今までデータを取り扱うネタを度々やってきました。いつも悩むのが「新たなレースが行われたりシーズンが始まると、データが古くなる」点。F1が続いていく以上、新規参戦や途中離脱はドライバーによって異なるわけだし、全く条件が揃う時といえば「F1が終わる時」を待たなければなりません。それは困るしできないため、無理矢理「データは◯◯までとする」と期限を設けて整理してアップしてきました。ただ今回は2019年序盤ではありながら数少ないキリ番「1,000戦」を迎えました。このチャンスで近年偏りが著しいポールポジションについて、今まで取り扱わなかった視点でみてみようと思います。
《歴代ポールポジション獲得数上位20人》
1 84回 L・ハミルトン ★ ◯
2 68回 M・シューマッハ ★
3 65回 A・セナ ★
4 55回 S・ベッテル ★ ◯
5 33回 J・クラーク ★
33回 A・プロスト ★
7 32回 N・マンセル ★
8 30回 N・ロズベルグ ★
9 29回 J・M・ファンジオ ★
10 26回 M・ハッキネン ★
11 24回 N・ラウダ ★
24回 N・ピケ ★
13 22回 F・アロンソ ★
14 20回 D・ヒル ★
15 18回 M・アンドレッティ ★
18回 R・アルヌー
18回 K・ライコネン ★ ◯
18 17回 J・スチュワート ★
19 16回 S・モス
16回 F・マッサ
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
37 7回 V・ボッタス ◯
54 3回 D・リカルド ◯
69 1回 R・クビカ ◯
1回 N・ヒュルケンベルグ ◯
1回 C・ルクレール ◯
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《歴代ポールポジション獲得数上位20人》
1 84回 L・ハミルトン ★ ◯
2 68回 M・シューマッハ ★
3 65回 A・セナ ★
4 55回 S・ベッテル ★ ◯
5 33回 J・クラーク ★
33回 A・プロスト ★
7 32回 N・マンセル ★
8 30回 N・ロズベルグ ★
9 29回 J・M・ファンジオ ★
10 26回 M・ハッキネン ★
11 24回 N・ラウダ ★
24回 N・ピケ ★
13 22回 F・アロンソ ★
14 20回 D・ヒル ★
15 18回 M・アンドレッティ ★
18回 R・アルヌー
18回 K・ライコネン ★ ◯
18 17回 J・スチュワート ★
19 16回 S・モス
16回 F・マッサ
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
37 7回 V・ボッタス ◯
54 3回 D・リカルド ◯
69 1回 R・クビカ ◯
1回 N・ヒュルケンベルグ ◯
1回 C・ルクレール ◯
★はチャンピオン獲得者、◯は2019年現役
以前2017年に「ポールポジション獲得者上位10人」をレース数とクロスさせてみたことがありました。今回はその幅を少し拡げて、現役ドライバーも含むこととしました。この手のデータ系になるとむやみにくっつけているmiyabikunお得意の獲得率、今回は止めました。分母はみんな揃って「1,000」であり、ハミルトンを例にすると84÷1,000=0.084=8.4%だから簡単。わざわざ割り出すまでもありません。
前回から数を増やしたものは上位ではハミルトンがセナとシューマッハを抜いて単独トップの84回、ベッテルもセナまであと10回で並ぶ数まで伸ばしてきました。
現役ではチャンピオン経験者3人のほか、F1の1,000戦目を見事に記録したボッタス、99人目のポールシッターに名乗りをあげたルクレールをはじめ、レッドブル時代のリカルド、今はビリでも昔はポール経験のあるクビカ、さすが予選王子ヒュルケンベルグと参戦20人中8人となっています。ポールポジション100人目は「あのガキ」が獲る最有力候補でしょうが、miyabikunは他のドライバーである方が面白くていいと思っています。
