F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

タグ:スペインGP

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おーいますねーアロンソ応援団!今シーズンは移籍初年にも関わらず、ピーク時を彷彿とさせる表彰台登壇連発で上り調子。緑のアストンマーティンカラーをまとう者が多い中、未だに水色のマイルドセブンルノーカラーもちらほら見受けられました。
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もちろんこちらもいますよ!ゴーサインツ。日本ではゴーをもう一つ増やし「ゴーゴーサインツ」とすれば、あーこの方は日本語わかってらっしゃるな、となるわけです(笑)サインツも腑抜けではいられませんね。この熱気ある歓声があれば、遠くに見える怪しい雨雲も吹き飛ばしてくれるかな。

スタートタイヤはこちらです。
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大多数が赤のソフトタイヤを履く中、レッドブルの2人と後方のサージェントが黄色いミディアムをチョイスして、抜き難いカタロニアの初めのスティントを引き伸ばす魂胆か。特にレッドブル(フェルスタッペン)はミディアムでもライバルのソフト並みのペースで走っちゃうんでしょうから、どちらでもいっか(早くも投げやり)変わり種として、予選は別人と化していたフェラーリのルクレールが白のハードタイヤで我が道をいく。
ルクレールとサージェントはグリッドに就かず、ピットレーンスタートを選択しています。ターン1、2の切り返しで芋洗い状態になるならばそれも賢明か。今回のルクレールは失うものはありません、得るだけです。ちなみに予選で二度に渡る進路妨害をとられたアルピーヌのガスリーは前方グリッドを得つつ、3+3=6グリッド降格の10番スタートとなっています。ペナルティポイントは無し。

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フェルスタッペン、サインツによる同期同門フロントロウで始まるスタートは、サインツがフェルスタッペンの背後に潜り込み、スリップストリームを使ってターン1でフェルスタッペンと横並びにはなったものの、結局順位変動には至らず。ソフトタイヤの優位性を活かし切れませんでした。
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3番スタートのノリスはハミルトンと接触、5番スタートのストロールにも負けてズルズルしています。
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ん?ノリスの左フロントサスペンションに何か引っかかっていない?!2周目に早くもピットに呼ばれ、表彰台争いから一転、最後尾に落ちています。せっかくいい予選だったのに。。
5周目の順位変動はこうなりました。ハミルトンをかわし3位に浮上したストロール以下はノリスの後退によりもれなく-1が付いてきます。メルセデスのラッセルの-5を皮切りに、アルファロメオの周とアルファタウリの角田が仲良く-4
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プラス側はノリスの+17のほか、予選で怒られまくったガスリーが+4、ノリスの相方ピアストリは+3という苦しい序盤となりました。マクラーレン復活への道は次回以降に。

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予選は11番手、スタートは10番手の「追い抜きできるレッドブル」ペレスは6周目にハースのヒュルケンベルグをパスすると、
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9周目には周をパス。その後、前方のソフトタイヤスタートの面々が早めのタイヤ交換に向かったことで、25周目には3位まで浮上しています。ミディアムタイヤを選んだことで比較的容易にリカバー。
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一方でペレスにパスされたヒュルケンベルグは7周目に角田に抜かれ、ソフトタイヤで早めのピットインを強いられたことで順位を一気に後退させています。やっぱりレースとなると、ハースも辛い。どこかのチームが遺伝しているかのよう。

一度はストロールにかわされたハミルトンは8周目に抜き返して3位復帰。
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15周目には2位走行のサインツを捉えようとしています。
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サインツは翌16周目にハミルトンとの直接対策を避け、ミディアムタイヤに履き替えてルクレールの後ろとなる9位で復帰。
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ルクレールがピットに迎うと、サインツの前には見覚えあるテールが近付いてきます。予選で一悶着あったガスリーです。
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ガスリーは使い込んだソフトタイヤ。サインツは履歴の浅いミディアムですから、さすがにモタつく訳にもいきません。まだちょっと距離のあるペレスを追ってゴーゴー!

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上位勢は20周目に4位アロンソがソフトからソフトに変更して角田の後ろ9位。25周目に2位ハミルトンがソフトからミディアムに替えて復帰するも、先に替えていたサインツにアンダーカットされて5位。
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ハミルトンに代わって2位に浮上したラッセルは翌26周目にソフトからミディアムに替えて6位。
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そしてカメラも捉えられない速さで暫定2位のペレスに29秒の差を築き、トップを走るフェルスタッペンは27周目にハードに履き替え、ペレスとの差を7秒確保してトップでレース復帰していきます。
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全20台で一番最後のタイヤ交換となったペレスは28周までミディアムタイヤを引っ張り、フェルスタッペンと同じハードでアロンソの後ろ9位で戻る。スタートは11番手、1周目にノリスが墜落したことを考えると、そこまでジャンプアップしたという感じは受けません。どちらかといえばこの2スティントの方が目立っていました。
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31周目にハードタイヤでソフト履きのアロンソをかわす。
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33周目は同じハードながらタイヤのフレッシュさに違いのある角田をパス。
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翌34周目には最近ようやく上り調子になりつつあるアルピーヌのオコンをかわして6位。もう少し順位を上げられるか。

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一方で見事なアンダーカットをみせてくれたサインツは結局ハミルトンに食われ、ココまではストーリー通りの展開でしたが、今度はラッセルにカモられています。ココで負けたら表彰台からも陥落。サインツよ、地元の意地みせられるか?!
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みせられませんでした。勝負弱いフェラーリ。決勝では全く戦えない。

サインツがダメならこの方はどうか。今回ばかりは表彰台からちょいと遠ざかってしまったけど、元気です!アロンソ様!
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オコン単独走行に見えますが、ピタリと0.125秒後ろにいますよー。
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振り切れないよ、内側からもいっちゃうよーオコンくん。先日までは色々お世話になりました
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よーってか!アロンソ7位浮上。
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ほら、先輩はしっかり仕留めたぞ。今度はまたまた君の番だ。11番スタートと2番スタートの2人が4位をかけてラストスパート。
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ソフトタイヤでファステストラップ出されちゃ敵わないよな。サインツ、頑張れ!

