F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

カテゴリ: データでみるF1

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前戦バーレーン国際サーキットに引き続き、今回はエミリア・ロマーニャGPの行われるエンツォ・エ・ディノ・フェラーリ(イモラ)の歴代優勝者の予選順位をみていくことにします。バーレーンと比べて、こちらは長い歴史がありますから、対象数がどんと増えます。ご準備のほどお願いします。

《エンツォ・フェラーリの歴代優勝者の予選順位》
 80 ピケ(父)     予選5番手→優勝
 81 ピケ(父)     予選5番手→優勝 濡
 82 ピローニ      予選4番手→優勝
 83 タンベイ      予選3番手→優勝
 84 プロスト      予選2番手→優勝
 85 デ・アンジェリス  予選3番手→優勝
 86 プロスト      予選4番手→優勝 濡
 87 マンセル      予選2番手→優勝
 88 セナ ★       予選P.P.→優勝
 89 セナ        予選P.P.→優勝
 90 パトレーゼ     予選3番手→優勝
 91 セナ ★       予選P.P.→優勝 濡
 92 マンセル ★     予選P.P.→優勝
 93 プロスト ★     予選P.P.→優勝 濡
 94 M・シューマッハ ★ 予選2番手→優勝
 95 D・ヒル       予選4番手→優勝 濡
 96 D・ヒル ★     予選2番手→優勝
 97 フレンツェン    予選2番手→優勝 濡
 98 クルサード     予選P.P.→優勝
 99 M・シューマッハ   予選3番手→優勝
 00 M・シューマッハ ★ 予選2番手→優勝
 01 R・シューマッハ   予選3番手→優勝
 02 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
 03 M・シューマッハ ★ 予選P.P.→優勝
 04 M・シューマッハ ★ 予選2番手→優勝
 05 アロンソ ★     予選2番手→優勝
 06 M・シューマッハ   予選P.P.→優勝

 20 ハミルトン ★    予選2番手→優勝

 ★はその年のチャンピオン
 「濡」は雨もしくはウェットコンディション

今回からその年のチャンピオンを示す★マークに加え、先日のバーレーン国際サーキットでは気にする必要がなかった「決勝時の路面コンディション」を記すようにしました。レインレース、またはウェットコンディションは時として様々な波乱を呼び、順位のいたずらを引き起こす要因の一つです。全ての年を記憶、ビデオ確認はできていませんが、書籍を参考に「濡」というマークで示しています。image
イモラ(エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ)サーキットはイタリア中部のブドウ畑の中に開設され、起伏に富んだいわゆるオールドサーキットに数えられます。レースの起源はバイクでの使用が先で、四輪レースにとってはやや幅員が狭いというのも特徴の一つとなっています。元々は滑らかな線形で速度も高く、ブラインドコーナーが難易度をさらに上げています。レイアウトは度々変更を重ねており、その中でも1994年に発生した2件の死亡事故によってシケインが追加されたのが印象的ですね。IMG_6683
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このサーキットを使ったGPといえば、サンマリノGPのイメージが強くあります。歴代のイタリアGPはイタリア北部のモンツァサーキットで行われていたため、名称を近隣国のサンマリノと呼んで一国二開催を避ける形を採ってきました。例外としては初年の1980年にイタリアGPをたった一度名乗ったのと、まだ記憶に新しい昨年の「エミリア・ロマーニャGP」があります。今シーズンもイタリアGPはモンツァで行い、こちらがエミリア・ロマーニャGPを名乗ってイタリア二開催となります。

 予選P.P. →優勝:9回 32.1%
 予選2番手→優勝:9回 32.1%
 予選3番手→優勝:5回 17.9%
 予選4番手→優勝:3回 10.7%
 予選5番手→優勝:2回   7.1%

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歴代優勝者の予選順位をみていくと、全28回の開催でポールスタート、2番手スタート共に最多の9回の優勝を挙げ、フロントロウがかなり有利であることがわかります。やはり「狭く抜きどころが限られている」点を印象付けるものとなっています。ただ近年30年ほどは3番手スタートからの優勝がほとんどを占めているものの、80年代前半にポールトゥウィンは無く、三列目の5番手からも2回優勝が出ていました。その謎を解くためにレースを確認してみると、初年80年はブラバムのピケが好スタートをみせ、3周目までに4台をかわしての優勝。81年は濡れた路面に各車が翻弄されたレースとなっており、82年はアルヌーのルノーエンジンが果ててしまうトラブルに見舞われました。以前このサーキットはターボを積むマシンが有利のパワーサーキットとされていましたが、80年代は現代に比べ、マシンの信頼性が確立されておらず「速いけど壊れる」なんてレースはざらにありました。このサーキットにおいて80年、82年、83年にポールポジションを獲得したアルヌーは結局一度も優勝にたどり着くことができていません。一方で88年のセナを皮切りに90年代以降はポールポジションからのスタートが比較的多くなり、一度前に出られると容易にパスするのが困難な状況が続いています。これでよく思い出されるのが、以前に「過去のレース」でも取り扱った05年のアロンソ、06年のM・シューマッハのテールトゥノーズのバトルですね。名手にしても無理なパッシングが「リスク」を伴うというのがセオリーとなっています。どこのサーキットにも言えることですが、ココは特に「予選重視」「決勝レースの位置採り重視」の色が強くなっています。

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第2戦までまだ時間があります。連戦はやる側も観る側も忙しいものですが、今回のように3週間も間隔が空くと「本当に開幕したんだよな?」という錯覚に陥り、気が緩んでしまいますね。先日から準備していた新企画を差し込もうかと思ったのですが、思うようにネタがまとまらなかったため後回しにし、別のものを急遽やって「時間稼ぎ」しちゃいます。
今シーズンは昨シーズンから大幅なマシンレギュレーション変更はなく、多くのチームが限られた数の「トークン」を必要なセクションに充て、前年の改良版として臨んでいます。大きな変更無しと言われつつも、ダウンフォース低下を目的とした「フロア面積の縮小」という内容が盛り込まれたことにより、それに翻弄され、昨シーズンの勢力図や速さそのままというわけにもいかないことがわかりました。どこにどのような影響を及ぼしたのか、たった1戦終えただけの状況ではありますが、前年のデータと比較してみていきたいと思います。


フロア(マシン底部)の面積を縮小すると、マシンと路面の間を綺麗に流れる気流がリヤセクションに到達する前に剥離し、ダウンフォースレベルが低下してしまいます。特に今回縮小された範囲が後輪前部のエリアとなるため、駆動力を路面に伝え、コーナリング時の安定性に重要なリヤセクションのレベルが失われることとなります。まずは単純に「どのくらい速度が落ちたのか」みてみます。

