このブログに切り替えた2年弱で「過去のレース」は28レース振り返ってきました。選ぶにあたり「5年以上は前のもの」「個人的に印象の強いもの」「荒れたり番狂わせがあったもの」などを勝者を意識せず決勝前に着目して書いてきました。今までの勝者を多い順に整理すると
5回 M・シューマッハ
3回 F・アロンソ、K・ライコネン、
M・ハッキネン
2回 D・ヒル、J・バトン、S・ベッテル
1回 A・セナ、F・マッサ、G・フィジケラ
J・P・モントーヤ、J・ハーバート、
N・ピケ、N・ロズベルグ、P・マルドナド
で扱う時代や偏りは若干あるものの概ね「優勝数」に比例したような回数にはなってました。と言いつつも、よく見るとある人が優勝するレースを一度も振り返っていませんでした。誰だかお気付きになりましたか?!決して差別や嫌いというわけではないのに、ある個人的な印象もあって無意識に着目してこなかったんだと思います。今回はその方を初めて扱う2007年カナダGPを振り返ってみようと思います。
2007年はルノーでチャンピオンを獲得したアロンソがマクラーレン(第1期)へ、マクラーレンで2006年を未勝利で終えたライコネンがフェラーリ(第1期)へ。またマクラーレンには期待の大型新人ハミルトンがデビューするという変革のあった年です。第6戦カナダGPまでにアロンソ2勝4表彰台、マッサは2勝3表彰台。ライコネンが1勝3表彰台で新人ハミルトンは0勝とはいえ全5戦で表彰台にあがり、初優勝がいつになるのか期待が寄せられました。
予選はチャンピオンのアロンソがイマイチ乗れておらず、フェラーリはBMWザウバーのハイドフェルドにも先行されるパッとしない予選に。結果、早くもハミルトンがF1参戦6戦目で初ポール獲得しました。この時ハミルトンは22歳、いい笑顔してますね。
1 L・ハミルトン(マクラーレン・M)
2 F・アロンソ(マクラーレン・M)
3 N・ハイドフェルド(BMWザウバー・B)
※BはBMW、タイヤはブリヂストンのワンメイク
フロントロウに並んだマクラーレン2台。カナダの第1,2コーナーは何かあるぞと見守ると、2番手アロンソはアウトにはらんで曲がり切れず、コースをカット。スタートはハミルトンが取りました。この年のマクラーレンは本当に速い。ハミルトンは1周で2位のハイドフェルドに対してこんな差を築いてしまいます。
この時(この年)のアロンソはどうも歯車が合わない。14周目、19周目と度々コースアウト。4番手マッサに先行を許してしまいます。ハミルトンに負けたくない焦りからでしょうか。
カナダはモナコと並ぶランオフエリアの狭さが特徴的です。23周目にスパイカーのスーティルがウォールの餌食となり名物のセーフティカー発動です。このタイミングでアロンソとウィリアムズのロズベルグが違反の給油に入ってしまいました。2人には後に10秒ストップペナルティが課せられます。
翌周の給油可能のタイミングでフェラーリは連続ピットをこなします。マッサから順調に終えるもココで問題が、、
ピット出口の信号が赤です。右奥にいる黄色いルノーのフィジケラも続いて信号無視。カナダでは翌2008年も信号にまつわる事件が起きますが、F1にもスタート以外にちゃんと信号機があるんですよね。マッサとフィジケラは審議対象に。
セーフティカー明けの26周目のヘヤピン手前でBMWザウバーのクビカが大破。
クビカは大怪我には至りませんでしたが、この方はどこでも毎回派手にクラッシュします。この事故を機に翌戦からベッテルが代走デビューとなるきっかけになりました。セーフティカー2回目。
カナダは毎年何かと荒れますよね。第1コーナーでトヨタのトゥルーリとロズベルグが非接触でもらいスピン。何2人で踊ってるんだか、、これが後の2016年チャンピオンです(笑)
48周目にはまたスパイカーのアルバースがコースアウトからの部品飛散で3度目のセーフティカー発動。デジャブ。
残り19周になっていよいよマッサとフィジケラへの裁定が降ります。信号無視による黒旗失格です。マッサもフィジケラもせっかく上位を走っていたのに非常に勿体無い。信号は守らなければならないのです。
10秒ペナルティをこなし後方に追いやられていたアロンソはセーフティカー中のピットでライコネンをかわしました。フェラーリってこういう取りこぼし多いです。こういうのを必ず拾うアロンソはさすが!と誉めた矢先にまた第2コーナーでやってます。デジャブ。
これでさすがのカナダも落ち着くかなと思いきや残り15周、トロ・ロッソのリウィツィがチャンピオンズウォールに物申す!何と本日4回目の発動、大忙しです。
この年のカナダは例年以上に荒れました。最後の最後まで見せ場がたくさんあります。ラスト3周でスーパーアグリの佐藤琢磨がピリッとしないアロンソをあおり始めました。少し前にライコネンをかわして、アロンソに対してはどうか?!
最終セクターでメルセデスエンジンにも負けずの堂々パッシング!やるなぁ、佐藤琢磨!
色んなところでクラッシュあり、ペナルティありで優勝争いを忘れかけていました。優勝はこの方です。
1 L・ハミルトン(マクラーレン・M)
2 N・ハイドフェルド(BMWザウバー・B)
3 A・ヴルツ(ウィリアムズ・T)
3 A・ヴルツ(ウィリアムズ・T)
※Tはトヨタ
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