩壊しました。過去にもタイヤでドラマが度々起きたシルバーストンではありますが、まさかそれが今年起きると思いませんでした。
IMG_4628
レース最終盤になって、シルバーストン絶対有利とされていたメルセデスが共にバースト、ボッタスはハミルトンより1周早いタイミングで発生して方や優勝、方や入賞圏外と運命を分けました。同じコンパウンドに同じタイヤ交換タイミングで結果この明暗。この違いは先頭でレースペースをコントロールでき、かつ普段からタイヤの扱いに定評のあるハミルトンだからこそなせる業だったと思います。ただ速いだけではなく、賢く「貯金」しておけるハミルトンの巧みさがアクシデントからの優勝を呼び込みました。

《ファステストラップ》
 フェルスタッペン(レッドブル・H)1分27秒097
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ハミルトン   (メルセデス・M)

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ハミルトン   (メルセデス・M)

これを選定するにあたって、序盤戦に上手くパッシングしたノリスか、今回中団スタートからベッテルやストロールを迅速にさばいて着実に順位を上げたガスリーかで迷いました。しかしファン投票にも選ばれた通り、つまらないけど最終盤のバーストから優勝に導いたハミルトンの「巧みさ」にmiyabikunも一票投じたいと思います。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》 
 グロージャン  (ハース・F)

序盤のマグヌッセンと共に毎回GPに何らかの「爪痕」を残してくれるハース。グロージャンは唯一「セーフティカー中のピットイン」の策を採らない奇策に出たかと思いきや、サインツやリカルドとのバトルの際に急な進路変更のカウンターでもがき、最近珍しく「黒白旗」まで提示されてしまうという若手に示しが付かないベテランです。マシンの不出来はありつつもシーズンお決まりの低調で悔しさや苛立ちがあるのもわかるけど「運転のデリカシー」が若い頃から全然変わっていません。今後もF1に乗り続けるならば、本当に是正しましょう。

IMG_4584
《第4戦イギリスGPのポイント》
・タイヤになにがし起こらなければ退屈一辺倒
・メルセデスの勢いもバーストには敵わず
・突然の復帰後も「何か持っている」ニコヒュル
・今回の「オレンジVSピンク」はオレンジの勝ち

レース終盤に各チームで起きたタイヤバーストの件、次回今週末も同じシルバーストンで「70周年記念GP」が行われます。それもタイヤコンパウンドは一段階柔らかい側。2回ストップは確実か?!今回の教訓を反映させることと思いますが、同じようなレース内容にならないことを願うばかり。

FullSizeRender
女の子の描いたヘルメット可愛いねー『レク』って
IMG_4593
『レク』じゃないって!これランド・ノリスの『Ln』

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_3941
日本GPを前に今年も恒例の「鈴鹿ラッシュ」差し込んでいきます。前回ロシアGP前に振り返った1998年ルクセンブルクGPに続いてそのまま次戦最終戦の日本GPです。幾多のチャンピオン争いを経験したM・シューマッハは初めてF1参戦前からの同世代ライバル、 ハッキネンとF1の舞台で雌雄を決します。それも再建を託されたフェラーリの大きな期待を背負う。
IMG_3932
一方でハッキネンは下位マシンのデビューから
リザーブ、大事故を経験し、遅咲きながらこの年念願の最速マシンを手にしてセナ以来のマクラーレンチャンピオンへ。
IMG_3933
ドライバー、チームだけではなく、2社のタイヤメーカー争いも白黒が付きます。フェラーリ有するF1ベテランのグッドイヤー、そして日は浅くも日本技術で初戴冠を狙うブリヂストン。異なる条件で最強最速の頂上が決まるバトルは観るものを一層アツくしますよね。

今まで99年、2000年の鈴鹿を振り返ったわけですが、この年の予選からこの2人が主役を演じています。他のライバル達は全くついていけない「2人だけのバトル」となっています。
IMG_3934
先にシューマッハが自らのタイムを0.47秒もちぎる1分36秒293を叩き出してハッキネンに無言のプレッシャーをかける。J・シェクター以来となるチャンピオン決定の瞬間を目の前で見ようと、遠い日本まで駆けつけたこの人を唸らせています。
IMG_3935
IMG_3936
あとはハッキネンがどう出てくるか、第2デグナーから立体交差の区間ではらみ出して大失敗!
IMG_3937
当然ダメだ、セクター1だけで0.48秒離れて止め。2番手に決まり、フロントロウが整いました。健闘を讃えつつ、互いのマシンをしばし見つめる。
IMG_3938
IMG_3940

