日本に近付きつつあるF1は今回「日本より2時間早く時を刻む」オーストラリアGPです。毎年のことながら、この予選はリアルタイムに観ることができず、ヨーロッパラウンドタイムと同じ夜に観戦しました。決勝レースもとっくに終わってしまいましたが、まずはこの予選から書いていきます(現時点でまだ決勝結果は知りません)
オーストラリア人ドライバーは近年1人の時代が続いていました。
昨シーズンデビューながら、シーズン中盤から一気に才能を開花させ、上位チームに恥じない走りと成長を続けるピアストリと
昨シーズン突然現れたそのピアストリにより居場所を追われつつも、古巣に拾われてベテランのノウハウ教授に期待が寄せられるリカルドです。アジア勢ドライバーが厚くなりつつありますが、貴重な南半球出身のオーストラリア勢も負けてはいられません。
また、注目はこちらにも注がれます。金曜フリー走行で修復不能のマシン大破をしてしまう窮地から、チームメイトの理解(契約?!)を経て予選に参戦することとなったウィリアムズのアルボンです。マシンに小さく「withサージェント」って書いてあげたいくらいですね。アルボンヌ、責任重大よ。
《Q1》
フェルスタッペンが珍しくセッションの早い段階からタイムアタックを行っています。トップタイムは当然ながら、そのタイムは1分17秒台中盤と特別速いラップというわけではありません。
前戦サウジアラビアGPは病欠し、今シーズン2戦目となるフェラーリのサインツがフェルスタッペンを上回ります。フリー走行からまずまずのタイムで走れていましたよね。もうちょう子は戻ったと思っていいのかな。その直後にチームメイトのルクレールがそのサインツを上回り、フェラーリはココでも速さがあることを証明しています。
アストンマーティンのアロンソが1分16秒台でトップに立つと、フェルスタッペンは2本目のアタックに入ります。アロンソから0.238秒落ちでまだ1分17秒台を彷徨っています。こんなモンじゃないでしょ、わかってるよ、君と君のマシンの本気は。
注目のアルボンのQ1ラストアタックです。セクター1は暫定トップのサインツを上回るペース。間違いなく現状の17番手からは飛躍できそう。
来た来た、5番手!まだセッションの時間は残されているけど、まさか貴重なチャンスを貰いながら、Q1落ちで終わるわけにはいかんよね。
レーシングブルズの角田はアルボンに続ぐ暫定7番手。ひとまず安全圏内。
今回は19人の出走で、下位4人がQ1敗退となります。ちょっぴり意外のハースの2人と苦戦続くアルピーヌのガスリー、キックザウバーの周が敗退となりました。オコンはギリ突破です。と思いきや、、
ん?リカルドが12番手から18番手に後退して、Q1落ちじゃん。。
トラックリミット違反か。ココ、地元だよね、大丈夫?!
《Q2》
Q2で真っ先にタイムアタックに入ったのはサインツでした。1分16秒671と自身のQ1トップタイムをさらに削る。やる気と自信に満ち溢れている感じ。
すると直後に同期同門のフェルスタッペンが1分16秒台前半に引き上げる。画面の字幕スーパーは計測を始めたばかりですが、アタックは終えています。
地元ピアストリが自分の相方やフェルスタッペンの相方に目もくれず続く。1人ダメでも、これからの1人はようやっとる。
サインツはまたもやフェルスタッペンを上回り、タイムシートのトップをマークしています。予選を得意とするルクレールはフェルスタッペンを上回れずにいることからも、このオーストラリアGPはサインツの方が乗れていそう。
角田のラストアタックはサインツの0.6秒落ちながら、メルセデス2台を上回って暫定8番手。あとはストロール次第で、Q2も突破できそう。
何とストロールが角田を超えるところまで浮上したことにより、ハミルトンが11番手脱落。ほかボッタス、マグヌッセン、オコンとさらに「替え玉出走」のアルボンが12番手止まりとなり、Q2突破ならずでした。
《Q3》
Q3のセッション開始。これまでのセッションをトップ通過するこのサインツがいつも以上にたくましく見えます。
サインツの1本目はQ2タイムにやや届かずも、入りとしては悪くありません。面白くなってきた!
そうなのよ、今回はルクレールでなくサインツなのよ。サインツは必死なのよ。
フェルスタッペンが1分16秒を切る手前まで来たぞ。今回はフェルスタッペンVSサインツのガチンコタイムバトルかな。
紅いフェルスタッペンのラストアタック?!
フェルスタッペンが上書きしたセクター1最速をサインツが僅差で上回っています。
セクター2でサインツ遅れる!大丈夫、食らい付け!
フェルスタッペンが先にラストアタックを終え、1分15秒台に突入。サインツのセクター3は?!
あー遅れたー、、。ポール獲れたら100%今日のドライバー・オブ・ザ・デイ確定だったのに。。クソぅ!
