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皆さんはF1サーキットで好きなコーナーや思い入れのある区間はありますか?サーキット単位で好き嫌いがある方は多いと思いますが、より細かいコーナーや区間となると、なかなかマニアックな話。数多くあるサーキットのうち、個人的に好きなコーナーがいくつかあるので、その一部を抜き出してみたいと思います。

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鈴鹿(日本GP)
3,4,5,6,7コーナー
「S字→逆バンク→ダンロップ」
日本人でなくても、この区間がチャレンジングで好き(逆に苦手)と思うドライバーは多いと思います。一つには絞れず、セットでノミネートしました。この複合中速コーナーは単なるジグザグでなく、アップダウンを伴いながら徐々に振幅が大きく変化し、コーナー外側が高くなるバンク(カント)が無い点にさらなる難関を与えます。シルバーストンの「マゴッツ、ベケッツ、チャペル」も有名ですが、個人的にココには敵わないと思っています。

レッドブルリンク(オーストリアGP)
3コーナー
「レムズ」
元祖ティルケサーキット。数少ないコーナー数の中で最も鋭角なコーナーのレムズ。スピードに乗りつつココは勾配の頂点にあるため、下手なパッシングでは接触を伴います。過去にマクラーレンのハッキネンとクルサードも同士討ちしました。近年の若いドライバーで上手くパッシングできる者は限られているでしょう。

マニ・クール(フランスGP)
5コーナー
「アデレイドヘヤピン」
レムズよりもっと鋭角、ぶっ込み系のタイトコーナーです。レムズと同様にスピードに乗り切ってからの突っ込みとなり、ブレーキを頑張り過ぎればオーバーラン、出口のラインを考えないとクロスラインで以降逆転されるという「当たればラッキー、外せば大損」のリスキーさがいいです。今シーズン開催されていれば、リカルド向き?!

エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ(サンマリノGP)
11,12コーナー
「ヴァリアンテ・アルタ」
タンブレロでもトサでもリヴァツァでもありません。高速シケインのヴァリアンテ・アルタを選びました。昔から名前の響きも好きです。一度坂を上って、下りながらからの縁石、ストロールちゃまのお勉強の成果がココで出ちゃいます。縁石でボーンと跳ね上ったら最後。。

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ホセ・カルロス・パーチェ(ブラジルGP)
13,14,15,1,2コーナー
このサーキットでのF1は個人的にあまり好きではないのですが、この最終から序盤のセクションは好きです。鈴鹿と同様に欲張って5コーナーをセットにしています。ずっとずっと半径の異なる左曲がり、バンクや縦断勾配もありつつ下りながらの1コーナー、そして最後のエス・ド・セナは逆に右に切り返します。下りながらのブレーキングはオーバースピードにタイヤスモーク、接触がみられます。ショートカットはダメ!

モンテカルロ市街地(モナコGP)
10,11コーナー
「ヌーベルシケイン」
モナコはどこをとっても絵になる。ただいつも通過をハラハラして見守るのは1コーナーのサン・デボーテとココ。タダでさえ追い抜きの困難なGPですから、ここで攻めなきゃどこで攻める、とトンネルで加速して一気に突っ込み、ブレーキをかけて曲がり切ります。よく止まれますよね。先程のヴァリアンテ・アルタとも似ている。ショートカットは当然禁止。縁石の内側を右へ左へローリングしながら高速スレスレで駆け抜けるからこそ、F1ドライバー!

