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サマーブレイクがたっぷりあるぞ、なんて余裕をかましていたら、今週末に後半戦が始まってしまいますね。本当はあんなことやこんなことも書こうなんて構想がいくつもあったのですが、何だか色んなことがあって、結局ほとんど書けずに今日に至ってしまいました。。それもこれもオリンピックのせい、いやアレのせいだ!ウソウソ、miyabikunの時間配分のせいです(笑)昨シーズンはどこがシーズンの折り返しになるか定かでなかったために書けませんでしたが、今シーズンは概ねサマーブレイクで前半戦と後半戦が分かれますので、このタイミングで「前半戦の個人的総括と後半戦への期待」を書き殴っておこうと思います。読み辛い点があるかもしれませんが、世の中のアレのせいということで多めにみてください。

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《飛躍したドライバー、チーム》
まずドライバー編筆頭は「フェルスタッペンの飛躍とチャンピオン争いへの挑戦」が評価できます。レッドブルがどうとか、日本のホンダだからというわけではなく、今までのシーズンではなし得なかった「予選時点で速さをみせ優位に立つ」ということができていることが立派です。F1は予選が何番手であれ決勝の順位と獲得ポイントがモノをいう世界です。しかしながら近年のF1は昔のように安易にパッシングができるわけではなくなり、かつ突如発生するメカニカルトラブルはだいぶ減りました。それらのことからも毎レース前に見ているように、予選でライバルよりいかに前に、最前列からスタートすることが優勝に最も近い位置であることは間違いありません。そしてそれを争う相手がそこらのドライバーではなく、予選から速さをみせ数々の優勝を挙げたハミルトンであればなおさら、ライバル(ここはハミルトン)の戦略の限定や精神的焦りなどを与えることができます。ここまでの前半戦をみていても、マシン特性の差はあれどフェルスタッペンが連勝する中、ハミルトンは模索し珍しく不安定な様子も垣間見えました。ハミルトン常勝を阻止すべく、このまま手の届かない位置まで引き離せればよかったのですが、最近2戦は力づくでハミルトンが流れを変えることに成功しています。一見安堵にみえた流れもハミルトンは自らの腕と力で流れを掴めるとんでもないドライバーです。ハミルトンの末恐ろしさを感じつつ、フェルスタッペンには後半戦も再び運気を取り返す走りをみせてほしいと思っています。
その他いつものすごいすごいハミルトン以外では、やっぱりマクラーレンのノリスの飛躍も目立ちますね。昨年の開幕戦3位表彰台以降はしばらくお預けかななんて思ったりもしましたが、パワーユニット変更に対する不安は微塵もなく11戦で3回も登壇しています。まさにうなぎ上りの成長具合。次なる目標はポールポジションの獲得や優勝となるわけですが、一度獲ってしまえば二回目はすぐに来そう。また今シーズンはドライバーの移籍がいくつかありましたが、その中でもマクラーレンからフェラーリに移籍したサインツやフェラーリからアストンマーティンに移籍したベッテル、さらにブランク明けのアロンソも毎戦順応して好位置につけていることも嬉しい話題です。ペレスもしっかり優勝をもぎ取りましたし後半戦の走りに期待したいところです。


チームとしては珍しく「チャンピオン経験者不在」で心機一転を図ったフェラーリの復調に驚きました。昨シーズンの暗黒を忘れさせてくれる速さを取り戻しつつあります。まだまだ若いと思えるルクレールはある意味肩の荷が降りたか伸び伸びとし、純粋に速さを追求できているようにみえます。マシンがさらによければチャンピオン争いもそう遠い話ではなさそうですね。こんなチームに入ったサインツも当初はどうなることかと心配しかありませんでしたが、ルクレールに負けじと存在感をみせ、移籍したことが間違いだった、と思わせない走りをしています。サーキットによる得意不得意がはっきりしたマシンではありますが、マクラーレンと同様に長期的な改善でまたチャンピオン争いに絡んでくれると信じたいです。

また、ウィリアムズのようやくのポイントゲットも印象的な出来事でした。30年近く前に独壇場だったウィリアムズですが、今やチームは全くの別物となりました。名ばかりのウィリアムズ、でもやっぱり近代F1といえばウィリアムズですし、その立て直しをまだF1若手ドライバーの2人が必死にやっている。応援したくなりますよね。久々のポイントは上位のアクシデントによるものではありましたが、そういう微細なチャンスをしっかりモノにし、喜びや自信としていくことはとても重要だと思います。後半戦はあと何レースになるか未だはっきりしませんが、ようやく速さを見せ始めたのであれば、後半戦も加点できるはずです。


