ごめんなさい、前回のサンパウロGP前の時に「この企画の最終回は最終戦のヤス・マリーナ」と言ってしまったのですが、ずいぶん前に作って温めていた一箇所をついつい忘れていました。当初の予定ではシーズン序盤に。さらに「春先」の今頃第21戦として組み込まれたにも関わらず、結局中止となりカタールGPに前倒しで託す形となったオーストラリアGPの舞台、アルバートパークです。追い抜きが困難であるという長年の課題を解消すべく、軽微なレイアウト変更まで行ったのに残念でした。miyabikun個人的にはレイアウト云々よりかは周りの環境や風景が好きなので、来シーズンは日本GPの開催と合わせて予定通り行えることを願っています。
大都市メルボルンのアルバートパークでのF1は1996年から開催されています。それまでのアデレイド市街地はシーズンの最終盤に設定され「シーズンの締めくくり」となっていましたが、それから一転アルバートパークになってからは主に「シーズンの幕開け」を担っていました。普段は一部公道の公園の周回路を使い、F1の時期だけ閉鎖という「ほぼ市街地」のサーキットで路面はダスティ。さらには開幕戦ということで「本来のマシンの出来や勢力図を評価し難い」なんてよく言われましたよね。以前このブログで「アルバートパークの戦績は本当に勢力図のアテにならないのか」というのを検証したことがあります(20/3/17掲載)検証の仕方はいささか乱暴だったかもしれませんが、調べた限りではまんざら外しているわけでもないんじゃないかというのが結論でした。どうしても開幕戦はドライバーやマシンも手探りなところがあり、F1チームの多くが拠点としているヨーロッパからみれば、フライアウェイの地ですから「本領発揮はまだまだこれから」といった「言い訳的感覚」が根付いていたようにも感じます。
「走っては右に、また走っては右に」アルバートパークのレイアウトを見る度にmiyabikun毎回こんな例えをしてしまっています。いわゆるストップアンドゴーの部類です。確かにストレートの長さも中途半端ちゃ中途半端だし、コーナーも飛び込むには浅いし、ところどころキンク(よじれ)していますから、抜こうにも抜けない。下手に抜きにかかると接触するというリスクを伴ってきました。そこで先程冒頭で書いたように、ターン3とターン6、ターン15の円滑化、ターン9を廃止し、ターン13は鋭角化するという細かな変更をいくつか工事を行った上で、今シーズンの開催に臨むつもりでした。
確かに平均速度は高くなるのは間違いなさそうですが、限られた公園敷地や他のスポーツ施設、中央には池もありますから、かなりの制約がある中での改良に過ぎず「決定打」がまだ弱いように感じます。ミヤビマンティルケなら、もう少しああしたりこうしたりしたかった、と申しております(笑)
前段だけでごちゃごちゃ長くなりましたが、開催された全24回の優勝者とその予選順位をみていくこととしましょう。
《アルバートパークの歴代優勝者の予選順位》
96 D・ヒル ★ 予選2番手→優勝
97 クルサード 予選4番手→優勝
98 ハッキネン ★ 予選P.P.→優勝
99 アーバイン 予選6番手→優勝
00 M・シューマッハ ★ 予選3番手→優勝
01 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
02 M・シューマッハ ★ 予選2番手→優勝
03 クルサード 予選11番手→優勝 濡
04 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
05 フィジケラ 予選P.P.→優勝
06 アロンソ ★ 予選3番手→優勝
07 ライコネン ★ 予選P.P.→優勝
08 ハミルトン ★ 予選P.P.→優勝
09 バトン ★ 予選P.P.→優勝
10 バトン 予選4番手→優勝 濡
11 ベッテル ★ 予選P.P.→優勝
12 バトン 予選2番手→優勝
13 ライコネン 予選7番手→優勝
14 N・ロズベルグ 予選3番手→優勝
15 ハミルトン ★ 予選P.P.→優勝
16 N・ロズベルグ ★ 予選2番手→優勝
