決勝は兎にも角にもチャーリー・ホワイティングの追悼から始まりました。現役ドライバーのみならず多くの歴代ドライバーやチームもお世話になりましたよね。雲一つないメルボルンの空からきっと今日のレースを観ていることでしょう。予選で他を寄せ付けない頭一つ出たメルセデスはどのようなレースを繰り広げてくるか。
スタートはポールのハミルトン、3番手ベッテルよりも機敏に反応した2番手ボッタスが心地良い加速をみせて、1コーナーをさらっていきます。
ん、中団で黄色いのが弾んで土煙が上がっている。地元の星リカルドは誰に押されたわけでもなくイン側のグリーンに引っ掛けてフロントウィングを粉砕しています。F1の神は今年もこの男にいたずらをするのか?!地元であろうとも容赦ないシーズン幕開けとなりました。あのワイドでシンプルになったフロントウィングは今シーズンのレースの何かと鬼門になる気がします。
リカルドと同様に1周目にフロントウィングを傷め、離れた最後尾を張るウィリアムズのクビカのさらに背後に、先頭のボッタスの影が浮かんできました。トラブルがあっての走行ではありますが、8周目に幸先不安なウィリアムズにラップダウンの裁定が早くも近付いています。本当はこんなペースでこの位置を走るために得たシートではないのに、今はこれが現実。
レースは概ね1ピットストップ戦略を採ると予想される中、タイヤを保たせてくるかなと思っていた9番手スタート9位走行のライコネンが13周目にC4(赤)から1ピットストップには足りないであろうC3(黄)にチェンジ。それをみた8位走行のルノーのヒュルケンベルグが翌14周目に反応してこちらはC2(白)でカバー。それを皮切りに各車タイヤ交換のラッシュを迎えます。
3位走行のベッテルはライコネンと同様に15周目にC3。ボッタスにお株を奪われたハミルトンも当然ながらベッテルの真似っこで16周目にC3を履き応戦します。まだレース1/3程度なのに、本当に1ピットストップでいくつもり?!
昨年のオーストラリアGPではハースがタイヤ交換でしでかして赤っ恥をかきましたよね。グロージャンが16周目に元気なノリスと同時ピットに入り、結果的に逆転されてトラックインしていきます。え?ピット静止時間がノリス2.5秒に対して、グロージャンは10.8秒?!また何かやらかしたか?!
左フロントのホイールガンをカメラが捉えています。犯人はまたこれか!しばらく走行は続けますが、レース後半にタイヤがグラグラであることが判明、レースを終えています。こればかりはグロージャンのせいではない。ハースは一年前から進歩無し。全く懲りていないな。
まだタイヤ交換を済ませていない久々本戦のジョビナッツィにタイヤ交換は済ませたグロの相方マグがロックオン。近付くと怖いぞ、殴られるぞ〜!しばし圧力をかけると
ジョビナッツィはそれに耐え切れず。そこからはヒュルケンベルグにライコネンと立て続けにパスされています。久々とはいえ、まだまだイタリアンには慣れが必要そう。
上位はボッタスが24周目、フェルスタッペンは26周目、ルクレールが29周目に王道のタイミングでタイヤ交換を終えると、タイヤがくたびれ始めた3位ベッテルに4位フェルスタッペンが迫っています。
「フェラーリなんて、大したことないじゃん」
ピッタリ背後につけ、31周目にアウトからかぶせながら前へ。フェラーリの前評判はどこへいった。むしろホンダエンジンに載せ替えたフェルスタッペンの勢いは今シーズンも健在のよう。またイジれる、安心しました。
スタートから逃げ切るボッタスを追える者は誰一人もおらず、ファステストラップも求めて叶える勢いがありました。ボッタスの完勝です。
1 ボッタス (メルセデス・M)
2 ハミルトン (メルセデス・M)
3 フェルスタッペン(レッドブル・H)
《ファステストラップ》
ボッタス(メルセデス)1分25秒580
《ドライバー・オブ・ザ・デイ》
ボッタス(メルセデス)
3位予想だったベッテルはルクレールにも肉薄される出来で、合同テストまでの好調から一転。課題の残るレースでした。逆に昨年は意表をつかれて落とした開幕戦を今年はフリー走行から予選、決勝と完璧な仕上がりで完勝したメルセデス。それもボッタスが獲ったという点が今後のレースを盛り上げそうで嬉しく思います。
《miyabikunの選ぶドライバー・オブ・ザ・デイ》
ボッタス(メルセデス)
レース中盤までは健闘するフェルスタッペンを推そうと思っていましたが、勝ちに留まることないボッタスがしっかりファステストラップまで獲得したことで、miyabikunも異論無しのドライバー・オブ・ザ・デイに選びます。決勝は初めから終わりまで完膚無きまでボッタスの一日でした。
・自力で勝ち取る髭面効果てきめんのボッタス
・フェラーリは案外大したことない?!
・今年は戦えそうなホンダエンジン
・予選妨害にずさんなピットと懲りぬハース
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コメント
コメント一覧 (8)
ファステストラップポイントまで持ってっちゃった!!