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先程アロンソに7位を奪われたオコン、今度は角田に狙われかけています。
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と思ったら、角田は角田でアルファロメオのエースになりつつある周に後をつけられている。アジアン対決!
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やべ、アウトから並ばれた。。けど?!
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周はステアリングを急に切り返してトラック外に回避。角田くん、命拾いをしました。が!
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な、何なんだよ、一体何の5秒だよ。ヤツが勝手に外側に逃げていっただけじゃないか!僕一切触れていないんだけど。。
角田は皆さんも既にご存知の通り、周を「トラック外に押し出した」として5秒の追加ペナルティとペナルティポイントも付与という厳しい裁定が下り、9位入賞の予定が12位入賞圏外という腑に落ちない結果となりました。

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でも、勝ったのはボクね。忘れないでね!

《決勝結果》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
 2 ハミルトン   (メルセデス・M)
 3 ラッセル    (メルセデス・M)

フェルスタッペンはポールポジションからピットインの間も誰一人ともトップを譲らぬ完璧なレースで今シーズン5勝目、現在三連勝を無事に飾りました。残る表彰台の二席は5番スタートだったハミルトンと12番スタートで1周目は「ワープしてなかった?」のラッセルが射止めました。今回はノーアロンソ、ノーフェラーリでフィニッシュです。

《ファステストラップとそのタイミング》
 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)1分16秒330
 61周目/66周
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ハミルトン   (メルセデス・M)
《完走(扱い)台数と規定周回走破台数》
 完走台数:20台(20台フィニッシュ)
 規定周回:12台

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ペレス(レッドブル・HRB)

最近はやや運気がよくありません。まず予選がよくない。これがレッドブルに来る前までの「ペレスらしさ」ではあるのですが、やはりレッドブルに来れば走り方、内容、さらには「チーム内での立ち位置?」が求められます。今回のペレスは下がることは決して許されない「上がるのみ」の結果が求められたレースで、しっかり2スティントでパッシングを連発。さすがに表彰台には届かなかったけど、カタロニアで可能な限りリカバーできたのではないかと思っています。ただ残念ながら、フェルスタッペンの背中が大分離れてしまいました。この先は一度アメリカ大陸に上陸してからのヨーロッパ連戦はクローズドのハイスピードGPが続きます。フェルスタッペンにこの間さらに逃げられてしまわないように食らいついてほしいですね。
次点は角田くんでした。入賞から引きずり下ろされてしまったものの、予選15番手から9位入賞をほぼ掴み取っていましたもんね。うーん、腑に落ちませんなぁ。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 角田に対するFIAの裁定

miyabikun繰り返し、角田が食らったからこれを選んだわけではありません。かといって、周が無線でぶちまけた言い分が通ったように感じたからといって、周を責めることもしません。仮に周と角田が逆の立場でも、フェルスタッペンとペレスであっても、この裁定は最低、というかやり過ぎだと思います。周が一瞬前に出ただとか、角田はアウトラインに余裕を持たせていたとか、様々な意見や見方はありますが、確かに周のステアリング回避はやや誇張してみえるものの、単にバトル中の出来事であり、タイムペナルティやさらにペナルティポイントを与えるものでもないと思っています。
こういうことが起きると、再三同じことばかり言っていますが、人間が裁定すると「どちらびいきだ」とか「忖度がある」となるわけですから、人間でなくAIにやらせりゃいいんですよ、このご時世。ノーズやフロントアクスルの位置、進入速度、ステアリング角やスロットル、ブレーキのタイミングや深さ、トラックの位置や境界までの距離、もっと掘り下げるなら両手のステアリングを握る握力やその時の眼球の動きなど、人間で公平に判定できないことは全て機械にやらせて、我々ファンや対象チームのモニターに数的解析結果をパーセンテージで示せば誰も怒り様が無いし、感情や忖度も無いでしょう。バトルした結果がこうゲンナリしてしまうのが残念で残念で。。

《ドライバーズポイントランキング》
   1  → フェルスタッペン 170pts
   2  → ペレス      117pts(-53pts)
   3  → アロンソ       99pts(-18pts)
   4  → ハミルトン      87pts(-12pts)
   5  → ラッセル       65pts(-22pts)

《コンストラクターズポイントランキング》
   1  → レッドブル     287pts
   2   ↑  メルセデス     152pts(-135pts)
   3   ↓  アストンマーティン 134pts  (-18pts)
   4  → フェラーリ     100pts  (-34pts)
   5  → アルピーヌ       40pts  (-60pts)

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《第7戦スペインGPのポイント》
・フェルスタッペン初ポールからの完全試合
・抜き難いに違いないが、抜ける人には抜ける説
・母国GPで目立てる先輩と目立てない後輩
・バトルの結果をペナルティに変換するのは残念

ポールポジションならびに優勝者予想はイージーでした。当てられた嬉しさより、誰も敵うヤツが居ないという方が問題であり残念(笑)このままだと、あるチームが「シーズン全戦優勝」という偉大かつクソつまらないシーズンになっちまうぞ!miyabikunそれだけは勘弁だからなー。しっかりしてくれよ、ほか9チームよ。荒れるカナダでいい意味で荒れてくれることに期待。そろそろキャリア初優勝も観たいぞー。

