年間21戦の2018年は3つに区切って振り返ってきました。今回は第15戦シンガポールGPから最終戦アブダビGPまでの最終章3/3となる7戦分の区切りでみていきます。
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《予選編》
初めは予選時に書いているトップタイムと各チーム最速タイムとの差の精査版です。Q3よりQ1やQ2が速ければそれを採用しています。
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前回までのフェラーリリードの時期は終わり、第19戦メキシコGP以外はメルセデスが最速を維持しました。いつも通りに戻った感じ。また三強に食い込める他チームはなく、第16戦ロシアGPでハースがイマイチなレッドブルに接近した程度に止まります。サーキットによって得意不得意が表れる中、フォース・インディアはトップから2秒落ち程度とある意味安定しています。ドライバーはやれるだけのことはやってこれましたが、これも速さはあれど取り立てて特徴もなくパッとしないマシンと、不安定なチーム状況が足かせになってしまっていると思われます。共に同じエンジンを積むハースとザウバーは非常に似通った波形を示しています。当初はテールエンドに位置していたザウバーでしたから、ザウバードライバーの努力とハースドライバーの不甲斐無さが最後で揃った感じでしょうか。トロ・ロッソは小馬鹿にされたマクラーレンには概ね勝ててシーズンを終えられたかなと。
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個人平均予選順位です。毎度のことながら交換ペナルティ降格は踏まえず、純粋な予選順位で平均を割り出しています。トップのハミルトンは驚異の平均1位台。内訳は7戦中5ポール、2位1回、3位1回となります。2位の相方は平均3位ちょうど。決勝は「オトナの事情」が絡んでしまい仕方が無い面はありますが、予選は加減することもなくフルパワーでいってもらっていい争いです。ということは、言うまでもなく、そういうことです。近代F1はより予選依存の傾向が強くなりました。来シーズンは空力面のレギュレーション変更が予定されていますが、この傾向を急転させるほどでは無いと思います。メルセデスを離れるということは「都落ち」を意味します。去就で周囲がザワつき始めましたからね、気を引き締めていきましょう。
三強6人が予想通りに並ぶと、直下はオコン、グロージャン、ルクレールのフランス系が並びました。10番目に位置するペレスがQ3常連か脱落かのラインに立つ印象です。フォース・インディアは2/3期までは不調にさまよう内容が続いて、チームが一度リセットされたにもかかわらずよく頑張ったと思います。一方2/3期で7位台8位台を誇ってきたハースの特にマグヌッセンは12位台まで順位を落とすことになり、ルノーのサインツの方も9位台から11位台まで落としています。グロージャンはQ3常連を確立していましたから、この成績差は解せない部分です。他、トロ・ロッソについてはガスリーが前回よりポイントを少し下げたスペック12.86、同情するならポイントくれのハートレイはスペック14.29となりました。追われる者なしバンドーンが定期的に逆トップの番を張る形を採り、チームを追われています。
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こちらはチーム単位にした順位です。4チーム混戦の中団はフォース・インディア、ハース、ザウバー、ルノーの順となっています。この後の決勝編と順位が異なりますので注目しておいて下さい。それにしてもマクラーレンとウィリアムズはひどいな。参戦してくれているだけ感謝しなきゃだけど、本当にココから立て直せるのかなぁ。
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予選編の最後はチームメイト対決です。引き分けは無し。今回はファースト、セカンドのどちらかに偏るチームがほとんどですね。表にすると目に入ってきてしまう、バンドーンはド派手に決めていますなぁ。ベッテルもライコネンには大勝しましたが、本来勝たなければならない相手には先程の個人順位で表れているように大敗してしまいましたね。エリクソンの愛の手の甲斐もあってかルクレールくんには優秀な結果をもたらしています。共にチームメイトに勝つ同士が来シーズン揃うとなれば、バチバチしちゃいそうですね。
少数派のチームメイトでいい勝負になっていたのはトロ・ロッソのガスリー4勝、ハートレイ3勝。来シーズン2人共このチームにはいないわけで、、。

