F1 えきぞーすとのーと

よくあるニュースネタやこ難しいテクニカルな話ではなく、メインは予選や決勝のTV観戦したそのものを個人的観点から綴るF1ブログです。  また、懐かしのマシンやレースを振り返ったり、記録やデータからF1を分析。その他ミニカーやグッズ集めも好きなので、それらを絡めつつ広く深くアツくF1の面白さやすごさを発信し、楽しんでもらえたらいいなと思っています。

カテゴリ: 過去のGP

今回のブラジルGPは2005年を取り上げます。2005年を振り返るのは8回目となりました。多いですね。何せ近年稀にみる「勢力図大変革」の年で面白かったですもんね。荒れに荒れて印象に強い年は必然的に振り返る頻度も上がります。このブラジルGPは全19戦中の第17戦に位置しており、これまでのシーズン序盤開催から2004年以降はシーズン終盤に移動してきたことで「チャンピオン決定の重要な舞台」を担うようになりました。
IMG_9854
チャンピオン争いは6回連続8回目のM・シューマッハはF1史上最低「ミシュランゲート」のあった第9戦アメリカGPの1勝に留まり、完全に脱落。代わってF1で4年目、24歳のアロンソが6勝でランキングトップ。F1で5年目、当時25歳のライコネンも同じく6勝ではあるものの、シーズン中盤までのノーポイントレースがたたりランキング2位の状態です。アロンソとライコネンのポイント差は25。このブラジルGPでアロンソが6ポイント、つまり3位表彰台を獲得すれば、ライコネンが優勝を含め残りでいかなる順位になろうとも到達しない得点域に達します。あの無敵シューマッハをようやく引きずり下ろして「最年少チャンピオン」が誕生します。仮に表彰台に乗れなくてもこの後に日本と中国の2戦を残していますので余裕です。
IMG_9855
またホンダエンジンを搭載するB・A・RはGP開始前の会見で、翌2006年は日本人唯一のドライバー佐藤琢磨に代わってバトンとフェラーリのバリチェロを起用することを発表。
IMG_9850
GP直後にBAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)の株式を取得したホンダは2006年から純正ホンダワークスとして参戦が決まりました。日本としては純正ホンダになることも助けとなってどうにかならなかったのかなと悔しい気持ちになりますし、佐藤自身も無念さは語りますが「絶対に諦めないC」とどこか自信ありげな表情にも見てとれます。実は水面下で何かが動き出していたのかな?!
IMG_9851

IMG_9857
前置きが長くなりましたが、前戦の結果によって出走順の決まる予選は後半になり復調をみせるマクラーレンのモントーヤが牽引しています。後に走ったルノーのフィジケラを抑えて、次はチャンピオン決定がかかるアロンソの番。
IMG_9858
モントーヤ超えに成功、前戦ベルギーGP優勝のライコネンの走りを待ちます。
IMG_9860
ターン1進入のブレーキングで左フロントをロックさせ、計測開始2秒でライコネンの予選は終わりました。ここのブレーキングは難しい。4位に沈み、軽タンクのアロンソは脅威のマクラーレンを従えて安全圏内に身を置きます。佐藤はベルギーGPで接触したM・シューマッハに頭を引っ叩かれるアクシデントのペナルティを受け、20人中19番手。でも諦めないC。

《予選結果》
   1 F・アロンソ    (ルノー・R・MI)
   2 J・P・モントーヤ(マクラーレン・M・MI)
   3 G・フィジケラ   (ルノー・R・MI)
   ※MIはミシュラン

IMG_9867
上位は順調にスタートを切っていきますが、中団の1台の向きがおかしいです。レッドブルのクルサード、ウィリアムズの2台ウェバーとピッツォニアの3台が絡むアクシデントが発生。処理のため早々の2周目にセーフティカーが入ります。
IMG_9868
IMG_9869
JM「再開はローリングスタートね。俺様に持ってこいだ。アロンソなど簡単にぶち抜いてやるよ」
 3周目にレースが再開されます。アメリカ仕込みのモントーヤがアロンソの動きをしかと観察。マクラーレンから離れたくて逃げていくはず。
IMG_9871
ターン1でアウトラインに出たアロンソは「エス・ド・セナ」へ苦しい角度で進入することに。
IMG_9872
JM「しめた!やはり焦ったか。まだまだ青いのう」
IMG_9873
バックストレート「レタ・オポスタ」でインに並ぶモントーヤは簡単に仕留めてトップへ。アロンソの背後には早くも最大のライバルである4番手スタートのライコネンがつけています。
IMG_9875
FA「大丈夫、マクラーレンと争ってはいるけど、今は争わない。欲しいのは3位。仮に4位でもこの後に日本と中国が控えている」

