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ガショー?!何だか揃いも揃ってこのTシャツを羽織っています。新生ジョーダンをドライブするガショーはこのシーズンが始まる前に事件を起こし、実刑判決を受けたため不参戦になりました。抜けたシートに白羽の矢が立ったのはこの男。
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メルセデスの育成ドライバーであるM・シューマッハです。F1の将来を背負ってくれるであろう鋭い眼差しです。伝説はココから始まりました。今回は今から30年近く前となる1991年の第11戦ベルギーGPです。91年の取り扱いは6戦目。全16戦のシーズンですから、なかなかなシェアを占めていますね。
チャンピオン争いはトップを走るマクラーレンのセナの背後にウィリアムズのマンセルがじりじり迫り、簡単には連覇を許してはもらえない様子。両相方のベルガーとパトレーゼは優勝や表彰台の登壇はあれど、少々形なし。

予選はいつものセナが危なげないポールを獲得する中、この男がとんでもない走りをみせます。
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チームメイトのベテラン、モレノを凌ぐシューマッハが7番手。この新人なかなかやるぞ?!2番手候補のパトレーゼは車検でリバースギヤに入らないトラブルが判明して2回目の計測に間に合わず17番手に沈み、代わってフェラーリのプロストが2番手を獲得。マンセルはその後ろとなる3番手でセナ狩りを目指します。ほか日本人ドライバーはティレル・ホンダの中嶋悟が22番手、ローラの鈴木亜久里は残念ながら予選落ちに終わりました。

《予選結果》
 1 A・セナ  (マクラーレン・H・GY)
 2 A・プロスト(フェラーリ・F・GY)
 3 N・マンセル(ウィリアムズ・R・GY)
 ※GYはグッドイヤー

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決勝スタートは隊列の中央に注目して下さい。7番手から緑の仮面、シューマッハが中央突破!
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気迫負けか黄色いベネトンのチャンピオン経験者、ピケがおののく。何ともこの新人は!しかし驚きはここまで。
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オー・ルージュを過ぎるとラディオンで力無く隊列から置いてきぼりをくらっています。クラッチトラブルにより一周も出来ずマシンを止める(字幕は「ベネトン」となっていますが、ジョーダンの誤りです)予選で堂々7番手を獲得し、スタートダッシュでピケを追いやる。これだけでもかなり衝撃デビューレースでした。

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プロストを挟んでの3番手スタートとなったマンセルは早めにプロストをパスして2番手に。セナのポールトゥウィンをそう簡単に許しては、自身のチャンピオン獲得はなかなか近付きません。
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プロストがわずか2周目でエンジンブローにより離脱すると、いよいよこの2人によるデッドヒートが始まります。食らい付け、マンセル!

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マンセルに追い立てられ、タイヤを使い果たしたセナが早めにタイヤ交換に入り、この間にマンセルが暫定のトップへ。来るべき自身のタイヤ交換までに逆転を図りたいところ。
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一方でセナはなかなか出発できません。右リヤの交換に手間取り、何と9.8秒も要してしまいました。マンセルが遠く離れていく。
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トラックインすると、ジョーダンのもう一人、チェザリスがタイヤが整わないセナを襲っています。
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ケメルストレートで揺さぶりをかけるも、セナはミラーをしっかりみて右へ左へとシンクロする。近年はライン変更に厳しい裁定が下る時代になりましたが、セナも結構エゲツない。

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次のタイヤ交換はマクラーレンのベルガーの番です。
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こちらは左フロントでモタモタ。何と17秒!このレースのマクラーレンはだらしがなさ過ぎる!
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焦るベルガー
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ピットアウトで一周スピン。スパのピット出口は他と少し違うんだよーって。何回も走ってるでしょうが(笑)

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タイヤ交換でもたつくチームもあれば、タイヤ交換しない戦略を企てたチームもある。フェラーリのアレジはタイヤ無交換で2番手に浮上してきました。
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マンセルとはこの差。初優勝までの差です。
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レースの中盤の21周目のバスストップシケインの入口でマンセルを攻め立て、アレジが前に。マンセルはオー・ルージュを前に電気系のトラブルによりリタイヤしてしまいました。せっかくセナに勝つチャンスだったのに、マンセルはいつも焦らしてくれます(笑)IMG_5106

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2位に甘んじるセナはこのレースでキレがありません。3位のピケ、4位まで浮上したパトレーゼ、そして5位のチェザリスまでが連なっています。
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30周目にトップのアレジのエンジンが根を上げ痛恨のリタイヤ。初優勝はお預け。IMG_5128
さらにピケをかわして2位に浮上し、ジョーダンに初表彰台を託されたチェザリスは残り3周で力尽きる。
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無念。この年のベルギーGPは非常に荒れました。

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《決勝結果》
 1 A・セナ  (マクラーレン・H・GY)
 2 G・ベルガー(マクラーレン・H・GY)
 3 N・ピケ  (ベネトン・Fo・PI)
 ※Foはフォード、PIはピレリ

トップや上位がバタバタと入れ替わる中、何とか生き残り結果的にワンツーフィニッシュを果たしたマクラーレンですが、いつものような気持ちのいいポールトゥウィンとはいきませんでした。現代のF1はここまで順位が入れ替わるレースはそう多くありませんが、過酷なスパはその荒々しさを未だに残すサーキットの一つです。

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