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《期待ハズレ》
あまり書くのも気は進まないし可哀想だけど、後半戦は頑張れという叱咤激励のつもりで敢えて挙げさせて頂きます。残念ドライバーは言わずと知れたチャンピオンチームを駆るボッタスあなた。もちろん全てがボッタスのせいではありませんし、miyabikunそこはわかっています。予選ではポールも獲りましたし、速いドライバーでありマシンが速いのもわかる。でも大事なのは兎にも角にも決勝なんです。ボッタスのやらかしで気になるのは大きく二点。一つは「スタート直後で順位を落としがち」あと「タイヤの保たせ方がイマイチで前車を抜きあぐむ」こと。毎年同じようなことを言っている気がします。速いドライバーで速いマシンですから、この点でも充分な素質と環境にあるわけです。チャンピオンを目指さないのであればそれでもいい。ただ次こそチャンピオンを獲りたい、毎年「継続か喪失か」の危うい位置にいたくないのであれば、結果を出すしかありません。かれこれメルセデスの一員になって早5年経ちます。先輩のロズベルグは在籍7年目、ハミルトンとのコンビ4年目でようやくチャンピオンを「獲り逃げ」していきました。ボッタスも獲り逃げでいいと思います。獲って辞めてもよし、獲って他でチャンピオンの肩書きで悠々自適でもいい。ただ今シーズンもはやそれも出来ずに後半戦に入ります。来シーズンの去就は明らかになっていませんが、このままもし継続しても、結果は同じじゃないかという想像、クセがついてしまっています。こんなmiyabikunをはじめ多くのファンに毎年言われるのもムカつくだろうし飽々しているだろから、そろそろ怒りの本気をみせて覆してほしいですね。
日本のファンには角田くんの結果や心意気、発言に落胆している方も多いと思います。何回か書いていますが、miyabikunはその点全く嫌悪感がありません。何せまだ新人だもん、変な意味や悪い意味でなく、初めからそんな好成績や好位置を期待していませんから。デビューイヤーからメルセデスやレッドブルに乗ちゃってああなら話は別ですが、いくら真価を発揮しつつあるホンダパワーユニットとはいえ、中団のアルファタウリなわけですし、相方は何年もドライブするガスリーですよ、いきなりガスリー超えや表彰台争いができるわけがありません。いいんです、今シーズンは「練習」なのです。来シーズンから「ホンダ」がいなくなり、シート云々に不安が無くはないですが、今の速さや成績のままか後半戦に伸びてくれば、来シーズンもきっとドライブできますから。気長に成長を待ちましょう。だから一際、メルセデスに乗るボッタスが物足りないのです(いかん、また話が戻っちゃう)

チームのガッカリで賞はアルファロメオです。ドライバー2人は可能な範囲で頑張れています。パワーユニットも復調をみせる大元締めと同じモノを使っているはず。それなのに今シーズンはハースがいるからいいものの、とうとうウィリアムズに出し抜かれてしまいました。ドライバーの操作ミス、接触はドライバーの落ち度ですが、先日のハンガリーGPのピットレーン速度違反やアンセーフリリースなど、つまらないところでのミスが目立ちます。トップチームなどの緊張感は要りませんが、どこか肩の力を抜き過ぎというか、そのような状態ではいつまで経っても下位グループから抜け出せません。限られた予算内でマシンの飛躍的向上は難しいことだと思いますが、まずはそれを治さないとウィリアムズはさらに離れ、シーズン終盤にはハースに肉薄されてしまうかもしれませんよ?!それが続くと、チームの色々な「大看板」も今年でやーめた、なんてなるかも。


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《後半戦のF1カレンダー》(8/23現在)
 第12戦ベルギーGP

  スパ・フランコルシャン
 第13戦オランダGP
  ザントフォールト
 第14戦イタリアGP
  モンツァ

 第15戦ロシアGP
  ソチ・オリンピックパーク

 第16戦トルコGP

  イスタンブールパーク
 第17戦 〜未定〜 (第2アメリカGP?)
 (サーキット・オブ・ジ・アメリカズ?)

 第18戦アメリカGP
  サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)
 第19戦メキシコシティGP(メキシコGP)
  エルマノス・ロドリゲス

 第20戦サンパウロGP(ブラジルGP)
  ホセ・カルロス・パーチェ
 第21戦 〜未定〜 (第2バーレーンGP?)
 (バーレーン国際 アウタートラック?)

