予選編に続き、決勝編です。シーズンが閉幕したことをいいことに、ワールドカップをチラチラよそ見しながら、miyabicはゆるりとやってるなあ。そんな悠長にやっていて、年内にちゃんと終われる?!年またぎだけはやめてね(笑)

《優勝者》
 第14戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第15戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第16戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第17戦 ペレス     (レッドブル・RBH)
 第18戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第19戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第20戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 第21戦 ラッセル    (メルセデス・M)
 最終戦 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)

〈勝率〉
 1 7勝 フェルスタッペン(77.8%)
 2 1勝 ペレス     (11.1%)
    1勝 ラッセル    (11.1%)

後半戦全9戦の優勝者と勝率です。2回チャンピオンに輝いたフェルスタッペンが9戦で7勝、勝率77.8%はまさに圧巻です。昨年や今シーズン前半は激戦を繰り広げていた印象があったものの、後半戦は文句のつけようの無い横綱相撲ならぬ「横綱レース」になったと思います。
どうしてもフェルスタッペンばかりが目立ってしまう今シーズンですが、後半戦もしっかりと相方ペレスが1勝。フェルスタッペンが7位に沈んだ第17戦シンガポールGPでチームをカバーしました。そしてフレッシュな話題も一つ、メルセデスのラッセルが第21戦サンパウロGPでチームのシーズン初にもなる初優勝を見事に挙げましたよね。ハミルトンのシーズン未勝利はともかく、メルセデスのシーズン未勝利はどうにか免れました。
そういえば前半戦で4勝を挙げた紅いチーム、いませんね。どこに行っちゃったんでしょう?!


《ファステストラップ獲得者》
 第14戦 フェルスタッペン 32周目/44周
 第15戦 フェルスタッペン 62周目/72周
 第16戦 ペレス      46周目/53周

 第17戦 ラッセル     54周目/59周

 第18戦 周冠宇      20周目/28周※

 第19戦 ラッセル     56周目/56周

 第20戦 ラッセル     71周目/71周

 第21戦 ラッセル     61周目/71周
 最終戦 ノリス      44周目/58周
 ※16位完走で入場圏外のためポイント付与無し


〈ファステストラップ獲得率〉
 1 4回 ラッセル    (44.4%)
 2 2回 フェルスタッペン(22.2%)
 3 1回 ペレス     (11.1%)
    1回 周冠宇     (11.1%)
    1回 ノリス     (11.1%)

決勝にはファステストラップでもポイントが得られる時代になりました。こちらの最多はラッセルの4回。ラッセルは2020年のサクヒールGPで代走した際に獲得しているため、これで通算5回目になります。開幕直後はメルセデスがファステストを獲る状況をあまり想像できませんでした(ハミルトンが2回獲っていますが)それでも復調をみせるメルセデスは終盤にはフリーストップを得られるまでの走りが可能となりました。メルセデスはメルセデスでも、ハミルトンでなくラッセルというのがいい!こちらにもハミルトンの姿はありません!(笑)
3年振りの開催となった日本GPでは雨で延び、そして荒れた中、アルファロメオの周くんが獲得したのもビックリでした。残念ながら入賞圏外フィニッシュのため、ポイント付与はありませんが、近年のファステストラップは「上位チーム、ドライバーが余裕しゃくしゃくの状態でレース終盤にダメ押しで記録する」ような位置付けになってしまってしまいましたので、中団や下位チームからの計上は困難になりつつあります。荒れレースとはいえ、その中での獲得は立派だと思います。
そういえば前半戦は2人で5回記録した紅いチーム、いませんね。どこに行っちゃったんでしょうね?!(2回目)

