今シーズンからルノーワークスはグループ会社であるアルピーヌに名前を変え、ドライバーを代え、カラーリングまで変えてレギュレーションの過渡期に挑みます。昨年明らかになった速さを維持し、混戦の中団から頭一つ出た存在となれるでしょうか。2年振りに復帰するベテランドライバーの活躍や如何に?!アルピーヌA521になります。

《設計》
 パット・フライ
 レミ・タファン

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《外見》
カラーリングをガラリと変えてきましたね。ルノーといえば、歴代で黄色を全面またはワンポイントでも入れてくるのが通例ですが、このマシンは黄色の黄の字も見当たりません。フランス国旗にもあるナショナルカラーのブルーです。今シーズンは青系のカラーリングにしたチームが他にもいくつかありますね。チームカラーの色分け、どうしようかな。ルノー系は黄色でよかったのにな(笑)カラーリングは青4:黒3:赤2:白1といった感じでしょうか。フランスをイメージするなら赤や白の配分をもう少し大きくした方がいい気もしますが、スポンサーの関係からなのかな。今はそれぞれのチームを個々に見ているから識別できますが、予選やレースが始まると慣れるまでしばらく時間がかかりそうですね。マノーのオコンとか呼びそう(笑)メタリックかかった青はマクラーレンあたりが使ってきたりして、なんて想像していたのに、まんまと外れました。
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アルピーヌはルノーのグループにありながらシャシー名はそれを継承せず、市販車ラインナップにある頭文字「A」をF1にも採用してきました。チームそのものは引き継ぎつつも、新たな気持ちでチャンピオンシップに取り組む面持ちでしょう。IMG_8456
アルピーヌもリヤにトークンを充ててきたため、フロントに大きな差は見られません。メルセデスにある細めなノーズコーンではありますが、くびれのないシュッとしたフォルム、さらに昨シーズンと同様に上にややカーブをなす断面です。ノーズコーンにある「A」がアルピーヌのロゴマーク。IMG_8451
コクピット上のエアインテークは相変わらず扁平なタイプを採用してきています。サイドポンツーンからエンジンカバーにかけてはメルセデス系やホンダ系ともまた異なる丸みと下部絞りですね。今シーズンからルノーパワーユニットを搭載するのはアルピーヌただ1チームとなってしまいました。好き勝手はできるけど、データ取りにおいては不利になってしまいましたね。一大エンジンメーカー、寂し。
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これは事前のカラーリング発表時のリヤビューです。余談ですが、カー用品で「アルパイン」というメーカーがあります。綴りは同じくALPINEです。こちらは英語読みの「高山(アルプス山脈)」からきています。F1の「アルピーヌ」はフランス読みとなり、ドイツ語になるとALPINで「アルピン」となります。皆さんよくご存知のスポーツ用品店アルペンもドイツ語由来でALPENなので綴りが違います。

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《シャシー》
A521
 全長: - mm
 全幅: - mm
 全高: - mm
 最低車体重量:752kg
 最大燃料搭載量:110kg
 ブレーキキャリパー:ブレンボ
 ブレーキディスク・パッド:ブレンボ
 サスペンション:フロント プッシュロッド
          リヤ  プルロッド
 ホイール:OZ
 タイヤ:ピレリ

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《エンジン》
 ルノー E-Tech 20B
  V型6気筒・バンク角90度 シングルターボ
 排気量:1,600cc
 最高回転数:15,000rpm(制限)
 最大馬力: - 馬力
 燃料・潤滑油:カストロール

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《ドライバー》
 No.31 エステバン・オコン(フランス)
 No.24 フェルナンド・アロンソ(スペイン)

マクラーレンに移籍したリカルドの空席を何とあのアロンソ様が2年振りにお座りになるという。薄々噂はあったけど、まさか40歳を前に本当に復帰されるのは驚きでしたね。話題性は抜群です。
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オコンはまだメルセデスの遺恨は若干残しつつ、地元フランスのルノーに再び命を預ける形となりました。デビュー時は格下のマノーで奮闘し、連続完走記録も築きましたね。諸事情あり一度シートを失う苦い経験を経て、昨シーズンからルノーに里帰りを果たすも、リカルドと対比させてしまうと少々物足りない戦績に終わりました。ただそんな中、第16戦サクヒールGPではスタート直後の混乱をくぐり抜け見事に初表彰台となる2位を獲得。無事に登壇者の仲間入りを果たしました。FullSizeRender
今F1を観戦している方ならば、アロンソのことはよくご存知だと思います。今まではマクラーレンやフェラーリなどトップチームのドライブ経験がありながらも、アロンソといえば何だかんだで「ルノーっ子」です。2005年、06年のチャンピオンを獲得したのもルノーワークス時代でした。名声を得たのもルノー、チャンピオン獲得もルノー、そして復帰もルノーとその期待度は高まってきます。復帰とはいえ昨年までインディ500や耐久レースで別カテゴリーに対して果敢にチャレンジを続けていたので、運転勘は当然ありますし、適応力の良さや決勝での「巧み」な順位浮上とあらゆる強みを兼ね備えています。F1同期のライコネンからみれば年齢的に2歳下にあたるわけですが、昨シーズン終盤の「若手合同テスト」に参加するあたりからも「巧み」な一面を早速発揮しています。先日ロードバイクで事故を起こした心配はありつつも、アロンソですから難無く合同テストや開幕戦には合わせ込んでくると思います。
アルピーヌ(ルノー)の飛躍はアロンソに託されました。2年越しの最速F1をどう乗りこなすのか、今から注目しましょう。

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ボクもアルピーヌに拾ってもらったでよ。

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