今回の企画はこれが目的ではありません。数を重ねることもすごいことなのですが、全世界を転戦するF1ドライバー、様々なGPでポールポジションを獲得することで「あらゆるコース特性で速さを見いだせる」ドライバーであることを証明できますね。上記25人が「何箇所のGPで獲得したか」を整理しました。
《ドライバー別ポールポジション獲得GP数》
24GP L・ハミルトン ★ ◯
アゼルバイジャン、アブダビ、アメリカ、
イギリス、イタリア、オーストラリア、
オーストリア、カナダ、シンガポール、
スペイン、ドイツ、バーレーン、ハンガリー、
ブラジル、フランス、ベルギー、
以前2017年に「ポールポジション獲得者上位10人」をレース数とクロスさせてみたことがありました。今回はその幅を少し拡げて、現役ドライバーも含むこととしました。この手のデータ系になるとむやみにくっつけているmiyabikunお得意の獲得率、今回は止めました。分母はみんな揃って「1,000」であり、ハミルトンを例にすると84÷1,000=0.084=8.4%だから簡単。わざわざ割り出すまでもありません。
前回から数を増やしたものは上位ではハミルトンがセナとシューマッハを抜いて単独トップの84回、ベッテルもセナまであと10回で並ぶ数まで伸ばしてきました。
現役ではチャンピオン経験者3人のほか、F1の1,000戦目を見事に記録したボッタス、99人目のポールシッターに名乗りをあげたルクレールをはじめ、レッドブル時代のリカルド、今はビリでも昔はポール経験のあるクビカ、さすが予選王子ヒュルケンベルグと参戦20人中8人となっています。ポールポジション100人目は「あのガキ」が獲る最有力候補でしょうが、miyabikunは他のドライバーである方が面白くていいと思っています。
今回の企画はこれが目的ではありません。数を重ねることもすごいことなのですが、全世界を転戦するF1ドライバー、様々なGPでポールポジションを獲得することで「あらゆるコース特性で速さを見いだせる」ドライバーであることを証明できますね。上記25人が「何箇所のGPで獲得したか」を整理しました。
《ドライバー別ポールポジション獲得GP数》
24GP L・ハミルトン ★ ◯
アゼルバイジャン、アブダビ、アメリカ、
イギリス、イタリア、オーストラリア、
オーストリア、カナダ、シンガポール、
スペイン、ドイツ、バーレーン、ハンガリー、
ブラジル、フランス、ベルギー、
マレーシア、メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、
ロシア、韓国、中国、日本
23GP S・ベッテル ★ ◯
アゼルバイジャン、アブダビ、アメリカ、
イギリス、イタリア、インド、
23GP S・ベッテル ★ ◯
アゼルバイジャン、アブダビ、アメリカ、
イギリス、イタリア、インド、
オーストラリア、カナダ、シンガポール、
ドイツ、トルコ、バーレーン、ハンガリー、
ブラジル、ベルギー、マレーシア、
メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、ロシア、
韓国、中国、日本
20GP A・プロスト ★
アメリカ、アメリカ東、イギリス、
20GP A・プロスト ★
アメリカ、アメリカ東、イギリス、
イタリア、オーストリア、オランダ、
カナダ、サンマリノ、スイス、スペイン、
ドイツ、ハンガリー、ブラジル、フランス、
ベルギー、ポルトガル、モナコ、
ヨーロッパ、南アフリカ、日本
19GP A・セナ ★
アメリカ、アメリカ東、イギリス、
19GP A・セナ ★
アメリカ、アメリカ東、イギリス、
イタリア、オーストラリア、カナダ、
サンマリノ、スペイン、ドイツ、
パシフィック、ハンガリー、ブラジル、
フランス、ベルギー、ポルトガル、
メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、日本
19GP M・シューマッハ ★
アメリカ、イギリス、イタリア、
オーストラリア、オーストリア、カナダ、
サンマリノ、スペイン、ドイツ、バーレーン、
ハンガリー、ブラジル、フランス、
メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、日本
19GP M・シューマッハ ★
アメリカ、イギリス、イタリア、