IMG_9878
軽タンクでポールを獲りにきたアロンソは22周目に22周分のガソリンを積んで堅実な2ピットストップが確定します。暫定6位で復帰。モントーヤは28周目にピットインして暫定2位へ。
IMG_9879
IMG_9882
暫定トップとなったライコネンはこうなれば十八番のファステストラップで目の前にいないモントーヤとのギャップを詰めにいく。アロンソのような余裕は一切無し。優勝するしか首の皮を繋ぎ止める方法は無い。ライコネンっていつもこういう立場ですよね。
IMG_9884
31周目まで引っ張り、復帰するとモントーヤの後ろ。逆転はならず。

IMG_9886
44周目にB・A・Rのバトンにフェラーリのバリチェロが移籍発表直後初のコンタクト。来年はよろしくと地元のバリチェロがエス・ド・セナでのパッシングにてご挨拶。

IMG_9889
ライコネンは残り12周で2回目ピットを終えてデジャヴのようにまたまたモントーヤの後ろ。アロンソが3位に居座る以上、ライコネンに1位を譲る必要も無し。マクラーレンは今更ながら「シーズン初」のワンツー体制で気持ちを切り替え、コンストラクターズチャンピオンを目指すのみ、というわけです。
IMG_9892

《決勝結果》
   1 J・P・モントーヤ(マクラーレン・M・MI)
   2 K・ライコネン  (マクラーレン・M・MI)
   3 F・アロンソ    (ルノー・R・MI)

IMG_9895
パルクフェルメに戻ると、有名な雄叫びシーン。
IMG_9903
MS「あらいっぱい叫んでスッキリしちゃったのボクちゃん」
FA「ニヒ」
あたかも恋人かのような距離感で祝福するM・シューマッハ。6年連続8回チャンピオンの阻止に成功したのは、一年の浪人の経験もしたスペイン人初となるアロンソでした。シーズン2戦残しのチャンピオン獲得です。さらには1972年にブラジル人として初のチャンピオンを獲得したE・フィッティパルディの最年少25歳を33年振りに更新する快挙を成し遂げたことになります。
IMG_9902
FA「いつも支えてくれたのは3、4人」
えーそんな卑屈にならなくても。そんなことぁ無いだろ(笑)スペイン国王からも電話で祝福されたし、そんなこと言うとチームスタッフを敵に回すことになるぞ。 3、4人のうち一番の味方になったのはF・ブリアトーレでしょう。アロンソにとってはこの方の存在はとてもとても大きかった。
IMG_9894

兎にも角にも、よくぞ「紅い壁」を突破してくれました。2005年はほとんどトップで映されることがなかったフェラーリ。これがなければ、いつまで続いたことやら。。
IMG_9897

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_9176
ティレルを駆る中嶋悟がバンクを有する最終コーナー「ペラルターダ」をターンしていきます。この区間は現在改良されており、スタジアムセクションに隠れつつもいまだに面影を残しています。前年1989年の5月末開催からこの年は6月末にズレて雨もチラつく1990年第6戦メキシコGPです。
GPエントリーは現代では想像もつかない35人に及びました。決勝は26台しか出走できないため、予選の前に「予選に出るための予選」である「予備予選」を設けて段階的にふるいにかけ、落とされます。
IMG_9175
先日の「ホンダネタ」の際にチラッと話題に出したスバル製エンジンF1マシン、コローニのB・ガショーは健闘虚しく予備予選で敗退。3.5ℓの排気量をスバルお得意の水平対向12気筒で仕立て上げるも、結局開幕戦から第8戦イギリスGPまで一度も予備予選を通過することなくエンジンサプライヤーから撤退しています。