《スピードトラップ比較》
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こちらは昨年11月に行われた第15戦バーレーンGP予選におけるスピードトラップ通過時の速度になります。チームによらず、速度順に掲載しました。バーレーン国際サーキットのスピードトラップはメインストレートエンドに設置されています。最速は速さに定評があったルノーのリカルドによる328.0km/hとなりました。2位も同じくルノーのオコンが続き、翌年迎える「アルピーヌ」を前に最後の奮闘をみせています。グラフには参考までに予選順位を記載しました。ポールポジションはCOVID-19感染前(もうこの時から潜伏していた?)メルセデスのハミルトンがレコードタイムを更新する形で獲得しましたね。速度をみると何と下から数えたほうが早い20人中17番目にあたる319.9km/hでした。最速のリカルドと比較すると、18km/hも速度差がありました。タイムは逆に1.155秒もハミルトンが速かったということで、F1はつくづく「速度が速いだけでは何の意味もなさない」ことを知らしめられますね。ちなみにフェルスタッペンは速度最下位317.4km/hで予選3番手、ドライバー20人の平均は322.9km/hでした。
昨年2020年の話はこのくらいにして、続いては先日3月中旬に行われた2021年開幕戦の予選と比較してみます。こちらも予選順位を追記していますので、参考までにご覧下さい。

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2020年と同じ尺度でグラフを作ったわけですが、全体的にだいぶ山が低くなりました。シーズンは違えど、間隔としては1年も空くことなくたかだか4ヶ月足らず、スピードトラップの位置も変更無し、ということはその低い分、今シーズンのレギュレーションによって速度低下がみられたということになります。
先程のグラフを見た後となると若干物足りなさも感じてしまいますが、2021年バーレーンGPのスピードトラップ最速は新生アストンマーティンに移籍したばかりのベッテルによる323.1km/hです。4ヶ月前の昨シーズンの平均値程度となっています。2位はベッテルと因縁のあるハースの新人マゼピンの320.9km/hであり、3位の角田くん以下に差をつけています。さっきも書いた通り、単にスピードトラップが速けりゃいいというわけではない(笑)角田くんやガスリーのアルファタウリ勢やウィリアムズの2人も速度的には上位ですね。ちょっと興味深いのは「速度の上位は予選で比較的下位に多い」点です。理由を色々考えたものの結論に至らず。ただチームの偏りをみていると、マシンの特性やセッティングの方向性によっているのかなと想像します。近年のF1マシンは直線の速さよりも「コーナーでいかにロスせず安定して走り抜けられるか」がタイムを削るカギとなっています。上位のチームは下位に比べてそのあたりの技術や工夫が機能しているということでしょうか。
もう一度最速のベッテルに注目すると、その速度は前年最速のリカルドと比べて4.9km/hの低下。平均値の比較は前年322.9km/hに対して315.5km/hで7.4km/hの低下となっており、ダウンフォース量10%低下を狙っていたことを考えると、直接速度に関してはそこまで大きな低下は示しませんでした。
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こちらはその2つのスピードトラップの差を示したものです。20人のドライバーのうち、4人がマシンを降り、4人が加入し、さらに4人のチーム移籍がありました。シート喪失と新加入の方については比較のしようがありませんので除外し、移籍に4人については気持ち悪いグラデーション表記として目立つようにしています。よって、昨シーズンと今シーズンをちゃんと比較できるのは20人のうち12人(チームカラー単色で表現)にまで絞られてしまいます。昨シーズンより今シーズンが速い場合は0より上向きにグラフが伸び、速度低下したものは下向きのマイナスで表現しました。
ただ1人、気持ち悪い色でプラスを示す異端児がいますが、それ以外についてはポールシッターもチャンピオンもマイナス側となりました。ベッテルはこんなところでも目立ってしまって、、。確かに昨シーズンまでのマシンに比べたら、今乗るマシンの方がパワーにおいて有利でしょうか。グラデーションとなる移籍組の速度差は大きく出たものの、それを除くとアルピーヌと名を変えつつ実質ルノーのオコンが最大値の-11.7km/hの低下。ほかフェラーリパワーユニットを搭載するルクレールが-9.5km/h。アルファロメオのライコネン、メルセデスパワーユニットを搭載するウィリアムズのラッセルが揃って-8.8km/hとなっています。チームこそ変わりませんがパワーユニット変更のあったマクラーレンのノリスも大きな低下量を示してはいますが、除外対象でいい気がします。ルノー系、フェラーリ系、そしてメルセデス系も各チームのシャシーに載せると大なり小なり速度低下を伴っています。こうしてみると、純粋なサンプル数は2人に絞られますが、ホンダパワーユニットはガスリーが-5.5km/h、フェルスタッペンは-3.8km/hに止めています。この結果がホンダ系2チームの今シーズンに強みになるのではないかとささやかに期待しています。

