F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

カテゴリ: 過去のGP

先日あれだけホセ・カルロス・パーチェ(インテルラゴス)でのブラジルGP予選をみてきたっていうのに、今回振り返るのは1982年第2戦ジャカレパグア(のちのネルソン・ピケ)で行われたブラジルGPです。ブラジルGPには間違いないけど、繋がってなーい(笑)今シーズンはブラジルGPも無いことだし、何でもアリ。
1982年は先日オランダGPで初めて取り扱いました。今回は2回目で「過去のレース」シリーズで現時点での最古のレース更新となります。キャラミでの開幕戦南アフリカGPは前年チャンピオンのピケがリタイヤする一方、ターボが自慢のルノーがポールトゥウィンを飾ってこの第2戦を迎えています。シーズンはまだ始まったばかり。当時はマシンに「グラウンド・エフェクト」いわゆる地面効果に依ったマシンが主流となっていました。マシンフロアに飛行機の翼をひっくり返したような形状を採り、飛行機とは逆に地面に押さえつけるような原理でダウンフォースを得るという画期的な技術ではありましたが、マシンがひとたび挙動を乱したりすると、一気にリセットされて浮き上がってしまうというリスクと紙一重の特性もありました。

予選は開幕戦に続いてルノーのプロストがポールポジションを獲得。2番手もターボエンジンを積むフェラーリのG・ヴィルヌーブが獲り、ターボ車がフロントロウを占めています。ノンターボ(NA)車の最上位はウィリアムズで3番手のK・ロズベルグ、続いてマクラーレンのラウダが4番手となっています。キャラミよりは低速基調のジャカレパグアでもターボ勢が猛威を振るうのか?!

《予選結果》
 1 A・プロスト  (ルノー・R・MI)
 2 G・ヴィルヌーブ(フェラーリ・F・GY)
 3 K・ロズベルグ (ウィリアムズ・Fo・GY)
 ※MIはミシュラン、GYはグッドイヤー
  Foはフォード

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決勝のスタート!画像があまり良くないので、見辛いかもしれませんが、とにかく路面が酷いです。4回に分けて舗装したかのような継目が遠目のカメラでもはっきり見て取れます。一般道であれば車線毎に打ち継ぐのはよくあることですが、ここはサーキットですからね。規格が非常に良くない。スタートでモタつく黄色いプロストに代わって、フェラーリのエースとして名高いヴィルヌーブがトップに立ちます。
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ロズベルグの攻撃も何のその。
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プロストからの攻めも怖くない!さすがフェラーリのチャンピオン獲得を託された男です。

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レースが進行するにつれ、予選7番手に甘んじたチャンピオン、ピケのペースが上がっていきます。ココは俺の地元だよ、と。ノンターボのブラバムでターボのルノーをあおる。
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次なる標的はいよいよトップをひた走るヴィルヌーブです。
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NP「おい。兄ちゃんもターボだよな。見てな」
ロズベルグも復調をみせ、ピケとセットでヴィルヌーブ狩りに向かいます。
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スーッと近付いて
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インに追いやる。ヴィルヌーブは左側を脱輪して制御できず
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スピンしながら外側へ。
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NP「ふん、あいつビビってやんの。可愛いな」
ピケとヴィルヌーブのマシンは触れ合っていません。ピケの巧み勝ち。今でこそこのような「プレッシャーによるバトル」はだいぶ減ってしまいましたが、昔はこうした駆け引きや揺さ振りでライバルを追い込んでいく手段は定石でした。

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こちらは同じブラバムでも、ピケの相方パトレーゼの方です。マシンを半分グリーンに落として、何やら様子がおかしいです。
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あー回っちゃうー
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ほぼトラックを横断する形のスピン。リオ・デ・ジャネイロの暑さとこの酷い路面により、意識朦朧になってしまいました。トラック復帰しようと試みるもimage
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あらら真っ直ぐに走れず、また同じようにくるくるしちゃっています。よくこの状態で自力帰還できたなぁ。コクピット内でほぼ死んでいる。。image

