F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

カテゴリ: ドライバーピックアップ

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コンストラクターズチャンピオンに続いて、ドライバーズチャンピオンもあっさり決まっちゃいましたね。。。開幕が予定通りの3月だろうが、この異例の事態の7月からだろうが、全く関係無かった。。あと残る3戦の楽しみといえば、チャンピオン以外のランキング争いと、バーレーンで初の試みとなる「同一サーキット、別レイアウト」あたりになるでしょうか。ドライバーズもコンストラクターズもチャンピオン以外は依然として激しく繰り広げられます。今回はチャンピオン外しのランキング争いに着目して今後を占ってみましょう。

《第14戦終了時のドライバーズランキング》
  1   307pts ハミルトン ★      (1→)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  2   197pts ボッタス               (2→)
  3   170pts フェルスタッペン(3→)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  4   100pts ペレス                   (10↑)
  5     97pts ルクレール            (4↓)
  6     96pts リカルド                (9↑)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  7     75pts サインツ                (6↓)
  8     74pts ノリス                    (11↑)
  9     70pts アルボン                (8↓)
 10    63pts ガスリー                (7↓)
 11     59pts ストロール            (15↑)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 12     40pts オコン
 13     33pts ベッテル               (5↓)
 14     26pts クビアト               (13↓)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
(15)  10pts ヒュルケンベルグ(14↓)
 16       4pts ライコネン           (12↓)
 17       4pts ジョビナッツィ    (17→)
 18       2pts グロージャン       (18→)
 19       1pt   マグヌッセン       (16↓)
 20       0pts ラティフィ
 21       0pts ラッセル              (20↓)

まず第14戦トルコGP終了時点のドライバーズランキングを確認しておきます。どこでもみられるランキングとポイントではありますが、miyabikunの独断でランキングの各所に区切りを設けて、いくつかのグループ分けをしています。また参考までに昨年のランキングをカッコ書きで記載しました。上から下まで一緒くたにしてしまうと何だかよくわからなくなるため、ポイントが拮抗し、以降3戦でランキングの入れ替えがありそうなそれらグループ単位でグラフ化し検証していきたいと思います。

《ドライバーズランキング2,3位争い》IMG_7177
惜しくも、ではなく大差をつけられてチャンピオンを逃した2人による2位3位争いです。グラフで2人だけをクローズアップすると、チャンピオンはあさっての方向に向かっちゃって、惜しくもなかったことがよくわかりますね。この2人は以降3戦で表彰台は確実、優勝のチャンスもありますが、ポカが無くもないためグラフの上限値は250ポイントとして作成しました。
先日も少し触れましたが、ハミルトンとの大きな違いは優勝や表彰台登壇の常連ではあるものの、ノーポイントレースをままぶっ込んでくるところ。もちろんボッタスやフェルスタッペンだけの理由で入賞圏外やリタイヤしてしまうわけではありませんが、マシントラブルがだいぶ減り、10位まで入賞権が与えられる近代のF1においては0ポイントフィニッシュは非常に痛手です。第14戦トルコGP終了時点の2人のポイント差は27となります。1勝したくらいではひっくり返らないものの、どこか危なっかしい2人ですので何があるかわかりません。
アウタートラックが使用されるサクヒール(サヒール)GPは想像もつきませんが、バーレーンGPとアブダビGPは恒例ですので2人もよく理解したサーキットとなります。暫定2位のボッタスから今までの戦績を振り返っておくと、バーレーンGPで7回走行歴があり、1回のポールポジション獲得はありますが優勝は無く、表彰台はメルセデス移籍後の3回とマシン様様できています。とても得意という印象もありません。最終戦アブダビGPも7回の走行歴でポールポジション1回、優勝1回で表彰台は2回に止まります。こちらもパリッとしませんが、2位を死守できるのでしょうか。
一方フェルスタッペンのバーレーンGPは5回走行で表彰台が無く、代わりに3回のリタイヤと相性はあまりよくなさそう。アブダビGPは5回で2位1回、3位1回となっています。波乱の2020年シーズンをアブダビGP初優勝で締めくくることができればレッドブルとして御の字か。

《ドライバーズランキング4〜6位争い》
続いて第3グループに属する3人による4〜6位争奪戦になります。ココは第2グループより熾烈です。本来であれば「紅の名門」が2人いて当たり前の順位ですが、今シーズンは諸般の事情によりたった1人しかいません。グラフ上限値は120ポイントに設定して作成。
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飛躍が予想されたレーシングポイントのペレス は欠場もあって、シーズン序盤はスロースタートとなりました。しかし堅実かつお得意のタイヤに優しい走りで中盤から頭角を示し、トルコGPで表彰台を獲得したことでランキング4位に浮上してきました。初開催となる第9戦トスカーナGPから続く勢いそのままに終盤3戦に挑んでくる予想ができます。この位置にいるペレスが今シーズンでシートを喪失し、来シーズンが不透明というのもおかしな話ですよね。貴重な資金源を有するペレスであってもこのような状況に陥るあたりが現代のF1に首を傾げてしまうこと。
紅一点のルクレールは本当によくやっていると思います。まあチームができる限りのことを施し、ルクレール自身も駄馬にムチを打って毎戦奮闘している結果といえます。第6戦スペインGPからの3戦でポイントを獲得できていたら、もう1段階上につけていたはずです。残る今シーズンはチーム内に「大ファンの代表」が不在となりますが、チームメイトもいない名門を1人で牽引してもらえたらと思います。
一度輝きを失ったリカルドは来シーズンの移籍が決まると急にスイッチが切り替わり、知らぬ間にランキング6位に顔を覗かせてきました。キャリアから考えると、ココよりも上にいても不思議でないドライバーなわけで、終盤3戦はどこまでランキング再浮上できるか期待したいですね。

《ドライバーズランキング7〜11位争い》IMG_7175
グラフ上限値を90ポイントに設定した7〜11位争いも熾烈です。キャリア中堅のサインツを筆頭に若手の粒揃いがひしめき合っています。序盤は好調できたノリスくんは後半戦に入り足踏み気味となってしまいました。逆に遅れをとったサインツ先輩とアルファタウリのガスリーがイタリアGPの優勝争いを足掛かりに一気にこのグループに加わってきました。
一方でトップチームの一角であるはずのアルボンがココでくすぶるのは問題アリですね。比較対象となるフェルスタッペンのような安定した予選、決勝で冴えわたる一発がどうも空振りしてしまい、その一発が足かせになることがままあります。最近は比較がフェルスタッペンでなくガスリーになりつつあり、アルボンに代わって再昇格を願う声もありますが、来シーズンもアルファタウリで更新した通り、miyabikunもガスリーはアルファタウリのままでキャリアを積むことに賛成です。アルボンのアグレッシブな攻めは若手ならではで特徴的な部分でもありますので、その精度を高め、来シーズンもレッドブルで生き残れるよう3戦で奮起してほしいと思っています。
ストロールは先日のトルコGPで大金星を得られていれば、このグループの上位にいたはずですね。残念、でも大丈夫!昨年のランキング15位からは大飛躍、君はまだこの先も安泰でしょうから。

《ドライバーズランキング12〜14位争い》IMG_7174
えーっと、ベッテルちゃんをなかなか見かけませんね、、あ、いましたいました、ランキング13位でした!(笑)10年近く前の20代前半で4年連続のチャンピオンを獲得して、昨年はランキング5位、そして今13位。。右肩めちゃ下りで気は早く一昔前の「フォース・インディア」みたいな位置となっています。まさかライバルがオコンやクビアトになろうとは想像もしていなかったでしょう。シーズン全体的に不調で、特に第7戦ベルギーGPから第13戦のエミリア・ロマーニャGPまで走りもこのグラフもすっかり寝てしまっています。こうなってしまった一番の原因は「デチューンしたパワーユニット」に他なりませんし、フェラーリお得意の独特な戦略にあるのはもちろんのことですが、少なからずベッテル自身のモチベーションも大きいと思います。戦略の差はわかりませんが、予選においてルクレールはある程度マシンに即した形でできる限り最善を尽くしています。キレキレな速さを持ち合わせるベテランのベッテルがあれほどもの差をつけられてしまうのは、やる気の問題。確かにね、面白くないと思います。腐ってもチャンピオン経験者で、方や同期のハミルトンがあれほど猛威を振るいつつ、自分にだってできるはず、と。でもマシンや周りがそれを後押ししてくれない。ただベッテルに願うことは腐ることなく持ち前の明るさとベテランの意地で「自分自身で」打破するしかありません。
グラフについてはmiyabikunの独断と偏見ながら「エース格を実線、サブ格を破線」で表現しています。このグループに実線が2本、1本はベッテルのもので、もう一つはクビアトです。クビアトの去就も怪しくなってきましたね。今シーズンのチームメイトはもう一段階上のグループですからね。個人的には来シーズンも乗ってほしいと願っていますので、残り3戦は死ぬ気で存在感を示していきたいですね。

《下位3チーム6人の第14戦までの決勝順位》
レーシングポイントからスポット参戦のヒュルケンベルグを除いた下位6人はそれぞれ獲得ポイントが一桁台となっています。上記グラフにおこしても重なり過ぎて何のことか分からないので、こちらの3チーム6人は特別に「全レースの決勝結果」をグラフ化し、バイオリズムをみていこうと思います。IMG_7172
このグラフも過去に度々登場したものですね。線種やプロットの大きさを他のグラフに揃えたため、太く見辛いかもしれませんが、凡例を参考に頑張って追いかけてみて下さい。このグループは獲得ポイントを見るより「どこで入賞したか」をみた方がわかりやすい。赤の範囲が表彰台圏内、黄色の範囲が入賞圏内、そして青の範囲が完走するも入賞圏外を示し、入賞した時の順位を挙げています。入賞しているのは、アルファロメオのジョビナッツィが3回の4ポイント、ライコネンは2回4ポイント、そしてハースの2人が1回ずつとなっており、ウィリアムズの2人は未だに入賞が無くノーポイントとなっています。また入賞回数はジョビナッツィが最多となりますが、同ポイントでもランキングは9位の回数が多いライコネンが上となります。
ライコネンはもちろんハースの2人も表彰台経験者ではありますが、ライバルとの差を考えても、表彰台はおろか入賞もままならない位置をさまよっていますね。最近はいい予選やスタートダッシュをみせるジョビナッツィも、決勝となるとタイヤマネージメントやつまらぬミスがみられ、なかなか入賞圏内フィニッシュに定着しません。来シーズンはハースから参戦しないことが明らかとなった2人、いつものようにノーポイントが続いたグロージャンは完走は多いものの入賞は遠く、マグヌッセンはリタイヤが目立ちます。初入賞が待たれれるウィリアムズのラッセルの今シーズンは予選でようやく速さは見せつつも決勝のリタイヤも増え、悔しいレースの日々を抜け出せていません。
残る3戦で誰が頭一つ出てくるのでしょうか。先程も書いた通り、ライバルとの差が大きく毎回「出たとこ勝負」になっているので、なかなか読み辛いところもありますが、先日ワークスを食う走りをみせたアルファロメオはポイント獲得の期待ができると思います。また待ちに待ったラッセルの初ポイントも一気にドーンと獲得してきそうな予感です。