IMG_9177
予選はセナでもプロストでもなく、マクラーレンのベルガーが好調でした。セナは3番手に落ち着きますが、フェラーリは高地メキシコの出力不足で絶不調でした。マンセルが4番手
IMG_9178
IMG_9179
プロストに至っては13番手に沈みました。2人してこの表情。他、日本勢はティレルの中嶋悟が9番手、ローラの鈴木亜久里はヒヤヒヤものの予選通過を経て19番手となりました。

《予選結果》
   1 G・ベルガー (マクラーレン・H・GY)
   2 R・パトレーゼ(ウィリアムズ・R・GY)
   3 A・セナ   (マクラーレン・H・GY)
   ※GYはグッドイヤー

IMG_9184
スタートは2番手パトレーゼの蹴り出しがよくグングン加速し、長いストレートを活かしてベルガーを簡単に料理していきます。
IMG_9187
ただ早くも2周目にマクラーレン包囲網がパトレーゼのテールをしっかり捉えて、まずはセナからパトレーゼをかわして前に。一方4番手のマンセルは7位まで降格しています。フェラーリは完全に蚊帳の外。

IMG_9189
スタートで接触して順位を下げた中嶋は11周目に鈴木と接触。貴重な日本人ドライバー2人が同時にリタイヤするというほろ苦い内容のレース序盤となりました。
IMG_9191
レース中盤になると、じわりじわりとフェラーリ2台が復調をみせ、タイヤチョイスに失敗したパトレーゼに襲いかかります。
IMG_9192
69周レースの23周時点はセナ、ベネトンのピケ、ウィリアムズのブーツェン、マンセル、パトレーゼ、プロスト、7位にベネトンのナニーニというラインナップ。

IMG_9196
ポールスタートのパトレーゼは著しくペースが悪く、マクラーレンに抜かれ、マンセルに抜かれてようやくタイヤ交換の決断が下りました。パトレーゼ同様にスタートからペースがよくないベルガーもタイヤ交換のためさらに順位こそ落としていますが、外側と内側で異なるコンパウンドで調整したことで安定したペースに戻りました。さすがに現代のレギュレーションでは採れないチョイスではありますが、いつの時代もタイヤ選びってとても重要です。

IMG_9197
2周目からトップを走り、タイヤ交換を引き延ばすセナですが、こちらもタイヤについて不具合を訴えるも、R・デニスの指示は「走り続けろ」でした。背後には予選よりもハイペースで走るマンセルとプロストが迫っています。
IMG_9205
IMG_9207
追われるセナ、追うフェラーリ2台。
IMG_9210
まずプロストからセナ狩り開始。ストレート出口までに確実に仕留める。13番手スタートから一躍トップです。
IMG_9213
プロストと同じ場所でマンセルも当然狙う。
IMG_9214
「あはは、ザマないぜ」
IMG_9218
フェラーリに抜かれると63周目にセナのタイヤはとうとう限界を迎えます。右リヤタイヤがバースト。どうにかピットまでは戻り、タイヤを交換したにも関わらずセナはマシンを降りてしまいました。序盤から逃げ切りと思われた優勝候補はみるも無残なリタイヤを自ら選択します。
IMG_9219

IMG_9221
GB「ならば私がマクラーレンの面目を保つ!」
タイヤバランスがマッチして息を吹き返したベルガーはマンセルだけでもとタイヤを犠牲にインから敵討ち。
IMG_9226
NM「今日はオタクらの出番はないよ」
マンセルは冷静にベルガーをアウトからたしなめる。今日はフェラーリの日。予選順位はポイント争いに関係ない、とにかく決勝で勝ちゃあいいんだ。
IMG_9228

IMG_9227
《決勝結果》
   1 A・プロスト(フェラーリ・F・GY)
   2 N・マンセル(フェラーリ・F・GY)
   3 G・ベルガー(マクラーレン・H・GY)

IMG_9233
予選13番手も何のその。スタートでも無理をせず淡々とペースを上げ、前のタイヤがヨレヨレになる頃をチャンスとみて追い込む。プロストらしい勝ち方でした。第2戦ブラジルGPに続く2勝を挙げ、その後のフランスとイギリスと3連勝でチャンピオン防衛に向かっていきます。結果的にはセナとの第15戦日本GP「第1コーナーの接触」のあっけない幕切れでチャンピオンが決定してしまうわけですが、大事なことなのでもう一度言います。チャンピオンを狙うのなら「決勝で勝ちゃあいい」これがF1を4回制したプロストを体現するキーワード。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