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ヴィルヌーブをかわした後、順調にラップを重ねるピケは初の母国優勝がみえてきました。1975年のC・パーチェ以来の快挙で観客も大賑わい。image
あーあ、トラックにまでこんなに飛び出しちゃって。喜ばしいことだけど、後続も来るんだし危ないよ!
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《決勝結果》
 1 N・ピケ   (ブラバム・Fo・GY)
 2 K・ロズベルグ(ウィリアムズ・Fo・GY)
 3 A・プロスト (ルノー・R・MI)

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表彰式はピケ嬉しい嬉しいシーズン初優勝、母国初優勝のはずなのに、こちらも様子がおかしいですね。2位のロズベルグ、3位のプロストも異変を感じる。image
おっとっと、、、
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喜ぶどころか、立っていられずグニャリと力尽きる。パトレーゼ同様にさすがのピケも限界だったんですね。出走26台中、完走は12台とかなりサバイバルなブラジルGPとなりました。
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しかし、このレースはこれで終わりではありませんでした。トップ2台はフィニッシュ後にブレーキ冷却水を足して、最低車体重量をクリアしたとのタレコミがあり審議。後日裁定が下りました。

《後日最終結果》
  失格 N・ピケ   (ブラバム・Fo・GY)
  失格 K・ロズベルグ(ウィリアムズ・Fo・GY)
  1 A・プロスト (ルノー・R・MI)
  2 J・ワトソン (マクラーレン・Fo・MI)
  3 N・マンセル (ロータス・Fo・GY)

優勝のピケと2位ロズベルグが失格。3位以下が繰り上がりとなりました。これを不服としたFOCA(Formula One Constructors Association の略で現在でいうFOTAに相当)系に属するチームが第4戦サンマリノGPの出走を辞退し、26台中14台の参戦、完走はたった5台という非常にシラけたレースを行うまでに発展してしまいました。1982年シーズンはご存知の通りK・ロズベルグによるフィンランド人初、わずかシーズン1勝でのチャンピオン獲得となりましたが、もしこのブラジルGPの失格やサンマリノGPの不参加が無ければ、チャンピオン争いも異なる結果になっていたかもしれません。

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「記録は塗り替えるためにある」
どんなジャンルにおいても、抜かれる側の者が決まって言うセリフです。もちろん歴史が長く続く以上、いつまでも昔の記録ばかりを追いかけるわけにはいきません。ことにF1はエンターテインメントだけではなく、四輪最高峰に位置する「スポーツ」です。日々進化や向上が求められます。今回はある者の偉大な記録に並んだ瞬間がみられた、今から20年前にあたる2000年第14戦イタリアGPを振り返ります。
F1において2000年と聞けば、どんな年だったか頭に浮かぶ方も多いと思います。このブログで取り扱うこと4回目です。この年はマクラーレンのハッキネンによるチャンピオン3連覇がかかったシーズンでした。ところが前年99年にコンストラクターズチャンピオンを獲得したフェラーリの勢いが止むことはなく、そう簡単にハッキネンに3連覇をもたらしてくれそうにありません。前戦ベルギーGPまでにランキングトップのハッキネンは4勝、9回の表彰台を獲得。対してフェラーリのM・シューマッハは5勝、8回の表彰台獲得と非常に熾烈な争いを繰り広げています。日本人ドライバーは残念ながらこの年から不在となりました。
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この年からモンツァは第1シケインである「バリエンテ・レティフィーロ」を改良、右側に一つ折れる線形に変更になりました。全力スタートダッシュののちに待ち構えるこのシケインは昔も今もモンツァにおける限られたパッシングポイントでもあり、渋滞ポイント。

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ベルギーGPでは雨上がりのケメルストレートで劇的逆転勝利をおさめたハッキネンでしたが、イタリアの予選となるとフェラーリ勢に圧倒されてなかなか前に出られません。フェラーリは改良したリヤウィングを搭載して見事フロントロウを獲得。
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「おい、ウチにとっておきのモノは無いのか?!」
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残念ながらありません。決勝は敵陣の地元で高く厚い壁がハッキネンの前に立ちはだかります。