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MW「あれはやはり、マルチ2,1だったー」
CH「お主、この期に及んで、まだ言うかー」

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ポタポタ。雨です。予選直前に行われたフリー走行3回目も雨に見舞われましたが、予選も引き続きてしまいました。先日日本でも台風と梅雨前線の影響もあり、近畿から関東にかけて線状降水帯が発生。miyabikunの実家近くも床上浸水により避難勧告があったようでテレビの中継に出ていました。実家は幸いにもやや高い位置にあるため、母親からは避難の必要が無いと聞きましたが、被害に遭われた近隣の方は大変そうでした。これからこれがちょこちょこ相次ぐ季節になりましたね。先日のメルセデスの「脱ゼロポッド」に続き、今回からフェラーリがサイドポンツーン天端の形状を変えてきました。エアロダイナミクスがモノをいうカタロニアでレッドブルに対してモノ申せるか?!

《Q1》
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ポタポタ雨でも、各車ドライタイヤを装着してトラックインしています。いずれインターミディエイトの出番になるのかな。
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アタックラップに入る直前でアルファタウリの角田が足を取られてトラックからはみ出しています。マシンは壊さないようにね。
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ラッセルの1本目は1分15秒735と確かにタイム的にはよくありませんが、インターミディエイトを履く必要があるか問われたら、ドライのバンドか。雨が止んでいれば路面向上が期待できるものの、雨は進行形です。難しい予選になりそう。
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好調で地元入りしたアロンソ様は外側のグラベルにはらんでだいぶマシンをいじめてしまっています。
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アルファタウリのデ・フリースも横滑り。ほかアルファロメオのボッタスやウィリアムズのアルボンもスピンし、レースディレクターは赤旗を提示。セッションが一時中断されます。
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残り時間は14分以上残されていますが、タイムを残せていない者が半分以上います。赤旗中断中に雨足が悪化したら、ノータイム勢はピンチ!それはそれでちょっと面白いけど。
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雨が続きますね。線状降水帯はみられないけど。
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カウルに変更を施したフェラーリ勢はノータイム集団にあります。これでは効果も何も見えてきません。
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後続のサインツはまずまずのタイムだったものの、ルクレールはダメダメ。どうした?!
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出せる人には出せるのね。フェルスタッペンは1分13秒台でノータイムゾーンから軽々脱出。
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あれ、デ・フリースはまたやってる。これはさっきのリプレイではありません。
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ルクレールの2本目も脱落ゾーンから抜け出せず。サインツと比較してこの差は珍しい。どこか体調でも悪いのかな、セットアップが決まらないのかな。
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ラストアタックは暫定11番手につけていますが、あくまで暫定ですからライバルの動向如何によっては決して楽観視できない順位とタイムであり、、
Q1の結果はウィリアムズの2台、予想ではそこそこまで来ると思っていたアルファロメオのボッタス、ハースのマグヌッセンと、
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ルクレールは19番手で脱落。ルクレールらしくない。運転していたのは実はそっくりさんとか?!んなわけないか。

《Q2》
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雨がいつどうなるかわからない。Q1はゆっくり目でトラックインしたレッドブル勢のQ2は早めに。フェルスタッペンはQ1から0.2秒削るタイムを早々に記録。
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ただその相方ペレスは順位的には暫定2番手ですが、タイムはフェルスタッペンから0.9秒近く遅れたもの。よくはない。
ハミルトンに暫定2番手を奪われたペレスの2本目は
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時速19kmでグラベルに突入。暫定8番手、残り2分。大丈夫?!汚れたタイヤのまま何とか再アタックに向かったものの
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アカンやん。アウトや。ルクレールに続いてペレスもここまでか。
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ペレスのほかはメルセデスのラッセル、アルファタウリの2人とアルファロメオの周が脱落しています。クラッシュこそありませんが、いい意味で荒れています。

《Q3》
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Q1でグラベルでド派手に地元の応援に応えたアロンソのマシンは結構フロアを傷めていた模様。スタッフの大変さは重々承知でこの発言は不謹慎ですが、この画を観た時、大の大人が数人がかりで仰向けで「アロンソの入浴」を覗きでもしているみたい(笑)
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その間フェルスタッペンは涼しげに1分12秒前半の世界へ。このラップはオンボードカメラでじっくり観ることができましたが、実にスムーズな走りをしていました。これをされたら、、他は敵うまい。
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今回は苦しいと予想したマクラーレンのノリスがオコンを上回り、2番手に入っています。ピアストリもQ3にしっかり残っていますから、マシンの復調なのかドライバーのポテンシャル頼みなのか。
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早々と離脱したマグヌッセンの分はヒュルケンベルグが頑張る。Q3はワンアタックにかける。
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暫定3番手!ハースは若手オンリーからベテランオンリーに切り替えた効果がこういう時に表れます。
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マシンの緊急修復を終えてワンアタックのアロンソはフェルスタッペンから1.235秒遅れの暫定4番手。あとはサインツに託すか。
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サインツはどうにか2番手まで浮上するも、フェルスタッペンから0.462秒も離される。最早手が届く届かないの差ではない。
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《予選結果》
P.P.フェルスタッペン(レッドブル・HRB)1分12秒272
 2.サインツ    (フェラーリ・F)  1分12秒734
 3.ノリス     (マクラーレン・M)1分12秒792