《最速タイム比較》
続いて予選時の最速タイムを比較したいと思います。今回は昨シーズンのコンストラクターランキング順に並べてグラフを作成しています。昨シーズンの第15戦バーレーンGP予選はこのような見栄えになります。
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長い方がタイムが遅いことになります。左からポールシッターでありチャンピオンのハミルトンからはじまり、自ずと右に向かうにつれてグラフが長く、タイムが遅くなっていく順列となっています。昨シーズンのバーレーンGPはシーズン終盤で概ねコンストラクターズランキングに近い形で予選順位も決まりつつありました。赤字のポールシッターであるハミルトンはバーレーン国際サーキットにおけるレコードタイムとなる1分27秒264で走破し、全車の平均値は1分28秒825となりました。ちょうどQ1を2番手通過したレーシングポイントのストロールが記録した1分28秒679がニアリーです。予めのお断りとなりますが、これらタイムは予選の「最終タイム」ではなく「予選中に記録された最速タイム」を採用しているため、ストロールはQ2に進出し12番手に終わったものの、Q1のタイムの方が速いため、そちらを採用しています。グラフの範囲に対して各タイムが低い位置に止まっています。これはこの後出てくる先日の開幕戦のタイムにグラフを合わせたためです。
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こちらが先日の開幕戦の予選タイムになります。尺度を合わせたため先程はあのような見栄えとなったわけですが、各車タイムが落ち、範囲いっぱいを使う形となりました。速度編の時も書いたように、たった4ヶ月でここまでタイムに変化が起きました。速度然りタイムについても、フロアの面積縮小以外にもタイヤの構造変更、さらには気温、路面温度や状況を加味する必要があります。ただmiyabikunはそれらを補正する術がないため、今回はそれらを無視して純粋なタイムだけ使って比較検討しました。タイヤコンパウンドについては概ね同じC4ソフトタイヤでの記録となります。
昨年のコンストラクターランキングと似通った勢力図が予想されつつも、少し変化がみられそうですね。平均値は破線の1分30秒709と出ました。そこからみると、中団に位置するアストンマーティンやアルピーヌに遅れがみられ、逆にフェラーリやアルファタウリが2台ともその水準を下回ってきました。タイム的にはアルファロメオもその2チームに近付いています。また昨年は各チームともチームメイトとの差は大きく表れていませんでしたが、今年のグラフはまだまとまりがない感じ。移籍組はまだ初戦ということもあって仕方無しか。一方でメルセデス、マクラーレン、フェラーリはチームメイト同士で近い位置につけています。
ポールポジションはフェルスタッペンの1分28秒997でした。これは昨年自身が記録した3番手タイムから1.319秒も遅く、10番手のクビアトを下回りQ2突破ギリギリのライン。タイム低下率は1.5%となります。リヤセクションに注力した改良を施したレッドブルですが、レギュレーションの影響を完全に埋めるには至っていません。
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速度編と同様に昨年と比較可能なドライバーについて、タイム差を割り出しています。移籍組を含め16人全員が昨年のタイムを下回り、プラスで上向きのグラフとなりました。平均値は+1.766秒となっています。そこから倍近く遅れを出してしまったアルピーヌのオコンによる+3.305秒が非常に目立ちます。ご存知の通りチームメイトはチャンピオン経験者とはいえ久し振りの本戦復帰を果たしたアロンソがQ3に進出する好走をみせました。アロンソとの差を埋め、さらには上回る走りをしないと、将来自分の首を絞めることにつながりますから、次戦以降は期待したいですね。またフェルスタッペンのポールポジション獲得の裏側にはチャンピオンチームであるメルセデスの苦戦もだいぶ手助けになりました。ハミルトン、ボッタスともに平均値を上回り、昨シーズンから2秒以上の遅れとなりました。噂にあるようにレーキ角の問題もあってか、フロアに関するレギュレーションとのマッチングがうまくいっていない様子がうかがえます。それと合わせて期待大とされたアストンマーティンは移籍組でアタックを妨害されたベッテルを除いたとしても、ストロールの位置も心配です。一回のミスで勢力図の入れ替わりを伴う中団ですから、シーズンの早い段階で改善する必要が露呈されました。
そんな中健闘したのはフェラーリ2台でルクレールは当然ながらマクラーレンからの移籍となったサインツに関しても、トップチームのメルセデスやレッドブルよりも遅れを最小限に食い止めることに成功しています。フェラーリが予選から好位置と言われた所以です。昨年までのパワー不足に悩まされた酷いマシンですから、その伸び代はライバルに比べて大きいですね。ドライバーだけでなく、マシンのネガティブさを打ち消し立て直して今後の更なる比較が期待できそうです。またリカルドの移籍だけでなくパワーユニット変更を伴ったマクラーレンもノリスとリカルドの差は小さく、平均値よりも低く表れており、開幕戦はひとまず成功したといえます。

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《セクター別比較》
最後はより細かく、昨年ポールを獲得したハミルトンと今年ポールポジションを獲得した頂上決戦を「3つのセクター毎」まで掘り下げてみます。各セクターはいつもの手作りサーキットレイアウトを参考に、セクター1は黄、セクター2が赤、セクター3は青で分けてみました。
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これも初めは2020年のデータから。
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秒単位のグラフで差が微小でグラフのバーだけで視覚的には判断しにくいため、バーの中の数字を参照下さい。上段がポールシッターのハミルトン、2段目が比較対象のフェルスタッペンとなります。昨年は全てのセクターでフェルスタッペンをハミルトンが上回り、特にパワーセクターであるセクター3で0.206秒もの差を築いていました。
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ところが今シーズンの開幕戦予選は立場が逆転してフェルスタッペンがハミルトンを全セクターにおいて上回ることに成功しています。昨年大きな差がついたセクター3は0.003秒上回り、さらにはインフィールドのセクター2で0.228秒の差を強みにポールポジションを獲得しています。セクター1や3はパワーユニットの出力やレスダウンフォースでカバーできますが、中低速コーナーで構成されたセクター2は逆に適切なダウンフォースやコーナリング時の安定性を求められますので、その観点からいくとメルセデスのマシンよりかはレッドブルの方が現レギュレーションに即した改良ができていることが証明されます。
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最後はハミルトンとフェルスタッペンそれぞれの各セクターにおけるタイム差をグラフ化しています。ハミルトン、フェルスタッペンとも各セクターで昨年よりもタイムが伸びてしまっているわけですが、ハミルトンは昨年と比べてセクター2で0.742秒も遅れが目立ちます。一方フェルスタッペンはセクター1での遅れが大きかったものの、セクター2の遅れはハミルトンより小さく抑えられたのが特徴的です。また全てのセクターにおいてハミルトンよりもフェルスタッペンの方が遅れを小さく止めたのが予選の決め手となり、0.4秒近く上回る結果となりました。

《まとめ》
バーレーン国際サーキットたった一つの比較ではありますが、現レギュレーションはストレートスピードに合わせてコーナリングスピードも落とすことに成功したといえます(スピードやタイムが落ちることが率直に嬉しいことと直結はしませんが)結果的には改良を読み違えたり、開発途上であると、その時点で出遅れ、それが運良くもメルセデス独走に待ったをかけるような状況となりました。レースはメルセデスのハミルトンが優勝を挙げたわけですが、バーレーンでのタイムをみる限り、全く相手にならないという状況にはならないのではないかと思います。今後控えているサーキットにおいても、このレギュレーション変更が大きく作用する所と小さい所と様々ありそうですが、コーナリングが肝となるサーキットは差が大きく表れるかもしれません。それまで各チームがどのような改良やセッティングを施してくるのか見ものです。

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今年のレースウィークは何をやろうかな。。そうだ、サーキットによっては「ココはポールスタートが絶対有利」とか「セカンドロウからの優勝も多い」なんて見方をしますよね。以前にこのブログでも「抜ける抜けないサーキット」ということで試算したことがあります。もちろんスタート位置が前であればあるほど有利であること間違いはありませんが、サーキットのレイアウトによってはスタート直後やターン1の入り方によって、2番手以降は優勝できないわけでもありません。ジンクス的な要素も含まれてしまいますが、今年は「サーキット別に優勝者は予選何番手が多かったか」を調べ、サーキットの特性やスタート直後のレース展開の予想に役立つものになればと思います。

何を調べていくのか、ですが各GP、サーキットの歴代優勝者の予選順位をみて、サーキット独自の特性や傾向を読み取っていきます。えー昨年は歴代のタイムをズラズラ並べたのに、また今回も予選ー。。ご安心下さい、予選には違いありませんが、着眼点が違います(笑)早速ですが、2021年の開幕戦を飾ることとなったバーレーンGPの舞台、バーレーン国際サーキットの優勝者の予選順位をみていきましょう。