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《予選結果》
 1 M・シューマッハ(フェラーリ・F)
 2 R・バリチェロ (フェラーリ・F)
 3 M・ハッキネン (マクラーレン・M)
 ※タイヤはブリヂストンのワンメイク

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スタートは3番手ハッキネンが絶好のスタートを決め、ひとまずバリチェロをかわして2位浮上。
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新シケイン手前、中団で変な姿勢なのが一台。やはり混乱する。
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土煙にタイヤスモーク、ショートカットはモンツァあるある
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混乱はまだ続きます。第2シケイン「バリエンテ・ロッジア」で黄色いジョーダンからタイヤが吹き飛ぶ。
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あーあ、ぐちゃぐちゃしている。
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フェラーリ一台、そしてマクラーレンも一台土煙の中に。
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「活きの良さそうなクロマグロ」の如く縦に一尾。アロウズのデ・ラ・ロサの模様。
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冗談じゃない!とジョーダンから出走の地元トゥルーリも激おこ。ドライバーには怪我はありませんでしたが、不幸な事にコースマーシャル一人がマシンの破片によって命を落としています。
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一気に6台が1周目の騒動で消えつつも、赤旗再スタートとはならず、セーフティカーで事を鎮める。

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10周目、セーフティカーがこの次の周で退去するぞー
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混乱を潜り抜け、珍しく3位まで浮上したBARのJ・ヴィルヌーブ。
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右はベネトン、左はウィリアムズからデビューした20歳のバトンがコースアウトしながら猛スピードで追い抜いていく。まだ正式に再スタートしていないのにどういうこと?!
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これは先頭のM・シューマッハが再スタートの間合いを見計らうために急減速を入れたためで、驚いた後方が乱れてしまったわけです。バトンは結局マシンを壊し、その先に控えるパラボリカを曲がり切れずジ・エンド。巧みな(姑息な)先輩によるF1の洗礼を浴びています。
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2位を走行するハッキネンはM・シューマッハを後方から見つめつつも、なかなか射程圏内に入れずにいます。2位でもランキングトップは維持できますが、このシーズンはこの後アメリカ、日本、マレーシアの3戦を残しています。縮められては3連覇が怪しくなってしまう。
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M・シューマッハからタイヤ交換&給油へ。
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ハッキネンにもこの後ピットインする必要があります。ギャップを築くべく、この間に飛ばす!
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持っている力を全て使い、ぺったんこウィングで飛ばす!

残念ながらオーバーカットならずでM・シューマッハがポールトゥウィンでシーズン6勝目、F1通算41周目を挙げます。

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《決勝結果》
 1 M・シューマッハ(フェラーリ・F)
 2 M・ハッキネン (マクラーレン・M)
 3 R・シューマッハ(ウィリアムズ・B)
 ※BはBMW

F1における41勝といえば共に走り、時には叱責され、惜しくも6年前に他界したA・セナの勝利数と同じ数です。レース後の会見で当然ながらこの質問がM・シューマッハに飛びます。
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「41勝でセナと並んだことに大きな意味は?!」
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「チョーリー、、」
若かりし頃に突如F1の将来を託され、これまでの道がとても長く重たかったこと。偉大な先輩を目標にドライブを続け、ようやく追い付いたこと。さらには命を落とした94年サンマリノGPで「出来事」を一番近い位置から生で目撃、自力で抜かずしてレースに勝ったこと。色々な意味が込められたセナとの関係性を思い返し、カメラや人目もはばからず涙を流す。多くの言葉は要らない、この様子だけでも気持ちは我々に充分伝わってきます。隣でハッキネンがそっと肩に手をかける。image
とても話せる状態でなくなってしまったM・シューマッハを飛ばして、ハッキネンにインタビューが向けられますが、共にポストセナ時代を支え、切磋琢磨してきたハッキネンも感極まり、結局話せずに3位フィニッシュしたR・シューマッハに回されたのはとても有名なシーンとして語り継がれていますね。シューマッハも、人の子。

