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この大都会の中のオアシス、そしてサーキット。アルバートパークのロケーションはいつ見ても好きです。(半)市街地ではあるけど、よくある市街地サーキットとも違う。アクセスもよく、街中でも自然や緑と調和し、クローズドでランオフエリアもちゃんとある。集客と安全性の両面を配慮すると、このアルバートパークやカナダのジル・ヴィルヌーブサーキットなどは「サーキットの理想形」ではないかとmiyabikun個人的に思います。起伏があるとなおよし。2年前の2020年は開幕直前(というか、ほぼ開幕していた)に突如中止となり、ファンのみならずドライバーやチーム関係者には苦い思い出の地でもあります。ようやく開催にこぎつけ、レイアウトにも一部改良を施すなど、装い新たなオーストラリアGPが始まります。

先日の「予選予想」のサーキット概要では意気揚々と「DRS区間は4箇所」なんて書いていましたが、何にも考えず予選を観始めたら、DRSが3箇所に戻っていてビックリ。我に返り、思わず巻き戻して2回確認してしまいました。慌てて自作サーキット図を描き直しました。削除されたDRS区間って、ほぼ直線扱いとはいえ緩やかな左コーナーだし、内側はウォールが間近まで迫るランオフエリアのほぼ無い区間だからそもそも危ないし、仮にDRSが使えてもその先が浅めのクランクだから要らぬオーバーランが多発するなど、結果的に無くてもよかったのではないかと思います。

《Q1》
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ポイントランキングトップのルクレールが早い段階で1分19秒391を記録し、ひとまずの様子見。フリー走行のタイムからみても、このタイムで落ち着いたりはしないはず。
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昨年までの好調から一転、今シーズンは低迷が続くマクラーレンのノリスが久し振りに上位に名を連ね、存在感を見せつけています。その後トップタイムはフェラーリのサインツとルクレールが交互に塗り替えますが、レッドブルはペレス、フェルスタッペンともまだ準備が整っていない様子。
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フェラーリやレッドブルは心配になりませんが、深刻なのはここまで全く猛威を振るわないメルセデスの2台です。まさか今回もQ1落ちをかましたりしないよね?!
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6年連続でアルバートパークの予選を制してきたハミルトンは1分20秒台の暫定10番手。マシンは弾むしステアリング修正も多い。本当にマシンがキマらないんだな。
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予選直前のフリー走行3回目でクラッシュをかましたアストンマーティンのストロールは何とか修復を間に合わせてピットアウト。
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ただこのレースからようやくシーズンに復帰することとなったベッテルのマシンはクラッシュからまだマシンが整わず。復帰一発目の予選から走れないなんてことになるのか。
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あ、残り2分で赤旗!またウィリアムズのラティフィか。赤旗屋さんだなぁ、まったく!と思ったのですが、これに至った経緯を確認すると、、
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ラティフィは後ろから迫るストロールに道を譲っています。
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しかし一度譲ったはずのストロールをラティフィがインから抜こうとして
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接触(カナダ人ドライバー同士)
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これはストロールのオンボードカメラになります。右側にラティフィがチラリと見て始めていますが、右に緩やかに曲がるトラックに対して、ストロールのステアリングの舵角がより右に切れているように見えます。ストロール、ラティフィを見れている?!意図とは思いたくないのですが「一度進路を譲ってくれたのに、何で抜き返すんだよ」と、ラインを閉めにいっていないか?!(この件でストロールは予選後に決勝スタート3グリッド降格ペナルティが下っています)
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相方が関わった赤旗による遅延で命拾いになるか、ベッテルはヘルメットを半分被り、マシンの修復を待ちます。間に合うか?!
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間に合った!急げ!(ただしピットロードの速度制限は守ってね)
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メルセデス勢以下、タイム的に怪しげなドライバー達による残り2分の椅子取りゲームのはじまりはじまり。
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ベッテル、アウトー!
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チームクルー尽力の甲斐無く、ベッテルとストロールのアストンマーティン2台、進路を譲る気があったのか無かったよくわからないラティフィとアルボンのウィリアムズ2台(アルボンは燃料の規定残量不足により結果除外)とハースのマグヌッセンが敗退。

《Q2》
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Q1と打って変わって、Q2はレッドブルが台頭。フェルスタッペンが1分18秒611を記録した後、ペレス、ルクレール、サインツの順で走行するも、フェルスタッペンのタイムには追いつきません。この2チーム4人は相変わらずバチバチですなー。FullSizeRender
もたもたしていると、アルピーヌのアロンソ様がフェルスタッペンから0.2秒落ちの2番時計をマーク。やる気満々!
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ペレスは2本目でフェルスタッペンを上回り、今シーズンは大きな遅れもなく追従していることをアピール。
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その後はフェラーリ2台もフェルスタッペン超えに成功しますが、ペレスのトップタイムは塗り替えられること無く、Q2はアルファタウリの 2台、アルファロメオの2台とハースのシューマッハが脱落。シューマッハはマシンを壊すことなくマグヌッセンに予選で初めて勝ちました。

