三週連続開催の予定から、急遽二週連続開催に形を変えて今シーズンのヨーロッパラウンドが始まります。今シーズンはスペインの前にモナコ。伝統の低速市街地においてイレギュラーな勢力図変化があるのか、それとも常勝軍団に変わりは無しなのか。
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《モナコGPの基本情報》
 モンテカルロ市街地サーキット
  全長           :3.340km×78周=計260.520km
  開催回数 :69回目
  コーナー数:19箇所
  高低差       :41.8m
  DRS区間数:1箇所
  母国レース :ルクレール

《サーキットの個人的印象》
 ・カレンダーの中で一番豪華なGP、休息
 ・海と起伏ある街並み駆る「ザ・市街地」
 ・ココはトラックリミットの心配無用
 ・レースというよりかは「めちゃ速パレード」

近年は市街地サーキットが増え、それも非常に高速な速度域でのレースができるものばかりになりつつつありますが、ここだけは特例。狭く、ランオフエリアも無く、一周が短い風光明媚な港町でのレースですので「バトルを楽しむ」というよりかは「伝統的なレースで誰が先頭を走り続けることができるか」という視点でのレースとなります。
昔も今も多少のレイアウト変更を伴いつつもカレンダーから外れること無くカレンダーに残っていた「伝統のモナコGP」もいよいよ変革の時期を迎えています。今回もレイアウトに変更こそありませんが、今回のモナコGPは今までからいくつかの変更点があります。
まずは特例とされていた「開催権の費用の特例廃止」です。今までモナコGPは破格の費用で開催できていたのは有名な話です。他の開催地では近年それが高騰し、元が取れなかったり開催を断念せざるを得ないところも多くありました。特別扱いだったモナコGPも、「開催契約延長したいのなら、他(というかモナコを除く開催地全て)と同様にそれ相応の費用を負担しなさい」ということになりました。
また、以前の日本GPはフジテレビによる制作で長らくやっていたものが、近年はF1側の制作に切り替わったのは有名な話ですが、モナコGPだけは地元のテレビ局での制作が続いていました。レースの見どころをうまく捉えたり、カメラを切り替えられていないという不満の声もあったため、こちらも遂に現地放送局による制作、放映ではなく、F1側によって行われます。予選や決勝レースはこれからそれを目の当たりにするわけですが、もしかしたら、今までとは異なる雰囲気のモナコGPが楽しめるかもしれません。

《過去5年のポールポジション》
 2022年 ルクレール(フェラーリ)
    1分11秒376
 2021年 ルクレール(フェラーリ)
    1分10秒346
 2019年 ハミルトン(メルセデス)
    1分10秒166
 2018年 リカルド (レッドブル)
    1分10秒810
 2017年 ライコネン(フェラーリ)
    1分12秒178

《ポールポジションレコードタイム》
 2019年 ハミルトン(メルセデス)
    1分10秒166(一周3.340km)

《現役ポールポジション獲得者と回数》
 ★はその年のチャンピオン
 2回 アロンソ (2006★,07)
   ハミルトン(2015★,19★)
   ルクレール(2021,22)

現役のモナコでのポールシッター、ウィナーが近年徐々減り、今シーズンは遂に3人になってしまいました。それも3人が仲良く2回ずつで並んでいます。未だ最新の2回チャンピオン、フェルスタッペンの獲得はありません。今年の勢力図から考えれば、ポールシッターはレッドブル2人のどちらかと言いたいところですが、モナコだけは異例。他のチームから名乗りを上げたり、3人のうちの誰かが3回目で頭一つ飛び出すことも充分に考えられます。近年の流れ的には貴重な地元ルクレールの3回目に期待したいのですが、今シーズンの流れだけでいえば、アストンマーティンで好調(校長)のアロンソによる久々が無くもない。

《過去5年の優勝者》
 2022年 ペレス     (レッドブル)
 2021年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2019年 ハミルトン   (メルセデス)
 2018年 リカルド    (レッドブル)
 2017年 ベッテル    (フェラーリ)