実際のところ、当時の最多勝はプロストの51勝でさらに上の位置にいたわけですが、シューマッハにしてもハミルトンにしても「セナ超え」に照準を絞るドライバーが多いように思います。プロストの記録も確かに偉大なものではあるものの、セナは現役当時のスター性やレース中に絶命してしまったという事実がファンのみならず後輩ドライバーに大きな影響を与えてきたのだと思います。
先日ポールトゥウィンを果たしたベルギーGP時点でハミルトンは89勝となり、いよいよ「後人未踏」ともいわれたM・シューマッハの持つ91勝まであと2勝にまで近付きました。今シーズンは今週末のイタリアGPを含めあと10戦が予定されていますので、おそらく今シーズン中にこの大記録を上回る可能性が高くなってきました。ハミルトンはM・シューマッハ超えに対して何を思い、また共にレースをしたこともあるM・シューマッハは何を思うのでしょうか。
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ガショー?!何だか揃いも揃ってこのTシャツを羽織っています。新生ジョーダンをドライブするガショーはこのシーズンが始まる前に事件を起こし、実刑判決を受けたため不参戦になりました。抜けたシートに白羽の矢が立ったのはこの男。
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メルセデスの育成ドライバーであるM・シューマッハです。F1の将来を背負ってくれるであろう鋭い眼差しです。伝説はココから始まりました。今回は今から30年近く前となる1991年の第11戦ベルギーGPです。91年の取り扱いは6戦目。全16戦のシーズンですから、なかなかなシェアを占めていますね。
チャンピオン争いはトップを走るマクラーレンのセナの背後にウィリアムズのマンセルがじりじり迫り、簡単には連覇を許してはもらえない様子。両相方のベルガーとパトレーゼは優勝や表彰台の登壇はあれど、少々形なし。

予選はいつものセナが危なげないポールを獲得する中、この男がとんでもない走りをみせます。
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チームメイトのベテラン、モレノを凌ぐシューマッハが7番手。この新人なかなかやるぞ?!2番手候補のパトレーゼは車検でリバースギヤに入らないトラブルが判明して2回目の計測に間に合わず17番手に沈み、代わってフェラーリのプロストが2番手を獲得。マンセルはその後ろとなる3番手でセナ狩りを目指します。ほか日本人ドライバーはティレル・ホンダの中嶋悟が22番手、ローラの鈴木亜久里は残念ながら予選落ちに終わりました。

《予選結果》
 1 A・セナ  (マクラーレン・H・GY)
 2 A・プロスト(フェラーリ・F・GY)
 3 N・マンセル(ウィリアムズ・R・GY)
 ※GYはグッドイヤー

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決勝スタートは隊列の中央に注目して下さい。7番手から緑の仮面、シューマッハが中央突破!
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気迫負けか黄色いベネトンのチャンピオン経験者、ピケがおののく。何ともこの新人は!しかし驚きはここまで。
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オー・ルージュを過ぎるとラディオンで力無く隊列から置いてきぼりをくらっています。クラッチトラブルにより一周も出来ずマシンを止める(字幕は「ベネトン」となっていますが、ジョーダンの誤りです)予選で堂々7番手を獲得し、スタートダッシュでピケを追いやる。これだけでもかなり衝撃デビューレースでした。

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プロストを挟んでの3番手スタートとなったマンセルは早めにプロストをパスして2番手に。セナのポールトゥウィンをそう簡単に許しては、自身のチャンピオン獲得はなかなか近付きません。
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プロストがわずか2周目でエンジンブローにより離脱すると、いよいよこの2人によるデッドヒートが始まります。食らい付け、マンセル!