《バーレーン国際の歴代優勝者の予選順位》
 04 M・シューマッハ ★ 予選P.P. →優勝
 05 アロンソ ★     予選P.P. →優勝
 06 アロンソ ★     予選4番手→優勝
 07 マッサ        予選P.P. →優勝
 08 マッサ        予選2番手→優勝
 09 バトン ★      予選4番手→優勝
 10 アロンソ       予選3番手→優勝
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 12 ベッテル ★     予選P.P. →優勝
 13 ベッテル ★     予選2番手→優勝
 14 ハミルトン ★    予選2番手→優勝
 15 ハミルトン ★    予選P.P. →優勝
 16 N・ロズベルグ ★   予選2番手→優勝
 17 ベッテル       予選3番手→優勝
 18 ベッテル       予選P.P. →優勝
 19 ハミルトン ★    予選3番手→優勝
 20 ハミルトン ★    予選P.P. →優勝

 ★はその年のチャンピオン
 予選P.P. →優勝:7回 43.8%
 予選2番手→優勝:4回 25.0%
 予選3番手→優勝:3回 18.8%
 予選4番手→優勝:2回 12.5%

バーレーン国際サーキットでのバーレーンGPは2004年から2011年の未開催と昨年のアウタートラックを用いたサクヒールGPを除いた全16回となります(昨年のサクヒールGPは割愛してしまいましたが、スタート位置やターン1の形状を考えたら、含めても差し支えなかったかもしれません)
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全16回のうち、ポールポジションスタートからの優勝が最多の7回となり、優勝率は43.8%でした。まだ他のサーキットを全てみたわけではありませんが、ポールスタート有利は間違いなさそうです。順位が下がるにつれて優勝率は下がり、予選最下位(というのも語弊がありますが)は4位、つまりバーレーン国際サーキットにおいて優勝したことのあるスターティンググリッドはセカンドロウまでということ。
バーレーン国際サーキットについてはまだ歴史が浅く、近年の勢力図で上位に来るマシンが素直に優勝を挙げる傾向があります。参考までにその年のチャンピオンに★を付けていますが、16回中11回、68.8%がチャンピオン獲得者で、それ以外の5回は当時の勢力図でも上位にいたフェラーリ勢となっています。つまりバーレーンは「運的要素よりは実力が素直に表れる」といえます。またバーレーンは土地柄、雨やスコールもありませんので、なおさら予選のみならず決勝の「雨頼み」は期待できないサーキットとなります。
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レイアウトをみてみると、ターン1は鋭角な右コーナーとなっており、ここはサーキット随一のパッシングポイントです。昨シーズンもここを使ったパッシングがみられたわけですが、このコーナーは案外奥深く、オーバースピードで進入したり、イン側から深く入り過ぎるなどでライン採りを失敗すると、続くターン2が近距離で左に切れますから、簡単にやり返されてしまうこともあります。近年の勢力図において、このターン1のパッシングで前に出る方法を使って勝利を掴み取るには、やはり隊列が長くなるレース中盤から後半を狙うよりかは「予選でより前列を獲り、スタートダッシュでターン1を奪う」もしくは「ライバルのピットアウトで前を押さえてしまう」という手法が王道に感じます。

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こんな感じでGPウィーク直前に予選位置と優勝の関係性をみていくことにしました。「1周目のターン1までに前に出てしまう」というのはどこのサーキットにも言えることですが、サーキットによってどのような傾向や違いがあるかは様子をみてみましょう。

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以前に昨シーズン調べていた「ポールタイムの変遷、推移」について、速度変換して時代別ににみてきました。覚えていますか?!(笑)今回はシーズン開幕前の大切な時期ではありますが、その続き「サーキット別」のデータを着目していきます。
簡単におさらいをしておくと、毎レース前に行われる予選でポールポジションを獲得したマシンについて、サーキット全長から平均順位を算出、そこから時代やレギュレーションによる変化や最も速い年やサーキットを割り出すというものです。前回は71年の歴史を持つF1においてどのような速度変位があるか、どの年が一番速いのかを割り出しました。今回はサーキット単位でみていくこととし、まずF1制定初年から昨年2020年までの対象サーキットの抽出数と平均速度の平均を列挙します。

《サーキット別抽出数と平均速度》
 アルバートパーク    24回 平均220.0km/h
 バーレーン国際     16回 平均213.6km/h ◯※
 上海国際        16回 平均204.7km/h
 ヴァレンシア市街地     5回 平均198.6km/h
 バクー市街地        4回 平均213.3km/h
 カタロニア       30回 平均212.6km/h ◯
 モンテカルロ市街地   66回 平均142.7km/h
 ジル・ヴィルヌーブ   40回 平均199.6km/h
 ポール・リカール    16回 平均209.4km/h
 レッドブルリンク    32回 平均229.8km/h ◯※
 シルバーストン     54回 平均218.9km/h ◯※
 ホッケンハイムリンク  37回 平均229.0km/h
 ハンガロリンク     35回 平均190.0km/h ◯
 スパ・フランコルシャン 53回 平均222.0km/h ◯
 モンツァ        70回 平均234.7km/h ◯
 マリーナ・ベイ市街地  12回 平均177.4km/h
 ソチ            7回 平均224.0km/h ◯
 鈴鹿          31回 平均223.1km/h
 COTA          8回 平均206.5km/h
 エルマノス・ロドリゲス 20回 平均187.9km/h
 カルロス・パーチェ   37回 平均206.8km/h
 ヤス・マリーナ     12回 平均203.5km/h ◯
 ニュルブルクリンク   41回 平均184.1km/h ◯
 マニ・クール      18回 平均204.4km/h
 エンツォ・フェラーリ  28回 平均211.9km/h ◯
 インディアナポリス     8回 平均210.6km/h
 セパン国際       19回 平均203.6km/h
 イスタンブールパーク    8回 平均215.8km/h ◯

 28/74サーキット 37.8%
 747/1,035戦 72.2%
 抽出サーキット全平均 207.1km/h
 ◯は2020年に開催、追加したデータを含む
 ※二開催サーキットは速い方のデータを抽出

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濃い色の棒グラフは今シーズン2021年に開催予定されているサーキット(上海国際は開催不透明のため、こちらに属する)で薄い色は既に現役から外れているサーキットとなります。上の一覧の◯マークとは異なりますのでご注意下さい。全74ある開催サーキットのうちの対象は28に止まりますが、ポイント対象となる1,035レースのうち747レースがこのグラフに入ってきます。近年まで続くサーキットから抽出していることもあって、グラフの大半は濃い色で示されます。上の一覧は各サーキットの平均速度を例に挙げていますが、これを年毎にグラフ化すると、こんな感じになります。IMG_8336
前回のまとめでも出てきたやつですね。訳がわからないくらいぐちゃぐちゃしてしまいます。さすがにこれでは何が何だかわからないため、1986年と87年の間を境目とし、2つに分けてみていくことにします。

