バーレーンGPはいつも似たような画像から入ってしまうので、バーレーンらしいけどたまにはいつもとは違う入り方をしてみます。
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F1はいくつかの航空会社にスポンサードされています。世界を転戦するF1も非常にお世話になっています。バーレーンといえばガルフエアです。バーレーンの国営会社になります。この超低空飛行は毎回圧巻です。このご時世、航空業界も多大な損失を受けて、まだ使える機体を売るのではなく「廃棄」する傾向がみられます。見るのは大好き、乗るのはやや苦手なmiyabikunですが、また出張や旅行でお世話になる機会があるのでしょうか。また近い将来、気軽に旅に出られる日が来るといいですね。

スタートタイヤはフェルスタッペン、ハミルトン、ボッタスのトップ3と5番手のガスリーの4人がミディアムタイヤで他のトップ10の6人がソフトタイヤです。後方は逆にウィリアムズの2台とオコンの3人がソフトをチョイスし、他7人がミディアムとほぼほぼ半分に分かれました。さすがにハードタイヤスタートをチョイスした者ははいませんでしたね。
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予選Q1の黄旗の影響でベッテルは最後尾スタートとなりました。隣は張本人のマゼピンと並び、せっかく再起したいのに開幕戦早々の屈辱。
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あとフォーメーションラップでペレスがターン13を前にストップ。最近のレッドブルの開幕戦ってどちらか必ず何かが起きている気がします。1周のエキストラを挟んで何とか復帰できてよかったですよね。

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シーズンの運命を占う肝心のスタート。フェルスタッペンはピタピタに追ってくるハミルトンをどうにか封じてターン1へ飛び込む。よし、ひとまず乗り切った!
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よしよし、ターン2,3のカウンターも無し!と思いきや、1台あさっての方向を向いてますね。このアングルは昨年の事故と重なってドキッとしますよね。
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またマゼピンか。それも接触でなくまたもやピン。おまけにセーフティカーを呼びつけるというなかなかの惨事ですね。うーん、ある意味キーマンになりつつあるなぁ。

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ローリングスタート気を付けろよー。キングが噛み付いてくるぞー。
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またぴたりと背後につく。逃げろ!!

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こう着状態が続く14周目にアンダーカット狙いで2位のハミルトンからピットインしてハードに履き替え。
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フェルスタッペンは反応せずステイアウト。想像通りフレッシュタイヤのハミルトンがみるみる縮める。この判断は賢明だったのかなと考えてしまいます。ハミルトンから4周引っ張った18周目にタイヤ交換を終えてトラックインすると
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ハミルトンから7秒近く遅れて、ハミルトンのアンダーカット成立。政権交代の予感から一転、よくあるパターンの予感が蘇ってきます。

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中団でも激しいバトルが各所で行われていましたね。21周目のベッテル、アロンソ、サインツの隊列です。
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ドライバーの名前だけみていると、誰がフェラーリに乗っているかわからなくなってしまいますね(笑)タイヤ引っ張り作戦敢行中のベッテルにアロンソ、サインツのスペイン兄弟が襲いかかる。
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続くはスペイン兄弟対決。前が元フェラーリで現在はルノー改めアルピーヌをドライブするアロンソ。後ろが以前ルノーにも在籍し、今シーズンからフェラーリへ移籍したサインツ(笑)
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サインツ、母国の偉大な先輩をかわした!IMG_8782
その隙を狙って、先程は一度折れかけた昨年までフェラーリをドライブしたアストンマーティンのベッテルがアロンソをかわしてフェラーリに続く。ややこしや。miyabikunの回りくどい言い方の問題か(笑)アロンソ様の復帰初戦は34周目にガレージに戻りリタイヤに終わっています。

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28周目にようやくフェルスタッペンがハミルトンと同じファインダーに入る位置まで近付いてきました。余裕しゃくしゃくのハミルトンに対してペースで勝るフェルスタッペン。正直必死です。何せ金曜から決勝の1スティント目までトップだったのに、易々とアンダーカットを食らったわけですから。IMG_8788
翌29周目にハミルトンは先手で2回目のピットへ。FullSizeRender
うーん、フェルスタッペンはどうにかオーバーカットしたいのですが、やっぱりフレッシュなタイヤを履くハミルトンのペースが上がっています。FullSizeRender
フェルスタッペンはハミルトンから遅れること11周の40周目にタイヤ交換を済ませて復帰すると、ハミルトンとはこの差。完全に1回目のピットタイミングから狂い出しています。
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もうトラック上でかわすしかありませんね。ファステストラップで追いかけていく。FullSizeRender
残り5周。フェルスタッペンはハイペースにハイペースを重ねて、ハミルトンを射程圏内に捉えました。残り4周のターン4で外側にはみ出しつつ抜く!IMG_8816
しかしトラックリミットペナルティを察して律儀に順位を戻して、これまで完璧に進めてきた開幕戦の勝利を諦めざるを得ない形で終わりました。IMG_8814

