お次は本家フェラーリの2019年マシンとなります。気になる今年のネーミングはフェラーリ創立90周年記念としてSF90と名付けられました。末尾の「H」はありません。

《設計》
    マッティア・ビノット(現 チーム代表)

2014年からチーフデザイナーを務めてきたシモーネ・レスタは昨シーズン途中でチームを離脱し、ザウバー(現 アルファロメオ)へ移籍しました。昨年末にアリバベーネに代わってチーム代表になったビノットが「技術屋 兼 代表」となっています。技術屋のチーム代表って大丈夫かなぁ。感情や情熱よりかは理論的な判断はできるかも?!

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《外見》
毎年恒例のド派手な新車披露が行われましたね。F1屋さんですもんね。
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まずカラーリングですが、つや消しマットな赤に黒のツートンとなっています。触り心地はレッドブルっぽいサラサラ感があるのかな。昨年の日本GPから導入された「MISSION WIN NOW」関連のロゴが白からグレーにされたこともあり、全体的に暗めでシックな感じになりました。このロゴも要は「タバコ」なので色々物議にはなっていますよね。あとフェラーリの車体には相変わらずスポンサーロゴは多めに貼り付けられています。昔よりシェルのマークがデカくなってきている気がします。
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ノーズはハース同様に太く薄く角ばったような形状です。フロントウィング翼端板もシンプルにはなりつつも先述トロ・ロッソやマクラーレンのような真っ平らな板ではなく、後端付近が外側に少し反るような造形となっています。ハースと同じです。いや、ハースがこちらと同じという方が正しい表現か。
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フェラーリのサイドポンツーン開口は非常に幅狭ですね。ポンツーン付近の全幅も細く見えます。ポットウィングは引き続き四角いL型カスケード状のものが取り付けられています。レッドブルっぽくレーキ角(前のめり)も強くなったように見えますね。
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エアインテーク形状が特徴的で、楕円形の幅広開口を採るチームが多い中、三角形となっています。そのせいもあって、エンジンカバー最頂部も細くスリムに仕上がっています。そこはハースと違う点。また、ハースにあったカバー中腹部にもある膨らみはフェラーリの「Ray Ban」付近には見られなく、リヤに向けてギュッ絞られていますね。同じエンジン、パワーユニットを搭載するはずなのに面白い。あっ、ハースは「側面衝突」でも考慮しているのかな。
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シャークフィンとリヤウィングステーの間にさり気なくTウィングも。これならばVHF放送も感度良好そう(笑)
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《シャシー》
SF90
    全長: - mm
    全幅: - mm
    全高: - mm
    最低車体重量:743kg(ドライバー含む)
    燃料タンク容量:110kg(制限)
    ブレーキキャリパー:ブレンボ
    ブレーキディスク・パッド:ブレンボ
    ホイール:OZ
    サスペンション:フロント プッシュロッド
                                    リヤ    プルロッド

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《エンジン》
フェラーリ Tipo064 EVO
    V型6気筒・バンク角90度 シングルターボ
    排気量:1,600cc(推定)
    最高回転数:15,000回転(制限)
    最大馬力: - 馬力
    燃料・潤滑油:シェル

フェラーリもハース同様に縦並びのエキゾースト配置を採っています。

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《ドライバー》
    No.5   セバスチャン・ベッテル(ドイツ)
    No.16 シャルル・ルクレール   (モナコ)

チャンベッテルとよい子シャルル・ルルールくんのコンビです。若返りましたね、いよいよチャンはお兄チャンですよ。弟くんはお利口さんだけど、チームには仲間も多いし鋭いキバ隠してるぞ。
シーズンを勝手に占いたいと思います。序盤はベッテルがメルセデスに並び、勝る走りで牽引するでしょう。ヨーロッパラウンドあたりから立ち位置とコツを掴んだルクレールが予選から速さを見せ始め、夏休み前にはなんとベッテルと表彰台を奪い合う。夏休みが明けたらベッテルはお決まりのように「夏休みの宿題」に追われ始めて焦って頭をかきむしり、、って、また同じじゃん!(笑)二度あることは三度あるって?!
同じことを何度も言っていますが、ベッテルは速いんです。決勝も後ろ見ながら「へいへーい」ってウカれている時が最も速い。ということは、予選ではポールポジションやフロントロウを確実に獲得し、スタートも蹴り出しよく、戦略も必ずライバルの前に出られるものを与えてあげなければなりません。ベッテル自身の努力はもちろんのこと、チームも彼の性格や持ち味を充分理解し、お膳立てしてあげないとご存知の通り崩壊します。取り乱すと一人では収拾つかないほど甘えん坊でデリケートなのです。
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ルクレールの真価はまだ想像に過ぎませんが、ベッテルよりかは冷静で自分の立場や状況を理解して、対応しようという姿勢は感じます。間違いなく精神年齢はベッテルよりも上でしょう。ベッテルと違ってまだまだF1での勝利の味を知らず、勉強の身です。お兄ちゃんが乱れ出した時にシレッとそうしないよう機転を利かすしたたかさを持っていると思います。今シーズン一年で形成逆転するようならば、ルクレールはホンモノでチャンピオンへの道は近づくと共に、ベッテルも居場所をなくすことでしょう。先の長いルクレールはともかく、ベッテルにとっては試練のシーズンになりそうです。マシンも速いだろうし、ベッテルも本当は速いんだから、さっさと5回チャンピオンとなって周囲をアッと言わせようぜ!