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マンセルに追い立てられ、タイヤを使い果たしたセナが早めにタイヤ交換に入り、この間にマンセルが暫定のトップへ。来るべき自身のタイヤ交換までに逆転を図りたいところ。
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一方でセナはなかなか出発できません。右リヤの交換に手間取り、何と9.8秒も要してしまいました。マンセルが遠く離れていく。
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トラックインすると、ジョーダンのもう一人、チェザリスがタイヤが整わないセナを襲っています。
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ケメルストレートで揺さぶりをかけるも、セナはミラーをしっかりみて右へ左へとシンクロする。近年はライン変更に厳しい裁定が下る時代になりましたが、セナも結構エゲツない。

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次のタイヤ交換はマクラーレンのベルガーの番です。
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こちらは左フロントでモタモタ。何と17秒!このレースのマクラーレンはだらしがなさ過ぎる!
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焦るベルガー
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ピットアウトで一周スピン。スパのピット出口は他と少し違うんだよーって。何回も走ってるでしょうが(笑)

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タイヤ交換でもたつくチームもあれば、タイヤ交換しない戦略を企てたチームもある。フェラーリのアレジはタイヤ無交換で2番手に浮上してきました。
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マンセルとはこの差。初優勝までの差です。
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レースの中盤の21周目のバスストップシケインの入口でマンセルを攻め立て、アレジが前に。マンセルはオー・ルージュを前に電気系のトラブルによりリタイヤしてしまいました。せっかくセナに勝つチャンスだったのに、マンセルはいつも焦らしてくれます(笑)IMG_5106

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2位に甘んじるセナはこのレースでキレがありません。3位のピケ、4位まで浮上したパトレーゼ、そして5位のチェザリスまでが連なっています。
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30周目にトップのアレジのエンジンが根を上げ痛恨のリタイヤ。初優勝はお預け。IMG_5128
さらにピケをかわして2位に浮上し、ジョーダンに初表彰台を託されたチェザリスは残り3周で力尽きる。
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無念。この年のベルギーGPは非常に荒れました。

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《決勝結果》
 1 A・セナ  (マクラーレン・H・GY)
 2 G・ベルガー(マクラーレン・H・GY)
 3 N・ピケ  (ベネトン・Fo・PI)
 ※Foはフォード、PIはピレリ

トップや上位がバタバタと入れ替わる中、何とか生き残り結果的にワンツーフィニッシュを果たしたマクラーレンですが、いつものような気持ちのいいポールトゥウィンとはいきませんでした。現代のF1はここまで順位が入れ替わるレースはそう多くありませんが、過酷なスパはその荒々しさを未だに残すサーキットの一つです。

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まだスペインには行きません!引き続きメキシコの話題です。これを読んだら急いで大西洋を渡ってスペインに向かいましょうね。
今回は1986年の第15戦に行われたメキシコGPを振り返ります。1970年から16年振りにメキシコGPが復活しました。86年シーズンは先日のハンガリーGPに続く2回目となります。今年の目標としてきた80年代の振り返りも徐々に増えてきましたね。この調子で最新のレースに併せ、少しずつ過去も遡れたらいいなと思っています。全16戦のうちの第15戦ともなると、チャンピオン争いも佳境を迎えます。マンセルが5勝、ピケが4勝を挙げ、合わせてウィリアムズ9勝。前年85年のチャンピオンであるマクラーレンのプロストが3勝、そしてロータスのセナが2勝で迎えています。シーズン前半はプロストが防衛に向けて着実に上位フィニッシュを重ねるものの、後半に入るとマンセルやピケが連勝を含む3勝を挙げて巻き返しを図っています。
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予選はセナ、ピケ、マンセルに続いて、トールマンを買収して誕生したベネトンの若手ベルガーが4番手を獲得。四天王の一角を崩すことに成功しています。一方チャンピオンのプロストはブラバムのパトレーゼを挟んだ6番手に沈みました。IMG_4658

《予選結果》
 1 A・セナ  (ロータス・R・GY)
 2 N・ピケ  (ウィリアムズ・H・GY)
 3 N・マンセル(ウィリアムズ・H・GY)
 ※GYはグッドイヤー

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画像中段左、イン側スタート3番手のマンセルに注目下さい。IMG_4660
皆が一斉にスタートする中、ほとんど動いていませんね。1速ギヤに入れ損なって、スタート大失敗!まだチャンピオン争いの最中ですから、これは手痛い出遅れです。マンセルは大事な時にこういうポカがままありました。
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ポールから逃げを図るセナをピケが捉え、その後ろではプロストがベルガーをかわして順位が入れ替わります。