日本GPを終えるとアジアを離れてアメリカ大陸に戦いの場を移すわけですが、今シーズンは例年のアメリカGPではなく、メキシコGPです。日本からみたら、このシーズン終盤のアメリカ大陸決戦3連戦、メキシコ、アメリカ、ブラジルは「時差との戦い」でもありますよね。それもメキシコとアメリカは2週連続開催ですから、miyabikunの歳でもリアルタイム観戦がキツいGPです(笑)今回は先に2002年にインディアナポリスで行われた第16戦アメリカGPを振り返ります。
今まで95戦のレースを振り返ってきましたが2002年はほとんど取り扱ってきませんでした。想像がつくと思いますが、なぜなら「つまらない」からです。前回振り返った2001年でベテランドライバーのハッキネン、アレジが引退し、世代交代とM・シューマッハの独壇場となりました。勢力図に変化があり、若手の台頭はみられるものの、アメリカGPまでの15レースで第2戦マレーシアGPのR・シューマッハ、第7戦モナコGPのクルサードを除いた残り全てはフェラーリが優勝。ドライバーズチャンピオンは第11戦フランスGP時点でM・シューマッハに、コンストラクターズチャンピオンも第12戦ドイツGPで決定してしまいました。このアメリカGPもいわゆる「消化試合」と呼ばれる期間に行われたもので、レース自体はとてつもなく退屈なものの一つですが「2002年シーズンの縮図」ともいえるレース内容と結果にみえるため選定しました。

予選はフェラーリのM・シューマッハが全く危なげなく唯一の1分10秒台のポールポジションを獲得し、2番手は0.268秒遅れのバリチェロ。3番手以降はマクラーレンのクルサードとウィリアムズのモントーヤがトップから0.62秒遅れとなり、一強+一人+一人と今シーズンにも似たような三強のパワーバランスとなっています。ジョーダン・ホンダからF1デビューの佐藤琢磨は先輩フィジケラからだいぶ遅れた予選は15番手でした。
IMG_9029

《予選結果》
   1 M・シューマッハ(フェラーリ・F・BS)
   2 R・バリチェロ (フェラーリ・F・BS)
   3 D・クルサード (マクラーレン・M・MI)
   ※BSはブリヂストン、MIはミシュラン

IMG_9031
インディ500の舞台でもあるインディアナポリスはF1の場合インディ500とは逆の左回り(時計回り)で行われます。後方のお相手はバリチェロに任せ、 M・シューマッハはそんなことお構い無しにスムーズな加速を決めます。

IMG_9032
F1には鬼門となる最終バンクを抜け、2周目はF1参戦前に「逆走で優勝したことがある怪獣」と「レースの先頭もF1シーズンも独走する人の弟」のウィリアムズ対決が勃発します。
IMG_9033
弟はブレーキを粘り過ぎて接触、リヤウィングをプラモデルのように綺麗に破損。
IMG_9036
シンプルだけど無いとやっぱり寂しいです。大昔のF1マシンはありませんでした。P・ヘッドは呆れる。
IMG_9038
IMG_9039
リヤウィングを破損すると修復不能かと思いきや、綺麗に壊せばフロントウィングのように交換は可能なのを知りました。リヤウィングを壊す時は大抵他の大切なセクションまでダメージがありますもんね。

フェラーリ2台は遠くあさっての方角に逃げてしまいました。序盤のウィリアムズ対決に続くはこの年デビューのトヨタ、サロとマクニッシュです。
IMG_9040
同じ戦闘力のマシン、トップが遠く離れ、シーズンも終盤の消化試合ともなると、ライバルはチームメイトということになります。サロとマクニッシュの2人はこのシーズンを最後にF1を離れています。

IMG_9042
F1とインディカーは同じオープンホイールの最高峰と言われつつも勝手は異なります。ただ、オーバルを走るコツは共通している部分があるのかもしれません。1995年にインディ500を制し、97年にはF1も制したBAR・ホンダのヴィルヌーブが2年目にしてマクラーレンのシートに座るライコネンを12周目のバンク出口で捉えて
IMG_9043
腐っても、薄くなってもチャンピオン経験者。
IMG_9044
ライコネンには矢継ぎ早にさらなる試練が続きます。2000年のインディ500を制して同じく01年からF1に道場破りをかけたモントーヤも16周目のバンクでロックオン
IMG_9045
すぐに近付く。
IMG_9047
インディカーにはF1と異なる良さや魅力がある。F1にはインディカーと異なる良さや魅力があります。2年生、頑張れ!

