CMシリーズは2ヶ月振りの登場です。ズラズラ数字ばかりみてきたのでたまには息抜きしましょう。今回は2005年に放映された「ミシュランタイヤ」編です。長らく続いたグッドイヤー時代を日本のブリヂストンが引きずり下ろし、いよいよフランスの巨人ミシュランもF1に名乗りを挙げました。ちょうどその勢いが最高潮の頃です。
IMG_2838
このCMは15秒なので実に忙しいです。明らかにトヨタとわかるチームスタッフ。初めはパニスかななんて思いましたが、パニスは前年2004年を最後に現役を離れてテストドライバーになったし、ヘッドフォンにメモを取る様からドライバーではないことも察しが付きます。
IMG_2839
IMG_2840
おお、そこにいるんですか。わざわざ円で囲って色鮮やかに強調ありがとう!危うく見逃すところでした(笑)ちなみにパニスは1996年第6戦モナコGPで1勝を挙げ、2004年のトヨタでF1引退した後は耐久レースや氷上レースに出場するなど、多岐にわたってレースに携わりました。
IMG_2841
IMG_2842
2005年シーズンはブリヂストンとこのミシュランの2社供給でした。ミシュランは参戦10チーム中のB・A・R、ルノー、ウィリアムズ、マクラーレン、ザウバー、レッドブル、そしてこのトヨタと7チームへ供給しています。前年から1チーム増えて、開幕戦オーストラリアGPから第8戦カナダGPまで連続優勝を挙げたことでミシュランへの注目もさらに大きいものになっていきます。
IMG_2843
その一方で第9戦のインディアナポリスで行われたアメリカGPでは、フリー走行2回目にトヨタのR・シューマッハがバンク部であるターン13で左リヤタイヤが突如バーストして大クラッシュを起こしてしまいました。
それにより前代未聞の「ミシュランタイヤユーザーの決勝レース一斉棄権」を招き、信頼性が懸念されて、この事件が全てではありませんがミシュランは翌2006年をもってF1への供給を終了しています。
IMG_2845
タイヤそのもの、特に我々一般ユーザーにとっては危険性は全く心配するものではなく、F1をはじめとしたモータースポーツからのフィードバックがなされています。
IMG_2846
ほら、ここにいたいた。ビバンダムくん。miyabikunは大学生の頃にビバンダムの携帯電話ストラップを付けていました。ビバンダムの正体は言わずと知れた「タイヤが重なり合ったもの」です。白だから包帯を巻いたミイラに見えてしまいますね。今でこそ可愛らしい「こういうキャラ」で完成されていますが、今までに軽微変更を何回か行っています。初登場は1899年に「ミシュランマン」という名で白いタイヤの中に人が入っているかのような生々しい、そしてちょっと不気味にも見えてしまうものでした。今回はその件に細かく触れませんが、興味のある方はその歴史や変遷を調べてみて下さい。
IMG_2848

IMG_2849
このカットはとても印象に残っています。タイヤは本来回転しているもの。低速走行時でもサイドウォールやショルダーに記載されたロゴマークや印字を目で追うのは至難の業です。しかしこれはタイヤメーカーのCMであり、あくまで「タイヤが主役」なのです。
IMG_2850
タイヤが回るのではなく、タイヤを軸に車が回る。
IMG_2851
これを初めてみた時に面白いなと感心すると同時に懐かしく思ったのを覚えています。miyabikunは幼い頃からトミカやチョロQが「身近なお友達」としていたのですが、親指と中指や薬指で前か後ろの車軸を押さえて回して遊んだりもしました。まさしくそれじゃん、と。リアルな車でやるとそう見えるのか、と。トミカは自力で腕を振るか逆の手で引っ叩かないと車は回りませんが、チョロQの後輪はバネが入っているので予め回しておけば、支えを外した瞬間に挟んだ指の間でブルブルブルンと高速回転します。1,2回は面白く感じると思いますので、まだやったことがない方はお子さんのを借りたりコレクションのものでやってみて下さい。
IMG_2853
IMG_2854
終わってしまいましたね。15秒は早い。。
F1には関係ないことだけど、余談をもう一つ入れようかな。

ミシュランはタイヤメーカーである以外に「ミシュランガイド」なるレストランの格付けや観光案内としても有名です。先日は木村拓哉、鈴木京香主演「グランメゾン東京」という連続ドラマでもその「星を獲りたい」という熱き夢に奮闘するもので人気を博しました。タイヤとガイド出版のこの両者は同じ会社のものです。
5003
もちろん主体、発祥はタイヤメーカーに違いありませんが、その「タイヤを売るために外食や旅行に出向いてもらう」目的でガイドを作ったそうです。ミシュランは世界的にどちらが知名度があるんでしょうね。タイヤでないと報われない(笑)星は3段階あります。

 ★★★:それを味わうために旅行する価値がある
      卓越した料理
  ★★:極めて美味であり、遠回りしてでも訪れる
      価値がある料理
   ★:その分野で美味しい料理

「五つ星」なんて言葉もたまに耳にしますが、ミシュランのレストランガイドにはありません。一つ星と聞くとあまり美味しくないのかなと思ってしまいそうですが、星が付くと売り上げが30%上がると言われるくらいの価値があるそうで、それを求める店や料理人が多くいるのも納得できますね。
IMG_2856
何の記事がわからなくなるくらいの余談で15秒CMを3分くらいに引き延ばせたでしょうか。F1にまつわるテレビCMでした。

https://youtu.be/TyYBHGm4dDs

にほんブログ村 車ブログ F1へ
にほんブログ村