F1閉幕後も様々なウィンタースポーツが行われていますが、今世界中が最も注目しているのはカタールでのサッカーワールドカップでしょうか。冬に行われるワールドカップも慣れないというか、F1閉幕後の開催でよかったというか。日本は何と強豪ドイツに勝ち、驚きと感動をもらいましたよね。先日のコスタリカ戦は惜しくも敗れましたが、予選リーグで残るは強豪のスペイン。Fマニのmiyabikunは勝手に「アロンソVS角田」と当てはめてしまっていますが、果たして結果や如何に。来シーズンからはF1も正式にカタールで開催されるぞー、待っていろよー!

F1の方は来シーズンのドライバーも出揃い、少しずつ来シーズンへの準備が整いつつあります。今回はこの時期の恒例行事である「2023年のF1ドライバーラインナップ」をみておこうと思います。まずはチーム移籍や新加入、離脱をところてん式に示してみました。

《ドライバー移籍状況》
     in     Team      out
  ◯ ピアストリ→  マクラーレン → リカルド ●
 ◯ デ・フリース→ アルファタウリ → ガスリー
    ガスリー →   アルピーヌ   → アロンソ
     アロンソ→ アストンマーティン → ベッテル ●
◉ ヒュルケンベルグ → ハース → シューマッハ ●
 ◯ サージェント → ウィリアムズ → ラティフィ ●

 ◯は新規参戦、◉は復帰参戦、●は離脱(引退)

流れは大きく3つにグループ分けされます。
一つは近年トレードマークの笑顔が消え、苦悩の表情が続いたマクラーレンのリカルドに代わり、アルピーヌがツバをつけていたピアストリが電撃加入。こちらについては様々な物議を起こしましたよね。アルピーヌが発表したと思いきや「僕はアルピーヌには乗らない」ときたもんだ。末恐ろしい新人です。
二つ目は長年F1界を支えたアストンマーティンのベッテルの引退を皮切りに、後任としてアロンソが加入。来年42歳のアロンソ様はまだまだやります。そのアロンソの抜けたアルピーヌのシートには、勝ちに飢えたアルファタウリのガスリーが加わり、奇しくも母国フランスチームで幼い頃からのお友達オコンと肩を並べることとなりました。2人とも勝気で折れないタイプですからね、スタート直後にぶつけ合うなんてことにならないといいのですが、、(笑)ガスリーの後任にはウィリアムズで見事な代走をこなしたデ・フリースがおさまりました。角田くんとしてはこりゃまた気の抜けない新人がチームメイトになりましたぞ。
そして速さはないが金と「赤旗運」を兼ね備えていたウィリアムズのラティフィはいよいよ金では解決できなくなり、つい先日若いサージェントが後任に決まりました。
また、同じく去就が注目されたハースのシューマッハの後任には、近年はスポット参戦要員として活躍したヒュルケンベルグが3年振りにフル参戦として復帰することとなりました。

下位カテゴリーに疎いmiyabikunは特に新人3人のことをよく知りませんが、新規参戦、復帰参戦ドライバーのプロフィールを簡単にまとめてみました。

《2023年新規、復帰ドライバー》
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◯ オスカー・ピアストリ(オーストラリア)
 2001年4月6日生まれ
 2020年F3ランキング1位
 2021年F2ランキング1位
 2022年アルピーヌのリザーブドライバー
 2023年マクラーレンより初参戦
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リカルドの離脱によりウェバーから続いたオーストラリア人F1ドライバーが絶たれてしまう可能性もありましたが、アルピーヌで決まっていると思われたピアストリがマクラーレンの後任として座ることとなり、オーストラリア代表を担います。隣で笑うリカルドも心の底からの笑顔には見えぬ(笑)
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2001年生まれということで、来シーズンのラインナップでは最年少にあたり、F1はいよいよ21世紀ドライバーが誕生したことになります。また、2001年生まれということは、2001年にF1初参戦したアロンソと並んで走ることにもなるわけです。アロンソがますますおっちゃんになる。
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2011年からモータースポーツを始め、2017年にイギリスF4でランキング2位、2020年にはF3チャンピオン、翌2021年はF2チャンピオンととんとん拍子に昇格。昨年からアルピーヌのリザーブドライバーとしながら、フタを開けてみたらアルピーヌでなくマクラーレンというとんでも発表が話題となりました。最近はハミルトンをはじめ、近年のノリスなど、1年目からマクラーレンをドライブするケースは多くなってきたものの、ピアストリはかなり期待大きい若手。今から若干の恐ろしさすら感じます。