《決勝平均順位》
決勝の平均順位です。算出方法はいつも通り、リタイヤ、決勝不出走、失格は「20位扱い」とカウントします。予選編と同様に、ウィリアムズからスポット参戦となったデ・フリースも仲間に入れてあげています。
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フェルスタッペンが表彰台確約レベルの平均2.22位でトップとなりました。ん、フェルスタッペンが2.22位って、どっかで見たことがあるような、、この後少し触れます。
2位はルクレールの平均3.44位、3位はペレスの3.67位、4位がラッセル、5位はハミルトン、6位がサインツ、7位ノリスとドライバーズランキングに似た並びになっています。ということは、後半戦が今シーズンの縮図みたいな形で勢力図が確立されているともいえます。ポイントランキングでハミルトンとサインツは入れ替わっていますが、最終戦まで僅差でバトルしたルクレールとペレスの順列も満更ではないのかなと合点がいきます。
10位以内の入賞圏内常連クラスは9番目のオコン(デ・フリースを除くと8番目)あたりまでで、ラストイヤーのベッテルやマシントラブルが続いたアロンソのチャンピオン経験者は「その日による」感じでしょうか。奇しくもアルピーヌから移籍するアロンソとアルピーヌに移籍するガスリーが平均12.11位で並びました。これがつまり等価交換?!なんて言ったらmiyabikunも2%しか仕事していないじゃないかなんてアロンソからチクチク言われそう(笑)
今シーズン限りで(ひとまず)F1を離れる3人のうち、ハースのシューマッハは平均順位だけでみればマグヌッセンに勝っています。大差で負ける他の2人よりは惜しい感じもしますが、この後「チーム内対決」でもう一度結果をみてみましょう。
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こちらは先日の予選平均順位でも行った「後半戦が前半戦からどれだけ平均順位を上げたか(下げたか)」をみるもので、数字は赤にはしましたがグラフ左側(マイナス側)に触れている方が進化していることを示します。
ちょっと興味深いなと思ったのはボッタスの突き抜け方、、ではなく、二強4人全員がマイナス側に振れている点。特に先日の予選編はルクレールのみが平均0.94位落としているのに対し、決勝編は逆に-3.63位削っているのです。これは算出方法のイタズラともいえますが「前半戦はリタイヤが3回(20位扱い)に対して、後半戦はリタイヤが無く、全て入賞圏内で終えているため」です。フェラーリお決まりのチョンボはありつつも、ルクレール自身は決勝で結構取り戻せているんです。一方、同じくマイナス側ではあるけどチームメイトのサインツは前半戦で4つ、後半戦は日本、アメリカで連続の序盤リタイヤをかましてしまったため、それが薄まってしまいました。
で、やっぱり目立つのはボッタスのプラス3.70位、ハミルトンの2.37位です。考えてみれば昨年のチャンピオンチームの2人ですね。後半戦に復調がみられたハミルトンは第14戦ベルギーGPの0周リタイヤと最終戦アブダビGPの18位完走扱いがイタかったし、ボッタスは予選編に引き続きビリトップ。サマーブレイクで遊び過ぎたか。
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似たようなグラフのこちらは後半戦の予選から決勝でどのくらいゲインしているのかをグラフ化したものになります。さっき書いたサインツの2回のリタイヤがこう悪い風に表れてきてしまいます。あと同国の先輩アロンソも予選はいい位置につけるものの、2%しか仕事をしなかった祟りかマシントラブルが多発し3回のリタイヤによりプラス側となっています。ボッタスは予選そのものがよくなかったため、この集計では思いの外目立ちません。
マイナス側については、ウィリアムズで1レースしか走っていないものの、その1レースでウィリアムズのマシンでも4つ順位を削って9位入賞の2ポイントをもぎ取ったデ・フリースが堂々のトップ。しっかり爪痕を残して来シーズンのシートにこぎ着けました。そして後半戦は世界中のファンが一戦一戦を見守ったアストンマーティンのベッテルがフル参戦ドライバーでトップとなる-3.00となりました。後半戦は予選はもちろんのこと、決勝もF1での16年間をしみじみと感じるような丁寧にドライブができていました。それをもう少し早くから始めてもらい、かつマシンも競争力あるものであったらよかったのになぁ。
先程言いかけたフェルスタッペンの決勝平均順位ですが、実は先日行った予選平均順位と全く同じなんです。計算ミスかなと何回か見直したのですが、おそらく大丈夫。寸分狂わず予選決勝でプラマイゼロというのも不思議というか、すごい。
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ここでようやくコンストラクター(チーム)単位の決勝平均順位です。この順列は細かなデータ云々というよりかは、後半戦の走りや結果そのままが表れているように思います。2人して表彰台登壇の手堅い位置にいたレッドブル、少し離れてチョンボ癖の抜けないフェラーリとそのフェラーリを捕まえる勢いのメルセデス。中団にはアルピーヌ2人とノリスが一進一退の激闘を繰り広げ、急に元気になったアストンマーティン。可も無く不可も無いアルファタウリが前半戦の貯金を使い果たしたアルファロメオとハースを抜き、アルボン頼みのウィリアムズは1人マイペース、といった感じ。

