本来は今週末は第2戦バーレーンGPの予定でした。新型コロナウイルスの騒動を受け、無観客でレースは行うとの意向を示していましたが、先日のオーストラリアGPでチームスタッフに感染が認められたため、次戦のベトナムGPと合わせて「延期」という判断となりました。オーストラリアは中止でバーレーン、ベトナム、中国は延期。延期とはいっても、実質的に開催は困難だと思っています。夏休み期間をレースに充てるか、隔週開催を毎週開催にするか、最終戦を後ろにズラすか。。困難でしょうね。レースは無くてもこの企画はやります。バーレーン国際サーキットのポールポジションタイム推移です。
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《バーレーン国際の基本情報》
    全長   :5.412km(2010を除く2004〜)
       6.299km(2010)
 コーナー数:15箇所(2010を除く2004〜)
       24箇所(2010)
   開催回数  :15回(2011年を除く2004〜)

バーレーン国際サーキットは2004年に中東エリアで初めて開催されたティルケ印の近代サーキットです。今までは山間部や郊外、臨海地区や市街地などで行われてきたF1もいよいよ砂漠でやることになったのには当時驚きましたよね。古くからの石油の原産地として名は通りますが、F1を通じて国名を初めて知った方も多くいらっしゃると思います。
コースレイアウトが多彩に組み替えられるのが近代サーキットならではのメリットです。2010年に一度だけ24のコーナーで構成された6.299kmの最長レイアウトを取り入れましたがバンプが激しいため、マシンコントロールに悪戦苦闘するドライバーが多く、各方面から不評を買ったため現在は初開催当初のレイアウトに戻されています。また、2011年も開幕戦にあたる3月中旬に開催を設定されていましたが、政治的混乱があり安全に運営できない恐れがあったためにカレンダーから急遽外れています。

《バーレーン国際の予選P.P.変遷》
 04 5.412km 1分30秒139 100%    Mシューマッハ
 05 5.412km 1分29秒843   99.7% アロンソ-1
 06 5.412km 1分31秒431 101.4% Mシューマッハ
 07 5.412km 1分32秒652 102.8% マッサ
 08 5.412km 1分33秒096 103.3% クビカ
 09 5.412km 1分33秒431 103.7% トゥルーリ
 10 6.299km 1分54秒101     -    % ベッテル
 11                 〜非開催〜
 12 5.412km 1分32秒422 102.5% ベッテル
 13 5.412km 1分32秒330 102.4% Nロズベルグ
 14 5.412km 1分33秒185 103.4% Nロズベルグ
 15 5.412km 1分32秒571 102.7% ハミルトン
 16 5.412km 1分29秒493   99.3% ハミルトン
 17 5.412km 1分28秒769   98.5% ボッタス
 18 5.412km 1分27秒958   97.6% ベッテル
 19 5.412km 1分27秒866   97.5% ルクレール

 ※2005年はポールポジションタイムではありません

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データは前回のアルバートパークと同様に開催初年を基準として比率を記載しています。ただし2010年は1周距離が6.299kmと887mも長くなっているため、下のグラフの色を変えて比較から除外しました。また2005年のバーレーンGP予選は「2回の予選タイムの合算」により決定していたため、2回のうちの速いいずれかの記載とします。今回は予選1回目のアロンソがたたき出した1分29秒843です。
推移をみていくと、初年2004年からV10最終年の翌2005年で短縮がみられたものの、V8となった2006年から微増が続きました。バーレーン国際は長いストレートを擁しています。回転数の上限値の制限をはじめ、出力面の制約がもろに表れています。2010年の距離延長、そして2011年のカレンダー除外を経た数年も1分32秒中盤から33秒台でなかなか2005年の最速タイムを更新できずにいました。しかし現パワーユニット3年目となる2016年に飛躍的な向上をみせています。メルセデスのハミルトンが1分29秒493でようやく2005年規格を上回りました。速かったのはメルセデスに限らず、15番手となったレッドブルのクビアトまでが前年のポールタイムを上回っています。
ところで2016年の予選って覚えていますか?!開幕戦オーストラリアGPとこのバーレーンGPの2戦はノックアウト方式の極めつけというべき「制限時間ノックアウト」を試験的に導入した頃です。2段階のノックアウトに加え、1分30秒毎に下位がノックアウトになるものです。ダイヤルQ2に電話をしているかのような時間に追われる忙しさ、そして呆気なさ(笑)あの予選方式は酷かったですね。逆にあのやり方が「尻に火がつく」みたいな状況になってタイム向上に繋がったのでしょうか。
以降は伸び代が少ないものの、アルバートパークと同様にさらなるタイム向上となり、昨年2019年はフェラーリに移籍したルクレールが1分27秒866の最速かつ初ポールとなりました。もし今年も無事に行われていたら、タイム向上がみられたのでしょうか。今週末も何も無し。残念ですね。
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