オーストラリア、オーストリア、カナダ、
サンマリノ、スペイン、ドイツ、バーレーン、
ハンガリー、ブラジル、フランス、
ベルギー、マレーシア、モナコ、
ヨーロッパ、ルクセンブルク、日本
17GP N・マンセル ★
アメリカ、イギリス、イタリア、
17GP N・マンセル ★
アメリカ、イギリス、イタリア、
オーストラリア、カナダ、サンマリノ、
スペイン、ドイツ、ハンガリー、ブラジル、
フランス、ベルギー、ポルトガル、
メキシコ、モナコ、南アフリカ、日本
17GP N・ロズベルグ ★
アブダビ、アメリカ、イギリス、カナダ、
シンガポール、スペイン、ドイツ、
バーレーン、ハンガリー、ブラジル、
ベルギー、メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、
ロシア、中国、日本
16GP N・ピケ ★
アメリカ西、アメリカ東、アルゼンチン、
イギリス、イタリア、オーストリア、
オランダ、カナダ、サンマリノ、スペイン、
ブラジル、ベルギー、ポルトガル、モナコ、
ヨーロッパ、南アフリカ
14GP F・アロンソ ★
イギリス、イタリア、カナダ、シンガポール、
スペイン、ドイツ、バーレーン、ハンガリー、
ブラジル、フランス、マレーシア、モナコ、
ヨーロッパ、中国
13GP D・ヒル ★
アルゼンチン、イギリス、イタリア、
オーストラリア、カナダ、スペイン、
ドイツ、ハンガリー、ブラジル、フランス、
ポルトガル、モナコ、ヨーロッパ
13GP M・ハッキネン ★
イギリス、イタリア、オーストラリア、
オーストリア、サンマリノ、スペイン、
17GP N・ロズベルグ ★
アブダビ、アメリカ、イギリス、カナダ、
シンガポール、スペイン、ドイツ、
バーレーン、ハンガリー、ブラジル、
ベルギー、メキシコ、モナコ、ヨーロッパ、
ロシア、中国、日本
16GP N・ピケ ★
アメリカ西、アメリカ東、アルゼンチン、
イギリス、イタリア、オーストリア、
オランダ、カナダ、サンマリノ、スペイン、
ブラジル、ベルギー、ポルトガル、モナコ、
ヨーロッパ、南アフリカ
14GP F・アロンソ ★
イギリス、イタリア、カナダ、シンガポール、
スペイン、ドイツ、バーレーン、ハンガリー、
ブラジル、フランス、マレーシア、モナコ、
ヨーロッパ、中国
13GP D・ヒル ★
アルゼンチン、イギリス、イタリア、
オーストラリア、カナダ、スペイン、
ドイツ、ハンガリー、ブラジル、フランス、
ポルトガル、モナコ、ヨーロッパ
13GP M・ハッキネン ★
イギリス、イタリア、オーストラリア、
オーストリア、サンマリノ、スペイン、
ドイツ、ハンガリー、ブラジル、フランス、
ベルギー、モナコ、ルクセンブルク
13GP K・ライコネン ★ ◯
アメリカ、イギリス、イタリア、
13GP K・ライコネン ★ ◯
アメリカ、イギリス、イタリア、
オーストラリア、サンマリノ、スペイン、
ドイツ、トルコ、ハンガリー、フランス、
ベルギー、モナコ、ヨーロッパ
12GP M・アンドレッティ ★
アメリカ、アメリカ東、アルゼンチン、
イタリア、オランダ、カナダ、スウェーデン、
スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、日本
12GP N・ラウダ ★
アメリカ、アメリカ西、イギリス、イタリア、
オーストリア、オランダ、スペイン、ドイツ、
フランス、ベルギー、モナコ、南アフリカ
11GP J・クラーク ★
アメリカ、イギリス、イタリア、オランダ、
カナダ、ドイツ、フランス、ベルギー、
メキシコ、モナコ、南アフリカ
11GP F・マッサ
オーストリア、シンガポール、スペイン、
トルコ、バーレーン、ブラジル、フランス、
マレーシア、モナコ、ヨーロッパ、日本
10GP J・M・ファンジオ ★
アルゼンチン、イギリス、イタリア、
12GP M・アンドレッティ ★
アメリカ、アメリカ東、アルゼンチン、
イタリア、オランダ、カナダ、スウェーデン、
スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、日本
12GP N・ラウダ ★
アメリカ、アメリカ西、イギリス、イタリア、