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《第14戦終了時のコンストラクターズランキング》
  1   504pts メルセデス・M ★          (1→)
  2   240pts レッドブル・H               (3↑)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  3   154pts レーシングポイント・M(7↑)
  4   149pts マクラーレン・R            (4→)
  5   136pts ルノー・R                      (5→)
  6   130pts フェラーリ・F               (2↓)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
  7     89pts アルファタウリ・H        (6↓)
  8       8pts アルファロメオ・F        (8→)
  9       3pts ハース・F                      (9→)
 10      0pts ウィリアムズ・M           (10→)

コンストラクターズチャンピオンはご存知の通りメルセデスが先日7年連続、それも2位と大差を付けて終結しました。2位以下のランキングはドライバーズに比べて対象数が少なく、差は大きいため、ざっと3つのグループ分けをしてみました。その中でも第2グループの混戦をピックアップしてみます。

《コンストラクターズランキング3〜6位争い》IMG_7173
2位につけるレッドブルはチャンピオンのメルセデスと倍半分の差が付き、全く歯が立ちませんでした。ただ暫定3位のレーシングポイントとも86ポイント開いており、逆転は現実的でないと判断したため、3位から6位のフェラーリまでをひとくくりとしました。7位のアルファタウリはどうかと、一応グラフに混ぜてみましたが、序盤の低調からイタリアGPのガスリー初優勝によって勢いがつきますが、トルコGPでのノーポイントも響き、集団からは離れる形となりました。残念ながらこれらライバルからは外れちゃうのかな。
中団の勢力図は度々入れ替わっています。シーズン序盤はドライバーズランキングと同様、昨年の勢いそのままにノリスの健闘もあってマクラーレンが好発進。しかしルクレール1人の積み重ねでフェラーリが徐々に差を詰め始めました。後半戦に入るとフェラーリが失速、代わって速さだけでなく安定感も身に付けたレーシングポイントのペレスとルノーのリカルドが飛躍してきました。
こういう時に強みになるのが「2人のドライバーが如何に細かなポイントを積み重ねられるか」です。チーム2人でそつなく速いマクラーレンはあまり不安視していませんが、レーシングポイントとルノーはエースを中心にポイントを積み上げています。コンストラクターズランキングは来シーズンに与えられる分配金にも影響する重要な戦いです。どこかのチームのように「どちらか片方」ではこの至近戦を制することはできませんね。

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異例のシーズンとなった2020年シーズンも始まってみればあっという間に残り3戦となりました。たった1戦1ポイントでランキングの入れ替わりが起きてしまいます。来シーズンはマシンの大幅変更がありませんので、データ採りという意味でも決して手を抜くことは許されません。各ドライバーやチームの悔い無き戦いを最後まで見守りましょう。

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今年のF1は「開幕戦遅延」「二週連続同一サーキット開催」さらには「一国三開催」など異例なシーズンで進行していますが、普段以上の記録更新続きでもあります。前戦は久々のニュルブルクリンクでのアイフェルGPでアルファロメオのライコネンが「F1決勝最多出走」を更新、またメルセデスのハミルトンによって後人未踏とも思われたM・シューマッハのもつ「F1最多勝」91勝に並ぶこととなりました。数年前まではまさかここまで到達すると予想もしませんでしたが、ハミルトンはそれを現実のものとしました。ただ91勝で並んだとはいえ、シューマッハとハミルトンはそれに至るまでには時代の違い以外にも様々な差を経て至ります。今回は2人の「91勝までの道のり」について、少し深く掘り下げていこうと思います。
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《91勝までの優勝GPと予選順位》
今回戦績比較するにあたり、ベースとなる「全優勝GPとその予選順位」となります。2人でトータル182勝ですから、いつものように下に182行並びます(笑)1000戦を超えた全F1レースのうち、1/5弱がこの2人による優勝と考えただけですごいこと。詳細はこの後に分類別で評価しますので、ココではあまり触れません。お急ぎの方は次の項までお進み下さい。

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M・シューマッハ 91勝/307戦 生涯勝率29.5%
91年 1年目 ベネトン 0勝/6戦 勝率0.0%
92年 2年目 ベネトン 1勝/16戦 勝率6.3%
   1勝目   18戦目 第12戦ベルギーGP 予選3位
93年 3年目 ベネトン 1勝/16戦 勝率6.3%
   2勝目   36戦目 第14戦ポルトガルGP 予選6位
94年 4年目 ベネトン 8勝/14戦 勝率57.1% ★
   3勝目   39戦目 第1戦  ブラジルGP 予選2位
   4勝目   40戦目 第2戦  パシフィックGP 予選2位
   5勝目   41戦目 第3戦  サンマリノGP 予選2位
   6勝目   42戦目 第4戦  モナコGP 予選1位
   7勝目   44戦目 第6戦  カナダGP 予選1位
   8勝目   45戦目 第7戦  フランスGP予選3位
   9勝目   48戦目 第10戦ハンガリーGP 予選1位
 10勝目   50戦目 第14戦ヨーロッパGP 予選1位
95年 5年目 ベネトン 9勝/17戦 勝率52.9% ★
 11勝目   53戦目 第1戦  ブラジルGP 予選2位
 12勝目   56戦目 第4戦  スペインGP 予選5位
 13勝目   57戦目 第5戦  モナコGP 予選2位
 14勝目   59戦目 第7戦  フランスGP 予選2位
 15勝目   61戦目 第9戦  ドイツGP 予選2位
 16勝目   63戦目 第11戦ベルギーGP 予選16位
 17勝目   66戦目 第14戦ヨーロッパGP 予選3位
 18勝目   67戦目 第15戦パシフィックGP 予選3位
 19勝目   68戦目 第16戦日本GP 予選2位
96年 6年目 フェラーリ 3勝/16戦 勝率18.8%
 20勝目   76戦目 第7戦  スペインGP 予選3位
 21勝目   82戦目 第13戦ベルギーGP 予選3位
 22勝目   83戦目 第14戦イタリアGP 予選3位
97年 7年目 フェラーリ 5勝/17戦 勝率29.4%
 23勝目   90戦目 第5戦  モナコGP 予選2位
 24勝目   92戦目 第7戦  カナダGP 予選1位
 25勝目   93戦目 第8戦  フランスGP 予選1位
 26勝目   97戦目 第12戦ベルギーGP 予選3位
 27勝目 101戦目 第14戦イタリアGP 予選3位
98年 8年目 フェラーリ 6勝/16戦 勝率37.5%
 28勝目 105戦目 第3戦  アルゼンチンGP 予選2位
 29勝目 109戦目 第7戦  カナダGP 予選3位
 30勝目 110戦目 第8戦  フランスGP 予選2位
 31勝目 111戦目 第9戦  イギリスGP 予選2位
 32勝目 114戦目 第12戦ハンガリーGP 予選3位
 33勝目 116戦目 第14戦イタリアGP 予選1位
99年 9年目 フェラーリ 2勝/10戦 勝率20.0%
 34勝目 121戦目 第3戦  サンマリノGP 予選3位
 35勝目 122戦目 第4戦  モナコGP 予選2位
00年 10年目 フェラーリ 9勝/17戦 勝率52.9% ★
 36勝目 129戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選3位
 37勝目 130戦目 第2戦  ブラジルGP 予選3位
 38勝目 131戦目 第3戦  サンマリノGP 予選2位
 39勝目 134戦目 第6戦  ヨーロッパGP 予選2位
 40勝目 136戦目 第8戦  カナダGP 予選1位
 41勝目 142戦目 第14戦イタリアGP 予選1位
 42勝目 143戦目 第15戦アメリカGP 予選1位
 43勝目 144戦目 第16戦日本GP 予選1位
 44勝目 145戦目 第17戦マレーシアGP 予選1位
01年 11年目 フェラーリ 9勝/17戦 勝率52.9% ★
 45勝目 146戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選1位
 46勝目 147戦目 第2戦  マレーシアGP 予選1位
 47勝目 150戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 48勝目 152戦目 第7戦  モナコGP 予選2位
 49勝目 154戦目 第9戦  ヨーロッパGP 予選1位
 50勝目 155戦目 第10戦フランスGP 予選2位
 51勝目 158戦目 第13戦ハンガリーGP 予選1位
 52勝目 159戦目 第14戦ベルギーGP 予選3位
 53勝目 162戦目 第17戦日本GP 予選1位
02年 12年目 フェラーリ 11勝/17戦 勝率64.7% ★
 54勝目 163戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選2位
 55勝目 165戦目 第3戦  ブラジルGP 予選2位
 56勝目 166戦目 第4戦  サンマリノGP 予選1位
 57勝目 167戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 58勝目 168戦目 第6戦  オーストリアGP 予選3位
 59勝目 170戦目 第8戦  カナダGP 予選2位
 60勝目 172戦目 第10戦イギリスGP 予選3位
 61勝目 173戦目 第11戦フランスGP 予選2位
 62勝目 174戦目 第12戦ドイツGP 予選1位
 63勝目 176戦目 第14戦ベルギーGP 予選1位
 64勝目 179戦目 第17戦日本GP 予選1位
03年 13年目 フェラーリ 6勝/16戦 勝率37.5% ★
 65勝目 183戦目 第4戦  サンマリノGP 予選1位
 66勝目 184戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 67勝目 185戦目 第6戦  オーストリアGP 予選1位
 68勝目 187戦目 第8戦  カナダGP 予選3位
 69勝目 193戦目 第14戦イタリアGP 予選1位
 70勝目 194戦目 第15戦アメリカGP 予選1位
04年 14年目 フェラーリ 13勝/18戦 勝率72.2% ★
 71勝目 196戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選1位
 72勝目 197戦目 第2戦  マレーシアGP 予選1位
 73勝目 198戦目 第3戦  バーレーンGP 予選1位
 74勝目 199戦目 第4戦  サンマリノGP 予選2位
 75勝目 200戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 76勝目 202戦目 第7戦  ヨーロッパGP 予選1位
 77勝目 203戦目 第8戦  カナダGP 予選6位
 78勝目 204戦目 第9戦  アメリカGP 予選2位
 79勝目 205戦目 第10戦フランスGP 予選2位
 80勝目 206戦目 第11戦イギリスGP 予選4位
 81勝目 207戦目 第12戦ドイツGP 予選1位
 82勝目 208戦目 第13戦ハンガリーGP 予選1位
 83勝目 212戦目 第17戦日本GP 予選1位
05年 15年目 フェラーリ 1勝/19戦 勝率5.3%
 84勝目 222戦目 第9戦  アメリカGP 予選5位
06年 16年目 フェラーリ 7勝/18戦 勝率38.9%
 85勝目 236戦目 第4戦  サンマリノGP 予選1位
 86勝目 237戦目 第5戦  ヨーロッパGP 予選2位
 87勝目 242戦目 第10戦アメリカGP 予選1位
 88勝目 243戦目 第11戦フランスGP 予選1位
 89勝目 244戦目 第12戦ドイツGP 予選2位
 90勝目 247戦目 第15戦イタリアGP 予選2位
 91勝目 248戦目 第16戦中国GP 予選6位
10年 17年目 メルセデス 0勝/19戦 勝率0.0%
11年 18年目 メルセデス 0勝/19戦 勝率0.0%
12年 19年目 メルセデス 0勝/20戦 勝率0.0%