《Q3》
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Q3に入ってもレッドブルが先手を打つ。世間からは「ナンバー2」と思われているかもしれないけど、ペレスは挫けない。
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セクター2で最速を築いていたアロンソがコースオフしてマシンを傷めてここまで。いやー惜しい。
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アロンソのコースオフで黄旗から赤旗に変わる直前でルクレールは何とかトップタイムの更新に成功。追走するサインツのタイムも悪くはなさそうだが、、
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コントロールライン通過直前にステアリングのダッシュに「RED FLAG」の文字。残念ながら無効です。
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残り15秒でフェルスタッペンはルクレール超えに成功。今回の高速化改良のアルバートパークはレッドブルに風向きが向いたかな。
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いやいや、結論を出すにはまだ早い。ルクレールが唯一の1分17秒台に突入するスーパーラップで土壇場のポールポジションを獲得!
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ん、サインツ。何だこの遅れは。

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《予選結果》
 1 ルクレール   (フェラーリ・F)   1分17秒868
 2 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)1分18秒154
 3 ペレス     (レッドブル・RBH)1分18秒240

《先日の予選予想との答え合わせ》
ポールのルクレール、2番手フェルスタッペン、13番手の角田、14番手の周の4人が正解でした。
下位がぐちゃぐちゃ。まずラティフィのド派手なクラッシュもあり、ストロールのタイム無しにはじまり、これまで好調ハースのマグヌッセンの元気がありませんでした。またボッタスもやや苦戦気味でQ2落ちしたり、ハミルトンが思いの外健闘したことも予想からの番狂わせになっています。サインツのQ3は空回りに終わってしまったのも残念。

《Q3トップのルクレールと各チームの差》 
 レッドブル(フェルスタッペン)は0.3秒落ち
 フェラーリ(サインツ)が0.6秒落ち※
 マクラーレン(ノリス)は0.8秒落ち
 メルセデス(ハミルトン)が1.0秒落ち
 アルピーヌ(オコン)は1.2秒落ち
 アルファタウリ(ガスリー)が1.4秒落ち※
 アルファロメオ(ボッタス)も1.4秒落ち※
 ハース(シューマッハ)は2.2秒落ち※
 アストンマーティン(ベッテル)が3.3秒落ち※
 ウィリアムズ(ラティフィ)は3.5秒落ち※
 ※は最速タイム(Q2,Q1)から算出

開幕から2戦はフェラーリパワーユニットを搭載するアルファロメオ、ハースのエースが奮闘して、勢力図をかき回したかのようにみえましたが、今回の序列はマクラーレンが速さをみせ、アルファロメオとハースが「定位置」に戻ってしまったかのようにみえました。
二強(フェラーリとレッドブル)の4人は他のライバルから抜きん出た形で拮抗し、いかに絶妙なタイミングでアタックラップが行えるか、タイヤを整えていけるかの差が表れた結果となりました。
ベッテルはこのレースが「開幕戦」として戦列に復帰したものの罰金のうえ、そのまた別件で罰金を払わされるし、改めて今シーズンのアストンマーティンのマシンの戦闘力の無さに失望しているのではないでしょうか。

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》 
 アロンソ(アルピーヌ・R)

いい意味で迷いました。Q3で一人レッドブルを突き離した超速ルクレールも頑張ったし、ペレスもフェルスタッペンを上回るペースで追従していたのも嬉しい出来事。ただ今回はテレビを通じて熱量がガンガン伝わる走りをしてくれたアロンソに票を投じることにしました。もしあのままクラッシュしなかったらどの順位で予選を終えたのだろう、チームメイトでもあり目下のライバルであるオコンを上回ることができたのか、非常に興味があります。決勝はどこまで浮上することができるのでしょうか。
今回はマクラーレンの二人も上位で予選を終えられたのもいい出来事でした。ノリスはともかくリカルドが多く集まった地元のファンの前でいい走りができたのがよかった。自分もライバルも、コントロールラインを通過する時に嫌でもリカルドの名前が目に入る(笑)いいんです、それが母国GPの特権なのですから。

《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》 
 該当なし

Q1の接触について、犯人や過失割合を掘り下げるつもりはありませんが、あれはペナルティが与えられたようにストロールの動きと判断が浅はかだったように思います。ラティフィの立場からは防ぎようが無かった。
また繰り返し、フリー走行やQ1、Q2では健闘していたサインツは不運がありつつもQ3の走りにはちょっぴりガッカリです。ルクレールとはタイプの異なるドライバーではありますが、このままでは早い段階から「ナンバー2扱い」のお触れが出ちゃうのではないか心配してしまいます。

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《決勝の表彰台予想!》
 1 ルクレール   (フェラーリ・F)
 2 フェルスタッペン(レッドブル・RBH)
 3 ペレス     (レッドブル・RBH)

レッドブルファン、そしてフェルスタッペンファンの方々、ごめんなさい。レース展開としては面白味の無い予想と願いにはなりますが、miyabikun「ポールトゥウィン屋さん」のルクレールに期待しています。フェラーリは好調と不調の波が顕著な名門チームです。このチャンスを逃すと、また当分勝てなくなるのではないかと考えると、勝てる時に頑張ってもらいたい。レースの盛り上がりよりも願望が強く出た決勝表彰台予想です。

決勝はおそらくリアルタイムで観戦はできそうです。しかしながらリアルタイムで観戦記は書けませんので、アップはいつも通りの感じになってしまうと思います。レース後に美容院の予約がありますので、頭髪はさっぱりしつつ、脳内はどんな風に記事を書き進めようか巡らせるようにします。

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