《1986年までのサーキット別抽出数と平均速度》
 アルバートパーク      0回
 バーレーン国際       0回
 上海国際          0回
 ヴァレンシア市街地     0回
 バクー市街地        0回
 カタロニア         0回
 モンテカルロ市街地   33回 平均128.8km/h
 ジル・ヴィルヌーブ     9回 平均180.5km/h
 ポール・リカール    10回 平均205.2km/h
 エステルライヒリンク  17回 平均230.5km/h
 シルバーストン     20回 平均196.4km/h
 ホッケンハイムリンク  10回 平均224.2km/h
 ハンガロリンク       1回 平均161.5km/h
 スパ・フランコルシャン 21回 平均212.8km/h
 モンツァ        36回 平均219.4km/h
 マリーナ・ベイ市街地    0回
 ソチ            0回
 鈴鹿            0回
 COTA          0回
 エルマノス・ロドリゲス   9回 平均168.4km/h
 カルロス・パーチェ     7回 平均192.3km/h
 ヤス・マリーナ       0回
 ニュルブルクリンク   24回 平均167.0km/h
 マニ・クール        0回
 エンツォ・フェラーリ    7回 平均201.5km/h
 インディアナポリス     0回
 セパン国際         0回
 イスタンブールパーク    0回

 13/74サーキット 17.6%
 204/1,035戦 19.3%
 抽出サーキット平均 191.4km/h

IMG_8654
こちらが1986年以前の抽出したサーキットのデータ数と平均速度の平均になります。対象はガクンと減り204になっています。71年の歴史のほぼ半分にあたるこの時代は1シーズンのレース開催数が少ないこともありますが、今回の抽出対象外としているGPやサーキットも多くあるため、精度としては後半のグループよりも悪くなります。「平均速度の平均」は191.4km/hと200km/hに達しません。F1には違いないんだけど、今の時代のF1とは感じが違うように感じますよね。内訳をグラフ化したものを見てみましょう。
IMG_8661
対象は13サーキットということで、先程のぐちゃぐちゃグラフよりはだいぶ見易くなりました。サーキット毎に色の塗り分けをしていますので、この量なら追い切れると思います。全体的に右肩上がりのグラフになっています。グラフの下を一人這うのは茶色のモンテカルロ市街地です。非常にわかりやすい。ただ常に最低速サーキットに君臨し、幾度となくレイアウトを変えつつも様々なマシンレギュレーションに左右されず右肩上がりに速度向上している様は「マシンの性能向上の賜物」と言っていいでしょう。
速度上位のサーキットをみてみると、黄色のモンツァがF1創成期から高速の部類に位置しているものの、それに沿う形で薄いグレーも続いています。当時市街地サーキットに位置付けられたスパです。今の第2セクターのようなサーキット専用区間を走らず、南部の市街地を駆け抜けていた頃はバンピーながら線形がよかったため、平均速度は高めとなっています。スパの旧レイアウトが廃止され、さらにはモンツァにシケインが設けられた1970年代に入ると、それに代わって緑色のシルバーストンや紺色のエステルライヒリンク(現 レッドブルリンク)、水色のホッケンハイムリンクが高速サーキットとして名乗りを上げてきました。時期はちょうどF1での死亡事故が取り沙汰され、徐々に安全への配慮が始まった頃と重なります。ただ、危険サーキットの廃止やシケインなどで安全への配慮をしながらも、速さを求める技術向上も相まって、1980年代に入る頃は一度失った速度を戻すような「いたちごっこ」が始まることとなりました。ルノーに端を発するターボエンジンを搭載する80年代前半までにはシルバーストンやエステルライヒリンクにおいて平均速度は260km/h近くに達しています。
IMG_8653
サーキット単位で平均速度をグラフ化しました。この時代はエステルライヒリンクが平均230.5km/hで最も速い値となり、2番目はホッケンハイムリンクの平均224.2km/h、3番目がモンツァの平均219.4km/hとなり、ほかスパ、ポール・リカール、エンツォ・フェラーリ(イモラ)までが平均200km/hオーバーという結果でした。起伏がある上に速いエステルライヒリンクが危険とされた理由がよくわかります。また最近復活したポール・リカールもミストラルストレートにシケインの無かった時代で平均速度は高めに出ています。なお、この時代の抽出サーキットの平均速度は191.4km/hとなっています。

《1987年以降の平均速度変遷》
ここからは日本でも全戦F1中継が始まった比較的近代の1987年以降をみていく訳ですが、まずは正直ベースのグラフをご覧下さい。
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ここからシーズンのレース数も数を増し、対象(抽出した)サーキット数が増えるため、パワーユニットが切り替わる2005年と06年に境目を入れて表現しましたが、、ぐちゃぐちゃ過ぎて訳がわかりません。数以上に悪さをしているのは「ウェットによる平均速度の落ち込み」です。これじゃあ知りたいことが何も入ってこないため、1987年以降のわかる範囲でウェット路面の予選も対象から外すようにしました。

《ウェットを除く1987年以降の抽出数と平均速度》
 アルバートパーク    23回 平均221.7km/h
 バーレーン国際     16回 平均213.6km/h
 上海国際        14回 平均208.2km/h
 ヴァレンシア市街地     5回 平均198.6km/h
 バクー市街地        4回 平均213.3km/h
 カタロニア       30回 平均212.6km/h
 モンテカルロ市街地   33回 平均156.6km/h
 ジル・ヴィルヌーブ   30回 平均205.9km/h
 ポール・リカール      6回 平均216.5km/h
 レッドブルリンク    14回 平均232.9km/h
 シルバーストン     33回 平均233.4km/h
 ホッケンハイムリンク  26回 平均233.3km/h
 ハンガロリンク     33回 平均191.7km/h
 スパ・フランコルシャン 28回 平均231.9km/h
 モンツァ        32回 平均253.1km/h
 マリーナ・ベイ市街地  12回 平均177.4km/h
 ソチ            7回 平均224.0km/h
 鈴鹿          30回 平均224.0km/h
 COTA         7回 平均210.4km/h
 エルマノス・ロドリゲス 11回 平均203.9km/h
 カルロス・パーチェ   28回 平均211.8km/h
 ヤス・マリーナ     12回 平均203.5km/h
 ニュルブルクリンク   17回 平均208.2km/h
 マニ・クール      17回 平均207.3km/h
 エンツォ・フェラーリ  21回 平均215.4km/h
 インディアナポリス     8回 平均210.6km/h
 セパン国際       15回 平均203.6km/h
 イスタンブールパーク    7回 平均221.2km/h