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L・ハミルトン 91勝/261戦 現在勝率34.9%
07年 1年目 マクラーレン 4勝/17戦 勝率23.5%
   1勝目     6戦目 第6戦  カナダGP 予選1位
   2勝目     7戦目 第7戦  アメリカGP 予選1位
   3勝目   11戦目 第11戦ハンガリーGP 予選2位
   4勝目   15戦目 第15戦日本GP 予選1位
08年 2年目 マクラーレン 5勝/18戦 勝率27.8% ★
   5勝目   18戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選1位
   6勝目   23戦目 第6戦  モナコGP 予選3位
   7勝目   26戦目 第9戦  イギリスGP 予選4位
   8勝目   27戦目 第10戦ドイツGP 予選1位
   9勝目   34戦目 第17戦中国GP 予選1位
09年 3年目 マクラーレン 2勝/17戦 勝率11.8%
 10勝目   45戦目 第10戦ハンガリーGP 予選4位
 11勝目   49戦目 第14戦シンガポールGP 予選1位
10年 4年目 マクラーレン 3勝/19戦 勝率15.8%
 12勝目   59戦目 第7戦  トルコGP 予選2位
 13勝目   60戦目 第8戦  カナダGP 予選1位
 14勝目   65戦目 第13戦ベルギーGP 予選2位
11年 5年目 マクラーレン 3勝/19戦 勝率15.8%
 15勝目   74戦目 第3戦  中国GP 予選3位
 16勝目   81戦目 第10戦ドイツGP 予選2位
 17勝目   89戦目 第18戦アブダビGP 予選2位
12年 6年目 マクラーレン 4勝/20戦 勝率20.0%
 18勝目   97戦目 第7戦  カナダGP 予選2位
 19勝目 101戦目 第11戦ハンガリーGP 予選1位
 20勝目 103戦目 第13戦イタリアGP 予選1位
 21勝目 109戦目 第19戦アメリカGP 予選2位
13年 7年目 メルセデス 1勝/19戦 勝率5.3%
 22勝目 120戦目 第10戦ハンガリーGP 予選1位
14年 8年目 メルセデス 11勝/19戦 勝率57.9% ★
 23勝目 131戦目 第2戦  マレーシアGP 予選1位
 24勝目 132戦目 第3戦  バーレーンGP 予選2位
 25勝目 133戦目 第4戦  中国GP 予選1位
 26勝目 134戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 27勝目 138戦目 第9戦  イギリスGP 予選6位
 28勝目 142戦目 第13戦イタリアGP 予選1位
 29勝目 143戦目 第14戦シンガポールGP 予選1位
 30勝目 144戦目 第15戦日本GP 予選2位
 31勝目 145戦目 第16戦ロシアGP 予選1位
 32勝目 146戦目 第17戦アメリカGP 予選2位
 33勝目 148戦目 第19戦アブダビGP 予選2位
15年 9年目 メルセデス 10勝/19戦 勝率52.6% ★
 34勝目 149戦目 第1戦  オーストラリアGP 予選1位
 35勝目 151戦目 第3戦  中国GP 予選1位
 36勝目 152戦目 第4戦  バーレーンGP 予選1位
 37勝目 155戦目 第7戦  カナダGP 予選1位
 38勝目 157戦目 第9戦  イギリスGP 予選1位
 39勝目 159戦目 第11戦ベルギーGP 予選1位
 40勝目 160戦目 第12戦イタリアGP 予選1位
 41勝目 162戦目 第14戦日本GP 予選2位
 42勝目 163戦目 第15戦ロシアGP 予選2位
 43勝目 164戦目 第16戦アメリカGP 予選2位
16年 10年目 メルセデス 10勝/21戦 勝率47.6%
 44勝目 173戦目 第6戦  モナコGP 予選3位
 45勝目 174戦目 第7戦  カナダGP 予選1位
 46勝目 176戦目 第9戦  オーストリアGP 予選1位
 47勝目 177戦目 第10戦イギリスGP 予選1位
 48勝目 178戦目 第11戦ハンガリーGP 予選2位
 49勝目 179戦目 第12戦ドイツGP 予選2位
 50勝目 185戦目 第18戦アメリカGP 予選1位
 51勝目 186戦目 第19戦メキシコGP 予選1位
 52勝目 187戦目 第20戦ブラジルGP 予選1位
 53勝目 188戦目 第21戦アブダビGP 予選1位
17年 11年目 メルセデス 9勝/20戦 勝率45.0% ★
 54勝目 190戦目 第2戦  中国GP 予選2位
 55勝目 193戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 56勝目 195戦目 第7戦  カナダGP 予選1位
 57勝目 198戦目 第10戦イギリスGP 予選1位
 58勝目 200戦目 第12戦ベルギーGP 予選1位
 59勝目 201戦目 第13戦イタリアGP 予選1位
 60勝目 202戦目 第14戦シンガポールGP 予選5位
 61勝目 204戦目 第16戦日本GP 予選1位
 62勝目 205戦目 第17戦アメリカGP 予選1位
18年 12年目 メルセデス 11勝/21戦 勝率52.4% ★
 63勝目 212戦目 第4戦  アゼルバイジャンGP 予選2位
 64勝目 213戦目 第5戦  スペインGP 予選1位
 65勝目 216戦目 第8戦  フランスGP 予選1位
 66勝目 219戦目 第11戦ドイツGP 予選14位
 67勝目 220戦目 第12戦ハンガリーGP 予選1位
 68勝目 222戦目 第14戦イタリアGP 予選3位
 69勝目 223戦目 第15戦シンガポールGP 予選1位
 70勝目 224戦目 第16戦ロシアGP 予選2位
 71勝目 225戦目 第17戦日本GP 予選1位
 72勝目 228戦目 第20戦ブラジルGP 予選1位
 73勝目 229戦目 第21戦アブダビGP 予選1位
19年 13年目 メルセデス 11勝/21戦 勝率52.4% ★
 74勝目 231戦目 第2戦  バーレーンGP 予選3位
 75勝目 232戦目 第3戦  中国GP 予選2位
 76勝目 234戦目 第5戦  スペインGP 予選2位
 77勝目 235戦目 第6戦  モナコGP 予選1位
 78勝目 236戦目 第7戦  カナダGP 予選2位
 79勝目 237戦目 第8戦  フランスGP 予選1位
 80勝目 239戦目 第10戦イギリスGP 予選2位
 81勝目 241戦目 第12戦ハンガリーGP 予選3位
 82勝目 245戦目 第16戦ロシアGP 予選2位
 83勝目 247戦目 第18戦メキシコGP 予選4位
 84勝目 250戦目 第21戦アブダビGP 予選1位
20年 14年目 メルセデス 7勝/11戦 勝率63.6%
 85勝目 252戦目 第2戦  シュタイアーマルクGP 予選1位
 86勝目 253戦目 第3戦  ハンガリーGP 予選1位
 87勝目 254戦目 第4戦  イギリスGP 予選1位
 88勝目 256戦目 第6戦  スペインGP 予選1位
 89勝目 257戦目 第7戦  ベルギーGP 予選1位
 90勝目 259戦目 第9戦  トスカーナGP 予選1位
 91勝目 261戦目 第11戦アイフェルGP 予選2位