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3位に浮上したプロストをはじめ
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トップのピケ
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2位セナとタイヤ交換を行いにピットに向かいます。これら上位を走行するのは皆グッドイヤータイヤを履くドライバーです。そんな中、ピレリタイヤを履き予選で健闘したベルガーは
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ピットイン無し。このレースはタイヤ交換無しで挑む所存です。トップに浮上します。

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猛追するセナは2度目のピットインでまたベルガーが遠退いていく。ベルガーはステイアウト。逃げろベルガー!
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スタートでチョンボしたマンセルはどうにか4位に甘んじるピケの背後まで盛り返してきました。スタートでしくじらなければ、きっとピケの前も夢ではなかったろうに、もったいない。この日のウィリアムズはちょっぴり不甲斐無い。

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ベルガーは本当にタイヤ交換無しで走り切り、2位プロストに25秒もの差をつけて記念すべき初優勝!

《決勝結果》
 1 G・ベルガー(ベネトン・B・PI)
 2 A・プロスト(マクラーレン・TP・GY)
 3 A・セナ  (ロータス・R・GY)
 ※BはBMW、TPはタグポルシェ、PIはピレリ

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まずはプロストにかけかけ
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続いてセナにかけかけ。嬉しそう。今ではあり得ませんが、マシンの左側はハード、右側にソフトタイヤを履きタイヤ無交換戦略を成功させたベルガー。ピレリタイヤが右回り(時計回り)のメキシコのダスティな路面にマッチしていました。ピレリタイヤ様々です。IMG_4677
F1参戦3年目、35戦目の27歳。自身としてもチームとしても初優勝を挙げ、今後期待のドライバーの堂々仲間入りです。

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決勝レースを大型ビジョンで見守るピレリのスタッフ。どこか気が気ではない様子です。このレースはピレリにまつわる出来事が盛り沢山でした。今回は7年前にあたる2013年第8戦に行われたイギリスGPです。実際も二連戦ならば、先日のオーストリアGPと同様に振り返り二連戦!

2013年シーズン振り返りは第3弾となります。この年はレッドブル&ベッテルの4連覇がかかっていました。ドイツの偉大な先輩、M・シューマッハの後任に相応しいかどうか、F1全体で見守られています。逆にレッドブル創成期から支えたベテランのウェバーはこの年限りでF1を離れる発表をしています。ポッと出の若いガキにたくさん振り回され、かつ成績の比較対象にされ、さすがに心底疲れてしまいましたよね。
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このイギリスGPを迎える前にFIA法廷である審判が下されました。GPの前に行われたタイヤテストでメルセデスが旧型マシンではなく「現行マシン」が使用されたためです。タイヤは今と同じピレリのワンメイク時代。現行マシンで行えば、タイヤのデータ取りで当然有利に働きます。
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結果、メルセデスは後日行われる若手テストに参加できないという比較的軽微な罰で済みました。こういう類は大抵ロス・ブラウンが関わっているイメージです。巧いというか賢いというか、この方どこかコスいんだよなぁ。記者に紛れて密かにサインツがいる?!(笑)

予選はそのメルセデスがフロントロウを獲得。近年やりたい放題のベッテルの前を「グレーの壁」として立ちはだかります。この時代あたりからじわりじわりと頭角を示し始めていました。セカンドロウのレッドブルの後ろ、5番手タイムだったフォース・インディアのディ・レスタはマシンの最低重量違反を犯して最後尾(1位分繰り上がって21番手)に下がっています。

《予選結果》
 1 L・ハミルトン(メルセデス・M)
 2 N・ロズベルグ(メルセデス・M)
 3 S・ベッテル (レッドブル・R)
 ※タイヤはピレリのワンメイク

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ハミルトンは実にスムーズな加速をするも、 2番手ロズベルグが右に左にあたふたしている間にベッテルに先行を許してしまいます。父はチャンピオンになれたけど、このお坊っちゃまは速さはあれどこんな事ではチャンピオンに程遠いな。