 第22戦サウジアラビアGP
  ジェッダ市街地
 最終戦アブダビGP

  ヤス・マリーナ

 ※レース数および代替GPは未確定情報を含みます


先日の報道にもあった通り、第17戦に予定されていた日本GPがカレンダーから外れ、中国GPやシンガポールGP含め、東アジアでのF1は2年連続の全滅ということになりました。シンガポールGPはトルコGPに差し替えられる予定ですが、日本GPについても代替GPが検討されています。非常に残念ですね。我々の最も身近なGPであり、世界的にも人気のあるサーキットでのF1が観られない。さらにはタイトルスポンサーに名乗りを挙げたホンダにとっても、辛い決定だと思います。誰が悪いとか、誰のせいと言えないことだし、仕方ないと折り合いをつけるしかありません。

日本GP以外では、春から秋に移動し、第21戦に設定されたオーストラリアGPの中止が決定しています。抜き辛いと言われたアルバートパークも一部で線形改良が行われましたが、F1でのお披露目はもう少しお預け。改良箇所については開催前まで温めていようととっていたものの、レイアウトをみる限り速度向上はしても、パッシング増にはならなさそうなものでした。もう少し大胆に手を加えてもよかった気がします。
ご存知の通り上記カレンダーで確定、というわけにはいかなさそうですね。先日のカナダGPが中止になったことからも想像できますが、南北アメリカ大陸系が不安視されています。もしメキシコやブラジルもカレンダーから外されれば、やっぱりF1はヨーロッパ(一部アジア寄り)と中近東でしか開催できないということになります。今シーズンで例のヤツが収束すると決まっていれば、来年以降の励みになるのに、未だにどうなるかわかりません。

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《今後予想されそうな、期待したい展開》
まだ上記カレンダーが最終確定していませんのでなかなか予想も難しいですが、少なくてもメルセデスVSレッドブル、ハミルトンVSフェルスタッペンの戦いは激化していくことと思います。前半戦の中盤以降はレッドブルに分があるサーキット、レースが続きましたが、後半戦序盤のベルギーGP、またイタリアGPの高速サーキットは最高速に強みのあるレッドブルのマシンが有利な気がします。間に挟む久々開催のオランダGPはサーキットレイアウトも変わり、実戦では初めてと言っていいGPですが、強みはオレンジ軍団「フェルスタッペンのお膝元」というわけです。イギリスGPで受けた屈辱や悔しさを必ずや晴らしに来るでしょう。レッドブルとしてはこのヨーロッパラウンドでどれだけ稼げるかに明暗が分かれる気がします。あまりダラダラ終盤までもつれたりすると、先日のイギリスGPやハンガリーGPの出来事やアクシデントのように何があるかわかりません。メルセデスやハミルトンはふんだんな経験値や運も味方につける強敵であり、全く侮れません(書き方が「レッドブル主体」になってしまっています)
チャンピオン争いは何もハミルトンとフェルスタッペンだけの頑張りでは決まりません。もちろんチームメイトであるボッタスとペレスの走りや位置採りが重要になってきます。今の時点でこの2人は完全にチャンピオン争いから脱落とは言えないものの、大変失礼ですが事実上困難な位置にまで開いてしまいました。如何にして予選で好位置につけるか(もちろんトップ2より前でもいい)あとは決勝で如何に戦略的に錯乱させるか(とはいえハンガリーGPみたいなものはダメ)にかかっています。
例年にも増して、中団のバトルにも決して目が離せません。名門復活、再建をかけマクラーレンVSフェラーリの対決も引き続きますし、その下のグループであるアルピーヌやアストンマーティンも徐々に頭角を示してきました。この中団は予選の速さに定評のあるチームやドライバー、逆に決勝でじりじり順位を上げるチームやドライバーに分かれつつあるように感じます。それが各サーキットで相見えた時にどのような結果をもたらすのかが興味深いです。
下位も現状は「2+1」の3チームの構図ではありますが、今後の展開によっては「1+1+1」になるかもしれないし「1+2」になることもあり得ます。トップチームがあればどこかがビリに選ばれてしまいます。どうにかビリを免れるよう、1戦ずつ大切に戦い、来シーズンの大型レギュレーション変更前をいい形で終えてほしいと思います。

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本当は最後に「チームやドライバーに思う一言」を書こうと思いましたが、今回は文章ばかりでダラダラなってしまったのでこの辺で〆ます。またボッタスについて二言、三言言っちゃいそうだし(笑)後半戦も一波乱二波乱ありそうですが、怪我や後に尾を引くいざこざにならない程度に激しく盛り上がるレースに期待しましょう!

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