《91勝までに要したの決勝レース数》
上でズラズラ並べた2人の91勝までに要したレース数をグラフにプロットしたものになります。約2年前に「ハミルトンの次なる野望」と題して似たグラフを挙げたことがあります。今回はそれを2人に絞り、先日のアイフェルGPまで更新したものに作り替えました。赤のプロットがシューマッハ、黒がハミルトンを示し、横軸はレース数となるため、優勝しなかった期間はプロットの間隔が広くなり、詰まっているものは連勝したとみることができます。image
両者同じ91勝を挙げた2人でも同じようなカーブを描かず、戦績の差が見受けられます。91勝の到達レース数について、ハミルトンは先日の261戦目に到達したのに対し、シューマッハはハミルトンよりも実のところ13戦早い248戦目で到達という差があります。
シューマッハは初優勝が2年目18戦目にあたる92年ベルギーGPであり、2回目が36戦目と若手時代は若干スロースタート(とはいえ、他と比べたら早い方)でした。また83勝を挙げる212戦目までは比較的順調に勝ち続けたものの、そこから91勝するまではもたつきがみられます。それに対してハミルトンの初優勝はデビュー年07年の6戦目カナダGPとかなり早いことが特徴です。120戦付近までは一定の傾きを示し、131戦からは急激な傾きに転じてシューマッハの13戦遅れで到達しました。これらの違いは何が原因なのか、両ドライバーを分けて所属チームで示すと、紐解きやすいものになります。image
こちらがシューマッハ単体のグラフです。所属チームのイメージカラーのハッチングを加えてみました。所属したチームは4チーム(ジョーダン、ベネトン、フェラーリ、メルセデス)です。ジョーダン時代は先日の「過去のレース」でも振り返った通り、たった1戦、それもスタート直後にリタイヤしたため、本検証の対象からは外れます。2戦目に移籍したベネトン時代からみていくと、駆け出し時代の93年はマシンはそこそこ戦闘力がありつつも、プロストやセナといった強者の存在もあって優勝をあまり稼げずにいました。シューマッハが優勝の常連になったのはその2人が離席した94年シーズンからとなります。ベネトン時代後半はウィリアムズからデビューした二世D・ヒルとの対決を打ち破り、2年連続のチャンピオンに輝くと、96年からはドライバーの多くが憧れるF1の名門「フェラーリ」の再建に抜擢されます。
しかし当時のフェラーリは氷河期であり、一からの立て直しを必要としました。フェラーリ期前半の参戦70〜130戦付近はウィリアムズの勢いに阻まれ、時折の優勝はあるものの、F1の主役はヒルやJ・ヴィルヌーブら二世ドライバーに明け渡すこととなります。さらにウィリアムズと入れ替わる形で台頭し、真価を発揮させた同世代のライバルであるハッキネンの存在もフェラーリ完全復活の足かせにもなりました。ところがフェラーリ参戦5年目、セカンドドライバーとしてバリチェロを迎え入れた2000年にマクラーレンを捉えることに成功。その年は9勝、翌01年も9勝、02年は11勝、一年挟んだ04年はシーズン個人最多となる13勝を挙げて、セナやプロストといった過去の偉大なドライバー達の勝利数を立て続けに上回りました。
210戦を超えたあたりから急に優勝ペースが落ちています。時期としては05年に入った頃になります。これは言わずと知れた「チャンピオン陥落」の時期です。ルノーのアロンソの飛躍と同期のライコネンやモントーヤといった若手の台頭、さらにライバルの履くミシュランタイヤの健闘などと重なり、優勝から遠ざかりつつあります。06年は盛り返して7勝を挙げるもチャンピオンに返り咲く事はなく一度引退。のちの2010年にメルセデスワークスの旗揚げのため現役復帰しますが、時代は既にレッドブル天下に切り替わっており、加齢も相まって06年中国GPでの優勝以降は優勝する事なく、308戦をもってF1から完全に引退することとなりました。
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ハミルトンの所属チームはマクラーレンとメルセデスワークスの2チーム、使用エンジンは全てメルセデス製のみとなります。シューマッハとちょうど入れ替わる形の2007年22歳のデビュー、それも当時トップチームの一つであるマクラーレンから、という点で他のライバル達と異なる経歴です。初優勝はデビュー6戦目に経験してしまうあたりもかなりの大物一年生っぷり。2年目の08年に早くもチャンピオンをギリギリで獲得してしまうわけですが「ギリギリ」の表現のように、近年の勝ちまくりに比べてマクラーレン時代はそう簡単に勝ち星を増やせず苦労はしています。先程のシューマッハ衰退のきっかけでもある「ハミルトンからみて一代前の先輩達」が活躍する中、その合間を縫う形で優勝を重ねたため、グラフにプロットすると緩やかな角度での上昇となります。ハミルトンが13年にシューマッハに代わってメルセデスワークスに移籍した直後はライバルとの位置関係は変わらず、ハミルトンにしては珍しい「シーズン1勝」という苦悩の時期も経験しました。
ハミルトンは130戦目、メルセデス移籍2年目にあたる14年に転機を迎えます。マシンレギュレーションが大幅に変わり、現在のハイブリッドターボのパワーユニットとなると、メルセデスのマシンが好調な滑り出しを決め、チームメイトのN・ロズベルグと優勝を分け合うレースが続きます。その初年14年は11勝、15年とチャンピオンこそ獲り損ねた16年は共に10勝。相方また最大のライバルであるロズベルグが引退し、若手の優良株ボッタスに切り替わった17年は9勝となりますが、シーズン全21レースとなる18年と19年は自身3回目の11勝を挙げています。これらのハイペースな優勝もあって、グラフのプロットもフェラーリ時代のシューマッハに引けをとらない角度をなしてシューマッハの持つ91勝に261戦かけて到達しています。
このようにシューマッハとハミルトンは様々なライバルとの出現やレギュレーション変更を経てこの91勝に至りました。

《シーズン別勝率比較》
こちらはシーズン別のレース走行数と優勝数を棒グラフに示しました。チャンピオンを獲得したシーズンは優勝数とグラフを強調しています。image
シューマッハはベネトン4年目の94年にセナに代わって優勝を多く重ねるようになり、2年連続となるチャンピオンを獲得。96年に移籍したフェラーリでは優勝は積み重ねつつもチャンピオンには届かず(ちなみに97年については「一身上の都合」によりポイント剥奪)移籍5年目にチャンピオンを獲得するまで勝ちを増やしました。晩年はメルセデスから復帰して3年ドライブしましたが、優勝はおろか表彰台登壇もたったの1回と寂しく終わりました。シューマッハのバイオリズムをみると移籍から4〜5年でチャンピオンを狙えるトップチームとなり、優勝を重ねてきました。タラレバな想像ですが、13年シーズンをもってF1引退したシューマッハがメルセデスの4〜5年後となると、、マシン大改革の14年シーズンにあたります。なるほど、法則はまんざらでもなかったか。でもその頃シューマッハといえば御歳45か。どうだったのでしょうか。
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一方ハミルトンの方は先程も書いたようにマクラーレン期は勝率が特別高いわけでもないものの(とはいえ優勝はしているわけですが)08年は5勝を挙げて、2年目にして僅差の当時最年少チャンピオンを獲得しました。現在のメルセデス期に入ると、初年13年はシーズン最小となる1勝に止まったことがありつつも14年からはシーズンの半分は優勝してしまうというとんでもない勝率でチャンピオン獲得をほしいままにしています。ハミルトンの特筆すべき点は「デビューから現在まで全てのシーズンで優勝している」こと「F1では全てメルセデスエンジンをドライブしてランキング上位にいる」点です。過去の偉大なドライバーでも駆け出しの初年に未勝利シーズンがあるわけで、今回の比較対象であるシューマッハもその流れにあります。しかしハミルトンはデビューが「優勝できるポテンシャルをもつトップチーム」であることもかなり助けになっています。デビュー前の幼少期からいかに期待されていたかを知らしめられますね。またマシンがライバルより劣るシーズンもどうにかして間隙をぬって優勝させる点もすごいです。これらのF1キャリアに共通しているのは全てがメルセデスによるものと考えると、前から多く噂される「メルセデス以外のマシンに乗ったらどうなのか」という興味にかられますね。おそらくけちょんけちょんに酷いマシンでなければ、早い段階で表彰台登壇にはこぎつけることでしょう。
今回は「91勝」という線引きでデータ整理しているため、今シーズンはまだ6戦を残しています。参考までに今シーズン現時点の勝率は11戦7勝の勝率63.6%となっています。今回の2人の過去と比べてもかなり高い数値です。まだ衰えを知らないハミルトンがどのようにシーズンを制して締めるのか、退屈ですか注目です。

《優勝したレースの予選順位》
先程示した優勝レースのうち「そのレースの予選順位」を円グラフで内訳を示しています。シューマッハとハミルトンの順位で色は順位で統一を図りました。
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シューマッハは予選1番手(ポールポジション)が40回、2番手が27回、 3番手が17回となっており、最も後方からスタートして優勝したのが63戦目、ベネトンで16勝目を挙げた95第11戦ベルギーGPで予選16番手でした。フロントロウスタートでみると、67回で優勝率73.6%となっています。image
ハミルトンは予選1番手が55回、2番手が24回、 3番手が6回で、最も後方からスタートは一昨年18年の第11戦ドイツGPで予選14位から66勝を挙げています。フロントロウからの優勝は79回でその優勝率は86.8%に達します。
2人を比較すると予選3番手までのスタート数はシューマッハが84回、ハミルトンは85回とほぼほぼ同数となっていますが、その内訳に差があります。ハミルトンはポールポジションと2番手スタートからの優勝が多く、シューマッハはポールポジションが多いのはもちろんのこと、3番手スタートからも多く優勝しました。これはシューマッハの予選が遅かったわけではなく、シューマッハ前半の時代はセナやプロスト、ヒルやハッキネンらチャンピオンクラスのドライバーと争うことが多く「予選はそこそこに、決勝で抜く」というバトルを強いられたためです。キャリア後半のフェラーリ時代はポールトゥウィンを多く重ねました。ハミルトンは言うまでもなくポールトゥウィンを得意とするドライバーの一人で、もちろん決勝スタートでダッシュを決めて逆転優勝はありますが、歴代でみていくと、後方スタートの大逆転は数えるくらいしかないのが両者の特徴といえます。

《優勝したサーキット内訳》
最後は優勝数とは直接関係はありませんが、サーキット別にみた優勝内訳をまとめてみました。全優勝サーキットをグラフ化せず、4勝以上のサーキットについて分けて表現しています。
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サーキットは時代によって開催非開催があるため、両者を一概に同列比較はできません。シューマッハは91勝のうち、最多は一昔前のフランスGPであるマニ・クールで8勝、今シーズンも急遽開催が決まったサンマリノGPの舞台エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ(イモラ)とカナダGPでお馴染みのジル・ヴィルヌーブの2箇所で7勝、ほか鈴鹿を含めた3サーキットで6勝と、トータル23サーキットで優勝を経験しました。マニ・クールを得意としていたのは有名で、ハミルトンが今シーズンの第3戦ハンガリーGPで8勝を記録するまでは「1サーキット優勝回数最多」の記録でした。image
ハミルトンはそのハンガリーGPのハンガロリンクが最多の8回、地元イギリスのシルバーストンとジル・ヴィルヌーブの2箇所が7回、中国上海も得意とし6回とトータル28サーキットで優勝経験があります。ハミルトンの時期はシューマッハの時代に比べて新興サーキットが多く、もっといえば先日のムジェロのような今までカレンダーに組まれたことのないサーキットでも優勝すれば増えていくため、サーキット数でみるとハミルトンが有利ですね。まだ現役のドライバーですから、次戦行われるアルガルヴェ国際を制することとなれば、また数を増やすことになります。
2人の共通点は燃費やブレーキに厳しいジル・ヴィルヌーブと世界的に「ドライバーズサーキット」と称される鈴鹿で多くの優勝を挙げた点です。ドライビングスタイルも時代も異なる2人に共通点があるのは、どこか運命めいたものを感じます。あたかも「選ばれし者の中の選ばれ者が勝てる」という高いハードルがあるかのようです。

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今回は予選や表彰台、入賞、ポイントランキングなどは省き、あくまで「優勝」というキーワードに的を絞って比較してみました。ハミルトンについては今のところ来シーズンの去就を明らかにしていませんが、今シーズンの走りをみてもまだまだ衰えること無く脂の乗り気切った状態が続いており、単独最多92勝はそう間も無く獲得してくることでしょう。そろそろ他のドライバーの健闘や若手の台頭に期待したくもなりますが、果たしてどこまで記録を伸ばしてくるのでしょう。