母国GPの無いモントーヤにとっては、ココが半分故郷みたいなサーキット。4位で落ち着いた31周目に突如ピットイン。慌てるピットクルー
IMG_9051
IMG_9052
「な、なんなんだ、アイツ、、、」
IMG_9053
「おい、入ることは聞いとったのか?」
「いえ、、、あ、はい、聞いておりました」
無線やりとりの不行き届きだったとのことですが、俺のペースがチームのペースとも言わんばかりがモントーヤらしいです。順位を落としますが、フィニッシュまでにしっかり4位を取り返しています。

IMG_9061
スタートからぶっち切りのフェラーリ2台はピットインで順位を一度落としますが、それはあくまでチーム内での話。他のチームと干渉することなくファイナルラップへ。
IMG_9063
バリチェロがM・シューマッハの背後にみるみる近付いてくる。
IMG_9069
サイドバイサイド、とはちょっと違うか、2台が横並びに。
IMG_9066
「さあ来るぞ!優勝はウチのもの。どっちだ?」
IMG_9072
2台が並んだままチェッカーフラッグが振られました。

《決勝結果》
   1 R・バリチェロ (フェラーリ・F・BS)
   2 M・シューマッハ(フェラーリ・F・BS)
   3 D・クルサード (マクラーレン・M・MI)

優勝は0.011秒差でバリチェロの手に渡りました。これでバリチェロがシーズン4勝目となり、チームとしては16戦を終えて14勝となりました。
IMG_9075
RB「いいの?本当に本当にぃー?!」
IMG_9076
MS「いいよーいつも世話かけて、悪いしね」

チームからの指示だったのかと詰め寄られるR・ブラウン
IMG_9079
シューマッハに聞いてみないと、、とはぐらかす。

IMG_9081
近年はメルセデスが勝ち続けていますが、ここまで極端な内容には至っていないと思いたいです(シーズン序盤はヒヤヒヤしましたね)当時はチームオーダーが禁止されており、このレース展開や勝者の操作は物議となりました。 F1として速いマシンと強いドライバーを目にすることができるのは嬉しい限りですが、1チームが独占してしまったり、このようにライバルをあざ笑うかのようなレース展開と勝者決定は望ましいものではありません。エンターテイメントでもあり、スポーツです。そこをうまく制御するのはチームやドライバーではなく、主催者側の責任でもあります。一つ突出するものを抑制すれば実力や努力は実らなくなりますし、方ややりたい放題させてしまうと、お金や政治がモノをいう格差が生まれてきます。エンターテイメントとスポーツ、両立するのは永遠の課題です。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

IMG_8531
レーシングスーツ着て浮き輪にビーチボールとラケット?!クルサードをはじめ色んな人に囲まれていじられているハッキネンはこのレースをもってF1活動を休止します。2001年最終戦の日本GPです。
IMG_8533
この時代に熾烈なバトルを繰り広げた長年のライバルもどこか寂しそう。このシーズンは第13戦ベルギーGPでチャンピオンを決めており、以降もハッキネンが離れて無敵になると思えば気は楽ですが、スポーツは対等なライバル関係があるからこそ盛り上がります。それは観ている我々も競うプレイヤーも同じですね。特にこの2人はライバルであっても非常に良好な関係を保ってきました。
IMG_8536
F1ラストランはハッキネンだけではありません。1989年のスポット参戦から数えて13年、200戦超えのアレジもステアリングを置き、若手にシートを譲る決断を発表しました。チャンピオンは2年連続4回目のM・シューマッハに決まり、消化レースにはなったけど、日本で人気の高かった2人のベテランの「卒業式」のようで、ある意味印象に強く残っています。

予選はチャンピオン防衛のM・シューマッハがウィリアムズのモントーヤを大きく引き離し、唯一の1分32秒台に乗せて圧倒的な速さをみせます。マクラーレンに代わってウィリアムズ2人が2,3番手を獲得し、ハッキネンはバリチェロに続く5番手、ジョーダンのアレジは急成長中の若いザウバーに挟まれた11番手からのスタートとなりました。