異次元の速さに続いたのはいつものルクレールに代わって母国GPのサインツが台頭。またくすぶり続ける名門マクラーレンのエース、ノリスがお友達サインツに僅差で3番手となりました。いずれにしてもフェルスタッペンは同じカテゴリーと呼んではいけないと思わせるくらいの大差。

《先日の予選予想との答え合わせ》
ポールのフェルスタッペン、13番手の周、20番手サージェントの3人正解。3番手予想のルクレール、2番手予想のペレスを早々に外した瞬間、今回はアタマとケツの2つだけかなと落胆しましたが、周くんを久々に当てられた気がします。とはいえ、ルクレールが居ない想定しない上での正解となったため、実質2つかなと。ペレスとルクレールの不調は意外でした。
予選屋さんではないペレスはともかく、昨年のポールシッターであるルクレールがあんなにつまずき、同じマシンに乗るサインツとの差が歴然としていたのはかなり珍しいことですね。ルクレールは濡れた路面、濡れ始めの路面は苦手なのかな。

《Q3トップのフェルスタッペンと各チームの差》
 フェラーリ(サインツ)が0.462秒落ち
 マクラーレン(ノリス)は0.504秒落ち※
 アルピーヌ(ガスリー)が0.544秒落ち
 メルセデス(ハミルトン)は0.546秒落ち
 アストンマーティン(ストロール)が0.722秒落ち
 ハース(ヒュルケンベルグ)は0.957秒落ち
 レッドブル(ペレス)が1.062秒落ち※
 アルファロメオ(周)は1.249秒落ち※
 アルファタウリ(デ・フリース)が1.309秒落ち※
 ウィリアムズ(アルボン)は1.791秒落ち※
 ※はQ1,Q2最速タイムから算出

今回の2番チームのフェラーリ(サインツ)から5番チームのメルセデス(ハミルトン)の差は非常に接近戦となりましたが、何よりポールポジションのレッドブル(フェルスタッペン)が一人飛び抜けてしまい、まるで相手になっていません。
ちなみに3番チームのノリスの最速タイムはQ3のものではなく、Q2を2番通過したものであり、アルファタウリの最速となったデ・フリースはQ2よりもQ1のタイムの方がいい結果でした。何回もクルクルした割には、共にQ2で敗退したチームメイトの角田に対してQ1、Q2のいずれも上回ることに成功しています。

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)

単にチャンピオンから選ぶのではつまらないと、一人Q3に進出して奮闘するハースのヒュルケンベルグや、決して完成度が高いといえないマクラーレンのマシンで各セッションで上位につけ、予選3番手を獲得したノリスなどと迷いましたが、やっぱりあんなタイムをさっくりと出されては選ばないわけにもいかない。今回はフェルスタッペンを「渋々」選ぶことにしました(笑)
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フェルスタッペンは新品ソフトタイヤ使用を極力抑え、一回の試走で好タイムを叩き出していました。またその走りも実にスムーズ。カタロニアサーキットをスムーズに走る、正しく「マシンの総合力がピカイチ」であることを改めて知らしめてくれました(そうしてみると、同じマシンを操るペレスが決勝重視のタイプとはいえ、1秒近く離されてしまうのは問題であり、致命的)マシンとドライバーの総合力が問われるカタロニアで、濡れた路面であったにも関わらずあの差を築いて余裕のポールポジション獲得。まだシーズンの序盤ながらかなりの確率でチャンピオンを獲得するとこの時点で断言できる走りだったと思います。
元予選王子のヒュルケンベルグ、無冠の有望株ノリス、選んであげたかった。。

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《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 
 アルピーヌ・R

アルピーヌと書いたのは言うまでもなく、予選時に問題となり、予選後の審議対象(グリッド降格ペナルティ)となったガスリーの一件、いや二件です。ガスリーと名指ししなかったのは、もちろん行為を犯してしまったガスリーに落ち度はあるものの、チームから逐一情報が飛んでいれば充分に回避可能であったため、チームを挙げました。
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対サインツについてはギリギリで回避したものの、フェルスタッペンとのケースは完全にテールトゥノーズの状態にありました。ガスリーは先日ようやく貯めに貯めたペナルティポイントが少し減り、タイム的にはオコン含めいいところにつけるものでしたので、抜き難いカタロニアにおけるダブルのグリッド降格ペナルティは非常にもったいない。
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あとメルセデスでもチーム内で接触して、ハミルトンの右のフロントウィングレットを破損するシーンがありました。トラック外へ押し出す形となったラッセルはハミルトンの接近に気付いておらず「どうして知らせてくれないんだ」と指示不足を無線で訴えていましたね。常勝チーム時代のメルセデスには無かったようなニアミスでした。あれだけ目を光らせるボスがいるのに、気付かないものなんですね。こちらはお咎めがあったわけではありませんが、ラッセルのタイムアタックはQ2落ちに終わっています。

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《決勝の表彰台予想!》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
 2 ハミルトン   (メルセデス・M)
 3 サインツ    (フェラーリ・F)

優勝予想は簡単!フェルスタッペンで間違い無いでしょう。面白く無いけど(笑)問題は2位以下。本音は2位は地元サインツ、3位はようやく戻って来れたねノリスの予選順位のままと言いたいところですが、予選はあくまで予選であり、決勝となればまた別の顔が表れる今シーズンのF1。4番手で予選を終えたガスリーは進路妨害により累積6グリッド降格ペナルティが下りましたので、4番スタートはハミルトン。ロングランにイマイチ期待できない今シーズンのフェラーリやマクラーレン相手であれば、台頭してくる気がします。同じく地元アロンソの表彰台屋さん堅持も話題として関心があるのですが、今回ばかりはちょいと遠いか。
あとは下位に沈んだルクレール、ペレス、角田が抜き難いカタロニアでどこまで浮上できるかにも注目ですね!