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先日のロシアGPではハミルトンがM・シューマッハの持つF1最多優勝記録91勝に並ぶかどうかで注目されました。結果的には3位に終わり、その記録は次戦以降に持ち越しになったわけですが、こちらの記録は無事に数を増やし、歴代最多タイに並ぶこととなりました。今までバリチェロが単独で持つ「F1最多決勝走行数」にアルファロメオのライコネンが並びました。ハミルトンの優勝に比べると地味ではありますが、70年の歴史を持つF1で「最多記録更新」となれば、暗い話題の続く今年の貴重な明るい話題の一つになります。あまり騒がれることないこの記録について、タイで並んだバリチェロとライコネンの戦績比較をメインとしてみていきたいと思います。

《決勝レース走行数300戦超えのドライバー》
 1 322戦 バリチェロ
    322戦 ライコネン
 3 311戦 アロンソ
 4 306戦 M・シューマッハ
    306戦 バトン

「300戦超え」という観点でみると、該当者は過去に5人います。そのいずれも近年までドライブした者で、バリチェロを除く4人は多かれ少なかれチャンピオンを獲得しています。F1で300戦走る機会が与えられたということは何らか「F1をドライブしてほしい」というニーズがあってこそなせる業ですが、バリチェロはノンタイトルでこれまで決勝最多出走を保持してきました。これはかなり立派なことであり、もしかしたら「チャンピオン獲得以外の他の何か」で高く評価されていたのかもしれません。
バリチェロより先の91年後半からF1にステップアップし、バリチェロの年齢を上回る43歳までF1をドライブしたM・シューマッハが下回った理由は、これは07年〜09年の3シーズンでF1現役から離れていたためであり、もしその間も現役でいた場合は306戦プラス52、さらに94年の出場停止2戦や99年の負傷欠場6戦を加味すると、366戦まで数を伸ばしていたことになります。最近はそのM・シューマッハの各記録がハミルトンによって塗り返られつつありますが、何においてもM・シューマッハがトップにいたところでした。

《最多出走2人のポイントランキング変遷》
ここからは決勝走行数最多の322戦を記録したバリチェロとライコネンに的を絞り、グラフやデータをまとめました。まずは322戦を重ねてきた所属チームとその年のドライバーズランキングをグラフ化しています。
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バリチェロはこれまでも違う記事で何回か出てきました。今回は不要な情報を取り除いて、ライコネンと横並びできる形に改良を施しています。バリチェロは93年にジョーダンからデビューしました。その後フォードのワークス扱いとして名手スチュワートが立ち上げたチームに所属。そこでの活躍をかわれて2000年からトップチームであるフェラーリでアーバインの後任に抜擢されました。そこで表彰台の常連となり自身のキャリアを上げ、チームの連続チャンピオンに貢献。しかしこの体制に嫌気がさしたバリチェロは06年から佐藤琢磨に代わりBAR改めホンダワークスに移籍。ホンダの撤退により急遽チームを失うところR・ブラウンに救われてブラウンGPで継続起用。ところがブラウンGPもメルセデスワークス立ち上げにより放出され、晩年は落日のウィリアムズで若手育成をすべく静かにF1を降りています。バリチェロはそれまで「鉄人」と呼ばれたパトレーゼの256戦走行を大きく上回る322戦として先日までF1最多決勝走行数を保持してきました。image
ライコネンはバリチェロから遅れること8年後、01年にザウバーから「条件付きスーパーライセンス発給」という珍しい扱いでF1デビュー。暫定的な扱いにも関わらず安定した完走と入賞を重ねたこともあって、5戦目となるスペインGPから正式にスーパーライセンスが与えられるという面白い経緯を持っています。翌02年からは同郷の先輩であるハッキネンの休養宣言により名門マクラーレンに移籍、先輩クルサードに引けを取らない速さをみせて03年と05年はドライバーズランキング2位を獲得するなど、ルノーのアロンソと共に次世代のF1を背負って立つ若手として期待されました。マクラーレンで速さをみせつつもマシン側の不運が降りかかり足かせになる中、フェラーリのM・シューマッハが06年限りでF1引退を発表、その後釜として07年からフェラーリへ移籍、その初年にライバルの揉め事の合間を縫って僅差の逆転チャンピオンを獲得しました。チャンピオンを獲得して以降はライバルの台頭とマシンの不振があり、09年限りで契約を1年早める形でF1を一度離れ、2年間はラリーに転向。しかし再びF1で白羽の矢が立ったライコネンは12年はルノーから改称したロータスから復帰。14年からは同期で以前はライバルとして雌雄を決してきたアロンソのチームメイトとなるフェラーリに2度目の移籍。そして15年からは公私共に交流のあるベッテルと「打倒メルセデス」に奔走しています。近年は若手の台頭が目立ち、18年限りでフェラーリを離れ、同じフェラーリエンジンを搭載する古巣ザウバー(アルファロメオ)に復帰して現在に至ります。
2人の共通点としては「共にフェラーリを長きに渡りドライブしている」点です。そのフェラーリ在籍時にキャリアベストの順位を獲得しています。グラフの尺度は2人とも20位以上で揃えて作図していますが、バリチェロの初期は参戦ドライバー数が多い点はあるものの、ざっとみる限りライコネンの方が高い水準で推移していることがわかります。共に成績、ポイントランキングは上下しつつも、バリチェロはその振り幅が大きいことも特徴的です。以前のパトレーゼのような参戦数が多いドライバーのことを「鉄人」または「苦労人」と例えることがありますが、miyabikun個人的な印象としては、同じ322戦走行の2人ではバリチェロの方がそれを強く感じます。それはライコネンはチャンピオン獲得者であること、未だ現役ドライバーであること、さらに途中で2年間F1から離れていたためだと思います。

《最多出走2人の戦績比較》
F1の獲得数には様々な比較対象が存在します。ライコネンについては現時点でまだれっきとした現役ドライバーですので、それらの数を伸ばす可能性はあるわけですが、ちょうど最多で並んだ今のタイミングで両者の戦績にどんな違いがあるのかみていきたいと思います。掲載順は年功序列でバリチェロを先にしています。

・参戦(エントリー)数
 バリチェロ:326戦
 ライコネン:325戦

バリチェロ自身のコメントに「本当は326戦だと思うんだけど、、」とあるのはこの数字のことを言っています。「今回のGPにエントリーしますよ」と申請した数になります。この数字でいくと、実はまだライコネンはバリチェロに並んでいません。この後出てくる「決勝走行数」との差について、バリチェロは94年第4戦サンマリノGPで予選落ち、98年第13戦ベルギーGPのスタート直後の大クラッシュでリスタートできず、02年第5戦スペインGPはギヤボックス故障、そして同じ年の第11戦フランスGPは以前にこのブログで振り返った通り「ダミーグリッドでジャッキを外し忘れた」ため、4戦の決勝不走行がありました。
一方ライコネンは325戦中、初年01年第14戦ベルギーGPでクラッシュによる赤旗再開時にスタートせず、05年第9戦アメリカGPは「ミシュランタイヤ勢によるボイコット」、あとまだ記憶に新しい17年第15戦マレーシアGPではグリッド上でのエンジントラブルによりスタートしなかった3レース減でバリチェロと共に「決勝走行数322戦」となります。

・決勝走行数
 バリチェロ:322戦
 ライコネン:322戦

こちらが今回の主役となる数字です。322回という数字だけでいえば、一年365日より少ないし、私達が生活する上であらゆることを322回以上していることも多いでしょうから、そう大きな数字にもみえません。しかしこれを「四輪オープンホイールレースの最高峰F1で決勝スタートを切った数」として考えれば、ただならぬ大きな数字であることに間違いありません。F1は私達一般人では想像もできない狭き門。この舞台に立ちたい若手ドライバーが五万といる中でのこの数。そして数限られたシートに10数年座ってレースしなければならないわけですから、新参者にシートを奪われず、チームからの期待に応え、ちゃんと役割を持つという環境を整える必要があります。バリチェロとライコネンは一部似た立ち位置の時代はあったものの、それでもチームに必要とされた人材であったことがこの大記録達成に結びついています。

・322戦に要したシーズン数とチーム数、年齢
 バリチェロ:19シーズン 6チーム 39歳
 ライコネン:18シーズン 5チーム 40歳

先程のキャリアグラフで示していますが、バリチェロ は19シーズンにおいてジョーダン、スチュワート、フェラーリ、ホンダ、ブラウンGP、ウィリアムズの6チームを39歳までに渡り歩きました。ライコネンはザウバー、マクラーレン、フェラーリ、ロータス、アルファロメオと5チームを41歳目前の40歳のうちに18シーズンかけて達成する形となりました。ライコネンについてはフェラーリで2回、ザウバー(現 アルファロメオ)2回を集約すると、チーム数だけでいえばたったの4チームに減ります。一度退いたチームに再び戻るのは歴代のドライバーでもたまにみられることではありますが、一度お払い箱になったフェラーリに二度在籍するというのは近年ではベルガーまで遡ることとなる珍しいケースです。プライド高きドライバーならあまり採らない移籍だろうし「一度は乗りたいフェラーリ」に二度乗るのは至難の業です。
バリチェロとライコネンの経緯の大きな違いとしては「ライコネンには2シーズンF1から離れていた時期がある」点です。バリチェロは39歳で達成したのに対し、ライコネンは41歳手前という2歳の年齢差がそこで生まれます。またバリチェロとライコネンに共通しているのは先程も触れた「フェラーリ在籍経験がある」点です。経緯や戦績はどうであれ、フェラーリに乗るくらいの人材でないと、これまで長くF1で重宝されません。

・リタイヤ数とその割合
 バリチェロ:91回 リタイヤ率28.2%
 ライコネン:62回 リタイヤ率19.3%

決勝を多く参戦していても、必ずしも全てが優秀な結果でフィニッシュしたわけでもありません。バリチェロは決勝走行322戦のうち91回に及ぶリタイヤでレースを終え、リタイヤ率28.2%。ライコネンはは決勝走行322戦のうち62回のリタイヤをし、リタイヤ率は19.3%となりました。これについては所属チームのマシンの出来栄え、ドライバー起因のリタイヤ、さらにライバルとのバトルの末そうなったため、一概に2人のせいと言い切るのは可哀想なものも多く含まれます。
余談ですが、歴代のドライバーでリタイヤ数最多なのは、決勝208戦参戦で134回ものリタイヤをかました「壊し屋」チェザリスで、リタイヤ率は64.4%となります。これではいくらマールボロから支援をされていても、フェラーリのシートには座れませんでした。