《予選結果》
   1 M・シューマッハ (フェラーリ・F・BS)
   2 J・P・モントーヤ(ウィリアムズ・B・MI)
   3 R・シューマッハ  (ウィリアムズ・B・MI)
   ※BSはブリヂストン、MIはミシュラン、
  BはBMW

IMG_8539
M・シューマッハはアウト側のスタート位置からすっとインを閉めてウィリアムズの鼻先を押さえていきます。あとは、突き離していくのみ。鈴鹿の戦い方を心得ています。近年の3年に渡りハッキネンとのフロントロウを演じてきましたが、今日は隣にいない。余裕しゃくしゃく。
IMG_8540

IMG_8542
トップはさておき、2位以下の争いは熾烈でした。3位に浮上し2周目のバックストレッチでモントーヤの尻尾を捕まえたバリチェロ。
IMG_8543
ウチはチャンピオンチームなんだ、最後は2位がほしい。シケインをインから飛び込んで、ワンツー体制を築く。
IMG_8545
と思ったのも束の間、第1コーナーで新人らしくないF1新人モントーヤが取り返す。アツい南米対決!

IMG_8550
こちらも1年生です。12番手スタートから9位に浮上してきたザウバーのライコネンが6周目のダンロップ出口で突如挙動を乱しています。走行中に左サスペンションアームを折損。
IMG_8551
危ない!後ろは黄色のジョーダン。
IMG_8552
いやいや全く冗談では済まない、速度もそこそこのもらい事故です。
FullSizeRender
リヤセクションはバラバラですが、ライコネンは何とか無事で自力で脱出。前にいるジョーダンは?!
IMG_8549
ラストアレジ。こちらも無事ですが後ろを見てこれは間違いなくお叱りが、、怖いぞー。
IMG_8554
JA「怖かったろ、大丈夫か?未来ある若者よ」
KR「ん?」
IMG_8555
JA「礼は要らないよ。取っておけ。じゃあな若者」
アレジのF1最後の最後はリタイヤでした。どこか満足げな表情にも見え、去り際が清々しい。ここはクミコの国ですもんね。

IMG_8559
上向き調子で上位フィニッシュを目指すR・シューマッハがシケインをショートカットしています。 130Rでスピードに乗ってからブレーキングを頑張っちゃったりすると、シケインをオーバーランすることもしばしば。
IMG_8560
ただし速度抑制が目的のシケインですから、ショートカットには当然ペナルティが下ります。
IMG_8561
29周目に触れてはならぬ10秒のピットストップペナルティを受けると、レース序盤に熾烈な3位争いを繰り広げた「王の家来」2回目のピットと重なります。
IMG_8562
IMG_8563
バリチェロは出遅れちゃったもんだから出口で「王の弟」と交錯。弟、イケイケで白線またぎ。
IMG_8565
IMG_8567
ガレージでいいか悪いかの議論中。やっちゃったことを国際映像でバッチリ捉えられてしまったらクロ以外にごまかし様も無いんだけどね。
IMG_8569
バリチェロが32周目のシケインをインからさす。
IMG_8570
IMG_8571
弟はまたもやショートカット。だからそれはダメだってさっき怒られたばかりじゃん!そこ、トラックではないからね?!気持ちはわかるが、学習能力が無い。
IMG_8572
ただ成敗される位置が変わっただけ(笑)

IMG_8573
ハッキネンは最終盤47周目に3位を走行しています。2回のチャンピオンをこの鈴鹿で獲得して、思い出もあるでしょう。ところが48周目に入るコントロールラインで4位を走るクルサードを待っています。
IMG_8574
まだ先の長い相方に3位表彰台を献上。そうです、ハッキネンにはもう重圧や競争心は無く、今後は自由な世界に解き放たれていくのです。
IMG_8577
「今日は許すわ。お疲れ様、あなた」
この仁王立ちを見られるのも、このレースが最後となりました。

《決勝結果》
   1 M・シューマッハ (フェラーリ・F・BS)
   2 J・P・モントーヤ(ウィリアムズ・B・MI)
   3 D・クルサード  (マクラーレン・M・BS)