《予選結果》
   1 M・シューマッハ(フェラーリ・F・GY)
   2 M・ハッキネン   (マクラーレン・ M・BS)
   3 D・クルサード    (マクラーレン・ M・BS)
   ※GYはグッドイヤー、BSはブリヂストン

IMG_3942
決勝スタート前も固く握手を交わす2人。今はこういうシーンはあまり無いんですよね。競い合う中にも信頼と尊敬があるし、ファンの関心を掻き立てるエンターテイメント性があります。イマドキじゃあり得ない思想かな。
IMG_3944
IMG_3945
スターティンググリッドにつくと黄旗が振られて隊列が乱れます。
IMG_3946
14番手プロストの若手トゥルーリがストールしています。スタートやり直し。
IMG_3947
IMG_3948
気合いを入れ直すポールのシューマッハは2回目のフォーメーションラップをかなり飛ばし、後続の到着を待ちます。ん?
IMG_3949
あっ、クラッチが繋がってしまいシューマッハもストール。チャンピオン決定で劣勢からのポールスタートで何やってるの!再々スタートはトゥルーリより後ろの最後尾21番手(エントリーは22台ですが、ミナルディのR・ロセットは予選107%ルール未達で予選落ち)まで降格することに。シューマッハ、大ピンチ!ハッキネンにとってはだいぶ楽な状況になりました。
IMG_3950

IMG_3952
赤がフロントから消えた再々スタートです。相方を無くしたアーバインは3番手改め2番手スタートのクルサードよりも好スタートを見せ、最後のハッキネン潰しを図りにいきます。
IMG_3953
最後尾スタートを強いられたシューマッハも前はアーバインに託し、まだ諦めたわけではありません。下位チームを1コーナーまでに5台パス。格の違いを見せつけています。
IMG_3954
IMG_3956
その後も1台ずつ1台ずつ丁寧に処理して、1回目のピットインまでに5位まで浮上しました。問題はココからです。アーバインは何とかなるため、あと抜かすに難関なマクラーレン勢2台を残しています。

IMG_3959
レース後半戦に入る28周目のカシオトライアングルでティレルの高木虎之介とミナルディのE・トゥエロが交錯してデブリをばら撒きリタイヤ。1年目の高木虎之介も母国GPを台無しにされて怒る!
IMG_3960
IMG_3961
その後ろを3位走行していたシューマッハは1コーナー手前でマシンから何かを高らかと飛ばして白煙を上げています。
IMG_3963
あー!右リヤがバーストして、サイドポンツーンに穴が開いている。2コーナーの内側にマシンを止めて、シューマッハ終了。原因は明らかにされていませんが、高木達のクラッシュの直後を走っていてタイヤバーストしていることからも、その時のデブリが起因したと思われます。
IMG_3966
シューマッハリタイヤの情報を先頭で知る由もないハッキネンにロン・デニスが報告。あっさりと初ワールドチャンピオン決定、終結しています。
IMG_3968
開幕当初は圧倒的な速さを見せつけられ、それでも最終戦までポールポジションを獲得するまで追い詰めたシューマッハは大したものでした。その緊張の糸が解けたか2コーナーで肩を落とす。無情にもチャンピオンマシンが目の前を横切っていきます。
IMG_3970
IMG_3973
《決勝結果》
   1 M・ハッキネン(マクラーレン・ M・BS)
   2 E・アーバイン (フェラーリ・F・GY)
   3 D・クルサード (マクラーレン・ M・BS)

IMG_3975
開幕戦も泣いたし、最終戦も泣く。苦労を乗り越えてやっと手にした最速マシン。シーズン序盤はもっと楽勝に獲得することを予想していましたが、意外にも最終戦まで引っ張ってしまいました。ファンとしては消化試合もなく、それも我が日本でそれを決定してくれることほど楽しさや喜びはありませんね。最後はシューマッハのリタイヤで呆気ない幕切れとなりますが、長年のライバルはちゃんと負けを認め、パルクフェルメで出迎えています。
IMG_3976
IMG_3977
IMG_3980
表彰台の中央でブリヂストンのロゴを指差すハッキネン。日本にもちゃんとお礼してサービス精神ありますね。そうですよ、あなたの初チャンピオンはエンジンやシャシーのみならず、相方クルサードやブリヂストンタイヤといった様々なタッグの結晶から成り立っているのですよ!
IMG_3969