・入賞数とその割合
 バリチェロ:140戦 入賞率43.5%
 ライコネン:214戦 入賞率66.5%

入賞や獲得ポイントは時代によって変化するため、本来は並列比較には適さないデータです。それを敢えて比較すると、バリチェロは「6位、8位、10位まで入賞」の時代を経て、トータルは140戦、入賞率は43.5%。ライコネンも同様の入賞順位時代を経験しでトータル214戦、入賞率が66.5%に達しました。バリチェロは6位まで入賞の時代が長く、逆にライコネンは10位入賞の時代が長いため、バリチェロにとっては不利な戦績比較となります。
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・表彰台登壇数とその割合
 バリチェロ:  68回 表彰台率21.1%
 ライコネン:103回 表彰台率32.0%

表彰台は今も昔も3位までで統一されているので、こちらは比較しやすいです。バリチェロはフェラーリ在籍時代と09年のブラウンGP時代に数を稼いで68回、表彰台率は21.1%。ライコネンはマクラーレン時代と2回のフェラーリ時代で多くを稼いで表彰台103回、表彰台率32.0%でバリチェロを上回っています。ライコネンの表彰台数はF1歴代5位、表彰台率は単独歴代32位に位置し、現役ではハミルトン、ベッテルをはじめ、同郷のボッタスや若手のM・フェルスタッペンには及ばない割合となっています。ライコネンも充分に若い21歳のキャリアスタートとなったものの、近年はより早くF1のシートを獲得し、さらには早い段階で登壇してしまう早熟なドライバーも増えてきました。
バリチェロの表彰台率は21.1%ということは「5回に1回の表彰台」登壇、ライコネンは表彰台率32.0%は「3回に1回の表彰台」となります。ライコネンはともかく、バリチェロもそんなに多く登壇していたのですね。その件についてこの後少しだけ検証しています。

・優勝数とその割合
 バリチェロ:11勝 優勝率3.4%
 ライコネン:21勝 優勝率6.5%

ここからは特にポイントランキングで有利に働き、レースにおいて表彰台の中央で皆から讃えられる優勝の数比較となります。ライコネンはバリチェロの約倍にあたる21勝でその数は歴代15位、優勝率は6.5%に達します。バリチェロの11勝は歴代27位タイの優勝率はライコネンの約半分の3.4%に止まります。ライコネンについてはマシントラブルや自身のミスでいくつか優勝を失ったケースがあり、バリチェロは「オトナの事情」もあったため、共に本来であればもう少し数を伸ばせそうなチャンスもありましたね。マシントラブルやオトナの事情で優勝を逃すのは辛いですね。またお互いに決勝走行数から割り出しているため分母が大きい分、ライバルより低めの値となってしまいます。とても前向きな表現をするならば、これだけの多くの参戦をしてきたのに、もう少し優勝の数が多くてもよかったかな、と。まあ現役のライコネンは「今後優勝が全く無い」と言い切るのは早いですが。

・ポールポジション獲得数とその割合
 バリチェロ:14回 獲得率4.3%
 ライコネン:18回 獲得率5.5%

予選第1位のポールポジションの回数と獲得率になります。バリチェロは優勝の数に対してポールポジションがそれを上回る形となったため、要は「スタートから順位を落としている」ことが多いことを示しています。先程書いたようにバリチェロについては「諸般の事情」があったため、このような形にならざるを得なかったことをフォローしておきます。逆にライコネンは優勝の数がポールポジション数を上回る戦績となっています。チームでエースを担う時期があったこと。またライコネンの走り方自体が予選重視より決勝追い上げ方であるという特徴が出ています。

・ファステストラップ獲得数とその割合
 バリチェロ:17回 獲得率  5.3%
 ライコネン:46回 獲得率14.3%

今でこそファステストラップにはボーナスとして1ポイント付与される時代となりましたが、2人のキャリアのほとんどは「レースのある指標に過ぎない」時代のドライブでした。先程の「優勝数」でも書きましたが、上位フィニッシュをするにあたり、両者の走りの特徴がよく表れた数字だと思います。バリチェロの全盛期は「元々競争力のあるマシンと戦略で上位を勝ち取っていた」ことに対してライコネンは「予選は苦手、決勝は気合で前を追いかける」タイプの走りで上位フィニッシュを行ってきました。現役では頭一つ飛び抜けていたライコネンのファステストラップ獲得数も、近年はオールマイティーな速さでF1を席巻するメルセデスの猛追を受け、ハミルトンに上回られています。

・ドライバーズチャンピオン
 バリチェロ:0回
 ライコネン:1回(2007年フェラーリ)

バリチェロとライコネンを比較するにあって最も異なる点はコレでしょう。チャンピオンを獲得しているか否かです。バリチェロはポストセナとしてセナ自身からもお墨付きを貰う若手の有望株でした。しかし鳴かず飛ばずのキャリア前半で苦労の時期を過ごし、ドライバーとして成熟した頃とった行動は「トップチームでのセカンドドライバーの求人に飛びついた」ことでした。こうすれば表彰台常連、エースドライバーのお許しがあれば優勝も近道、という移籍をしています。もちろんこの選択が悪いわけではありませんし、マシンそのものがよければ、自分の戦績もよくなります。しかし所詮は「セカンドドライバー」ですから、この後出てくるキャリアグラフからもわかるように、チャンピオン獲得を許される環境ではありませんでした。またフェラーリ在籍以外の09年にもチャンピオン獲得の大チャンスが巡ってくるわけですが、それを惜しくも逃す形となりキャリア終盤は戦績低下の一途を辿りました。チャンスを逃すということは、バリチェロ自身やファンには失礼な言い方かもしれませんが、残念ながら「値しなかった」と結論付けられてしまいます。
ライコネンも決して簡単にチャンピオンを獲得したわけではなく、キャリア前半から並み居る先輩をかき分けて何回か惜しいところで破れるというシーズンを繰り返しました。実際には07年のチャンピオンに輝いたものの、シーズンの流れからいけば完全にマクラーレンからの獲得がみえていた中で「敵の自滅」が功を奏し、ギリギリの大逆転チャンピオンをモノにしました。速さには定評がありつつも、自身のミス以上に乗ったマシンに泣かされた日々が多くあったことが悔やまれる点かもしれません。

《キャリアグラフ》
先程のキャリアグラフを重ねてみます。暖色赤系のグラフがバリチェロ、寒色青系をライコネンとし、フェラーリ在籍期間を二重線で結んで強調してみました。初めは「実際の時系列」に合わせるとこうなります。
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ライコネンの「空白期間」のグラフは切りました。バリチェロはライコネンより8年早くF1参戦してフェラーリに移籍するまではランキング10位前後をさまよう形となります。ライコネンは2年目にマクラーレンへ移籍するとランキング一桁台につけ、フェラーリに移籍したバリチェロとランキング2位を交互に取り合う成績を挙げています。バリチェロと入れ替わりでフェラーリに移籍したライコネンはその初年07年でようやくチャンピオンを獲得するも以降は成績を落とし、F1から逃げるような形で空白期間に入りました。その間バリチェロはウィリアムズで何とか食い下がるも、年齢的にも限界があったか若手にシートを奪われてF1を離れて行きました。ライコネンは2年のブランクがありつつもバリチェロがF1を離れた12年にロータスから現役復帰を果たし、ブランクを感じさせることなくまた一桁台のランキングを長らく維持しています。そんなライコネンも近年は下位チームのアルファロメオに移籍したこともあって、バリチェロの晩年と似た波形を描くようになりました。時系列ではなく、年数(キャリア)で示した方がその手はわかりやすいかもしれません。
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こちらはライコネンの空白期間を詰めて繋いでいます。水準としては水色のライコネンの方が高いランキングで推移しています。ランキング上位進出は所属するチーム、マシンの影響もあってか、ライコネンの方が早い年次でランキング2位を獲得しています。ライコネンはキャリア7年目でチャンピオンとなり、ランキング上位を行ったり来たりしています。バリチェロはフェラーリ在籍期間で急激に上位ランクを続けますが「契約」がありますのでそれ以上の成績が許されません(仮に許されていたにしても、1位に浮上できたかはわかりません)バリチェロは17年目にあたる09年の「ブラウンGPフィーバー」で相方バトンに先行され、ライバルの成長株であるレッドブルのベッテルに競り負けてしまう時点で、それ以上の結果を獲得することは不可能でした。チャンスをモノにできるかできないかも、チャンピオンになる資質の一つです。

《戦績グラフ》
戦績をさらに細分化させ、予選決勝の順位をプロットしてみました。まず時系列編。image
うわ、最多と最多の予選決勝ともなると、プロットの数がすごいことになります。322戦のドライバーが2人。それも予選と決勝ですから、プロット数は1,288にもなります。これはデータのサンプル数としたら充分ですが、見るに耐えない。
image
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予選と決勝を分けてみました。これならば多少はマシでしょうか。予選順位は丸、決勝順位を四角として、予選の方には途中から導入された「ノックアウト方式」を示しました。年によってQ2進出ボーダーラインが若干変わりますが、現在の15位で揃えさせて頂きました。決勝編は3位までの表彰台ラインと入賞ラインを一応時代に合わせて薄く色付けしてあります。いつものことですが先程のランキンググラフが近似線のようになっていますね。2人のドライバーが重なる時代は青系のライコネンのプロットの方が高い位置にあるようにみえます。チームは異なれどここが「チャンピオン級かセカンドドライバーか」の違いとして表れてくるのだと思います。image
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これを先程のポイントランキングと同様にキャリアに並べ替えてみます。予選、決勝共にライコネンの方がキャリア100戦前後の前半に上位フィニッシュがみられます。100戦台後半に入るとバリチェロのフェラーリ移籍が上位2位付近に浮上し、ライコネンと拮抗。また250戦付近で上位が続くライコネンに対してバリチェロが下位に沈んだまま続き、300戦付近は共に右肩下がりのプロットとなっています。この300戦を超えたあたりからのライコネンの沈下の仕方がバリチェロになぞらえているようで、ライコネンの終焉がそう遠くないようにも思えてしまいます。miyabikun個人的にはあと1年くらい頑張ってほしいなと思っているのですが。

《今後の行方》
今時点では来シーズン以降のライコネンの去就ら発表されていませんが、少なくとも今シーズンはあと7戦残っているため、バリチェロのいう326戦をも超えた最多単独1位を更新してきます。また来シーズンからは現在決勝走行数311戦を誇るアロンソの復帰が決定しているため、この記録に並び、超える可能性もあります。その他現役では先日のロシアGP終了時点でハミルトンが260戦、ベッテルが250戦と続き、それら2人はまだ3シーズン以上分の開きがあります。
IMG_4543
今シーズンのアルファロメオは昨年以上の不出来により苦戦を強いられ、まもなく41歳となるライコネンが継続参戦するか否かに注目が集まります。記録には興味が無いってサラりとかわされそうですが、実は1レースでも多くF1で走ることを誰よりも密かに楽しみにしているかも(笑)