1本目の入りでマシンをグラベルに落とし、ノータイムでラストアタックに臨んだアロンソはアウト側から
コントロールラインでピットのあるイン側にグッと接近し、
チリを飛ばしながらまたアウト側の走行レーンに戻る。何だ?!わざわざ遠回りするなんて、チームへの当て付けかお礼か分からん挙動だな。ストロールに敗れて10番手確定。
《予選結果》
P.P. フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
1分15秒915
2.サインツ (フェラーリ・F)
1分16秒185 +0.270秒
3.ペレス (レッドブル・HRB)
1分16秒174 +0.359秒
ポールポジションは三戦連続となるフェルスタッペンが唯一の1分15秒台に入る速さで獲得。2番手はルクレールでもペレスでもなく、病み上がりのサインツが続いています。
角田はアストンマーティンを上回る8番手を獲得。レースペース如何で今回こそ入賞可能か?!
《先日の予選予想との答え合わせ》
12番手アルボン、、3回くらい確認したけど、アルボン1人みたいです。くぅぅ、前戦サウジアラビアGPで使い切ってしまったか。
まずポールポジションは結果的にフェルスタッペンが獲ったわけですが、その対抗馬はフェラーリのルクレールではなく、終始サインツでしたね。手術明けでまだ本調子ではないだろうに、だいぶ健闘したと思います。タイム差はデカいなぁ。
《予選最速タイム》
フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
1分15秒915 Q3 ポールタイム
《Q3トップのフェルスタッペンと各チームの差》
フェラーリ(サインツ) +0.270秒
レッドブル(ペレス) +0.359秒
マクラーレン(ノリス) +0.400秒
メルセデス(ラッセル) +0.809秒
アストンマーティン(アロンソ)+0.795秒※
レーシングブルズ(角田) +0.873秒
ウィリアムズ(アルボン) +1.215秒※
キックザウバー(ボッタス) +1.425秒※
ハース(マグヌッセン) +1.512秒※
アルピーヌ(オコン) +1.702秒※
※はQ1,Q2最速タイムから算出
今回のフェルスタッペンもズバ抜けていましたね。ペレスをレッドブルとしてみれば、フェラーリやマクラーレンも決して届かないギャップではありませんが、フェルスタッペンだけはちょっと次元が違います。
最終順位は角田がアストンマーティン勢を上回る8番手を獲得しましたが、タイム差的にはアストンマーティンはストロールのQ3、ではなくQ2で6番手を獲得したアロンソの1分16秒710が最速であり、これを仮にQ3で実現できれば、アロンソは7番手のラッセルを上回ることが可能でした。また、Q2を12番手で終えた「替え玉」アルボンはQ1タイムが最速でした。こちらはQ2に当てはめても11番手ハミルトンに及ばず。
Q1は突破しつつもQ2はQ1よりタイムを落としたアルピーヌのオコン。オンボード映像からも乗り辛そうでしたね。ドツボにハマってしまっていて、痛々しい。。
《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
角田裕毅(レーシングブルズ・HRB)
普段はサーキット使用が無く、路面向上が顕著なココで各セッションしっかりとタイムを出し、Q3進出。さらには五強の一角をなすハミルトン離脱のオマケQ3ではなく、しっかりとアストンマーティン2台を上回る結果を残せたのはあっぱれです!決勝レースは「入賞圏内」からスタート出来ます。後方にはそのアストンマーティン勢やハミルトンが控えているものの、どうにか被害を最小限に食い止め、例え10位フィニッシュでもいい、入賞を果たしてほしいと思います。
次点はQ1、Q2といい感じに来て「あわや」を期待させてくれたサインツ。チームメイトには最終的には及ばずも地元で抜きつ抜かれつの切磋琢磨をみせてくれたピアストリでした。サージェントのマシンを借りてチームの期待を一手に背負ったウィリアムズのアルボンも頑張ってはいたけど、もう一絞りほしかったですなぁ。
《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
リカルド(レーシングブルズ・HRB)
無しでいいかなとも考えましたが、方やチームメイトが、方や若手の同郷が健闘していると申し訳ないけど目に入ってしまう。軽微でなく大きなトラックリミット違反により、Q1突破をフイにする。残念です。チームはリカルドのキャリアを買って角田の隣に座らせているわけで、そのシートも決してタダではない。ちょっとしっかりしてほしいです。
あと、ココでのポールポジションは過去8回
相方はレッドブル、フェラーリ、マクラーレンに続く7番手をしっかり獲得できています。どうしたキング?!早くも来シーズンに目が向いていて、気が入らぬか?!
《決勝の表彰台予想!》
1 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
2 ペレス (レッドブル・HRB)
3 サインツ (フェラーリ・F)
決勝レースはすでに終わっているタイミングではありますが、miyabikun決勝レースを観ずにこの予選観戦記、決勝表彰台予想を書いています。
予選では2番手を獲得したサインツですが、サインツそのものの仕上がり云々ではなく、決勝レースとなれば前戦サウジアラビアGPと同様の理由でペレスが浮上、レッドブルのワンツーフィニッシュと考えるのが妥当だと思います。悔しいけど。本意ではないけど、これが今シーズンにも引き続く現実。サインツは今シーズン出来上がっています。こんな妥当を打ち砕く攻めの走りに期待したいです。
角田は願わくば10位入賞必死!あとはマシンの機嫌とそれを遂行するためのチームの力添え。チームよ、頼んます!
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