先日の日本GP観戦の疲れがようやく抜けてきました。だんだん無茶できない身体になったことをまざまざと感じています。
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無事に日本GPも終えて、残るはあと4戦となりました。未だにドライバーズ、コンストラクターズのどちらもチャンピオン決定にはなっていませんが、大方誰が獲るかが日に日に色濃くなってきましたね。第17戦日本GP終了時点のポイントと、残り4戦での獲得条件などをチャンピオンが決定する前に今一度確認してみます。

《ドライバーズチャンピオン》
17戦を終えてドライバーズランキング上位2人、ハミルトンとベッテルをグラフで示しています。残り4戦で獲得できる最大ポイントは25ポイント×4戦=100ポイントです。現在3位につけるメルセデスのボッタスは207ポイントは対象外となり、5回目のチャンピオンを狙うハミルトンとベッテルの一騎打ちとなっています。
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   1 ハミルトン(メルセデス・M)331pts 8勝
   2 ベッテル   (フェラーリ・F) 264pts 5勝
                                                  差は67pts
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こちらは残り4戦で両者が最大限に獲得できるポイントグラフになります。4戦で得られる最大は100ポイントですから、もしハミルトンが4連勝となれば最高到達点は431ポイント、ベッテルが4連勝の場合は364ポイントまでです。なお、当然ながらこのグラフは両者同時にこのポイント獲得はあり得ませんので、どちらかが優勝すれば片方の優勝はないわけで、ポイント差、グラフの先端の向きは変わっていきます。
ベッテルは残り4戦全勝しても、ハミルトンは4戦全て6位(8ポイント)でフィニッシュで留めてもらわないと、チャンピオンになれません。またハミルトンが1勝したレースでベッテルが2位、他3戦全勝の場合は、ハミルトンは3戦でノーポイントにならないとチャンピオンにはなれません。いわば「首の皮0.1枚」状態です。この状態、どこかで見たことがありますね。
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こちらは2017年のポイントグラフを2018年と重ねたものです。破線が2017年のもので、レース数が1戦少ないので、第11戦ドイツGPのところで1戦分スライドさせています。昨年と非常に似た波形ですよね。いずれも序盤は赤ラインのベッテルが先行していきましたが、中盤から夏休みが明けたあたりからいずれもハミルトンが凌駕というよりかはベッテルが低調になっていきます。2018年は1戦多いので、それ相当を差っ引くとあたかもトレースしているかのようです。近年最強を誇ったメルセデスに並び、上回ったかと思われたフェラーリが第15戦イタリアGP付近を境に思わぬ失速に陥っています。一体何が?!
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miyabikunは素人なので数的根拠で解明するほどの知識や情報は得られない、あくまで想像の域にはなりますが、いくつかの要因が重なり合っていると思います。

①パワーを監視する追加センサーによる「制限」
ご存知の通りフェラーリは圧倒的に持続するエネルギー開放が疑われて、センサーを搭載することになりました。当然各関係者から「センサーによる不調ではない」とコメントがありますが、明らかに最近になって鳴りを潜めています。低速市街地のシンガポールGPはともかく、ロシアGP、そして日本GPは当初の戦闘力を見出せればそこそこ僅差になってもいいところが、予選決勝ともハミルトンに対してほぼ戦えていません。となると、あまり大きな声では言えないけど今までは「何かがあった」ということになってしまうの?!この調子でいけば、次戦アメリカGPも戦えそうにない想像ができてしまいます。

