無事に終わった合同テストですが、肝心の本戦が行われるのか、どういう形で行えるのかの心配がつきまとっています。延期(今のところ「中止」ではない)となった中国GP以外にもまだ怪しげなGPがいくつかあります。F1で延期や振替、ノンタイトル戦など長い歴史の中では様々な出来事がありましたが、世界中が「本当にF1をやっていいのか」なんて悩む年はなかったのではないでしょうか。お金と時間と知恵を振り絞ってマシン開発をして挑んだカタロニアサーキットでの合同テストの結果が報われるといいのですが。今回は「周回数、距離」に的を絞り、ドライバー単位、チーム単位、パワーユニット単位などで整理しました。
《日別周回数》
1-1日目 1,349周 6,279.6km チーム平均134.9周
1-2日目 1,370周 6,377.4km チーム平均137.0周
1-3日目 1,214周 5,651.2km チーム平均121.4周
2-1日目 1,214周 5,651.2km チーム平均121.4周
2-2日目 1,131周 5,264.8km チーム平均113.1周
2-3日目 1,447周 6,735.8km チーム平均144.7周
今シーズンは2回のテストで2日削減され、6日間となりました。ただでさえ貴重になった走行機会なのに、さらに減るのは「財布事情」はともかく改良や修正の機会に影響が及びます。みんなイコールコンディションだから文句も言えないけど。
最多はテスト最終日の1,447周はスペインGP決勝66周の22レース分に相当、全10チームが100周を超え、平均は144周となりました。昨年の最多は2回目2日目の1,156周でしたが、今回のテスト最少が1,131周ということからも、限られた機会にしっかり走り込みたい様子がうかがえます。
《チーム別周回数・走行距離》
合同テスト全6日間 計7,725周 35,959.9km
(昨年は8日計8,772周 40,833.7km)
1 メルセデス・M 計903周 4,203.5km
(昨年は8日計1,189周 5,534.8km)
2 フェラーリ・F 計842周 3,919.5km
(昨年は8日計 996周 4,636.4km)
3 マクラーレン・R 計800周 3,724.0km
(昨年は8日計 873周 4,063.8km)
4 レーシングポイント・M 計780周 3,630.9km
(昨年は8日計 625周 2,909.4km)
5 レッドブル・H 計778周 3,621.6km
(昨年は8日計 833周 3,877.6km)
6 アルファタウリ・H 計767周 3,570.4km
(昨年は8日計 935周 4,352.4km)
7 ルノー・R 計741周 3,449.4km
(昨年は8日計 961周 4,473.5km)
8 アルファロメオ・F 計734周 3,416.8km
(昨年は8日計 922周 4,291.9km)
ウィリアムズ・M 計734周 3,416.8km
(昨年は8日計 567周 2,639.4km)
10 ハース・F 計646周 3,007.1km
(昨年は8日計 871周 4,054.5km)
チーム別のトータル周回数です。イメージカラーは各チームこんな感じで違和感は無さそうですか?!最多は「一番左にそびえるチーム」の903周でした。グラフでみれば一目瞭然、頭一つ出ています。平均は7,725周を10で割った772周です。飛び出るメルセデスの分をビリのハースに足してみると、、903ー772+646=777!まあ何とも縁起のいい、平均値とニアリーになりました。メルセデスが飛び出た分、凹んだハースにあげたいですね(笑)
周回数の点だけでいえば、今シーズンはウィリアムズがまともに周回を重ねてくれたことを嬉しく思います。昨年は第1回の3日目までまともに走れず、本戦はご存知の通りの結果でした。それが今回は初日に136周ですよ!ほぼ平均値まで走れたことにも喜びと安心を覚えました。普通に考えたら不自然なことですが、このウィリアムズとレーシングポイントの2チームは2日多かった昨年を上回る周回をこなしました。もちろんいいことです。
日別にみていきます。グラフの帯はチームカラーでなく単に日毎に揃えてあるだけなので、ご注意を。各チームで最多周回を数えた日のみ、周回数を記してあります。昨年は1日で2レース分こなすチームがチラホラいた程度でしたが、今年は一応全チームが複数回走破しています。最多はメルセデスの1回目2日目にハミルトン106周+ボッタス77周の合計183周でした。個人で最多はこの後に触れますが、フェラーリのルクレールが最終日に記録した181周となっています。
《パワーユニット別周回数・走行距離》
1 メルセデスF1 M11 EQ Performance
計2,417周 11,251.1km
3チーム供給 1チーム平均806周
(昨年は計2,381周 11,083.6km