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前々回のエミリア・ロマーニャGPの中止もあって、このスペインGPでようやく各チームのマシンポテンシャルの測れるGPがやってきました。F1マシンがF1マシンらしく走るカタロニアサーキットでのスペインGPです。
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《スペインGPの基本情報》
 カタロニアサーキット
  全長           :4.657km×66周=計307.362km
  開催回数 :33回目
  コーナー数:14箇所(-2)
  高低差       : 29.6m

  DRS区間数:2箇所

  母国レース :アロンソ、サインツ

《サーキットの個人的印象》
 ・空力がモノをいい、さらに風も気になる
 ・パワーだけでなくコーナー処理も重要
 ・とにかく抜けない、予選順位は最重要!
 ・「マシンの総合力が問われる、、」第一弾

最近小変更が続くカタロニアサーキットは今回も変更が加わります。2006年まで使用された最終コーナーの一つ手前「ユーロップカー」は2007年からやや手前にズラされ、左右のシケインが設けられていました。今回からその位置が戻され、シケインを解消。コーナーが2つ減り、ラップタイムおよび平均速度が高くなります。中低速コーナーの切り返しや立ち上がりに強みを持っていたチームやマシンにとっては若干不利になりそうですね。
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《過去5年のポールポジション》
 2022年 ルクレール(フェラーリ)
    1分18秒750
(一周4.675km)
 2021年 ハミルトン
(メルセデス)
    1分16秒741(一周4.675km)
 2020年 ハミルトン(メルセデス)
    1分15秒584
(一周4.655km)
 2019年 ボッタス (メルセデス)
    1分15秒406
(一周4.655km)
 2018年 ハミルトン(メルセデス)
    1分16秒173
(一周4.655km)

《ポールポジションレコードタイム》

 2021年 ハミルトン
(メルセデス)
    1分16秒741(一周4.675km)

《現役ポールポジション獲得者と回数》
 ★はその年のチャンピオン

 6回 ハミルトン(2014★,16,17★,18★,20★,21)

 1回 アロンソ (2006★)
   ボッタス (2019)
   ルクレール(2022)

勝者は別として、予選一発の速さは近年メルセデスが総ナメし、昨年ようやくフェラーリのルクレールが獲得するに止まっています。今年の大本命であるレッドブルのポールポジション獲得歴はフェルスタッペンはおろかベッテルでもなく、2011年のウェバーまで遡ります。カタロニアサーキット攻略のカギは空力と風への対応。風相手といえば、どこのチームが台頭するかは大方予想がつきそうです。特に今シーズンはこれ云々に限りませんが。

《過去5年の優勝者》
 2022年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2021年 ハミルトン   (メルセデス)
 2020年 ハミルトン   (メルセデス)
 2019年 ハミルトン   (メルセデス)
 2018年 ハミルトン   (メルセデス)

《現役歴代優勝者と回数》
 6回 ハミルトン(14★,17★,18★,19★,20★,21)
 2回 アロンソ    (2006★,13)

   フェルスタッペン(2016,22★)

優勝はご覧の通り、先代の最速最強マシンに乗る歴代最強ドライバーの6回が目立ちます。でもそれは今や過去の話。今年も優勝争いには厳しい位置にいます。ハミキングほかは現役チャンピオン経験者2人がちょうどそのままチャンピオン獲得数で並んでいますね。全てではありませんが、チャンピオン獲得年を示す★マークからもわかるように、このカタロニアサーキットを制することが出来るチームとドライバーがその年のチャンピオンを獲得できているということになります。マシンの総合力を問われる、、と言われる所以です。

《過去5年のファステストラップ獲得者》
 2022年 ペレス     (レッドブル)
 2021年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2020年 ボッタス    (メルセデス)
 2019年 ハミルトン   (メルセデス)
 2018年 リカルド    (レッドブル)

《現役ファステストラップ獲得者と回数》

 5回 ハミルトン   (2010,11,15★,17★,19★)
 1回 ボッタス    (2020)
   フェルスタッペン(2021★)
   ペレス     (2022)


 《ファステストラップレコードタイム》
 2021年 フェルスタッペン(レッドブル)
    1分18秒149
 (一周4.675km)

現役のファステストラップ獲得者はわかりやすいまでにチャンピオンチームであるメルセデスとレッドブルから輩出されています。先程のポールポジションはレッドブルについて確認しましたが、今回はあのチームがいつから獲れていないか調べてみましょうか。フェラーリはチャンピオンナンバー1を付けて挑んだ2008年のライコネンによる獲得が最後です。なんと15年も前。当時はポイント付与も無く、有益性はありませんでしたが、今はフェラーリにとっても貴重な貴重な1ポイントを獲得できます。ただ今のフェラーリのレースにはその余力すら無いんですよね。タイヤが生きているレース序盤に記録して、レース中に雨が降ってラップタイムが落ち込むか、前や後ろと大きなギャップがあった最終盤にフリーストップでも得ないと難しそう。

《使用されるタイヤコンパウンド》
 赤:ソフト  (C3)
 黄:ミディアム(C2)
 白:ハード  (C1)新設

昨年までは無かった新生C1コンパウンドが開幕戦バーレーンGP以来使用されます。一番硬いタイヤコンパウンドではありませんよ、これより硬いC0(旧C1)がありますからねー。
最もF1マシンがF1マシンらしく走るチームとドライバーを独断と偏見で並べてみます。