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

雨は降っていませんが、空がグレーですね。よく言われているやつです。日本の大半は今が梅雨。しかしイギリスはこんな空でも梅雨はありません。いいな!
今日のラウダはだいぶ若返りましたね。君がそこに座ると、おじいちゃんどこに座るんだ?!スタートを前に地元のパーマーが目立ってしまっています。母国GPの2人。方やポールポジションでチャンピオン候補、方や来期危うし。

スタートで2番手のライコネンがハミルトンに並ぶ?!いやいやスタートの主役は4番手スタートのフェルスタッペンで、もたつくベッテルのお株を奪いにいきます。ヤツはマシンさえ壊れなければイキがいい!

後方スタートを余儀なくされた相方リカルドはその現場を見た!弟分トロ・ロッソの残状を。
暗雲立ち込めるクビアトとイライラが止まないサインツが「仲良く」クラッシュ。何もなければ速い(かった)はずの2人は今シーズンぐちゃぐちゃです。レッドブルグループは依然として不安定。

ハミルトンは王道の逃げパターン、ライコネンも老体にムチを打って食らい付き、9番手ボッタスも着実に順位を上げる序盤、まだこの2人の決着はついていません。フェルスタッペンとジャレてる場合ではないベッテルはイキのいいフェルスタッペンをさしにいきます。
そんなこと知ったこっちゃないフェルスタッペンはベッテルだか元チャンピオンだかチャンピオン候補を物ともせず追い出されたら追い出し返す!この肝の座り様は既にチャンピオン級だ。
ほら、振り返ればボッタス。

業を煮やしたベッテルは19周目にちょこまかするフェルスタッペンをアンダーカット狙い。
えへへ、真似するもんね〜!とフェルスタッペンは翌周にカバー。
結果、ベッテルの勝ち。見た目は優ったベッテルですが、ご覧になっていた方ならご存知の通り、この早めのタイヤ交換がその後災いをもたらしましたね。

ファステストラップ連発のハミルトンは26周目までスーパーソフトを引っ張り、まだタイヤ交換していないボッタスの前に立ちはだかります。ボッタスは自身のタイヤ交換を終えた後のベッテルやライコネンがターゲットとなります。ラップリーダーのハミルトンに対して発言権は通らず、その辺は容赦無いですね。

スタートから何とか順位を堅持してきたライコネンに訪れた最終盤50周目に大ピンチが!
左フロントタイヤがカーカス剥き出しのバーストです。ベッテルをかわして3番手まで上昇してきたボッタスにも当然捕まり緊急ピットインを強いられました。
続いて最終周にはライコネンの前に出たベッテルまでも左フロントを失って順位を落としつつ「1周のため」のタイヤ交換に。タイヤに優しいと言われてきたフェラーリがタイヤにシビアなメルセデスに完敗です。目に見えて危うかった前戦オーストリアのブリスターとは異なった、まさかこんなオチになるとは。

《決勝結果》
   1 ハミルトン(メルセデス・M)
   2 ボッタス   (メルセデス・M)
   3 ライコネン(フェラーリ・F)
 
《ドライバーズランキング》
   1 ベッテル    (フェラーリ・F)     177
   2 ハミルトン (メルセデス・M)    176
   3 ボッタス    (メルセデス・M)     154
   4 リカルド     (レッドブル・TAG)117
   5 ライコネン (フェラーリ・F)       98

一瞬絶望視した表彰台を目まぐるしい変化で再奪取したライコネン。表彰式では乾杯も空振り気味で蚊帳の外。予選も決勝もあと一歩ペレスに負けてきたオコンはやっと上回る結果を手にしました。夏休み目前のハンガリーを前に、チャンピオン争いは僅か1ポイント差まで迫りました。

《第10戦イギリスGPのポイント》
・後ろが付いて来なければピットはいつでもO.K
・振り向けばボッタス。運も相まったリカバリー
・キッカリなタイヤ爆弾に泣いたフェラーリ
・不甲斐ないレッドブル塾生に続く同士討ち

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