3チーム供給 1チーム平均794周)
2 フェラーリTipo065
計2,222周 10,343.4km
3チーム供給 1チーム平均741周
(昨年は計2,789周 12,982.3km
3チーム供給 1チーム平均930周)
3 ホンダRA620H 計1,545周 7,192.0km
2チーム供給 1チーム平均773周
(昨年は計1,768周 8,230.0km
2チーム供給 1チーム平均884周)
4 ルノーE-Tech 20
計1,541周 7,173.4km
2チーム供給 1チーム平均771周
(昨年は計1,834周 8,537.3km
2チーム供給 1チーム平均917周)
パワーユニット(エンジンサプライヤー)単位の集計です。昨年はズバ抜けてフェラーリ勢がマイレージを稼ぎましたが、今回は平均値最下位でイマイチ。ホンダ勢はルノーを僅差で上回って平均値2番手となりました。メルセデス勢はワークスの飛び抜けた周回数に昨年がダメだったレーシングポイントとウィリアムズの頑張りが効いて平均で800周をマークしています。信頼性に不安があると言われつつコレですからね、シーズンが恐ろしい。。
《ドライバー別周回数・走行距離》
1 ハミルトン(メルセデス) 466周 2,169.2km
2 サインツ(マクラーレン) 446周 2,076.1km
3 ルクレール(フェラーリ) 441周 2,052.9km
ペレス(レーシングポイント) 441周 2,052.9km
5 ボッタス(メルセデス) 437周 2,034.2km
6 フェルスタッペン(レッドブル)413周 1,922.5km
7 ベッテル(フェラーリ) 401周 1,866.7km
8 グロージャン(ハース) 399周 1,857.3km
9 クビアト(アルファタウリ) 398周 1,852.7km
10 ラッセル(ウィリアムズ) 393周 1,829.4km
テスト全日の個人周回数上位はこうなりました。順番は周回数順ではなく、左から昨年のコンストラクターズ順となっています。周回数ではピンとこないけど、距離に換算するとかなり走れているかという印象を受けます。パワーユニットのトラブルがあっても、キングが最多の466周となりました。レースにして7レース分、距離にして2,100km超えは陸路では行けないけど北海道の函館市から九州の鹿児島市の「5泊6日の旅」を最短の道路で結んだくらいに相当します。サインツからボッタスまでの4人も僅差で並びました。タイムについては今回触れませんが、右肩上がりのドライバーが上位を占めているようにも思えます。ホンダ勢はフェルスタッペンが6位に位置する413周、クビアトが9位で398周でした。20人(21人)中の10位以内に2人ならまずまずか。フェラーリ勢が逆に少なめ。
《個人1日あたりの周回数・走行距離ベスト10》
1 ルクレール(フェラーリ) 181周 2-3
2 フェルスタッペン(レッドブル) 168周 1-1
3 サインツ(マクラーレン) 163周 2-3
5 クビアト(アルファタウリ) 160周 2-3
6 ラティフィ(ウィリアムズ) 158周 2-2
グロージャン(ハース) 158周 1-2
8 ペレス(レーシングポイント) 154周 2-3
9 ジョビナッツィ(アルファロメオ)152周 1-3
10 ガスリー(アルファタウリ) 147周 1-2
11 ラッセル(ウィリアムズ) 146周 2-3
4位が無くて11位が入るベスト10です。なんで?!昨年と同様にベスト10に2回ランクインする頑張りをサインツがみせてくれました。しかし一つ頑張りがみられたなら他のドライバーの頑張りもみておきたい、ということで11位のラッセルが浮上しています。サインツの2つ目は1回目1日目の161周でした。さすがマクラーレンのエースです。
先程少し触れたルクレールが2位のフェルスタッペンを大きく突き離す181周となっています。距離にすると842.6km!東京から広島くらい(miyabikunその例えが好きね)miyabikunも年に1回だけ、同じ距離を1日で走破する日があります。何回か書いていますが「日本GPを日帰りする日」です。昨年は台風の影響もあって新幹線で楽してしまったものの、年々身体に堪える旅。でもF1のためですからね。誰にも文句は言えません。ベスト10のメンバーをみていくと、若手が多くランクインしていますね。若手諸君、たくさんドライブして、少しでも多くマシンを理解しよう!いい心がけです。唯一の新人ラティフィと6位タイで並んだグロージャンは新人どころかなかなかなベテランだけど、君は200周くらいいっておかないと、シーズン序盤からエンジンがかからないんじゃないかなぁ?!(笑)
あまり分析までには至っていませんが、なかなかテストの周回数やラップタイムで勢力図を占うのは早いし難しいこと。でも知りたくなるのがファンや関係者の性ですね。周回数ならびに距離編でした。
にほんブログ村