オーストリア、オランダ、スペイン、ドイツ、
フランス、ベルギー、モナコ、南アフリカ
11GP J・クラーク ★
アメリカ、イギリス、イタリア、オランダ、
カナダ、ドイツ、フランス、ベルギー、
メキシコ、モナコ、南アフリカ
11GP F・マッサ
オーストリア、シンガポール、スペイン、
トルコ、バーレーン、ブラジル、フランス、
マレーシア、モナコ、ヨーロッパ、日本
10GP J・M・ファンジオ ★
アルゼンチン、イギリス、イタリア、
オランダ、スイス、ドイツ、フランス、
ペスカーラ、ベルギー、モナコ
10GP R・アルヌー
アメリカ東、イギリス、イタリア、
10GP R・アルヌー
アメリカ東、イギリス、イタリア、
オーストリア、オランダ、カナダ、
サンマリノ、フランス、モナコ、南アフリカ
7GP J・スチュワート ★
アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、
ベルギー、モナコ、南アフリカ
7GP S・モス
アメリカ、アルゼンチン、イギリス、
イタリア、オランダ、ポルトガル、モナコ
6GP V・ボッタス ◯
アブダビ、オーストリア、バーレーン、
ブラジル、ロシア、中国
2GP D・リカルド ◯
メキシコ、モナコ
1GP R・クビカ ◯
バーレーン
1GP N・ヒュルケンベルグ ◯
ブラジル
1GP C・ルクレール ◯
バーレーン
分類はGP単位としているため、サーキット単位とすると、もう少し増えます。そちらも整理してはいるのですが、煩雑になるため割愛しました。この手の記録は開催数、開催GPの限られているオールドドライバーにとって、実績はあれど言うまでもなく不利です。
最も多くのGP予選を制したのはハミルトンの24GPでした。現役で唯一「2019年開催の全GPでポールポジションを獲得しているドライバー」です。ちなみにサーキット単位でみると、27サーキットを制しています。すごいですよね。得意不得意サーキット云々はなく、全てで速い。これが近年最強のメルセデスと融合しているわけですから、ライバルは一枚どころか二枚上手ぐらいで取り組まなければポールポジション獲得の道は開きません。裏を返せばハミルトンの場合、これ以上の記録はベトナムのハノイ市街地のような新設サーキット、オランダのザントフォールト復活開催などがないと更新できないということ。23GPで歴代2位のベッテルは現役18GPを制しています。残るはどこでしょうか?オーストリア、スペイン、フランスです。スペインのカタロニアは合同テストで超速ラップを叩き出しているはずなのに、予選で獲れないというのは意外ですね。またベッテルが獲っていてハミルトンが獲れなかったものもあります。トルコとインドの2つ。その差がこの1GP違いとなっています。もう手詰まりのハミルトンに対し、ベッテルは現役で3つ追加することができるため、上回る可能性を残しています。
スーパーレジェンドの3人、プロスト、セナ、M・シューマッハは仲良く1GPずつ並んでいます。シューマッハとセナはプロストに対してポールポジション数そのものは多いはずです。ただ獲得GP数はプロストの20GPが最も多くなる。それはなぜか、この後にも出てきますがシューマッハとセナは「同じGPで複数回獲得している」という特徴があるからです。プロスト目線でいけば「どのGP(サーキット)でもそつなく速い」ということになる。その辺りがプロストらしい「強み」でした。
マッサやアルヌーといった非チャンピオンクラスもこうしてみるとなかなか健闘しましたよね。マッサは本当に惜しいところまでいきました。人もよかった。その人のよさが「華」という面であと一押し足らずだったんでしょう。似たような苦労人のN・ロズベルグやバトンと異なる点。
現役の非チャンピオンはまだまだ伸び代たっぷりですね。中でもキングの隣に静かに座るボッタス、エースを虎視眈々と見つめるルクレールは期待できます。某「黄色いチーム」の2人は厳しいかなぁ。水色のチームの人はもっと、、。
《1GPポールポジション獲得数(5回以上)》
8GP L・ハミルトン ★ ◯
8回 オーストラリアGP
6回 イギリスGP
6回 イタリアGP
6回 カナダGP
6回 ハンガリーGP
