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この決勝レースではフェルスタッペンのシーズン最多勝更新、また2番スタートを獲得したラッセルの初優勝、そして未だシーズン未勝利が続くハミルトンの優勝、さらにはペレスの母国GP初優勝などなど、いくつかの注目点があります。miyabikun個人的にはラッセルの初優勝かペレスの母国GP初優勝に期待しています。
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レース前のスタートタイヤチェックです。ポールポジションのフェルスタッペンをはじめ、8人がソフトタイヤ、2番手3番手と続くメルセデス勢ほか12人はミディアムタイヤをチョイスしています。レッドブルはスタート直後のロングストレートの蹴り出し重視。メルセデスはタイヤの劣化を懸念しオーバーカットを狙うか。いつもよりやや後方スタートとなるフェラーリはマシンカラーに揃えた?!(笑)
なお、予選を15番手で終えたハースのマグヌッセンはパワーユニット交換により5グリッド降格の19番スタート。前戦アメリカGPでアロンソに対して「足」を出した上に自爆リタイヤしたアストンマーティンのストロールは3グリッド降格のため最後尾からのスタートとなっています。

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スタート直後のロングストレートでのトップの入れ替わりは無く、フェルスタッペン、ラッセルの順でターン1に進入。ただイン側には3番スタートのハミルトンが並びかけています。
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ハミルトンがインからラッセルを閉めていく。ラッセルは行き場無くトラックからはみ出し、4番スタートのペレスが前に。
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おおこっちもやってるやってる。アウト側の黄色いラインが5番手スタートだったサインツです。こちらの順位入れ替わりは無し。
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この角がやんわりと先の潰れた鋭角右ターン6はこの後にもちょっとした話題になりますので、この線形を覚えておいて下さい。
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1周目終了時の順位は2位がハミルトンに渡り、ラッセルは逆に順位を2つ落としています。また予選で好位置を掴んだアルファロメオのボッタスもルクレールとアロンソに抜かれてこちらも2つ順位を没たす。今回のスタートも最大飛躍はアストンマーティンのストロールによる-5。アルファタウリの角田くんも2つ順位を上げて入賞圏内まであと少し。最近のオープニングラップは上手くなりましたね!

レース自体は2周目以降こう着状態となり、何かアクションのきっかけがほしいところ。
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上位では24周目に4位走行の地元ペレスからタイヤ交換に入り、じっくり5.0秒かけてソフトからミディアムにスイッチ。
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トップのフェルスタッペンは26周目に同じくソフトから迅速2.5秒でミディアムへ。毎度ながら同じチームでこの差も如何なものかと、、(笑)
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狙い通りサインツの前となる3位で戦列に復帰しています。レッドブルと同じソフトタイヤのフェラーリは29周目にミディアムに履き替えると、スタートの時点でミディアムを履いていたハミルトンが翌30周目に早くもピットインを行い、ハードに履き替えています。スタートタイヤでミディアムを選んだばっかりに、第2スティントはソフトかハードしか選び様がありませんもんね。ラッセルもハミルトンと同様にレース折り返しの34周目にハードへ。

その後もオコンやボッタスといった入賞圏内ギリギリラインの中団ではバトルがみられたものの、トップのフェルスタッペンと2位ハミルトンのギャップはなかなか縮まらず、逆に3位のペレスが近付きつつ抜くに至らずという展開に向いていきます。レースがまったりしてきちゃってる感はあるな。

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なんて気を抜いてmiyabikun口半開きで観ていると、51周目にミディアムで11位走行中の角田くんにソフトで元気なリカルドが迫ってきます。
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例のターン6をインから差すかリカルド。でも左フロントタイヤが角田くんの懐に結構深めに入り込んでいます。
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ぬわ、やっぱやったか。。リカルドと角田くんのタイヤが触れ合い、角田くんが浮き上がる。オープンホイールのカーレースで一番恐れていたことが起きてしまいました。朝方の観戦でボケボケしてしまっていましたが、これで完全に目が覚めました。確かにイン側は入り込めそうなスペースがあるようにも見えるけど、前を走る角田くんはわざわざ後ろのマシンのためにスペースを作ってあげる必要はないわけで。後ろにいたリカルドがやや図り間違えたのでは?!
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角田くんはグリーンからトラック復帰し、何とかピットまでマシンを運びましたが、サイドポンツーンのダメージもあり残念ながらリタイヤ。リカルドに対しては10秒のタイムペナルティが下ります。