②どっち付かずの締まりのない「戦略」
毎回同じ事ばかり書いています。今のフェラーリのドライバー2人はメルセデス2人、レッドブル2人と比較しても戦績やキャリアなどは最上位にくるラインナップだと思います。10年越えのチャンピオン経験者を並べているチームは他にありません。速さや鋭さを考えたらベッテルを前にしてライコネンを盾に使う、またベッテルが苦戦した場合はライコネンに上位フィニッシュを狙わせるといった機転を利かせて「年間で勝る」「チームで勝る」という思想がありません。それどころか「たった1日、1レースも勝てない」という内容が続いています。チームからの指示は「メルセデスだけを見つめ、踊らされて、足元すら見失う」という本末転倒さです。フェラーリはキング・オブ・F1だし、無くては困るブランド化してはいるけど、高い金とステータスを持つ「F1界のお飾り」感が昔からいつまで経っても抜けません。マシンもドライバーも一流であるだけでなく、戦略も一流である必要があります。素人にもわかる無様な戦略では、いつまで経ってもチャンピオンへの道は開けません。

③冷静さを欠き、自ら追い込む「エース」
これも毎回書いていますが、ベッテルは現役でトップクラスの速さがあります。チャンピオンの貫禄を感じない茶目っ気も兼ね備えつつ分析や観察も欠かさず賢い。ただ、繊細で神経質、そしてなかなか治らない短気。マシンの不調が先か、しょーもない戦略があるが故かわかりませんが、劣勢になると燃えるタイプというよりかは、焦って散らかってしまうタイプなんでしょう。気持ちはわかります。
グラフを見て毎回思うこと。第11戦ドイツGP。ココから面白いように「ベッテルの」不調が始まっています。あまり浮き沈みのない、第8戦オーストリアGPのリタイヤをしっかりリカバーしているハミルトンに対してベッテルはグラフからも浮き沈みがはっきりわかります。ギザギザの分だけ何かしでかしているのです。ハミルトンが強いことはもちろんのこと「ベッテル自ら棒に振っている」感が強い。ハミルトンに「ウチは変わらないよ、向こうが勝手に離れただけ」なんてサラッと言われそうですよね。

ドライバーズチャンピオンに関してベッテルの可能性もゼロではありませんが、十中八九ハミルトン5回目の戴冠が現実的でしょう。それをどのタイミングで迎えるか、ということになりそうです。タイミングによって条件が変わります。最短では次戦アメリカGPでベッテルがノーポイントになった場合、以降の結果にかかわらずハミルトンは5位10ポイントを獲得すれば文句無くチャンピオンが決まります。
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《コンストラクターズチャンピオン》
こちらは1レースで最大43ポイントを獲得、残りは43ポイント×4戦=172ポイント加算できます。3位レッドブルの319ポイントでは既にメルセデスに追いつかないため、こちらもメルセデスとフェラーリの2チームに絞られました。
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   1 メルセデス・M                         538pts 8勝
   2 フェラーリ・F                          460pts 5勝
                                                   差は78pts
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コンストラクターズチャンピオンはまだフェラーリにも余裕があります。とはいっても、メルセデス有利には変わりませんが。
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昨年比でみると、似たような積み重ねをするメルセデスに対してフェラーリは後半も食らい付いている様子が表れています。先程のドライバーズグラフとは異なり、こちらは相方ライコネンが着実にポイントを稼げていることで何とか保てているようです。トップチームのシートに座る以上、最低限の任務である事には違いありませんが。ボッタス同様にライコネンも未勝利が続く中、ぞんざいな扱いがあっても38歳(来週で39歳)のベテランはF1で走ることの楽しさを忘れず、来シーズンは古巣に移籍することが決まっています。一度チャンピオンは獲った、あとは一線を退いて若者達と速さを楽しんでいく道を選んだことは、寂しさもありつつ世界に多くいるファンも安心したのではないでしょうか。ボッタス同様にまだチャンピオン争いをしている以上、気を抜くにはまだ早い。最後まで名門フェラーリに貢献して後任に引き継いでもらえたらいいなと思っています。
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終盤4戦もフェラーリの優位性は感じず、メルセデスは安定した速さと抜け目ない戦略でチーム5連覇に向かっていくはずです。最終戦まで楽しさを感じるレースを繰り広げてくれたら何よりです。