《スペインGPの個人的予選予想》
 〜Q1〜
   20.サージェント  (ウィリアムズ)
   19.アルボン    (ウィリアムズ)
   18.デ・フリース  (アルファタウリ)
   17.ストロール   (アストンマーティン)
   16.ピアストリ   (マクラーレン)
 〜Q2〜
   15.ノリス     (マクラーレン)
   14.角田裕毅    (アルファタウリ)
   13.周冠宇     (アルファロメオ)
   12.マグヌッセン  (ハース)
   11.ヒュルケンベルグ(ハース)
 〜Q3〜
   10.ボッタス    (アルファロメオ)
  9.ガスリー    (アルピーヌ)
  8.オコン     (アルピーヌ)
  7.ハミルトン   (メルセデス)
  6.ラッセル    (メルセデス)
  5.サインツ    (フェラーリ)
  4.ルクレール   (フェラーリ)
  3.アロンソ    (アストンマーティン)
  2.ペレス     (レッドブル)
 P.P.フェルスタッペン(レッドブル)

ココはさすがにレッドブルでしょう。ポールポジションのフェルスタッペンは堅いし、ペレスも2番手に並ぶかな。アストンマーティンはロングストレートが玉に瑕ですが、アロンソ様は別格だからそんなことお構い無し。
ほか、チーム単位で近い位置に並べていますが、アルピーヌとアルファロメオがやや上位寄り、逆にマクラーレンは下位寄りにしています。マクラーレンはサーキットを選びそうですね。本来であれば、こんな位置にいるチームとドライバーではないのに、もったいない限りです。

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最近は最近の過去のレースが続きましたので、今回は古めの過去のレースをピックアップしました。今から37年前、1986年第2戦に行われたスペインGPになります。86年の振り返りは3戦目、スペインGPは9戦目となります。舞台はこの年からヘレスサーキットに代わっています。
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サーキットレイアウトはこんな感じ。この向きならば円周率を示す記号π(パイ)ような、北上でみると湖畔を飛び立つ白鳥のような形状をしています(下図の実線が当時のレイアウトになります)
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現在スペインGPが行われるカタロニアでのF1は91年からであり、今回取り扱う86年より前のスペインGPはマドリード郊外のハラマで81年まで行われていました。その間4年間はスペインGPが途絶えていました。よってスペインでは5年振り、ヘレスでのスペインGP初開催となります。

86年は前年まで参戦した3回チャンピオンのラウダが2度目のF1引退を迎え、若きトップドライバー達が拮抗し始める時代に入ります。また、マシンはターボエンジンの全盛期であり、ターボエンジン搭載がレギュレーションで義務付けられた年でもあります。
前戦の開幕戦ブラジルGPはジャカレパグア(のちのネルソン・ピケ)で行われ、ポールポジションはロータス・ルノーを駆る地元セナが獲得するも、決勝は同じく地元(セナよりも地元の)でウィリアムズへ移籍したばかりのピケが優勝を挙げるなど、ブラジル勢が健闘しています。

予選はセナが2戦連続(年またぎでは3戦連続)セナが獲得。2番手にはピケ、3番手マンセルのウィリアムズ・ホンダ勢。4番手はマクラーレン・タグポルシェで前年チャンピオンを獲得したプロスト、5番手はチームメイトのK・ロズベルグが続いています。上位陣の名前だけでもかなり豪華な面々。

《予選結果》
P.P. A・セナ
  (ロータス・ルノー グッドイヤー)
 2 N・ピケ
  (ウィリアムズ・ホンダ グッドイヤー)
 3 N・マンセル
  (ウィリアムズ・ホンダ グッドイヤー)

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紅一点、ならぬ「黒一点」の周りに味方がいない寂しい状態のセナを先頭に決勝レーススタート。
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セナは順調に加速し、強者揃いの先輩達を置き去りにしていく。
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いいぞいいぞ!逃げろー!

ウィリアムズのカーナンバー5といえば、そう、マンセルです。マンセルもセナ同様に無冠ながら期待の有望株の一人。前方を走るマクラーレン2台に対してようやくエンジンがかかってきたか。
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82年のチャンピオン、ロズベルグをインからパス。
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そして前年85年チャンピオンのプロストもターン1のインから。これで3位に復帰。
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81年、83年チャンピオンのチームメイトはマシンが不調のため2位をマンセルにバトンタッチ。
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これでマンセルの前を走るのは、ロータスのセナただ一人。
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マンセルが前に出てトップへ。
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「オレはどこかヤツのこと気に入らねえんだ」
とでも言いたげ。今日のマンセルどうしたの?!キレキレやん。
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ただセナも黙っちゃいない。プロストと束になってマンセルを追尾。
セナ、インからいくか?!
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「いや、行かせねえなぁ」
いいですねー他チームのバチバチバトル。

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飛ばしに飛ばしてトップに浮上したマンセルも、気持ちの前にタイヤが果ててしまいます。セナが再びトップへ。
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マンセルはタイヤを履き替えて再浮上にかけます。
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いってらっしゃい!