17 ベッテル 予選2番手→優勝
18 ベッテル 予選3番手→優勝
19 ボッタス 予選2番手→優勝
20
21
★はその年のチャンピオン
「濡」は雨もしくはウェットコンディション
※予選順位はペナルティ降格を含みません
その年のチャンピオンにはいつも通り★マークが付けましたが、開幕戦でこのサーキットが使われたのが22回、そのうちオーストラリアGPの勝者がチャンピオンを獲得したのが2006年のアロンソを除く12回ですから、チャンピオン獲得率は54.5%に達します。この結果を見て多いと捉えるか少ないと捉えるかは各々の感覚次第ですが、まんざらこのサーキットの戦績がアテにならないとも言い切れないのではないかと思います。特に2000年代はココの勝者の多くがチャンピオンを獲得してきました。以下で優勝者の予選順位を整理してみましょう。
予選P.P. →優勝:9回 37.5%
予選2番手 →優勝:6回 25.0%
予選3番手 →優勝:4回 16.7%
予選4番手 →優勝:2回 8.3%
予選6番手 →優勝:1回 8.1%
予選7番手 →優勝:1回 4.2%
予選11番手→優勝:1回 4.2%
いつもながら最多はポールトゥウィンが9回、2位が2番スタートで6回となっていますが、割合からみても、他に比べて突出感がありません。ポールスタートからの戦績をざっとみてみると、開催2年目となる97年は鳴り物入りでF1に参戦したJ・ヴィルヌーブがポールを獲得しつつも、決勝は1周もすることなくリタイヤ。99年のポールはチャンピオン連覇のかかるマクラーレンのハッキネンが獲得しますが、マシントラブルによりリタイヤ。2002年はフェラーリのバリチェロが獲得して0周リタイヤ。03年はM・シューマッハは変化する路面に対応するのが遅れて4位入賞に止まり、2010年のベッテルはレース前半にリタイヤと多くはマシントラブルやアクシデントによりリタイヤもしくは順位を落としています。このあたりが「開幕戦(開幕直後)は何が起こるかわからない」といわれる所以かもしれません。
フロントロウ以外はセカンドロウから6回、サードロウから1回優勝があり、後方からだと7番手からが1回、そして11番手からも1回ありました。異常値というのも失礼ですが、いつものように下位スタートからどう優勝に繋げられたのかを簡単に振り返りたいと思います。
〈下位スタートから優勝を挙げたレース〉
① 03 クルサード 予選11番手→優勝 濡
この年のオーストラリアGPは開幕戦に設定され、さらには「新予選方式の採用」があったシーズンです。タイムアタックは「一台ずつの1ラップのみ」とし、タイヤの温まりをはじめドライバーの集中力も問われた方式でした。予選はブリヂストンタイヤを履く前年チャンピオンのフェラーリがフロントロウを独占。3番手はミシュランを履くウィリアムズのモントーヤが続き、同じくミシュラン履きのマクラーレンはクルサードが11番手、ライコネンが15番手に沈みました。完全に新予選方式に適合できていません。
決勝の直前に雨が降り、スタート時は上がったものの路面は濡れた状態となりました。下位に沈んだライコネンはフォーメーションラップでピットイン、ガソリン継ぎ足しとドライタイヤに履き替える賭けに出ます。クルサードもオープニングラップ後の2周目に同様の策を採る。
乾き始めの路面、さらには通常のサーキットよりダスティで雨でラバーが流れてしまった状態です。2番手スタートからフライングをかましたバリチェロもバチが当たったか6周目にスピンしクラッシュ。
ジャガーで地元GPを迎えるウェバーはサスペンション損傷で真っ直ぐに走れず。
乾き始めたらミシュランが有利、と序盤にタイヤをしれっと替えたライコネンがトップ、2位M・シューマッハ、3位クルサードのラインナップに変わっています。予選大失敗のマクラーレンが奇策を見事に成功させました。
前の2台はコース外にまで及ぶバチバチのバトルを繰り広げ、ライコネンは33周目のピットイン時のスピード違反のためドライブスルーペナルティが下り、
M・シューマッハもライコネンのバトルでディフレクター(バージボード)を損傷して不必要なピットインを強いられて順位を落とします。