《決勝編》
続きまして、決勝の方の個人平均順位になります。いつもの様にリタイヤと失格が20位扱いです。ハミルトンが予選に引き続き決勝も1位台の文句無しトップ。これぞチャンピオンという感じ。
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決勝になればバンバン抜けるから2位はボクちゃんなのだー!先程の個人予選平均が6.29位に対して、決勝個人平均となれば2.57位まで浮上してくる。だからエースはボク1人で充分だよ。聞くまでもなく本人言うと想像できます。口以上に結果を出していますから、疑う余地もありません。逆に大きく順位を落としたのが相方リカルド。終盤7戦中、表彰台無し、4位3回入賞5回でリタイヤが2回。miyabikun式では20位2回なんです、ごめんね。来年は浅黒い肌に白い歯で黄色いスーツ着てニコニコしてくれるかなぁ。スタート前のクネクネは入念にやっておきましょうね!
7番目にルクレールから19番目のストロールまでは綺麗に並んで拮抗しています。決勝となるとガスリーよりハートレイの方が計算上順位が上になります。共にリタイヤは2つずつでガスリーの7戦最高位はメキシコGPの10位入賞、ハートレイはアメリカGPの9位でした。ハートレイは毎回「次は頑張れそう。楽しみ」と意気込んでいましたよね。序盤からその意気込みと結果が欲しかった。方やトップチーム、方や今シーズン限りという運命に分かれました。また「重たい病」を患うマクラーレンもボロクソ言われたバンドーンがアロンソ様よりも上回ってきました。アロンソはシンガポールGPで7位入賞1回するもリタイヤが2回、バンドーンはメキシコGPの8位入賞1回ではありますが、実はリタイヤはしていないという。本当に真面目なんだろうな、きっと。
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決勝をコンストラクター単位にすると終盤戦の勢力図が明らかになりますね。とはいうものの、三強とそれ以外が離れ過ぎていることにどうしても目がいってしまいますね。F1とF1.5の2リーグで構成されています。決勝になるとザウバー、ルノー、フォース・インディア、ハースに順番が切り替わります。昨シーズンのザウバーの成績を覚えていますか?コンストラクターズ10位の最下位でした。それが今シーズンはウィリアムズとトロ・ロッソを蹴落として8位となり、終盤は2リーグトップの成績にまで向上してきました。来シーズンはライコネンとジョビナッツィの2人によって確実な4番手となり得るのかが見ものです。
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決勝編のチームメイトバトルです。黒帯は両リタイヤ時のドロー扱いとします。ドローはハースとトロ・ロッソにありました。ハースはマグヌッセンやっちまったなあ第18戦アメリカGP。トロ・ロッソは仲良く口裏合わせて4周目に帰宅した第16戦ロシアGPでした。ボッタスはハミルトンが飼っているため仕方がないにしても、レッドブルはリカルド自身はほぼ悪くありませんし、ボクちゃんが無茶言ったわけでもありません。ドライバーはマシンに、チームはドライバーに愛がないとうまく事が運ばないということを体現しているかのような戦績です。くれぐれもリカルドのピークが第6戦モナコGPでしたね、とならないように上手く厄除けしましょう。リカルドも走りは血の気ある攻めをしますが、来シーズンは走らずとも「顔からして切れ味抜群」のナイフが来ますから。「鋭い眼力 VS 尖った唇」が見られます。
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決勝編には走行周回数という物差しも入ってきます。まず個人成績から。7レースのフル完走は420ラップでした。この終盤で一番頑張ったで賞はハミルトン、ベッテル、フェルスタッペンのアブダビGP表彰台トリオ。ボッタスは曲がれず止まれずズタボロタイヤのメキシコGPが惜しい!あと毎回面白いのは「ウィリアムズの完走率」めちゃくちゃ高いです。もちろん1周遅れじゃ済みませんよ、2周遅れもへっちゃら!タイヤも真っ平らにするし、ボンボン弾むし滑るし砂地ももちろん走ります。でも止まらない。前にも書いたかもしれないけど、こういうの見ていると「勉強は苦手なクセに実はさり気なく皆勤賞」みたいな連想をしてしまう。いいんですよ、皆勤賞。上手くなくても曲がらなくても諦めない。スポンサーのためにも寄付してくれた方達にもその姿勢は大事なのです。
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コンストラクター単位の走行周回数はこちら。積算するまでもなくビリは黄色いルノー。だって予選屋さんなんだもん(笑)ターボを初めてF1に取り入れたのもルノーでした。その当時も予選はそこそこ好調だったのですが、決勝になると白煙を吐いて止まる。今でこそエンジンブローなんて死語になりつつあるものの、何故だか決勝はダラダラしちゃう。黄色い車体はダメなのかなぁ。それとも、あのアドバイザーが「何か」その頃の名残も持ち込んでる?!名選手、名監督にあらず?!

《ドライバーズランキング(三強6人のみ)》
毎回ココでポイントランキングをおさらいしていますが、通しのはまた改めてやるとして今回は新たな試みでこんな感じの表現にしてみました。
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三強6人だけ抜き出し、シーズンを三分割して「シーズン前中後期におけるポイント獲得推移」をみてみようと思います。上段は開幕戦から7戦分の前期、中段は8戦から14戦にあたる2/3期ヨーロッパラウンドと呼ばれる中期、下段が今回3/3期アジア、アメリカラウンドの後期となります。以前にまとめたものと重複しますが、前期はベッテルの立ち上がりがよく、ハミルトンと健闘してこの時点でセカンドさん(破線)を歴然と突き放していました。緑の破線ボッタスは第4戦アゼルバイジャンGPの「悪夢」によってこの時からハミルトンと離れるきっかけとなり、以降「首輪」をかけざるを得ない状況に陥ったと考えられます。また第6戦モナコGPを盤石な体制で逃げ切り耐えたリカルドもランキング3位におり、完全に朽ち果てた状態ではありませんでした。
第8戦フランスGP基点で再積算した中期はチーム母国である第9戦オーストリアGPを制したフェルスタッペンの台頭、優勝は無くとも表彰台登壇は堅持した赤の破線ライコネンもベッテルに比べたら安定しています。ベッテルの痛いのは何度も話題となる母国、第11戦ドイツGP「自爆リタイヤ」ここからそのまま1戦分近くハミルトンから遅れを伴っています。リカルドはこのあたりから完全に萎え始めてしまいました。
そして第15戦シンガポールGPが基点となる前日まで後期7戦は赤の実線の伸び率が「一身上の都合」により低下、欲しい時期にしっかり積み重ねられずにいます。言うまでもなく欲しかったものを逃すに至りました。むしろフェルスタッペンのブイブイの関係でポイントランキング4位奪取に成功しています。やはりこうしてみてみるとベッテルはドイツGPのノーポイントが響き出遅れ、以降は焦りに転じて、堅実にポイントを稼ぐハミルトンとの差を埋められずに進んだことは明らかです。ミスを最小限に止めることの大切さを知らしめられますね。

2018年全てを終えていたのでこのタイミングで全てを通しで見ることもできましたが、それは改めてやろうと思います。