《ドライバー別グループ別決勝順位変遷》
決勝のドライバー別、グループ別順位になります。予選編と同じグループ分けで三強6人のグラフからみていきます。
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後半戦の予選でようやく予選マスターのルクレールを上回ったサインツも、2回のリタイヤで台無しになってしまいました。ほか、エメラルドグリーンの2人がたまに墜落している様子もうかがえますが、紺色のレッドブル2人と赤の破線ルクレールは堅調に後半戦をこなしました。
最多勝の期待がかかったフェルスタッペンはシンガポールとサンパウロでつまずきはしましたが、結果的にシーズン最多勝を更新しましたし、この2戦はあってよかったのではないかなとmiyabikun思っています。ファンの方にとっては悔しいところかもしれませんが、これ以上勝ち続けられるとある意味とんでもない後半戦になったでしょうし、たまにはチームメイトや初優勝誕生も無いと、ね。
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中団4チーム8人です。このグループ分けは前半13戦から引きずっているものになりますが、後半戦だけをみれば、アルファロメオとハースは次の下位グループに属し、代わりにアストンマーティンとアルファタウリにスイッチした方がいいのかもしれません。
前半戦ではこのグループ唯一表彰台に登壇したマクラーレンのノリスはシンガポールGPでの4位が最上位となり、後半戦での登壇はなりませんでした。来シーズンはようやく胸を張ってエースを担当するオコンも日本GPで4位と健闘しています。せっかくサンパウロGPで初ポールを獲得したマグヌッセンはスプリントで8位まで落ち、決勝は瞬殺0周リタイヤで立ちんぼでした。ファステストラップだけでなく、ポールポジションポイントもほしいよね。
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(前半戦で決めてしまった)下位3チーム6人です。最高位はシンガポールGPでのストロールと日本GPでのベッテルが共に6位と緑実線のベッテル、緑破線のストロールの元気のよさがよくわかります。その直後のアメリカGPではあわや同士討ちになるところでしたね。来シーズンも「自分のチーム」で継続参戦するストロールはまた周囲を見ない癖が出始めてしまっています。自分のシートは安泰かもしれないけど、自分の命やライバルの命を奪う危険性もあるので、そこはマジで気を付けてほしいです。
前半戦に比べてやや鳴りを潜める形となったアルファタウリはドライバーというよりチームの戦略やタイヤへの適応に課題が残った印象です。ドライバーがいくら頑張っても、そちらがパッとしないようではライバルに太刀打ちできませんし、いい人材も他所に目を向けたくなります。来シーズンは若手(年齢はもちろん、F1キャリアという意味でも)2人で戦う必要がありますから、若い芽を潰さないようまい進してほしいです。

《決勝走行周回数》
ここから決勝ならではの評価基準の一つ、走行周回数です。後半戦の決勝9戦の全走行周回数は日本GPでの減算もあって、フルマークは512周となりました。
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全周回走破は21人中3人います。レッドブルの2人とルクレールの「ポイントランキング上位3人」になります(並びがおかしいだろうというご意見があるかもしれませんが、集計上C、M、Sのイニシャル順のままになってしまいました)ポイントランキング上位にいるということは、リタイヤが無く周回を重ねないとなし得ません。
次点は2周足らずの510周でラッセルとガスリーでした。ラッセルはシンガポールGPで2周遅れ、ガスリーはメキシコシティとアブダビでそれぞれ1周ずつとなっています。その次508周をこなしたシューマッハまでがリタイヤ無しで、それ以下はどこかでリタイヤしたGPがありました(ただし最下位のデ・フリースはリタイヤ無し)
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チーム単位に並べると、フルマークのレッドブルを筆頭にメルセデス、アルファタウリとハースが同率で続いています。RBPTは走行距離の観点ではなかなかの上位にいます。繰り返しアルファタウリがもう少し戦える位置にいれば、、と悔やまれますね。

《決勝チーム内対決》

決勝編の最後はチーム内対決です。決勝編も単純にフィニッシュした順位で勝敗を決め、両者リタイヤで終えた場合は引き分け扱いとなります。
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チャンピオンチームでもレッドブルはやはり大差がついてしまいます。ただ同じ大差でも予選編と同様にマクラーレンとウィリアムズも敗れた方に来シーズンのシートがありません。
拮抗しているのは、アルピーヌとアストンマーティン、アルファロメオとハースの4チームですが、ハースについては平均順位、周回数、チーム内対決も勝ったシューマッハもシートを喪失してしまいました。前半戦はド派手なクラッシュをかましたシューマッハも後半戦だけでは来シーズンのシート確保に繋がらなかったのは惜しい限りです。

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これまで、後半戦の決勝編おさらいでした。

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