第1戦オーストリアGPに続いて「当初の予定通り」ベルギーGPが第14戦改め第7戦として開催されることとなりました。次戦のイタリアGPと合わせて長らく「夏の終わり」を予感させるヨーロッパ高速レースの一つですね。今シーズンに限ってはヨーロッパラウンドの終盤戦とはなりませんが、この人気サーキットでのF1が中止にならなかったことは嬉しい出来事ですね!
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《ベルギーGPの基本情報》
 スパ・フランコルシャンサーキット
  全長           :7.004km×44周=計308.176km
  開催回数 :53回目
  コーナー数:20箇所
  高低差       :102.2m
  DRS区間数:2箇所
  母国レース :なし

《ベルギーGP個人的印象》
 ・大自然に会する高低差と高全開率
 ・F1界の「峠の走り屋」決定戦
 ・一番の敵は気ままに降る「雨」
 ・比較的抜きやすく、荒れて、ドラマも多い

大自然の中、高低差あり鋭角コーナーや高速コーナー、そして抜きどころとなる長いストレートありと、至れり尽くせりの高難易度サーキットです。どうしてもパワーがあるに越したことはありませんが、ひとたび雨が降ろうものなら、ドライバーのテクニックが求められるドライバーズサーキットに変貌を遂げます。もちろんどんなドライバーやチームにも平等に戦う権利が与えられますね。空模様のチャンスを伺いがならのレースも、攻略のカギを握っています。

《過去5年のポールポジション》
 2019年 ルクレール(フェラーリ)
    1分42秒519
 2018年 ハミルトン(メルセデス)
    1分58秒179
 2017年 ハミルトン(メルセデス)
    1分42秒553
 2016年 ロズベルグ(メルセデス)
    1分46秒744
 2015年 ハミルトン(メルセデス)
    1分47秒197

《ポールポジションレコードタイム》
 2019年 ルクレール(フェラーリ)
    1分42秒519(一周7.004km

《現役ポールポジション獲得者と回数》
  (★はその年のチャンピオン)
 5回 ハミルトン(2008,13,15★,17★,18★)
 1回 ライコネン(2007★)
   ベッテル (2011★)
   ルクレール(2019)

昨年ルクレールによってポールレコードが塗り替えられました。1分42秒と聞くとF1カレンダー上では時間のかかるラップタイムではありますが、何といってもココは現F1最長の一周7kmの距離があります。最大高低差102.2mを有する中でのこのタイムは平均時速に換算して245.9km/hに達しますので相当速い部類のサーキットで間違いありません。ただ昨年ようやくメルセデス続きだったポール獲得を覆したフェラーリではありますが、今シーズンは今時点で断言してはいけないけど、ちょっと、いやかなり難しいのでは、、、

《過去5年の優勝者》
 2019年 ルクレール(フェラーリ)
 2018年 ベッテル (フェラーリ)
 2017年 ハミルトン(メルセデス)
 2016年 ロズベルグ(メルセデス)
 2015年 ハミルトン(メルセデス)

《現役歴代優勝者と回数》
 4回 ライコネン(2004,05,07★,09)
 3回 ハミルトン(2010,15★,17★)
   ベッテル (2011★,13★,18)
 1回 リカルド (2014)
   ルクレール(2019)

こちらも昨年のルクレールがポールトゥウィンという形で名前を加えることができました。依然として現役最多4勝の「スパ王」として君臨するライコネンは勝利からもう10年以上遠ざかっています。最近F1を観始めたばかりの若いF1ファンの諸君!今やテールエンダーになりつつある御歳40のおっちゃん、ココだけはめちゃ強かったのよ。もしかしたら最後になるかもしれないので、ビリでもしっかりと目に焼き付けておくように!

《過去5年のファステストラップ獲得者》 
 2019年 ベッテル (フェラーリ)
 2018年 ボッタス (メルセデス)
 2017年 ベッテル (フェラーリ)
 2016年 ハミルトン(メルセデス)
 2015年 ロズベルグ(メルセデス)

《現役ファステストラップ獲得者と回数》
 4回 ベッテル (2009,13★,17,19)
 2回 ライコネン(2004,18)
   ハミルトン(2010,16)
   ボッタス (2018)

ファステストラップは最多獲得のベッテルが4回に数を増やした形で、現役4人のままです。今年あるとしたら、この中でまた数を増やすのかフェルスタッペンかレーシングポイントあたりが新規獲得するかどうかでしょうか。今ややけっぱちな走りになりつつある御歳33のやんちゃ君ももしかしたら今年が最後になるかもしれないので、クルクル回ったりやけっぱちになっても、その走りをしっかりと目に焼き付けておくように!

《使用されるタイヤコンパウンド》
 赤:ソフト  (C4)
 黄:ミディアム(C3)
 白:ハード  (C2)

昨年よりも一段階柔らかいアロケーションが採用されています。気温や路面温度は先日のイギリスやスペインほど高くありませんので、タイヤがグズグズになる心配はないでしょうが、雨ばかりは何とも言えません。変に危なく荒れて欲しくはないけど、少しくらいは荒れてくれた方が残り幾つものレースが控えていますので「セオリー通り」で終わらないことを祈りたいです。

《ベルギーGPの個人的予選予想》
〜Q1〜
 20.ラティフィ   (ウィリアムズ)
 19.マグヌッセン  (ハース)
 18.グロージャン  (ハース)
 17.ジョビナッツィ (アルファロメオ)
 16.ライコネン   (アルファロメオ)
〜Q2〜
 15.ラッセル    (ウィリアムズ)
 14.クビアト    (アルファタウリ)
 13.ベッテル    (フェラーリ)
 12.ルクレール   (フェラーリ)
 11.オコン     (ルノー)
〜Q3〜
 10.ガスリー    (アルファタウリ)
   9.ストロール   (レーシングポイント)
   8.サインツ    (マクラーレン)
   7.ノリス     (マクラーレン)
   6.ペレス     (レーシングポイント)
   5.アルボン    (レッドブル)
   4.リカルド    (ルノー)
   3.フェルスタッペン(レッドブル)
   2.ボッタス    (メルセデス)
  P.P.ハミルトン   (メルセデス)

今年のフェラーリ勢において「パワーのかけら」はないに等しいのでこのパワースパでかなり下げ目に設定させて頂きました。ファンの方々、ごめんなさい。前の3人はともかく、台頭してきそうなのはルノーのリカルドでしょうか。前戦スペインは残念でしたが、その前のイギリス連戦においては上位につけていました。今年のリカルドは移籍を発表したのが功を奏したのか、非常に前向きな速さを示せていると思います。特性に違いはあれど、イギリスでの走りをみればルノーパワーにムチを打って、メルセデスパワーユニットを凌駕してくる可能性を大いに感じます。またピンクとオレンジがいつものようにもみ合いとなり、Q3の残り一枠は何だか予選好調アルファタウリのガスリーが奪いに来そう。
クドいですか、フェラーリはQ2突破が厳しいんじゃないかなぁ。昨年のポールシッター、それもポールレコードを打ち立てたフェラーリとはわけが違う。それに伴って残るフェラーリパワーユニット勢はQ1すら突破できないという地獄絵図になりそう。ベルギーはともかく、次戦は間もなく地元イタリアモンツァですからね。ちなみにあちらもハイパワーサーキット、そしてさらに続く初開催ムジェロもパワーありき。フェラーリのお先は正直言って「紅」ならぬ真っ暗です。

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