母国でポールトゥウィンを狙うハミルトンは 2位のベッテルに2秒近い差を付けた後、何やら8周目のストレートでマシンをバタつかせ
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左リヤタイヤがバーストしています。ミディアムタイヤとはいえ、まだ始まったばかりで早くないか?!誰とも接触していないけど、何か踏んだのでしょうか。戦えるわけもなくピットでタイヤ交換しなければなりません。
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あーあ、ビロビロ。バーストしたタイヤって見てはいけないもののようなエグさがありますよね。
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それをピレリがいそいそと遺体回収、隠滅隠滅。
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2周後となる10周目に11位スタートから4位浮上のマッサがコースアウト。手前には黒いパーツがあるけどこれってもしや、、
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あ、またミディアムの左リヤだ。こちらもまだ浅い周でのバースト。これ何か怪しいぞ。

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14周目になかなかペースの上がらないロータスのグロージャンに対して、チームメイトのライコネンを先行させるよう指示が飛びます。
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素直に応じてライコネンが前に立つ瞬間、前方を走るトロ・ロッソのベルニュから破片が飛び散る。
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また左リヤ、それもベルニュはミディアムタイヤでなくハードタイヤでもこうなる。危うくロータス2台とも巻き添えを食らうところでした。完全に怪しい!マシンのせいでなくタイヤそのもののの構造上の欠陥であると誰もが疑います。
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ベルニュのばら撒いたデブリを回収するためにセーフティカーが発動し、トップを走るベッテルにも無線で「縁石の乗り方」について注意喚起されました。

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セーフティカーが退去し、35周目を終え2回目のハードタイヤに切り替えてもトップを守るベッテルですが、レース終盤の41周目にタイヤでなくギヤボックスのトラブルによってスローダウン。
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コントロールライン付近にゆるゆるとマシンを止め、2度目のセーフティカー発動となります。

代わってトップに立ったスタートイマイチのロズベルグは念のため42周目にハードタイヤに三度交換
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その様子をしかと見守るロス・ブラウン。ロズベルグは大丈夫でしょう、ハミルトンは災難でしたが、お宅はしっかりテストしたはずだから(笑)
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2位に上がったウェバーも相方の分を取り返すべくフレッシュタイヤへ。今日だけ「エース」ドライバー。ピットに入らずステイして2位に浮上したライコネンは無線で心配そう。
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タイヤの扱いが優しいライコネンとはいえ、今回は懸念がありますからね。チームの回答は「分からないが、もうこのままいくしかない」

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レースが再開すると、予選9番手で忘れかけていたフェラーリのアロンソがマクラーレンのペレスを狙っています。
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背後につくと
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また左リヤタイヤがバースト。今日は「左リヤ祭り」慣れっこになってきました。ペレスはそのままピットに戻ってリ・タイヤ。

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一度順位を捨てて、安心タイヤで猛追するウェバーはやる気満々!
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古タイヤのライコネンを47周目に簡単にかわして2位へ。その後49周目にアロンソ、50周目には序盤でコケたハミルトンにまでかわされて、5位に陥落。
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「だから言ったべ、あの時タイヤ交換だったんだ」

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《決勝結果》
 1 N・ロズベルグ(メルセデス・M)
 2 M・ウェバー (レッドブル・R)
 3 F・アロンソ (フェラーリ・F)

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先日のイギリスGPはタイヤに翻弄されたレースとなりました。7年前のイギリスGPも実にタイヤに翻弄されたレースだったんです。先日振り返った「1987年イギリスGP」とこちらのどちらを先にやろうか悩んで時系列で並べてみたわけですが、こんな事ならこちらを先にやった方がおさまりがよかった気がしました。とはいえ、この前のレース前ではさすがに予想できなかったので仕方が無い結果ですが。ピレリにとってはまた課題が残る一戦となりました。
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スタートダサダサのロズベルグは棚ぼたの3勝目、2013年シーズン2勝目を挙げてヒーローに。勝ち癖をつけていきたいところ。ウェバーは伸び伸びと「定位置」の2位を獲得しています。
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表彰台下では嬉しそうに見守る夫人。それにしても何でロズベルグはこの、、、いや、さすがに毎回イジるのは失礼だ、止めておこう(笑)

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