落ちるところまで落ちて、これ以上落ちることのない位置にいるウィリアムズです。それでもこの名門は諦めません。なぜなら泣く子も黙る「レース屋」だから。金策や人事など、レース外で頭を抱えがちな近年、今シーズンはF1の1年目と2年目で構成されます。2人にはちゃんと別々の役割分担がある。え、若手育成?!本当に?!実はクレア姉のお歳と同じでもあるFW43です。
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《設計》
 アダム・カーター
 ダグ・マッキーナン

《外見》
昨年所属していたロウをポイして、ダ・ビアも「黄色いところ」に行ってしまいました。ディテールをみる前にカラーリングで驚いてしまいましたね。
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歴代で白や青系を多く用いるチームではありますが、FW43は久々に目立つ赤です。ヴィルヌーブ時代末期って感じ?!そこまで赤くないか。F1というよりかはインディカーなどの他カテゴリーにありそうな色使い「F1っぽいフォーミュラカー」とかでありそうですね。速い遅いは別として、これは紛れもなく実際のF1マシンです。
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ノーズの幅は太く、先頭形状はフェラーリと同様なタイプを採っています。青が入るのでシャープではありますが、今シーズンの幅狭タイプに見慣れるとやはりもっさり感がありますね。ラティフィの「6」は一文字だからいいけど、ラッセルの「63」はとても見辛い配置にしましたね。どこぞのスポンサーロゴかと思ってしまいました。
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サイドポンツーン開口はポッドウィングの配置のせいか、横に薄く見えますね。アルファロメオ市販車のフロントライトのような鋭さだ。
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マシン中央上部のエアインテークはメルセデス様風の横楕円に斜めのステーが入っています。当然ながらこの奥はメルセデス様と同じ型のパワーユニットが搭載されています。ココが本当はすごく重要なはずなんですが、シャシーが変わればラップタイムや順位がどエラく異なります。ラッセルはメルセデス様もお乗りになったことがありますから、その差をよくお分かりでしょう。
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サイドポンツーン後方の絞りはメルセデス系らしい絞り方です。ただ同様のパワーユニットを搭載し、よく似たディテールを採ったレーシングポイントRP20ほどではありませんが、本家に比べるとエンジンカバー上部「ABK BEER」あたりは丸みをもっていますね。ココを突き詰められるのがワークスとカスタマーの違いですね。仕方ないですよね。カスタマーはワークスよりも後に「ほらよっ」と供給されるわけですから、作り込みできる時間や工夫は限られてしまいます。

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《シャシー》
FW43
 全長: - mm
 全幅: - mm
 全高: - mm
 最低車体重量:746kg(ドライバー含む)
 最大燃料重量:110kg
 ブレーキキャリパー:AP
 ブレーキディスク・パッド:AP
 ホイール:App Tech
 サスペンション:フロント プッシュロッド
          リヤ     プルロッド

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《エンジン》
メルセデスF1 M11 EQ Performance
 V型6気筒・バンク角90度 シングルターボ
 排気量:1,600cc
 最高回転数:15,000rpm(制限)
 最大馬力: - 馬力
 燃料・潤滑油:ペトロナス

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《ドライバー》
 No.63 ジョージ・ラッセル(イギリス)
 No.6   ニコラス・ラティフィ(カナダ)

2年目で早くもエース格になったラッセルくんとマルドナドを彷彿とさせる面持ちの新人ラティフィ25歳のコンビです。ラティフィは恐れ多くもウィリアムズに伝わるカーナンバー「6」を採用しました。ロズベルグももう過去の人。それにしてもウィリアムズは最近ドライバーの入れ替わりが激しいですね。
ルクレールに続いて鳴り物入りしたラッセルは昨年ご存知の通り真価が発揮できない初年度でした。でも対クビカ比で明らかなように速さやマシンを完走にもっていく堅実さはよく伝わってきました。アルボンやノリスからは若干遅れた形にはなりましたが、F1キャリアを着実に積み上げています。ウィリアムズのマシンで競争力があればそれが一番だし、そうならなくても今年を耐え抜いてより競争力のある他からの声かけがあるかもしれません。開花した時のラッセルが待ち遠しいですね!
ラティフィの今までの戦績はともかく、ある意味ウィリアムズを助ける「救世主」でもあります。今シーズンから唯一の正ドライバーとなったわけですが、F1マシン自体は2016年のルノーのテストドライバーが発端となります。以降フォースインディア(現 レーシングポイント)ではリザーブとして所属しているため、F1に携わっている期間だけでいえばなかなか長いです。もちろん「救世主」が悪いことでもないし、好成績が望めないわけでもありません。ウィリアムズにとっての「表の救世主」となってくれることが一番でしょう。

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