大混戦の2007年の末、アロンソの2008年シーズンは隣を歩く1981年生まれ同い歳のコバライネンのシートとトレードしています。コバライネンからしたら、マクラーレンというトップチームへの移籍できたことで第9戦イギリスGPで初ポールポジション獲得に成功しました。一方、トップチームとしてはやや劣る古巣ルノーに復帰したアロンソは
おいおい、さっきまで隣を仲良さそうに歩いていた人に対してなかなか失礼なこと言いますなぁ。アロンソらしい。実は惜しいことしたと思っているんじゃないの？！（笑）夏休み前の最終戦、2008年の第11戦ハンガリーGPです。
これまでの戦績は2年目に早くもリベンジを図るハミルトンが10戦4勝6表彰台、マッサが3勝6表彰台で続く一方、チャンピオンのライコネンが2勝5表彰台と劣勢となっています。ちなみにアロンソ様は0勝0表彰台であり、3年目の若手クビカの1勝4表彰台にも負けていまーす。
抜き辛く高地低速が特徴のハンガロリンクから、フェラーリもとうとうエンジンカバー上部にシャークフィンを搭載してきました。またホーンウィング発祥の地であるマクラーレンは、BMWザウバーやホンダでも採用されているノーズ上の小さなホーンウィング（名称わからず）を搭載。この時代までは空力に対する付加物が山のように使われていましたね。
予選はトヨタのグロックが好調です。Q3の1本目で暫定ポールに躍り出ます。直後にハミルトンが上回りますが、2本目を前にピットからインフォメーションが入ります。
「2本目は終了2分前に出発」
以前に振り返った前年2007年のハンガリーGPはある「チーム内抗争」がありました。張本人はもう同じチームにはいませんが、チームとしても苦い出来事。今回はミス無く遂行したいです。まず2分13秒前にコバライネンが出発。
そしてハミルトン、事なく1分59秒前に送り出す。
コバライネンが暫定ハミルトンとクビカの間、2番手につけて
ハミルトンはさらにタイムを削り、予定通りワンツー体制を確立。マッサも健闘しましたがマクラーレンの壁は厚く3番手止まり。スーパーアグリのF1撤退により独りぼっちの日本人となったウィリアムズの中嶋一貴はQ1落ちの17番手。
同郷のライコネンと歳も口調もよく似ている。フィンランド人らしい話し方。
《予選結果》
1 L・ハミルトン （マクラーレン・M）
2 H・コバライネン（マクラーレン・M）
3 F・マッサ （フェラーリ・F）
※タイヤはブリヂストンのワンメイク
予選後の記者会見でマッサが言い放った通り、マッサのスタートは強かった。出遅れたコバライネンを早々にかわしたマッサはハミルトンをも捕まえ、フルブレーキングでターン1へ。
マッサ2人抜きでトップへ。前に出てからもファステストラップを重ねて逃げていく。今年はボクの番、さすが強いと豪語したマッサ。
前回振り返った「1994年ドイツGP」ではJ・フェルスタッペンの大火災が話題となりました。このレースも給油にまつわるアクシデントが続きました。31周目に1回目のピットに入ったトロ・ロッソのブルデー
森脇氏が最悪と言い放つ泡消火器にて消火され、泡あわ。
翌32周目の中嶋のピットでもノズルを抜いた瞬間にメラメラっと。
さらに負けじと同一周回のホンダのバリチェロもメラメラ。バリチェロはミラーでしかとその様子を確認。皆事無きを得て一安心です。可燃性のものを扱っているわけだから起きてもおかしくはないんだけど、この辺の安全対策が確立されないと、将来の再給油復活は難しいですね。
レースも折り返した40周目のトップ3の位置関係です。抜くも抜かれるもない等間隔でレースが進行しています。
言った矢先、2位走行ハミルトンの左フロントタイヤが白煙を出し始めて、コースアウト。
サイドウォールのトレッド側に亀裂が入るパンクに見舞われます。ピットアウトして10位入賞圏外まで陥落、マッサにとってはこの上ない喜び。
マッサは44周目に2回目ピットを終え、残りもあと少し！しかし、残り3周、、
突然白煙を上げる。
マッサはこのレース確かに強かった。スタートダッシュでレースを完全掌握していました。しかしF2008に搭載されたTipo056が耐え切れず。