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レース終盤の65周目。コンストラクターズ争いが熾烈なアルピーヌVSマクラーレンのバトルは7位にアレがあっても赤いタイヤでやけに元気なリカルド、8位オコン、9位アロンソと続き、ノリスは10位にボッタスを挟んだ11位を走行中。
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ノリスにとっては1ポイントが大事。ボッタスの存在が申し訳ないけど邪魔(笑)早いところかわして、アロンソ討伐に向かいたい。
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ノリスはストレートエンドでボッタスをかわしたものの、その前を走るアロンソの様子が、、
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おかしい。あれま、まさかノリスとのバトルから逃げた?!
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アロンソのマシンはエンジンが生き絶え、ランオフエリアに逸れたのでした。せっかくノリスの前にいるのに、悔しがるアロンソがとても印象的でしたね。

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残り2周の時点ではファステストラップは母国GPのペレスの手中にあります。2位のハミルトンはかわすに至らなかったけど、ファステストラップだけは持ち帰りたい。しかし冴えないサインツに対して大きなギャップを持つ4位のラッセルがファイナルフラッシュに向けてピットへ。1ポイントでも欲しいのはメルセデスも一緒。
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大半のドライバーはタイヤ交換を1回で済ませ
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順位変動も6位ルクレールまでは2周目と全く変わらず。
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フェルスタッペンは無事にポールトゥウィンでシーズン最多勝となる14勝を挙げましたが、レースとしては静かというか、やや物足りなかったように感じました。

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《決勝結果》
 1 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 2 ハミルトン   (メルセデス・M)
 3 ルクレール   (フェラーリ・F)

《ファステストラップとそのタイミング》
 ラッセル(メルセデス・M) 1分20秒153
 71周目/71周
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 リカルド(マクラーレン・M)
《完走(扱い)台数と規定周回走破台数》
 完走台数:19台(18台フィニッシュ)
 規定周回:6台

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 角田裕毅(アルファタウリ・RBH)

今回のレースは全般的におとなしく、特にトップ争いは1周目の前半で順位が決まってしまい、ハードタイヤを履く者には期待外れのレース展開になりましたね。フェルスタッペンは見事ポールトゥウィンを飾り、F1におけるシーズン最多勝を14に伸ばしました。それも充分素晴らしい結果なのですが、しかーし!miyabikunは最近スタートダッシュが冴え渡る角田くんの成長が感じられる方が朗報でした。
このメキシコシティGPは2周目に入る段階で-2位の浮上となりましたが、前戦アメリカGPは最多タイの-5位、その前の日本GPは雨の中-4位、さらにその前のシンガポールGPは-1、イタリアGPの 3周目は-3と晴れのみならずウェット環境でもジャンプアップしています(ならば今回でなくもっと早い段階で誉めてあげてよ!)今回は「諸般のもらい事故」もあり、結果に結びつきませんでしたが、スタート直後の混乱に巻き込まれること無く果敢に上位に歩を進めようと頑張っています。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 リカルド(マクラーレン・M)