無事に終わった合同テストですが、肝心の本戦が行われるのか、どういう形で行えるのかの心配がつきまとっています。延期(今のところ「中止」ではない)となった中国GP以外にもまだ怪しげなGPがいくつかあります。F1で延期や振替、ノンタイトル戦など長い歴史の中では様々な出来事がありましたが、世界中が「本当にF1をやっていいのか」なんて悩む年はなかったのではないでしょうか。お金と時間と知恵を振り絞ってマシン開発をして挑んだカタロニアサーキットでの合同テストの結果が報われるといいのですが。今回は「周回数、距離」に的を絞り、ドライバー単位、チーム単位、パワーユニット単位などで整理しました。
《日別周回数》
1-1日目 1,349周 6,279.6km チーム平均134.9周
1-2日目 1,370周 6,377.4km チーム平均137.0周
1-3日目 1,214周 5,651.2km チーム平均121.4周
2-1日目 1,214周 5,651.2km チーム平均121.4周
2-2日目 1,131周 5,264.8km チーム平均113.1周
2-3日目 1,447周 6,735.8km チーム平均144.7周
今シーズンは2回のテストで2日削減され、6日間となりました。ただでさえ貴重になった走行機会なのに、さらに減るのは「財布事情」はともかく改良や修正の機会に影響が及びます。みんなイコールコンディションだから文句も言えないけど。
最多はテスト最終日の1,447周はスペインGP決勝66周の22レース分に相当、全10チームが100周を超え、平均は144周となりました。昨年の最多は2回目2日目の1,156周でしたが、今回のテスト最少が1,131周ということからも、限られた機会にしっかり走り込みたい様子がうかがえます。
《チーム別周回数・走行距離》
合同テスト全6日間 計7,725周 35,959.9km
(昨年は8日計8,772周 40,833.7km)
1 メルセデス・M 計903周 4,203.5km
(昨年は8日計1,189周 5,534.8km)
2 フェラーリ・F 計842周 3,919.5km
(昨年は8日計 996周 4,636.4km)
3 マクラーレン・R 計800周 3,724.0km
(昨年は8日計 873周 4,063.8km)
4 レーシングポイント・M 計780周 3,630.9km
(昨年は8日計 625周 2,909.4km)
5 レッドブル・H 計778周 3,621.6km
(昨年は8日計 833周 3,877.6km)
6 アルファタウリ・H 計767周 3,570.4km
(昨年は8日計 935周 4,352.4km)
7 ルノー・R 計741周 3,449.4km
(昨年は8日計 961周 4,473.5km)
8 アルファロメオ・F 計734周 3,416.8km
(昨年は8日計 922周 4,291.9km)
ウィリアムズ・M 計734周 3,416.8km
(昨年は8日計 567周 2,639.4km)
10 ハース・F 計646周 3,007.1km
(昨年は8日計 871周 4,054.5km)
チーム別のトータル周回数です。イメージカラーは各チームこんな感じで違和感は無さそうですか?!最多は「一番左にそびえるチーム」の903周でした。グラフでみれば一目瞭然、頭一つ出ています。平均は7,725周を10で割った772周です。飛び出るメルセデスの分をビリのハースに足してみると、、903ー772+646=777!まあ何とも縁起のいい、平均値とニアリーになりました。メルセデスが飛び出た分、凹んだハースにあげたいですね(笑)
周回数の点だけでいえば、今シーズンはウィリアムズがまともに周回を重ねてくれたことを嬉しく思います。昨年は第1回の3日目までまともに走れず、本戦はご存知の通りの結果でした。それが今回は初日に136周ですよ!ほぼ平均値まで走れたことにも喜びと安心を覚えました。普通に考えたら不自然なことですが、このウィリアムズとレーシングポイントの2チームは2日多かった昨年を上回る周回をこなしました。もちろんいいことです。
日別にみていきます。グラフの帯はチームカラーでなく単に日毎に揃えてあるだけなので、ご注意を。各チームで最多周回を数えた日のみ、周回数を記してあります。昨年は1日で2レース分こなすチームがチラホラいた程度でしたが、今年は一応全チームが複数回走破しています。最多はメルセデスの1回目2日目にハミルトン106周+ボッタス77周の合計183周でした。個人で最多はこの後に触れますが、フェラーリのルクレールが最終日に記録した181周となっています。
《パワーユニット別周回数・走行距離》
1 メルセデスF1 M11 EQ Performance
計2,417周 11,251.1km
3チーム供給 1チーム平均806周
(昨年は計2,381周 11,083.6km
3チーム供給 1チーム平均794周)