 28/74サーキット 37.8%
 519/1,035戦 50.1%
 抽出サーキット平均 212.5km/h

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全抽出747戦中、1986年以前が204、さらにウェット路面の予選(と思われる)24を差し引いて、519戦が対象で残りました。ウェットの予選が本当にたったの24しかなかったか、一応ビデオと書籍で確認したのですが、怪しい気がする(笑)IMG_8658
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こちらでグラフを再作図すると、なかなか見易い見栄えとなりました。全てのグラフの変化までは追い切れませんが、目立つところをいくつかみていくと、1986年以前までは高速の部類に属していたシルバーストンが1991年にガクンと速度低下しています。これはマシンの性能低下でなく、皆さんお馴染みのマゴッツ、べケッツ、チャペルのS字化やブルックランズ、ルフィールドといったかぎ型のインフィールドセクション設置など、レイアウトの大幅変更によるものです。また逆にモンテカルロ市街地に次ぐ低速サーキットのイメージが色濃いハンガロリンクはNAエンジン統一元年の1989年に飛躍的に速度が増しています。これもレイアウト変更によるもので、速度低下ならぬ「速度向上」を目的としてシケインを廃止したことによります。ほか目立つところとしては先日も書いたように1994年の死亡事故に伴い、マシン側のみならずサーキット側の安全対策が強化されたこともあって、ここで一度各サーキットにおいてガクンと速度が低下されました。死亡事故はレギュレーション変更以上に大きな影響として表れています。
近代の2006年以降は多少の上下はありつつも各サーキットの「位置付け」が比較的明確に表れているようにみえますね。一時期は最速の名を奪われたモンツァは一つ異次元の平均250km/hオーバーの領域でF1最速サーキットに君臨しています。次の250km/h〜200km/hの速度域は層が厚く、緑のシルバーストンやグレーのスパを筆頭にハンガロリンクまでも現在はこのグループに属します。様々なレギュレーション変更や勢力図の移行がありながらも、各サーキットが同じように上昇や降下をする様子はまさしく技術力の対抗というべきでしょうか。現パワーユニットになってからも各サーキットが一様に速度向上をみせているところも興味深いです。
IMG_8652
1987年以降の平均速度も同様の棒グラフにしてみました。抽出サーキットが増えたことに併せて86年以前はそう多くなかった平均速度200km/h超えが非常に増えました。平均速度は212.5km/hとなっています。200km/hに満たないのは28サーキット中、モンテカルロ市街地、マリーナ・ベイ市街地、ハンガロリンク、ヴァレンシア市街地の4箇所でした。

《サーキット別平均最高速度ベスト&ワースト10》
   1 264.4km/h モンツァ                          2020年
   2 259.0km/h シルバーストン               1985年
   3 256.6km/h エステルライヒリンク    1987年
   4 252.2km/h ホッケンハイムリンク    1991年
   5 249.0km/h スパ・フランコルシャン 2020年
   6 240.1km/h 鈴鹿                                  2019年
      240.1km/h エンツォ・フェラーリ     2020年
   8 238.1km/h ポール・リカール            2019年
   9 237.2km/h アルバートパーク            2019年
 10 230.6km/h ソチ                                  2020年
      230.6km/h カルロス・パーチェ         2018年
 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 19 215.5km/h マニ・クール                    2004年
 20 215.4km/h 上海国際                           2019年
 21 215.0km/h バクー市街地                    2018年
 22 214.9km/h インディアナポリス         2004年
 23 214.7km/h ハンガロリンク                2020年
 24 211.0km/h ヤス・マリーナ                 2019年
 25 208.5km/h エルマノス・ロドリゲス  1992年
 26 201.2km/h ヴァレンシア市街地         2011年
 27 189.8km/h マリーナ・ベイ市街地     2018年
 28 171.4km/h モンテカルロ市街地         2019年

サーキット別平均速度の最高値の上位と下位の10傑とそのシーズンに着目しました。最速のサーキットとシーズンは先日の「年代別」のまとめで書いたように、昨年のモンツァが歴代のF1の最速ラップとなりました。ただ驚きなのはラップレコードを多く塗り替える中、歴代2番目に1985年のシルバーストン、3番目はエステルライヒリンク最終年の1987年が入っています。どちらも今みるそれらサーキットよりも単純かつ滑らかなコーナーで構成され、さらには今よりもハイパワーなマシンが採用されていた時代です。今では性質がかなり変わりましたが、低ドラッグで森を駆け抜けていた頃のホッケンハイムリンクも上位に来ています。テクニカルなイメージの強い我らの鈴鹿も2019年にサーキット単位でみれば、歴代6番目タイの240.1km/hとなります。幅員が狭くテクニカルで高速となれば、繊細で攻略には難しいサーキットに数えられます。
一方で「遅い方の最速」はやはり市街地サーキットが名を連ねてきます。意外なものとしては2016年にF1の予選瞬間最高速度386km/hを記録したバクー市街地が、一周トータルで評価するとだいぶ下のランクとなりました。予選として結果的に8番手と瞬間的に速いこととポールポジションはまるで異なるものであることを体現しているかのようです。

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最後は参考までに各サーキットの平均最高速度と平均最遅速度の速度域をグラフにしてみました。当然といえばそれまでですが、グラフの帯の長いところは多くの時代でさらに様々なレイアウトで行われているため幅の広い速度域を示し、開催回数が少ない程対象も少ないため大きくブレないという結果になりました。シルバーストンは最速259.0km/hに対して最遅が151.1km/hとその差は107.9km/hでした。同じシルバーストンでも全く性質が異なるサーキットにみえてきます。モンテカルロ市街地の速度はある意味F1において規格外です。華やかさや伝統も他のサーキットと比べて規格外か。

《今回の「サーキット単位」の検証の結論》
・モンツァ最速は変わりないが異なる時期もある
・速さの決め手は直線長さより滑らかなコーナー
・レギュレーションのみならずレイアウト変更の影響も大
・鈴鹿も世界的には速いサーキットの部類

「ポールタイムでみる」と題した割には結局速度変換した比較となりました。こうしないと、時代もサーキットも異なる予選を一様に評価できませんでした。もっとあらゆる角度でみればまだまだ違いや特徴は出てきそうですが、取り留めないのも結論に困ってしまいますので、ひとまずこの辺で整理と検証を止めたいと思います(笑)

FullSizeRender
ひとえに予選の1ラップとはいえど、速さを追求するその中に多くの技術や努力、経験が凝縮されています。また近年は特にスタート位置を決めるこの予選の速さや順位はF1を制する上でとても重要なファクターとなっています。今後も新たなサーキットが生まれ、レイアウト変更され、レギュレーションも変わり、これらの歴史は上書きされていくことと思いますが、新たな記録や感動が生まれることもまた楽しみであり、今後の予選の見方が少し変わったように感じます。

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バーレーン合同テストのまとめ2回目。今回は「タイム、タイヤ編」になります。走行距離や周回数も含め、いつの時代も特にテストのタイムはアテにならないと言われていますよね。確かにmiyabikunもそれには大いに同意しますが、やはりファンならマシンの出来栄えは気になるところです。現時点で限りある貴重な2021年マシンのデータですし、少しでも今シーズン序盤の勢力図を読み取るヒントになればと思い、例年通り集計、整理しました。後半はちょっとした「数字遊び」をしてみましたのでお付き合い頂ければと思います。