代わってトップに立つモントーヤもスピンして後退。予選で大失敗をかましつつも結果的には「何事も無かった」クルサードが11番手から優勝。表彰台からフェラーリを久々に完全排除し、勢力拡大中のミシュランタイヤ勢で埋め尽くしました。
② 13 ライコネン 予選7番手→優勝
こちらは「過去のレースを振り返る」で19/3/15に取り扱いました。このレースも開幕戦です。
予選は雨で荒れ、フェラーリのマッサをはじめマシンを壊す波乱が起きています。ポールポジションは三年連続のダブルチャンピオンを成し得たレッドブルのベッテルが獲得。2番手に地元のチームメイトであるウェバーが続き、この年もレッドブル旋風が吹き荒れる様相。
決勝は雨が上がりますが、スタート直前に2番手ウェバーにKERS不調が告げられ、幸先悪し。
地元だろうがチャンピオンチームだろうが容赦無し「翼をもぎ取られた」オージーはハミルトンやアロンソの餌食になります。
トップを走るベッテルをはじめ、スーパーソフトタイヤスタートの上位の多くはタイヤのタレを懸念し、3回ストップでレースを企てています。ところが21周目のベッテル2回目のピットが2ピットストップを選んだフォースインディアのスーティルと重なり、思わぬフタをされてしまいます。
それが仇となり、1周前に2回目を終えていたフェラーリのアロンソにアンダーカットを許す形となりトップから陥落しました。
スーティル以外に2回ストップを選んだドライバーも少数ながらいました。7番スタートのロータスのライコネンです。ベッテルと同様にスーパーソフトタイヤスタートながら、1スティントを2周引っ張り、続いて履いたミディアムタイヤでもタイヤに優しい走りで23周目に暫定トップに立ちます。43周目に逆ストラテジーで2回ストップのスーティルを捉えて
パス。前年2013年にF1復帰を果たしてポイントランキング3位につけたベテランは、トップからやや劣るマシンでも戦略と走りで充分勝機を見出せることを証明しました。
今までは3月中旬から4月初頭のいわゆる「秋口」に開催されることが当たり前であったアルバートパーク。来シーズンが予定通りに進めば第3戦の4/10に決勝が行われます。繰り返し、改修後のアルバートパークに無事に「秋」が訪れることを祈りたいと思います。
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大都市メルボルンのアルバートパークでのF1は1996年から開催されています。それまでのアデレイド市街地はシーズンの最終盤に設定され「シーズンの締めくくり」となっていましたが、それから一転アルバートパークになってからは主に「シーズンの幕開け」を担っていました。普段は一部公道の公園の周回路を使い、F1の時期だけ閉鎖という「ほぼ市街地」のサーキットで路面はダスティ。さらには開幕戦ということで「本来のマシンの出来や勢力図を評価し難い」なんてよく言われましたよね。以前このブログで「アルバートパークの戦績は本当に勢力図のアテにならないのか」というのを検証したことがあります(20/3/17掲載)検証の仕方はいささか乱暴だったかもしれませんが、調べた限りではまんざら外しているわけでもないんじゃないかというのが結論でした。どうしても開幕戦はドライバーやマシンも手探りなところがあり、F1チームの多くが拠点としているヨーロッパからみれば、フライアウェイの地ですから「本領発揮はまだまだこれから」といった「言い訳的感覚」が根付いていたようにも感じます。
「走っては右に、また走っては右に」アルバートパークのレイアウトを見る度にmiyabikun毎回こんな例えをしてしまっています。いわゆるストップアンドゴーの部類です。確かにストレートの長さも中途半端ちゃ中途半端だし、コーナーも飛び込むには浅いし、ところどころキンク(よじれ)していますから、抜こうにも抜けない。下手に抜きにかかると接触するというリスクを伴ってきました。そこで先程冒頭で書いたように、ターン3とターン6、ターン15の円滑化、ターン9を廃止し、ターン13は鋭角化するという細かな変更をいくつか工事を行った上で、今シーズンの開催に臨むつもりでした。