モンツァ(イタリアGP)
11コーナー
「パラボリカ」
高速モンツァの最後の砦。サーキットは様々に進化、新たに現れては無くなり、を繰り返す中で、ほとんどの歴代F1ドライバーは昔も今も変わらずココを通過していますね。入りはキツく強烈な横Gに耐えながら徐々に曲率半径が変化、マシンの向きが180°変わればまた直線に解き放たれます。
余談ですが、miyabikunは首都高速中央環状品川線の内回り品川地下を走っている時に、このパラボリカを一人で連想してニヤけています(笑)

ジル・ヴィルヌーブ(カナダGP)
13,14,1,2コーナー
個人的にぶっ込み系ヘヤピンが好きな傾向があるため、10コーナーもいい、後半のストレートも捨てがたいと思いつつ、苦渋の決断で最終盤の「ひょっこりガッシャン」シケインと、スタート直後の陣取り合戦の慌ただしい区間を抽出しました。カナダは大抵何かが起きます。燃費もキツいしパワーも欲しいし度胸も図太さも必要と、どこを取ってもなかなか面白いサーキットだと思います。ピットロードの進入も出口も独特ですよね。出口でライバルがチラついても、焦って信号無視や白線を踏んだりしてはいけないのだ。

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イスタンブール・パーク(トルコGP)
8コーナー
「ターン8」
エイペックスは4つあっても、名前は1つ扱いです。月並みですが、やっぱりこのコーナーは面白いです。オンボードカメラからでしか想像はできませんが、辛さや難しさもさることながら、走っていても面白いんだろうと思います。キマればすごく気持ちよさそう。それもGPで少数派の左回り(反時計回り)です。得意だったマッサもいないし、開催されないのが残念です。真似っこのCOTAはやっぱり違うんですよね。監修者が同じでも、走らすドライバーが同じでも同じになることはない、唯一無二の存在です。

上海国際(中国GP)
1,2,3,4コーナー
漢字の「上」の字、カンフーの型にも見えるレイアウトのちょうど頭のあたりに位置する回り込む複合コーナーはティルケサーキットの中でも何気に気に入っています。ライン採りで順位を奪うことができるテクニカルさが絶妙です。さらにこの区間は2コーナーがサミットの上り下りです。下りで勢い余ってしまうとコーナー外側に持っていかれてしまう。確固たる意志でラインを守り、隙を見せたらすぐにライバルは飛び込んでくるでしょう。成長著しいフェルスタッペンはそこを見逃しません。

スパ・フランコルシャン(ベルギーGP)
6コーナー
「ケメル」
16,17,18コーナー
「スタブロー→ブランシモン」
旧19,20,21,22コーナー
「旧 バスストップシケイン」
走るのが大変とか、難しいというのはあるだろうけど、嫌いっていう方は少ないんじゃないでしょうか。あらゆる目線から圧倒的な支持を誇るキングオブF1サーキットだと思います。選ぶのは1サーキット1区間にしようと決めていましたが、3箇所選んでしまいました。でもお決まりのオー・ルージュ→ラディオンは敢えて除外しています。
やることやり切って、でもまだ息つく暇を与えてくれないのが、微妙に屈曲するケメルストレート。やることやりきれないと、ココでやられてしまいます。スタブローから旧レイアウトに戻ると、流れるようにブランシモンまで高速区間。ぶっ込み系ばかり選ぶのでは退屈してしまいますもんね。ここまで急いで山登り、山下りして最後に「本当に停車して休み易そうな」今はなき旧バスストップに到達します。ホッと油断していると緩んだ脇腹をズバッと差されてしまいますよ!スパはスパでも、ここのスパに休めるところは一つもありません。

というわけで中途半端な11サーキット、13区間、34コーナーになります。この他にも迷ったものや思いつくところがまだまだいくつかあります。最後は今回の面々を案の定ぶつ切りにしてみました。
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やっぱりゴミみたいで名前を消したらわからなくなりそうですね。ぶつ切りにした理由。せっかく抽出しただけでは面白くない、次のステップでこれらをミヤビマン・ティルケに頼んで繋げてみようと思います。いくつか左回りがあったり、高低差まで考慮できないかもしれませんが、あまり考えると難しくなっちゃうのであくまで平面的に繋げます。他にもオススメのコーナーがありましたら、是非教えて下さい。