2 フェラーリTipo065
計2,222周 10,343.4km
3チーム供給 1チーム平均741周
(昨年は計2,789周 12,982.3km
3チーム供給 1チーム平均930周)
3 ホンダRA620H 計1,545周 7,192.0km
2チーム供給 1チーム平均773周
(昨年は計1,768周 8,230.0km
2チーム供給 1チーム平均884周)
4 ルノーE-Tech 20
計1,541周 7,173.4km
2チーム供給 1チーム平均771周
(昨年は計1,834周 8,537.3km
2チーム供給 1チーム平均917周)
パワーユニット(エンジンサプライヤー)単位の集計です。昨年はズバ抜けてフェラーリ勢がマイレージを稼ぎましたが、今回は平均値最下位でイマイチ。ホンダ勢はルノーを僅差で上回って平均値2番手となりました。メルセデス勢はワークスの飛び抜けた周回数に昨年がダメだったレーシングポイントとウィリアムズの頑張りが効いて平均で800周をマークしています。信頼性に不安があると言われつつコレですからね、シーズンが恐ろしい。。
《ドライバー別周回数・走行距離》
1 ハミルトン(メルセデス) 466周 2,169.2km
2 サインツ(マクラーレン) 446周 2,076.1km
3 ルクレール(フェラーリ) 441周 2,052.9km
ペレス(レーシングポイント) 441周 2,052.9km
5 ボッタス(メルセデス) 437周 2,034.2km
6 フェルスタッペン(レッドブル)413周 1,922.5km
7 ベッテル(フェラーリ) 401周 1,866.7km
8 グロージャン(ハース) 399周 1,857.3km
9 クビアト(アルファタウリ) 398周 1,852.7km
10 ラッセル(ウィリアムズ) 393周 1,829.4km
テスト全日の個人周回数上位はこうなりました。順番は周回数順ではなく、左から昨年のコンストラクターズ順となっています。周回数ではピンとこないけど、距離に換算するとかなり走れているかという印象を受けます。パワーユニットのトラブルがあっても、キングが最多の466周となりました。レースにして7レース分、距離にして2,100km超えは陸路では行けないけど北海道の函館市から九州の鹿児島市の「5泊6日の旅」を最短の道路で結んだくらいに相当します。サインツからボッタスまでの4人も僅差で並びました。タイムについては今回触れませんが、右肩上がりのドライバーが上位を占めているようにも思えます。ホンダ勢はフェルスタッペンが6位に位置する413周、クビアトが9位で398周でした。20人(21人)中の10位以内に2人ならまずまずか。フェラーリ勢が逆に少なめ。
《個人1日あたりの周回数・走行距離ベスト10》
1 ルクレール(フェラーリ) 181周 2-3
2 フェルスタッペン(レッドブル) 168周 1-1
3 サインツ(マクラーレン) 163周 2-3
5 クビアト(アルファタウリ) 160周 2-3
6 ラティフィ(ウィリアムズ) 158周 2-2
グロージャン(ハース) 158周 1-2
8 ペレス(レーシングポイント) 154周 2-3
9 ジョビナッツィ(アルファロメオ)152周 1-3
10 ガスリー(アルファタウリ) 147周 1-2
11 ラッセル(ウィリアムズ) 146周 2-3
4位が無くて11位が入るベスト10です。なんで?!昨年と同様にベスト10に2回ランクインする頑張りをサインツがみせてくれました。しかし一つ頑張りがみられたなら他のドライバーの頑張りもみておきたい、ということで11位のラッセルが浮上しています。サインツの2つ目は1回目1日目の161周でした。さすがマクラーレンのエースです。
先程少し触れたルクレールが2位のフェルスタッペンを大きく突き離す181周となっています。距離にすると842.6km!東京から広島くらい(miyabikunその例えが好きね)miyabikunも年に1回だけ、同じ距離を1日で走破する日があります。何回か書いていますが「日本GPを日帰りする日」です。昨年は台風の影響もあって新幹線で楽してしまったものの、年々身体に堪える旅。でもF1のためですからね。誰にも文句は言えません。ベスト10のメンバーをみていくと、若手が多くランクインしていますね。若手諸君、たくさんドライブして、少しでも多くマシンを理解しよう!いい心がけです。唯一の新人ラティフィと6位タイで並んだグロージャンは新人どころかなかなかなベテランだけど、君は200周くらいいっておかないと、シーズン序盤からエンジンがかからないんじゃないかなぁ?!(笑)
あまり分析までには至っていませんが、なかなかテストの周回数やラップタイムで勢力図を占うのは早いし難しいこと。でも知りたくなるのがファンや関係者の性ですね。周回数ならびに距離編でした。
にほんブログ村
コメント