《ファステストラップベスト10(全タイヤより)》
まずはタイヤコンパウンドによらず単純に3日間のラップタイムベスト10を挙げていきます。

   1 1分28秒960 フェルスタッペン 3日目 C4
   2 1分29秒053 角田裕毅               3日目 C5
   3 1分29秒611 サインツ               3日目 C4
   4 1分29秒766 ライコネン           3日目 C5
   5 1分30秒025 ハミルトン           3日目 C5
   6 1分30秒117 ラッセル               3日目 C5
   7 1分30秒144 リカルド               3日目 C4
   8 1分30秒187 ペレス                   3日目 C4
   9 1分30秒289 ボッタス               2日目 C5
 10 1分30秒318 アロンソ               3日目 C4

ウィリアムズのニッサニーを含めた全21人中、ドライバーが被ることなく上位10人が入っています。9番目のボッタスを除いた9人が最終日3日目に速いラップを出しており、タイヤはC5またはC4で記録されたものになります。タイヤによる訳はこの後みていきますが、今回の3日間、雨は当然降らずドライタイヤで行われ、そのうち最も硬いC1を除いたC2から C5の4種(アストンマーティンについてはテストタイヤも装着)で行われています。
最速はホンダラストイヤーを背負って立つレッドブルのフェルスタッペンがC5よりワンランク硬いC4にて1分28秒960を記録しています。グリップに富むC5勢を差し置いてのトップとなれば、所詮テストとはいえ心強い結果ですね。続いたのは僅か0.093秒差のアルファタウリ角田くんがC5で記録した1分29秒053となっています。タイヤコンパウンド的に有利ではありますが、何せ角田くんはF1一年生です。並み居る先輩ドライバーを差し置いてのこの位置は周囲を驚かせましたね。3番目、4番目は昨シーズン大コケに終わったフェラーリパワーユニット勢が入り、その4番手アルファロメオのライコネンまでが1分29秒台となります。
気になるメルセデスパワーユニット勢はというと、ハミルトンがC5タイヤを履き3日目で記録した5番手タイム1分30秒025が最速となり、以降ラッセル、リカルド、ボッタスまでがベスト10に入りました。21人のうちメルセデスパワーユニット搭載ドライバーは9人おり、その半数の4人が多いと捉えるか少ないと捉えるかは人それぞれの考えによるかと思いますが、多くの方はテストとはいえ、少ないという印象を持たれる方が多いのではないかなと思います。一応 4チームのうち1チームを除いたチームの一人ずつは入っているし、テストプログラムや装着タイヤもチームによってそれぞれですから、一概に調子がよくなさそうと捉えるのは早いけど、ご存知の通りメルセデスパワーユニット搭載車はトラブルを多くさらけ出す内容に終わりました。特にトップ10入りできなかった1チーム、アストンマーティンの出来も気になるところです。こんなはずではなかったのに、、なんて思っているのではないでしょうか。

《タイヤ別チーム別ファステストラップ》
チーム別、タイヤコンパウンド別で記録されたファステストラップをグラフで表現しました。
IMG_8646
今では馴染みのない色遣いにはなりましたが、最も柔らかいC5はピンク、C4は紫、C3が黄色、C2は白とし、参考までに昨シーズン11月末に行われた第15戦バーレーンGP予選でメルセデスのハミルトンがC4で記録したポールポジションタイムを紫破線で示しています。
各コンパウンドで各チーム似たような長さの棒グラフになりました。その中でもアストンマーティンのC3、ハースのC2、ウィリアムズのC3がずば抜けて遅いタイムとなっています。除外したいところですが、テストの生データとして残しておきます。このままでは見辛いので昨年と同様に各タイヤコンパウンド別にグラフ化してみていきたいと思います。

IMG_8645
 C5            平均:1分30秒051
 メルセデス・M     1分30秒025
 レッドブル・H       -
 マクラーレン・M      -
 アストンマーティン・M 1分30秒460
 アルピーヌ・R       -
 フェラーリ・F     1分30秒886
 アルファタウリ・H   1分29秒053
 アルファロメオ・F   1分29秒766
 ハース・F         -
 ウィリアムズ・M    1分30秒117

最も柔らかいコンパウンドであるC5を装着してテストに臨んだのはメルセデス、アストンマーティン、フェラーリ、アルファタウリ、アルファロメオ、ウィリアムズの6チームです。一般的にはタイム的に最も速いラップを築けるタイヤではありますが、来週行われる開幕戦バーレーンGPでは使用されないタイヤです。この中で最速ラップとなったのはアルファタウリの角田くんによる1分29秒053でした。タイムとしてはC4を履いた昨年のポールポジションに程遠いもので、全力で走っていないことは公然の事実ではありますが、メルセデスやフェラーリがいる中で上回っているというのは素直に嬉しいですね。

IMG_8644
 C4         平均:1分30秒464
 メルセデス・M       -
 レッドブル・H     1分28秒960
 マクラーレン・M    1分30秒144
 アストンマーティン・M   -
 アルピーヌ・R     1分30秒318
 フェラーリ・F     1分29秒611
 アルファタウリ・H   1分30秒828
 アルファロメオ・F     -
 ハース・F       1分31秒718
 ウィリアムズ・M    1分31秒672
 (参考)2020P.P.    1分27秒264

続いておそらく開幕戦バーレーンGPでポールポジションを決めることになるであろうC4です。参考までに昨年のキングが歴代最速を更新した1分27秒264を併記しておきます。C4はメルセデス、アストンマーティン、アルファロメオの3チームを除く7チームで使用され、最速は先程みた今回のテストにおいて最速となるフェルスタッペンの1分28秒960でした。同じコンパウンドとはいえ、昨年のポールポジションタイムと比べると1秒696も差があります。テストなのでまだフルパワーのタイムアタックではない事、それに加え今シーズンのマシンレギュレーションには「フロア面積の縮小」が盛り込まれました。ダウンフォース量が低下するということは、多少なりともコーナリングの速度低下、特にリヤのスタビリティ低下に繋がりそうです。

IMG_8643
 C3         平均:1分32秒132
 メルセデス・M       -
 レッドブル・H     1分30秒674
 マクラーレン・M    1分30秒661
 アストンマーティン・M 1分35秒041
 アルピーヌ・R     1分31秒310
 フェラーリ・F     1分30秒486
 アルファタウリ・H   1分32秒231
 アルファロメオ・F   1分31秒945
 ハース・F       1分32秒053
 ウィリアムズ・M    1分34秒789

タイヤコンパウンドの中央に位置し、バーレーンGPのみならず全てのサーキットに用いられることとなるC3タイヤはメルセデスを除く9チームで使用されました。先に話してしまうと、メルセデスは今回使用された 4種類のうち、一番柔らかいC5と一番硬いC2の2種類しか使用しませんでした。調整レベルのペースでもC3を使ってくれたら各車比較しやすかったのに(笑)最速は何と久々にフェラーリが僅差でマクラーレンとレッドブルを上回りました。フェラーリが上位に来ると「F1」って感じがしますよね。まだテストだけど。アストンマーティンとウィリアムズの遅れ方が尋常ではありません。失礼ながらウィリアムズは呑み込みやすいけど、まさかアストンマーティンがこんな位置に来ると思いませんでした。