ハミルトンが消え、マッサが消え、ライコネンはグロックを抜きあぐむ。となれば、スタートで順位を落としたあの方が地味に初優勝。
トヨタも優勝したかのような盛り上がり。すごく喜んでますね！終盤はチャンピオンからの攻めも耐え抜きました。グロックにとって2位表彰台がF1最上位フィニッシュとなります。もう少し活躍する姿を見ていたかったなぁ。
《決勝結果》
1 H・コバライネン（マクラーレン・M）
2 T・グロック （トヨタ・T）
3 K・ライコネン （フェラーリ・F）
※Tはトヨタエンジン
参戦2年目、28戦目で栄冠を手にしました。少数精鋭、物静かなフィンランド人が表彰台の中央で感情を露わにします。
コバライネンの優勝はフィンランド人4人目です。3人目の先輩とシャンパンファイトの前にまず一杯！
「誰かのワガママ」によって得たトップチームのシートが、コバライネンにとっていい方向に傾きました。これがコバライネンF1における唯一の優勝レース。初優勝って、見ているこちらも嬉しいですし、いい気分になれますね！
こちらは、、見ている方も逆に辛い。勝って喜ぶ者もいれば、負けて泣く者もいる。これが、勝負の世界。
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コメント
コメント一覧 (6)
給油復活させたい兆しがあるのですが、ハロある時、ちゃんと逃げ切るのでしょうか
このレースでもハミルトンはしぶとく完走してますねぇ。なかなか一発で消えない、ファンはそこも好きなのでしょうね。
マッサはやっぱり可哀想な役回り。
コバライネンおめでとう。 「たかが」なんてことはない、立派な１勝ですね。
日本人なんてシートすらない。誰か頑張ってー！！
他のカテゴリーだと、給油ノズルを抜いて直ちに
水をかける対策もありますよね。
繊細なF1にはあまりない光景だけど。
ハロは導入時に脱出について議論、検証されましたね。
5秒以内に脱出したいところ、7秒以上かかった
記憶です。
簡易的に取り外せるようにしてしまうと、
保護装置の役割を果たさないし、かといって
手間取ると困る。J・フェルスタッペンのような
大火災となると、あまり悠長なこと言えませんしね。
コバライネン、いいドライバーでした。
miyabikunは歳が近かったので、同じクラスに
いそうな感じに見えました。
たぶん、テスト前にノートを写すのに借りました（笑）
チャンピオンになってればザンユーされなかったろうし、人生の決め手の半分は運だわ
こんばんは。マッサの2008年は惜しいシーンが
いくつもありましたよね。
振り返れば、どこが問題だったか、
ターニングポイントは見つけやすいですが、
当時は必死でしたもんね。
それにしても僅差でした。
チャンピオンになるにはドライバーの実力だけでなく
マシン、天候、ライバルの動向など、運要素も
かなり重要だということを知らしめられますね。
懐かしいですねー、SUPER GTも見てますがコバライネンは日本に来てよかったと思います、JBも含めてルックスと速さを兼ね備えたF1ドライバーが来てGTには女性ファンが増えてきたように思います(笑)
2007,8のコテコテエアロのマシンは個人的には結構好きでした。
複雑こそF1って気がして今のもそんな悪く感じがしています。
唯一受け入れらないのがノーズ！10年以上見てきてあれは本当ひどいと思います。(笑)
いったいいつになったら変わるんでしょうか。。。
こんにちは。ご無沙汰しています。
コメントありがとうございます。
コバライネンはカッコいいですよね。
フィンランド人はアジア人のウケが非常にいい。
miyabikunは職場で戴き物のスーパーGTの
コバライネンのクリアファイルを使っています。
職場の人もレース好きだと知っているので、
持ち主がすぐにわかります（笑）
この時代のマシンはカッコいいと思います。
2009年マシンがしばらく受け入れられませんでした。
ノーズコーンは2021年に変わるかもしれませんね！