折角の完勝だったのに私の好きなエミリアさんの姿がなかったなぁ。残念。
やっぱり免許年齢に届く前にF1ドライバーになった人は違いますねぇ。
惜しくも芝刈りしちゃったけどしっかり表彰台に登壇しました。
メルセデスが速すぎることを考えたら上出来だったと思います。
こっちも芝刈りしたクビアトですが、ガスリー抑えてトロロッソに貴重なポイントをもたらしました^^
ガスリーは戦略含めてもちょっとどうにかならなかったか?と疑問と不安がありますが、アルボン含めて4台全て完走しましたからデータも集まって良かったです♪
ハースは今年もタイヤはめ損ないでグロちゃんリタイア。
母国だったのにリカルドもリタイア・・・残念。
リカルドのファンが「翼はいらない」なんて言うから間違ってフロントウイング吹っ飛ばしたんだよ!
(本当はホンダウイングの「翼」を授けなくていいよ!ってことだったんでしょうけどねぇ。)
ここのコース特性で追い抜きが無かったのか?はたまたやっぱり今年も抜けないのか?
ただ昨年までより近い距離に並んでいたような??一緒だったのかも??
取り敢えずホンダは2チームともポイントが入って安心しました。
さぁ次だ!次だ!! やっぱり始まるとワクワクして楽しいです。
フェルスタッペン様~♪次もよろしくね^^
ホンダやりましたね!
若いなあと思ってたマックスが今年はとても頼もしいです。
去年散々だったボッタスもパーフェクトで今年は楽しくなりそうですね。
後がないボッタスの覚醒、抜けないと言われてたコーナーでのフェルスタッペンのオーバーテイク、実は問題を抱えていたハミルトンの2ndキープ、なんか不調のベッテルとハードタイヤで好調のルクレール、日が当たらなかったけど守りきったマグヌッセン、クビアトとガスリーの10位争い
ネタとしては、やっぱり翼が必要だったリカルドとまたかよハース。
株が上がったのがボッタス、フェルスタッペン。株が下がったのがベッテルとガスリーって感じですかね。マグヌッセンもうちょい詳しく見たかった。
まだまだ今年がどんな感じになるのかはっきりしませんが、中国までが楽しみです。
フェラーリがマシンバランスで苦しんでたというのもありますが次のバーレーンと中国では市街地ではなく常設したサーキットなので改めてレッドブルとホンダ連合がどこまでいけるかがある程度見えてくるんじゃないかと思う今日この頃
それにしても表彰台での紙ふぶきの多さにはみんな(ツイッター上で)突っ込んでました(;´∀`)
たぶん1000GPが近いからあの多さなんだと思うけど中国GPではどれぐらいの紙ふぶきが飛ぶのか見ものです
今シーズンホンダが勝てるチャンスがあるとするなればモナコやハンガリーぐらいなものだと思ってますが予選の一発の速さを改善すればほかのサーキットでも優勝を狙える位置に持っていくことは不可能ではないかと思われます
ボッタスにとって完璧なレースとなりましたね。
これを数戦続けられれば、チームも彼を見つめるし
去就騒ぎも落ち着くことでしょう。
そうなんですよ、今年初エミリアを拝むチャンスだと
期待したのですが、ヨーロッパラウンドあたりまで
お預けでしょうか。
リカルドは今年に入ってもあまり良くないですね。
他のサーキットであれば脱輪走行もできますが
オーストラリアやカナダであれはリスキーです。
リカルドはフェルスタッペンの堅調を見て何を想う。
こんばんは。今シーズンも始まりましたね。
ベテランのクビカ、優等生ラッセルをもってしても
今のウィリアムズはあれが精一杯なんでしょうね。
悲しいですよね。早く立て直して欲しいですね。
フェルスタッペンはかなり頑張りました。
エンジンチェンジへの心配は全くありませんね。
やっぱり乗る人によって、シャシーによって
結果も変わるし「提供する側のやる気、思い入れ」
も大きく影響するんだなと感じました。
優勝もさほど遠い話ではなさそうですね!
こんばんは。コメントありがとうございます。
抜きどころの少ない市街地アルバートパークの割に
様々な意外や「お決まり」など楽しめましたよね。
ボッタスは本当に光り輝きました。ああいう入り方
ができると、気持ちよくシーズンを送れるはずです。
リカルドは地元だったけど「地元だからこそ」
もう少し慎重にライン採りして欲しかったです。
予選はともかく決勝ならば相方より期待できる
ドライバーですもんね。
ガスリーは不調が続きますね。フェルスタッペン
のみならずトロ・ロッソの後塵になっています。
バーレーンに期待しましょう!
これからもよろしくお願いします。
開幕戦からレッドブルが表彰台に登壇するとは
失礼ながら思ってもいませんでした。
何よりもフェラーリ勢のイマイチさも助けに
なったと思います。
バーレーン、中国とストップアンドゴー系が
続きますが、新設常設サーキットで
果たしてどんな走りになるかが注目ですね。
フェラーリも当然ながら黙ってはいないはず。
確かにモナコやハンガリーはレッドブルが有利そう。
紙吹雪、確かにド派手でしたね。
オーストラリアは緑が映えますね。
1,000戦までのカウントダウンが始まっていますが
1,000戦を越えたら萎んでしまわないか心配。