昨シーズンも思いましたが、メキシコは他の国よりもファンが一丸となっている様を感じます。先日のメキシコで起きた震災への追悼と復興の願い、そして勇敢に戦うF1ドライバーと母国ペレスの健闘を拳を高らかと掲げて祈ります。
残念ながらシートを失いましたが、この方もメキシコ人F1ドライバーでした。相変わらず可愛いなぁ。彼女じゃないですよ、彼女だけでなくてグティエレスが(笑)

最後の可能性にかけて、ベッテルがポールポジションからスタートします。予想通り1コーナーまでに上手くスリップに入り、フェルスタッペンもハミルトンも伸びてワイドに広がります。
うわ、フェルスタッペンが若干前でベッテルのタイヤにヒット!そして巧みに大外の隙を狙ってハミルトンも早々にベッテル狩りにかかります。ベッテルのパーツが飛び、
ハミルトンがバーストしてズルズル失速。ハミルトンはココを落としても痛くも何ともないですが、ベッテルは?!
もちろんタダじゃ済みません。ハミルトンの遅れをいいことに、早速タイヤとフロントウィング交換に向かいました。いささか乱暴ではありますが、並ばれたベッテルは優勝が絶対命令、必死にならざるを得ない。幸いにも三者大事故にはならず、チャンピオンを争う2人がトップ集団から脱落しただけマシでした。ハミルトンは最後尾復帰、ベッテルは同じくタイヤを傷めて交換に入ったサインツの前の18位復帰です。今回の主役でも何でもないけど、ライコネンは何で遅れてるの?5番手スタートで主役の前2人が脱落しても、フォース・インディアやマッサにまで先行されて7位って。。何百回F1でスタートしてるんだよ、いい加減スタート直後の位置採りくらい確立しなさいよ!
今回もチャンピオン争いなんてどうでもいいフェルスタッペンが今シーズン走り足りてない分を晴らすかのように逃げに逃げています。予選もそうでしたが、ここでレッドブルがここまで速く走るとは思ってもいませんでした。この切れ味がシーズン序盤からあれば、流れが変わっていたかもしれませんね。

前回同様に、マシン自体はまあまあ速い。でもライコネンは前車の後ろに接近してからの間合いが長過ぎ。格下とはいえ、予選では最高速を誇るフォース・インディアにはコーナーで近付けても、ストレートでギャップがなかなか縮められません。DRS無しのペレスが328km/h、真後ろのライコネンはDRS開放+スリップストリームで328km/hでは抜けませぬ。結局ペレスのピットインまで待つことになりましたね。スタートに失敗したツケ。

22周目になると、思いの外パッシングできないハミルトンにトップのフェルスタッペンが迫りました。ラップダウンで青旗提示されたため、いくらチャンピオン決定戦とはいえ、道を譲らなければなりません。ココ何年も見ることがなかった「HAM +1 LAP」は貴重。

バタバタと消えていくルノー勢は26周にいよいよ本家のヒュルケンベルグにまで襲われます。ここで恥ずかしながら今更勉強になったことが
コクピットから直に着地するのではなく、一度マシンに完全に足をかけて、飛び降りてマシンと地面の縁を切る。パワーユニットに故障の場合はこのように降りる必要があるんですね。気付きませんでした。直降りしたら、感電しちゃうわけか。好位置を走行していたヒュルケンベルグ、今回もご苦労だった!

32周目にまたもやルノーエンジンを積むトロ・ロッソのハートレイがコース近傍で音をあげた影響でバーチャル・セーフティカーが出ます。1ピットストップを予定していたドライバーもこのタイミングに再度タイヤを履き替え、7位まで追い上げたベッテルも1周遅れで2度目にウルトラソフトタイヤで起死回生を図ります。
ピットアウトすると後方に黄色いくちばしのフェルスタッペンが見えます。ベッテルが欲しかったのは、この位置でした。1周目に接触したターゲットは今やほぼ1周差。メキシコは昔のパンピーさも無くなり、今ではスムーズな路面でタイヤ交換1回で済むサーキットとなり、追い抜きも少ないです。終盤はマッタリと進行しました。

最後の最後でマクラーレンのアロンソとハミルトンが往年を思わせる同一周回バトルを披露。
そして悔しいベッテルは今回のメキシコGPでポール獲得に加えもう一つ「手土産」を獲得して試合終了、もうライコネンから表彰台を貰う必要もありません。

《決勝結果》
   1 フェルスタッペン(レッドブル・TAG)
   2 ボッタス(メルセデス・M)
   3 ライコネン(フェラーリ・F)

《ドライバーズランキング》
   1 ハミルトン (メルセデス・M)    333 ★
   2 ベッテル    (フェラーリ・F)      277
   3 ボッタス    (メルセデス・M)     262

《コンストラクターズランキング》
   1 メルセデス・M         595 ★
   2 フェラーリ・F          455
   3 レッドブル・TAG     340

《第18戦メキシコGPのポイント》
・抜けないメキシコはスタート勝負!
・来年はここも路面をザラザラにしよう。
・フェルスタッペンはルノーエンジンより強し
・ハミルトン、4回チャンピオンおめでとう!