《現役歴代優勝者と回数》
 3回 ハミルトン   (2008★,16★,19★)
 2回 アロンソ    (2006★,07)
 1回 フェルスタッペン(2021★)
   ペレス     (2022)

現役のモナコウィナーはルクレールのポールポジション2回がレッドブル2人に1回ずつに振り分けられた形となっています。いくら予選で速くても、こちらで結果を出さないことには何にも意味が無い。ルクレールの「3度目の正直」はあるのか「2度あることは3度ある」のか。できれば前者になる方が、地元ファンや年間通しての結果的にも盛り上がるのですが。やっぱり「レッドブルのシーズン全戦勝利」の方がいい?!

《過去5年のファステストラップ獲得者》
 2022年 ノリス     (マクラーレン)
 2021年 ハミルトン   (メルセデス)
 2019年 ガスリー    (レッドブル)
 2018年 フェルスタッペン(レッドブル)
 2017年 ペレス     (フォースインディア)

《現役ファステストラップ獲得者と回数》
 2回 ペレス     (2012,17)
   ハミルトン   (2016,21)
 1回 アロンソ    (2007)
   フェルスタッペン(2018)
   ガスリー    (2019)
   ノリス     (2022)

《ファステストラップレコードタイム》
 2021年 ハミルトン(メルセデス)
    1分12秒909


ファステストラップについては老いも若きもうまく分散する形となっています。決勝レースでトラフィックにさえ捕まらなければ、誰でも獲得するチャンスは持っているということ。当然角田くんが名乗りを挙げることもあり得ます。モナコで久々の日本人ファステストラップ獲得者ってのもオツですなぁ。

《使用されるタイヤコンパウンド》
 赤:ソフト  (C5)
 黄:ミディアム(C4)
 白:ハード  (C3)

少しだけ間が空いたので、勢力図が飛んでしまいました(笑)モナコは何があるかわからないから、多少のズレも許容範囲かな。いやそれ以上に順列が入れ替わったりして。深読みしていたらなかなか予想なんぞ決まらん。インスピレーションでいく!

《モナコGPの個人的予選予想》
 〜Q1〜
   20.サージェント  (ウィリアムズ)
   19.アルボン    (ウィリアムズ)
   18.デ・フリース  (アルファタウリ)
   17.ピアストリ   (マクラーレン)
   16.角田裕毅    (アルファタウリ)
 〜Q2〜
   15.周冠宇     (アルファロメオ)
   14.マグヌッセン  (ハース)
   13.ヒュルケンベルグ(ハース)
   12.ボッタス    (アルファロメオ)
   11.ストロール   (アストンマーティン)
 〜Q3〜
   10.オコン     (アルピーヌ)
  9.ガスリー    (アルピーヌ)
  8.ノリス     (マクラーレン)
  7.ラッセル    (メルセデス)
  6.ハミルトン   (メルセデス)
  5.アロンソ    (アストンマーティン)
  4.ペレス     (レッドブル)
  3.サインツ    (フェラーリ)
  2.フェルスタッペン(レッドブル)
 P.P.ルクレール   (フェラーリ)

上位からでなく下位からみていくと、マシンの特性上、ウィリアムズにはかなり厳しい予選となりそう。また、今年デビュー組3人もF1での初モナコはマシンを壊すまいと萎縮して苦戦と読みました。角田くんと周くんでQ2進出かQ1敗退か迷った挙句、ごめん角田くんを下げました。マシンの素性はアルファロメオに分があるかなと。この予想を「いい側」に外してくれるのは大歓迎です。
中団を飛ばし、上位の方はルクレールの3年連続のポールポジション獲得に期待。決勝はともかく、予選一発ならレッドブルよりフェラーリの方が合っていると思います。可能であればサインツにも頑張ってもらい、レッドブル2人を2列目以降に下げてくれると面白い。そして毎度予想に悩むアロンソ様は決勝3位表彰台狙いが可能なメルセデスの前、5番手に置きました。3位狙いで5番スタートってことは、前の誰か2人が決勝で後退するってこと?!、、、さあ、その2人誰でしょうねぇ(笑)

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