IMG_8642
 C2         平均:1分32秒914
 メルセデス・M     1分32秒406
 レッドブル・H     1分31秒682
 マクラーレン・M    1分32秒203
 アストンマーティン・M   -
 アルピーヌ・R     1分32秒339
 フェラーリ・F       -
 アルファタウリ・H   1分32秒727
 アルファロメオ・F     -
 ハース・F       1分36秒127
 ウィリアムズ・M      -

今回の合同テストで最も硬いコンパウンドとなったC2はメルセデス、レッドブル、マクラーレン、アルピーヌ、アルファタウリ、ハースの6チームが使用しています。タイム的には新人2人が不安でしかないハースを除く5チームが僅差であり、最速はレッドブルの1分31秒682です。まだテストの段階ですし、フルパワーのラップタイムでないことを勘案しても、ハースのタイムはやはり不安。マゼピンが最終日3日目にC4で1分31秒718のタイムを出しているものの、最下位のタイムです。下馬評でもちらほら囁かれていますが、今シーズンはアルファロメオやウィリアムズにも敵わない位置にきてしまいそうな気がしてなりません。

《テストから読み取る各コンパウンドのタイム差》
4種類のタイヤコンパウンドにおいて、各チームのトップタイムを平均化して、今回の合同テストの目安になるものを算出しました。

 C5 平均:1分30秒051
 C4 平均:1分30秒464 C5+0秒413
 C3 平均:1分32秒132 C4+1秒668
 C2 平均:1分32秒914 C3+0秒782

上から下にタイヤが硬くなっていく訳ですが、ラップタイムについてもその通り上から下につれて遅くなるという結果となりました。一つ下のコンパウンドと差をみていくと、C4はC5の0.5秒落ち、C3はC4の1.7秒落ち、そしてC2はC3の0.8秒落ちとなります。C4とC3の差が大きいですね。要因はC3のウィリアムズとアストンマーティンによる遅れでしょう。これが真の実力差と思えない差ですので、正常なタイムを刻めていれば、こんなに差は開かないはずです。C3のみが異常値であればC2との差は縮まるものですが、C2も他のコンパウンドに比べて差が出てしまっています。こちらはハースの遅れに引っ張られる形となりました。

以上が先日行われたバーレーン国際サーキットでの合同テスト結果です。あくまで結果として表れた数字なので、砂ほこりやマシントラブル等々の出来事以外、語りようがありません。ただココで終わればmiyabikunは単なるおっちゃん。この先はフィクションではありますが数的根拠を使いながら「バーレーンGP予選のタイム」を占ってみたいと思います。
以前も無理矢理こじつけてカタロニアサーキットのポールタイムを予想していました。今回のバーレーン合同テストは過去に例がありませんので、より無理矢理感はあると思います。当たるも八卦、当たらぬも八卦ということで恨みっこ無しでお付き合い頂ければ幸いです。
まず昨年のバーレーンGP予選のポールポジションを振り返っておきましょう。
IMG_7314
「感染前」のハミルトンがソフトタイヤ(C4)で最後の最後に叩き出したポールタイムは1分27秒264でした。今回のテストでC4最速だったのはフェルスタッペンの1分28秒960で差は1秒696です。これではチームやマシンもドライバーも違うし、パラメータが少ないため割り出すには至りません。そこでいくつかの工程を経てポールポジションタイムまでもっていこうと思います。
今回のテストで最も多くのチームがテストしたタイヤコンパウンドはC3でした。しかし肝心なメルセデスは唯一記録がないため、メルセデスのC3タイムを「想定」する必要があります。メルセデスのC2は1分32秒406でした。こちらから先程割り出したC3とC2の差を使って、メルセデスの抜けたC3タイムを補います。

 メルセデスのC3を想定
  1分32秒406 - 0秒782 = 1分31秒624

《メルセデス想定を含めたC3最速タイム》IMG_8641
 フェラーリ・F     1分30秒486
 マクラーレン・M    1分30秒661
 レッドブル・H     1分30秒674
 メルセデス・M    (1分31秒624)
 アルピーヌ・R     1分31秒310
 アルファロメオ・F   1分31秒945
 ハース・F       1分32秒053
 アルファタウリ・H   1分32秒231
 ウィリアムズ・M    1分34秒789
 アストンマーティン・M 1分35秒041

各チームを並べるとこのような形になりました。グラフは順番を入れ替え、速いタイムを左側とし、想定したメルセデスは少し薄めの表現としています。メルセデスはアルピーヌとアルファロメオに挟まれた5番手に位置します。
今年の開幕戦バーレーンGPはC4をソフト、C3をミディアム、C2がハードタイヤとなるため、予選はソフトタイヤのC4を使って争うことが予想されますが、今回のテストではC4のデータも少なく、メルセデスも計測していないため先程全チームが揃ったC3のタイムをC4化してあげる必要があります。C3はC4の1秒668落ちですので、その分を減じてみます。

(例)メルセデスの想定C3をC4化
  1分31秒624 - 1秒668 = 1分29秒956

さらに今回のテストペースを予選仕様にしてあげる必要があります。フェルスタッペンによるC4最速と昨シーズンのポールポジションとの差である1秒668を減じて今シーズンのバーレーンGP予選予想タイムとします。

(例)メルセデスの想定C4を「予選仕様」化
  1分29秒956 - 1秒696 = 1分28秒260

これらから導き出された各チームの予選予想タイムはこちらです。

《C4タイヤでのバーレーンGP予選予想タイム》
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 フェラーリ・F    (1分27秒122)
 マクラーレン・M   (1分27秒297)
 レッドブル・H    (1分27秒310)
 アルピーヌ・R    (1分27秒946)
 メルセデス・M    (1分28秒260)
 アルファロメオ・F  (1分28秒581)
 ハース・F      (1分28秒689)
 アルファタウリ・H  (1分28秒867)
 ウィリアムズ・M   (1分31秒425)
 アストンマーティン・M(1分31秒677)

メルセデスは先程割り出した順位のまま5番手の1分28秒260。最速はフェラーリの1分27秒122という結果になりました。昨シーズンのポールタイムを辛うじて上回り、他はそれを下回っています。ドライバー変更は様々あり、マシンは「フロア面積の縮小」があるため、タイム低下が予想されていますが、まあまあいい感じの位置かなと思っていますがいかがでしょうか。さすがにメルセデスがこんな位置のままでいるわけではないでしょうし、多くの期待を背負うアルファタウリがだいぶ後方に追いやられ、ウィリアムズとアストンマーティンがとんでもないタイム差になってしまいましたが、この辺はこうにはならないことを祈りましょう。

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最後はギャグっぽい検証になりましたが、これでシーズン前合同テストのまとめと開幕戦バーレーンGP予選タイム予想を終わります。来週いよいよF1が我々の前に戻ってきますね。待ち遠しいです。

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