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コロナウイルスが世界的に蔓延するこの時期に偉大なF1ドライバーの訃報が入りました。F1の創成期を支え、多くの優勝を挙げたモスが4/12に亡くなりました。コロナウイルスによるものではありませんが、またF1の過去をよく知る貴重なドライバーがまた一人亡くなったことになります。残念ながら数字や記録以外で詳しく知りませんが、追悼を込めてここに記したいと思います。

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スターリング・モス
 1929年9月17日生まれ(イギリス)
 1951年HWMからデビュー F1在籍11年
 優勝16回        歴代17位
 表彰台24回       歴代42位タイ
 参戦数66戦         歴代116位タイ
 ポールポジション16回  歴代19位タイ
 ファステストラップ19回 歴代15位タイ
 チャンピオン0回
 ※戦績ランキングは2019年シーズンまで

 51年 HWM                   1回出走   予選14位 決勝8位
 52年 ERA他                 5回出走   予選9位  決勝R
 53年 クーパー他          4回出走   予選9位  決勝6位
 54年 マセラティ          6回出走   予選3位  決勝3位
 55年 メルセデス          6回出走   予選P.P.  決勝優勝
 56年 マセラティ          7回出走   予選P.P.  決勝優勝
 57年 ヴァンウォール   6回出走   予選P.P.  決勝優勝
 58年 ヴァンウォール 10回出走   予選P.P.  決勝優勝
 59年 クーパー他       8回出走    予選P.P.  決勝優勝
 60年 ロータス他       6回出走    予選P.P.  決勝優勝
 61年 ファーガソン      8回全出走 予選P.P.  決勝優勝

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11年のF1キャリアの中で決勝走行は66戦とさほど多くなく、フル参戦したのはキャリア最終年となる1961年シーズンのみでした。当時のF1はモスのみならずヨーロッパ系のドライバーはアメリカで行われるインディアナポリスGP(インディ500)に参戦しないドライバーが多いため、フル参戦しない傾向にありました。それでも16勝を挙げ、その数だけでみたら歴代17位に位置するトップドライバーとして充分な戦績を残した一人です。

以前に「無冠の帝王」と題した特集を組んだ時に作成したキャリアグラフを載せます。
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F1デビューはモスが21歳にあたる1951年の開幕戦スイスGPとなりますが、実はF1の初戦の前年開幕戦イギリスGPではF1の前座レースにて2位を獲得しており、若いながらもベテランに食らい付ける期待と資質を兼ね備えていることを明らかにしていました。
デビューは地元イギリスのHWM(ハーシャム・ウォルトン・モータース)という現アストンマーチン系のレーシング専門チームから1レース限定のスポット参戦となりました。翌52年もHWMで1レース、そして52年まてERA(イングリッシュ・レーシング・オートモービルズ)で3レースのスポット参戦するも、名門ワークスを駆るベテラン達になす術なく、クーパーに移籍した53年もイマイチ奮わず、入場圏外やリタイヤに終わるレースが続きます。
54年からファンジオと入れ替わる形でマセラティに移籍すると第3戦ベルギーGPは3位で初表彰台を獲得。翌55年はメルセデスに移籍し再びファンジオのチームメイトとして戦い、エイントリーでの第6戦イギリスGPではそのファンジオを従えて初ポールポジションから見事に初優勝を飾るなど、ポイントランキングで2位に浮上してようやくF1で開花し始めます。FullSizeRender
しかしF1から撤退を余儀なくされたメルセデスから古巣マセラティに籍を移したモスの56年は、2回の優勝含めた4回の表彰台登壇でチャンピオンを狙いますが、わずか3ポイントでまたもやファンジオが戴冠。57年はヴァンウォールに移籍し2回のポールポジションとシーズン後半のイギリス、ペスカーラ、イタリアで優勝するも時すでに遅し、またもやチャンピオンはファンジオの手に渡りました。
58年シーズンは3度もチャンピオンを奪ったファンジオは勢力を弱め、58年は3回のポールポジションに4勝を提げて、これでもかと挑んだモス「四度目の正直」は、たった1勝のフェラーリのホーソーンに1ポイントの差で敗れる。4年間で10勝、4年連続のランキング2位、まあ何とツイていないというか持っていないというか。ちなみに歴代16勝を挙げて歴代17位のモスより上は全員チャンピオンを獲得し、モスの一つ下の通算15勝のバトン、その下14勝のJ・ブラバムは3回のチャンピオンを獲得していますし、同じく14勝で並んだG・ヒルもE・フィッティパルディも複数回チャンピオンなわけで、これが「無冠の帝王」と長らく呼ばれた所以でした。時代のイタズラでしょうか。
59年は古巣のクーパー、60年からロータス(ファーガソン)と渡り歩き、毎年優勝は重ねたもののブラバムが台頭したことでランキングを3位に落とし、61年シーズンをもってF1を離れることとなります。以降は耐久レースに活躍の場を移そうとした矢先の62年に大クラッシュを起こして頭部を痛め、32歳の若さでレースの第一線から退くこととなりました。
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「運の無さ」以外にモスの特徴としてあげられるのは「市街地サーキットを得意としていた」点です。全16勝のうち、モンテカルロ市街地で3勝、ペスカーラ市街地、ポルト市街地、アイン・ディアブ、モンサントパークの1勝ずつの合計7勝が市街地サーキットでした。モス自身も市街地を走ることを好んでいたようです。またペスカーラやアイン・ディアブはたった一度キリのサーキットで優勝し、要所を押さえるあたりもレジェンドさを増しています。日本との関わりとして富士スピードウェイの基本レイアウトに関わったことも有名な話です。
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晩年は引退から復帰を果たしツーリングカー選手権に参戦したり、それら数々の活躍を讃えられ「ナイト」の称号が与えられたり、メルセデスではSLRの限定モデルで名が使われるなど、多くのモータースポーツに影響を与え、好評を得てきました。チャンピオンを獲るだけがF1ドライバーではない、それ以上に築いてきて多くの活躍と記録は今後も忘れられることなく語り継がれることと思います。心よりご冥福をお祈りします。

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タイトルに似つかわしくないマクラーレンの若きドライバー2人の後ろ姿。たまたまですがサインツの55もノリスの4もmiyabikunにとって実は縁のある数字です。私事、今日で40歳を迎えます。確かに近年は徹夜がキツくなってきたり、時折スタミナ切れを感じることはあるものの、急に身体が一回りデカくなるわけもないし、40歳になったからといって、何ら変わらないものですね(笑)まだ何とか「お腹周り」をキープできていることだけは救いでしょうか。まだ車の運転もできない9歳の小学3年生で初めてF1を観始めたガキンチョが、よくもまあこの歳まで欠かすことなく観戦し続けられているなと、我ながら感心しています。
このブログはそんなmiyabikunより人生においてもF1ファン歴としても大先輩は多くいらっしゃいますし、逆に学生や20代や30代など若い方達にも多くご覧頂けています。本当に有難いことです。世間で40代は人生の折り返しあたりのまだまだ甘ちゃんではありますが、スポーツの世界となると話は違う。体力の衰えや引退の言葉がチラつく世代。そんな中、長いF1の歴史で40歳を超えても奮闘し、好成績を残してきたドライバーも多くいます。今回はmiyabikun40歳の節目に合わせて「40歳オーバーの華麗なる戦績」に焦点を絞っていきます。

以下でmiyabikunお得意の数字ズラズラのランキング集になるわけですが、今回の集計はかなり手間と時間がかかっています。単に数字を並べただけではなく「ドライバーの誕生日から日数を割り出した」ためです。頭のイイ表計算ソフトでやったから、閏年もたぶん反映されている、はず。特に戦前ドライバーは誕生日すら怪しい方がいらっしゃるので、もしかしたら数日のズレがあるかもしれません。40年中の1日2日はかわいい誤差範囲として許して下さい。
まずはF1の決勝を走行した高齢ドライバーの有名どころの抜粋からみていきます。

《決勝走行高齢ランキングとその参戦数》
   1 55歳292日 L・シロン                    (15戦)
 16 48歳218日 G・ファリーナ ★       (33戦)
 25 47歳12日   J・M・ファンジオ ★  (51戦)
 34 45歳345日 G・ヒル ★                  (175戦)
 47 44歳206日 J・ブラバム ★            (123戦)
 54 43歳327日 M・シューマッハ ★   (306戦)
 76 42歳234日 J・ラフィ                    (176戦)
 77 42歳209日 M・アンドレッティ ★(128戦)
 83 41歳279日 N・マンセル ★           (187戦)
 84 41歳275日 P・デ・ラ・ロサ         (104戦)
 87 41歳124日 R・アルヌー                (149戦)
  101 40歳207日 C・レガッツォーニ     (132戦)
  110 40歳45日   K・ライコネン ★ ◯   (312戦目)
  111 40歳32日   P・アリオー                (109戦)

 ★はチャンピオン、◯は2020年現役

40歳以上でF1決勝を走行したドライバーは111人いるそうです。さすがに111人全てを調べて載せるとmiyabikun41歳になっちゃいそうなので、そのうちチャンピオン獲得者や日本のファンにも知名度が高めなドライバーを挙げてみました。
最高齢は何と40代どころかそれをさらに上回る55歳のドライバーがいました。1899年8月3日生まれのモナコ人ドライバーのシロンです。シロンはF1創成期である1950年から58年まで参戦し、最高位はマセラティを駆る初年度50年第2戦の地元モナコGPでの3位表彰台でした。58歳にあたる58年まで参戦はしていたのですが、今回の集計である「決勝走行年齢」としてみると、56年のモナコGPまでとなります。F1での決勝走行はたった15戦でチャンピオンにはなれませんでしたが、シロンの驚くべきところはF1制定前に活躍したドライバーということもあり、F1を初めてドライブした時点で50歳を回っていたこと。F1以前のレース、インディ500や24時間耐久などで輝かしい成績を収めたマルチプルなドライバーである点です。それら数々の功績を讃え、地元モンテカルロ市街地サーキットの「タバコ」の先、プールサイドシケイン手前の左進入は「ルイ・シロン」と名付けられ、そこには銅像が建てられています。
その他の代表ドライバーをみていくと、シロン同様に古い世代や300戦超えの頑張るマンとなっています。古いドライバーはスタートの年齢も高齢で、軒並み参戦数が少なめです。ちょっと異色なのはマンセルはともかくとして、デ・ラ・ロサがこの面々に名を連ねているところ。デ・ラ・ロサはなかなかな苦労人でしたね。日本で長らくキャリアを積み、F1デビューは28歳となる1999年のアロウズからでした。ジャガーに移籍後に一度シートを失い、マクラーレンとサードドライバー契約、2005年と06年はモントーヤの代走を果たします。マクラーレンの「影武者」を離れて2010年からはザウバーの正ドライバーとして小林可夢偉の相方に選ばれ、11年はペレスに代わって第7戦カナダGPを走り、翌12年はHRTの正ドライバーと実に器用に、便利に長い間重宝されました。