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まずはプロストをロックオン!パスして2位復帰。
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セナも正直タイヤが苦しくなってきました。ただもうピットインしている余裕は無くなってきました。最後までしのぎ切るか、やられるのみ。
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さあマンセルが来たぞー!耐えられるかセナ。
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今日の流れは完全にマンセル。再び前に出られるか?!IMG_8619
チェッカーフラッグまで最後のストレート。鋭角の左コーナーを立ち上がり、マンセルはアウト側に並ぶ。
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うーどっちだ?!マンセルがやや前か?!
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逆視点から見てみましょう。
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チェッカーフラッグが待ち構える先にあるコントロールラインに注目。
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セナだ!ギリギリのポールトゥウィン。

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《決勝結果》
 1 A・セナ
  (ロータス・ルノー グッドイヤー)
 2 N・マンセル
  (ウィリアムズ・ホンダ グッドイヤー)
 3 A・プロスト
  (マクラーレン・タグポルシェ グッドイヤー)

現在各スポーツで審議の際は一度試合を止めてビデオ判定するのがトレンドとなっています。F1にはその性質上「一度レースを止めて正否判定する」ということはなかなかできません。このレースも実際に現地で見ているだけではとても優勝者を決められない実に際どい戦いとなりました。優勝したセナと2位マンセルのタイム差はたったの0.014秒。当時の予選ですらこんなギリギリバトルはなかなかありませんでした。セナもマンセルも、もっといえばプロストも、皆チームやエンジンサプライヤーが異なる中で毎戦一進一退の攻防が繰り広げられていました(こんな中でも名門フェラーリはいないのね)

近年は一つがアタマを飛び出してしまう形でシーズンが進行するのが続いています。一際強さをみせることは決して悪いことではありませんが、miyabikunはどちらかといえばこのような接近バトルのレースやシーズンの方が楽しめるかなぁ。

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スペイン人ドライバー2人が最前列で堂々揃い踏み。フェラーリのサインツは3番スタート、アルピーヌのアロンソは17番スタート改めパワーユニット交換で最後尾スタートになりましたので、トロフィー獲得はサインツが有利か。初ポールとはいかなかったけど、母国で初優勝を手にするのはこの上無き喜びなはずです。サインツにはここらで頑張ってもらいましょう。
スタートタイヤは6番スタートのハミルトンのみが黄色のミディアムをチョイスし、ほか19人は蹴り出し期待のソフトを履いています。カタロニアは追い抜きで手を焼きますから、隊列の短いうちの短期決戦狙いか?!

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期待のサインツは明らかに蹴り出しが鈍い!4番手ラッセルや5番手ペレスに先行され、ハミルトンにもあわや捕まえられそうになっています。まったく!
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サインツを抜きあぐねたハミルトンはマグヌッセンにアウトから並ばれ、
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接触。マグヌッセンはグラベルへ。
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ハミルトンも負傷してピットへ。両者にレースに復帰でき、おとがめもありませんでしたが、マグヌッセンがやや挑戦的だったように思えます。マグヌッセンはいつでも腹ペコですからね(笑)トップのルクレール2周目終わりの各車順位変動はこちら。
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比較的上位にいたハミルトン、マグヌッセンの離脱により、当然ながら以下は順位を上げています。堅実なボッタスはテコでも動かぬか。

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後方スタートに甘んじた歴代チャンピオン、アロンソがベッテルを捕まえようとしています。
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ストレートエンドでインに切り込み、7周目に14位浮上。抜き難かろうが、ココは俺の母国。ファンという名の「強力なパワーユニット」が俺にはついている。その時、もう一人の母国はというと
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グラベルの中。風の影響か単独でテールを滑らせ、戻ったところはプラス6、11位入賞圏外。ますますやらかしているなぁ。これはレース後に袋叩きに遭うぞ。その2周後となる9周目。
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まあフェルスタッペンまで!
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ラッセルに2位、ペレスには3位プレゼント。本来バトルすべきルクレールの背中は遠く彼方。今回はこれでやっちまったか?!

14周目にフェルスタッペン、18周目にペレスがミディアムに履き替えても、ルクレールはスタートタイヤのソフトで淡々とギャップを築く。
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ルクレールは22周まで引っ張りトラックインして
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2位のラッセル、 3位フェルスタッペンとの差はこのくらい。イージーイージー。フェルスタッペンは思うように作動しないDRSに悪戦苦闘し、未だタイヤ交換を済ませていないラッセルを攻略できずにいます。
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もう待ち切れない!24周目のストレートエンドで飛び込むか?!
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おお、ラッセルはアウトで残った!
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並んで
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前に出る。フェルスタッペンをアウトに押しやりしぶとい。なかなかやるなぁ。
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こっちは君と戯れている場合では無いのだよ
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あれれ、DRSまた閉じちゃった。一瞬過ぎて、この瞬間を捉えるのにmiyabikun苦労したよ(笑)
ラッセルとフェルスタッペンの攻防戦は観戦者の我々にとっては見応え充分ハラハラドキドキで拳に力の入るシーン。しかしこのようなバトルは前を走る者とのギャップを広げ、
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また後ろを走る者とのギャップは縮まってしまいます。イケる時にズバッと仕留めるのが賢明ですね。フェルスタッペンの背後に陽炎の如くペレスの姿が近付きつつあります。
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28周目に突如ルクレールがスローダウン。これまで築いた独走勝利のシナリオが一気に崩れる。これはイタい。
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俄然やる気が出てきちゃったもんね!フェルスタッペンを始め、レッドブル勢が動きをみせる。なかなか退かないなら、フレッシュタイヤでアンダーカットしてやる。ソフトタイヤを履き替えてまくし立てる戦法。
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健全にDRSが作動するペレスがフェルスタッペンに代わってラッセルをさっくり討伐。ハミルトンは生き残っているとはいえ、攻撃にも防御にもならない後方。2対1じゃ辛いよな、、ラッセルに勝たせたかったけど残念。