6回 中国GP
5回 ベルギーGP
5回 マレーシアGP
6GP M・シューマッハ ★
8回 日本GP
7回 スペインGP
7回 ハンガリーGP
6回 カナダGP
5回 サンマリノGP
5回 マレーシアGP
5GP A・セナ ★
8回 サンマリノGP
6回 オーストラリアGP
6回 ブラジルGP
5回 イタリアGP
5回 モナコGP
2GP J・M・ファンジオ ★
5回 イタリアGP
5回 フランスGP
1GP J・クラーク ★
5回 イギリスGP
今回の最後は1GPで複数回ポールポジションを獲得したドライバーを整理しました。一つの線引きとして「同じGPで5回以上」でピックアップしました。そうすれば、数多いポールシッターも5人とかなり厳選されます。最も多いのは言わずとも知れたハミルトンの8GPで5回以上のポールポジションを獲得しています。先日の開幕戦オーストラリアGPで獲得したことにより、シューマッハの持つ日本GP8回、セナの持つサンマリノGPに並びました。オーストラリアのポールが多いということは「そのシーズンの初めでポールを獲る確率が高い」ともいえます。近年はハミルトンに始まり、ハミルトンがチャンピオンを獲っているという、まさに「ハミルトンによるF1」と化しています。他はまだ今シーズンで8回に到達するものはありませんが、イギリス、イタリア、カナダ、ハンガリーについては7回になるチャンスを持っており、それぞれ単独最多獲得数にもなり得ます。
ハミルトンの「一応ライバル」の方はこのコーナーでは見かけませんね。どうしちゃったのでしょうか。ベッテルはポール獲得数こそ多いものの、未だに1GPで5回獲得したものはありません。おまけでお伝えしておくと、カナダ4回、シンガポール4回、中国4回、日本4回と惜しい感じ。今は無きサーキットを含め、万遍なくポールを獲得しているベッテルです。
おいおい、そんなシケった顔するなよー。頑張れよ!みんなまだ期待しているぞ。数じゃないよ、要は質だから(笑)
以上、1,000戦というキリのいいタイミングで「ポールポジションの上位獲得者とGP別獲得数」について整理してみました。ポールポジションはポイント付与はありませんし、必ずしも優勝に直結はしません。ただし、近年のF1において特に「優勝するに重要なファクター」となってきています。たった1周で決まる勝負、戦略にもよらない「サーキットを純粋に速く走る」というF1の醍醐味がこの「予選の1周」に濃縮されています。
7GP J・スチュワート ★
アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、
ベルギー、モナコ、南アフリカ
7GP S・モス
アメリカ、アルゼンチン、イギリス、
イタリア、オランダ、ポルトガル、モナコ
6GP V・ボッタス ◯
アブダビ、オーストリア、バーレーン、
ブラジル、ロシア、中国
2GP D・リカルド ◯
メキシコ、モナコ
1GP R・クビカ ◯
バーレーン
1GP N・ヒュルケンベルグ ◯
ブラジル
1GP C・ルクレール ◯
バーレーン
分類はGP単位としているため、サーキット単位とすると、もう少し増えます。そちらも整理してはいるのですが、煩雑になるため割愛しました。この手の記録は開催数、開催GPの限られているオールドドライバーにとって、実績はあれど言うまでもなく不利です。
最も多くのGP予選を制したのはハミルトンの24GPでした。現役で唯一「2019年開催の全GPでポールポジションを獲得しているドライバー」です。ちなみにサーキット単位でみると、27サーキットを制しています。すごいですよね。得意不得意サーキット云々はなく、全てで速い。これが近年最強のメルセデスと融合しているわけですから、ライバルは一枚どころか二枚上手ぐらいで取り組まなければポールポジション獲得の道は開きません。裏を返せばハミルトンの場合、これ以上の記録はベトナムのハノイ市街地のような新設サーキット、オランダのザントフォールト復活開催などがないと更新できないということ。23GPで歴代2位のベッテルは現役18GPを制しています。残るはどこでしょうか?オーストリア、スペイン、フランスです。スペインのカタロニアは合同テストで超速ラップを叩き出しているはずなのに、予選で獲れないというのは意外ですね。またベッテルが獲っていてハミルトンが獲れなかったものもあります。トルコとインドの2つ。その差がこの1GP違いとなっています。もう手詰まりのハミルトンに対し、ベッテルは現役で3つ追加することができるため、上回る可能性を残しています。