予選に続き、存在感のあまり感じなかったフェラーリは置いておいて、、
レース中にペナルティは消化したので、敢えて吊し上げるのは可哀想かとも思いましたが、角田くんをリタイヤに追い込んだことに対する怒りや悔しさなどではなく「リカルドが得意としていたパッシングがもう機能しなくなっていること」を現実的に突きつけられたようで、悲しさとどこか諦めを感じてしまい、最後の喝になればという叱咤激励のつもりで挙げることとしました。本家のドライバー・オブ・ザ・デイに選ばれたっていうのに、こんなド素人が生意気に水を差すようで申し訳ない。
リカルドの持ち味は皆さんもよくご存知の鋭角コーナーやシケイン手前から鋭くかつスマートに隙をつくパッシングですよね。レッドブルを離れてからは久しくお目にかかる機会もなくなってしまいましたが、あの思い切りのよさが近年のドライバー(今やフェルスタッペンあたりの方が上手いか)には珍しく、決勝レースで着実に順位を上げる武器でした。今回のターン6は昔のレイアウトと比較すると「細かに2つに分けられたエイペックスをぐるりとターンする」緩やかな切り返しになっています。今回の接触はやや空き気味となったエイペックスにリカルドがどこか緊張感無く割り込んだ感じに見えました。キレキレ時代のリカルドなら、あのタイミングで飛び込んだのか。飛び込むにも、もっと鋭くキビキビとターンしていたような気がして、失礼ながら「リカルドの衰え、勘の鈍さや緊張感の無さ」を感じてしまいました。本人は毎戦真剣かつ真面目にレースに取り組んでいると思っています。しかし最近のリカルドはどこか明後日の方向を遠く見つめてうわの空のように感じます。別人になっちゃったのかな、来シーズンは一年留年して、またレギュラーシートを狙いにいくようですが、今の状態ではリカルドの強みやウリはなかなか通用しないと思います。それなら思い切ってどこかのリザーブでF1に変にしがみ付くより、リカルド向きの他カテゴリーで「新たな視点、気持ちのリセット」を行った方が、いいリハビリになるのではないかと素人ながら思います。miyabikunはまた周りを明るくできるリカルドのあの笑顔をF1で見られる日を楽しみにしています。
あと少し心配なのがガスリー。ペナルティ続きで何だか最近やけくそ気味に見えるんだけど、大丈夫かなあ。。

《ドライバーズポイントランキング》
   1 → フェルスタッペン 416pts ★

   2  ↑  ペレス      280pts
   3  ↓  ルクレール    275pts   (-5pts)

   4 → ラッセル     231pts (-44pts)
   5  ↑  ハミルトン    216pts (-15pts)
   6  ↓  サインツ     212pts   (-4pts)

   7 → ノリス      111pts(-101pts)

   8 → オコン        82pts (-29pts)
   9 → アロンソ       71pts (-11pts)

 10 → ボッタス       47pts (-24pts)
 11 → ベッテル       36pts (-11pts)
 12 → リカルド       35pts   (-1pt)
 13 → マグヌッセン     24pts (-11pts)
 14 → ガスリー       23pts   (-1pt)

 15 → ストロール      13pts (-10pts)
 16 → シューマッハ     12pts   (-1pt)
 17 → 角田裕毅       12pts   (-1pt)

 18 → 周冠宇          6pts   (-6pts)
 19 → アルボン         4pts   (-2pts)
 20 → ラティフィ        2pts   (-2pts)
      デ・フリース       2pts
      ヒュルケンベルグ     0pts
 ※アメリカGPでのポイント修正済

《コンストラクターズポイントランキング》
   1 → レッドブル      696pts ★

   2 → フェラーリ      487pts
   3 → メルセデス      447pts  (-40pts)

   4 → アルピーヌ      153pts(-294pts)
   5 → マクラーレン     146pts    (-7pts)

   6 → アルファロメオ   53pts  (-93pts)
   7 → アストンマーティン 49pts    (-4pts)

   8 → ハース       36pts  (-13pts)
   9 → アルファタウリ   35pts    (-1pt)
 10 → ウィリアムズ      8pts (-27pts)
 ※アメリカGPでのポイント修正済

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《第20戦メキシコシティGPのポイント》
・敵無しフェルスタッペンは新たな世界へ
・リカバーしつつも陰りあるリカルドの必殺技
・移籍決まってから、散らかり続けるガスリー
・フェラーリ大失速。存在感をほぼ感じず。

ポイントランキングも佳境に入ります。次戦サンパウロGPは忘れかけていたスプリントの行われる回。特に中団のアルピーヌ、マクラーレンのランキング決定にはかなりのチャンスになりますので注目です。リカルド、期待しているぞ、引き続き頑張れー!!

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EO「来年は、、うまくやれそう?!」
LS「ん?何のこと?!」
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「気合だー!気合だー!気合だー!おいおい」

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