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◯ ニック・デ・フリース(オランダ)
 1995年2月6日生まれ
 2019年F2ランキング1位
 2021年フォーミュラEランキング1位
 2022年メルセデスのリザーブドライバー
 2022年ウィリアムズよりF1スポット参戦
 2023年アルファタウリより初フル参戦

アルボンの病欠により急遽ウィリアムズから代走デビューを果たして、予選、決勝とも上々の結果でしっかりと爪痕を残したデ・フリースはガスリーの後任としてアルファタウリから正式デビューとなります。年齢的にも早めにフル参戦を果たしてほしい逸材でしたので、素直によかったなと安心しました。年齢はまだまだ若い角田くんではありますが、F1キャリアは上。来シーズンは実に手強いチームメイトを迎え入れる形となりましたね。
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「ニック」というのはその名の通りニックネームであり、本名はヘンドリック・ヨハネス・ニカウシス・デ・フリースだそうです。長いからニックでちょうどいい。フェルスタッペンと同じオランダ出身で2014年のフォーミュラルノーのチャンピオン。耐久レースに参戦しながら2019年にF2でチャンピオンを獲得。さらには2021年のフォーミュラEのチャンピオンと27歳の年齢だけあって、キャリアも戦績も多岐に渡り充実しています。最近では先日のウィリアムズのほか、メルセデスやアストンマーティンでリザーブやテストドライバーを掛け持っていました。てっきりメルセデス系チームからの参戦と思いきや、まさかのアルファタウリとは、、
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これもデ・フリース。
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これも。
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一体いくつの顔があるんだ(笑)それだけ重宝される逸材ということですね。

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◯ ローガン・サージェント(アメリカ)
 2000年12月31日生まれ
 2020年F3ランキング3位
 2022年F2ランキング4位
 2023年ウィリアムズより初参戦

来シーズンのシートを最後に掴んだのは久々のアメリカ人ドライバーとなるサージェントです。年齢は角田くんと同じ2000年生まれながらサージェントの方が後、若いことになります。また12/31というギリギリなところもミソ。お母さんのさじ加減で変わったのかな。昔は誕生日をズラすなんてこともあったようですが、日本の4/1と同様に、この1日違いで印象や年が変わったりするという際どいタイミング。
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今回の3人の新人の中で、デ・フリースは浅黒くちょっと違う印象を受けますが、レーシングスーツを着てくれていないと、miyabikunピアストリとサージェントはパッと見でまだ違いに気付かん。。シーズン序盤くらいまでは首からプラカード下げていてもらわないとごっちゃになっちゃいそう。よく「最近のアイドルは顔だけ見て違いがわからない。みんな一緒」と言っている状態です。決してサージェントやピアストリが悪いのではなく、miyabikunの老化のせいです(笑)
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どちらも綺麗な顔立ちだなぁ。サージェントはアメリカ人ながらヨーロッパで腕を慣らし、フォーミュラルノーやF3、そしてF2と着実にステップアップしています。miyabikunの知る限りはカテゴリーチャンピオンにはなっていないのかな。まあ下位カテゴリーでチャンピオンにならずともF1で大成する人もいるし、過去にはそんなステップアップ無しでF1チャンピオンになった人もいますからね。アルボンの隣で少しずつテクニックを学び、活躍してくれることに期待したいです。

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◉ ニコ・ヒュルケンベルグ(ドイツ)
 1987年8月19日生まれ
 2010年F1ランキング14位(ウィリアムズ)
 2018年F1ランキング7位(ルノー)
 2015年ル・マン24時間レース優勝
 シューマッハ離脱に伴い、ハースより復帰