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フェルスタッペンはファステストラップを連発して、再びラッセルに挑みかけます。
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ところがラッセルは36周目終わりにピットレーンへ。直接バトルを避ける。これにてレッドブルのワンツー体制成立。フェラーリは自ら引き下がってくれたわけだから、レース前半と打って変わって、一気に形成逆転ですね。
ペレスはラッセルがピットに向かった翌周にミディアムへ。フェルスタッペンは43周目にミディアムに履き替えても、チームのシナリオは完成しません。
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チームの目的はそう「フェルスタッペンをチャンピオンに導くこと」ペレスは予選こそ上手くいかなかったけど、決勝ではミスしていません。これにてしゃんしゃん。決勝でのコースオフにマシントラブルはフェルスタッペンの方にありました。ペレス勝たせたかったなぁ。
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レース終盤は表彰台圏外のバトルが残っていました。4位ボッタス、5位サインツ、6位ハミルトンの3人。堅実なボッタスにこのレースで忘れかけていた2人が最後の追い込みをかける。なんかイヤな予感がする。
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ストレートを過ぎればこの通り。伸び伸び堅実なボッタスもボロクソタイヤでは対抗できず。周くんが早々とリタイヤし独りぼっちだけど、アルファロメオの新エースとしてここまで一生懸命やってます。
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ハミルトンはサインツをかわして4位浮上。1周目のマグヌッセンとのロスはこれで帳消しかな。
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今度はサインツが燃費に懸念し出したハミルトンをパスして4位へ。せめてもの罪滅ぼし。サインツのスタートは3番手でしたから、4位ではまだ1つ足りていないですね。

《決勝結果》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 2 ペレス     (レッドブル・RBH)
 3 ラッセル    (メルセデス・M)

ルクレールは完全勝利を確信した最中のリタイヤ。一方フェルスタッペンはマシントラブルに四苦八苦しつつもライバルの自爆とチームメイトの寛容さでドライバーズ、コンストラクターズともにトップに立つことを実現しました。シーズンを通してみれば、この展開がないと盛り上がらないですし、レッドブル内の「暗黙の了解」は重々承知のつもりですが、miyabikun個人的にはこのようなレース結果はややゲンナリ。フェルスタッペンに心からおめでとう、と祝福し辛いかな。フェルスタッペン(レッドブル)はどこかでペレスに対してどこかで埋め合わせしてあげてほしい(それをやると、結局今回と一緒?!)ラッセルはよく頑張ったと思います。あわよくば勝ってほしかったけど、ハミルトンの挽回含め復調を一気に喜ぶのは贅沢な話でしょうか。今回はこの結果でも充分飛躍を証明できたと思います。モナコはさておき、また通常のサーキットでのレースでさらなる成果をあげられるか?!

《ファステストラップとそのタイミング》
 ペレス  (レッドブル・RBH) 1分24秒108
 55周目/66周
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ハミルトン(メルセデス・M)
《完走(扱い)台数と規定周回走破台数》
 完走台数:18台(18台フィニッシュ)
 規定周回:8台

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ラッセル (メルセデス・M)

予選でもなかなかいい走りをしていたラッセルは、優勝に値するいい走りができていたと思います。ハミルトンに勝つのが当たり前となり、次なるターゲットはチャンピオンのフェルスタッペンと対等なバトルをすること。ブロックラインはさておき、あの24周目の粘りは深夜にも関わらず「おーすげえ」と声を出してしまいました。ポールポジションや優勝ではないので一見地味にみえてしまいますが、このレースでルクレールがノーポイントとなったことにより、今シーズン唯一の「全戦入賞者」となりました。地味でも安定、今回は立派に目立っての安定さをみせました。意図したわけでは無く、予選でもラッセルをドライバー・オブ・ザ・デイに選んでいましたので、miyabikunの中では「ドライバー・オブ・ザ・ウィークエンド」となりました。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 サインツ (フェラーリ・F)

母国GPのサインツは三度悪かった。予選は次点として「イエローカード扱い」としたものの、スタートのもたつき、そしてバランスを崩してのコースオフ。余計なことをした上にさらに余計なことをしてしまいました。一発アウトの「レッドカード」です。赤ならフェラーリ色だからちょうどいいって?違ーう!(笑)あまり責めるのも可哀想だけど、昨年の状況とは訳が違いますし、自身が飛躍できるチャンスでもあります。タラレバですが、もし順調なスタートが切れていたら、もしコースオフせず隊列から外れなければ、終盤の挽回をみればポテンシャルの高いマシンをドライブできてることは実証済み。例えフェルスタッペンは捕まえられなくても、ペレスとやり合い、レッドブルの独壇場を防げていたはずです。「二強4人で唯一ポールが無い」だ「ルクレールは勝てるのにサインツじゃ勝てない」じゃもったいない。本当に頑張ってほしいという気持ちから敢えて選びました。悪い流れを断ち切りましょう!

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《第6戦スペインGPのポイント》
・逃げ切りイージーから180度立場逆転イージー
・チームに貢献のペレス、挽回に必死なサインツ
・メルセデスの完全復活の日は近い?!
・風って、F1マシンには天敵ね

前にどこかで話したことがあるかもしれませんが、miyabikunは正直な話、今までカタロニアでのF1があまり得意ではありませんでした。レイアウトや気候は抜群なのに、レース展開がやや単調。ただ今年のレースは派手なクラッシュは無くとも前半と後半でガラリと装いが変わったり、ちょこちょこトラブルなども入ってきていい意味で終始楽しめました。F1マシンは追い風や横風を得意としない乗り物ですが、改めて風による影響って怖いんだなと知らしめられました。以上「F1マシンの総合力の問われる」第一弾でした。続く、、、

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