確かに平均速度は高くなるのは間違いなさそうですが、限られた公園敷地や他のスポーツ施設、中央には池もありますから、かなりの制約がある中での改良に過ぎず「決定打」がまだ弱いように感じます。ミヤビマンティルケなら、もう少しああしたりこうしたりしたかった、と申しております(笑)
前段だけでごちゃごちゃ長くなりましたが、開催された全24回の優勝者とその予選順位をみていくこととしましょう。
《アルバートパークの歴代優勝者の予選順位》
96 D・ヒル ★ 予選2番手→優勝
97 クルサード 予選4番手→優勝
98 ハッキネン ★ 予選P.P.→優勝
99 アーバイン 予選6番手→優勝
00 M・シューマッハ ★ 予選3番手→優勝
01 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
02 M・シューマッハ ★ 予選2番手→優勝
03 クルサード 予選11番手→優勝 濡
04 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
05 フィジケラ 予選P.P.→優勝
06 アロンソ ★ 予選3番手→優勝
07 ライコネン ★ 予選P.P.→優勝
08 ハミルトン ★ 予選P.P.→優勝
09 バトン ★ 予選P.P.→優勝
10 バトン 予選4番手→優勝 濡
11 ベッテル ★ 予選P.P.→優勝
12 バトン 予選2番手→優勝
13 ライコネン 予選7番手→優勝
14 N・ロズベルグ 予選3番手→優勝
15 ハミルトン ★ 予選P.P.→優勝
16 N・ロズベルグ ★ 予選2番手→優勝
17 ベッテル 予選2番手→優勝
18 ベッテル 予選3番手→優勝
19 ボッタス 予選2番手→優勝
20
21
★はその年のチャンピオン
「濡」は雨もしくはウェットコンディション
※予選順位はペナルティ降格を含みません
その年のチャンピオンにはいつも通り★マークが付けましたが、開幕戦でこのサーキットが使われたのが22回、そのうちオーストラリアGPの勝者がチャンピオンを獲得したのが2006年のアロンソを除く12回ですから、チャンピオン獲得率は54.5%に達します。この結果を見て多いと捉えるか少ないと捉えるかは各々の感覚次第ですが、まんざらこのサーキットの戦績がアテにならないとも言い切れないのではないかと思います。特に2000年代はココの勝者の多くがチャンピオンを獲得してきました。以下で優勝者の予選順位を整理してみましょう。
予選P.P. →優勝:9回 37.5%
予選2番手 →優勝:6回 25.0%
予選3番手 →優勝:4回 16.7%
予選4番手 →優勝:2回 8.3%
予選6番手 →優勝:1回 8.1%
予選7番手 →優勝:1回 4.2%
予選11番手→優勝:1回 4.2%
いつもながら最多はポールトゥウィンが9回、2位が2番スタートで6回となっていますが、割合からみても、他に比べて突出感がありません。ポールスタートからの戦績をざっとみてみると、開催2年目となる97年は鳴り物入りでF1に参戦したJ・ヴィルヌーブがポールを獲得しつつも、決勝は1周もすることなくリタイヤ。99年のポールはチャンピオン連覇のかかるマクラーレンのハッキネンが獲得しますが、マシントラブルによりリタイヤ。2002年はフェラーリのバリチェロが獲得して0周リタイヤ。03年はM・シューマッハは変化する路面に対応するのが遅れて4位入賞に止まり、2010年のベッテルはレース前半にリタイヤと多くはマシントラブルやアクシデントによりリタイヤもしくは順位を落としています。このあたりが「開幕戦(開幕直後)は何が起こるかわからない」といわれる所以かもしれません。
フロントロウ以外はセカンドロウから6回、サードロウから1回優勝があり、後方からだと7番手からが1回、そして11番手からも1回ありました。異常値というのも失礼ですが、いつものように下位スタートからどう優勝に繋げられたのかを簡単に振り返りたいと思います。
〈下位スタートから優勝を挙げたレース〉
① 03 クルサード 予選11番手→優勝 濡