今シーズンはベッテル、シューマッハの2人のドイツ人がF1を離れます。またドイツのF1に冬の時期到来かと思われましたが、シューマッハの後任はまさかの予選王子改めスーパーサブのニコヒュル様が帰還され、貴重なドイツの血が絶えることだけは免れました。シューマッハとの年齢差は12歳、一回り上昇し、マグヌッセンとのいぶし銀ナイスガイコンビの完成です。
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ヒュルケンベルグは速く、堅実なドライバーです。速くて堅実なのはよく知っているのですが、残念ながら運が無い。。運も実力のうちといってしまえばそれまでですが。ただ走る前から予想できるのは、今シーズンよりは健全な状態でマシンを持って帰ってきて、データの蓄積、マシンやパーツの修繕費は抑えられるはず。ベテラン枠はマグヌッセン1人で充分な気もしますが、背に腹はかえられぬ。チームが運営できなくなっては元も子もありません。ベテラン2人でハースを正常進化できることに期待しましょう。
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ちなみにヒュルケンベルグの本名はニコでなくニコラスね。

《2023年ドライバーラインナップ》
全10チーム20人のドライバーが出揃いましたので、全員をコンストラクター順位で並べてみます。マシン名称や新人のナンバーは現時点で明らかになっていないものもありますので、明らかになり次第修正していきます。またこちらも毎年恒例ではありますが、ドライバー序列はmiyabikunの独断と偏見により「ドライバーズランキング順」に並べています。

レッドブル・HRBPT RB19
   1 マックス・フェルスタッペン(オランダ)
 11 セルジオ・ペレス・メンドーサ(メキシコ)

フェラーリ SF-23
 16 シャルル・ルクレール(モナコ)
 55 カルロス・サインツ(スペイン)

メルセデス F1 W14 E Performance
 63 ジョージ・ラッセル(イギリス)
 44 ルイス・ハミルトン(イギリス)

アルピーヌ・ルノー A523
 31 エステバン・オコン(フランス)
 10 ピエール・ガスリー(フランス)

マクラーレン・メルセデス MCL60
   4 ランド・ノリス(イギリス)
 81 オスカー・ピアストリ(オーストラリア)◯

アルファロメオ・フェラーリ C43
 77 ヴァルテリ・ボッタス(フィンランド)
 24 周冠宇(中国)

アストンマーティン・メルセデス AMR23
 18 ランス・ストロール(カナダ)
 14 フェルナンド・アロンソ・ディアス(スペイン)

ハース・フェラーリ VF-23
 20 ケビン・マグヌッセン(デンマーク)
 27 ニコ・ヒュルケンベルグ(ドイツ)◉

アルファタウリ・HRBPT AT04
 22 角田裕毅(日本)
 21 ニック・デ・フリース(オランダ)◯

ウィリアムズ・メルセデス FW45
 23 アレクサンダー・アルボン(タイ)
   2 ローガン・サージェント(アメリカ)◯

メルセデスでラッセルの下にしれっとキングを持ってきちゃうのmiyabikunくらい(笑)だって今年負けちゃったんだもん。ドイツ勢が1人減りましたが、オランダが2人になりました。またマクラーレンはオーストラリア人が減って増えたのでプラマイゼロ。アメリカ人が加わった代わりにお隣のカナダ人が1人減った形となりました。

《2022年ドライバーのキャリアバー》
最後はこちらも毎年恒例「生まれ年とF1経験年数」を表現したグラフを描いています。見方は白抜きが「F1未出走」黒塗りが「F1フル参戦」グレーが「F1スポット参戦」そして赤塗りが「F1チャンピオン」を示します。
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日本でいうところの昭和生まれはベッテルが抜けた代わりにヒュルケンベルグが加わって3人のまま。以降の17人は全員平成生まれ。2000年代生まれは角田くんを筆頭に3人となり、先程も書いた通り最年少のピアストリは21世紀生まれのドライバー誕生となっています。昨シーズンから「F1=若者のスポーツ」という覚悟がついたわけですが、2000年代生まれの増加がそれをまた助長しています。我々が1960年代や70年代のF1マシンを危険とみるのと同じように、近い将来「昔のF1ドライバーはハロ無しでよくレースしていましたよね」なんて言葉も飛び交う時代が来るのだろうなぁ。
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