《決勝入賞高齢ランキングとその順位》
   1 53歳249日 P・エタンセラン         (5位)
   2 53歳22日   L・ファジオーリ         (1位)
   3 50歳291日 L・シロン                    (3位)
   7 48歳218日 G・ファリーナ ★       (3位)
 10 47歳12日   J・M・ファンジオ ★ (4位)
 13 45歳114日 G・ヒル ★                  (6位)
 18 44歳107日 J・ブラバム ★            (2位)
 20 43歳327日 M・シューマッハ ★   (7位)
 27 42歳227日 J・ラフィ                    (6位)
 28 42歳196日 M・アンドレッティ ★(3位)
 32 41歳97日   N・マンセル ★           (1位)
 35 40歳349日 R・アルヌー                (5位)
 40 40歳31日   K・ライコネン ★ ◯   (4位)
 41 40歳25日   C・レガッツォーニ     (3位)
 42 40歳12日   R・パーネル                (5位)

次に参戦よりも少しハードルを上げて「40歳超えの入賞ドライバー」のくくりでみてみます。入賞についてはご存知の通り、長らく6位までの時代が長く、近年になって8位まで、そして現在は10位までと差がありますのでカッコ書きでその順位も合わせて記載しました。やはり数はだいぶ絞られ、総勢は42人にまで減りました。
最高齢は先程のシロンを上回るエタンセランの53歳249日となります。miyabikunこの方はヨクシランでした。調べてみると1896年12月28日生まれのフランス人でmiyabikunの84歳先輩でした。タルボ(シトロエン、現プジョー)より1950年から52年まで12レースの参戦歴があり、50年の第6戦フランスGPと第7戦最終戦イタリアGPで5位入賞を続けて今回の対象となりました。
歴代20位に位置するM・シューマッハは3年のブランク明けで復帰したメルセデス時代の記録です。若きN・ロズベルグに大敗しつつもオーラスのアブダビGPは7位入賞でしっかりと締めくくっています。

《決勝表彰台高齢ランキングとその順位》
   1 53歳22日   L・ファジオーリ         (1位)
   2 50歳291日 L・シロン                    (3位)
   5 48歳218日 G・ファリーナ ★       (3位)
   6 46歳76日   J・M・ファンジオ ★  (2位)
 10 44歳107日 J・ブラバム ★            (2位)
 12 43歳173日 M・シューマッハ ★    (3位)
 14 42歳213日 J・ラフィ                    (2位)
 15 42歳196日 M・アンドレッティ ★(3位)
 20 41歳97日   N・マンセル ★           (1位)
 25 40歳92日   G・ヒル ★                  (1位)
 26 40歳25日   C・レガッツォーニ     (3位)
    40歳25日   D・カーター               (3位)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 33 39歳25日  K・ライコネン ★ ◯    (3位)

入賞の上は表彰台登壇ですね。さらに敷居が高くなります。40歳超えは27人が対象です。その中でズバ抜けて高齢なのがファジオーリの53歳22日というもの。ファジオーリも1950年のインディアナポリスGPを除いた6戦と翌51年第4戦フランスGPのスポット参戦した合計7戦中に記録しました。この後に出てきますが、表彰台はその最終レースで優勝した清々しい経歴です。昔のドライバーはインディアナポリスだけを欠場したり、地元やヨーロッパのスポット参戦に止まるなど、今よりも自由度がありました。
マンセルは一度F1を退き、戦いの舞台をアメリカのインディカーに移すも1994年に没したセナの代役としてウィリアムズで復帰し、最終戦オーストラリアGPでポールトゥウィン。チームのコンストラクターズチャンピオン3連覇の大トリを務めました。
番外編として、現役で唯一となる40代のライコネンも参考までに仲間に入れてみました。昨シーズン終盤、また今シーズンが健全に行われて表彰台に登壇するようなことがあれば、このランキングにも堂々と名前を連ねることになりますが、現時点ではそれが叶えられていません。現状はフェラーリ時代の39歳、最終年2018年第20戦ブラジルGPで3位登壇となっています。果たして40歳の間にF1が再開されることがあるのか、このまま再開されずに引退なのか、はたまた41歳もマシンレギュレーションと同様に契約も「据え置き」でいくのか。様子をみてみましょう。

《決勝優勝高齢ランキングとその予選順位》
   1 53歳22日   L・ファジオーリ         (7番手)
   2 46歳276日 G・ファリーナ ★       (2番手)
   3 46歳41日   J・M・ファンジオ ★ (P.P.)
   4 45歳219日 P・タルッフィ            (2番手)
   5 43歳339日 J・ブラバム ★           (3番手)
   6 42歳321日 S・ハンクス               (13番手)
   7 41歳97日   N・マンセル ★          (P.P.)
   8 40歳265日 L・ウォラード            (2番手)
   9 40歳200日 M・トランティニャン(9番手)
 10 40歳92日   G・ヒル ★                 (4番手)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 13 39歳4日     K・ライコネン ★ ◯  (3番手)

いよいよ記録は高齢優勝まで引き上げていきます。40歳超えはとうとう10人にまで減りました。まさに選ばれしおっちゃん達です。ここまで来れば選ぶまでもなく、全員を記載しましょう。カッコ内の順位はそのレースの予選順位です。
先程のファジオーリを筆頭に46歳でファリーナ、ファンジオのレジェンドが君臨しています。さすがチャンピオン経験者。
どこかで聞いたことある名前の中、6位ハンクスと8位ウォラードはあまり馴染みでない名前かもしれません。この2人はアメリカ出身のドライバーでいわゆるインディアナポリスGP専用の参戦者です。ハンクスは1950年から58年まで参戦し、52,53年で3位、56年は2位まで上り詰めるものの優勝がなく、8回目となる57年に42歳にしてようやく優勝したという経歴があります。またウォラードは50,51年の2回参戦、2回目にハンクスより早々と40歳で優勝を決めています。インディアナポリスGPの優勝って他に比べるとポールポジションスタートがあまり優位でない気がします。オーバルだから通常レースとは勝手も異なりそうですね。
おまけのライコネンは39歳になりたての2018年第18戦アメリカGPで優勝したのはまだ記憶に新しいと思います。予選3番手、相方ベッテルの降格によりスタート2番手からダッシュを決めていましたね。この先、入賞や表彰台はまだしも、優勝となるともうちょっと厳しいでしょうか。miyabikunにとっては貴重な同世代ですから、出来る限り頑張っては欲しいのですが、何だか近年は肩の力を抜き過ぎているというか、適当にみえてくるんだよなぁ。

《P.P.高齢ランキングとその決勝順位》
   1 47歳78日   G・ファリーナ ★       (2位)
   2 46歳208日 J・M・ファンジオ ★ (4位)
   3 44歳16日   J・ブラバム ★           (リタイヤ)
   4 43歳144日 M・シューマッハ ★   (6位)
   5 42歳195日 M・アンドレッティ ★(3位)
   6 41歳96日   N・マンセル ★           (1位)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
   9 38歳319日 K・ライコネン ★ ◯   (2位)

表彰台や優勝と違って、ポイントランキングには影響しない高齢ポールポジションをココに入れました。40歳以上のポールシッターは6人しかいません。年齢によらない歴代の全数比較しても、優勝者は歴代で108人いるのに対して、ポールシッターとなると歴代で100人ちょうどということで、ポールシッターの方が少ないんですよね。決勝は戦略やライバルのトラブルにも影響されますが、予選はガチのスピード勝負ですから、マシン性能や年齢による不利も表れそう。
先程の「決勝優勝」の結果からも察しがつくように、ポールポジション=優勝ともならないようで。ポールトゥウィンは6人中、先程取り上げたマンセルただ一人です。

《ドライバーズチャンピオン高齢ランキング》
   1 46歳 J・M・ファンジオ ★(5回目)
   2 43歳 G・ファリーナ ★     (1回目)
   3 40歳 J・ブラバム ★          (3回目)
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
   -  34歳 L・ハミルトン ★ ◯ (6回目)
   -  28歳 K・ライコネン ★ ◯(1回目)
   -  26歳 S・ベッテル ★ ◯    (4回目)

最後はF1の頂点に君臨するチャンピオンです。最年少はよくクローズアップされますが、最年長みたいな見方はなかなかしませんよね。一度獲るだけでも大したものですが、それを40歳を超えてやってのけるだから頼もしい。これまで食らいついてきたG・ヒルの2回目とマンセルの1回目は39歳で獲得しているので、惜しくもこのランキングは除外されます。またこの手の記録で名をのぞかせるプロストも4回獲得する猛者ではありますが、復帰初年で獲り逃げした1993年は38歳ということで珍しく今回はおとなしくお休み頂きます。よって対象となるのはたったの3人です。
5回を誇るファンジオは1回目が40歳ということでその時点で既に条件達成です。そこから5回いって、最終獲得が46歳というとんでもない強者でした。ファリーナは初代ポールポジションで初代優勝者で初代チャンピオンが43歳の記録づくめ。J・ブラバムの3回目は2回目から5シーズンを空け、自ら立ち上げたコンストラクターで獲得したのが40歳となって今回の集計にギリギリ乗りました。
いずれにしてもオールドドライバーの3人となっており、近年はもっぱら若年齢化が進み、それらが複数回を獲得するのがトレンドです。それの最たるものが今回おまけで記載したベッテルですね。28歳で1回目のチャンピオンとなったライコネンや34歳で6回目を獲得するハミルトンはそう違和感がありませんが、26歳で早くも4回って、、どれだけ早熟なんだという話ですよね。今回記載した現役3人の40代獲得も決して夢ではありません。今回の話題から逸れますが、ハミルトンがこの調子で連続的に獲りまくれば、40歳までに12回目。ベッテルの40歳チャンピオンまであと8シーズンあるからこちらも連続で獲れたら12回か。とんでもない数字になります。あのアゴ髭を頭頂部に持っていきたくなる頃でしょうね(笑)もちろん他の40代チャンピオンが今後出ないとも限りません。希望を持って将来を見守っていきたいですね。

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決して皆がなせる業ではありませんが、このように40代プレイヤーも今まで数々の超人が輝き、偉業を成し遂げています。人生まだまだ、これからも輝ける40代を目指してmiyabikunも頑張ります!

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