《決勝結果》
 1 ハミルトン   (メルセデス・M)
 2 フェルスタッペン(レッドブル・H)
 3 ボッタス    (メルセデス・M)

結果的には昨シーズン何度もみたラインナップの開幕戦となりましたね。悔しいなぁ、今回は完全にフェルスタッペンのレースだと思っていたのに、手堅いハミルトンにやられてしまいました。F1は速さだけではなく、戦略の大切さを改めて感じさせられた気がします。全く触れずにきてしまってごめんなさいの角田くんデビュー戦はチャンピオン経験者とのバトルをものともせず、着実に順位を上げて9位2ポイント獲得です。あっぱれ!

《ファステストラップ》
 ボッタス(メルセデス・M)1分32秒090
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
 ペレス(レッドブル・H)

《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
 フェルスタッペン(レッドブル・H)

フォーメーションラップでトラブルに見舞われたペレスの挽回と健闘は認めるところですが、miyabikunの中ではドライバー・オブ・ザ・デイではありませんでした。今回は惜しくも優勝を逃したフェルスタッペンにあげたいと思います。金曜、土曜を完璧に終え、決勝スタートもバッチリ決めました。しかしちょっと首を傾げたくなるピット戦略にハマり、モノにできた優勝をキングに明け渡してしまいました。フェルスタッペン自身はそれをカバーすべく懸命に追走し、速さの面ではキングよりも確実に上にいたはずです。チームはなぜハミルトンと合わせ込まず、王道を選んでしまったのか。ハミルトンのみならず多くのドライバーがトラックリミットを越える走りをしていたにも関わらず、スチュワードに言及せず、パッシングをかけた際に律儀にポジションを戻したのか。グレーの部分も残しつつ、真面目に正直な道を選んだばかりに大きな損を冒してしまったのは勿体なかったと思います。速さは勝りつつ、戦略で負けてしまいました。
結果的にはmiyabikunは選ばなかったものの、実際に選出されたペレスのほか、レース序盤のベッテルも密かに候補ではありました。ただこの後書くように台無しになってしまったわけですが。

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《miyabikunの選ぶ「ザ・ワースト」》
 ベッテル(アストンマーティン・M)

チャンピオンに対して失礼かもしれませんが、当初は同情の目でみていました。自身が招いた状況ではあるものの、近年は運にも見放され、シートを喪失。そこからどうにかアストンマーティンに働き口を見つけて、心機一転、最後のチャンスとばかり今シーズンに意気込んでいたはずです。ところがマシンが思うように機能せず、挙げ句の果てには予選を新人に邪魔されて、その新人よりも後方スタートを強いられるという屈辱的な開幕戦スタートとなりました。無理を承知で1回ピットストップを選択し、若手やベテランなどにバカスカ抜かれても、中盤までは辛抱して走っていましたよね。ところがオコンとのあの絡み。風向きなのか諸条件が重なったにせよ、あの挙動をベッテルクラスがやるモンではありません。真剣に応援していたドライバーの一人としてみていたからなおさらガッカリです。昨年までと何も変わっていない。もし今後もF1で走るのなら、また一旗揚げることを考えているのなら変えなきゃダメ。ファンや若手からますますバカにされてしまいます。
ベッテルがこんなことになるまでは、決勝の初っ端に単独でやらかしたマゼピン一択かななんて考えていました。ただ同僚のシューマッハも同じようにコーナー立ち上がりでスロットルを入れた際に同様にスピンしたことからも、マシン自体の未成熟さもあると思ったため、今回とがめるのは止めました。マゼピンについては、今後も注意深く観察していく必要がありそうですね。

《開幕戦バーレーンGPのポイント》
・正直者が馬鹿をみる
・ベッテルの予選不運と追突後退は別問題
・マシンもよくないが、マゼピン要注意かも
・角田くん、デビュー戦入賞おめでとう! 

やっぱりF1はいいですね。結果はいつも通りかもしれないけど、最終周まで続いたトップ争い、新旧ドライバー相見えるバトルなど、終始緊張感あるレースで退屈する暇はありませんでした。まだ1戦ですが、少しだけ勢力図も明らかになりましたし、今シーズンは中団だけでなくトップも混戦の予感がしました。

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