この年のオーストラリアGPは開幕戦に設定され、さらには「新予選方式の採用」があったシーズンです。タイムアタックは「一台ずつの1ラップのみ」とし、タイヤの温まりをはじめドライバーの集中力も問われた方式でした。予選はブリヂストンタイヤを履く前年チャンピオンのフェラーリがフロントロウを独占。3番手はミシュランを履くウィリアムズのモントーヤが続き、同じくミシュラン履きのマクラーレンはクルサードが11番手、ライコネンが15番手に沈みました。完全に新予選方式に適合できていません。
決勝の直前に雨が降り、スタート時は上がったものの路面は濡れた状態となりました。下位に沈んだライコネンはフォーメーションラップでピットイン、ガソリン継ぎ足しとドライタイヤに履き替える賭けに出ます。クルサードもオープニングラップ後の2周目に同様の策を採る。
乾き始めの路面、さらには通常のサーキットよりダスティで雨でラバーが流れてしまった状態です。2番手スタートからフライングをかましたバリチェロもバチが当たったか6周目にスピンしクラッシュ。
ジャガーで地元GPを迎えるウェバーはサスペンション損傷で真っ直ぐに走れず。
乾き始めたらミシュランが有利、と序盤にタイヤをしれっと替えたライコネンがトップ、2位M・シューマッハ、3位クルサードのラインナップに変わっています。予選大失敗のマクラーレンが奇策を見事に成功させました。
前の2台はコース外にまで及ぶバチバチのバトルを繰り広げ、ライコネンは33周目のピットイン時のスピード違反のためドライブスルーペナルティが下り、
M・シューマッハもライコネンのバトルでディフレクター(バージボード)を損傷して不必要なピットインを強いられて順位を落とします。
代わってトップに立つモントーヤもスピンして後退。予選で大失敗をかましつつも結果的には「何事も無かった」クルサードが11番手から優勝。表彰台からフェラーリを久々に完全排除し、勢力拡大中のミシュランタイヤ勢で埋め尽くしました。
② 13 ライコネン 予選7番手→優勝
こちらは「過去のレースを振り返る」で19/3/15に取り扱いました。このレースも開幕戦です。
予選は雨で荒れ、フェラーリのマッサをはじめマシンを壊す波乱が起きています。ポールポジションは三年連続のダブルチャンピオンを成し得たレッドブルのベッテルが獲得。2番手に地元のチームメイトであるウェバーが続き、この年もレッドブル旋風が吹き荒れる様相。
決勝は雨が上がりますが、スタート直前に2番手ウェバーにKERS不調が告げられ、幸先悪し。
地元だろうがチャンピオンチームだろうが容赦無し「翼をもぎ取られた」オージーはハミルトンやアロンソの餌食になります。
トップを走るベッテルをはじめ、スーパーソフトタイヤスタートの上位の多くはタイヤのタレを懸念し、3回ストップでレースを企てています。ところが21周目のベッテル2回目のピットが2ピットストップを選んだフォースインディアのスーティルと重なり、思わぬフタをされてしまいます。
それが仇となり、1周前に2回目を終えていたフェラーリのアロンソにアンダーカットを許す形となりトップから陥落しました。
スーティル以外に2回ストップを選んだドライバーも少数ながらいました。7番スタートのロータスのライコネンです。ベッテルと同様にスーパーソフトタイヤスタートながら、1スティントを2周引っ張り、続いて履いたミディアムタイヤでもタイヤに優しい走りで23周目に暫定トップに立ちます。43周目に逆ストラテジーで2回ストップのスーティルを捉えて
パス。前年2013年にF1復帰を果たしてポイントランキング3位につけたベテランは、トップからやや劣るマシンでも戦略と走りで充分勝機を見出せることを証明しました。
今までは3月中旬から4月初頭のいわゆる「秋口」に開催されることが当たり前であったアルバートパーク。来シーズンが予定通りに進めば第3戦の4/10に決勝が行われます。繰り返し、改修後のアルバートパークに無事に「秋」が訪れることを祈りたいと思います。
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