IMG_8581
トップに触れる機会がほとんどありませんでした。F1ステップアップ前からのライバル関係で、この鈴鹿では常に1列目から戦ってきた一人が勝ち、一人がF1を離れていきます。シーズン終盤に設定されていたことも助けとなって、この日本の舞台で手に汗握るクリーンなバトルを度々みせてくれたことに感謝します。この当時の発表ではハッキネンはあくまで「休養」として、マクラーレンのシートをライコネンに明け渡したわけですが、miyabikunはもうこの時点でハッキネンはもう戻ることなくそのまま「F1引退」となる想像と覚悟はしていました。
この先、F1界はM・シューマッハの独壇場になるわけですが、この2001年はモントーヤをはじめアロンソやライコネンなどの「新人当たり年」でもありました。F1に大きな「穴」は開きつつ、将来は決して暗いものではありません。
IMG_8535
出会いがあれば別れもあり。F1はこうして世代交代が行われ、今までもこれから先も続いていきます。長きに渡りF1を支えてきた2人、ありがとう!
IMG_8583
そして、お疲れ様でした。
IMG_8582

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ロシアGPも無事に終わり、毎年恒例の日本GP強化週間に入ります。日本で「日本GP」以外の日本開催といえば、以前一度振り返ったこともあるパシフィックGPですね。たった2回の開催のうちの2回目、1995年の第15戦に行われたパシフィックGPを振り返ります。
IMG_7734
このGPは結果的に第16戦の日本GPの直前にあたる10/22に行われて「2戦連続の日本開催」という夢のようなシチュエーションでした。ただこれは意図してこうなったのではなく、実は前年1994年と同様に春開催の4/16が決勝となる第3戦に設定されていました。しかしこの年は1/17に阪神・淡路大震災が発生、お隣神戸を中心とした関西地区に甚大な被害が及んだため、急遽移動してこのような連戦が生まれています。F1の夏はヨーロッパのものだし、僻地の日本で行うなら春か秋。お楽しみが2度ある方がよかったのか、2戦連続が移動距離も少なくてよかったのか、考え方は様々ですね。

IMG_7732
このパシフィックGPから新入りがF1デビューを果たしました。赤いレーシングスーツにメルセデスのロゴ、この可愛らしいドライバーは誰だ?!
FullSizeRender
これは24年後の同じ人。何だか人相は変わってしまいましたが、面影がありますよね。ヤン・マグヌッセンです。ハースの「危険人物」ことケビンの父親。マクラーレンの若きエースであるハッキネンの病欠により、代理出走となりました。そういえばケビンもデビューはサードドライバーを経たマクラーレンからでしたし、年齢も父親と同じ22歳で同じような系譜を辿っています。ちなみにこの時既にケビンは3歳、さすがにパパのF1デビューは覚えていないかな。
ニュルブルクリンクでの第14戦ヨーロッパGPまでにベネトンのM・シューマッハが7勝の82ポイントで首位を突き進み、2位ウィリアムズのD・ヒルが3勝の55ポイントで迎えています。ヒルとしては自力チャンピオンの可能性は既に絶たれ、パシフィックGPを含めたシーズンの残り3戦でヒルが全勝の30ポイントを獲得して、シューマッハが2ポイント獲得に止まる場合にのみ初チャンピオンが成立するという、まさに「首の皮一枚」の状態で岡山入りしました。2位では追いつきません。

抜き辛い低速レイアウトのTIサーキット英田において、予選は肝心のヒルではなく2年目のチームメイトであるD・クルサードがポールポジションを獲り、2番手ヒルを挟んだ3番手にシューマッハという構図となりました。クルサードがヒルにトップを譲る方策はあっても、シューマッハが3位の4ポイント獲得されてはダメ。
日本人ドライバー最上位はリジェ・無限ホンダからアルバイト出走する鈴木亜久里で12番手。第13戦ポルトガルGPでクラッシュを喫し、1戦のお休み明けとなったティレル・ヤマハの片山右京が17番手。さらに「色んな意味」でフットワークが軽いフットワーク・ハートの井上隆智穂が20番手となり、何とこのレースに3人エントリーしています。本当はさらに2人、フォルティ・フォードから野田英樹、パシフィック・フォードから山本勝巳が参戦を目論みますが、スーパーライセンスが発給されなかったため断念しています。上手くいけば5人参戦とは、さすが「日本の」GPですね。