スーパーレジェンドの3人、プロスト、セナ、M・シューマッハは仲良く1GPずつ並んでいます。シューマッハとセナはプロストに対してポールポジション数そのものは多いはずです。ただ獲得GP数はプロストの20GPが最も多くなる。それはなぜか、この後にも出てきますがシューマッハとセナは「同じGPで複数回獲得している」という特徴があるからです。プロスト目線でいけば「どのGP(サーキット)でもそつなく速い」ということになる。その辺りがプロストらしい「強み」でした。
マッサやアルヌーといった非チャンピオンクラスもこうしてみるとなかなか健闘しましたよね。マッサは本当に惜しいところまでいきました。人もよかった。その人のよさが「華」という面であと一押し足らずだったんでしょう。似たような苦労人のN・ロズベルグやバトンと異なる点。
現役の非チャンピオンはまだまだ伸び代たっぷりですね。中でもキングの隣に静かに座るボッタス、エースを虎視眈々と見つめるルクレールは期待できます。某「黄色いチーム」の2人は厳しいかなぁ。水色のチームの人はもっと、、。
《1GPポールポジション獲得数(5回以上)》
8GP L・ハミルトン ★ ◯
8回 オーストラリアGP
6回 イギリスGP
6回 イタリアGP
6回 カナダGP
6回 ハンガリーGP
6回 中国GP
5回 ベルギーGP
5回 マレーシアGP
6GP M・シューマッハ ★
8回 日本GP
7回 スペインGP
7回 ハンガリーGP
6回 カナダGP
5回 サンマリノGP
5回 マレーシアGP
5GP A・セナ ★
8回 サンマリノGP
6回 オーストラリアGP
6回 ブラジルGP
5回 イタリアGP
5回 モナコGP
2GP J・M・ファンジオ ★
5回 イタリアGP
5回 フランスGP
1GP J・クラーク ★
5回 イギリスGP
今回の最後は1GPで複数回ポールポジションを獲得したドライバーを整理しました。一つの線引きとして「同じGPで5回以上」でピックアップしました。そうすれば、数多いポールシッターも5人とかなり厳選されます。最も多いのは言わずとも知れたハミルトンの8GPで5回以上のポールポジションを獲得しています。先日の開幕戦オーストラリアGPで獲得したことにより、シューマッハの持つ日本GP8回、セナの持つサンマリノGPに並びました。オーストラリアのポールが多いということは「そのシーズンの初めでポールを獲る確率が高い」ともいえます。近年はハミルトンに始まり、ハミルトンがチャンピオンを獲っているという、まさに「ハミルトンによるF1」と化しています。他はまだ今シーズンで8回に到達するものはありませんが、イギリス、イタリア、カナダ、ハンガリーについては7回になるチャンスを持っており、それぞれ単独最多獲得数にもなり得ます。
ハミルトンの「一応ライバル」の方はこのコーナーでは見かけませんね。どうしちゃったのでしょうか。ベッテルはポール獲得数こそ多いものの、未だに1GPで5回獲得したものはありません。おまけでお伝えしておくと、カナダ4回、シンガポール4回、中国4回、日本4回と惜しい感じ。今は無きサーキットを含め、万遍なくポールを獲得しているベッテルです。
おいおい、そんなシケった顔するなよー。頑張れよ!みんなまだ期待しているぞ。数じゃないよ、要は質だから(笑)
以上、1,000戦というキリのいいタイミングで「ポールポジションの上位獲得者とGP別獲得数」について整理してみました。ポールポジションはポイント付与はありませんし、必ずしも優勝に直結はしません。ただし、近年のF1において特に「優勝するに重要なファクター」となってきています。たった1周で決まる勝負、戦略にもよらない「サーキットを純粋に速く走る」というF1の醍醐味がこの「予選の1周」に濃縮されています。
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