《予選結果》
   1 D・クルサード (ウィリアムズ・R)
   2 D・ヒル       (ウィリアムズ・R)
   3 M・シューマッハ(ベネトン・R)
   ※タイヤはグッドイヤーのワンメイク

英田の決勝は1周が短いため83周で争われます。スタートで失敗してしまうようなことがあれば、低速で狭く抜き辛いという地獄のようなレース内容となりますので、スタートが肝心です。
IMG_7736
スタートは失敗できない、スタートでやられるわけにはいかない、ヤツにずっとテールを見せつけていくんだ。ヒルはシューマッハを頑なに牽制して、行く手を塞いでいきます。
IMG_7738
IMG_7742
IMG_7743
気迫負けかシューマッハをアウトにはらませ、5位まで落とすことに成功したヒルでしたが、イン側がガラ空きとなり、4番手スタートのアレジに2位のボーナスを与えてしまいました。ヒルはシューマッハのことしか見えていない。他にも前を伺うライバルがいるわけで、ヒルのシューマッハ撃破は「優勝すること」が条件なはずです。

IMG_7745
ヒルのブロックにより5位まで落とされたシューマッハは5周目にベルガーをパスして3位を走るヒルを猛然と追いかける。フェラーリをいとも簡単に攻略したシューマッハに対して、ヒルはもう一人のフェラーリを抜きあぐんでいます。英田は抜けないのです。
IMG_7746
IMG_7747
さっきはよくもしてくれたな。ヘヤピンをアウトから仕掛ける。ヒルもここまでか?!
IMG_7749
耐え抜く。抜かれ辛い英田で自身はチームメイトのいるトップのいる位置まで到達しないと成立しません。

IMG_7754
アレジ、ヒル、シューマッハのラインナップで動きが起きないまま、序盤20周目に1回目のピットインに入ります。3ピットストップで三者合わせる形に。
IMG_7755
シューマッハは6.3秒で完了、アレジも完了して順調にトラックインする中で、ヒルだけはなかなかその集団に混ざりません。ヒルは2ピットストップ戦略並みの停止時間12.2秒もかかって、結局シューマッハ、アレジ、ヒルの順に入れ替わります。シューマッハはいい空間にマシンを差し込めましたが、ヒルは中団の遅いマシンの後ろに。
IMG_7758
ウィリアムズはチーム側の不手際が大きく足かせになりました。これではトップどころかシューマッハにもどんどん差を広げられてしまいます。早く抜いて追いつかねば!

アレジは24周目にジョーダンのアーバインをパス。ヒルも続きたい。
IMG_7760
接触。左フロントウィングにダメージと低速テクニカルの英田で致命傷と負ってしまいました。
IMG_7761

こうなったらトップをひた走るクルサードに託すしか術はありません。クルサードは2ピットストップ戦略の1回目を終えて、2位のシューマッハまでは7秒のギャップ。その後シューマッハの2回目、クルサードの2回目を終えて順位が入れ替わり、シューマッハは15秒の先行ギャップで3回目を行わなければなりません。ピットストップによるロスは24秒と計算されていたため、無難にいけばクルサードに分があります。
IMG_7765
しかしこの年の26歳のシューマッハはイケイケ。チャンピオンを獲るならトップで獲りたいという勢いがあります。59周目の3回目ピットを終えて戻れば
IMG_7767
IMG_7768
クルサードの前、トップに。ベネトン陣営やったあ!
IMG_7773
ウィリアムズは2年連続でベネトン&シューマッハにやられた。。
IMG_7770

《決勝結果》
   1 M・シューマッハ(ベネトン・R)
   2 D・クルサード (ウィリアムズ・R)
   3 D・ヒル       (ウィリアムズ・R)

IMG_7778
第16戦の日本GP、最終戦オーストラリアGPを残し勝ってチャンピオンを獲得したシューマッハ。1年目の94年はグレーに近いチャンピオン獲得となりましたが、この年は完膚なきまでの走りをもって、レース参戦の歴史も長くないベネトンを最強チームにのし上げました。やっぱり「自らが勝ってチャンピオン」というのが清々しいですね。

なお、パシフィックGPは翌1996年も第2戦あたりに組み込まれる打診をされましたが、開催時期が近く、集客面においても日本GPと相殺による減収の懸念もあり、この年を最後に行われなくなりました。

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